120303 顧客ロイヤルティ研究会 合宿資料_v1.0

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のと 達成へのア 2012/03/03 加賀

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コンタクトセンターのミッションと達成へのアプローチ

2012/03/03加賀 宝

コンタクトセンターのミッション

コンタクトセンターのミッションは、『CDJ』*の中でお客様に感動する経験を提供し、自社のサービスや製品に対する『ロイヤルティ・ループ』を心の中に構築していただくお手伝いをすること。

検討

評価

*CDJ : Consumer Decision Journey

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購入享受支持/推奨

キズナ

※出所:マッキンゼー・アンド・カンパニー(2009)

『ロイヤルティ・ループ』をお客様の心の中に構築していただくためには、お客様とのコミュニケーションの質を高めることはもちろん、コミュニケーションの総量を増やす必要がある。

目指すべき顧客ロイヤルティ

対応チャネルの多様化

CSマインドの醸成

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各接点のコミュニケーション量各接点のコミュニケーション量各接点のコミュニケーション量各接点のコミュニケーション量

接点接点接点接点のののの数数数数

現在の顧客ロイヤルティ

対応時間の拡大

対応チャネルを多様化することで、今までコミュニケーションをとることが難しかった層のお客様の一部と、コミュニケーションをとることが可能になると考えられる。

現状コミュニケーション層

電話やメールなどの既存チャネル電話やメールなどの既存チャネルでコミュニケーションをとることでコミュニケーションをとること

が可能な層が可能な層

4既存のお客様既存のお客様以外

現状非コミュニケーション層

対応チャネルの多様化によって、対応チャネルの多様化によって、コミュニケーションをとることがコミュニケーションをとることが可能になると考えられる層可能になると考えられる層

新規コミュニケーション層

コミュニケーションをとることがコミュニケーションをとることが難しい層難しい層

『新規コミュニケーション層』には、『現状コミュニケーション層』とは異なる性質のお客様の声が存在することが考えられる。キーワードは「ちょっとした・・・」。

賞賛/推奨企業やブランドの『ファン』および利用者からのサービスや商品に対する賞賛、知人への推奨の声

要望既存チャネルでのコミュニケーションがためらわれるレベルの、ちょっとしたサービスや商品への改善要望

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ちょっとしたサービスや商品への改善要望

疑問/不安既存チャネルでのコミュニケーションがためらわれるレベルの、ちょっとしたサービスや商品に対する疑問や不安

不満既存チャネルでのコミュニケーションがためらわれるレベルの、ちょっとしたサービスや商品に対する不満

導入コスト、運用コスト、新規コミュニケーション層へのリーチ度を考慮すると、『コミュニティ』『チャット』『ソーシャルメディア』の活用が効果的と考えられる。

概 要 特 徴導入コスト

運用コスト

リーチ度

コミュニティ

企業やサービス、商品等の単位でプライベートコミュニティを構築し、企業とお客様およびお客様同士のコミュニケーションを実現、問題解決や新商品開発などに活用する

� クローズドのコミュニティにすることで、いわゆる炎上リスクを低くすることが可能

� 成熟するとお客様同士で問題解決をするケースが増えるため、運用コストが低い

△ ◎ ○

� ツールの導入が容易な上、メール対

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チャット

企業のホームページ(サポートやFAQのページなど)にチャットアイコンを設置してお客様とのコミュニケーションを実現、簡単な問題解決などに活用する

� ツールの導入が容易な上、メール対応のノウハウを活用できるため、導入ハードルが低い

� 一度に複数のお客様対応が可能なため、電話やメールと比べて生産性が高い

○ ○ ○

ソーシャルメディア

twitterなどのソーシャルメディアにサポート用のアカウントを開設し、お客様とのコミュニケーションを実現、問題解決や新商品開発などに活用する

� 人件費以外は無料で導入することが可能なため、導入ハードルは低い

� ファンから大きな不満を抱えているお客様まで、幅広いお客様の声を収集することが可能

◎ ○ ◎

コミュニティ

成功事例 Fiskars(はさみ/刃物=フィンランド)

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徹底的にユーザーの立場で考えたアプローチでコミュニティを運用した結果、1年間でFiskars社のクラフト部門の売上を3倍強、オンライン・コマースでの直販売上を6倍に引き上げた。

一般的なアプローチ

�ハサミに関する情報ポータルサイトを構築しよう

�単純な情報提供だけではなく、ユーザーに交流をしてもらおう

�それによりコンテンツが集まり、さらに

徹底的にユーザーの立場で考えたアプローチ

�どう使っているのか?

:スクラップブッキング

�誰が使っているのか?

:若い女性世代のクラフトマニア

�何をしたいのか?

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�それによりコンテンツが集まり、さらにクチコミが広がるだろう

�そこにコマースサイトを連動させて売上をあげよう

:同好の友人と交流し,作品をお披露目したい

�どうすれば盛り上がるのか?

:4人のメイン・パーソナリティ

�顧客が販売店に足を運びたくなるようなイベントを開催し、ネットとリアルの相乗効果を狙う

成功事例 花王(生活用品)

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� 花王のWebサイト、「GO GO pika★pika MAMA(ゴーゴー ピカ★ピカ ママ、以下ピカママ)」は、2007年4月に開設された新米ママさん向けのコミュニティ。

� ピカママは、大きくは「プレママコミュニティ(出産予定の女性対象)」「0歳コミュニティ」「1歳コミュニティ」「2歳以上コミュニティ」の4つに分かれている。(0歳と1歳は、さらに月別に細分化)

� 同月生まれの赤ちゃんを抱え、ほぼ同じ悩みに直面するママさん同士で助け合える場が提供されている。

� 初めてWebサイトを開設したのは1994年。それから10年ほどは、企業から消費者へ一方的に情報を伝える「メディア」としての役割がメイン。

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� 2003年以降になると、ブロードバンドが普及したこともあり、消費者とのインタラクティブなコミュニケーションが活発化。サイトの役割は、消費者の疑問・要望に応える「コンシェルジュ」的な役割が強くなっていった。

� 2007年以降は「ソーシャルメディア」が伸長、消費者間のコミュニケーションが日常のものとなってきたため、「ショールーム」的な要素を追加。商品を見るだけではなく、ショールームを訪れた消費者同士が交流する機会も提供。

� 「柔軟仕上げ剤」「お尻フキ」などの製品について語るコミュニティが存在。

� ユーザーが花王の考え方を代弁したり、小売店に商品を置くよう交渉したりするケースが増えてきた。

チャット

チャットをお客様とのコミュニケーションに活用することで、電話やメールではアプローチできていなかったお客様層へリーチすることができる可能性が高まる。

サポートページにインバウンド用アイコンを設置して気軽に質問できる環境を整備すると同時に、長時間滞在しているお客様に対してはアウトバウンド用のポップアップを表示し、対話を促します。

対応の速さ

「対応の速さ」「アクセスの容易さ」「情報の適切さ」の3つのポイントを満たすことで、顧客ロイヤルティの向上を実現します。

「簡単な疑問や質問にすぐに回答が欲しい」というお客様の要望を満たします。

実現イメージ 期待される効果

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アウトバウンド用アイコンページ滞在時間等の条件に応じて、こちらからアクティブに表示させる

インバウンド用アイコン基本的には常設だが、時間帯や業務量に応じて表示/非表示が可能

アクセスの容易さ

情報の適切さ

「わざわざ電話やメールで問い合わせをする程でもない、ちょっとした疑問や質問を簡単に問い合わせできるようにして欲しい」というお客様の要望を満たします。

「添付ファイルやURLのリンクなど、音声やテキストだけではなく、問い合わせ内容に応じて適切な回答方法で回答して欲しい」というお客様の要望を満たします。

※アンケート機能によって、個々の対応の満足度を測定することが可能です

チャット対応ツールは想像以上に進化しており、短期間で安価に導入することが可能。

チャットチャットチャットチャット

チャットチャットチャットチャット

お客様お客様お客様お客様 アクセス解析機能お客様がどこから、どのようなキーワードで来訪し、どのページを見たのかを把握することで、問

訪問者履歴機能誰がサポートページを訪問しているのか、IPアドレスをキーに訪問回数等を表示

1対N対応同時に複数のお客様の対応を行うことで生産性の高い対応が可能

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チャットチャットチャットチャット

チャットチャットチャットチャット

お客様お客様お客様お客様

お客様お客様お客様お客様

お客様お客様お客様お客様

メール対応メール対応メール対応メール対応チームチームチームチーム

メールメールメールメール

プレビュー機能入力内容をお客様が送信する前に把握することで、事前に回答を準備することが可能

かを把握することで、問合せ内容の想定が可能

顧客情報管理機能顧客情報を獲得できた場合、その管理を行う

ことが可能メール対応との兼務即応性を求められないメール対応業務と兼務し、テンプレート等も流用することで、生産性・質ともに高い対応が可能

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導入事例 株式会社イプサ(化粧品販売)

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導入事例 SBI損害保険株式会社(損害保険)

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導入事例 @nifty(ISP)

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ソーシャルメディア

ソーシャルメディアをコンタクトセンターで活用すべきかどうか、判断の基準は以下の3つ。

1.ソーシャルメディア上に自社のお客様が存在する

2.そのお客様がちょっとした不安や不満を訴えている

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ている

3.こちらからアプローチすることで、その不安や不満を解決したり、お客様との関係を深めることができる

数多く存在するソーシャルメディアの中でも、コンタクトセンターで活用するのに最も適していると考えられるのはtwitter。

基本データ 特 徴

� PC訪問者数:1,360万人/月

�男性58%、女性42%

� 30代以上割合:75%

� 140文字という制約の中で気楽に発言できるため、データ数が圧倒的に多い

� ポジティブな発言とネガティブな発言のバランスがとれており、消費者の”本音”を知ることができる

� 双方向のやりとりが容易

� 実名登録が多いため、マーケティングに活用

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� PC訪問者数:1,305万人/月

�男性63%、女性37%

� 30代以上割合:83%

� 実名登録が多いため、マーケティングに活用可能

� ポジティブな発言が多く、消費者の“本音”が表に出にくい

� 双方向のやりとりは可能だが、サポートには向かないインターフェース

� PC訪問者数:804万人/月

�男性53%、女性47%

� 30代以上割合:69%

� 30代未満と女性のユーザーが多いため、ターゲットを絞ったマーケティングに活用可能

� コミュニティの活動が活発で、その中では消費者の”本音”を知ることができる

� 双方向のやりとりは可能だが、サポートには向かないインターフェース

【参考資料】 ソーシャルメディア別PC訪問者数推移

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※出典:ネットレイティングス「Neilsen/NetRatings NetView」(2012)

サービスや商品に対する賞賛から不満まで、twitter上には様々な消費者の声が溢れている。

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ポジティブであれネガティブであれ、twitter上で自社のサービスや商品についてつぶやいている消費者は、広義の『見込み顧客』と言うことができる。無関心な消費者は、そもそもつぶやかない。

vita初日に買うとかすごいな~

vita初期不良あるのー?

VITAの初期不良報告はまだですか?? vitaは不具合が

全部解決した上で、赤が出るな

RT 初期不良まとめhttp;//

RT 初期不良まとめhttp;//

VITA不具合まとめ、どんだけ虚言混ざってるのか気になる。

PSP Vitaの初物でどんな不具合が出るかが楽しみでヤバイ

VITAのフリーズ不具合が、ひどいみたいだねw。

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vita不具合連発のようだねwww予想通り~

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vita初期不良まとめってのはソース2chか。信用出来ない。

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ある商品に関するつぶやきの実例

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ビータの初期不良とかの話みて、揚げ足取りみたいにクソだ。

フリーズした!!

PS Vita不具合発生見て怖くなったけど俺のは大丈夫。

初期不良まとめhttp;//

vita結構初期不良あるっぽいな。買うの我慢して良かったかも

vita結構初期不良あるっぽいな。買うの我慢して良かったかも

初期不良が怖くてVITA欲しくても買わない

現状ノータッチだけど、恒例の初期不良は発生してるの?

で、赤が出るなら買うかも

トレンドが「Vita」「初期不良」とか狙ってるだろこれwww

のか気になる。信用でけん

vita不具合報告ばっかりRTするなと"

RT 初期不良まとめhttp;//

購入者層 購入検討者層 傍観者層 ソーシャルメディア非利用者/無関心者層

不具合!?そんなの覚悟で俺らは初期型を買ってんだよ!

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コンタクトセンターにおけるソーシャルメディアの活用には様々なパターンが考えられ、決して“ソーシャルメディア上でのクレーム対応”を意味しない。むしろクレーム対応には不向き。

傾聴傾聴

予兆把握予兆把握

要望把握要望把握

お礼お礼

障害や事故情報などの事前把握と、コンタクトセンター連携による顧客満足度の維持/向上

サービスや商品の開発/改善に役立つ声の収集/分類と関係部署への情報発信/活用による顧客満足度の向上

お礼の実施など、『ファン』との交流による顧客満足度の向上

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対話対話

お礼お礼

情報発信情報発信

問題解決問題解決

お詫びお詫び

お礼の実施など、『ファン』との交流による顧客満足度の向上

障害情報やFAQなどの迅速な発信による顧客満足度の維持/向上とコンタクトセンターへの入電量の削減

積極的な問題解決による顧客満足度の維持/向上とコンタクトセンターへの入電量の削減

早急な問題解決が難しいお客様に対するお詫びによる顧客満足度の維持

成功事例 BEST BUY(家電量販店)

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� @twelpforce(フォロワー数:約37000人)

� twitterとhelpforceを掛け合わせた造語。

� 2009年6月スタート。

� CEOを含む2500人の熱心な従業員がtwitterを通じてカスタマーサポートを行う。

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通じてカスタマーサポートを行う。

�社員なら誰でもTwelpforceを通じて顧客対応ができる。

�ソーシャルメディアは販促ツールではなく、ソリューションを提供するツールである。

最後に・・・

まとめ

1. コンタクトセンターのミッションは、『ロイヤルティ・ループ』をお客様の心の中に構築していただくお手伝いをすること

2. そのためには、コミュニケーションの総量を

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2. そのためには、コミュニケーションの総量を増やす必要がある

3. そのためには、『コミュニティ』『チャット』『ソーシャルメディア』の活用が効果的

あなたは何から始めますか?

検討

評価

いま、コンタクトセンターに何ができるのだろう?

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購入享受支持/推奨

キズナ

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