第六章 sapの基盤 sap netweaver - · pdf filesap netweaver の概要 sap netweaver...
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第六章
ＳＡＰの基盤
ＳＡＰ NetWeaver
ＩＴライブラリー （pdf １００冊）http://www.geocities.jp/ittaizen/itlib1/
一般社団法人
情報処理学会 正会員
腰山 信一
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目次番号 １８０番 ＳＡＰ 基本からＳＡＰ ＨＡＮＡまで
全９冊 ８００ページ
SAP Netweaver 概要
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SAP Netweaver の概要
SAP Netweaver によって、会社間およびテクノロジー間ですべてビジネスプロセスが統合されます。 これにより、スムースな コミュニケーションとTCOの削減がサポートされます。
補足：
TCO 【 Total Cost of Ownership 】 総所有コスト
コンピュータシステムの導入、維持・管理などにかかる費用の総額。従来、コンピュータシステムのコストは製品価格(導入費用)で評価されることが多かったですが、近年のコンピュータシステムの複雑化や製品価格の下落などにより、コンピュータシステムの維持・管理やアップグレード、ユーザの教育、システムダウンによる損失など、導入後にかかる費用(ランニングコスト)が相対的に大きな存在となったため、企業ユーザの間でTCOが注目されるようになりました。
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SAP Netweaverの主なコンポーネント
社内の へテロジニアス( 異機種の混在 )な 環境を「ビジネス」という観点で統合するプラットフォームが SAP Netweaverです。
「ヘテロジニアス」とはシシテム環境だけではなく、情報、部門、業務、プロジェクト等、社内資産すべてが含まれます。
SAP Netweaver は技術的に 複数のコンポーネントで作られていて、その中核が SAP NetWeaver Application Server（ＡＳ）というインフラストラャです。
R/3の時代には、SAP Basis (ベーシス)と呼ばれていたものが 拡大したものです。
システムの目的に合わせて、Portal,BI、PI、MDM などのコンポーネントを 選んでいきます。
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補足：
コンポーネント 【 component 】
何らかの機能を持った、プログラムの部品。
ソフトウェアコンポーネントは、それぞれ特定の機能を持っていますが、基本的に単体では使用できず、他のプログラムと組み合わせて機能を実現、ないし追加するために用いられます。
また、オブジェクトの一種として、特定の機能を持つが単独では意味を持たないようなオブジェクト、と言うこともできます。
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Javaなどのオブジェクト指向言語の普及が進んだことにより、コンポーネントを組み合わせることで、かなりの程度ソフトウェア開発が進む状況ができつつあります。
コンポーネントの開発者とソフトウェアの開発者の分業も進んでいます。こういったコンポーネントを集めてソフトウェアを開発することを「コンポーネントベースプログラミング」などと呼びます。
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SAP NetWeaver Portal
SAP NetWeaver Portal は、アプリケーション を統合して、単一の画面を提供してくれます。 新しいビジネスコンテンツを 既存のシステムと合わせ、短時間で使えるように サポートしてくれます。
以下のような機能を持ちます。
ポータル インフラストラクチャ
SAPアプリケーション収集した情報、ＳＡＰ以外のシステムを Portal が提供する画面に統合します。
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コラボレーション
仮想コラボレーションルームにより、利用者は どこででも作業を連携できます。
またリアルタイムなコラボレーションによって、最新の情報を同時に共有できます。
ナレッジマネジメント
検索や分類機能が Portal には備わっています。 加えてSAPや 外部のコンテンツ管理システムのファイルサーバーにアクセスするサービス、情報の自動分類ツールが用意されています。
これらで収集した情報を簡単な公開プロセスを通して、特定のユーザーに公開することでナレッジマネジメントを実現します。
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SAP NetWeaver Business Intelligence （ＢＩ）
BI は以前は、BＷと言われていたコンポーネントです。 レポートや分析の ツールのセット、計画やシミュレーション機能にデータウェアハウス機能を統合したプラッフォームです。 以下のような機能を持ちます。
データウェアハウス
ETLと呼ばれる抽出(extract)、変換(transform)、書き出し(load)の各機能アーカイブ、ニアラインストレージなどのプロセスをサポートします。
コンポジット・アプリケーションによる動的な情報配信の基礎になります。
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ビジネス計画・シミュレーション
特別な設定が不要で、ですぐに使える計画策定アプリケーションの支援ツールです。
オープンプラットフォーム
ETL、スケジューリング、モニタリング用のツールなど、BIの認定ソフトウェア製品をサポートします。
ビジネスコンテンツ と分析アプリケーション
様々なビジネスコンテンツと業種別・役割別の分析ツールを使って、ベストプラクティスを導入・活用がきます。
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補足：
アーカイブ
インターネット上で公開したファイルの保管庫のこと。
ニアライン ストレージ
２４時間アクセスされ、パフォーマンスと高可用性を要求される企業向けストレージと、テープドライブ のような バックアップメディアの中間に位置するストレージのこと。
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コンポジット・アプリケーション
ソフトウェア や コンポーネント、個別の業務アプリケーションやサービスを組み合わせて構築された アプリケーションソフトのこと。
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SAP NetWeaver Process Integration （ＰＩ）
PIは、企業内外のSAP、SAP外のアプリケーション間で、コラボレーションができます。
以下の様な機能を持ちます。
標準ベースの プロセス統合
複数のアプリケーションや 外部システムと融和したプロセスを可能にします。
世界標準のXML を使っているため、Webを通じてどこからでもモデリングできます。
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SAPシステム構成概要
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補足：
XML 【 Extensible Markup Language 】
文書やデータの意味や構造を記述するためのマークアップ言語の一つです。
マークアップ言語とは、「タグ」と呼ばれる特定の文字列で地の文に情報の意味や構造、装飾などを埋め込んでいく言語のことで、XMLはユーザが独自のタグを指定できることから、マークアップ言語を作成するためのメタ言語とも言われます。
XMLにより 統一的な記法を用いながら 独自の意味や構造を持ったマークアップ言語を作成することができるため、ソフトウェア間の通信・情報交換に用いるデータ形式や、様々な種類のデータを保存するための ファイルフォーマットなどの定義に使われています。
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統合情報の管理
設計時から構成時まで、統合に必要な情報を管理します。 例えば、操作画面、データベースの構造、必要なマッピング、ビジネスシナリオ、ビジネスプロセス等で、プロセス統合を推進します。
ビジネスブロセスの管理
ビジネス アプリケーションソフト間や企業間を結んだビジネスプロセスの運用を推進して管理します。
設計から実行、監視、分析、最適化まで、プロセスのライフサイクルをサポートし、ビジネスパートナーとのやり取りも保持管理します。
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SAP Netweaver Master Data Manager （ＭＤＭ）
MDMは、異種混在環境における仕入先、製品、顧客、ユーザーの正義について、統合されたマスターデータ を提供します。
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マスターデータの整理統合
異種混在システムのデータを元に、統一されたマスターデータを作成します。
マスターデータの同期と配布
すべてのシステムが 一貫したマスタデータを受け取れる状態を確保します。
必要に応じて地域や部門の属性を、システムに追加することもできます。
マスタデータの一元的な作成と管理
データの標準化を サポートします。
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何でも繋ぐ SAP Netweaver
業務について、SAP Netweaverには何も入っていません。 ただ販売管理でも人事管理でも それぞれのソリューションに SAP Netweaver が含まれているのは技術の基盤だからです。
SAP ERP そのものだけでは 拡張性が乏しくなります。
ほかのシステムに 要望通りの データを渡したり、連携したり するために追加機能 や システムの変更を重ねることが必要です。
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SAP Netweaver は、文字通り 「 ネットワークを編む 」ように、システムで
ユーザーでも業務プロセスでも、何でも繋げます。
ただ漠然と情報を受けたり渡したりするのではなく、計画と整合性を持たせながら連携、統合します。
先に紹介したコンポーネントに加え、 Exchange Interfaceと Application Server というハードウェア寄りの機能が２つあります。
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SAP Netweaver Exchange Interface
Exchange Interface は、内部ネットウークのコンピユータに代わり、インターネットに接続するコンピユータ 「プロキシ」を作り、出入りするデータを位置付けする「マッピング」の機能を持っています。
やり取りするコンテンツの続合した情報を集め、ビジネスプロセスを管理する機能とインテグレーションブローカー機能を有します。
インテグレーション ブローカーとは、２つのアプリケーション間のメッセージの内容を変換したり、コンテンツの内容に応じて宛先を決めたりする、アプリケーション続合のサポーターです。
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IDoc
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SAP Netweaver Application Server
Application Server は、内部システムと外部とを直接インターネットで結びつける代理のコンピユータのことです。
J2EE やABAP を使う基盤の機能を持ち、データベースとOSの注目するべき要素だけを重点的に抜き取り、ほかは無視 (抽象化と言います) します。
IDoc
IDoc (アイドック) とXML、データベース、EDＩの標準ファイル、 Excelファイル、 Webサービスといった多くのファイルフォーマットのマッピングをサポートする Map Forceという機能があります。
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ユーザーはマッビング構成のファイルを用意しなければなりませんが、実際に パートナーの標準を IDocへ、または IDoc からパートナー標準へマッピングするソフトウェアは別途必要です。
IDocを使ったSAPのインバウンド処理
異なるコンピュータやシステム、あるいはその両方の間の電子データ通信に使用するのがIDoc (中間伝票)です。 SAPの ALEステムで使われる中継の技術を使い、中央のデータベースを経由しないでテキストファイルとしてIDocは通信します。
SAPシステムとの情報のやり取りを行うために、従来のトランザクションファイル形式と EDI 機能とを組み合わせています。
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インバウンド (クライアント )処理には、IDocを R/3システムポートを経由してIDocインターフェイス へ転送するアップストリーム・システムが使われます。
外部からの情報を取り込むため プロファイルを、それぞれのプログラムごとに指定しなくても済むわけです。
アップストリーム・システムが認証されれば、IDoc はデータベースに保存されるので、パートナーの外部システムは自動的にデータの取得ができるようになります。
受信システム
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補足：
ＡＬＥ
SAP ALE ( Application Link Enabling ) アプリケーションソフトと繋いで組み込む機能のこと。
IDocインターフエイス
ハードウェアやソフトウェア、ユーザーが互いに情報をやり取りする際に接する部分のこと。
または情報のやり取りを仲介する仕組み。
ＡＬＥ送信処理
ＡＬＥ受信処理
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企業とやり取りをする IDoc
注文書、請求書、材料マスター情報等の一般的な企業取引に使う書面のテンプレートに SAP IDoc は使われています。
Document Scheme Designer というプログラムが付属しており、特定のビジネスニーズに合わせてテンプレートを変更できます。
例えば、セグメントの追加や修正、作成したフィールドで指定できる値の設定を行うことができます。Document Scheme Designer では、 ds.xmlというXMLファイルを作成しますが、これが変換マップで IDocアダプタによってレイアウトの定義に使われます。
SAPの機能に 存在しない特定の必須フィールドを追加したり、表示したり、説明を加えたり、必須フィールドやフィールドの説明を Map Designerで表示したりすることもできます。
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ソーススキーマ
IDoc がソース・コネクタの場合、「ソーススキーマ」アイコンはアクティブになりますが、構造はロックされていて変更はできません。
スキーマを表示することのみができます。
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ターゲットスキーマ
IDoc がターゲット・コネクタの場合、「ターゲットスキーマ」 アイコンはアクティブになります。 アイコンをクリックするとターゲットとなるIDocファイルの構造を定義できます。 「マップ」タブでスキーマを定義できます。
読み込み書き込みを管理する Map Designer
Map Designerは、IDocの各セグメントを完全に制御することで、読み書き込みする場所、時間、方法を決定することができます。
多くの IDoc は ループ・セグメントが含まれています。 例えば、取引先情報セグメントのべンダー、顧客、販売先、出荷先など、伝票参照時に何度も繰り返す情報をIDocで設定できるのです。
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IDocスキーマ
IDocは、セグメントとセグメント内にあるフィールドで構成されています。
各IDocには、コントロールレコード (ヘッダーレコード) が1つ存在する必要があります。 ヘッダーレコードには、転送情報および処理情報が含まれています。
ALEインターフェイスで 設定したプロファイルに基づき コントロールセグメントは、受信IDoc の処理方法と 想定後に続くルーチンを SAPに通知します。
送信IDocの場合、SAP以外の受信システムであれば コントロール・レコードは通常必要ありません。
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その後のセグメントは、ビジネス文書の本文を構成しています。
データ・コントロール・セグメントと呼ばれる ６つのフィールドが、各セグメントの先頭にあり、認識情報を保持しています。
そして各データ/コントロール/セグメントの後のフィールドには、特定の企業取引に関連する情報が含まれます。
SAP IDocスキーマでは定義されていませんが、ソース/ターゲツト・コネクタを
ロードすると、データ・コントロール・セグメントの先頭に、このフィールドが追加されます。
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ABAP (アバップ)
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ABAP (アバップ)
SAPE ERPでは、 ABAP (アバップ) は標準機能の拡張やアドオンの追加開発に使用します。 最近ではエンターブライズSOA、で利用される、サービスの主要なビジネスロジック も ABAPで 開発されています。
ABAPスタック について
ABAPは、「Advenced Business Applicetion Programming」というプログラミング言語のことで、SAPの多くのビジネスアプリケーションを開発しています。
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SAPシステムの プラットフォームに、ABAPの開発環境は用意されているのでそれを使って開発者や ユーザーが SAPの標準機能を拡張したり、カスタマー・プログラム(アドオンのこと)を追加開発したりしているのです。
そもそもSAP ERPをはじめ、SAPの多くのビジネス・アプリケーションはABAPを使って開発されています。
SAP R/2、SA PR/3の時代から数十年にわたる実績があり、企業向けアプリケーションの様々なニーズに応えられるよう機能を拡張してきた言語です。
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最近ではSAPが提唱するエンタープライズSOA、で利用されるサービスの主要なビジネスロジックも ABAPで開発されています。
特殊なデータ橋造を持つABAPスタックには、特定のユーザー(クライアント)だけに設定する場合と、すべてのユーザーに共通に設定する場合とがあります。
それぞれの用語と使用する場面について紹介します。
ここ数年もオブジェクト指向を取り入れたり、Webアプリケーションのユーザーインターフェイス(UI) を構築できるフレームワーク「WebDynpro」や、モジュールのWebサービスの生成と言った新機能を備え、進化し続けています。
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補足：
ＳＯＡ
【 Service Oriented Architecture 】 サービス指向アーキテクチャ
大規模なシステムを「サービス」の集まりとして構築する設計手法です。
サービスとは、外部から標準化された手順によって呼び出すことができる一まとまりのソフトウェアの集合であり、単体で人間にとって意味のある単位の機能を持つものを指す。アプリケーションソフト自体に他のソフトウェアとの連携機能を持たせたものと考えても良いです。
ソフトウェアを部品化して呼び出し規約を標準化し、その組み合わせでシステムを構築していく手法は分散オブジェクト技術など従来から存在しますが、部品化の単位はより細かいプログラム上の機能であり、また、システム全体がある程度共通の技術基盤に基づいて構築されることを前提としていることが多いです。
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エンタープライズＳＯＡサービスベースのビジネスソリューションを、エンタープライズレベルで開発するための、オープン化 ITアーキテクチャのブループリント。
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クライアント
固有のビジネスデータ環境、マスタおよびトランザクションデータ、ユーザーデータを持ちます。 ABAPスタックは 業務･組織・データとは、独立した１単位として捉えます。
カスタマイジング (パラメータ設定)
ABAPスタック は標準ビジネスソフトウェアなので、導入時に会社の要件に合わせて調整する必要があります。
これをカスタマイジングと呼び、クライアント依存 と 非依存とがあります。
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クライアント依存のカスタマイジング設定
ABAPスタツクの導入時に、クライアントことに パラメータを設定する場合を指します。
販売組織や会社コードなどの 企業組織構造を定義したり、企業固有のビジネスプロセスを反映したりする場合が含まれます。
クライアント非依存のカスタマイジング設定
プリンタ設定やシステム管理の設定など、一度設定すればABAPスタックの すべてのクライアントで有効になるものを指します。
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リポジトリ・オブジェクト
ABAPワークベンチの開発オブジエクトの集中管理をします。 データやファイルを蓄積する リポジトリには、ABAPディクショナリオブジェクト(テーブル、データエレメント、ドメイン)、 ABAPプログラム、メニュー、画面などが格納されます。
また、クライアント非依存のため、同じシステムのすべてのクライアントで同じものが使われます。
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補足：
ＡBAPワークベンチ
ワークベンチとは、作業堤のこと。 ABAPワークベンチは、 ABAPを使ってプログラミングする環境のことです。
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システム ランドスケープ
ABAPリポジトリオブジェクト は、クライアント依存ではないため、開発と本稼働とで同じシステムを使用してはいけません。
同じシステムを使用すると データの不整合や損失が生じやすくなります。またセキュリティの観点からも、開発者は本稼働システムで作業するべきではないと思います。
SAPでは、システムの整合性を保つために、３つのシステムで構成される ３システムシス
テムランドスケープ を設定することを勧めています。
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３つのシステムそれぞれに 作業クライアントと、必要に応じてその他のクライアントを登録します。
1つのライセンスで複数の SAPシステムを設定できますが、もちろん本稼働ではその内の1つです。
３システムランドスケープ の推奨プロセスは、以下の通りです。
(A) ユーザーの独自のプログラムを開発 (アドオン) して、必要なカスタマイジング (パラメータ設定)する。
(B) すべてのカスタマイジング設定(パラメータの設定) と リポジトリの変更 (必要に応じた開発、拡張、モディフィケーション) をテスト環境に移してチェックする。
(C) 問題のないことを確認し終わったら、テスト環境から本稼働環境へすべての オブジェクトと設定を移す。
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BAPI (バピ)
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BAPI (バピ)
BAPI (バピ) は、ローカルネットワークでも インターネットでも、複数のコンポーネントが相互に絡む 統合シナリオを作る上で役に立ちます。
BAPIの統合
あたかも人がSAP ERPの画面に向かって キーパンチする形をプログラムがまねて、1項目ずつデータを 入力する バッチインプットのことをBAPI (Business Application Programming Interface ）と呼びます。
標準のSAPのインターフェイスで、SAPコンポーネント間、SAPとSAPでないコンポーネント間で 技術的な統合をして、データをやり取りします。
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以下の場面で、BAPIを使うことができます。
（A) 標準SAPインターフェイス と BAPIは、XMLベースのインターフェイスリポジトリ ( IFR )で公開されるので、インターネットを使い、複数のコンポーネントが相互に通信を 行う統合シナリオに使用
(B) 独立したビジネスコンポーネントと SAPシステムの機能を合わせて登録する際、BAPIを 共通インターフェイスにして統合する
(C) サードパーティソフトウェア と レガシーシステムの接続
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(D) ALE を使用した同期接続をしない、分散型シナリオの導入
(E) 得意先およびパートナーによる独自のオブジェクト開発
(G) 得意先およびパートナー独自のオブジェクト開発
例 ハンディターミナルとの連携54
製品原価計画の BAPI
SAP ビジネスフレームワーク は、コンポーネントを基準とした拡張性のあるアーキテクチャによって、 SAP コンポーネント と 他のソフトウェア製造元との間の対話を可能にします。
BAPI ( ビジネス・アプリケーション・プログラミング・インタフェース ) により、標準インタフェースを介して SAP システムにあるデータおよび業務プロセスにアクセスすることができます。
製品原価計画では、各種 BAPI を用いて SAP の品目に関する原価計算データにアクセスすることができます。
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以下の BAPI を使用することができます。
・ BAPI_COSTESTIMATE_GETLIST
このメソッドで、 SAP システムの品目の原価見積を選択することができます。 ユーザの選択基準に適合する原価見積が一覧表示されます。
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・ BAPI_COSTESTIMATE_GETDETAIL
このメソッドで、メソッド BAPI_COSTESTIMATE_GETLIST を用いて選択した一覧から、原価見積の原価構成分割にアクセスすることができます。 原価構成に ブレークダウンされた原価が表示されます。
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・ BAPI_COSTESTIMATE_ITEMIZATION
このメソッドで、メソッド BAPI_COSTESTIMATE_GETLIST を用いて選択した一覧から、原価見積の明細化にアクセスすることができます。 各原価計算明細の情報を照会することができます。
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・ BAPI_COSTESTIMATE_GETEXPLOSION
このメソッドで、メソッド BAPI_COSTESTIMATE_GETLIST を用いて選択した一覧から、原価見積の積上済 BOM にアクセスすることができます。BOM 構成を各レベルで展開することができます。
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ビジネスオブジェクトとBAPI
BAPI は ビジネス オブジェクト タイプに対する メソッドとして定義されています。
よってオブジエクト指向のインターフェイスを 使用すると、導入に関する詳細な情報がわからない場合でも、ほかのコンポーネントから SAP ERPのアプリケーションに直接アクセスできます。
オプジェクト指向を使用することによって、既存の機能やデータの再利用、トラブルのない技術的な相互の運用、SAPではないコンポーネントの導入等も行えます。
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ビジネスコンポーネント
ビジネス機能を持ち ビジネスオブジェクト で構成されています。 例えば、ビジネスタイプ「従業員」と「応募者」はビジネスコンポーネント「人事管理」に割り当てられます。
1 つの あるいは 複数のビジネスコンポーネント内に ビジネスプロセスが導入されます。
補足：
オブジエクト指向における、特定の処理を ひとまとまりにした、サブルーチンのこと。
ソフトウェア開発における考え方の一種で、プログラムを処理の手順・手統きではなく、処理対象(オプジェクト）に着目して記述していくこと。
オブジェクト指向
メソッド
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ビジネス オブジェクトタイプ
1つの ビジネス オブジエクト タイプは、１つの事業体を表します。
SAPシステムの オブジェクト指向の橋造は、ビジネスオブジェクトタイプをベースとしています。
ALE
ALE統合サービスを使うと、複数のSAPシステム および 非SAPシステムで実行される ビジネスプロセスの技術的な統合ができます。
この統合サービスは、ALE分散モデルを使用する、システム間でのビジネスオブジェクト タイプの分散と関連しています。
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統合シナリオ
ビジネスフレームワークに関する設計は、具体的なシナリオを ベースとしです。統合シナリオではコンポイーネント、ビジネスオブジェクトタイプ、および、BAPIの相互作用について記述していて、ビジネスプロセスはセマンティック（「意味論的な」の意)レベルで 同期することでシステムが統合されます。
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SAP Business Suite
SAP ERPの中核コンポーネントとして、e-Businessの基礎となる強力なソリューションを成しているのがSAP Business Suiteです。
セールスをサポートするCRM、画期的な商品の誕生を支援するPLM、流通を革新するSCMに 購買改革を実現するSRMなどを、常に進化させ続けています。
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ＩＴライブラリー （pdf １００冊）http://www.geocities.jp/ittaizen/itlib1/
目次番号 １８０番 ＳＡＰ 基本からＳＡＰ ＨＡＮＡまで
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