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酸素療法
4年目 勉強会
酸素療法
1. 呼 吸
・外呼吸
肺で行われる酸素を取り込んで、二酸化炭素を排出する
というガス交換
・内呼吸
組織や細胞が血液中の酸素を取り入れて、酸化還元反応
を行い、エネルギーを獲得し二酸化炭素を血液中に排出す
る機能のこと
酸素療法
左方偏移
・
・
・
右方偏移
・
・
・
<呼吸調節の定義>
・呼吸数: 12-20回/分
・呼吸の深さ(1回換気量):
400-500ml(※ 8-10ml/kg)
・長さ: 吸気:呼気=1:1.5~1:2.0
<呼吸調節の定義>
・動脈血酸素分圧(PaO2)頸動脈や大動脈などにある末梢化学受容体
・二酸化炭素分圧(PaCO2)
延髄にある中枢化学受容体
動脈血液中の酸素分圧と
二酸化炭素分圧が一定へ
<動脈血液ガス定義>
・ pH :7.4(±0.05)
・ PaO2 :80-100mmHg ※(100-0.3×年齢)
・ PaCO2 :35-45mmHg
・ HCO3- :24±2mEq/L
・ BE :0±2mEq/L
呼吸不全
空気下において
PaO2 80mmHg未満 …低酸素血症
PaO2 60mmHg以下 …呼吸不全
酸素化を規定する因子
①環境(大気圧、酸素濃度)
②肺胞換気量
③肺胞レベルのガス交換能力
Ⅰ型呼吸不全
・肺内シャント能力の低下
・換気血流比不均衡
・拡散障害
Ⅱ型呼吸不全
・肺胞低換気
パルスオキシメーター
・酸化ヘモグロビン鮮紅色 赤外光を吸収する
・還元ヘモグロビン暗赤色 赤色光を吸収する
この違いを利用して、酸素飽和度を算出
<誤差の要因>
末梢循環障害、マニキュア、体動
異常ヘモグロビン(一酸化炭素中毒など)
酸素投与方法
酸素投与システム 器具 流量
低流量患者の吸気量以下
患 者 の 呼 吸パターンにより吸入酸素濃度が変化
経鼻カニューラ 6ℓ/分以下
簡易酸素マスク 5ℓ/分~8ℓ/分
リザーバー付き酸素マスク
6ℓ/分以上
高流量患者の吸気量以上
患 者 の 呼 吸 パターンに左右されず吸入酸素濃度が一定
ベ ン チ ュ リ ーマスク
設定酸素濃度ごとに推奨酸素流量が決められているネブライザー付
き酸素吸入器
経鼻カニューラ
・鼻にカニューラをあてて酸素を投与する方法
・6ℓ以上酸素流量を増加させても、鼻腔の乾燥をきたしたり、患者に不快感を与えたりするだけで有効ではない。
・常に口呼吸であったり、鼻閉塞のある患者には推奨されない。
100%酸素流量(ℓ/分) 酸素濃度「FiO2」(%)
1 24
2 28
3 32
4 36
5 40
6 44
簡易酸素マスク
・鼻と口をマスクで覆い、酸素を投与する方法
・5ℓ/分よりも少ない酸素流量を投与すると、マスク内に呼気ガスがたまり、炭酸ガス濃度が上昇して危険なため禁忌である。
100%酸素流量(ℓ/分) 酸素濃度「FiO2」(%)
5~6 40
6~7 50
7~8 60
リザーバーマスク
・マスクの下部に酸素をためることのできる袋(リザーバー)をつけて、酸素を投与する方法。一方向に開く弁がついており、呼気は外界に排出される
100%酸素流量(ℓ/分) 酸素濃度「FiO2」(%)
6 607 708 809 9010 99
リザーバー付酸素カニューラ(オキシマイザー)
・経鼻カニューラの形状をしながら、リザーバー機能をする。
・リザーバー内に水分が貯留すると、リザーバーが虚脱してしまい、本来の役割を果たせなくなくなる。(加湿してはならない)
・リザーバー部に負担をかける恐れがあるため、7ℓ/分以下で使用する。
100%酸素流量(ℓ/分) 酸素濃度「FiO2」(%)
0.5 2.01 3.01.5 3.52 4.03 5.55 7.56 8.57 9.5
ベンチュリーマスク
・比較的一定濃度の酸素を投与することができる。・慢性閉塞性肺疾患(COPD)の患者の治療に用いられる。慢性閉塞性肺疾患の場合、不用意に高濃度の酸素を投与するとCO2ナルコーシスを起こす恐れがあるのでベンチュリーマスクで酸素濃度を決めて投与する。それぞれ器具は投与したい酸素濃度によって色分けされている。
設定流量(ℓ/分) 酸素濃度「FiO2」
青 4 24%
黄 4 28%
白 6 31%
ピンク 8 40%
オレンジ 12 50%