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2018 10/1 no 174 関連事業 ミュージアム・レクチャー(記念講演会) [申込不要/聴講無料] 各日 14:00 〜 15:30 ① 9/16(日)「サラ・ベルナールに魅了されて ―コレクターの立場から」 ピエール=アンドレ・エレーヌ氏(マクシム美術館学芸部長) ② 10/7 (日)「聖なる怪物サラ・ベルナール:女優の歴史と大衆メディア(仮)」 白田由樹氏(大阪市立大学准教授) ③10/27(土) 「サラ・ベルナールが切り開いた、新しい芸術と社会、美意  識と女性の時代」 岡部昌幸(当館館長)  学芸員による作品解説会 [申込不要/要観覧料] 9/29(土)、10/17(水)各日 14:00 〜 15:00  会  場:展示室1 日: 月曜日(9/17、9/24、10/8 は開館)、9/18、9/25、10/9 開館時間:午前 9 時 30分~午後 5 時 (入館は 4 時 30 分まで) 料:一般 820(650)円、大高生 410(320)円 (  ) 内は20名以上の団体割引料金 中学生以下、障害者手帳等をお持ちの方とその介護者1名、群馬県民の日(10/28)に観覧される方は無料 1 860年代のパリで女優としてデビューしたサラ ・ ベルナール(1844~1923)は、当時まだ無 名の挿絵画家だったアルフォンス・ミュシャにアール・ヌーヴォー様式による自身の舞台ポ スターを制作させるなど、自らプロデュースしたイメージ戦略により、ベル・エポックと呼ばれ る世紀末の華やかなパリでスターとして君臨しました。 20世紀になると世界各国で巡業公演を主催して国際的大女優となります。さらに、自ら執筆 や彫刻の制作を行うアーティストの一面もあり、多才な才能を発揮しています。 本展はこのサラ・ベルナールを様々な側面から紹介する日本初の展覧会です。サラを中心とし たベル・エポックの芸術を、日本とフランスから集めた多数の作品や資料により紹介します。 2018915[土] 1111[日] 主  催:群馬県立近代美術館、読売新聞社、美術館連絡協議会 後  援:在日フランス大使館、アンスティチュ・フランセ日本 協  賛:ライオン、大日本印刷、損保ジャパン日本興亜、日本テレビ放送網 特別協力:[フランス] エタンプ市立美術館 / ピエール=アンドレ・エレーヌ / ダニエル・ラデュイユ   [日  本] 堺 アルフォンス・ミュシャ館(堺市立文化館)/ 箱根ラリック美術館 / 京都工芸繊維 大学 美術工芸資料館 / リボリアンティークス 運営協力:「サラ・ベルナールの世界展」実行委員会  企画協力:株式会社燦京堂 アルフォンス・ミュシャ 《椿姫》 1896年 リトグラフ・紙 アルフォンス・ミュシャ館蔵 (大阪府堺市) 特別展示 身の周りに頻繁に出現していた「アミちゃん」のイメージを 中心に、西美公二の絵画空間における貌としてのコンステ ラシオン(星座、布置)を紹介し、可愛さと気持ち悪さ、おふざ けとはにかみ、エスプリと小粋さ、原始絵画の形象と宇宙船の ような未来的形態が入り交じる、西美公二の世界を紹介します。 会 場 : 展示室 5 休館日 : 月曜日(休日の場合はその翌日、ただし11/26、12/10、12/17は開館)、 11/12 〜 22、12/3 〜 6、12/12 観覧料 : 一般 300(240)円、大高生 150(120)円 )内は20名以上の団体割引料金 *中 学生以下、障害者手帳等をお持ちの方とその介護者 1 名、 群馬県民の日(10/28)に 観覧される方は無料 2018 9 15 [土 ]-12 17 [月] La naissance d’Ami-Chan Constellation de Koji NISHIMI 【関連事業】 ○アーティスト・トーク 「西美公二による西美公二展」 9/16(日) 11:00 〜(申込不要/要観覧料) ○学芸員による作品解説会 9/26(水)、12/8(土)14:00 〜(申込不要/要観覧料) 西美公二 《Prince Amichan》2010年

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Page 1: 174mmag.pref.gunma.jp/outline/m-news/PDF/news-no174.pdf2018 10/1no・174 関連事業 ミュージアム・レクチャー(記念講演会) [申込不要/聴講無料] 各日14:00〜15:30

2018 10/1 no・174

関連事業ミュージアム・レクチャー(記念講演会) [申込不要/聴講無料] 各日 14:00 〜 15:30① 9/16(日)「サラ・ベルナールに魅了されて ―コレクターの立場から」 ピエール=アンドレ・エレーヌ氏(マクシム美術館学芸部長)② 10/7(日)「聖なる怪物サラ・ベルナール:女優の歴史と大衆メディア(仮)」  白田由樹氏(大阪市立大学准教授)

③ 10/27(土)「サラ・ベルナールが切り開いた、新しい芸術と社会、美意   識と女性の時代」 岡部昌幸(当館館長) 

学芸員による作品解説会 [申込不要/要観覧料]9/29(土)、10/17(水)各日 14:00 〜 15:00 

料金別納郵便

I N V I T A T I O N

開会式・レセプション日時:2018年9月15日(土) 15:00より (受付は14:30より)

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I N V I T A T I O N

開会式・レセプション日時:2018年9月15日(土) 15:00より (受付は14:30より)

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INVITATION

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開会式・レセプション日時:2018年9月15日(土) 15:00より (受付は14:30より)

会  場:展示室1休 館 日: 月曜日(9/17、9/24、10/8は開館)、9/18、9/25、10/9開館時間:午前9 時30分~午後 5 時 (入館は 4 時 30 分まで)観 覧 料: 一般 820(650)円、大高生 410(320)円        *(  ) 内は20名以上の団体割引料金      * 中学生以下、障害者手帳等をお持ちの方とその介護者1名、群馬県民の日(10/28)に観覧される方は無料

1 860年代のパリで女優としてデビューしたサラ・ベルナール(1844~1923)は、当時まだ無名の挿絵画家だったアルフォンス・ミュシャにアール・ヌーヴォー様式による自身の舞台ポスターを制作させるなど、自らプロデュースしたイメージ戦略により、ベル ・エポックと呼ばれる世紀末の華やかなパリでスターとして君臨しました。 20世紀になると世界各国で巡業公演を主催して国際的大女優となります。さらに、自ら執筆や彫刻の制作を行うアーティストの一面もあり、多才な才能を発揮しています。 本展はこのサラ・ベルナールを様々な側面から紹介する日本初の展覧会です。サラを中心としたベル・エポックの芸術を、日本とフランスから集めた多数の作品や資料により紹介します。

2018年9月15日[土]-11月11日[日]

主  催:群馬県立近代美術館、読売新聞社、美術館連絡協議会後  援:在日フランス大使館、アンスティチュ・フランセ日本協  賛:ライオン、大日本印刷、損保ジャパン日本興亜、日本テレビ放送網特別協力:[フランス] エタンプ市立美術館 / ピエール=アンドレ・エレーヌ / ダニエル・ラデュイユ      [日  本] 堺 アルフォンス・ミュシャ館(堺市立文化館)/ 箱根ラリック美術館 / 京都工芸繊維           大学 美術工芸資料館 / リボリアンティークス運営協力:「サラ・ベルナールの世界展」実行委員会  企画協力:株式会社燦京堂

アルフォンス・ミュシャ《椿姫》

1896年 リトグラフ・紙堺 アルフォンス・ミュシャ館蔵

(大阪府堺市)

特別展示  

自身の周りに頻繁に出現していた「アミちゃん」のイメージを中心に、西美公二の絵画空間における貌としてのコンステ

ラシオン(星座、布置)を紹介し、可愛さと気持ち悪さ、おふざけとはにかみ、エスプリと小粋さ、原始絵画の形象と宇宙船のような未来的形態が入り交じる、西美公二の世界を紹介します。

会 場 : 展示室 5休館日 : 月曜日(休日の場合はその翌日、ただし 11/26、12/10、12/17 は開館)、    11/12 〜 22、12/3 〜 6、12/12観覧料 : 一般 300(240)円、大高生 150(120)円    *( )内は20名以上の団体割引料金    *中学生以下、障害者手帳等をお持ちの方とその介護者 1 名、 群馬県民の日(10/28)に 観覧される方は無料

2018年9月15日[土]-12月17日[月]

La naissance d’Ami-Chan Constellation de Koji NISHIMI

【関連事業】○アーティスト・トーク 「西美公二による西美公二展」 9/16(日) 11:00 〜(申込不要/要観覧料)○学芸員による作品解説会 9/26(水)、12/8(土)14:00 〜(申込不要/要観覧料)

西美公二 《Prince Amichan》 2010年

2018-9-9美術館news174fin.indd 1 2018/09/09 1:27

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コレクション展示案内

第Ⅱ期 連続美術講座参加者募集のお知らせ

第Ⅱ期 連続美術講座の参加者募集のお知らせ コレクション展示案内

館 長 コラム

[お問い合わせ先] 群馬県立近代美術館 友の会 Tel.027-346-5560(館代表)/ Fax.027-346-4064

現在友の会では、一般(個人)の方を対象とした半期会員(10/1~翌 3/31)を募集中です。半期会員は年会費の半額の 1,000円でご入会いただくことができ、当館を含め 5つの美術館の観覧料減免、展覧会情報の提供、会員限定イベントへの参加などの特典がございます。是非この機会にご入会ください。

「2019年カレンダーを入荷しました」

早いもので、今年も来年のカレンダーが店頭を飾る季節となりました。毎年好評のペーパークラフトカレンダーや、アーティストシリーズの輸入カレンダーなどを入荷しました。当ショップで定番となっているカレンダーはプレゼントにもおすすめです。各種、在庫限りになっております。お早めにお求めください。

出会い—イタリア、群馬       群馬県立近代美術館長 岡部昌幸

■会費と有効期間[一般会員]半期 1,000円(有効期間 10/1~翌 3/31)

■会員証提示で観覧料が減免となる美術館群馬県立近代美術館・群馬県立館林美術館(あわせて 1回無料、ほか半額)高崎市美術館・高崎市タワー美術館・高崎市山田かまち美術館(団体割引相当額)

■今後の事業予定(詳細は決まり次第御案内いたします。)

◇秋のミュージアム・ツアー(日帰りバスツアー)日時:10月 28日(日) 7時~ 19時場所:山梨県立美術館、中村キース・ヘリング美術館、清春白樺美術館募集人員:43名(会員を対象としますが、入会とあわせてお申込みいただけます。)

 1992 年 2 月から 3 月にかけて、ヨーロッパ各地 7 か国を訪れた。私は 30 歳代前半、大学の非常勤講師のころで、複数の大学の学生 20 名あまりとともに史跡・美術館を見学する研修ツアーの引率者だった。イタリア国内をバスで旅するのが特色で、旅程にフィレンツェから私がまだ行ったことのない、ピサまで足を延ばすことにした。 初めてのピサは、アルノ川のそばのドゥオモ広場には世界遺産に認定されたロマネスク時代を代表する薄く黄色がかった建築群が、トスカーナ地方の抜けるような青い空の下に輝いていた。斜塔(鐘塔)のほか、大聖堂も見学、洗礼堂の前に来たとき、現地ガイドが、「この洗礼堂の扉の凹みに手を入れると結婚できるといわれています。」と説明を加えた。私は学生たちが先に行くのを確認したあと、思い切って、手を入れてみた。心に決めていた人がいたのだ。 研修旅行中に大学から電話があったと伝えられ、帰国後、連絡をとると、私の専任講師への昇任の知らせだった。結婚はその年のクリスマス翌日。偶然、今は東京に住む相手の母が群馬県の伊勢崎市(旧・境町)の出身で、翌年早々、母の郷里に挨拶に行った。 母のきょうだいは 9 人。郷土愛が強く、画家正田壤とは中学からの友人だったという中央官庁に勤める伯父、実家を継ぐ寡黙だが親しみやすい農家の伯父、美術にも興味があり、いろいろ気遣ってくれた小学校校長の叔父、太田に住む叔母一家、子どもたちの世代まで入れると大変な大家族だ。縁戚に水墨画家がいるとも聞いた。広瀬川、粕川に近い緑の田園地帯。大きな送電線を超えて、赤城山や、榛名山の山並みが見える古木の屋敷林に囲まれた母の実家は、明治初期の築で 100 数十年経つ。古井戸や牛舎もあった。帰りに、持ち帰れないほどの新鮮な野菜をもらった。横浜に育ち、田舎のなかった私にも、新しい故郷ができた実感がして嬉しかった。 それから 25 年あまり。日々、県の美術のことを考えている。群馬に多くの親戚ができた私が、今、館を預かることになったのも運命と感じている。

母の実家の周辺の広瀬川から見た榛名山

平成30年度 春のミュージアム・ツアー 横浜美術館にて

アーティストシリーズ 輸入カレンダー

2018-9-9美術館news174fin.indd 4 2018/09/09 1:27

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谷内克聡

ニッコロ・フランコ(1515-1570)

ジョアシャン・デュ・ベレー(c.1522-1560)

“Le pistole vulgari” (1538)の扉絵

「翻訳者は裏切り者」

𣝣とかいてジャック(Jacques,Jack)と読ませる名前の仏文学者がいた。佐藤正彰という、ボードレールやヴァレリーを研究していた人にフランス語を師事し、定職

としては同志社、一高、東大そして成城大において教師をしながら幾編かの翻訳を残し、主に中世と近代、特にフローベールを中心とした十九世紀フランス文学の研究家として生活し、1993年に亡くなっている。この仏文学者山田𣝣は、作家森茉莉を母に同じ仏文学者の山田珠樹を父に持つ、すなわち鷗外森林太郎の外孫にあたる。この山田𣝣の没後にまとめられたエッセイ集のなかにひとつ、『「裏切る」という言葉』 (『フランス文学万華鏡』 1994年所収)という一文があって、それを非常に興味深く読んだ。その中の一節を次に記す。 「英語の 「裏切る」という動詞は betrayだが、これには 「うっかり表す」の意があり、英和辞典に徴すれば” Confusion betrays the guilty”(狼狽の状でその人に罪があることがわかる)のような例があがっている。フランス語の trahir、ドイツ語の verratenもその点まったく同様である。」 つまり、印欧語族にいう「裏切る」には、知らず知らずに本質を表してしまう、という意味も含まれるらしい。「裏切る」という言葉を巡る、フロイトの unheimlich(不気味なもの)に対する目の付け所と同様の切り口で、言葉の本質とその問題点を指摘した山田𣝣の言葉に対する鋭い感覚に舌を巻いたが、そこでふと頭をよぎったのが 、” Traduttore, traditore” というイタリア語の格言で、日本語では一般的に「翻訳者は裏切り者」と訳されているが、それが翻訳された時点で「裏切り者」という訳語自体が、ナイターとかレジャーとかグルメといった和製言葉ならぬ和製日本語(この言葉自体が日本語として正しいのかどうかはさておくとして)であり、これはこれで様々な意味において甚だ誤解を招く翻訳といっていいだろう。またこの格言について、密かに敬愛する言語学者の千野栄一は、「翻訳者は文扼者」という新語を提案してはいるものの、 さすがに言葉をよく知っている人は「裏切り者」という訳語を使用しなかったあたり内心気持ちはわかるが、しかし通常はやはり「裏切り者」という訳語が一般的であり、韻を踏むことに拘った 「文扼者」という新語についても、これではかえって訳がわからない。ではこの ” Traduttore, traditore” というイタリア語の格言自体の出処はというと、ルネッサンス期イタリアの文人ニッコロ・フランコ(Niccolò Franco、1515-1570)の ” Le pistole vulgari” (1538)に書かれた一節を、プレイヤード派の詩人ジョアシャン・デュ・ベレー(Joachim du Bellay, c.1522-1560)が自著『フランス語の擁護と顕揚』 (Défense et illustration de la langue française、1549)の中で引用したことからくるらしいのだが、今日に至るもこの格言の内包する問題は、深淵に落ちるがごとく闇の中であり、様々な分野の人間の頭を悩ませる。事実 「翻訳」という作業自体についても、20世紀の構造主義言語学において、R.ヤーコブソンが

「翻訳の言語学的側面について」(『一般言語学』 所収)の中で指摘しているように言語学的にも深い課題で、他にも社会学的には W.ベンヤミンの『翻訳者の課題』 、民俗学としては折口信夫『詩語としての日本語』 、国語学の分野では亀井孝『古事記はよめるか –散文の部分における字訓およびいはゆる訓読の問題–』 において、それぞれにこの問題を掘り進むのだが、先が見えない。そして山田𣝣の指摘する 「裏切る」という言葉をここに絡ませた場合、” Traduttore, traditore” という格言が内包する問題は、翻訳という作業の実行不可能性をはからずも明らかにしていると言えなくもない。ここはもう翻訳という作業を行う場合、石川淳が André Gideの ” Les Caves du Vatican” を

『法王庁の抜け穴』 と訳し、Cavesを抜け穴としたのは自分のちょっとした「さかしら」などと人知れずほくそ笑むしかないような、ある種の職人的で好事家的な作業と思ひなして、開き直るしかないものなのかもしれない。しかし、これも石川淳や吉田健一のような言葉の達人ならまだしも、素人が生半可に行うととんでもない誹りを受ける事となる。まさに翻訳という作業は、翻訳者の力量を知らず知らずに曝け出してしまう、という意味でも ” Traduttore, traditore” なのである。

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Page 4: 174mmag.pref.gunma.jp/outline/m-news/PDF/news-no174.pdf2018 10/1no・174 関連事業 ミュージアム・レクチャー(記念講演会) [申込不要/聴講無料] 各日14:00〜15:30

ジョゼフ・アルバース『形成・連接 第2巻』より

ジョゼフ・アルバース(1888-1976)はドイツ出身の画家です。美術学校のバウハウスで学び、後に同校とアメリカで教鞭をとり、すぐれた教育者としても知られています。今回の展示ではアルバースが行なった形と色の研究の集大成とも言える版画集『形成・連接』による、幾何学的な色彩構成アートの世界をご紹介します。

展示室 4■ゴヤとルドン―奇想の黒          9/15 ~ 10/14

■ジョゼフ・アルバース          10/16 ~ 12/17

*詳細は本号 1頁をご覧ください。

展示室 5 ■特別展示アミちゃんの誕生 西美公二のコンステラシオン 9/15 ~ 12/17

東洋の古書画からなる戸方庵井上コレクションより、5期は中国、朝鮮の書画を、6期は日本の絵画を中心にご紹介します。本号 6頁「作品ひとつ」でも紹介している《雛罌粟図》は 5期で展示します。7期では、近代の多彩な日本画をご紹介します。

展示室 7(山種記念館)

■中国の書画 戸方庵井上コレクション を中心に       9/15 ~ 10/14

■戸方庵井上コレクションの絵画              10/16 ~ 11/11■近代の日本画 11/23 ~ 12/17

当館の所蔵作品の中より、印象派から20世紀前半の西洋近代絵画、群馬ゆかりの作家や明治から昭和を代表する作家たちによる日本近代洋画ならびに彫刻を展示します。

展示室 2  ■日本と西洋の近代美術Ⅲ           9/15 ~ 12/17

多彩な表現による20世紀後半以降の美術をご紹介します。

展示室3  ■現代の美術Ⅲ 9/15 ~ 11/11

平成 29 年度 新収蔵作品紹介 昨年度は、寄贈により、日本画 2点、油彩画 1点、素描 8点、版画 11点の計 22点の作品が新たに当館コレクションに加わりました。ご厚意により貴重な作品を寄贈してくださいましたご遺族、ご所蔵者の皆様に、お礼申し上げます。 新収蔵作品は、すでにコレクション展示等でご紹介しているものもありますが、今後も順次公開していく予定です。

ピエール=オーギュスト・ルノワール《読書するふたり》

分類

日本画

油彩素描

版画

作者名

塩原友子塩原友子鶴岡政男白川昌生四方田草炎四方田草炎四方田草炎四方田草炎四方田草炎四方田草炎四方田草炎坂爪厚生坂爪厚生坂爪厚生坂爪厚生坂爪厚生坂爪厚生坂爪厚生坂爪厚生坂爪厚生坂爪厚生ヴィクトル・ヴァザルリ

作品名

題不詳似た人初夏の油壺風景赤-彫刻橋山稜鳥に楓枝に鳥花菖蒲林檎あわび風景 '74 -我ら兄弟たちⅡ風解する情景-女Ⅲ変貌する頭部 '82 -Ⅵ花の髪飾りの少女佇む刻ゾウを飼うモナ・リザ-ヘリコプターを飛ばすリンゴをカジった男-欠落するデータ 2シャツの劇場-野生の証明 2シャツの劇場-縮小コピーされる野生ディープ・ブルー・コンポジション

制作年

1950 年代19971950 年代末~ 60 年代初め1987

1947 ー 50 頃

19741978198220072007200920122013201520161980

技法・材質

紙本着色、パネル紙本着色、額装油彩・カンヴァス、額装オイルパステル、鉛筆・紙、額装鉛筆、木炭・紙、額装鉛筆、木炭・紙、額装鉛筆、木炭、淡彩・紙、額装鉛筆、木炭・紙、額装鉛筆・紙、額装鉛筆・紙、額装墨、淡彩・紙、額装メゾチント・紙メゾチント・紙メゾチント・紙メゾチント・紙メゾチント・紙メゾチント・紙メゾチント・紙メゾチント・紙メゾチント・紙メゾチント・紙シルクスクリーン・紙

寸法 ( 縦×横 cm)

85.3×69.550.5×37.053.5×65.5135.4×251.052.8×83.084.3×132.859.7×90.545.6×45.686.8×51.856.4×69.042.1×60.349.2×62.864.3×49.364.7×49.349.5×34.240.8×27.962.3×49.164.5×49.566.2×49.266.4×49.149.2×66.347.8×45.5

No.

123456789

10111213141516171819202122

寄贈者酒井重良氏酒井重良氏佐々木裕二氏安達眞枝氏四方田節子氏四方田節子氏四方田節子氏四方田節子氏四方田節子氏四方田節子氏四方田節子氏

新井昭彦氏

1 3 84 12 22

安田靫彦《役優婆塞》

伝蛇足《山水図(秋)》国指定重要文化財

2018-9-9美術館news174fin.indd 6 2018/09/09 1:27

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コレクション展示案内

第Ⅱ期 連続美術講座参加者募集のお知らせ

第Ⅱ期 連続美術講座の参加者募集のお知らせ コレクション展示案内

●ワークショップパターンをデザインして道具箱をつくろう7 月 29日(日)講師:鈴木順平(unworkshop)参加者数:21人展覧会の作品も参考にして壁紙のパターンの仕組みを学んだ後、パターンツールを使ってオリジナルのパターンをデザインしました。それを上下左右に繋げて印刷し、手作りの道具箱を飾りました。

ありふれたできごとを着てあるく8 月 18日(土)講師:榎本浩子(アーティスト)参加者数:18人他人には話せないプライヴェートな出来事を透明シートにドローイングして、シルクスクリーンで Tシャツにプリントしました。最後はそれぞれ自分の Tシャツを着て、お互いの作品を鑑賞しました。

●ミニワークショップ壁紙でコースターをつくろう7 月 21日(土)~ 8月 26日(日)*休館日、木曜日を除く 28日間参加者数:5,507 人ウィリアム・モリスによる壁紙だけでなく、様々なデザインの壁紙を厚紙に貼って、オリジナルのコースターを作りました。

モリスの布でつくる“くるみボタン”7 月 26日、8月 2日、9日、16日、23日(全て木曜日)* 5日間参加者数:1,359 人ウィリアム・モリスとモリス商会による布を使って、くるみボタンを作りました。予備も含めて用意した材料が全てなくなるほど大人気でした。

6日(土) ボランティアによる茶席 11:00~ 7日(日) 「サラ・ベルナールの世界展」ミュージアム・レクチャー❷                        14:00~15:3011日(木) ファミリータイム 9:30~12:0013日(土) こどもミュージアム・スクール14日(日) サンデー・ギャラリートーク 14:00~14:4017日(水) 「サラ・ベルナールの世界展」作品解説会 14:00~20日(土) こどもアートツアー 14:00~15:0025日(木) ファミリータイム 9:30~12:0027日(土) 「サラ・ベルナールの世界展」ミュージアム・レクチャー❸                        14:00~15:3028日(日) 群馬県民の日(無料開放)

December

こども + おとな + 夏の美術館 レポート 夏休み期間にあわせ、企画展「ウィリアム・モリスと英国の壁紙展」に関連した毎日参加できるアート体験や、募集制のワークショップを開催し、総数 6,905人の皆様にご参加いただきました。お手伝いいただいたボランティアの皆様にも感謝申し上げます。

開催期間:2018年 7月 21日[土]… 8月 26日[日]

10月

12月

November11月

3日(土) ボランティアによる茶席 11:00~ 8日(木) ファミリータイム 9:30~12:0011日(日) サンデー・ギャラリートーク 14:00~14:40

1日(土) ボランティアによる茶席 11:00~ 8日(土) 「アミちゃんの誕生」作品解説会 14:00~ 9日(日) サンデー・ギャラリートーク 14:00~14:4013日(木) ファミリータイム 9:30~12:0015日(土) こどもアートツアー 14:00~15:00

October

2018-9-9美術館news174fin.indd 3 2018/09/09 1:27

Page 6: 174mmag.pref.gunma.jp/outline/m-news/PDF/news-no174.pdf2018 10/1no・174 関連事業 ミュージアム・レクチャー(記念講演会) [申込不要/聴講無料] 各日14:00〜15:30

2018 10/1 no・174

次回展覧会案内

太田佳鈴

群馬青年ビエンナーレは、当館で隔年に開催している、次世代を担う若い世代を対象とした公募展です。14回目となる今回も、ジャンルを問わず、

意欲的な作品を全国から広く募集しました。 今後、現代美術の第一線で活躍されているアーティスト、キュレーターの方々による審査をへて、入選・入賞作品を 2019年 2月 2日から展示室でご紹介します。若いアーティストたちの可能性を秘めた作品をぜひご覧ください。*応募受付は 9月 26日(水)で終了しました。

紅白のヒナゲシが色紙形の画面右下方から左上方へ、対角線上に描かれている。朱に近い赤いヒナゲシは細い茎がうねり、四弁の一重咲きか、

大きく花開いて、雄蕊しべ

の白い葯やく

が花弁に映える。花弁がほころぶ蕾は開花間近、萼

がく

が先端から二つに割れて今にも落ちそうだ。白花は八重咲きで、重ねたフリルのようにボリュームがあり、一部の花弁には赤をさす。蕾は割れ始めているがまだ固く下を向いている。花弁の輪郭は肥痩をつけた墨線で、花脈は濃色の細い線で描き、柔らかさを感じさせる。また、濃淡を抑え、その単調さでヒナゲシの作り物のような花弁の薄さ、華奢さを強調する。没骨の葉は表裏を落ち着いた緑色の濃淡で、葉脈を濃色で描き分けている。一定に生えた茎と萼の毛や、深い切れ込みをもち極端に反って孤を描く葉先は文様のようで、装飾的である。 ヒナゲシはケシ科の一年草。中国・楚の武将、項羽に愛された虞妃が自害した後、葬られた場所にヒナゲシが咲いた故事から虞美人草とも呼ばれる。一重咲きと八重咲きの組み合わせは『芥子園画伝』にも見られるが、一重咲きと思われる花の中心に小さな花弁が複数ある点や、茎や葉が大きく曲線を描く点など特徴的である。 画面左下方に「陳昕之印」(白文方印)、「東白」(朱文方印)の印が捺され、中国・清の画家、陳昕の作であることがわかる。長洲(江蘇省蘇州市)の人で、人物画を能くし、また長崎に来舶したとされるが、詳細は定かではない。虫喰や補修跡、さらに印の上方、画面左端には款記を切り取った跡が残る。画冊の一葉だったものだろう。丁寧で緻密な描写、淡い色彩、対角線構図など院体画の流れを汲みながらも瀟洒な表現を特徴とする、こうした清の花鳥画は日本の画家たちに大きな影響を与えた。

*なお、本作品はコレクション展示「中国の書画 戸方庵井上コレクションを中心に」(9月15日[土]~10月14日[日] 展示室 7 山種記念館)で展示いたします。この機会にぜひご覧ください。

会 場 : 展示室 3,4,5休館日 : 月曜日(休日の場合はその翌日)観覧料 : 一般 300(240)円、大高生 150(120)円    *( )内は 20 名以上の団体割引料金    *中学生以下、障害者手帳等をお持ちの方とその介護者 1名は無料

2019年2月2日[土]-3月24日[日]

群馬青年ビエンナーレ 2019The 14th Gunma Biennale for Young Artists 

陳ちんきん

昕《雛ひ な げ し ず

罌粟図》 中国・清時代 絹本着色・一幅24.5×22.8㎝ 戸方庵井上コレクション

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