バーン・イット・ダウン - manny marroquin article linkin p… ·  ·...

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Text Paul Tingen Translation Tomohiro Moriya 海外のトップ・エンジニアに、自身の手掛け たヒット曲のミックス手法を直接解説してもら う本連載。今回登場していただくのはマニー・ マロクイン。これまでアリシア・キーズやリアー ナといったR&B系アーティスト、そしてカニ エ・ウェストやジャスティン・ビーバーなどのメ ジャー・ヒップホップ勢を手掛けてきた彼は、 現在ブラック・ミュージック界屈指のエンジニ アとして地位を築いている。そんな彼がリンキ ン・パークのニュー・アルバム『リヴィング・シン グス』のミックスを全曲担当したと聞けば、意 外に思う人も多いのではないだろうか? 今 回は、マロクインがリンキン・パークのヘビー・ ロック・サウンドをいかなる方法で作り上げた のか、シングル・カットされた「バーン・イット・ ダウン」のミックスを例に見ていこう。 トップ・エンジニアたちが参加する コンペで勝ち抜きミックスを担当 マニー・マロクインの元に『リヴィング・シング ス』のミックス依頼が寄せられたのは今年の初 め。それは10名のトップ・エンジニアが参加する コンペで、一風変わった方法で進められるもの だった。参加者には “課題曲”として「ロスト・イ ン・ジ・エコー」と「バーン・イット・ダウン」のパラ 素材が手渡され、各自ミックスした音源をレコー ド会社のワーナー・ブラザーズに提出することが 求められたのだ。おのおのから届いた2ミックス は “A” “B” “C”……とだけラベリングされたC D-Rに録音され、『リヴィング・シングス』のプロ デューサーであるリック・ルービンとワーナー・ブ ラザーズの代表、ロヴ・カヴァロがブラインド状 態で試聴。最も優れた2ミックスを選び、それを バーン・イット・ダウンリンキン・パーク 62 『リヴィング・シングス』 ワーナー: WPCR-14496 手掛けたエンジニアにアルバム全曲のミックス が正式に依頼されることとなった。 このコンペで勝利を獲得したのはマロクイン。 それは誰しもが予想しなかった結果だった。冒 頭で述べた通り、彼はブラック・ミュージックの 敏腕エンジニアとしては著名だが、ヘビー・ロッ クの世界ではかなり認知度が低いからである。 マロクインはコンペの勝因をこう分析する。 「僕はブラック・ミュージック以外のジャンルか らもミックスの依頼を受けていて、フォークやカン トリーなどを手掛けることも珍しくはないんだ。 『リヴィング・シングス』にはインディー・ロックや ヒップホップ、エレクトロニカ、カントリーなど、多 くの要素が混在している。あのコンペでは、僕以 外のエンジニアたちもグレイトな仕事をしたと思 うけど、彼らがワン・ジャンルにフォーカスするよ うな音作りを行ったのに対し、僕は異なる要素を まとめ上げることに成功したんじゃないかな」 モダンな響きのリズム隊を押し出し ダンサブルなフィーリングを与える マロクインは、『リヴィング・シングス』のミック スをロサンゼルスのララビー・スタジオで行った。 彼は同スタジオに入った14年前と変わらず、現 在もアナログとデジタルが混在するハイブリッド なシステムで作業を行っている。 「僕はララビーで80インのアナログ卓、SSL X L9000Kを使い続けてきた。まずはこの卓にすべ ての音を立ち上げて、B R Y S T O Nのアンプでド ライブさせたYAMAHA NS-10Mを使い、モニ ターしているんだ。エフェクトについては、アウト ボードとプラグインを使い分けているね。もしラ ジオでの鳴りを重視したミックスが求められれば アウトボードを使って音に広がりや奥行き、温か みを加える。また、ポップなサウンドがリクエスト された場合は温かみよりも音圧感を重視するの で、プラグイン・コンプを多用するんだ」 マロクインは『リヴィング・シングス』の音作り に関して、そのコンセプトを教えてくれた。 「バンドのメンバーは、1stアルバム『ハイブリッ ド・セオリー』のキャッチーな作風と前作の『ア・ サウザンド・サンズ』が持つ実験性を融合させた ようなものを作ろうとしていた。後者のアルバム に込めたアーティスティックな感性を継承しなが らも、より多くの人が聴きやすいよう楽曲にフック を持たせたかったんじゃないかな。僕はまず、1 人の音楽ファンとして“2012年のリンキン・パー クからは、どのようなサウンドを聴きたいか?”と いうことを考えた。そして、モダンな響きのリズ ム・セクションを軸としたアグレッシブなサウンド を構想したんだ。リズム隊の音に関してはヒップ ホップのプロダクションを応用するとまではいか ないけど、ストレートなロックとは違うものにした いと思っていた。その上でボーカルにも存在感を 持たせようとしたんだ。こうした指針の下、僕は 「バーン・イット・ダウン」から手を着け始めた」 「バーン・イット・ダウン」は、アルバム全体のサ ウンドの青写真になったという。 「作業はバンドのメンバーとリック・ルービン、 ロブ・カヴァロとともに進めた。彼らから意見を集 めつつミックスしたところ、ダイナミクスを重視し たサウンドにしようということで見解が一致した。 「バーン・イット・ダウン」は当初からシングルとし てリリースされる予定だったので、サビが突き抜 けて聴こえてくるようなミックスにしたかったん だ。また、リズム隊を前に押し出すことで、曲にダ ンサブルなフィーリングを持たせようとしたんだ」 by マニー・マロクイン 042 | Sound & Recording | October 2012

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第 講

Text:Paul Tingen Translation:Tomohiro Moriya

 海外のトップ・エンジニアに、自身の手掛けたヒット曲のミックス手法を直接解説してもらう本連載。今回登場していただくのはマニー・マロクイン。これまでアリシア・キーズやリアーナといったR&B系アーティスト、そしてカニエ・ウェストやジャスティン・ビーバーなどのメジャー・ヒップホップ勢を手掛けてきた彼は、現在ブラック・ミュージック界屈指のエンジニアとして地位を築いている。そんな彼がリンキン・パークのニュー・アルバム『リヴィング・シングス』のミックスを全曲担当したと聞けば、意外に思う人も多いのではないだろうか? 今回は、マロクインがリンキン・パークのヘビー・ロック・サウンドをいかなる方法で作り上げたのか、シングル・カットされた「バーン・イット・ダウン」のミックスを例に見ていこう。

トップ・エンジニアたちが参加するコンペで勝ち抜きミックスを担当

 マニー・マロクインの元に『リヴィング・シングス』のミックス依頼が寄せられたのは今年の初め。それは10名のトップ・エンジニアが参加するコンペで、一風変わった方法で進められるものだった。参加者には“課題曲”として「ロスト・イン・ジ・エコー」と「バーン・イット・ダウン」のパラ素材が手渡され、各自ミックスした音源をレコード会社のワーナー・ブラザーズに提出することが求められたのだ。おのおのから届いた2ミックスは“A” “B” “C”……とだけラベリングされたC D-Rに録音され、『リヴィング・シングス』のプロデューサーであるリック・ルービンとワーナー・ブラザーズの代表、ロヴ・カヴァロがブラインド状態で試聴。最も優れた2ミックスを選び、それを

「バーン・イット・ダウン」リンキン・パーク

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『リヴィング・シングス』ワーナー:WPCR-14496

手掛けたエンジニアにアルバム全曲のミックスが正式に依頼されることとなった。 このコンペで勝利を獲得したのはマロクイン。それは誰しもが予想しなかった結果だった。冒頭で述べた通り、彼はブラック・ミュージックの敏腕エンジニアとしては著名だが、ヘビー・ロックの世界ではかなり認知度が低いからである。マロクインはコンペの勝因をこう分析する。 「僕はブラック・ミュージック以外のジャンルからもミックスの依頼を受けていて、フォークやカントリーなどを手掛けることも珍しくはないんだ。

『リヴィング・シングス』にはインディー・ロックやヒップホップ、エレクトロニカ、カントリーなど、多くの要素が混在している。あのコンペでは、僕以外のエンジニアたちもグレイトな仕事をしたと思うけど、彼らがワン・ジャンルにフォーカスするような音作りを行ったのに対し、僕は異なる要素をまとめ上げることに成功したんじゃないかな」

モダンな響きのリズム隊を押し出しダンサブルなフィーリングを与える

 マロクインは、『リヴィング・シングス』のミックスをロサンゼルスのララビー・スタジオで行った。彼は同スタジオに入った14年前と変わらず、現在もアナログとデジタルが混在するハイブリッドなシステムで作業を行っている。 「僕はララビーで80インのアナログ卓、SSL X L9000Kを使い続けてきた。まずはこの卓にすべての音を立ち上げて、BRYSTONのアンプでドライブさせたYAMAHA NS-10Mを使い、モニターしているんだ。エフェクトについては、アウトボードとプラグインを使い分けているね。もしラジオでの鳴りを重視したミックスが求められれば

アウトボードを使って音に広がりや奥行き、温かみを加える。また、ポップなサウンドがリクエストされた場合は温かみよりも音圧感を重視するので、プラグイン・コンプを多用するんだ」 マロクインは『リヴィング・シングス』の音作りに関して、そのコンセプトを教えてくれた。 「バンドのメンバーは、1stアルバム『ハイブリッド・セオリー』のキャッチーな作風と前作の『ア・サウザンド・サンズ』が持つ実験性を融合させたようなものを作ろうとしていた。後者のアルバムに込めたアーティスティックな感性を継承しながらも、より多くの人が聴きやすいよう楽曲にフックを持たせたかったんじゃないかな。僕はまず、1人の音楽ファンとして“2012年のリンキン・パークからは、どのようなサウンドを聴きたいか?”ということを考えた。そして、モダンな響きのリズム・セクションを軸としたアグレッシブなサウンドを構想したんだ。リズム隊の音に関してはヒップホップのプロダクションを応用するとまではいかないけど、ストレートなロックとは違うものにしたいと思っていた。その上でボーカルにも存在感を持たせようとしたんだ。こうした指針の下、僕は

「バーン・イット・ダウン」から手を着け始めた」 「バーン・イット・ダウン」は、アルバム全体のサウンドの青写真になったという。 「作業はバンドのメンバーとリック・ルービン、ロブ・カヴァロとともに進めた。彼らから意見を集めつつミックスしたところ、ダイナミクスを重視したサウンドにしようということで見解が一致した。

「バーン・イット・ダウン」は当初からシングルとしてリリースされる予定だったので、サビが突き抜けて聴こえてくるようなミックスにしたかったんだ。また、リズム隊を前に押し出すことで、曲にダンサブルなフィーリングを持たせようとしたんだ」

by マニー・マロクイン

0 4 2 | Sound & Recording | October 2012

P i c k u p A r t i s t

リンキン・パーク

アルバム『ハイブリッド・セオリー』(2000年)で、デビュー早々に世界中から高い評価を受けたロサンゼルスの5人組。チェスター・ベニントン(写真中央左)が歌い上げる流麗なメロディとマイク・シノダ(写真中央右)によるラップが絡むヘビーなミクスチャー・サウンドが持ち味で、ロックやヒップホップにとどまらず、テクノやエレクトロなど幅広いジャンルを取り入れた意欲的な作風で知られる。これまでに2度グラミーを受賞しており、アルバム・セールスの累計は5,000万枚以上にも及ぶ。

「バーン・イット・ダウン」の使用トラック~ボーカルとリズム隊の存在感を両立させる音作り

Tr a c k s I n “ B U R N I T D O W N ”

▲AVID Pro Toolsの編集画面で見る「バーン・イット・ダウン」の使用トラックの一部。黄色にカラーリングされたトラックはドラムで、上から3trのフレーズ・ループや2trのキック、1trのスネア、3種類のハイハットなどが並ぶ。紫色にカラーリングされたトラックはボーカル/ラップ・トラック。青色のトラックはそのボーカル・トラックをAMPEX ATR-102に取り込み、テープ・ディレイをかけたものとなっている

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マイク・シノダのラフ・ミックスを元に作業シンセはGaia SH-01をメインに使用

 「バーン・イット・ダウン」のミックスについて詳細を語る前に、マニー・マロクインは彼のミックスの基本的な手順について教えてくれた。 「僕はいつもリズム隊から着手するんだ。最初に適切なグルーブを作ってしまえば、後の作業がスムーズに進められるからね。次にボーカルの音量を上げ、ドラムとマッチするように大まかな処理を行う。それからギター、キーボードという順で作業し、最後に歌を作り込むんだ。ボーカルの処理はサビから始めて、それが完了したらサビとの対比がうまくいくように平歌を調整する」 「バーン・イット・ダウン」のドラム・トラックは3trのフレーズ・ループと2trのキック、1trのスネア、3trのハイハット、ステレオのオーバーヘッド、そして5trのシンバルから構成されている(❶)。マロクインは、AVID Pro Tools上で行ったミックスの実作業について語り始めた。 「僕はバンド側から手渡されたラフ・ミックスを編集するような形で作業を進めるんだ。ラフ・ミックスでは、アーティストやプロデューサーが曲をどんな方向に持っていきたいのかが明示されているからね。プラグインにしても、彼らが使ったものをそのまま使用する。マイク・シノダは、「バーン・イット・ダウン」のドラム・トラックでAVIDのE Qを随所にインサートしていた。彼はAVIDのEQを愛しているそうでね。またループやキック、スネアにはコンプ/リミッターのFOCUSRITE D3が使われていたよ。最も面白い音色に作られていたのはスネアだ。マイクはひずみ系プラグインのAVID Lo-Fiで、スネアを汚れた響きにしていた。僕はキックとスネアをAVALON DESIGNのコンプAD2044とNEVEのプリアンプ1073に通した後、SSL XL9000Kに立ち上げてバランスを調整したんだ。このほか、NEVE 33609で全打楽器にパラレル・コンプレッションを施し、PULT EC EQP-1Aでパンチを与えたりもした。ベースにも33609とEQP-1Aを同じ手法で採ったよ」 リズム隊が完了すると、マロクインは上モノに着手(❷❸)。「ギターとキーボードを1つの楽器ととらえて音色を調整した」と、彼は続ける。 「まず、2trのエレピにはモジュレーション系エフェクトのWAVES Meta FlangerやEQのFOC USRITE D2を使った。シンセ類は4〜5tr存在し、LINE 6 Echo FarmやD-Verbなどを使って空間処理を行っている。冒頭で印象的なシンセ・リードが出てくるだろ? これはROLAND Gaia SH-01から出した音で、ひずみを加えるこ

「バーン・イット・ダウン」 リンキン・パーク by マニー・マロクイン

AVID Pro Toolsのミックス画面で見る「バーン・イット・ダウン」のドラム・トラックの一部。左から3trが並ぶフレーズ・ループには、コンプ/リミッターのAVID Focusrite D3やAVIDのEQが使われている。その右側に位置するキックにもループと同様のプラグインがインサートされており、画面中央のスネアはAVID Lo-Fiで

ディストーションがかけられている。ハイハットにはAVIDのEQやWAVES Renaissance Compressorを使用

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「バーン・イット・ダウン」のキーボード/ギター・トラック。最も左側の“GAIA 2.02.1”と左から4番目の“GA IA.02.1”はROLAND Gaia SH-01を使用したトラックで、イントロのシンセ・リードを担う“GAIA 2.02.1”にはハードウェアのエフェクトのみによる処理がなされたという。画面中央に位置する2trのエレピには、モ

ジュレーション系エフェクトのWAVES Meta FlangerやEQのFOCUSRITE D2をインサート。その右側には3trのギターが配置されており、AVIDのEQやリバーブのD-Verbが用いられている

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マニー・マロクインからのメッセージ

最近では、アルバム発売前に音源が不法にアップロードされることがあり、その対策に音楽業界の人々は心血を注いでいる。『リヴィング・シングス』をミックスしていたときは、毎朝セキュリティ担当の人がスタジオにハード・ディスクを運んできてね、作業している時間帯はずっと僕のことを監視していたんだ。そして、夜になると彼らはハード・ディスクを持ち帰るんだよ。僕は知らない人がスタジオ内にいることを好ましく思わないので、何度も拒もうと思った。でもセキュリティの担当者は実にクールで、次第に良いムードで仕事できるようになったんだ。

とによってロブ・カヴァロの望むサウンドに仕上げたんだ。処理に使ったのはハードウェアのみ。ペダル・ディレイのSTRYMON BrigadierやコンプのRETRO INSTRUMENTS Sta-Levelなどだ。ギターへの処理はシンプルで、ほとんどXL 9000Kの内蔵コンプとEQしか使っていない」

AMPEXのテレコで歌にディレイをかけるサイド・チェインを使ったディエッシング

 バッキングが仕上がると、作業は大詰め。ボーカルの音作りだ(❹)。マロクインはこう語る。 「チェスター・ベニントンのリード・ボーカルは2trで構成されていて、それぞれをAVIDのEQやMedium Delay、WAVES Renaissance Com pressorで処理し、XL9000Kの1本のチャンネルにまとめて立ち上げた。また、リード・ボーカルはステレオ・テープ・レコーダーのAMPEX AT R-102に一度録音し、テープによるディレイをかけてからPro Toolsに再度取り込んでいる。Pro Toolsのミックス画面で“CHRIS LD TAPE PR INT”とメモしたトラックがそれだね。マイク・シノダのラップはPro Tools上で1つのトラックに録音していて、リード・ボーカルと同様のプラグインで処理した後、XL9000Kに立ち上げたよ」 マロクインは、ボーカルのディエッシングに関して興味深い方法を教えてくれた。 「まずは同じボーカル・トラックを卓の異なる2つのチャンネルに立ち上げるだろ? その一方にEQをインサートし、歯擦音の帯域にあたる6〜7kHzを+12dBくらいと極端にブーストするんだ。これを、もう一方のチャンネルにインサートしておいたコンプのサイド・チェイン入力に送り、先ほどブーストした歯擦音がトリガーとなってコンプが動作するように設定する。そうすると、ディエッサーと同様の効果が得られるんだ。この方法だと声の存在感や躍動感、そしてボーカリストの個性を保ったままディエッシングできるよ」

上モノとしては、楽曲に質感を加える役割を担った合計

3trのノイズも挙げられる。画面の最も左に配置されている“d beat.01.1”は、その1つだ。AVIDのEQがインサートされているほか、ステレオ・イメージャーのWAVES PS22で広がりが加えられている。画面の右側にマロクインが

「曲に雰囲気を出すために使 った」というエフェクト・トラックが並び、Meta Flangerやピッチ補正ソフトと思われるプラグイン、リバーブなどがインサートされている

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チェスター・ベニントンのボーカルは、基本的に“CB New

1.61”と“BR CBvox.1”の2 trで構成されており、AVIDのEQやMedium Delay、Ren aissance Compressorなどで処理されている。これらはSSL XL9000Kに立ち上げられた後、EMPIRICAL L ABS Distressor EL8やUN IVERSAL AUDIO 1176でパラレル・コンプレッションが加えられたそうだ。画面の中ほどに見える“NEWTA316”と“NEWT3116”は、リード・ボーカルにAMPEX ATR-1 02でテープ・ディレイをかけたトラックで、タイム・ストレッチ系のプラグインがインサートされている。マイク・シノダのラップは“MSNR1241”のみで構成されており、リード・ボーカルと同様のプラグインで音作りされている

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