自習書

営業（SFA）＋ Outlook 用 Dynamics 365 アプリ編

第 1.0 版 (2018 年 6 月 21 日 初版として作成)

著作権

このドキュメントに記載されている情報 （URL 等のインターネット Web サイトに関する情報を含む） は、将来予告

なしに変更することがあります。別途記載されていない場合、このソフトウェアおよび関連するドキュメントで使用し

ている会社、組織、製品、ドメイン名、電子メール アドレス、ロゴ、人物、場所、出来事などの名称は架空のもので

す。実在する名称とは一切関係ありません。お客様ご自身の責任において、適用されるすべての著作権関連法規に従っ

たご使用を願います。マイクロソフトは、このドキュメントに記載されている内容に関し、特許、特許申請、商標、著

作権、またはその他の無体財産権を有する場合があります。別途マイクロソフトのライセンス契約上に明示の規定のな

い限り、このドキュメントはこれらの特許、商標、著作権、またはその他の無体財産権に関する権利をお客様に許諾す

るものではありません。

© 2018 Microsoft Corporation. All rights reserved.

Microsoft、Microsoft Dynamics、Microsoft Dynamics のロゴ、Active Directory、Internet Explorer、

MSDN、Microsoft Office Outlook、Windows Live、および Windows Server はマイクロソフト グループの商標です。

その他のすべての商標は、それぞれの所有者に帰属します。

変更履歴

№ 日付 版 変更概要

1 2018 年 6 月 21 日 1.0 初版

目次

1. はじめに ................................................................................................................................................... 1

1.1 Microsoft Dynamics 365 Customer Engagement の概要 ............................................................................. 1

1.2 対象者 ..................................................................................................................................................................... 2

1.3 「営業（SFA）＋ Outlook 用 Dynamics 365 アプリ編」で学習できること .............................................. 2

2. Outlook 用 Dynamics 365 アプリ .......................................................................................................... 3

2.1 Outlook 用 Microsoft Dynamics 365 アプリの設定 ........................................................................................ 3

2.2 Outlook Web App の表示 ..................................................................................................................................... 7

2.3 Outlook Web App と Dynamics 365 ウィンドウの利用 ................................................................................. 8

3. 営業（SFA）業務の流れと Dynamics 365 Customer Engagement の用語 ...................................... 10

3.1 営業（SFA）業務の流れ .................................................................................................................................... 10

3.2 代表的な用語 ....................................................................................................................................................... 11

4. お客様の情報の確認と管理 .................................................................................................................... 12

4.1 お客様からメールを受信（新規のお客様） .................................................................................................... 12

4.2 お客様からメールを受信（既存のお客様） .................................................................................................... 15

5. お客様訪問の事前準備 ............................................................................................................................ 18

5.1 お客様への電子メールの返信 ............................................................................................................................ 18

5.2 お客様訪問予定の登録 ........................................................................................................................................ 21

6. お客様訪問と報告と共有 ........................................................................................................................ 25

6.1 アラーム通知から予定/顧客情報確認(お客様訪問前) ................................................................................... 25

6.2 モバイルを利用した活動報告（お客様訪問後） ............................................................................................ 26

7. セールス状況の確認とデータ活用.......................................................................................................... 29

7.1 ダッシュボードの活用例 .................................................................................................................................... 29

7.2 レポートの活用例................................................................................................................................................ 30

7.3 Power BI の活用例 .............................................................................................................................................. 33

7.4 検索の活用例 ....................................................................................................................................................... 34

7.5 ビューの活用例.................................................................................................................................................... 39

7.6 Excel の活用例 ..................................................................................................................................................... 41

8. Outlook 用 Dynamics 365 アプリのカスタマイズ............................................................................... 46

8.1 カードのカスタマイズ ........................................................................................................................................ 46

9. おわりに ................................................................................................................................................. 50

※本自習書は、Dynamics 365 Customer Engagement のバージョン 9.0.2 をベースに作成されています。

1. はじめに

本書は、Microsoft Dynamics 365 Customer Engagement を初めて使う方やご経験の浅い方が、どなたで

も一から学習できるように簡易に記述されています。そのため幅広く機能を紹介したり、例外的な処理を記

述するのではなく、Microsoft Dynamics 365 Customer Engagement の基本機能を中心にご理解いただい

たり、メリットをご体験いただくことを目的としています。

本自習書では、クラウドサービスである Microsoft Dynamics 365 Customer Engagement の無料トライア

ル版を利用して操作を行います。サインイン方法や一部の画面は、Microsoft Dynamics 365 Customer

Engagement と Microsoft Dynamics 365 設置型 で異なりますが、Microsoft Dynamics 365 設置型であっ

てもご利用いただくことができます。

操作画面は本書執筆時点のものであり変更される可能性がありますが、考え方をご理解いただければ、画面

変更があったとしても対応可能なスキルが身につくよう考慮されています。

1.1 Microsoft Dynamics 365 Customer Engagement の概要

Microsoft Dynamics 365 Customer Engagement とは、営業、サービス、マーケティングといった企業の

さまざまな部門で活用できるマイクロソフトの 統合型 CRM です。お客様との商談や問い合わせ履歴などを

お客様志向で一元的に管理することができます。

PC のブラウザー操作では、他のマイクロソフトの製品やサービスと同様にタイル形式のユーザーインター

フェースを備え、直観的にご利用いただけます。ブラウザー以外でも Outlook からの利用やスマートフォン

やタブレット専用アプリなどが提供され、フレキシブルなワークスタイルにも対応します。

提供形態としては、クラウドサービスである Microsoft Dynamics 365 Customer Engagement、社内設置

（オンプレミス）の Microsoft Dynamics 365 設置型やマイクロソフトのパートナー企業のホスティングサ

ービスがあるため、自社の背景やニーズに応じてご選択いただくことができます。

また、Microsoft Dynamics 365 Customer Engagement では、国際的な第三者機関の認定を受けた東日本

と西日本の冗長化されたデータセンターから提供されるため、海外のデータセンターを使う場合と比べて安

心感が伴います。既に自社で Office 365 を利用しているもしくは将来 Office 365 を導入する予定であれ

ば、Office 365 と同じスタート画面から同じ ID で操作することもできます。Office 製品との親和性もあり

さまざまな連携機能が提供されています。

1.2 対象者

Dynamics 365 Customer Engagement 評価メンバ

Dynamics 365 Customer Engagement 導入メンバ

Dynamics 365 Customer Engagement 管理者

Dynamics 365 Customer Engagement 営業担当者

1.3 「営業（SFA）＋ Outlook 用 Dynamics 365 アプリ編」で学習できること

Dynamics 365 Customer Engagement および Office 365 の無料トライアル版を取得された方が、営業

（SFA）業務の基本機能を Outlook Web App と Internet Explorer 10 または 11、Google Chrome などの一

般的なブラウザー操作で体験できるように構成されています。

本書で学習できることは次の通りです。

1. 営業活動・業務の流れと Dynamics 365 Customer Engagement の活用

営業活動や業務の流れのなかで、Dynamics 365 Customer Engagement を活用するシーンの一例を学

習することが出来ます。

2. Outlook 用 Dynamics 365 アプリ連携を利用した Dynamics 365 Customer Engagement の活用

Office 365 ソリューションとして提供されるメールアプリの Outlook Web App(以下 OWA)と

Dynamics 365 Customer Engagement を連携することでどのようなことが出来るようになるかを学習

します。

電子メールを Dynamics 365 Customer Engagement の顧客と紐づけて接触履歴として保持したり、

Dynamics 365 Customer Engagement の予定と OWA の予定を連携したりと、営業案件を追跡、推進

するための機能が用意されています。

3. Dynamics 365 Customer Engagement に登録したデータの活用・見える化

商談中の営業案件の一覧、今月の売上見込み、お客様別・営業担当者別の売り上げ、お客様との接触

履歴など、営業活動を行う上で必要な情報やタスクを、ダッシュボードやレポートを利用して一目で

わかるようにすることが出来ます。

データを登録するだけでなく、見える化し、活用することを学習します。

2. Outlook 用 Dynamics 365 アプリ

Outlook 用 Dynamics 365 アプリを利用することにより、Outlook の画面上で Dynamics 365 Customer

Engagement のデータの参照や検索、入力などの操作が可能になります。その他に Dynamics 365

Customer Engagement と Outlook の予定の連携や電子メールの追跡などが出来るようになります。この章

では OWA で Outlook 用 Dynamics 365 アプリを利用するために必要な設定と表示方法について学習しま

す。

2.1 Outlook 用 Microsoft Dynamics 365 アプリの設定

1. Dynamics 365 Customer Engagement にアクセスし、[ ＞ 設定 ＞ 電子メールアクセス構成]をク

リックします。

2. [電子メールアクセス構成の設定]をクリックします。

3. [電子メール]タブの下記赤枠内の設定をキャプチャのとおり設定し、[OK]をクリックします。

4. [メールボックス]をクリックします。

5. [アクティブなメールボックス]を選択し、Outlook と連携させたいユーザーを選択し、[電子メールの

承認]をクリックします。

6. [OK]をクリックします。

7. 再度ユーザーを選択し、[既定の電子メール設定の適用]をクリックします。

8. [現在のページの選択したレコード][既定の設定の適用後、構成をテストし、メールボックスを有効に

します。]を選択し、[OK]をクリックします。

9. テストおよび有効化が完了し、[成功]と表示されるまで待ちます。[ ]をクリックすることで、ビュ

ーの情報を更新することが出来ます。

10. [ ＞ 設定 ＞ Outlook 用 Dynamics 365 App]をクリックします。

11. Outlook と連携したいユーザーを選択し、[OUTLOOK へのアプリの追加]をクリックします。その後、

[Outlook に追加済み]と表示されたら設定は完了となります。

2.2 Outlook Web App の表示

1. ブラウザーのアドレスバーに「https://portal.office.com」と入力して、サインインします。

2. 「Outlook」をクリックし、OWA を表示します。

2.3 Outlook Web App と Dynamics 365 ウィンドウの利用

ここでは、OWA と Dynamics 365 ウィンドウについて学習します。

● OWA 画面イメージ

ナビゲーションウィンドウ：

展開可能なフォルダの一覧と、アクセスしたいフォルダにクリック１回でアクセス可能なボタンで構

成されます。フォルダ一覧には、受信トレイ、送信済みアイテム、グループに、ボタンはメール、予

定表、連絡先、タスクにアクセス可能です。

情報ビューア：

サインイン時には受信トレイを表示するようになっており、ナビゲーションウィンドウで選択された

項目の一覧が表示されます。

閲覧ウィンドウ：

情報ビューワで選択されたアイテムのプレビューが表示されます。

ナビゲーションウィンドウ

情報ビューア

閲覧ウィンドウ

● Dynamics 365 ウィンドウ

メールの新規作成画面などで OWA の閲覧ウィンドウ内に表示される「 」ボタンをクリックするこ

とで、Dynamics 365 ウィンドウが画面の右側に表示されます。使い方は以降の章で説明します。

※上記は Dynamics 365 Customer Engagement のデータと関連付けされていない状態

※上記は Dynamics 365 Customer Engagement のデータと関連付けされている状態

3. 営業（SFA）業務の流れと Dynamics 365 Customer Engagement の用語

この章では、本書で取り扱う営業（SFA）業務の流れと、Dynamics 365 Customer Engagement で使用す

る代表的な用語について学習します。

3.1 営業（SFA）業務の流れ

ここでは、本書で取り扱う営業（SFA）業務の一般的な流れを学習します。

1. お客様の情報の確認と管理

Dynamics 365 Customer Engagement に登録されている既存のお客様から電子メールを受信した際に

OWA 上で Dynamics 365 Customer Engagement に登録されている情報を確認したり、新規のお客様

からの電子メールを受信した際に Dynamics 365 Customer Engagement にお客様の情報をどのよう

に登録することが出来るのかを学習します。

2. お客様訪問の事前準備

お客様に対する返信メールを Dynamics 365 Customer Engagement に接触履歴として保持したり、

お客様訪問予定の登録や登録した予定の確認方法などについて学習します。

3. お客様訪問と報告と共有

登録したお客様訪問予定のアラーム通知機能や、モバイルからお客様訪問活動結果を報告する方法に

ついて学習します。

4. セールス状況の確認とデータ活用

営業状況の確認、現在のビジネス状況との比較、変化や進捗など、個人・組織ごとに蓄積されたデー

タを可視化して活用する方法について学習します。

3.2 代表的な用語

ここでは、Microsoft Dynamics 365 Customer Engagement の代表的な用語を解説します。

最初は、すべてを覚える必要はありません。操作する過程で自然と覚えていただけます。

No 用語 意味

1 アプリケーション 営業、サービス、マーケティングなど各サービスのアプリケーショ

ン

2 ナビゲーションバー Microsoft Dynamics 365 の上部の全体メニュー

3 コマンドバー 各画面での操作メニュー

4 ダッシュボード データを集めて一覧やグラフなどで表示する機能

5 アクティビティフィード Microsoft Dynamics 365 Customer Engagement を利用しているユ

ーザー間での 情報共有やコラボレーションを容易にする機能

6 エンティティ 情報の管理単位。データベースのテーブルのようなもの。

「潜在顧客」、「営業案件」、「取引先企業」、「取引先担当者」

など。

7 フィールド エンティティ内のデータ項目のこと。「名前」、「会社名」など。

8 レコード データ 1 件分のこと。

9 オープン 進捗中のレコードのこと。

10 アクティブ 同上。

11 クローズ 終了したレコードのこと。

12 ビュー レコードの一覧でフィルターや列を組み込んだもの。

4. お客様の情報の確認と管理

この章では、お客様から電子メールを受信したことを想定したシナリオを通して、Outlook 用 Dynamics

365 アプリと Dynamics 365 Customer Engagement を組み合わせた活用方法について学習します。既存の

お客様からの電子メールの場合は登録されているお客様情報の確認、Dynamics 365 Customer

Engagement に登録されていない新規のお客様の場合は取引先担当者として Dynamics 365 Customer

Engagement に登録を行います。

4.1 お客様からメールを受信（新規のお客様）

ここでは、Dynamics 365 Customer Engagement に登録されていない新規のお客様からメールを受信した

際にどのように Dynamics 365 Customer Engagement と連携するかを学習します。

1. お客様からのメールを想定して、自分のメールアドレスなどから Dynamics 365 Customer

Engagement のユーザーにメールを送信します。

(ここでは、大那三来に送信しています。)

2. OWA でお客様からのメールを表示します。

3. 「 」ボタンをクリックし、Dynamics 365 ウィンドウを表示します。

Dynamics 365 Customer Engagement にお客様の情報が登録されていない場合、新規のお客様として

登録することを促すメッセージが表示されます。

4. 「 」ボタンをクリックし、[取引先担当者として追加][リードとして追加]のいずれかを選択すること

で Dynamics 365 Customer Engagement にお客様の情報を登録することが出来ます。

ここでは[取引先担当者として追加]をクリックします。

5. 表示される入力画面に名前、取引先企業などの取引先担当者に関する情報を入力します。

この際に[電子メール]にお客様のメールアドレスが自動セットされていることも確認してください。

入力が終わったら[上書き保存]をクリックしてください。

保存後、[追跡中の関連]と表示されていることを確認してください。

この表示は電子メールが Dynamics 365 に登録した取引先担当者と関連付いている状態を表します。

メモ

⚫ Dynamics 365 Customer Engagement の取引先担当者を確認し、登録した取引先担当者が作成されて

いること、関連付いている電子メールの内容を Dynamics 365 Customer Engagement の画面から見る

ことが出来ることを確認してください。

4.2 お客様からメールを受信（既存のお客様）

ここでは、Dynamics 365 Customer Engagement に登録されている既存のお客様からメールを受信した際

にどのように Dynamics 365 Customer Engagement の情報を確認することが出来るかを確認します。

1. お客様からのメールを想定して、4.1 で登録した取引先担当者と同じメールアドレスから Dynamics 365

Customer Engagement のユーザーにメールを送信します。

(ここでは、大那三来に送信しています。)

2. OWA でお客様からのメールを表示します。

3. 「 」ボタンをクリックし、Dynamics 365 Customer Engagement ウィンドウを表示します。

Dynamics 365 Customer Engagement にお客様の情報が既に登録されているため、自動で取引先担当

者の情報が表示されます。この時点では[追跡対象外]となっているため、Dynamics 365 Customer

Engagement の取引先担当者とこの電子メールは関連付いていない状態になります。

4. [取引先担当者]をクリックすると、Dynamics 365 Customer Engagement に登録されている取引先担当

者の詳細情報を確認することが出来ます。さらに[取引先企業名]をクリックすると取引先企業の詳細情

報を確認することも出来ます。

5. 電子メールを取引先担当者と関連付けたい場合は、「 」で最初の画面に戻り、取引先担当者の右側

にある[…]をクリックし、[関連を設定]をクリックすることで、この電子メールを Dynamics 365

Customer Engagement の取引先担当者に関連付けることが出来ます。

メモ

⚫ [追跡中の関連]と表示されるまでに時間が掛かる場合があります。

⚫ Dynamics 365 Customer Engagement の画面からの見え方も確認してみましょう。

5. お客様訪問の事前準備

この章では、お客様に対して電子メールを返信し、お客様訪問予定を登録する方法について学習します。

5.1 お客様への電子メールの返信

ここでは、お客様のメールに対して返信を行います。

1. OWA でお客様からのメールを表示します。

2. 「 」ボタンをクリックし、Dynamics 365 ウィンドウを表示します。

[追跡中の関連]の右側の[…]をクリックし、[Dynamics 365 で電子メ…]をクリックします。

3. Dynamics 365 Customer Engagement に登録されている電子メールの情報が表示されます。メールの

返信を行う場合は「 」をクリックするか、[…]から選択します。ここでは[全員へ返信]をクリックし

ます。

4. 下にスクロールし、返信内容を入力後「 」をクリックすることでメールが送信されます。

5. [全員へ返信]しているため、自分にも送信したメールが届きます。

Dynamics 365 ウィンドウを確認すると関連付いている状態となっているため、Dynamics 365

Customer Engagement からもお客様に返信したメールの内容を確認することが出来ます。

メモ

⚫ Dynamics 365 ウィンドウを利用して送信したメールは OWA の「送信済みアイテム」には残りませ

ん。

⚫ メールの件名に「CRM:xxxxxxx」という文字列と番号が追加されます。

この文字列と番号が付与されている場合は、Dynamics 監視対象となっているため、Dynamics 365 ウ

ィンドウを利用することなくお客様から受信したメールが自動で関連付きます。

実際にお客様からの返信メールを受信してみるなど、Dynamics 365 Customer Engagement にどのよ

うにして情報が蓄積されるのか試してみましょう。

5.2 お客様訪問予定の登録

ここでは、登録したお客様訪問予定が、OWA、Dynamics 365 Customer Engagement でどのように連

携されるかを学習します。

1. OWA で予定表を表示し、カレンダーで日付を選択し、予定を登録する時間をダブルクリックします。

2. 件名、場所、時間などの情報を入力して保存します。保存後、予定を再度表示して「 」ボタンをク

リックし、Dynamics 365 Customer Engagement ウィンドウを表示します。

3. OWA で保存した予定を Dynamics 365 Customer Engagement 上のお客様情報と関連付けを行いま

す。

関連の設定の入力欄をクリックして検索ウィンドウを表示し、予定を関連付ける情報を検索してクリ

ックします。ここでは取引先担当者の[志石]をクリックします。これで関連付いた状態になります。

4. [保存]で予定を閉じます。

これで OWA から登録した予定が Dynamics 365 Customer Engagement にも登録されます。

5. Dynamics 365 Customer Engagement に連携された予定を確認します。

Dynamics 365 Customer Engagement にアクセスし、[ ＞ 営業 ＞ 活動]をクリックします。

6. ビューセレクターから[自分の予定]をクリックします。

7. OWA で登録した予定が Dynamics 365 Customer Engagement に登録されていることが確認できま

す。

メモ

⚫ 予定が連携されるまでに時間を要する場合があります。

⚫ Dynamics 365 Customer Engagement で予定を登録した場合も OWA の予定に連携されます。

⚫ Dynamics 365 Customer Engagement で登録された予定はカレンダー形式で確認することも出来ま

す。

6. お客様訪問と報告と共有

この章では、お客様訪問前と訪問後の Dynamics 365 Customer Engagement の活用について学習します。

6.1 アラーム通知から予定/顧客情報確認(お客様訪問前)

ここでは、お客様訪問前の予定の確認とお客様情報の再確認を行います。

1. 予定の 15 分前になるとアラーム通知が表示されます。アラームをダブルクリックします。

2. 「 」ボタンをクリックし、学習済みの方法でお客様情報を確認します。

6.2 モバイルを利用した活動報告（お客様訪問後）

ここでは、お客様訪問結果の報告を行います。Dynamics 365 Customer Engagement 上でも活動結果の入

力を行えますが、Dynamics 365 Customer Engagement のモバイルアプリケーションを活用することで、

簡単に報告を行うことが出来ます。

メモ

⚫ 事前にモバイル端末に「Dynamics 365 for phones」アプリをインストールする必要があります。

Android、iOS 向けのアプリを Google Play、App Store で入手することが出来ます。

⚫ アプリ起動時に接続先の Dynamics 365 環境の URL を指定し、サインインする必要があります。

詳しくは下記のサイトをご参照ください。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/dynamics365/customer-engagement/mobile-app/dynamics-365-

phones-tablets-users-guide

1. Dynamics 365 Customer Engagement のモバイルアプリケーションを起動し、「 」マークをタッ

プします。

2. [活動]をタップします。

3. [自分の活動]から報告対象の予定をタップします。

4. 予定の詳細画面が表示されたら下にスクロールし、報告内容を入力して「 」をタップします。

これでモバイルを利用した報告は完了です。

5. Dynamics 365 Customer Engagement からでも報告した内容を確認することが出来ます。

7. セールス状況の確認とデータ活用

この章では、ダッシュボード、レポート、Power BI、検索、ビュー、Excel などの出力機能を活用し、

Dynamics 365 Customer Engagement に蓄積したデータから、営業状況の確認、現在のビジネス状況との

比較、変化や進捗などを可視化する例をいくつかご紹介します。

7.1 ダッシュボードの活用例

ダッシュボードを活用することで、Dynamics 365 Customer Engagement のデータを視覚的に確認するこ

とが出来ます。

自分に関連するデータを可視化するだけでなく、部署内案件の進行状況一覧表示、売上見込み・売上金額の

グラフ表示、部下の業績グラフ、ウォッチ対象の情報表示など、用途は多岐にわたります。ダッシュボード

は複数作成することが出来るため、目的に併せて作成することも出来ます。

詳しくは下記のサイトをご参照ください。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/dynamics365/customer-engagement/customize/create-edit-

dashboards

⚫ 営業活動に関する情報をまとめたダッシュボード

業績、リード・案件情報、販売ランキングなどの情報を一目で確認可能

7.2 レポートの活用例

Dynamics 365Customer Engagement のレポート機能はコーディングの必要なしに、レポートを表示する

ことが出来ます。また、ウィザードに従っていくつかの手順を実施するだけで簡単に独自のレポートを作成

することも出来ます。

1. ナビゲーションバーの[営業]のツールで[レポート]を選択します。

2. 既に登録されているレポートを表示したい場合は、対象のレポートを選択して「レポートの実行」を

クリックします。

3. 表示したレポートは「印刷」「エクスポート」することが出来ます。

印刷 エクスポート

メモ

⚫ ご要望のレポートが無い場合は、自分で作成することができます。

1. [新規]をクリックします。

2. [レポート ウィザード]をクリックし、画面のナビゲーションに従って作成します。

詳しくは下記のサイトをご参照ください。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/dynamics365/customer-engagement/basics/create-edit-copy-

report-wizard

7.3 Power BI の活用例

Dynamics 365 Customer Engagement のダッシュボード上に作成した Power BI レポートを表示すること

が出来ます。

詳しくは下記のサイトを参照してください。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/dynamics365/customer-engagement/admin/use-power-bi

⚫ ダッシュボードに表示した Power BI レポートの例

7.4 検索の活用例

Dynamics 365 Customer Engagement には用途に応じた検索機能が提供されています。ここでは[簡易検

索]、[グローバル検索]、[高度な検索]の活用例をご紹介します。

⚫ 簡易検索

[簡易検索]ではエンティティ内のレコードを検索することが出来ます。

検索ボックスにキーワードを指定して検索することで結果を表示することが出来ます。

⚫ [グローバル検索]では、エンティティを跨った検索を行うことが出来ます。

1. ナビゲーションバーの虫眼鏡マークをクリックします。

2. 検索キーワードを指定して検索を実行するとエンティティを跨いだ検索結果が表示されます。

⚫ [高度な検索]では検索条件を細かく指定することが出来ます。

1. ナビゲーションバーのフラスコのマークをクリックします。

2. 検索条件や検索結果として表示する列を指定し、[結果]をクリックします。

3. 検索結果が表示されます。

4. 検索結果は Excel に出力することも出来ます。

5. Excel 出力後は自由に操作することが出来るため、ピボットテーブルの利用、グラフの利用など Excel

の機能を利用して様々なことをすることが出来ます。

メモ

⚫ 高度な検索で設定した内容は保存しておくことで再利用することが出来ます。

7.5 ビューの活用例

Dynamics 365 Customer Engagement には[システムビュー]と[個人用ビュー]の 2 種類があります。[シス

テムビュー]は Dynamics 365 ユーザー全員に展開されるビュー、[個人用ビュー]は自分専用のビューです。

[個人用ビュー]は検索条件や表示する列を自分で設定することが出来るため、自分がよくアクセスするデー

タを表示する際に利用します。

1. [個人用ビュー]を作成したいエンティティでビューセレクターをクリックし、[個人用ビューの作成]を

クリックします。

2. 検索条件や表示したい列を設定した後に、[ファイル名を付けて保存]をクリックします。

3. ビューの名前を指定し、[上書き保存]をクリックします。

4. [自分のビュー]に表示されている作成したビューを選択することで、指定した検索条件、表示列のビ

ューをすぐに呼び出すことが出来ます。

7.6 Excel の活用例

Dynamics 365 Customer Engagement 上で管理しているデータを Excel に出力したり、インポートでデー

タを一括で編集したりすることが出来ます。

ここでは Dynamics 365 における Excel の活用例として、Excel データのエクスポート、Excel データのイ

ンポート、Excel テンプレートを使用したグラフの作成などについて紹介します。

⚫ データのエクスポート

1. エクスポートしたいエンティティのビューを表示した状態で、[EXCEL にエクスポート]をクリック

し、用途に合ったシートを選択します。今回は静的ワークシートを使用します。

メモ

⚫ シートの種類について

[動的ピボット テーブル][動的ワークシート]

日次、週次、月次レポート等、定期的なレポートを作成し直すことなく、Excel ファイルの参照時、更

新時に最新の Dynamics 365 Customer Engagement 上のデータを反映したレポートを用意すること

ができます。

[動的ピボット テーブル]、[動的ワークシート]は Outlook 用 Microsoft Dynamics 365(Outlook クライ

アント)が端末にインストールされている場合のみ使用可能です。

[静的ワークシート]

現在のビューにあるすべてのページのレコードのデータを Excel ワークシートにエクスポートしま

す。

[静的ワークシート(ページのみ)]

現在のページだけのレコードのデータを Excel ワークシートにエクスポートします。

2. エクスポートした Excel ファイルを開くとビューに表示されていたデータが設定されています。

⚫ データのインポート

1. Excel に出力したデータを Excel 上で修正して保存します。ここでは 2 か所修正します。

2. Dynamics 365 Customer Engagement を表示し、[データのインポート]をクリックします。

3. 表示された画面に修正した Excel ファイルをドラッグアンドドロップし，[次へ]をクリックします。

4. [送信]をクリックします。

5. [インポート]リンクをクリックしてインポートの進行状況を確認します。

6. 自分がインポートしたファイルの取込が完了していることが確認出来ます。

Excel で修正した 2 件のみ取込が行われていることがわかります。

メモ

⚫ エクスポートデータを利用したピボットグラフを組み込んだ Excel を、Excel テンプレートとして保存

しておくことで、ピボットグラフ付きの Excel などを Dynamics 365 から出力できるようになります。

詳しくは下記のサイトをご参照ください。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/dynamics365/customer-engagement/admin/analyze-your-data-

with-excel-templates

・エクスポートした Excel データを利用したピボットテーブル・グラフなどを作成して保存

・Excel ファイルをテンプレートとして登録

・登録したテンプレートをクリックすることで、最新のデータと一緒にピボットテーブル・グラフが

設定されている Excel ファイルをエクスポートすることが出来ます。

8. Outlook 用 Dynamics 365 アプリのカスタマイズ

Outlook 用 Dynamics 365 アプリを利用した際に Outlook に表示される Dynamics 365 Customer

Engagement の表示内容をカスタマイズして、必要な情報を表示することが出来ます。

この章では Outlook に表示されるカードの表示内容のカスタマイズ方法について学習します。

8.1 カードのカスタマイズ

1. Dynamics 365 Customer Engagement にアクセスし、[ ＞ 設定 ＞ カスタマイズ]をクリックしま

す。

2. [システムのカスタマイズ]をクリックします。

3. [エンティティ]を展開し、[取引先担当者]を展開し、[フォーム]をクリックします。その後、一覧から

[Outlook 用アプリの取引先担当者カード]をクリックします。

4. 画面右側の項目一覧から、表示したい項目をドラッグ＆ドロップで画面左側に配置します。

表示順もドラッグ＆ドロップで入れ替えることが出来ます。

不要な項目はクリックで選択後に[削除]で消すことが出来ます。

メモ

⚫ 表示される項目は上から最大 3 つまでです。

5. 配置が完了したら[保存]をした後に[公開]をクリックします。

6. OWA にアクセスし、カードに表示されている項目が配置した項目になっていることを確認します。

9. おわりに

1. Dynamics 365 Customer Engagement のさらなる活用

Dynamics 365 Customer Engagement は、営業（SFA）業務にとっての効果的なツールであることがご理

解いた だけたと思います。 Dynamics 365 Customer Engagement を活用することで、お客様満足度の向上

に努めていただき、貴社の売上拡大に結びつくことを期待致します。