メタル球に見立てる - 無料ホームページ 容量無制限 …04...50 100 150...
TRANSCRIPT
浩
211 (および845)は1000V前後の
高圧,シングルのモノラルでも200
W程度の消費電力を扱います.高圧
部品,大電力部品は概して大きく重
く高価です. 211 (および845)は真空
管式パワーアンプの終着点と言える
でしょう.
約6年前,表題の811十0を211
の代わりに用いる計画を立てまし
た. 211のソケットに811-10を差
し込む変換ソケットを製作した時点
で 私自身の健康問題から計画は棚
上げになっていましたが 2014年
11月号の穴水忠昭氏作811-loンン
グルに触発され 計画を見直し復活
させました.スベトラ-ナ811-10
はUV211より1回り小さいメタル・
プレート球です.
約10年前.姉妹球の811-3シン
グルを製作(2004年3月号)し.そこ
そこの電気的特性は得られたものの
音色は軽く, 「300Bの代わりになる
と思って大量に輸入し在庫した」真
OCT 201 5
空管専門店主の期待に応えられなか
ったモヤモヤカ報i続しています.そ
の811-3の特性は300Bよりも銘
球845に近く,どこまで迫れるかト
ライしました 本アンプの狙いは以
下の通りです.
1. 811-10から211に差換え可能
2.さらに, 845および811-3への
差換えも可能
3. 811十0から211, 811-3から
845に差換え時の出力段バイア
スは自動調整
4.無帰還で無ひずみ最大出力30
W,最小ひずみ率0.1%が目標
5.出力段B電源はPFC(高調波対策)
電源
6.フィラメントは交流点火
7. A4サイズの小形軽量アンプを
目指す
増幅回路の詳細.測定および試聴
結果は後編で述べ,前編では本アン
プ増幅回路の構想および電源回路を
扱い,特に項目5のPFC電源につ
いて詳細に説明します.
811-10を211の
メタル球に見立てる
811-10については穴水忠昭氏の
解説記事(2014年11月号)を参照願い
ます.私は上記狙いの1, 2項に関
し811-10, 811-3をそれぞれ211,
845のメタル・プレート管に見立て,
本アンプを計画しました
約30年前,入手困難なNEC製
メッシュ・プレート211の音が良い
ともてはやされた際 手も足も出ず
悔しい思いをしました*1.やむなく,
211の弟球で音が良いと評されるメ
タ)レ・プレートの80lAとプレート
材がカーボン以外の特性が同等の3
T20による特性および音質を比較し
ました メタル・プレートの華やか
な音色が印象に残っています(1994
年10月号).
プレート材としてのメタルはカー
ボンより抵抗値が桁違いに小さい特
23
さき olBie 之ナ����ネ7��
+RiIS: き含 ,IiIee
< ≡ ���wD末冽H將ユx耳耳���
≧王 tn 刮ケ
号の くつ �(、ヾ
亡と: ○i>エ
___●○○i >>.く ∈
Ci -cxG単岐堕 +>'碧さ一書讐輔回BS
言辞醤韮〕 壱さ >'~ 剪ニ亦�
め 大きくする要因です んが 前作(モノラル)の電源トラン
プ 本アンプの電源回路(第4図)は スの数は6個です(ちなみに,武末数馬
イ 2006年10-12月号の前作と大き 氏の1996年12月号のVT4C/211シン
小化するために,消費電力が
大きい出力段B電源にはスイ
ッチング電源の一種PFC (育
調波対策)電源を用います.ブ
ロックで示すPFC電源につ
いては後述します.
フィラメントが交流点火で
済むのであれば製作は楽にな
ります.加えて,交流点火が
PFC電源と同様 商用AC
ラインに高調波を発生させな
いことはメリットです.本ア
ンプは特注のヒ一夕・トラン
ス(春日無線No H27-03025.
6583円+送料756円)による交
流点火です.ただし,本アン
プで6V管の811から10V
管の211, 845に差換える際,
共用する電源トランスのセン
タータップに繋がる同じアー
ス点(第1図のY点に相当)でハ
ム・バランスが取れるか課題
があります.なお,駆動段,
前段(いずれも傍熱智)のヒータ
ーは当然のことですが交流点
火です.
前作において,駆動段を定
電圧化すると出力段が不安定
になりました.定電圧化が必
ずしも動作を安定にするとは
限らないようです(電源回路各
部の時定数を無造作に決めたこと
が原因と推測しています).よっ
て本アンプも前作と同様,駆
動段は非安定化の単なるリッ
プル・フィルタで +側は約
十180-250V, -側は約
-285Vです.
前段は出力段の780Vから
レギュレークで540Vに降圧しま
す.出力はたかだか5mA程度です
が500Vを超える安定化出力を得よ
掛 く異なります.霞源トランスの数が グルはステレオで電源トランスは1個で うとすると手間力掛かります.第4
を 多いほと晋が良くなるとは思いませ す).本アンプでは電源回路を軽薄短 図から制御用パワーMOSFET(2SK
OCT 20 1 5 25
>○∞「->e∽Z+
ラ
一
側
.
∴
C
g
L
.
一
・
に
の
匡
の
し
出
L
・
を
量
本
を
乗
gト虫垂刃/エ蘭K怠潤逆性
前段+540V +1 00V
2SK2761 剴%4ウ��3RモVヤ��2�φSc�エ��
pFC回路 ��
T �56%2kO.a"k 牝��ub�33�イ�����#s������bウ#(x��ル�R��1 i i i i i i i 82Vi 辛 15Vi i i i i i i i I i AC100V l �7H4(984�7�8ネ�ク6r��モ�h����≡+10〟嚢+ 隷_400VC. i+10LL=+ cJ_400Vd_ �#&ニツ�C��b����b�#$鳴�C��b����b�_200V +22LL _200V +22〟 _200V 田��b�
段用 劍�9�モ�(h,亢ネン「�
3)出力段 ヒーター用
30mA 僣��
〈第4図)
本アンプの電源回路
2), 4)は整流回路-の突入電流が生じます
全消費電力はわずかですが
高調波ひずみの原因になります。
ICの電源は3端子レギュレ一夕
7815から供給します.
pFC回路は産業用,民生用を問
わず広く活用される技術ですが オ
ーディオ業界では馴染みが薄いよう
です.前編の主テーマとして高調波
規制の経緯, PFC回路の構成を以
下で詳しく説明させていただきます.
高調波規制の経緯
商用電源ラインの高調波は強電分
903周圧800V)を省略し,47kQ(2W) 12V空冷フアンおよび24Vリレ 野の問題として扱われてきました
の抵抗とツェナ一・ダイオード180 -用電源は6BM8および6FQ7用 が1994年10月以降,一般に知ら
VX3で安定化すれば多少は簡略化 ヒ一夕・トランス6.3V-2Ax2の1 れるようになった比較的新しい(それ
できます. 巻線を倍庄整流します. PFC制御 でも. 20年も前の)ノイズです.その
OCT 2015 27
(A)
cl
∴∵
-,エ擬態 �
� �
��
二 審 高 説 寺 嶋 寸郎
:∴ ∴∴∴ ∴∴∴ iuiii掴蘭綴 早 鐙ラY�(リ)u��ィ����������や�亳ネカ�カツ���∴: ∴: i
ー∴ ∴ ,:,,::_::,
:恐,:
∴∴ 劔∴∴
ヽ 蔀 が 園 部:口 抽斗曲 も OJ 的 〇 時
( 滴 ] 6 図 ) * 7 ヾ 7 . 0 ) B 勘 蒲 塾 P F C 回 遊 ◆ 2 1 t Q ) ' 轟
Ⅷ ・ } - . 斗 蒸 器
50 100 150
出力電流(mA)
(第17図)出力電流一出力電圧、リップル電圧特性
発振,第16図の本アンプ用PFC
回路は自励発振です*13.
出力電圧は802Vで制御用パワー
MOSFET IRFPE50のスペック上
の耐圧800Vをオーバーします.
IRFPE50はアバランシェFETな
ので 耐圧オーバーにより直ちには
破壊されないとしても不安です.実
測し耐圧が900Vもあることを確認
し,出力電圧を802Vとしました
増幅回路へは第4図に記載するロス
電圧が約22Vのリップル・フィル
タを介して供給されます.
写真1に第4図のリップル・フィ
ルタを含む+B電源を,第17図に
電気的特性を示します.出力段アイ
ドリング電流85mA +前段分5mA
とすれば AC入力100V時に出力
DC電圧は783V,リップル電圧
12.5mVです.軽負荷時に出力電圧
が高くなり過ぎないことは高圧で動
作する増幅回路にとって安心です
38
が50mA種度以下になるとプリッ
る自励発振方式の難しさです(負荷変
動に対する安定性は 第15図の他励発振
方式が勝っています).第18図にAC
ラインの電圧波形と電流波形を示し
ます.
PFC回路はスイッチング電源と
しては正常に動作させることが難し
い回路です.約900Vのスイッチン
グが発生するノイズ環境でTDA
4862へのAC電圧のOV近傍を検
出し,制御素子IRFPE50に流れる
電流の0を検出制御するには熟練し
た基板酉瞬き技術が必要です.制御素
子IRFPE50,整流ダイオード 平
滑コンデンサ47〟×2の直列接続,
および電流検出抵抗0.33//0.2Q
が囲む太線部分には銅箔を用いた低
インタクタンス配線が必要です.写
真2に基板裏側を示します.次号の
後編で増幅回路の詳細,測定および
試聴結果を述べます.事13数年前. TVの受居システムに大きい変更が
ありました アナログ方式からデジタル方式に
変更された結果 自励発振による電波障害の可
カーが生じました. ACIO5V入力 終性は低くなったようです もちろんAM放
時にも100mA以上の領域でフリッ 送などへの影響は醸されるべきです
カーが生じました 負荷変動に対す (つづく)
i �� 汀�B�� �� 、 �� ��
(上) AC入力電圧波形, 100V/diy
(下) AC入力電流波形, lA/dV
(第18図)ACラインの電圧波形と電流波形AC入力電圧=100V,出力DC電圧=780V,出力電流-87mA
ラ ジオ技術
(>)出囲R芭
(>ut)出煙4へトFi下記
註
音
量
灘
し
も
求
か
を
で
望
の
し
シ
で
一
が
変
わ
ン