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1 級建築士学科Ⅲ © 2008 office Architype Lab Satoshi SHINDO All rights reserved! http://www.architype-lab.com/ 直前講座 学科Ⅲ『構造』 1 1 断面の性質(中立軸) 『問 1』 等質で図のような断面を持つ部材に、断面力として曲げモーメント M のみが作用し ている。この断面の降伏開始曲げモーメントを y M 、全塑性モーメントを p M とするとき、 y M M d の場合と、 p M M の場合の中立軸の位置の組み合わせとして、正しいものは 次のうちどれか。ただし、中立軸の位置は断面下縁から測るものとする。(H6) 【解法】 1) 軸を決定(底部がお勧め) 2) 矩形(長方形)に分割(お好きなように…) 3) 分割断面それぞれの断面 1 次モーメント( S )を求める(以下公式参照) ★:すべての断面の軸は共通に 1)ね 4) 上記断面 1 次モーメントの合計を全断面積で除す(以下公式参照) y A S u A …断面積、 y …対象軸から図心までの距離 対象軸から図心までの距離を求めたかったら A S y 2 断面の性質(断面 2 次モーメント・断面係数) 『問 2』 図のような断面のX軸に関する断面 2 次モーメントIと断面係数Zとの組み合わせとして、 最も適当なものは、次のうちどれか。ただし、図中における寸法の単位は mm とする。(H15) 【解法】 断面 2 次モーメント 1) 軸チェック 2) 各部分の図心が等しくなるように断面を分割 3) 各断面の断面 2 次モーメントを求め(以下公式参照)足し引き ★:軸が交差している方が「せい」ですよーっ! 12 3 bh I I …断面 2 次モーメント、 b …幅、 h …せい(たわむ面が交わる方向が「せい」になる)、円の場合: 64 4 d I S 20 60 60 20 50 20 50 12 8 32 8 12

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1 級建築士学科Ⅲ

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直前講座 学科Ⅲ『構造』 1

1 断面の性質(中立軸)

『問 1』 等質で図のような断面を持つ部材に、断面力として曲げモーメントM のみが作用し

ている。この断面の降伏開始曲げモーメントを yM 、全塑性モーメントを pM とするとき、

yMM の場合と、 pMM の場合の中立軸の位置の組み合わせとして、正しいものは

次のうちどれか。ただし、中立軸の位置は断面下縁から測るものとする。(H6)

【解法】

1) 軸を決定(底部がお勧め)

2) 矩形(長方形)に分割(お好きなように…)

3) 分割断面それぞれの断面 1次モーメント(S )を求める(以下公式参照)

★:すべての断面の軸は共通に 1)ね

4) 上記断面 1次モーメントの合計を全断面積で除す(以下公式参照)

yAS A…断面積、 y…対象軸から図心までの距離

対象軸から図心までの距離を求めたかったら ASy

2 断面の性質(断面 2次モーメント・断面係数)

『問 2』 図のような断面のX軸に関する断面 2 次モーメントIと断面係数Zとの組み合わせとして、

最も適当なものは、次のうちどれか。ただし、図中における寸法の単位はmm とする。(H15)

【解法】

断面 2次モーメント

1) 軸チェック

2) 各部分の図心が等しくなるように断面を分割

3) 各断面の断面 2次モーメントを求め(以下公式参照)足し引き ★:軸が交差している方が「せい」ですよーっ!

12

3bhI I …断面 2次モーメント、b…幅、h…せい(たわむ面が交わる方向が「せい」になる)、円の場合:64

4dI

20

60

60

20

50 20 50

24 16 24

16

64

12 8

32

8

12

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直前講座 学科Ⅲ『構造』 2

3 応力度

『問 3』 図-1 のような底部で固定された矩形断面材の頂部の図心G点に荷重P及び荷重Qが作用

するときの底部 a-a 断面における垂直応力度分布が図-2 に示されている。PとQとの組み合わせ

として、正しいものは次のうちどれか。ただし、矩形断面材は等質等断面とし、自重は無いものとす

る。(H3)

【解法】

1) 軸方向力(鉛直荷重)による垂直応力度を求める(以下公式参照)

2) 水平荷重による底部への曲げモーメントを求める

3) 曲げモーメントによる垂直応力度(曲げ応力度)を求める(以下公式参照)

★:符号に注意!±ですよーっ!

4) 両者を合算

★:図中の値は絶対値表記(符号入ってないからねっ)!自分で付ける!(以下公式参照)

AP

N N …垂直応力度、P…軸方向力、 A…断面積

ZM

M M …曲げモーメントZ …断面係数

M圧縮側( MN )、M引張側( MN )

4 座屈

『問 4』 図のような構造物A、B、Cの弾性座屈荷重をそれぞれ PA、PB、PC としたと

き、それらの大小関係として正しいものは次のうちどれか。ただし、すべての柱は等

質等断面であり、梁は剛体とし、柱及び梁の重量は無視するものとする。(H13)

【解法】

1) 上端の移動の確認 ★:図示っ!

2) 各支点・節点の状態を把握 ★:コッチも図示!!

3) 座屈する様子を予想し座屈長さを求める

★:0.5、0.7、1.0、2.0のいづれかです

4) オイラーの座屈荷重の公式より各座屈荷重を求める(以下公式参照)

2

2

kk l

EIN kN …弾性座屈荷重、E…ヤング係数、 I …断面 2次モーメント、 kl …座屈長さ

Q

20

30

B

D

P

60 L

σ/2

σ

a a

h

0.5h

h

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直前講座 学科Ⅲ『構造』 3

5 固有周期

『問 5』 図のような頂部に集中荷重を持つ棒A、B、Cにおける固有周期をTA、TB、TCとす

る場合において、それぞれの棒の脚部に図-2 のような加速度応答スペクトルを持つ地震

動が入力去れたとき、棒に生じる応答せん断力がQA、QB、QCとなった。QA、QB、QCの大小

関係として正しいものは、次のうちどれか。ただし、TA、TB、TCは図-2 のT1、T2、T3 のいず

れかに対応し、応答は水平方向であり、弾性範囲とする。

【解法】

※ 固有周期

1) 剛性及び質量より固有周期を求める(以下公式参照) ★:バネ定数は剛性と同じです

KmT 2 m…質量(自重)、K …剛性(また

3

3LEIK バネ定数)

6 構造体の判別

『問 6』 次の架構のうち、静定構造物はどれか。(H3)

【解法】

1) 反力数(n )を求める

2) 部材数( r )を求める

3) 剛接合数( s )を求める

★:複数の部材が剛接合されている点は注意ですよー!

4) 支点・節点の総数(k )を求める

5) 上記を公式に代入し判別

ksrnm 2 0m で不静定、 0m で静定、 0m で不安定

1 2 3

4 5

m 2mm

剛性=K 剛性=2K 剛性=K

0.6g

0.8g

1.0g

T1 T3T2

加速度

図-2

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直前講座 学科Ⅲ『構造』 4

7 梁・ラーメンの応力

『問 7』 図のような荷重を受ける梁において、点BにモーメントMと点Cに集中荷重Pを受

ける場合、支点中央の点Aに曲げモーメントが生じないようにするためのMの値として正

しいものは次のうちどれか。(H12)

『問 8』 図のような骨組みにおいて、A 点にαPの荷重が、B点にPの荷重が同時に作用

したとき、A点における曲げモーメントが 0 になるためのαの値として正しいものは次のう

ちどれか。(H4)

【解法】

0) 生じる可能性のある反力は図示しておきましょうね…

1) 先ずは切断!

2) 計算対象側を決定(今回はどちらを選んでも支点が入りますね…)

3) 対象となる力をチェック(支点の反力を求める必要あり)

4) 対象となるそれぞれの力による任意の点の応力を合算

8 ラーメンの応力図

『問9』 図のような荷重Pを受けるラーメンの曲げモーメント図として、正しいものは

次のうちどれか。ただし、曲げモーメント図は材の引張側に描くものとする。(H17)

【解法】

1) 応力を求める必要のある点は「支点」「節点」「荷重点」です

2) 先ずは両柱の応力図を記入!

3) 柱・梁の接合部は「内々・外々の法則」

4 44

P

A B

M

L L L

A

αP

5 5

P

5

P

44

6 63L 3L

2L

2L

P

A

B

C

D

E

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直前講座 学科Ⅲ『構造』 5

9 3 ヒンジラーメンの応力

『問10』 図のような荷重を受けるラーメンにおいて、A点における曲げモ

ーメントの値として、正しいものは次のうちどれか。(H10)

【解法】

0) ヒンジ点では曲げモーメントが 0になります

1) ヒンジ点で構造体を切断し、必要な反力を求めてしまいましょう

2) 以降通常のラーメンと同様です!

10 静定トラス

『問 11』 図のような荷重を受けるトラスにおいて。上弦材A

に生じる軸方向力として、正しいものはどれか。ただし、軸

方向力は引張力を「+」、圧縮力を「-」とする。(H14)

【解法】

1) 切断面を決定(どうやっても支点が含まれるので反力を求める)

2) 部材内の応力(軸方向力)を仮定

3) 力の釣合より未知の応力を算定※

※求めたい応力がピンポイントで決まっている場合には → それ以外の未知力 2本の交点のMに注目!

※鉛直方向・水平方向の釣合いももちろん使えますよ!

A4P

8P

6

3 9L 3L

2L

3P

2P

P

5 5 5 5

5A

LLLL

L

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直前講座 学科Ⅲ『構造』 6

11 たわみ(公式のみで解けるもの)

『問 12』 図のような荷重Pを受けるラーメンにおいて、荷重Pによって生じる材端の

鉛直方向の変位として、正しいものは次のうちどれか。ただし、梁は剛体とし、柱のヤ

ング係数をE、断面 2 次モーメントをIとし、部材の軸方向の変形は無視するものとす

る。(H18)

【解法】

1) たわむ材料に作用する荷重を求める

2) 荷重の作用している点で部材を分割

3) 分割した部材のそれぞれのたわみを合計し、全体のたわみを求める

4) 部材の傾きによる沈み込みには微小タンジェントの法則

12 たわみを用いて反力を算定

『問 13』 図のような等質等断面の片持ち梁に全長に渡って等分布荷重 w が作用している

場合、A点の鉛直反力の大きさとして正しいものは次のうちどれか。ただし、梁の自重は無

視するものとする。(H19)

【解法】

1) 支点の 1つを荷重に見立てる(ローラーの鉛直反力がお勧め)

2) 荷重によるたわみを求める

3) 荷重に見立てた反力によるたわみを求める

4) 支点は不動なので、2)と 3)がキャンセルされてたわみの合計が 0になる

P

6.9δ

40

40

L

L

A

w

60L

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直前講座 学科Ⅲ『構造』 7

13 水平力の分配

『問 14』 図のようなラーメンに水平荷重Pが作用す

る場合、柱A、B、Cに生じるせん断力の大小関係と

して正しいものは次のうちどれか。ただし、それぞれ

の柱は等質等断面の弾性部材とし、梁は剛体とする。(H16)

【解法】

1) 各柱の支持方法をチェック(「固定+固定」or「固定+ピン」)

2) 「固定+固定」の場合は、柱の中心で 2等分し、2本の片持ち梁として水平変位(梁のたわみ)を求める

3) 「固定+ピン」の場合は、柱全体が 1本の片持ち梁であるとして水平変位を求める

4) 2)、3)は等しいことより水平荷重の分配比の算定が可能

14 M図より応力・反力算定

『問 15』 図はある二層構造物の各階に水平荷重が作用したときのラー

メンの応力のうち、柱の曲げモーメントを示したものである。このとき、①

2 階天井部分の水平荷重、②1 階天井部分の水平荷重、③1 階天井部

分のせん断力、④1 階柱の軸方向力、⑤支点の鉛直反力、以上の値を

求めよ。(H16)

【解法】

1) 梁両端の曲げモーメントより「梁のせん断力」を求める

材端モーメントとせん断力の関係l

MMQ BAAB BAAB MM , …材端曲げモーメント、 l…材長

2) 梁のせん断力より「柱の軸方向力」を求める

3) 柱の軸方向力より「支点の反力」を求める

4) 柱の曲げモーメントより「柱のせん断力」を求める

P

20 h

P

20 h

P

20 h

402h

AB C

200kNm

160kNm

200kNm

160kNm 220kNm

250kNm

220kNm

250kNm

(A)

(B)

(E)

(C)

(D)

2020

4m4m

5010m

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直前講座 学科Ⅲ『構造』 8

15 固定モーメント法

『問 16』 図のような荷重Pを受けるラーメンの曲げモーメント図として正しいものは

次のうちどれか。ただし、全ての部材は等質等断面とし、図のA点は自由端、B点は

剛接合とする。また、曲げモーメント図は部材の引張側に書くものとする。(H19)

【解法】

1) 剛節点に生じるモーメントを求める(開放モーメント)

2) 開放モーメントを部材の剛比で分配(分割モーメント)

3) 分割モーメントの図示の向きは「クルクルして立ち上がる方」

4) 分割モーメントの「半分」を他端へおすそ分け(到達モーメント)

16 層間変形

『問 17』 図のような水平力が作用する三層構造において、各層の層間変形が等しくなるときの

各層の水平剛性の比として正しいものは次のうちどれか。(H7)

【解法】

1) 各フロアへ作用する水平力を確認(対象層以上の水平力を合算)

2) 公式に代入!以上!

水平荷重を受けた時に生じる水平方向のずれKP P…水平荷重、K …剛性

30 30LL

A

B

30L

P

K3

3P

2P

P

K2

K1

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直前講座 学科Ⅲ『構造』 9

17 全塑性モーメント

『問 18』 図のような等質で一辺の長さDの正方形断面におい

て、垂直応力度分布が右図に示す全塑性状態にある場合、断

面の図心に作用する軸圧縮力 N と曲げモーメント M の組み合

わせとして、正しいものは次のうちどれか。(H13)

【解法】

1) 垂直応力度分布図を「Nによるもの」「Mによるもの」に分ける

2) 曲げモーメントによるブロックの「体積(梁幅も考慮!)」を算定

3) 上記 2)と曲げモーメントブロックの中心間距離を掛け合わせる

全塑性モーメントの求め方 【例】幅(x)せい(y)の梁の全塑性状態における応力を示す

左図の状態における全塑性モーメント(Mp)は応力分布図をちょこっとパースペクティブにして

ブロック部分の片方(圧縮 or 引張)の体積にブロック図心間距離(j)をかけた値となる

jyxM Mp 2

219

(3/4)D

(1/4)D

30

30D

D

MM

NN

8σy

8σy

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直前講座 学科Ⅲ『構造』 10

18 崩壊荷重

『問 19』 図のような荷重を受ける梁において、荷重Pを増大させたとき、その梁は図に

示すような崩壊メカニズムを示した。梁の崩壊荷重をPu として、正しいものは次のうち

どれか。ただし、梁の全塑性モーメントをMpとする。(H18)

【解法】

1) 崩壊の図を予想(柱・梁の接合部は全塑性Mの小さいほうが崩壊)

2) 「各」崩壊荷重の「移動距離」を微小タンジェントの法則より算定

3) 上記移動距離と各崩壊荷重を掛け合わせて外力の仕事を求める

4) 各ヒンジ点の内力の仕事を求める

5) 2)、3)は等しい

P P P

20 20 20 20L L L L

Puθ θ

Pu

Pu

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直前講座 学科Ⅲ『構造』 6

【問 1解】 対象軸を決定の後、断面を分割して考えましょう

底面を基準軸とし、右図のよう

に赤(A)・青(B)の部分に分割

青部分の断面1次モーメントは

16)832(A

AAA

SyAS

↑このまま放置(計算しない)

赤部分の断面 1次モーメントは

36)328(B

BBB

SyAS

←上に同じ

そのまんま、公式に代入

262

36162)832(

)3616)(832()832()328(

36)328(16)832(

y

y

y

y

AASSy

BA

BA

↑安易に計算をしないで通分を心がけると計算が楽!

【問 2解】

赤(A)と青(B)に分割

赤部分から青部分を引くと全体の

断面 2次モーメントが求められる

断面 2次モーメントを求める

71066.2

120120105012

12012012050

1601601601012

160160160120

2

I

I

I

I

I

III

B

B

A

A

BA

断面係数を求める

5

7

7

1032.3160

21066.2

21066.2

2

Z

Z

yZ

yIZ

【問 3 解】 まずは荷重P、Qによる底部の垂直応力度を無理や

り求めてみましょう。その後、応力度の分布図とすり合わせ。符

号に注意です(圧縮は全て「-」とすること!!)。

荷重Pによる底部の垂直応力度を求める(圧縮ね)

DBP

AN

N

荷重Qによる底部の垂直応力度(絶対値)を求める

2

2

66

BDQL

BDQL

ZM

M

M

垂直応力度の圧縮側最大値は(応力度分布のσに相当)

26BDQL

DBP

MN 式(1)

垂直応力度の引張側最大値は(応力度分布のσ/2 に相当)

26

2BDQL

DBP

MN 式(2)

式(1)、式(2)をちょっと変換

式(1)

2

2

6

6

BDQL

DBP

BDQL

DBP

式(2)

2

2

62

26

BDQL

DBP

BDQL

DBP

24 16 24

16

64

12 8

32

8

12

32

72

16

36

2060

60

20

50 20 50

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直前講座 学科Ⅲ『構造』 7

DBP に注目すると、

2

22

22

22

622

3

662

62

6

62

6

BDQL

BDQL

BDQL

BDQL

BDQL

BDQL

BDQL

DBP

上式中Qに注目

LBDQ

BDQL

8

622

3

2

2

ちょっと方法変えてみます(通常はコッチかな…)

2

6BDQL

DBP

式(1)

26

2BDQL

DBP

式(2)

式(1) + 式(2)より

4

22

2

BDP

BDP

DBP

DBP

【問 4解】 曲がる様子を図示してしまえば問題無いですね

h

0.5h

h0.7

2.0

1.0

kCkBkA

kC

kB

kA

NNNh

EIh

EIN

hEI

hEIN

hEI

hEIN

2

2

2

2

2

2

2

2

2

2

2

2

11

)1(

11

)25.0(

49.01

)7.0(

【問 5 解】 まずはそれぞれの固有周期がグラフ中のどの値に

相当するのか求めてみましょう

KmT 2 より

BAC

C

B

A

TTT

KmT

KmT

KmT

22

22

2

したがって、 312 ,, TTTTTT CBA

これより各棒の応答加速度は

ggg CBA 6.0,0.1,8.0

mQ より

ABC

CC

BB

AA

QQQ

mmQmmQmmQ

2.120.18.0

【問 6解】 ぱっと見で判断できますね…答えは…4!

理由は「3 ヒンジラーメンだから、笑」。でも念のため計算してみ

ます

ksrnm 2 より

n…反力数、 r…部材数、 s…剛接合数、 k…支点・節点の

総数

1 342236m したがって、3次不静定

2 142043m したがって、不安定

3 152344m したがって、1次不静定

4 052244m したがって、静定

5 152243m したがって、不安定

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直前講座 学科Ⅲ『構造』 8

【問 7解】左を対象とすると反力Vを求められればクリアです

4 44

P

A B

M

L L LV

反力 Vを求める

)(21

202

PLML

V

PLMLVLPMLVM B

点Aの曲げモーメントは

LPLML

M

LVM

A

A

)(21

点Aの曲げモーメントが 0になるためには

PLM

PLM

LPLML

M A

)(210

)(210

0

【問 8解】 線対称ですね…反力は等分でOKです

P

A

αP

5 5

P

5

αP/2 αP/2

点Aの曲げモーメントは(右側に注目)

255

52

5

PPM

PPM

A

A

点Aの曲げモーメントが 0になるためには

22

55

2550

0

PP

PP

M A

【問 9解】 柱のM図から書いてくださいねー

いずれにせよ、鉛直反力のうち、1 ヶは求める必要ありそうです

ね(余計な反力求めたらダメですよ…)

HA

P

44

6 63L 3L

2L

2L

P

A

B

C

D

E

VA

VB

水平反力は PH A (この情報のみで応力図を書いてみ

る)

ローラー柱は「M=0」、節点は「内々外々」ね

2PL

0

やはり情報が足りないので「仕方なく」鉛直反力を求める

反力 VBを求める

6

60236

PV

PLLVLPLPLVM

B

B

BA

上記反力よりD点の曲げモーメントを求めることが可能となり、

他の部分の作図も可能、結果を以下に示す

2PL

0.5PL

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直前講座 学科Ⅲ『構造』 9

【問 10 解】 応力なんで求めたい点で切断ですね…

A点の曲げモーメントは LHM BA 2 になるので…

BH が求められればOKって事で!

A4P

8P

6

3 9L 3L

2L

HB

VB

BC

C点に注目し反力VCを求める

PVPLLV

LPLPLVM

B

B

BC

5204

02844 式(1)

O 点(ヒンジ点)の曲げモーメントに注目すると(右で)

23

32023

BB

BB

BBO

VH

LVLHLHLVM

式(2)

式(2)に式(1)を代入

215

523

PH

PH

B

B

A点の曲げモーメントを求める(切断、右側対象)

PLM

LPM

LHM

A

A

BA

15

2)2

15(

2

【問 11 解】 先ずは切断!支点が入ってしまいますね…しかも

荷重が線対称じゃないので反力を求めるのが面倒ですね…

3P

2P

P

5 5 5 5

5A

LLL

L

L

NA

NB

NC

V

支点①に注目し、反力Vを求める

27

144043322

PV

PLVLLVLPLPLPM①

切断右側(上図参照)を対象とし、鉛直方向※の力の釣合いより

22

22

02

12

73

PN

PN

NPPY

A

A

A

※註: AN の鉛直成分はAN

21 ですよー

※後半部分の解答は問題集(一級建築士試験 問題と解説

平成 20年版 霞ヶ関出版)を参照のこと…

【問 12 解】 問題集P339 問題 3 参照

【問 13 解】 問題集P435 問題 2 参照

【問 14 解】 問題集P142 問題 3 参照

【問 15 解】 問題集P143 問題 3 参照

【問 16 解】 問題集P438 問題 5 参照

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直前講座 学科Ⅲ『構造』 10

【問 17 解】 注意点は「各層への水平荷重は対象階以上の水

平荷重の全て」が作用する、ってことのみ。順番に各層の層間

変形を求めていきましょう。

1 層部分の水平変位は

111

623KP

KPPP

2 層部分の水平変位は

222

523K

PK

PP

3 層部分の水平変位は

333

33KP

KP

321 より

321

356KP

KP

KP

↑全ての値をPにするためには 3,5,6 321 KKK

したがって

3:5:6:: 321 KKK

【問 18 解】 ブロック解法ですね。先ずは曲げモーメントによる

垂直応力度と軸方向力による垂直応力度に分解。全塑性モー

メントは曲げモーメントのブロックの体積×中心間距離です。正

確にブロックを書いてしまえば楽勝では…?

2

2

163

43)

4(

2

3

y

y

yP

yP

DN

DDN

DM

DDDM

【問 19 解】 問題集P338 問題 2 参照

8σy

8σy

21

(3/4)D

9(1/4)D