分散バージョン管理ことはじめ 〜kicadのための〜 (書きかけ)
DESCRIPTION
KiCadは世界の14以上の言語に翻訳されており,翻訳作業は世界中の協力者たちによって日々行われています. しかし,どうやってファイルの上書きといったリスクを避けているのでしょうか? それには,Bazaarという分散バージョン管理システムが大きな役割を果たしています.このシステムにより,翻訳者たちは密なコミュニケーションを取らずとも,それぞれの作業を上書きすることなく安心して翻訳作業に専念できます. 今回は,KiCadの翻訳作業に関わるため,そのバージョン管理の方法について,ご説明します.TRANSCRIPT
分散バージョン管理ことはじめ
~KiCad翻訳のための~@kicad_jp
複数人で同時に文書ファイルを編集する.これまでの方法
例のドキュメントなんだけど,僕が一,二章を書くので,
三,四章を君に頼めないかな?
承知しました.お互いに出来上がったら合わせましょう.
作業中できた.
こちらもできました.矛盾がないかどうかチェックしましょう.
これまでの方法の欠点君がサーバーにアップした原稿に,赤を入れて更新したよ.
えっ,昨晩大きく改定したので再更新しておきましたが・・
なんだそれ.知らないよ.改訂するなら,ちゃんと連絡くれないと.上書きしちゃったから,がんばって復元するんだね.
・・・・・・
編集場所が重なると,更新が上書きされる
文書を分散バージョン管理していた場合
君がサーバーにアップした原稿に,赤を入れてコミットしたよ.
えぇ.昨晩,リポジトリからプルしたので気づきました.どうすればいいですか?
二人の変更点をマージして,再コミットして,最後にサーバーにプッシュしておいて.ほぼ自動でできるから,簡単なはずだよ.
わかりました!やってみます.
ファイルの変更履歴
1 2
1 2
1
編集
編集
2
衝突
リポジトリ:実際にバージョンの管理を行うコンピューターの場所のこと
中央リポジトリ
リポジトリの最新版と衝突を避ける方法自分のコンピューターの中に,追従用と編集用の2つのファイルを持つ.
2’
1
編集
2
編集用
追従用 1 2
3
マージ
3
コミット
プル
3
プッシュ
用語の整理リポジトリ実際にバージョン管理作業を行うコンピューターの場所.
プル中央リポジトリから編集履歴を”引っ張って”くること.
マージ二つの編集履歴を組み合わせること.
コミット自分の編集履歴を登録すること.
プッシュ中央リポジトリに編集履歴を”押し込む”こと.
手順の詳細最初に一度だけやること中央リポジトリの編集履歴のクローンを作成.編集用にファイルをコピー(ブランチの作成).
いつも作業を開始前にやること中央リポジトリから追従版に最新版をプル.追従版と編集版をマージ.
いつも作業を終了後にやること中央リポジトリから追従版に最新版をプル.追従版と編集版をマージ.追従版に編集版をコミット.追従版を中央リポジトリにプッシュ.
Launchpadにユーザー登録
Launchpadに公開鍵を登録
Bazaarのインストール
Bazaarにユーザー情報を登録
kicad-docの編集履歴のクローンを作成
編集版にファイルをコピー(編集用ブランチの作成)
追従版に中央リポジトリからプル
追従版と編集版の編集履歴をマージ
編集履歴を追従版にコミット
中央リポジトリにプッシュ
まとめ