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第号 2012(H24).5月発行 熊本海上保安部だより 第45号平成25年9月1日発行:財団法人 海上保安協会熊本県支部 編集:熊本海上保安部 0964-52-3103 NO.1 4月3日 江口熊本海上保安部長から次のとおり訓示がなされ、職員一同気持ちを 新たに新年度をスタートしました。 今年度は、『誇り』をキーワードとして職員一丸となって取り組みたい。 ○組織に対して・・「熊本海上保安部」という伝統ある看板を大切にしつつも 「たゆまぬ改善」を!(立ち止まったところから衰退が始まる。) ○職業人として・・「正義仁愛」の揮毫の下、海上保安官としての自己研鑽・ 自己実現を!(必要な素養を具体化して保安部全体で取り組む。) ○一個人として・・私生活においても自分を大切に自覚を持った行動を! (この一年を振り返った時、お互いに実りある一年であったと思えるよう。) 愛します! 守ります! 日本の海 海の事件・事故は 118番 平成25年度スタート 部長訓示

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第号 2012(H24).5月発行

熊本海上保安部だより 第45号(平成25年9月1日)

発行:財団法人 海上保安協会熊本県支部

編集:熊本海上保安部 0964-52-3103

NO.1

4月3日 江口熊本海上保安部長から次のとおり訓示がなされ、職員一同気持ちを新たに新年度をスタートしました。 今年度は、『誇り』をキーワードとして職員一丸となって取り組みたい。 ○組織に対して・・「熊本海上保安部」という伝統ある看板を大切にしつつも 「たゆまぬ改善」を!(立ち止まったところから衰退が始まる。) ○職業人として・・「正義仁愛」の揮毫の下、海上保安官としての自己研鑽・ 自己実現を!(必要な素養を具体化して保安部全体で取り組む。) ○一個人として・・私生活においても自分を大切に自覚を持った行動を! (この一年を振り返った時、お互いに実りある一年であったと思えるよう。)

愛します! 守ります! 日本の海 海の事件・事故は 118番

平成25年度スタート 部長訓示

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ゴールデンウィーク初日の4月27日(土)、長崎県島原へ渡る旅行者や車両で 混雑する熊本港において安全推進活動を行いました。 活動開始に先立ち行われた出動式において、熊本海上保安部長から訓示を受けた後、フェリーや旅客船の救命設備の点検、フェリーへの警乗、巡視艇による海上で

の啓発・取締り、陸上班によるマリーナ等での啓発活動をそれぞれ行いました。

ゴールデンウィーク安全推進活動

出動式 ライトメールを点灯し活動中の「ひごかぜ」

NO.2

海上安全指導員との合同パトロール

指導中 出動式

5月11日(土)、海上での安全パトロール活動や安全教育活動を通じて、プレジャーボートの安全活動を自主的に行う県内の海上安全指導員と合同パトロールを実施しました。 八代地区及び水俣地区から参加した3隻のパトロール艇に熊本県内各地から参加した14名の海上安全指導員と2名の指導員推薦予定者及び交通課職員3名が分乗 して乗り込み、巡視艇「くまかぜ」とともに、天草大矢野島海域でマリンレジャー中のプレジャーボートやミニボート運航者に対し、「ライフジャケットの着用」、「見張りの徹底」を呼び掛けるとともに、安全運航に関するリーフレットを配布し、啓発活動を実施しました。 この日参加された指導員の方々は、昭和48年に結成、平成23年にNPO法人として設立した「熊本県海難救助隊」の理事長ほか各理事の皆様で、後輩の育成や安全教育活動にご尽力・ご活躍いただいています。

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NO.3

「熊本県海難救助隊」・・・熊本(三角)海上保安部に勤務されたことのある方 には、懐かしい名前ではないかと思います。 6月15日(土)結成から40周年を迎え、同日、当初事務所として使用してい た三角西港所在の「龍驤館(りゅうじょうかん)」に隊員有志20名及び関係者が 集まり、昔話に花を咲かせ旧交を温めました。 この救助隊は、昭和47年7月6日、天草地方を襲った豪雨により、崖崩れや山津波 が発生、その際救助に協力した三角、上天草地区の皆様が昭和48年6月15日に三角 周辺在住の有志70名、救助艇10隻で、熊本市の故榊原盛義氏を隊長として、熊本県 海難救助協力隊を結成、最盛期には、隊員552名(特殊隊として、潜水隊5名、飛行 隊11名、医療救護隊3名、アマチュア無線隊15名)、船舶100隻以上、飛行機8機、 緊急車両1台の一大勢力となり、制服や階級を指定し組織的な活動を展開していま した。 救助隊の活動は、日常における有明海、八代海のパトロールのほか、遭難船乗組 員の救助、フェリーや橋からの投身自殺者の捜索、機関故障船の曳航救助や、海浜 行事の警戒など多岐にわたっております。 平成23年9月20日、NPO法人として新たに設立され、初代八代隊隊長の永 里吉正氏を理事長に、初期隊員6名を含めた、隊員42名(特殊隊として、潜水隊5 名、救護隊3名、無線隊4名)、船舶20隻の勢力で引き続き精力的に活動されていま す。 また、隊員のうち14名の方々は、第十管区海上保安本部長が指定する海上安全指 導員として活動され、海上安全啓発活動やシーマンリーダー育成事業、地域貢献活 動など幅広く事業に取り組まれております。 40周年記念の会合を節目に、今後一層熊本海上保安部との連携を強め、熊本県 の海難防止・海上安全への想いを深めました。 最後に、「海難救助隊語訓」の一部をご紹介します。 ○ 海難救助隊は如何なる難事に遭遇するも断じてこれに屈してはならない。 ○ 救助隊は海難事故の緊急出動要請あらば直に出動すること。 ○ 救助隊は常に安全第一をむねとし、操船に心掛け他の船舶の範となるよう資質 の向上に努力すること。

参加者記念写真(龍驤館にて) 最盛期頃の整列風景

祝40周年! 熊本県海難救助隊

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NO.4

平成25年4月と5月、熊本保安部管内において、2件のEPIRB(非常用位置指示無

線標識)の発射が発生し、2件とも県内の造船所敷地内での発生であったことから、九州総合通信局及び熊本運輸支局と合同で5月14日、県内造船所に誤発射防止の訪問指導を実施しました。 訪問は、発生した事例と警備救難課職員が作成したリーフレットにより、誤発射防止のための4ヶ条(「スイッチREADYのまま移動させ水等をかけない」、「緊急時以外はスイッチONにしない」、「移動させるときはスイッチOFF」、「使用しなくなった機器の電池は取り外す」)等について指導しました。 また、平成23年に、電波法及び同施行規則で「無線局の免許等がその効力を失った際に、EPIRB等の電池を取り外すこと」が義務付けされたにも関わらず、認知度が低い

ことから、当部の要請により、九州総合通信局から造船所関係者に説明が行われました。同訪問指導については、広く一般に認知してもらうため報道各社同行のもと行われました。 十管区においては、昨年11件、今年に入り既に4件の誤発射が発生しており、巡視船艇・航空機が発動する等、業務体制にも影響が出ていたため、根治対策として、関係機関と連携して対処することとしました。

遭難信号誤発射防止

訪問指導 EPIRB 保管状況

職員作成の リーフレット

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NO.5

牛深警察署への業務協力

5月17日(金)当庁の警察に対する業務協力及び情報交換を目的とし、牛深警察 署職員及び同署沿岸警備協力会会員が巡視艇「あそぎり」に乗船し、漁業取締船「ありあけ」及び税関港湾監視艇「ありあけ」と合同で管内周辺海域取締りを実施するとともに、密輸・密航取締りの合同キャンペーンを実施し、不審な船舶等の早期通報がなされるよう呼びかけを行ないました。 参加者 : 天草海上保安署長、巡視艇「あそぎり」、漁業取締船「ありあけ」、 税関港湾監視艇「ありあけ」、牛深警察署職員10名、牛深警察署 沿岸警備協力会会員7名

天草海上保安署

牛深警察署との合同取締り 牛深警察署(沿岸警備協力会)への業務協力

巡視艇、漁業取締船、税関港湾監視艇との合同巡視

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NO.6

環境教室と水上安全教室

天草海上保安署

6月25日(火)天草市牛深町の幼稚園において、園児、職員、保護者を対象に環境教室及び水上安全教室を実施しました。 環境教室では、海洋環境保全推進活動用短編アニメーション「嫌われ者のラス」を 放映し、海にゴミを捨てないことや綺麗な海の大切さを呼びかけ、水上安全教室では 海で遊ぶ際の注意事項や止血法の指導を行ないました。(写真上) 7月6日(土)には、同町保育園にて「うみまる」くんも参加し教室を開きました。 (写真下)

アニメーション鑑賞 報道機関撮影中

天草市内幼稚園

止血法指導の様子 記念撮影

天草市内保育園

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NO.7

6月の海洋環境保全推進月間を目前に、「劇団がまだせ」の活動がスタート!今年のタイトルは「夢のコラボ☆うみまるピンチ!!アイツと力を合わせ熊本の海を守るんだ!!」です。 今年は熊本県キャラクター「くまモン」の入団が決定し、これまで以上に地域社会に根差した啓発活動を行って参ります。 劇団員は、連日夜遅くまで猛特訓を行うとともに、今年は更に効果的なものにするために、県のブランド推進課と調整を行い、ご当地キャラであるくまモンが、出演するだけでなく全国で初めてしゃべることとなりました。 くまモンの声を担当した職員は、聞いたことのない声をイメージし、怖々と台詞を読み上げていましたが、子供達からは台詞が聞こえなくなるくらいの声援があり、海の大切さを十分に認識してもらうことができました。

2013劇団がまだせ始動

くまもとサプライズ!!くまモンだモン

今年は「くまモン」とコラボ くまモン 初めてしゃべる!

上演中「夢のコラボ☆うみまるピンチ!!アイツと力を合わせ熊本の海を守るんだ!!」

熊本市内保育園にて 出演者アンコール

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NO.8

7月15日(月)には、熊本県主催の海の日記念事業「熊本港フェスティバル」において、熊本海上保安部とくまモン隊(熊本県)の合同によるステージショーを実施しました。 当日はうだるような暑さにもかかわらず、会場は立ち見が出るほどの盛況で、多くの熱い視線を浴びるなか、当部が誇る「劇団がまだせ」による環境啓発活動を目的としたパペット人形劇の公演がスタート!!ステージは約45分にわたり、物語のクライマックスに「うみまる」と「くまモン」が仲良く登場すると、大歓声が巻き起こりました。 団員たちは、大勢の観客に怯むことなく、すっかりスター気取り!!「くまモン体操」を全力で踊り切りました。(写真上) フェスティバルではこの他にパネル展示、制服、救命胴衣試着、航路標識展示、学生募集、くまかぜ体験航海等を行い、当庁PR及び環境啓発活動を行う絶好の機会となりました。(写真下)

熊本港フェスティバル

「うみまる」&「くまモン」スペシャルステージ

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熊本海上保安部は、故大久保武雄氏の御子息「大久保泰治」氏から「句集 正義仁愛 大久保橙青」の新たな御恵贈をいただき、保安部内にある大久保文庫に加えました。これを機会に6月8日、江口海上保安部長を始め職員有志により熊本県内にある大久保長官の句碑三箇所を順次訪問し、大久保長官のふるさと熊本と海上保安庁に対するお心に想いを馳せ、「正義仁愛」の精神の伝承に意を新たにしました。 最初に訪問した句碑は、大久保長官が理事長を勤められていた熊本市内の学校法人開新学園開新高等学校構内にある句碑で、「後の月 仰ぎ生涯 一学徒」と刻まれております。構内には句碑の他に銅像も建立されておりました。当日は閉校日にもかかわらず、学園理事長と校長先生のお出迎えご案内を賜り、一同恐縮しながら同校を後にしました。 二つ目は、阿蘇外輪山の最高峰である大観峰にあり、長官を辞された後に訪れられた際に詠まれたものです。碑には「鷹舞うて 阿蘇を遮る ものもなく」と刻まれ、師匠である高浜虚子の句碑の隣に建てられていました。 三つ目は、阿蘇郡高森町の高森自然公園内にあり、句碑には「下りて来し 麓の花はすでに散り」と刻まれており、大久保武雄氏から俳句を習われていた地元婦人会の方々のお申し出により建てられたとのことです。同公園は春には数千本の桜が咲き誇る桜の名所ですが、句碑は下草に囲まれひっそりと建っていたため、全員で周囲の草刈りや句碑の清掃をして、すがすがしく帰路に着きました。

初代大久保長官の句碑を訪ねて

NO.9

阿蘇 大観峰にて

開新高等学校構内にて

高森自然公園にて

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NO.10

平成25年5月16日(木)八代海上保安署昇格に伴い、江口熊本海上保安部長と濵平八代海上保安署長により看板が掲げられました。6月22日(土)は、熊本県八代市内のホテルにおいて、熊本海上保安部主催で八代海上保安署開所式が挙行されました。 式は、関係者約120名出席のもと、熊本海上保安部長の式辞に始まり、海上保安庁長官の挨拶と続き、来賓を代表して、金子衆議院国土交通委員長と蒲島熊本県知事(代理村田副知事)から祝辞が述べられました。式の最後には、八代海上保安署職員の紹介が行なわれ、職員を代表して八代海上保安署長が「八代海とともに生きてこられた地域の方々が、将来にわたり八代海とともに発展し、八代海の恩恵を授かれるよう為すべきことを成していくことが八代海上保安署の使命であり、存在意義であると肝に銘じ、安全で明るく美しい八代海のため、海上交通の安全確保、密輸・密航監視取締り、海洋環境保全のための監視取締り、地震、台風などの自然災害対策を最重点業務として取り組んでまいります。」 と今後の業務に対する決意を表明し、式を締め括りました。 式の後には、海上保安協会熊本県支部主催で祝賀会も開催され、52年の歳月を経て分室から海上保安署へと昇格した喜びに会場は満ち溢れていました。

八代海上保安署へ昇格

八代海上保安署看板設置

開所式 祝賀会

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NO.11

熊本県の沿岸部においては、適正に管理されていない疑いのある船舶等が多数確 認されており、今年4月には航行する漁船のプロペラに利用実態のない放置筏のロ ープが絡まり、動けなくなるという事案が発生しております。 熊本海上保安部は、平成25年6月1日から6月30日までの間に当庁が行う 「海洋環境保全推進月間」に合わせ、環境省、熊本県、天草市及び上天草市と共に、当庁航空機を使用して、これらの放置船舶等の現状について、合同調査を行うとともに放置船等の情報共有を図り、放置船対対策について意見交換を行いました。

航空機を使用した関係機関との放置船舶等合同調査

健康講話

7月16日(火)三角港湾合同庁舎において、済生会みすみ病院管理栄養士の方を講師に迎え、「生活習慣病にならない食生活」と題して、夏場の健康管理の注意点を踏まえ講演を行っていただきました。 また、同病院の禁煙プログラムにより禁煙に成功した職員から、経験談を基に禁煙の勧めについての発表も行われ、参加者は「健康」への意を新たにしていました。

部外講師講演 職員発表

オリエンテーション風景 機上にて

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式典の様子

記念撮影

NO.12

平成25年7月20日(土)宇城市三角センターにおいて、海の日式典が開催され、海事関係功労者の方の表彰が行われました。 海上保安庁関係では、大臣表彰1団体、第十管区海上保安本部長表彰3名、熊本海上保安部長表彰7名の方が表彰されました。(写真上) また、三角港で開催された「みすみ港祭り」においては、海上保安展、航路標識機器の展示等のコーナーに多くの市民が訪れ、特に今回初めて展示した明治、大正時代の「三角港の古い海図」に多くの方が興味を持たれ、熱心にご覧になっておられました。 (写真下)

古い海図紹介 展示ブース 巡視船公開

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NO.13

熊本海上保安部では、第十管区海上保安本部海洋情報部から、明治、大正期の海図データの印刷物の提供を受け、地元イベント等で展示・紹介をしていますが、この度、海図の歴史の参考にと、7月29日宇城市三角町にある宇城市立九州海技学院において、 江口海上保安部長から同学院の代表の方に、古い海図資料(印刷物)を御贈りしました。 同学院は、明治35年に宇土郡役所として建設された建物を利用し、昭和32年に設立、全国唯一の公立海事養成機関として多くの海技士を養成しています。

九州海技学院へ古い海図の寄贈

明治時代の海図

贈呈の様子 宇城市立九州海技学院

大正時代の海図

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NO.14

6月15日(土)宇城市内の小学校児童、保護者等とともに、総勢約100名で同市三角町戸馳島若宮海水浴場において海浜清掃を行いました。あいにくの大雨にもめげず、雨具、長靴、手袋の装いで、児童全員が元気で活動を終えました。 (写真上) 6月30日(日)玉名市岱明町の松原海岸において、同市内の大学が主催する海岸清掃活動及び漂着ゴミ分類調査に学生、教職員100名とともに参加、海洋環境保全推進に一役を買うことが出来ました。(写真下)

みんなの海を美しく

宇土救難所 有明救難所

救難所訓練

7月7日(日)宇土マリーナにおいて、宇土救難所救助員、宇土市及び宇城広域連合消防本部の職員等総勢約130人が参加し救難訓練を行いました。訓練は救難所救助員に対し、当部と消防職員により救命索発射機操法、ロープ結索等について、安全第一を心がけた救助者自身の事故防止、身の安全を確保することを中心に指導を行いました。 (写真上左) 翌7月8日(月)天草市有明町大浦港において、有明救難所救助員、天草市及び天草広域連合消防本部の職員等約30名が参加し、乗揚げ船救助・心肺蘇生法等の指導・訓練を行いました。(写真上右)

若宮海水浴場にて

松原海岸にて

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天草五橋第二架橋への衝突当逃げ船を特定

熊本県上天草市の大矢野橋(通称:天草第二架橋)に、平成25年1月28日衝突、当逃げしていた船舶を同年2月に特定しました。 同橋の管理者である天草地域振興局から、「1月30日に実施した1ヶ月点検で、上天草市大矢野島と同市永浦島を結ぶ全長約250メートル、橋梁高約14メートルの大矢野橋の中央やや北側の管理用通路が、船舶の当逃げと思われる損傷により曲損しているのを発見した。」旨の通報が1月31日にありました。 橋の点検間隔が1ヶ月と長いこともあり被疑船舶の特定が困難であったため、隣接管区に情報提供依頼を実施し、合わせて情報提供を求めて広報を実施しました。 巡視艇による被疑船舶の捜索及び管内全域の造船所等への情報収集を実施するも手がかりがありませんでしたが、捜索から4日目になってFMラジオでニュースを聞いた視聴者から、「たまたま橋への衝突音を聞いた友人が付近海域を航行する船舶を撮影しフェイスブックに掲載している。」旨の情報提供があり、掲載者から詳しく話を聞いたところ、友達間の話題にとフェイスブックに撮影した船舶の映像を掲載したが、まさか橋に衝突した船が届け出をせずに当逃げしているとは思わなかったとの由。 同画像を分析のうえ捜索を行っていた2月5日、船体特徴が一致する船舶を管内で発見し、被疑船舶の特定にいたりました。 熊本海上保安部は、管内に17の海上架橋が存在することから、関係機関・海事関係者に橋脚下航行時の注意を呼びかけるとともに、管理者に対し海上から視認できる位置に橋の高さを明示するよう依頼するなど再発防止に努めています。 第一通報者及びフェイスブック掲載者の2名に対し熊本海上保安部長から感謝状を授与しましたが、今回の対応では、被疑者船長はもとより海上保安部としてもフェイスブック等のSNS(インターネットを利用したサービス)の威力を痛感させられることとなりました。

当逃げされた大矢野橋

損傷の状況

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イルカウォッチングは安全に! ~200頭と10万人~

8月5日(月) 熊本海上保安部は、通詞島沖合イルカウォッチング安全運航協議会、熊本運輸支局及び長崎海上保安部と合同で、イルカウォッチング船に対する安全パトロール(安全指導)を実施しました。 長崎県島原半島と熊本県天草諸島にはさまれた早崎瀬戸通詞島沖では、約200頭の野生のミナミハンドウイルカが生息し、年間を通じイルカウォッチング船が運航し、毎年約10万人の観光客が訪れております。 今回、夏のレジャーシーズンに入り、家族連れやツアー観光客が増加するこの時期に、イルカウォッチング協議会登録船(55隻)が自主ルールとして設置している手摺等安全設備の設置状況確認、乗船者に対する救命胴衣の着用、船長への安全運航の徹底等を呼びかけました。 また海上では、熊本海上保安部巡視艇「くまかぜ」及び長崎海上保安部巡視艇「のもかぜ」が、直接、イルカウォッチング船に対し安全指導を行いました。 楽しい思い出を胸に、再び天草を訪れて頂けるよう安全で安心な海洋観光レジャーを目指してもらうため、当部では引き続き安全指導を推進していきます。

NO.16

船長等への安全指導 現場海域の様子

8月28日(水) 熊本海上保安部と熊本赤十字病院(熊本市東区)は、両機関の海上災害等における相互協力に関する協定に基づき、今回初めての訓練を行いました。 また、離着陸訓練に合わせ、ドクターヘリフライトドクター等がMH機内で機長から搭載設備の説明を受けるとともに、機動救難士が日赤職員から説明を受け患者搬送経路の確認を行いました。

熊本赤十字病院ヘリポート離着陸訓練

熊本赤十字病院にて

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NO.17

船舶海難発生数が8月24日に昨年と同数になりました。 熊本県では、今年に入り船舶海難の発生が増加していたことから、2月に「船舶海難多発警報」を発令、リーフレットを配布し船舶運航者に対し注意喚起を行っておりましたが、4月以降も増え続け、8月24日に発生した船舶海難で、早くも昨年の45隻に達しました。(1人死亡、12人負傷) このような状況から、「船舶海難多発警報」を継続発令するとともに、発生傾向の分析結果から、プレジャーボート及び漁船の運航者に対して、船舶海難の未然防止に努めるよう更なる指導を行ってます。 ○ 今年の船舶海難の傾向 ・プレジャーボート及び漁船の海難が増加(昨年の約2倍) プレジャーボート:係留状況の不備による無人漂流、発航前点検の不備による機関故 障 漁船:見張り不十分による衝突海難 ・年齢別では、約8割が50代以上

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「船舶海難多発警報」発令中

海難発生件数

平成25年1月1日~8月24日

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NO.18

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NO.19

「肥後の国灯台」 写真募集のお知らせ

熊本海上保安部では、「灯台のある風景」をテーマに、熊本県内に設置されている航路標識(海の道しるべ)を題材にした風景写真を募集しています。 ○ デジタルカメラで撮影したものです。 ○ 応募作品は、熊本海上保安部が参加するイベントで展示するなど、海上保安庁の仕 事の紹介用などに使用します。 ○ 応募の期間は、平成25年9月下旬から10月31日までです。 ※ 詳しくは熊本海上保安部のホームページをご覧ください。 アドレス・・・ http://www.kaiho.mlit.go.jp/10kanku/kumamoto/

灯台

灯浮標

灯標

参考:熊本県内にある航路標識の一部

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NO.20

三角港湾合同庁舎からの眺め

西

おわり