UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ...

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Copyright © Masaya Ando 千葉工業大学 デザイン科学科 Chiba Institute of Technology Department of Design 安藤 昌也 [email protected] UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ SIG-DE UXデザインセミナー 2014 7 26

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2014年7月26日 ヒューマンインタフェース学会SIG-DE UXデザインセミナー@IMJ ユーザー調査で得られた結果から、アイデア発想を行い、UXコンセプトツリーを作成を行うまでの一連の流れをワークショップで学びました。

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Page 1: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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千葉工業大学 デザイン科学科13Chiba Institute of Technology Department of Design13 安藤 昌也 masayaandoit-chibaacjp13

UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

SIG-DE UXデザインセミナー

2014年7月26日13

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2

本日のスケジュール

bull  1000~1200 UXデザインの考え方と全体プロセス

bull  1300~1400 ワーク① 体験価値の導出(KA法)

bull  1400~1500 ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想

bull  1500~1600 ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

bull  1600~1645 発表講評

bull  1645~1700 振り返り   

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3

安藤 昌也13ANDO Masaya PhD13

千葉工業大学 工学部 デザイン科学科 准教授

早稲田大学政治経済学部経済学科卒業NTTデータ通信(現NTTデータ)を経て1998年 アライドブレインズ株式会社の取締役シニアコンサルタント早稲田大学国立情報学研究所産業技術大学院大学など経て2011年より現職博士(学術)専門は人間中心デザインUX(ユーザ体験)の研究者人間工学ISOの国内委員人間中心設計推進機構 (HCD-net)理事を務める認定人間中心設計専門家 認定専門社会調査士13

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4

国内唯一のHCD専門学術プログラムの提供

n 履修証明プログラム 「人間中心デザイン」 ndash  2014年度は9月9日開講 ndash  2015年度も募集予定

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UXデザインの考え方

113

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6

UXデザインとは何か説明してみましょう

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7

ldquo体験rdquoそのものはユーザーの個人的なもの

産業デザインとしてのUXD

UXD

UX どんなldquo体験rdquoをしてもらうか

計画すること

体験が量産再生産される仕組みを作ること

UXD

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8

実利用環境における製品とユーザーの関係

利用状況 13

製品サービス利用体験13

モノ側13 ヒト側13

品質機能 など13 満足感再利用意欲 など13

製品価値の認識13

ユーザーに製品の価値を感じてもらうために満足感や利用意欲を感じられる利用体験を設計する

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9

UXデザインをはじめるためのldquo前提rdquo

n UXデザインを行うためには以下の2つの前提を関係者が共有していなければならない

1 ユーザー体験を設計対象と捉える

2 製品サービスはユーザー体験を実現する手段あるいはユーザー体験の一部としてとらえる

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10

産業としてのUXデザインで大事なことはなんでしょう

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11

UXデザインを考える前に考えること

n 炊飯器がldquoすごいことrdquoになっている13

l  炊飯器がこのような高機能仕組みの競争になっているのはなぜだろう13

l  炊飯器のUXデザインはどうあるべきだろう13

(転載 日経トレンディー 20131月号より)13

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12

炊飯器のUXデザインを考えてみよう

n 炊飯器が本来目指すべきユーザー体験について考えてみよう手段と目的を考えて構造化してみよう13

(画像出所wwwcomodi-iidacojpitot1jp)13

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13

UXデザインの実例 ~ (株)ノハナの例

n ノハナは2013年9月にミクシィ社から事業化ユーザー数約72万人月間フォトブック発行数は約15万冊超13

(2014年4月時点)13

UXデザイナーがコンセプト立案から開発までかかわった事例13

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14

ノハナのUXデザインプロセス

n ユーザーに与えるldquo価値rdquoから始めた13

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15

ノハナの事例から学ぶUXデザインのポイント

1  ユーザーに与えたい価値(顧客価値)を定める

2  ユーザーの利用状況を調査によって把握し顧客価値を実現できるサービスコンセプトを明確にする

3  コンセプトを実現する理想のユーザー体験を設計する

4  ユーザー体験を実現するための製品を具体化する

5  製品のプロトタイプをユーザーに評価してもらい修正する

6  検証を繰り返しながら製品を作り上げる13大事なのは繰り返すこと

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16

UXをデザインするための諸手法の位置づけ

ユーザーの体験価値 を探索するフェーズ13

企図した体験を 実現するフェーズ13

実現すべきユーザー体験とその効果の可視化

l ユーザー行為の観察インタビュー13l エスノグラフィ13l  KA法による価値モデリング上位下位分析13l ペルソナ問題シナリオ13

l 製品サービスアイディア13l バリューシナリオストーリーテリング13

l アクティングアウトによる体験のスケッチ13l アクティビティシナリオ13l ユーザージャーニーマッピングUXマップ13

l プロトタイピングモックアップ13l サービスブループリント13l ユーザーテスト13

コンセプトアイディア

利用のフローに留まらずユーザーや利用状況の時間変化をも予め織り込んで相互行為をデザインすること

17

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企業におけるUXデザイン実践のポイント

213

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18

① ユーザー体験をデザインするには何から着手すればよいか

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19

ユーザー調査から製品開発までの想定プロセス

問 

題 

意 

識13

ユーザ調査コンテキストインタビュー

観察法など

モデリング

価値モデリング 行為モデリング

ビジネス環境分析社会動向内部環境分析など13

商品コンセプトのアイディア創出

ユーザ調査に基づく アイディア創出プロセス13

ペルソナ作成

コンセプトテストの実施

具体的な開発

シナリオプロトタイピングによるアイディアの洗練

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20

ユーザーモデリングの三階層 (安藤 2010)

n どんなリサーチもデザインを生み出すには以下の3つの観点でフィールドの情報をモデリングする必要がある13

新しい行為 =デザイン13

着目する価値 =本質的ニーズ

コンテキスト13

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21

リサーチ手法とデザイン手法との関係

ユーザモデリグの三階層13

エスノグラフィ13

コンテキストインタビュー13

フォトエッセイ13

デプスインタビュー13

アンケート13

ユーザ調査の代表的な手法13

価値観インサイトの理解13

行為や文脈の理解13

属性セグメンテーション13

行動観察13

主なデザイン手法13

ペルソナ13インタビューグルイン13

問題シナリオ13

ワークモデル分析13

上位下位関係分析13

KA法13

CJM (as-is)13

ファクトイドKJ法13

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22

ユーザーの価値モデルから始める

n KA法などを活用しユーザーの本質的な価値の全体像を見極めることからUXデザインを始める13

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

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23

KA法 (浅田和実 2006)

n KA法は調査結果それぞれの事実の背後にあるldquoユーザーにとっての価値rdquoを抽出13

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

調査結果

KAカード13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

どんな小さな行為にも背景には価値は存在する

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

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24

② ユーザーの体験価値のどこに着眼してデザインしたらよいのか

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25

着眼すべきユーザー体験の抽出

n ユーザーの体験価値を見つめるだけでなく既存サービスの代替充足状況などから総合的に自社が実現すべきユーザー体験価値を見極めることが重要13

ユーザ体験価値分析(KA法)

既存サービスの提供価値分析

新しいサービスにふさわしい着眼すべきユーザー体験価値の抽出

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26

競合の提供価値分析

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

n ユーザーの体験価値でみると意外な競合が提供するサービスでカバーされていることもある13

-shy‐213

Z213

-shy‐113 013 113 213-shy‐213

Z113

-shy‐113

013

113

213

313

13

知識技術を高める価値13

13コツコツ続ける価値13

13自分の夢を探し続ける価値13

13時間を求める価値13

13若さを追い求める価値13

13

自分らしく生きる価値13

13自社13

13ユーキャン(通信教育)13

13東京海上日動13(保険)13

13 サントリーウェルネス13(健康食品)13

13コナミスポーツクラブ(スポーツジム)13

13

ダスキン13(家事代行)13

若々しさの追求13自分らしい暮らしの追求13

こつこつ続ける13

目標達成を目指す13

 参考想定競合サービスの提供価値分析ポジショニング132012102713

テーマ将来のために準備する(投資する)13

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28

企業等のサービスのKA分析

n 競合企業等が提供している機能やサービスについてそれがユーザーにとってどんな価値を提供しているかを分析する13

できるだけユーザーが評価していると思われる部分を1つの単位として捉える13

なるべく一般のユーザー(ペルソナ)を想定して考えること13

特殊な価値を導出するよりユーザー体験の結果を参考にするとよい13

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29

③ ユーザー体験価値が把握できればよいUXデザインができるのか

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30

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

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31

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

ビジネスのコアコンピタンスをユーザー体験の視点で捉え直し体験価値を絞り込むことが重要

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

Copyright copy Masaya Ando

66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

Copyright copy Masaya Ando

67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 2: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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2

本日のスケジュール

bull  1000~1200 UXデザインの考え方と全体プロセス

bull  1300~1400 ワーク① 体験価値の導出(KA法)

bull  1400~1500 ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想

bull  1500~1600 ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

bull  1600~1645 発表講評

bull  1645~1700 振り返り   

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3

安藤 昌也13ANDO Masaya PhD13

千葉工業大学 工学部 デザイン科学科 准教授

早稲田大学政治経済学部経済学科卒業NTTデータ通信(現NTTデータ)を経て1998年 アライドブレインズ株式会社の取締役シニアコンサルタント早稲田大学国立情報学研究所産業技術大学院大学など経て2011年より現職博士(学術)専門は人間中心デザインUX(ユーザ体験)の研究者人間工学ISOの国内委員人間中心設計推進機構 (HCD-net)理事を務める認定人間中心設計専門家 認定専門社会調査士13

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4

国内唯一のHCD専門学術プログラムの提供

n 履修証明プログラム 「人間中心デザイン」 ndash  2014年度は9月9日開講 ndash  2015年度も募集予定

5

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UXデザインの考え方

113

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6

UXデザインとは何か説明してみましょう

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7

ldquo体験rdquoそのものはユーザーの個人的なもの

産業デザインとしてのUXD

UXD

UX どんなldquo体験rdquoをしてもらうか

計画すること

体験が量産再生産される仕組みを作ること

UXD

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8

実利用環境における製品とユーザーの関係

利用状況 13

製品サービス利用体験13

モノ側13 ヒト側13

品質機能 など13 満足感再利用意欲 など13

製品価値の認識13

ユーザーに製品の価値を感じてもらうために満足感や利用意欲を感じられる利用体験を設計する

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9

UXデザインをはじめるためのldquo前提rdquo

n UXデザインを行うためには以下の2つの前提を関係者が共有していなければならない

1 ユーザー体験を設計対象と捉える

2 製品サービスはユーザー体験を実現する手段あるいはユーザー体験の一部としてとらえる

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10

産業としてのUXデザインで大事なことはなんでしょう

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11

UXデザインを考える前に考えること

n 炊飯器がldquoすごいことrdquoになっている13

l  炊飯器がこのような高機能仕組みの競争になっているのはなぜだろう13

l  炊飯器のUXデザインはどうあるべきだろう13

(転載 日経トレンディー 20131月号より)13

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12

炊飯器のUXデザインを考えてみよう

n 炊飯器が本来目指すべきユーザー体験について考えてみよう手段と目的を考えて構造化してみよう13

(画像出所wwwcomodi-iidacojpitot1jp)13

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13

UXデザインの実例 ~ (株)ノハナの例

n ノハナは2013年9月にミクシィ社から事業化ユーザー数約72万人月間フォトブック発行数は約15万冊超13

(2014年4月時点)13

UXデザイナーがコンセプト立案から開発までかかわった事例13

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14

ノハナのUXデザインプロセス

n ユーザーに与えるldquo価値rdquoから始めた13

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15

ノハナの事例から学ぶUXデザインのポイント

1  ユーザーに与えたい価値(顧客価値)を定める

2  ユーザーの利用状況を調査によって把握し顧客価値を実現できるサービスコンセプトを明確にする

3  コンセプトを実現する理想のユーザー体験を設計する

4  ユーザー体験を実現するための製品を具体化する

5  製品のプロトタイプをユーザーに評価してもらい修正する

6  検証を繰り返しながら製品を作り上げる13大事なのは繰り返すこと

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16

UXをデザインするための諸手法の位置づけ

ユーザーの体験価値 を探索するフェーズ13

企図した体験を 実現するフェーズ13

実現すべきユーザー体験とその効果の可視化

l ユーザー行為の観察インタビュー13l エスノグラフィ13l  KA法による価値モデリング上位下位分析13l ペルソナ問題シナリオ13

l 製品サービスアイディア13l バリューシナリオストーリーテリング13

l アクティングアウトによる体験のスケッチ13l アクティビティシナリオ13l ユーザージャーニーマッピングUXマップ13

l プロトタイピングモックアップ13l サービスブループリント13l ユーザーテスト13

コンセプトアイディア

利用のフローに留まらずユーザーや利用状況の時間変化をも予め織り込んで相互行為をデザインすること

17

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企業におけるUXデザイン実践のポイント

213

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18

① ユーザー体験をデザインするには何から着手すればよいか

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19

ユーザー調査から製品開発までの想定プロセス

問 

題 

意 

識13

ユーザ調査コンテキストインタビュー

観察法など

モデリング

価値モデリング 行為モデリング

ビジネス環境分析社会動向内部環境分析など13

商品コンセプトのアイディア創出

ユーザ調査に基づく アイディア創出プロセス13

ペルソナ作成

コンセプトテストの実施

具体的な開発

シナリオプロトタイピングによるアイディアの洗練

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20

ユーザーモデリングの三階層 (安藤 2010)

n どんなリサーチもデザインを生み出すには以下の3つの観点でフィールドの情報をモデリングする必要がある13

新しい行為 =デザイン13

着目する価値 =本質的ニーズ

コンテキスト13

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21

リサーチ手法とデザイン手法との関係

ユーザモデリグの三階層13

エスノグラフィ13

コンテキストインタビュー13

フォトエッセイ13

デプスインタビュー13

アンケート13

ユーザ調査の代表的な手法13

価値観インサイトの理解13

行為や文脈の理解13

属性セグメンテーション13

行動観察13

主なデザイン手法13

ペルソナ13インタビューグルイン13

問題シナリオ13

ワークモデル分析13

上位下位関係分析13

KA法13

CJM (as-is)13

ファクトイドKJ法13

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22

ユーザーの価値モデルから始める

n KA法などを活用しユーザーの本質的な価値の全体像を見極めることからUXデザインを始める13

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

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23

KA法 (浅田和実 2006)

n KA法は調査結果それぞれの事実の背後にあるldquoユーザーにとっての価値rdquoを抽出13

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

調査結果

KAカード13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

どんな小さな行為にも背景には価値は存在する

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

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24

② ユーザーの体験価値のどこに着眼してデザインしたらよいのか

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25

着眼すべきユーザー体験の抽出

n ユーザーの体験価値を見つめるだけでなく既存サービスの代替充足状況などから総合的に自社が実現すべきユーザー体験価値を見極めることが重要13

ユーザ体験価値分析(KA法)

既存サービスの提供価値分析

新しいサービスにふさわしい着眼すべきユーザー体験価値の抽出

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26

競合の提供価値分析

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

n ユーザーの体験価値でみると意外な競合が提供するサービスでカバーされていることもある13

-shy‐213

Z213

-shy‐113 013 113 213-shy‐213

Z113

-shy‐113

013

113

213

313

13

知識技術を高める価値13

13コツコツ続ける価値13

13自分の夢を探し続ける価値13

13時間を求める価値13

13若さを追い求める価値13

13

自分らしく生きる価値13

13自社13

13ユーキャン(通信教育)13

13東京海上日動13(保険)13

13 サントリーウェルネス13(健康食品)13

13コナミスポーツクラブ(スポーツジム)13

13

ダスキン13(家事代行)13

若々しさの追求13自分らしい暮らしの追求13

こつこつ続ける13

目標達成を目指す13

 参考想定競合サービスの提供価値分析ポジショニング132012102713

テーマ将来のために準備する(投資する)13

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28

企業等のサービスのKA分析

n 競合企業等が提供している機能やサービスについてそれがユーザーにとってどんな価値を提供しているかを分析する13

できるだけユーザーが評価していると思われる部分を1つの単位として捉える13

なるべく一般のユーザー(ペルソナ)を想定して考えること13

特殊な価値を導出するよりユーザー体験の結果を参考にするとよい13

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29

③ ユーザー体験価値が把握できればよいUXデザインができるのか

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30

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

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31

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

ビジネスのコアコンピタンスをユーザー体験の視点で捉え直し体験価値を絞り込むことが重要

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 3: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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3

安藤 昌也13ANDO Masaya PhD13

千葉工業大学 工学部 デザイン科学科 准教授

早稲田大学政治経済学部経済学科卒業NTTデータ通信(現NTTデータ)を経て1998年 アライドブレインズ株式会社の取締役シニアコンサルタント早稲田大学国立情報学研究所産業技術大学院大学など経て2011年より現職博士(学術)専門は人間中心デザインUX(ユーザ体験)の研究者人間工学ISOの国内委員人間中心設計推進機構 (HCD-net)理事を務める認定人間中心設計専門家 認定専門社会調査士13

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4

国内唯一のHCD専門学術プログラムの提供

n 履修証明プログラム 「人間中心デザイン」 ndash  2014年度は9月9日開講 ndash  2015年度も募集予定

5

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UXデザインの考え方

113

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6

UXデザインとは何か説明してみましょう

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7

ldquo体験rdquoそのものはユーザーの個人的なもの

産業デザインとしてのUXD

UXD

UX どんなldquo体験rdquoをしてもらうか

計画すること

体験が量産再生産される仕組みを作ること

UXD

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8

実利用環境における製品とユーザーの関係

利用状況 13

製品サービス利用体験13

モノ側13 ヒト側13

品質機能 など13 満足感再利用意欲 など13

製品価値の認識13

ユーザーに製品の価値を感じてもらうために満足感や利用意欲を感じられる利用体験を設計する

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9

UXデザインをはじめるためのldquo前提rdquo

n UXデザインを行うためには以下の2つの前提を関係者が共有していなければならない

1 ユーザー体験を設計対象と捉える

2 製品サービスはユーザー体験を実現する手段あるいはユーザー体験の一部としてとらえる

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10

産業としてのUXデザインで大事なことはなんでしょう

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11

UXデザインを考える前に考えること

n 炊飯器がldquoすごいことrdquoになっている13

l  炊飯器がこのような高機能仕組みの競争になっているのはなぜだろう13

l  炊飯器のUXデザインはどうあるべきだろう13

(転載 日経トレンディー 20131月号より)13

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12

炊飯器のUXデザインを考えてみよう

n 炊飯器が本来目指すべきユーザー体験について考えてみよう手段と目的を考えて構造化してみよう13

(画像出所wwwcomodi-iidacojpitot1jp)13

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13

UXデザインの実例 ~ (株)ノハナの例

n ノハナは2013年9月にミクシィ社から事業化ユーザー数約72万人月間フォトブック発行数は約15万冊超13

(2014年4月時点)13

UXデザイナーがコンセプト立案から開発までかかわった事例13

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14

ノハナのUXデザインプロセス

n ユーザーに与えるldquo価値rdquoから始めた13

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15

ノハナの事例から学ぶUXデザインのポイント

1  ユーザーに与えたい価値(顧客価値)を定める

2  ユーザーの利用状況を調査によって把握し顧客価値を実現できるサービスコンセプトを明確にする

3  コンセプトを実現する理想のユーザー体験を設計する

4  ユーザー体験を実現するための製品を具体化する

5  製品のプロトタイプをユーザーに評価してもらい修正する

6  検証を繰り返しながら製品を作り上げる13大事なのは繰り返すこと

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16

UXをデザインするための諸手法の位置づけ

ユーザーの体験価値 を探索するフェーズ13

企図した体験を 実現するフェーズ13

実現すべきユーザー体験とその効果の可視化

l ユーザー行為の観察インタビュー13l エスノグラフィ13l  KA法による価値モデリング上位下位分析13l ペルソナ問題シナリオ13

l 製品サービスアイディア13l バリューシナリオストーリーテリング13

l アクティングアウトによる体験のスケッチ13l アクティビティシナリオ13l ユーザージャーニーマッピングUXマップ13

l プロトタイピングモックアップ13l サービスブループリント13l ユーザーテスト13

コンセプトアイディア

利用のフローに留まらずユーザーや利用状況の時間変化をも予め織り込んで相互行為をデザインすること

17

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企業におけるUXデザイン実践のポイント

213

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18

① ユーザー体験をデザインするには何から着手すればよいか

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19

ユーザー調査から製品開発までの想定プロセス

問 

題 

意 

識13

ユーザ調査コンテキストインタビュー

観察法など

モデリング

価値モデリング 行為モデリング

ビジネス環境分析社会動向内部環境分析など13

商品コンセプトのアイディア創出

ユーザ調査に基づく アイディア創出プロセス13

ペルソナ作成

コンセプトテストの実施

具体的な開発

シナリオプロトタイピングによるアイディアの洗練

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20

ユーザーモデリングの三階層 (安藤 2010)

n どんなリサーチもデザインを生み出すには以下の3つの観点でフィールドの情報をモデリングする必要がある13

新しい行為 =デザイン13

着目する価値 =本質的ニーズ

コンテキスト13

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21

リサーチ手法とデザイン手法との関係

ユーザモデリグの三階層13

エスノグラフィ13

コンテキストインタビュー13

フォトエッセイ13

デプスインタビュー13

アンケート13

ユーザ調査の代表的な手法13

価値観インサイトの理解13

行為や文脈の理解13

属性セグメンテーション13

行動観察13

主なデザイン手法13

ペルソナ13インタビューグルイン13

問題シナリオ13

ワークモデル分析13

上位下位関係分析13

KA法13

CJM (as-is)13

ファクトイドKJ法13

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22

ユーザーの価値モデルから始める

n KA法などを活用しユーザーの本質的な価値の全体像を見極めることからUXデザインを始める13

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

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23

KA法 (浅田和実 2006)

n KA法は調査結果それぞれの事実の背後にあるldquoユーザーにとっての価値rdquoを抽出13

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

調査結果

KAカード13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

どんな小さな行為にも背景には価値は存在する

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

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24

② ユーザーの体験価値のどこに着眼してデザインしたらよいのか

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25

着眼すべきユーザー体験の抽出

n ユーザーの体験価値を見つめるだけでなく既存サービスの代替充足状況などから総合的に自社が実現すべきユーザー体験価値を見極めることが重要13

ユーザ体験価値分析(KA法)

既存サービスの提供価値分析

新しいサービスにふさわしい着眼すべきユーザー体験価値の抽出

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26

競合の提供価値分析

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

n ユーザーの体験価値でみると意外な競合が提供するサービスでカバーされていることもある13

-shy‐213

Z213

-shy‐113 013 113 213-shy‐213

Z113

-shy‐113

013

113

213

313

13

知識技術を高める価値13

13コツコツ続ける価値13

13自分の夢を探し続ける価値13

13時間を求める価値13

13若さを追い求める価値13

13

自分らしく生きる価値13

13自社13

13ユーキャン(通信教育)13

13東京海上日動13(保険)13

13 サントリーウェルネス13(健康食品)13

13コナミスポーツクラブ(スポーツジム)13

13

ダスキン13(家事代行)13

若々しさの追求13自分らしい暮らしの追求13

こつこつ続ける13

目標達成を目指す13

 参考想定競合サービスの提供価値分析ポジショニング132012102713

テーマ将来のために準備する(投資する)13

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28

企業等のサービスのKA分析

n 競合企業等が提供している機能やサービスについてそれがユーザーにとってどんな価値を提供しているかを分析する13

できるだけユーザーが評価していると思われる部分を1つの単位として捉える13

なるべく一般のユーザー(ペルソナ)を想定して考えること13

特殊な価値を導出するよりユーザー体験の結果を参考にするとよい13

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29

③ ユーザー体験価値が把握できればよいUXデザインができるのか

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30

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

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31

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

ビジネスのコアコンピタンスをユーザー体験の視点で捉え直し体験価値を絞り込むことが重要

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 4: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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4

国内唯一のHCD専門学術プログラムの提供

n 履修証明プログラム 「人間中心デザイン」 ndash  2014年度は9月9日開講 ndash  2015年度も募集予定

5

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UXデザインの考え方

113

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6

UXデザインとは何か説明してみましょう

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7

ldquo体験rdquoそのものはユーザーの個人的なもの

産業デザインとしてのUXD

UXD

UX どんなldquo体験rdquoをしてもらうか

計画すること

体験が量産再生産される仕組みを作ること

UXD

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8

実利用環境における製品とユーザーの関係

利用状況 13

製品サービス利用体験13

モノ側13 ヒト側13

品質機能 など13 満足感再利用意欲 など13

製品価値の認識13

ユーザーに製品の価値を感じてもらうために満足感や利用意欲を感じられる利用体験を設計する

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9

UXデザインをはじめるためのldquo前提rdquo

n UXデザインを行うためには以下の2つの前提を関係者が共有していなければならない

1 ユーザー体験を設計対象と捉える

2 製品サービスはユーザー体験を実現する手段あるいはユーザー体験の一部としてとらえる

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10

産業としてのUXデザインで大事なことはなんでしょう

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11

UXデザインを考える前に考えること

n 炊飯器がldquoすごいことrdquoになっている13

l  炊飯器がこのような高機能仕組みの競争になっているのはなぜだろう13

l  炊飯器のUXデザインはどうあるべきだろう13

(転載 日経トレンディー 20131月号より)13

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12

炊飯器のUXデザインを考えてみよう

n 炊飯器が本来目指すべきユーザー体験について考えてみよう手段と目的を考えて構造化してみよう13

(画像出所wwwcomodi-iidacojpitot1jp)13

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13

UXデザインの実例 ~ (株)ノハナの例

n ノハナは2013年9月にミクシィ社から事業化ユーザー数約72万人月間フォトブック発行数は約15万冊超13

(2014年4月時点)13

UXデザイナーがコンセプト立案から開発までかかわった事例13

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14

ノハナのUXデザインプロセス

n ユーザーに与えるldquo価値rdquoから始めた13

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15

ノハナの事例から学ぶUXデザインのポイント

1  ユーザーに与えたい価値(顧客価値)を定める

2  ユーザーの利用状況を調査によって把握し顧客価値を実現できるサービスコンセプトを明確にする

3  コンセプトを実現する理想のユーザー体験を設計する

4  ユーザー体験を実現するための製品を具体化する

5  製品のプロトタイプをユーザーに評価してもらい修正する

6  検証を繰り返しながら製品を作り上げる13大事なのは繰り返すこと

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16

UXをデザインするための諸手法の位置づけ

ユーザーの体験価値 を探索するフェーズ13

企図した体験を 実現するフェーズ13

実現すべきユーザー体験とその効果の可視化

l ユーザー行為の観察インタビュー13l エスノグラフィ13l  KA法による価値モデリング上位下位分析13l ペルソナ問題シナリオ13

l 製品サービスアイディア13l バリューシナリオストーリーテリング13

l アクティングアウトによる体験のスケッチ13l アクティビティシナリオ13l ユーザージャーニーマッピングUXマップ13

l プロトタイピングモックアップ13l サービスブループリント13l ユーザーテスト13

コンセプトアイディア

利用のフローに留まらずユーザーや利用状況の時間変化をも予め織り込んで相互行為をデザインすること

17

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企業におけるUXデザイン実践のポイント

213

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18

① ユーザー体験をデザインするには何から着手すればよいか

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19

ユーザー調査から製品開発までの想定プロセス

問 

題 

意 

識13

ユーザ調査コンテキストインタビュー

観察法など

モデリング

価値モデリング 行為モデリング

ビジネス環境分析社会動向内部環境分析など13

商品コンセプトのアイディア創出

ユーザ調査に基づく アイディア創出プロセス13

ペルソナ作成

コンセプトテストの実施

具体的な開発

シナリオプロトタイピングによるアイディアの洗練

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20

ユーザーモデリングの三階層 (安藤 2010)

n どんなリサーチもデザインを生み出すには以下の3つの観点でフィールドの情報をモデリングする必要がある13

新しい行為 =デザイン13

着目する価値 =本質的ニーズ

コンテキスト13

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21

リサーチ手法とデザイン手法との関係

ユーザモデリグの三階層13

エスノグラフィ13

コンテキストインタビュー13

フォトエッセイ13

デプスインタビュー13

アンケート13

ユーザ調査の代表的な手法13

価値観インサイトの理解13

行為や文脈の理解13

属性セグメンテーション13

行動観察13

主なデザイン手法13

ペルソナ13インタビューグルイン13

問題シナリオ13

ワークモデル分析13

上位下位関係分析13

KA法13

CJM (as-is)13

ファクトイドKJ法13

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22

ユーザーの価値モデルから始める

n KA法などを活用しユーザーの本質的な価値の全体像を見極めることからUXデザインを始める13

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

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23

KA法 (浅田和実 2006)

n KA法は調査結果それぞれの事実の背後にあるldquoユーザーにとっての価値rdquoを抽出13

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

調査結果

KAカード13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

どんな小さな行為にも背景には価値は存在する

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

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24

② ユーザーの体験価値のどこに着眼してデザインしたらよいのか

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25

着眼すべきユーザー体験の抽出

n ユーザーの体験価値を見つめるだけでなく既存サービスの代替充足状況などから総合的に自社が実現すべきユーザー体験価値を見極めることが重要13

ユーザ体験価値分析(KA法)

既存サービスの提供価値分析

新しいサービスにふさわしい着眼すべきユーザー体験価値の抽出

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26

競合の提供価値分析

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

n ユーザーの体験価値でみると意外な競合が提供するサービスでカバーされていることもある13

-shy‐213

Z213

-shy‐113 013 113 213-shy‐213

Z113

-shy‐113

013

113

213

313

13

知識技術を高める価値13

13コツコツ続ける価値13

13自分の夢を探し続ける価値13

13時間を求める価値13

13若さを追い求める価値13

13

自分らしく生きる価値13

13自社13

13ユーキャン(通信教育)13

13東京海上日動13(保険)13

13 サントリーウェルネス13(健康食品)13

13コナミスポーツクラブ(スポーツジム)13

13

ダスキン13(家事代行)13

若々しさの追求13自分らしい暮らしの追求13

こつこつ続ける13

目標達成を目指す13

 参考想定競合サービスの提供価値分析ポジショニング132012102713

テーマ将来のために準備する(投資する)13

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28

企業等のサービスのKA分析

n 競合企業等が提供している機能やサービスについてそれがユーザーにとってどんな価値を提供しているかを分析する13

できるだけユーザーが評価していると思われる部分を1つの単位として捉える13

なるべく一般のユーザー(ペルソナ)を想定して考えること13

特殊な価値を導出するよりユーザー体験の結果を参考にするとよい13

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29

③ ユーザー体験価値が把握できればよいUXデザインができるのか

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30

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

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31

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

ビジネスのコアコンピタンスをユーザー体験の視点で捉え直し体験価値を絞り込むことが重要

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 5: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

5

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UXデザインの考え方

113

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6

UXデザインとは何か説明してみましょう

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7

ldquo体験rdquoそのものはユーザーの個人的なもの

産業デザインとしてのUXD

UXD

UX どんなldquo体験rdquoをしてもらうか

計画すること

体験が量産再生産される仕組みを作ること

UXD

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8

実利用環境における製品とユーザーの関係

利用状況 13

製品サービス利用体験13

モノ側13 ヒト側13

品質機能 など13 満足感再利用意欲 など13

製品価値の認識13

ユーザーに製品の価値を感じてもらうために満足感や利用意欲を感じられる利用体験を設計する

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9

UXデザインをはじめるためのldquo前提rdquo

n UXデザインを行うためには以下の2つの前提を関係者が共有していなければならない

1 ユーザー体験を設計対象と捉える

2 製品サービスはユーザー体験を実現する手段あるいはユーザー体験の一部としてとらえる

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10

産業としてのUXデザインで大事なことはなんでしょう

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11

UXデザインを考える前に考えること

n 炊飯器がldquoすごいことrdquoになっている13

l  炊飯器がこのような高機能仕組みの競争になっているのはなぜだろう13

l  炊飯器のUXデザインはどうあるべきだろう13

(転載 日経トレンディー 20131月号より)13

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12

炊飯器のUXデザインを考えてみよう

n 炊飯器が本来目指すべきユーザー体験について考えてみよう手段と目的を考えて構造化してみよう13

(画像出所wwwcomodi-iidacojpitot1jp)13

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13

UXデザインの実例 ~ (株)ノハナの例

n ノハナは2013年9月にミクシィ社から事業化ユーザー数約72万人月間フォトブック発行数は約15万冊超13

(2014年4月時点)13

UXデザイナーがコンセプト立案から開発までかかわった事例13

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14

ノハナのUXデザインプロセス

n ユーザーに与えるldquo価値rdquoから始めた13

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15

ノハナの事例から学ぶUXデザインのポイント

1  ユーザーに与えたい価値(顧客価値)を定める

2  ユーザーの利用状況を調査によって把握し顧客価値を実現できるサービスコンセプトを明確にする

3  コンセプトを実現する理想のユーザー体験を設計する

4  ユーザー体験を実現するための製品を具体化する

5  製品のプロトタイプをユーザーに評価してもらい修正する

6  検証を繰り返しながら製品を作り上げる13大事なのは繰り返すこと

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16

UXをデザインするための諸手法の位置づけ

ユーザーの体験価値 を探索するフェーズ13

企図した体験を 実現するフェーズ13

実現すべきユーザー体験とその効果の可視化

l ユーザー行為の観察インタビュー13l エスノグラフィ13l  KA法による価値モデリング上位下位分析13l ペルソナ問題シナリオ13

l 製品サービスアイディア13l バリューシナリオストーリーテリング13

l アクティングアウトによる体験のスケッチ13l アクティビティシナリオ13l ユーザージャーニーマッピングUXマップ13

l プロトタイピングモックアップ13l サービスブループリント13l ユーザーテスト13

コンセプトアイディア

利用のフローに留まらずユーザーや利用状況の時間変化をも予め織り込んで相互行為をデザインすること

17

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企業におけるUXデザイン実践のポイント

213

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18

① ユーザー体験をデザインするには何から着手すればよいか

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19

ユーザー調査から製品開発までの想定プロセス

問 

題 

意 

識13

ユーザ調査コンテキストインタビュー

観察法など

モデリング

価値モデリング 行為モデリング

ビジネス環境分析社会動向内部環境分析など13

商品コンセプトのアイディア創出

ユーザ調査に基づく アイディア創出プロセス13

ペルソナ作成

コンセプトテストの実施

具体的な開発

シナリオプロトタイピングによるアイディアの洗練

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20

ユーザーモデリングの三階層 (安藤 2010)

n どんなリサーチもデザインを生み出すには以下の3つの観点でフィールドの情報をモデリングする必要がある13

新しい行為 =デザイン13

着目する価値 =本質的ニーズ

コンテキスト13

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21

リサーチ手法とデザイン手法との関係

ユーザモデリグの三階層13

エスノグラフィ13

コンテキストインタビュー13

フォトエッセイ13

デプスインタビュー13

アンケート13

ユーザ調査の代表的な手法13

価値観インサイトの理解13

行為や文脈の理解13

属性セグメンテーション13

行動観察13

主なデザイン手法13

ペルソナ13インタビューグルイン13

問題シナリオ13

ワークモデル分析13

上位下位関係分析13

KA法13

CJM (as-is)13

ファクトイドKJ法13

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22

ユーザーの価値モデルから始める

n KA法などを活用しユーザーの本質的な価値の全体像を見極めることからUXデザインを始める13

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

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23

KA法 (浅田和実 2006)

n KA法は調査結果それぞれの事実の背後にあるldquoユーザーにとっての価値rdquoを抽出13

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

調査結果

KAカード13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

どんな小さな行為にも背景には価値は存在する

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

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24

② ユーザーの体験価値のどこに着眼してデザインしたらよいのか

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25

着眼すべきユーザー体験の抽出

n ユーザーの体験価値を見つめるだけでなく既存サービスの代替充足状況などから総合的に自社が実現すべきユーザー体験価値を見極めることが重要13

ユーザ体験価値分析(KA法)

既存サービスの提供価値分析

新しいサービスにふさわしい着眼すべきユーザー体験価値の抽出

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26

競合の提供価値分析

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

n ユーザーの体験価値でみると意外な競合が提供するサービスでカバーされていることもある13

-shy‐213

Z213

-shy‐113 013 113 213-shy‐213

Z113

-shy‐113

013

113

213

313

13

知識技術を高める価値13

13コツコツ続ける価値13

13自分の夢を探し続ける価値13

13時間を求める価値13

13若さを追い求める価値13

13

自分らしく生きる価値13

13自社13

13ユーキャン(通信教育)13

13東京海上日動13(保険)13

13 サントリーウェルネス13(健康食品)13

13コナミスポーツクラブ(スポーツジム)13

13

ダスキン13(家事代行)13

若々しさの追求13自分らしい暮らしの追求13

こつこつ続ける13

目標達成を目指す13

 参考想定競合サービスの提供価値分析ポジショニング132012102713

テーマ将来のために準備する(投資する)13

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28

企業等のサービスのKA分析

n 競合企業等が提供している機能やサービスについてそれがユーザーにとってどんな価値を提供しているかを分析する13

できるだけユーザーが評価していると思われる部分を1つの単位として捉える13

なるべく一般のユーザー(ペルソナ)を想定して考えること13

特殊な価値を導出するよりユーザー体験の結果を参考にするとよい13

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29

③ ユーザー体験価値が把握できればよいUXデザインができるのか

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30

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

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31

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

ビジネスのコアコンピタンスをユーザー体験の視点で捉え直し体験価値を絞り込むことが重要

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 6: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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6

UXデザインとは何か説明してみましょう

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7

ldquo体験rdquoそのものはユーザーの個人的なもの

産業デザインとしてのUXD

UXD

UX どんなldquo体験rdquoをしてもらうか

計画すること

体験が量産再生産される仕組みを作ること

UXD

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8

実利用環境における製品とユーザーの関係

利用状況 13

製品サービス利用体験13

モノ側13 ヒト側13

品質機能 など13 満足感再利用意欲 など13

製品価値の認識13

ユーザーに製品の価値を感じてもらうために満足感や利用意欲を感じられる利用体験を設計する

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9

UXデザインをはじめるためのldquo前提rdquo

n UXデザインを行うためには以下の2つの前提を関係者が共有していなければならない

1 ユーザー体験を設計対象と捉える

2 製品サービスはユーザー体験を実現する手段あるいはユーザー体験の一部としてとらえる

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10

産業としてのUXデザインで大事なことはなんでしょう

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11

UXデザインを考える前に考えること

n 炊飯器がldquoすごいことrdquoになっている13

l  炊飯器がこのような高機能仕組みの競争になっているのはなぜだろう13

l  炊飯器のUXデザインはどうあるべきだろう13

(転載 日経トレンディー 20131月号より)13

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12

炊飯器のUXデザインを考えてみよう

n 炊飯器が本来目指すべきユーザー体験について考えてみよう手段と目的を考えて構造化してみよう13

(画像出所wwwcomodi-iidacojpitot1jp)13

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13

UXデザインの実例 ~ (株)ノハナの例

n ノハナは2013年9月にミクシィ社から事業化ユーザー数約72万人月間フォトブック発行数は約15万冊超13

(2014年4月時点)13

UXデザイナーがコンセプト立案から開発までかかわった事例13

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14

ノハナのUXデザインプロセス

n ユーザーに与えるldquo価値rdquoから始めた13

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15

ノハナの事例から学ぶUXデザインのポイント

1  ユーザーに与えたい価値(顧客価値)を定める

2  ユーザーの利用状況を調査によって把握し顧客価値を実現できるサービスコンセプトを明確にする

3  コンセプトを実現する理想のユーザー体験を設計する

4  ユーザー体験を実現するための製品を具体化する

5  製品のプロトタイプをユーザーに評価してもらい修正する

6  検証を繰り返しながら製品を作り上げる13大事なのは繰り返すこと

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16

UXをデザインするための諸手法の位置づけ

ユーザーの体験価値 を探索するフェーズ13

企図した体験を 実現するフェーズ13

実現すべきユーザー体験とその効果の可視化

l ユーザー行為の観察インタビュー13l エスノグラフィ13l  KA法による価値モデリング上位下位分析13l ペルソナ問題シナリオ13

l 製品サービスアイディア13l バリューシナリオストーリーテリング13

l アクティングアウトによる体験のスケッチ13l アクティビティシナリオ13l ユーザージャーニーマッピングUXマップ13

l プロトタイピングモックアップ13l サービスブループリント13l ユーザーテスト13

コンセプトアイディア

利用のフローに留まらずユーザーや利用状況の時間変化をも予め織り込んで相互行為をデザインすること

17

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企業におけるUXデザイン実践のポイント

213

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18

① ユーザー体験をデザインするには何から着手すればよいか

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19

ユーザー調査から製品開発までの想定プロセス

問 

題 

意 

識13

ユーザ調査コンテキストインタビュー

観察法など

モデリング

価値モデリング 行為モデリング

ビジネス環境分析社会動向内部環境分析など13

商品コンセプトのアイディア創出

ユーザ調査に基づく アイディア創出プロセス13

ペルソナ作成

コンセプトテストの実施

具体的な開発

シナリオプロトタイピングによるアイディアの洗練

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20

ユーザーモデリングの三階層 (安藤 2010)

n どんなリサーチもデザインを生み出すには以下の3つの観点でフィールドの情報をモデリングする必要がある13

新しい行為 =デザイン13

着目する価値 =本質的ニーズ

コンテキスト13

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21

リサーチ手法とデザイン手法との関係

ユーザモデリグの三階層13

エスノグラフィ13

コンテキストインタビュー13

フォトエッセイ13

デプスインタビュー13

アンケート13

ユーザ調査の代表的な手法13

価値観インサイトの理解13

行為や文脈の理解13

属性セグメンテーション13

行動観察13

主なデザイン手法13

ペルソナ13インタビューグルイン13

問題シナリオ13

ワークモデル分析13

上位下位関係分析13

KA法13

CJM (as-is)13

ファクトイドKJ法13

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22

ユーザーの価値モデルから始める

n KA法などを活用しユーザーの本質的な価値の全体像を見極めることからUXデザインを始める13

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

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23

KA法 (浅田和実 2006)

n KA法は調査結果それぞれの事実の背後にあるldquoユーザーにとっての価値rdquoを抽出13

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

調査結果

KAカード13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

どんな小さな行為にも背景には価値は存在する

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

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24

② ユーザーの体験価値のどこに着眼してデザインしたらよいのか

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25

着眼すべきユーザー体験の抽出

n ユーザーの体験価値を見つめるだけでなく既存サービスの代替充足状況などから総合的に自社が実現すべきユーザー体験価値を見極めることが重要13

ユーザ体験価値分析(KA法)

既存サービスの提供価値分析

新しいサービスにふさわしい着眼すべきユーザー体験価値の抽出

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26

競合の提供価値分析

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

n ユーザーの体験価値でみると意外な競合が提供するサービスでカバーされていることもある13

-shy‐213

Z213

-shy‐113 013 113 213-shy‐213

Z113

-shy‐113

013

113

213

313

13

知識技術を高める価値13

13コツコツ続ける価値13

13自分の夢を探し続ける価値13

13時間を求める価値13

13若さを追い求める価値13

13

自分らしく生きる価値13

13自社13

13ユーキャン(通信教育)13

13東京海上日動13(保険)13

13 サントリーウェルネス13(健康食品)13

13コナミスポーツクラブ(スポーツジム)13

13

ダスキン13(家事代行)13

若々しさの追求13自分らしい暮らしの追求13

こつこつ続ける13

目標達成を目指す13

 参考想定競合サービスの提供価値分析ポジショニング132012102713

テーマ将来のために準備する(投資する)13

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28

企業等のサービスのKA分析

n 競合企業等が提供している機能やサービスについてそれがユーザーにとってどんな価値を提供しているかを分析する13

できるだけユーザーが評価していると思われる部分を1つの単位として捉える13

なるべく一般のユーザー(ペルソナ)を想定して考えること13

特殊な価値を導出するよりユーザー体験の結果を参考にするとよい13

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29

③ ユーザー体験価値が把握できればよいUXデザインができるのか

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30

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

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31

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

ビジネスのコアコンピタンスをユーザー体験の視点で捉え直し体験価値を絞り込むことが重要

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 7: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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7

ldquo体験rdquoそのものはユーザーの個人的なもの

産業デザインとしてのUXD

UXD

UX どんなldquo体験rdquoをしてもらうか

計画すること

体験が量産再生産される仕組みを作ること

UXD

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8

実利用環境における製品とユーザーの関係

利用状況 13

製品サービス利用体験13

モノ側13 ヒト側13

品質機能 など13 満足感再利用意欲 など13

製品価値の認識13

ユーザーに製品の価値を感じてもらうために満足感や利用意欲を感じられる利用体験を設計する

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9

UXデザインをはじめるためのldquo前提rdquo

n UXデザインを行うためには以下の2つの前提を関係者が共有していなければならない

1 ユーザー体験を設計対象と捉える

2 製品サービスはユーザー体験を実現する手段あるいはユーザー体験の一部としてとらえる

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10

産業としてのUXデザインで大事なことはなんでしょう

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11

UXデザインを考える前に考えること

n 炊飯器がldquoすごいことrdquoになっている13

l  炊飯器がこのような高機能仕組みの競争になっているのはなぜだろう13

l  炊飯器のUXデザインはどうあるべきだろう13

(転載 日経トレンディー 20131月号より)13

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12

炊飯器のUXデザインを考えてみよう

n 炊飯器が本来目指すべきユーザー体験について考えてみよう手段と目的を考えて構造化してみよう13

(画像出所wwwcomodi-iidacojpitot1jp)13

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13

UXデザインの実例 ~ (株)ノハナの例

n ノハナは2013年9月にミクシィ社から事業化ユーザー数約72万人月間フォトブック発行数は約15万冊超13

(2014年4月時点)13

UXデザイナーがコンセプト立案から開発までかかわった事例13

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14

ノハナのUXデザインプロセス

n ユーザーに与えるldquo価値rdquoから始めた13

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15

ノハナの事例から学ぶUXデザインのポイント

1  ユーザーに与えたい価値(顧客価値)を定める

2  ユーザーの利用状況を調査によって把握し顧客価値を実現できるサービスコンセプトを明確にする

3  コンセプトを実現する理想のユーザー体験を設計する

4  ユーザー体験を実現するための製品を具体化する

5  製品のプロトタイプをユーザーに評価してもらい修正する

6  検証を繰り返しながら製品を作り上げる13大事なのは繰り返すこと

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16

UXをデザインするための諸手法の位置づけ

ユーザーの体験価値 を探索するフェーズ13

企図した体験を 実現するフェーズ13

実現すべきユーザー体験とその効果の可視化

l ユーザー行為の観察インタビュー13l エスノグラフィ13l  KA法による価値モデリング上位下位分析13l ペルソナ問題シナリオ13

l 製品サービスアイディア13l バリューシナリオストーリーテリング13

l アクティングアウトによる体験のスケッチ13l アクティビティシナリオ13l ユーザージャーニーマッピングUXマップ13

l プロトタイピングモックアップ13l サービスブループリント13l ユーザーテスト13

コンセプトアイディア

利用のフローに留まらずユーザーや利用状況の時間変化をも予め織り込んで相互行為をデザインすること

17

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企業におけるUXデザイン実践のポイント

213

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18

① ユーザー体験をデザインするには何から着手すればよいか

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19

ユーザー調査から製品開発までの想定プロセス

問 

題 

意 

識13

ユーザ調査コンテキストインタビュー

観察法など

モデリング

価値モデリング 行為モデリング

ビジネス環境分析社会動向内部環境分析など13

商品コンセプトのアイディア創出

ユーザ調査に基づく アイディア創出プロセス13

ペルソナ作成

コンセプトテストの実施

具体的な開発

シナリオプロトタイピングによるアイディアの洗練

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20

ユーザーモデリングの三階層 (安藤 2010)

n どんなリサーチもデザインを生み出すには以下の3つの観点でフィールドの情報をモデリングする必要がある13

新しい行為 =デザイン13

着目する価値 =本質的ニーズ

コンテキスト13

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21

リサーチ手法とデザイン手法との関係

ユーザモデリグの三階層13

エスノグラフィ13

コンテキストインタビュー13

フォトエッセイ13

デプスインタビュー13

アンケート13

ユーザ調査の代表的な手法13

価値観インサイトの理解13

行為や文脈の理解13

属性セグメンテーション13

行動観察13

主なデザイン手法13

ペルソナ13インタビューグルイン13

問題シナリオ13

ワークモデル分析13

上位下位関係分析13

KA法13

CJM (as-is)13

ファクトイドKJ法13

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22

ユーザーの価値モデルから始める

n KA法などを活用しユーザーの本質的な価値の全体像を見極めることからUXデザインを始める13

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

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23

KA法 (浅田和実 2006)

n KA法は調査結果それぞれの事実の背後にあるldquoユーザーにとっての価値rdquoを抽出13

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

調査結果

KAカード13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

どんな小さな行為にも背景には価値は存在する

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

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24

② ユーザーの体験価値のどこに着眼してデザインしたらよいのか

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25

着眼すべきユーザー体験の抽出

n ユーザーの体験価値を見つめるだけでなく既存サービスの代替充足状況などから総合的に自社が実現すべきユーザー体験価値を見極めることが重要13

ユーザ体験価値分析(KA法)

既存サービスの提供価値分析

新しいサービスにふさわしい着眼すべきユーザー体験価値の抽出

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26

競合の提供価値分析

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

n ユーザーの体験価値でみると意外な競合が提供するサービスでカバーされていることもある13

-shy‐213

Z213

-shy‐113 013 113 213-shy‐213

Z113

-shy‐113

013

113

213

313

13

知識技術を高める価値13

13コツコツ続ける価値13

13自分の夢を探し続ける価値13

13時間を求める価値13

13若さを追い求める価値13

13

自分らしく生きる価値13

13自社13

13ユーキャン(通信教育)13

13東京海上日動13(保険)13

13 サントリーウェルネス13(健康食品)13

13コナミスポーツクラブ(スポーツジム)13

13

ダスキン13(家事代行)13

若々しさの追求13自分らしい暮らしの追求13

こつこつ続ける13

目標達成を目指す13

 参考想定競合サービスの提供価値分析ポジショニング132012102713

テーマ将来のために準備する(投資する)13

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28

企業等のサービスのKA分析

n 競合企業等が提供している機能やサービスについてそれがユーザーにとってどんな価値を提供しているかを分析する13

できるだけユーザーが評価していると思われる部分を1つの単位として捉える13

なるべく一般のユーザー(ペルソナ)を想定して考えること13

特殊な価値を導出するよりユーザー体験の結果を参考にするとよい13

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29

③ ユーザー体験価値が把握できればよいUXデザインができるのか

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30

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

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31

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

ビジネスのコアコンピタンスをユーザー体験の視点で捉え直し体験価値を絞り込むことが重要

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 8: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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8

実利用環境における製品とユーザーの関係

利用状況 13

製品サービス利用体験13

モノ側13 ヒト側13

品質機能 など13 満足感再利用意欲 など13

製品価値の認識13

ユーザーに製品の価値を感じてもらうために満足感や利用意欲を感じられる利用体験を設計する

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9

UXデザインをはじめるためのldquo前提rdquo

n UXデザインを行うためには以下の2つの前提を関係者が共有していなければならない

1 ユーザー体験を設計対象と捉える

2 製品サービスはユーザー体験を実現する手段あるいはユーザー体験の一部としてとらえる

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10

産業としてのUXデザインで大事なことはなんでしょう

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11

UXデザインを考える前に考えること

n 炊飯器がldquoすごいことrdquoになっている13

l  炊飯器がこのような高機能仕組みの競争になっているのはなぜだろう13

l  炊飯器のUXデザインはどうあるべきだろう13

(転載 日経トレンディー 20131月号より)13

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12

炊飯器のUXデザインを考えてみよう

n 炊飯器が本来目指すべきユーザー体験について考えてみよう手段と目的を考えて構造化してみよう13

(画像出所wwwcomodi-iidacojpitot1jp)13

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13

UXデザインの実例 ~ (株)ノハナの例

n ノハナは2013年9月にミクシィ社から事業化ユーザー数約72万人月間フォトブック発行数は約15万冊超13

(2014年4月時点)13

UXデザイナーがコンセプト立案から開発までかかわった事例13

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14

ノハナのUXデザインプロセス

n ユーザーに与えるldquo価値rdquoから始めた13

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15

ノハナの事例から学ぶUXデザインのポイント

1  ユーザーに与えたい価値(顧客価値)を定める

2  ユーザーの利用状況を調査によって把握し顧客価値を実現できるサービスコンセプトを明確にする

3  コンセプトを実現する理想のユーザー体験を設計する

4  ユーザー体験を実現するための製品を具体化する

5  製品のプロトタイプをユーザーに評価してもらい修正する

6  検証を繰り返しながら製品を作り上げる13大事なのは繰り返すこと

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16

UXをデザインするための諸手法の位置づけ

ユーザーの体験価値 を探索するフェーズ13

企図した体験を 実現するフェーズ13

実現すべきユーザー体験とその効果の可視化

l ユーザー行為の観察インタビュー13l エスノグラフィ13l  KA法による価値モデリング上位下位分析13l ペルソナ問題シナリオ13

l 製品サービスアイディア13l バリューシナリオストーリーテリング13

l アクティングアウトによる体験のスケッチ13l アクティビティシナリオ13l ユーザージャーニーマッピングUXマップ13

l プロトタイピングモックアップ13l サービスブループリント13l ユーザーテスト13

コンセプトアイディア

利用のフローに留まらずユーザーや利用状況の時間変化をも予め織り込んで相互行為をデザインすること

17

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企業におけるUXデザイン実践のポイント

213

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18

① ユーザー体験をデザインするには何から着手すればよいか

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19

ユーザー調査から製品開発までの想定プロセス

問 

題 

意 

識13

ユーザ調査コンテキストインタビュー

観察法など

モデリング

価値モデリング 行為モデリング

ビジネス環境分析社会動向内部環境分析など13

商品コンセプトのアイディア創出

ユーザ調査に基づく アイディア創出プロセス13

ペルソナ作成

コンセプトテストの実施

具体的な開発

シナリオプロトタイピングによるアイディアの洗練

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20

ユーザーモデリングの三階層 (安藤 2010)

n どんなリサーチもデザインを生み出すには以下の3つの観点でフィールドの情報をモデリングする必要がある13

新しい行為 =デザイン13

着目する価値 =本質的ニーズ

コンテキスト13

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21

リサーチ手法とデザイン手法との関係

ユーザモデリグの三階層13

エスノグラフィ13

コンテキストインタビュー13

フォトエッセイ13

デプスインタビュー13

アンケート13

ユーザ調査の代表的な手法13

価値観インサイトの理解13

行為や文脈の理解13

属性セグメンテーション13

行動観察13

主なデザイン手法13

ペルソナ13インタビューグルイン13

問題シナリオ13

ワークモデル分析13

上位下位関係分析13

KA法13

CJM (as-is)13

ファクトイドKJ法13

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22

ユーザーの価値モデルから始める

n KA法などを活用しユーザーの本質的な価値の全体像を見極めることからUXデザインを始める13

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

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23

KA法 (浅田和実 2006)

n KA法は調査結果それぞれの事実の背後にあるldquoユーザーにとっての価値rdquoを抽出13

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

調査結果

KAカード13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

どんな小さな行為にも背景には価値は存在する

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

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24

② ユーザーの体験価値のどこに着眼してデザインしたらよいのか

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25

着眼すべきユーザー体験の抽出

n ユーザーの体験価値を見つめるだけでなく既存サービスの代替充足状況などから総合的に自社が実現すべきユーザー体験価値を見極めることが重要13

ユーザ体験価値分析(KA法)

既存サービスの提供価値分析

新しいサービスにふさわしい着眼すべきユーザー体験価値の抽出

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26

競合の提供価値分析

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

n ユーザーの体験価値でみると意外な競合が提供するサービスでカバーされていることもある13

-shy‐213

Z213

-shy‐113 013 113 213-shy‐213

Z113

-shy‐113

013

113

213

313

13

知識技術を高める価値13

13コツコツ続ける価値13

13自分の夢を探し続ける価値13

13時間を求める価値13

13若さを追い求める価値13

13

自分らしく生きる価値13

13自社13

13ユーキャン(通信教育)13

13東京海上日動13(保険)13

13 サントリーウェルネス13(健康食品)13

13コナミスポーツクラブ(スポーツジム)13

13

ダスキン13(家事代行)13

若々しさの追求13自分らしい暮らしの追求13

こつこつ続ける13

目標達成を目指す13

 参考想定競合サービスの提供価値分析ポジショニング132012102713

テーマ将来のために準備する(投資する)13

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28

企業等のサービスのKA分析

n 競合企業等が提供している機能やサービスについてそれがユーザーにとってどんな価値を提供しているかを分析する13

できるだけユーザーが評価していると思われる部分を1つの単位として捉える13

なるべく一般のユーザー(ペルソナ)を想定して考えること13

特殊な価値を導出するよりユーザー体験の結果を参考にするとよい13

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29

③ ユーザー体験価値が把握できればよいUXデザインができるのか

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30

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

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31

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

ビジネスのコアコンピタンスをユーザー体験の視点で捉え直し体験価値を絞り込むことが重要

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 9: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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9

UXデザインをはじめるためのldquo前提rdquo

n UXデザインを行うためには以下の2つの前提を関係者が共有していなければならない

1 ユーザー体験を設計対象と捉える

2 製品サービスはユーザー体験を実現する手段あるいはユーザー体験の一部としてとらえる

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10

産業としてのUXデザインで大事なことはなんでしょう

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11

UXデザインを考える前に考えること

n 炊飯器がldquoすごいことrdquoになっている13

l  炊飯器がこのような高機能仕組みの競争になっているのはなぜだろう13

l  炊飯器のUXデザインはどうあるべきだろう13

(転載 日経トレンディー 20131月号より)13

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12

炊飯器のUXデザインを考えてみよう

n 炊飯器が本来目指すべきユーザー体験について考えてみよう手段と目的を考えて構造化してみよう13

(画像出所wwwcomodi-iidacojpitot1jp)13

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13

UXデザインの実例 ~ (株)ノハナの例

n ノハナは2013年9月にミクシィ社から事業化ユーザー数約72万人月間フォトブック発行数は約15万冊超13

(2014年4月時点)13

UXデザイナーがコンセプト立案から開発までかかわった事例13

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14

ノハナのUXデザインプロセス

n ユーザーに与えるldquo価値rdquoから始めた13

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15

ノハナの事例から学ぶUXデザインのポイント

1  ユーザーに与えたい価値(顧客価値)を定める

2  ユーザーの利用状況を調査によって把握し顧客価値を実現できるサービスコンセプトを明確にする

3  コンセプトを実現する理想のユーザー体験を設計する

4  ユーザー体験を実現するための製品を具体化する

5  製品のプロトタイプをユーザーに評価してもらい修正する

6  検証を繰り返しながら製品を作り上げる13大事なのは繰り返すこと

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16

UXをデザインするための諸手法の位置づけ

ユーザーの体験価値 を探索するフェーズ13

企図した体験を 実現するフェーズ13

実現すべきユーザー体験とその効果の可視化

l ユーザー行為の観察インタビュー13l エスノグラフィ13l  KA法による価値モデリング上位下位分析13l ペルソナ問題シナリオ13

l 製品サービスアイディア13l バリューシナリオストーリーテリング13

l アクティングアウトによる体験のスケッチ13l アクティビティシナリオ13l ユーザージャーニーマッピングUXマップ13

l プロトタイピングモックアップ13l サービスブループリント13l ユーザーテスト13

コンセプトアイディア

利用のフローに留まらずユーザーや利用状況の時間変化をも予め織り込んで相互行為をデザインすること

17

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企業におけるUXデザイン実践のポイント

213

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18

① ユーザー体験をデザインするには何から着手すればよいか

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19

ユーザー調査から製品開発までの想定プロセス

問 

題 

意 

識13

ユーザ調査コンテキストインタビュー

観察法など

モデリング

価値モデリング 行為モデリング

ビジネス環境分析社会動向内部環境分析など13

商品コンセプトのアイディア創出

ユーザ調査に基づく アイディア創出プロセス13

ペルソナ作成

コンセプトテストの実施

具体的な開発

シナリオプロトタイピングによるアイディアの洗練

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20

ユーザーモデリングの三階層 (安藤 2010)

n どんなリサーチもデザインを生み出すには以下の3つの観点でフィールドの情報をモデリングする必要がある13

新しい行為 =デザイン13

着目する価値 =本質的ニーズ

コンテキスト13

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21

リサーチ手法とデザイン手法との関係

ユーザモデリグの三階層13

エスノグラフィ13

コンテキストインタビュー13

フォトエッセイ13

デプスインタビュー13

アンケート13

ユーザ調査の代表的な手法13

価値観インサイトの理解13

行為や文脈の理解13

属性セグメンテーション13

行動観察13

主なデザイン手法13

ペルソナ13インタビューグルイン13

問題シナリオ13

ワークモデル分析13

上位下位関係分析13

KA法13

CJM (as-is)13

ファクトイドKJ法13

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22

ユーザーの価値モデルから始める

n KA法などを活用しユーザーの本質的な価値の全体像を見極めることからUXデザインを始める13

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

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23

KA法 (浅田和実 2006)

n KA法は調査結果それぞれの事実の背後にあるldquoユーザーにとっての価値rdquoを抽出13

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

調査結果

KAカード13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

どんな小さな行為にも背景には価値は存在する

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

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24

② ユーザーの体験価値のどこに着眼してデザインしたらよいのか

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25

着眼すべきユーザー体験の抽出

n ユーザーの体験価値を見つめるだけでなく既存サービスの代替充足状況などから総合的に自社が実現すべきユーザー体験価値を見極めることが重要13

ユーザ体験価値分析(KA法)

既存サービスの提供価値分析

新しいサービスにふさわしい着眼すべきユーザー体験価値の抽出

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26

競合の提供価値分析

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

n ユーザーの体験価値でみると意外な競合が提供するサービスでカバーされていることもある13

-shy‐213

Z213

-shy‐113 013 113 213-shy‐213

Z113

-shy‐113

013

113

213

313

13

知識技術を高める価値13

13コツコツ続ける価値13

13自分の夢を探し続ける価値13

13時間を求める価値13

13若さを追い求める価値13

13

自分らしく生きる価値13

13自社13

13ユーキャン(通信教育)13

13東京海上日動13(保険)13

13 サントリーウェルネス13(健康食品)13

13コナミスポーツクラブ(スポーツジム)13

13

ダスキン13(家事代行)13

若々しさの追求13自分らしい暮らしの追求13

こつこつ続ける13

目標達成を目指す13

 参考想定競合サービスの提供価値分析ポジショニング132012102713

テーマ将来のために準備する(投資する)13

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28

企業等のサービスのKA分析

n 競合企業等が提供している機能やサービスについてそれがユーザーにとってどんな価値を提供しているかを分析する13

できるだけユーザーが評価していると思われる部分を1つの単位として捉える13

なるべく一般のユーザー(ペルソナ)を想定して考えること13

特殊な価値を導出するよりユーザー体験の結果を参考にするとよい13

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29

③ ユーザー体験価値が把握できればよいUXデザインができるのか

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30

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

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31

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

ビジネスのコアコンピタンスをユーザー体験の視点で捉え直し体験価値を絞り込むことが重要

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 10: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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10

産業としてのUXデザインで大事なことはなんでしょう

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11

UXデザインを考える前に考えること

n 炊飯器がldquoすごいことrdquoになっている13

l  炊飯器がこのような高機能仕組みの競争になっているのはなぜだろう13

l  炊飯器のUXデザインはどうあるべきだろう13

(転載 日経トレンディー 20131月号より)13

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12

炊飯器のUXデザインを考えてみよう

n 炊飯器が本来目指すべきユーザー体験について考えてみよう手段と目的を考えて構造化してみよう13

(画像出所wwwcomodi-iidacojpitot1jp)13

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13

UXデザインの実例 ~ (株)ノハナの例

n ノハナは2013年9月にミクシィ社から事業化ユーザー数約72万人月間フォトブック発行数は約15万冊超13

(2014年4月時点)13

UXデザイナーがコンセプト立案から開発までかかわった事例13

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14

ノハナのUXデザインプロセス

n ユーザーに与えるldquo価値rdquoから始めた13

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15

ノハナの事例から学ぶUXデザインのポイント

1  ユーザーに与えたい価値(顧客価値)を定める

2  ユーザーの利用状況を調査によって把握し顧客価値を実現できるサービスコンセプトを明確にする

3  コンセプトを実現する理想のユーザー体験を設計する

4  ユーザー体験を実現するための製品を具体化する

5  製品のプロトタイプをユーザーに評価してもらい修正する

6  検証を繰り返しながら製品を作り上げる13大事なのは繰り返すこと

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16

UXをデザインするための諸手法の位置づけ

ユーザーの体験価値 を探索するフェーズ13

企図した体験を 実現するフェーズ13

実現すべきユーザー体験とその効果の可視化

l ユーザー行為の観察インタビュー13l エスノグラフィ13l  KA法による価値モデリング上位下位分析13l ペルソナ問題シナリオ13

l 製品サービスアイディア13l バリューシナリオストーリーテリング13

l アクティングアウトによる体験のスケッチ13l アクティビティシナリオ13l ユーザージャーニーマッピングUXマップ13

l プロトタイピングモックアップ13l サービスブループリント13l ユーザーテスト13

コンセプトアイディア

利用のフローに留まらずユーザーや利用状況の時間変化をも予め織り込んで相互行為をデザインすること

17

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企業におけるUXデザイン実践のポイント

213

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18

① ユーザー体験をデザインするには何から着手すればよいか

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19

ユーザー調査から製品開発までの想定プロセス

問 

題 

意 

識13

ユーザ調査コンテキストインタビュー

観察法など

モデリング

価値モデリング 行為モデリング

ビジネス環境分析社会動向内部環境分析など13

商品コンセプトのアイディア創出

ユーザ調査に基づく アイディア創出プロセス13

ペルソナ作成

コンセプトテストの実施

具体的な開発

シナリオプロトタイピングによるアイディアの洗練

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20

ユーザーモデリングの三階層 (安藤 2010)

n どんなリサーチもデザインを生み出すには以下の3つの観点でフィールドの情報をモデリングする必要がある13

新しい行為 =デザイン13

着目する価値 =本質的ニーズ

コンテキスト13

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21

リサーチ手法とデザイン手法との関係

ユーザモデリグの三階層13

エスノグラフィ13

コンテキストインタビュー13

フォトエッセイ13

デプスインタビュー13

アンケート13

ユーザ調査の代表的な手法13

価値観インサイトの理解13

行為や文脈の理解13

属性セグメンテーション13

行動観察13

主なデザイン手法13

ペルソナ13インタビューグルイン13

問題シナリオ13

ワークモデル分析13

上位下位関係分析13

KA法13

CJM (as-is)13

ファクトイドKJ法13

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22

ユーザーの価値モデルから始める

n KA法などを活用しユーザーの本質的な価値の全体像を見極めることからUXデザインを始める13

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

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23

KA法 (浅田和実 2006)

n KA法は調査結果それぞれの事実の背後にあるldquoユーザーにとっての価値rdquoを抽出13

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

調査結果

KAカード13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

どんな小さな行為にも背景には価値は存在する

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

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24

② ユーザーの体験価値のどこに着眼してデザインしたらよいのか

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25

着眼すべきユーザー体験の抽出

n ユーザーの体験価値を見つめるだけでなく既存サービスの代替充足状況などから総合的に自社が実現すべきユーザー体験価値を見極めることが重要13

ユーザ体験価値分析(KA法)

既存サービスの提供価値分析

新しいサービスにふさわしい着眼すべきユーザー体験価値の抽出

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26

競合の提供価値分析

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

n ユーザーの体験価値でみると意外な競合が提供するサービスでカバーされていることもある13

-shy‐213

Z213

-shy‐113 013 113 213-shy‐213

Z113

-shy‐113

013

113

213

313

13

知識技術を高める価値13

13コツコツ続ける価値13

13自分の夢を探し続ける価値13

13時間を求める価値13

13若さを追い求める価値13

13

自分らしく生きる価値13

13自社13

13ユーキャン(通信教育)13

13東京海上日動13(保険)13

13 サントリーウェルネス13(健康食品)13

13コナミスポーツクラブ(スポーツジム)13

13

ダスキン13(家事代行)13

若々しさの追求13自分らしい暮らしの追求13

こつこつ続ける13

目標達成を目指す13

 参考想定競合サービスの提供価値分析ポジショニング132012102713

テーマ将来のために準備する(投資する)13

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28

企業等のサービスのKA分析

n 競合企業等が提供している機能やサービスについてそれがユーザーにとってどんな価値を提供しているかを分析する13

できるだけユーザーが評価していると思われる部分を1つの単位として捉える13

なるべく一般のユーザー(ペルソナ)を想定して考えること13

特殊な価値を導出するよりユーザー体験の結果を参考にするとよい13

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29

③ ユーザー体験価値が把握できればよいUXデザインができるのか

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30

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

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31

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

ビジネスのコアコンピタンスをユーザー体験の視点で捉え直し体験価値を絞り込むことが重要

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 11: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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11

UXデザインを考える前に考えること

n 炊飯器がldquoすごいことrdquoになっている13

l  炊飯器がこのような高機能仕組みの競争になっているのはなぜだろう13

l  炊飯器のUXデザインはどうあるべきだろう13

(転載 日経トレンディー 20131月号より)13

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12

炊飯器のUXデザインを考えてみよう

n 炊飯器が本来目指すべきユーザー体験について考えてみよう手段と目的を考えて構造化してみよう13

(画像出所wwwcomodi-iidacojpitot1jp)13

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13

UXデザインの実例 ~ (株)ノハナの例

n ノハナは2013年9月にミクシィ社から事業化ユーザー数約72万人月間フォトブック発行数は約15万冊超13

(2014年4月時点)13

UXデザイナーがコンセプト立案から開発までかかわった事例13

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14

ノハナのUXデザインプロセス

n ユーザーに与えるldquo価値rdquoから始めた13

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15

ノハナの事例から学ぶUXデザインのポイント

1  ユーザーに与えたい価値(顧客価値)を定める

2  ユーザーの利用状況を調査によって把握し顧客価値を実現できるサービスコンセプトを明確にする

3  コンセプトを実現する理想のユーザー体験を設計する

4  ユーザー体験を実現するための製品を具体化する

5  製品のプロトタイプをユーザーに評価してもらい修正する

6  検証を繰り返しながら製品を作り上げる13大事なのは繰り返すこと

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16

UXをデザインするための諸手法の位置づけ

ユーザーの体験価値 を探索するフェーズ13

企図した体験を 実現するフェーズ13

実現すべきユーザー体験とその効果の可視化

l ユーザー行為の観察インタビュー13l エスノグラフィ13l  KA法による価値モデリング上位下位分析13l ペルソナ問題シナリオ13

l 製品サービスアイディア13l バリューシナリオストーリーテリング13

l アクティングアウトによる体験のスケッチ13l アクティビティシナリオ13l ユーザージャーニーマッピングUXマップ13

l プロトタイピングモックアップ13l サービスブループリント13l ユーザーテスト13

コンセプトアイディア

利用のフローに留まらずユーザーや利用状況の時間変化をも予め織り込んで相互行為をデザインすること

17

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企業におけるUXデザイン実践のポイント

213

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18

① ユーザー体験をデザインするには何から着手すればよいか

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19

ユーザー調査から製品開発までの想定プロセス

問 

題 

意 

識13

ユーザ調査コンテキストインタビュー

観察法など

モデリング

価値モデリング 行為モデリング

ビジネス環境分析社会動向内部環境分析など13

商品コンセプトのアイディア創出

ユーザ調査に基づく アイディア創出プロセス13

ペルソナ作成

コンセプトテストの実施

具体的な開発

シナリオプロトタイピングによるアイディアの洗練

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20

ユーザーモデリングの三階層 (安藤 2010)

n どんなリサーチもデザインを生み出すには以下の3つの観点でフィールドの情報をモデリングする必要がある13

新しい行為 =デザイン13

着目する価値 =本質的ニーズ

コンテキスト13

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21

リサーチ手法とデザイン手法との関係

ユーザモデリグの三階層13

エスノグラフィ13

コンテキストインタビュー13

フォトエッセイ13

デプスインタビュー13

アンケート13

ユーザ調査の代表的な手法13

価値観インサイトの理解13

行為や文脈の理解13

属性セグメンテーション13

行動観察13

主なデザイン手法13

ペルソナ13インタビューグルイン13

問題シナリオ13

ワークモデル分析13

上位下位関係分析13

KA法13

CJM (as-is)13

ファクトイドKJ法13

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22

ユーザーの価値モデルから始める

n KA法などを活用しユーザーの本質的な価値の全体像を見極めることからUXデザインを始める13

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

Copyright copy Masaya Ando

23

KA法 (浅田和実 2006)

n KA法は調査結果それぞれの事実の背後にあるldquoユーザーにとっての価値rdquoを抽出13

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

調査結果

KAカード13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

どんな小さな行為にも背景には価値は存在する

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

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24

② ユーザーの体験価値のどこに着眼してデザインしたらよいのか

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25

着眼すべきユーザー体験の抽出

n ユーザーの体験価値を見つめるだけでなく既存サービスの代替充足状況などから総合的に自社が実現すべきユーザー体験価値を見極めることが重要13

ユーザ体験価値分析(KA法)

既存サービスの提供価値分析

新しいサービスにふさわしい着眼すべきユーザー体験価値の抽出

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26

競合の提供価値分析

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

n ユーザーの体験価値でみると意外な競合が提供するサービスでカバーされていることもある13

-shy‐213

Z213

-shy‐113 013 113 213-shy‐213

Z113

-shy‐113

013

113

213

313

13

知識技術を高める価値13

13コツコツ続ける価値13

13自分の夢を探し続ける価値13

13時間を求める価値13

13若さを追い求める価値13

13

自分らしく生きる価値13

13自社13

13ユーキャン(通信教育)13

13東京海上日動13(保険)13

13 サントリーウェルネス13(健康食品)13

13コナミスポーツクラブ(スポーツジム)13

13

ダスキン13(家事代行)13

若々しさの追求13自分らしい暮らしの追求13

こつこつ続ける13

目標達成を目指す13

 参考想定競合サービスの提供価値分析ポジショニング132012102713

テーマ将来のために準備する(投資する)13

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28

企業等のサービスのKA分析

n 競合企業等が提供している機能やサービスについてそれがユーザーにとってどんな価値を提供しているかを分析する13

できるだけユーザーが評価していると思われる部分を1つの単位として捉える13

なるべく一般のユーザー(ペルソナ)を想定して考えること13

特殊な価値を導出するよりユーザー体験の結果を参考にするとよい13

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29

③ ユーザー体験価値が把握できればよいUXデザインができるのか

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30

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

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31

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

ビジネスのコアコンピタンスをユーザー体験の視点で捉え直し体験価値を絞り込むことが重要

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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やってみよう

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まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 12: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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12

炊飯器のUXデザインを考えてみよう

n 炊飯器が本来目指すべきユーザー体験について考えてみよう手段と目的を考えて構造化してみよう13

(画像出所wwwcomodi-iidacojpitot1jp)13

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13

UXデザインの実例 ~ (株)ノハナの例

n ノハナは2013年9月にミクシィ社から事業化ユーザー数約72万人月間フォトブック発行数は約15万冊超13

(2014年4月時点)13

UXデザイナーがコンセプト立案から開発までかかわった事例13

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14

ノハナのUXデザインプロセス

n ユーザーに与えるldquo価値rdquoから始めた13

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15

ノハナの事例から学ぶUXデザインのポイント

1  ユーザーに与えたい価値(顧客価値)を定める

2  ユーザーの利用状況を調査によって把握し顧客価値を実現できるサービスコンセプトを明確にする

3  コンセプトを実現する理想のユーザー体験を設計する

4  ユーザー体験を実現するための製品を具体化する

5  製品のプロトタイプをユーザーに評価してもらい修正する

6  検証を繰り返しながら製品を作り上げる13大事なのは繰り返すこと

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16

UXをデザインするための諸手法の位置づけ

ユーザーの体験価値 を探索するフェーズ13

企図した体験を 実現するフェーズ13

実現すべきユーザー体験とその効果の可視化

l ユーザー行為の観察インタビュー13l エスノグラフィ13l  KA法による価値モデリング上位下位分析13l ペルソナ問題シナリオ13

l 製品サービスアイディア13l バリューシナリオストーリーテリング13

l アクティングアウトによる体験のスケッチ13l アクティビティシナリオ13l ユーザージャーニーマッピングUXマップ13

l プロトタイピングモックアップ13l サービスブループリント13l ユーザーテスト13

コンセプトアイディア

利用のフローに留まらずユーザーや利用状況の時間変化をも予め織り込んで相互行為をデザインすること

17

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企業におけるUXデザイン実践のポイント

213

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18

① ユーザー体験をデザインするには何から着手すればよいか

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19

ユーザー調査から製品開発までの想定プロセス

問 

題 

意 

識13

ユーザ調査コンテキストインタビュー

観察法など

モデリング

価値モデリング 行為モデリング

ビジネス環境分析社会動向内部環境分析など13

商品コンセプトのアイディア創出

ユーザ調査に基づく アイディア創出プロセス13

ペルソナ作成

コンセプトテストの実施

具体的な開発

シナリオプロトタイピングによるアイディアの洗練

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20

ユーザーモデリングの三階層 (安藤 2010)

n どんなリサーチもデザインを生み出すには以下の3つの観点でフィールドの情報をモデリングする必要がある13

新しい行為 =デザイン13

着目する価値 =本質的ニーズ

コンテキスト13

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21

リサーチ手法とデザイン手法との関係

ユーザモデリグの三階層13

エスノグラフィ13

コンテキストインタビュー13

フォトエッセイ13

デプスインタビュー13

アンケート13

ユーザ調査の代表的な手法13

価値観インサイトの理解13

行為や文脈の理解13

属性セグメンテーション13

行動観察13

主なデザイン手法13

ペルソナ13インタビューグルイン13

問題シナリオ13

ワークモデル分析13

上位下位関係分析13

KA法13

CJM (as-is)13

ファクトイドKJ法13

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22

ユーザーの価値モデルから始める

n KA法などを活用しユーザーの本質的な価値の全体像を見極めることからUXデザインを始める13

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

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23

KA法 (浅田和実 2006)

n KA法は調査結果それぞれの事実の背後にあるldquoユーザーにとっての価値rdquoを抽出13

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

調査結果

KAカード13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

どんな小さな行為にも背景には価値は存在する

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

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24

② ユーザーの体験価値のどこに着眼してデザインしたらよいのか

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25

着眼すべきユーザー体験の抽出

n ユーザーの体験価値を見つめるだけでなく既存サービスの代替充足状況などから総合的に自社が実現すべきユーザー体験価値を見極めることが重要13

ユーザ体験価値分析(KA法)

既存サービスの提供価値分析

新しいサービスにふさわしい着眼すべきユーザー体験価値の抽出

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26

競合の提供価値分析

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

n ユーザーの体験価値でみると意外な競合が提供するサービスでカバーされていることもある13

-shy‐213

Z213

-shy‐113 013 113 213-shy‐213

Z113

-shy‐113

013

113

213

313

13

知識技術を高める価値13

13コツコツ続ける価値13

13自分の夢を探し続ける価値13

13時間を求める価値13

13若さを追い求める価値13

13

自分らしく生きる価値13

13自社13

13ユーキャン(通信教育)13

13東京海上日動13(保険)13

13 サントリーウェルネス13(健康食品)13

13コナミスポーツクラブ(スポーツジム)13

13

ダスキン13(家事代行)13

若々しさの追求13自分らしい暮らしの追求13

こつこつ続ける13

目標達成を目指す13

 参考想定競合サービスの提供価値分析ポジショニング132012102713

テーマ将来のために準備する(投資する)13

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28

企業等のサービスのKA分析

n 競合企業等が提供している機能やサービスについてそれがユーザーにとってどんな価値を提供しているかを分析する13

できるだけユーザーが評価していると思われる部分を1つの単位として捉える13

なるべく一般のユーザー(ペルソナ)を想定して考えること13

特殊な価値を導出するよりユーザー体験の結果を参考にするとよい13

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29

③ ユーザー体験価値が把握できればよいUXデザインができるのか

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30

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

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31

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

ビジネスのコアコンピタンスをユーザー体験の視点で捉え直し体験価値を絞り込むことが重要

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 13: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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13

UXデザインの実例 ~ (株)ノハナの例

n ノハナは2013年9月にミクシィ社から事業化ユーザー数約72万人月間フォトブック発行数は約15万冊超13

(2014年4月時点)13

UXデザイナーがコンセプト立案から開発までかかわった事例13

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14

ノハナのUXデザインプロセス

n ユーザーに与えるldquo価値rdquoから始めた13

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15

ノハナの事例から学ぶUXデザインのポイント

1  ユーザーに与えたい価値(顧客価値)を定める

2  ユーザーの利用状況を調査によって把握し顧客価値を実現できるサービスコンセプトを明確にする

3  コンセプトを実現する理想のユーザー体験を設計する

4  ユーザー体験を実現するための製品を具体化する

5  製品のプロトタイプをユーザーに評価してもらい修正する

6  検証を繰り返しながら製品を作り上げる13大事なのは繰り返すこと

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16

UXをデザインするための諸手法の位置づけ

ユーザーの体験価値 を探索するフェーズ13

企図した体験を 実現するフェーズ13

実現すべきユーザー体験とその効果の可視化

l ユーザー行為の観察インタビュー13l エスノグラフィ13l  KA法による価値モデリング上位下位分析13l ペルソナ問題シナリオ13

l 製品サービスアイディア13l バリューシナリオストーリーテリング13

l アクティングアウトによる体験のスケッチ13l アクティビティシナリオ13l ユーザージャーニーマッピングUXマップ13

l プロトタイピングモックアップ13l サービスブループリント13l ユーザーテスト13

コンセプトアイディア

利用のフローに留まらずユーザーや利用状況の時間変化をも予め織り込んで相互行為をデザインすること

17

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企業におけるUXデザイン実践のポイント

213

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18

① ユーザー体験をデザインするには何から着手すればよいか

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19

ユーザー調査から製品開発までの想定プロセス

問 

題 

意 

識13

ユーザ調査コンテキストインタビュー

観察法など

モデリング

価値モデリング 行為モデリング

ビジネス環境分析社会動向内部環境分析など13

商品コンセプトのアイディア創出

ユーザ調査に基づく アイディア創出プロセス13

ペルソナ作成

コンセプトテストの実施

具体的な開発

シナリオプロトタイピングによるアイディアの洗練

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20

ユーザーモデリングの三階層 (安藤 2010)

n どんなリサーチもデザインを生み出すには以下の3つの観点でフィールドの情報をモデリングする必要がある13

新しい行為 =デザイン13

着目する価値 =本質的ニーズ

コンテキスト13

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21

リサーチ手法とデザイン手法との関係

ユーザモデリグの三階層13

エスノグラフィ13

コンテキストインタビュー13

フォトエッセイ13

デプスインタビュー13

アンケート13

ユーザ調査の代表的な手法13

価値観インサイトの理解13

行為や文脈の理解13

属性セグメンテーション13

行動観察13

主なデザイン手法13

ペルソナ13インタビューグルイン13

問題シナリオ13

ワークモデル分析13

上位下位関係分析13

KA法13

CJM (as-is)13

ファクトイドKJ法13

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22

ユーザーの価値モデルから始める

n KA法などを活用しユーザーの本質的な価値の全体像を見極めることからUXデザインを始める13

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

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23

KA法 (浅田和実 2006)

n KA法は調査結果それぞれの事実の背後にあるldquoユーザーにとっての価値rdquoを抽出13

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

調査結果

KAカード13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

どんな小さな行為にも背景には価値は存在する

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

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24

② ユーザーの体験価値のどこに着眼してデザインしたらよいのか

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25

着眼すべきユーザー体験の抽出

n ユーザーの体験価値を見つめるだけでなく既存サービスの代替充足状況などから総合的に自社が実現すべきユーザー体験価値を見極めることが重要13

ユーザ体験価値分析(KA法)

既存サービスの提供価値分析

新しいサービスにふさわしい着眼すべきユーザー体験価値の抽出

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26

競合の提供価値分析

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

n ユーザーの体験価値でみると意外な競合が提供するサービスでカバーされていることもある13

-shy‐213

Z213

-shy‐113 013 113 213-shy‐213

Z113

-shy‐113

013

113

213

313

13

知識技術を高める価値13

13コツコツ続ける価値13

13自分の夢を探し続ける価値13

13時間を求める価値13

13若さを追い求める価値13

13

自分らしく生きる価値13

13自社13

13ユーキャン(通信教育)13

13東京海上日動13(保険)13

13 サントリーウェルネス13(健康食品)13

13コナミスポーツクラブ(スポーツジム)13

13

ダスキン13(家事代行)13

若々しさの追求13自分らしい暮らしの追求13

こつこつ続ける13

目標達成を目指す13

 参考想定競合サービスの提供価値分析ポジショニング132012102713

テーマ将来のために準備する(投資する)13

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28

企業等のサービスのKA分析

n 競合企業等が提供している機能やサービスについてそれがユーザーにとってどんな価値を提供しているかを分析する13

できるだけユーザーが評価していると思われる部分を1つの単位として捉える13

なるべく一般のユーザー(ペルソナ)を想定して考えること13

特殊な価値を導出するよりユーザー体験の結果を参考にするとよい13

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29

③ ユーザー体験価値が把握できればよいUXデザインができるのか

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30

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

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31

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

ビジネスのコアコンピタンスをユーザー体験の視点で捉え直し体験価値を絞り込むことが重要

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 14: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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14

ノハナのUXデザインプロセス

n ユーザーに与えるldquo価値rdquoから始めた13

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15

ノハナの事例から学ぶUXデザインのポイント

1  ユーザーに与えたい価値(顧客価値)を定める

2  ユーザーの利用状況を調査によって把握し顧客価値を実現できるサービスコンセプトを明確にする

3  コンセプトを実現する理想のユーザー体験を設計する

4  ユーザー体験を実現するための製品を具体化する

5  製品のプロトタイプをユーザーに評価してもらい修正する

6  検証を繰り返しながら製品を作り上げる13大事なのは繰り返すこと

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16

UXをデザインするための諸手法の位置づけ

ユーザーの体験価値 を探索するフェーズ13

企図した体験を 実現するフェーズ13

実現すべきユーザー体験とその効果の可視化

l ユーザー行為の観察インタビュー13l エスノグラフィ13l  KA法による価値モデリング上位下位分析13l ペルソナ問題シナリオ13

l 製品サービスアイディア13l バリューシナリオストーリーテリング13

l アクティングアウトによる体験のスケッチ13l アクティビティシナリオ13l ユーザージャーニーマッピングUXマップ13

l プロトタイピングモックアップ13l サービスブループリント13l ユーザーテスト13

コンセプトアイディア

利用のフローに留まらずユーザーや利用状況の時間変化をも予め織り込んで相互行為をデザインすること

17

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企業におけるUXデザイン実践のポイント

213

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18

① ユーザー体験をデザインするには何から着手すればよいか

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19

ユーザー調査から製品開発までの想定プロセス

問 

題 

意 

識13

ユーザ調査コンテキストインタビュー

観察法など

モデリング

価値モデリング 行為モデリング

ビジネス環境分析社会動向内部環境分析など13

商品コンセプトのアイディア創出

ユーザ調査に基づく アイディア創出プロセス13

ペルソナ作成

コンセプトテストの実施

具体的な開発

シナリオプロトタイピングによるアイディアの洗練

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20

ユーザーモデリングの三階層 (安藤 2010)

n どんなリサーチもデザインを生み出すには以下の3つの観点でフィールドの情報をモデリングする必要がある13

新しい行為 =デザイン13

着目する価値 =本質的ニーズ

コンテキスト13

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21

リサーチ手法とデザイン手法との関係

ユーザモデリグの三階層13

エスノグラフィ13

コンテキストインタビュー13

フォトエッセイ13

デプスインタビュー13

アンケート13

ユーザ調査の代表的な手法13

価値観インサイトの理解13

行為や文脈の理解13

属性セグメンテーション13

行動観察13

主なデザイン手法13

ペルソナ13インタビューグルイン13

問題シナリオ13

ワークモデル分析13

上位下位関係分析13

KA法13

CJM (as-is)13

ファクトイドKJ法13

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22

ユーザーの価値モデルから始める

n KA法などを活用しユーザーの本質的な価値の全体像を見極めることからUXデザインを始める13

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

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23

KA法 (浅田和実 2006)

n KA法は調査結果それぞれの事実の背後にあるldquoユーザーにとっての価値rdquoを抽出13

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

調査結果

KAカード13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

どんな小さな行為にも背景には価値は存在する

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

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24

② ユーザーの体験価値のどこに着眼してデザインしたらよいのか

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25

着眼すべきユーザー体験の抽出

n ユーザーの体験価値を見つめるだけでなく既存サービスの代替充足状況などから総合的に自社が実現すべきユーザー体験価値を見極めることが重要13

ユーザ体験価値分析(KA法)

既存サービスの提供価値分析

新しいサービスにふさわしい着眼すべきユーザー体験価値の抽出

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26

競合の提供価値分析

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

n ユーザーの体験価値でみると意外な競合が提供するサービスでカバーされていることもある13

-shy‐213

Z213

-shy‐113 013 113 213-shy‐213

Z113

-shy‐113

013

113

213

313

13

知識技術を高める価値13

13コツコツ続ける価値13

13自分の夢を探し続ける価値13

13時間を求める価値13

13若さを追い求める価値13

13

自分らしく生きる価値13

13自社13

13ユーキャン(通信教育)13

13東京海上日動13(保険)13

13 サントリーウェルネス13(健康食品)13

13コナミスポーツクラブ(スポーツジム)13

13

ダスキン13(家事代行)13

若々しさの追求13自分らしい暮らしの追求13

こつこつ続ける13

目標達成を目指す13

 参考想定競合サービスの提供価値分析ポジショニング132012102713

テーマ将来のために準備する(投資する)13

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28

企業等のサービスのKA分析

n 競合企業等が提供している機能やサービスについてそれがユーザーにとってどんな価値を提供しているかを分析する13

できるだけユーザーが評価していると思われる部分を1つの単位として捉える13

なるべく一般のユーザー(ペルソナ)を想定して考えること13

特殊な価値を導出するよりユーザー体験の結果を参考にするとよい13

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29

③ ユーザー体験価値が把握できればよいUXデザインができるのか

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30

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

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31

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

ビジネスのコアコンピタンスをユーザー体験の視点で捉え直し体験価値を絞り込むことが重要

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 15: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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15

ノハナの事例から学ぶUXデザインのポイント

1  ユーザーに与えたい価値(顧客価値)を定める

2  ユーザーの利用状況を調査によって把握し顧客価値を実現できるサービスコンセプトを明確にする

3  コンセプトを実現する理想のユーザー体験を設計する

4  ユーザー体験を実現するための製品を具体化する

5  製品のプロトタイプをユーザーに評価してもらい修正する

6  検証を繰り返しながら製品を作り上げる13大事なのは繰り返すこと

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16

UXをデザインするための諸手法の位置づけ

ユーザーの体験価値 を探索するフェーズ13

企図した体験を 実現するフェーズ13

実現すべきユーザー体験とその効果の可視化

l ユーザー行為の観察インタビュー13l エスノグラフィ13l  KA法による価値モデリング上位下位分析13l ペルソナ問題シナリオ13

l 製品サービスアイディア13l バリューシナリオストーリーテリング13

l アクティングアウトによる体験のスケッチ13l アクティビティシナリオ13l ユーザージャーニーマッピングUXマップ13

l プロトタイピングモックアップ13l サービスブループリント13l ユーザーテスト13

コンセプトアイディア

利用のフローに留まらずユーザーや利用状況の時間変化をも予め織り込んで相互行為をデザインすること

17

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企業におけるUXデザイン実践のポイント

213

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18

① ユーザー体験をデザインするには何から着手すればよいか

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19

ユーザー調査から製品開発までの想定プロセス

問 

題 

意 

識13

ユーザ調査コンテキストインタビュー

観察法など

モデリング

価値モデリング 行為モデリング

ビジネス環境分析社会動向内部環境分析など13

商品コンセプトのアイディア創出

ユーザ調査に基づく アイディア創出プロセス13

ペルソナ作成

コンセプトテストの実施

具体的な開発

シナリオプロトタイピングによるアイディアの洗練

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20

ユーザーモデリングの三階層 (安藤 2010)

n どんなリサーチもデザインを生み出すには以下の3つの観点でフィールドの情報をモデリングする必要がある13

新しい行為 =デザイン13

着目する価値 =本質的ニーズ

コンテキスト13

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21

リサーチ手法とデザイン手法との関係

ユーザモデリグの三階層13

エスノグラフィ13

コンテキストインタビュー13

フォトエッセイ13

デプスインタビュー13

アンケート13

ユーザ調査の代表的な手法13

価値観インサイトの理解13

行為や文脈の理解13

属性セグメンテーション13

行動観察13

主なデザイン手法13

ペルソナ13インタビューグルイン13

問題シナリオ13

ワークモデル分析13

上位下位関係分析13

KA法13

CJM (as-is)13

ファクトイドKJ法13

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22

ユーザーの価値モデルから始める

n KA法などを活用しユーザーの本質的な価値の全体像を見極めることからUXデザインを始める13

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

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23

KA法 (浅田和実 2006)

n KA法は調査結果それぞれの事実の背後にあるldquoユーザーにとっての価値rdquoを抽出13

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

調査結果

KAカード13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

どんな小さな行為にも背景には価値は存在する

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

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24

② ユーザーの体験価値のどこに着眼してデザインしたらよいのか

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25

着眼すべきユーザー体験の抽出

n ユーザーの体験価値を見つめるだけでなく既存サービスの代替充足状況などから総合的に自社が実現すべきユーザー体験価値を見極めることが重要13

ユーザ体験価値分析(KA法)

既存サービスの提供価値分析

新しいサービスにふさわしい着眼すべきユーザー体験価値の抽出

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26

競合の提供価値分析

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

n ユーザーの体験価値でみると意外な競合が提供するサービスでカバーされていることもある13

-shy‐213

Z213

-shy‐113 013 113 213-shy‐213

Z113

-shy‐113

013

113

213

313

13

知識技術を高める価値13

13コツコツ続ける価値13

13自分の夢を探し続ける価値13

13時間を求める価値13

13若さを追い求める価値13

13

自分らしく生きる価値13

13自社13

13ユーキャン(通信教育)13

13東京海上日動13(保険)13

13 サントリーウェルネス13(健康食品)13

13コナミスポーツクラブ(スポーツジム)13

13

ダスキン13(家事代行)13

若々しさの追求13自分らしい暮らしの追求13

こつこつ続ける13

目標達成を目指す13

 参考想定競合サービスの提供価値分析ポジショニング132012102713

テーマ将来のために準備する(投資する)13

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28

企業等のサービスのKA分析

n 競合企業等が提供している機能やサービスについてそれがユーザーにとってどんな価値を提供しているかを分析する13

できるだけユーザーが評価していると思われる部分を1つの単位として捉える13

なるべく一般のユーザー(ペルソナ)を想定して考えること13

特殊な価値を導出するよりユーザー体験の結果を参考にするとよい13

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29

③ ユーザー体験価値が把握できればよいUXデザインができるのか

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30

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

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31

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

ビジネスのコアコンピタンスをユーザー体験の視点で捉え直し体験価値を絞り込むことが重要

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 16: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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16

UXをデザインするための諸手法の位置づけ

ユーザーの体験価値 を探索するフェーズ13

企図した体験を 実現するフェーズ13

実現すべきユーザー体験とその効果の可視化

l ユーザー行為の観察インタビュー13l エスノグラフィ13l  KA法による価値モデリング上位下位分析13l ペルソナ問題シナリオ13

l 製品サービスアイディア13l バリューシナリオストーリーテリング13

l アクティングアウトによる体験のスケッチ13l アクティビティシナリオ13l ユーザージャーニーマッピングUXマップ13

l プロトタイピングモックアップ13l サービスブループリント13l ユーザーテスト13

コンセプトアイディア

利用のフローに留まらずユーザーや利用状況の時間変化をも予め織り込んで相互行為をデザインすること

17

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企業におけるUXデザイン実践のポイント

213

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18

① ユーザー体験をデザインするには何から着手すればよいか

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19

ユーザー調査から製品開発までの想定プロセス

問 

題 

意 

識13

ユーザ調査コンテキストインタビュー

観察法など

モデリング

価値モデリング 行為モデリング

ビジネス環境分析社会動向内部環境分析など13

商品コンセプトのアイディア創出

ユーザ調査に基づく アイディア創出プロセス13

ペルソナ作成

コンセプトテストの実施

具体的な開発

シナリオプロトタイピングによるアイディアの洗練

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20

ユーザーモデリングの三階層 (安藤 2010)

n どんなリサーチもデザインを生み出すには以下の3つの観点でフィールドの情報をモデリングする必要がある13

新しい行為 =デザイン13

着目する価値 =本質的ニーズ

コンテキスト13

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21

リサーチ手法とデザイン手法との関係

ユーザモデリグの三階層13

エスノグラフィ13

コンテキストインタビュー13

フォトエッセイ13

デプスインタビュー13

アンケート13

ユーザ調査の代表的な手法13

価値観インサイトの理解13

行為や文脈の理解13

属性セグメンテーション13

行動観察13

主なデザイン手法13

ペルソナ13インタビューグルイン13

問題シナリオ13

ワークモデル分析13

上位下位関係分析13

KA法13

CJM (as-is)13

ファクトイドKJ法13

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22

ユーザーの価値モデルから始める

n KA法などを活用しユーザーの本質的な価値の全体像を見極めることからUXデザインを始める13

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

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23

KA法 (浅田和実 2006)

n KA法は調査結果それぞれの事実の背後にあるldquoユーザーにとっての価値rdquoを抽出13

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

調査結果

KAカード13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

どんな小さな行為にも背景には価値は存在する

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

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24

② ユーザーの体験価値のどこに着眼してデザインしたらよいのか

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25

着眼すべきユーザー体験の抽出

n ユーザーの体験価値を見つめるだけでなく既存サービスの代替充足状況などから総合的に自社が実現すべきユーザー体験価値を見極めることが重要13

ユーザ体験価値分析(KA法)

既存サービスの提供価値分析

新しいサービスにふさわしい着眼すべきユーザー体験価値の抽出

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26

競合の提供価値分析

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

n ユーザーの体験価値でみると意外な競合が提供するサービスでカバーされていることもある13

-shy‐213

Z213

-shy‐113 013 113 213-shy‐213

Z113

-shy‐113

013

113

213

313

13

知識技術を高める価値13

13コツコツ続ける価値13

13自分の夢を探し続ける価値13

13時間を求める価値13

13若さを追い求める価値13

13

自分らしく生きる価値13

13自社13

13ユーキャン(通信教育)13

13東京海上日動13(保険)13

13 サントリーウェルネス13(健康食品)13

13コナミスポーツクラブ(スポーツジム)13

13

ダスキン13(家事代行)13

若々しさの追求13自分らしい暮らしの追求13

こつこつ続ける13

目標達成を目指す13

 参考想定競合サービスの提供価値分析ポジショニング132012102713

テーマ将来のために準備する(投資する)13

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28

企業等のサービスのKA分析

n 競合企業等が提供している機能やサービスについてそれがユーザーにとってどんな価値を提供しているかを分析する13

できるだけユーザーが評価していると思われる部分を1つの単位として捉える13

なるべく一般のユーザー(ペルソナ)を想定して考えること13

特殊な価値を導出するよりユーザー体験の結果を参考にするとよい13

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29

③ ユーザー体験価値が把握できればよいUXデザインができるのか

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30

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

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31

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

ビジネスのコアコンピタンスをユーザー体験の視点で捉え直し体験価値を絞り込むことが重要

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

Copyright copy Masaya Ando

66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 17: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

17

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企業におけるUXデザイン実践のポイント

213

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18

① ユーザー体験をデザインするには何から着手すればよいか

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19

ユーザー調査から製品開発までの想定プロセス

問 

題 

意 

識13

ユーザ調査コンテキストインタビュー

観察法など

モデリング

価値モデリング 行為モデリング

ビジネス環境分析社会動向内部環境分析など13

商品コンセプトのアイディア創出

ユーザ調査に基づく アイディア創出プロセス13

ペルソナ作成

コンセプトテストの実施

具体的な開発

シナリオプロトタイピングによるアイディアの洗練

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20

ユーザーモデリングの三階層 (安藤 2010)

n どんなリサーチもデザインを生み出すには以下の3つの観点でフィールドの情報をモデリングする必要がある13

新しい行為 =デザイン13

着目する価値 =本質的ニーズ

コンテキスト13

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21

リサーチ手法とデザイン手法との関係

ユーザモデリグの三階層13

エスノグラフィ13

コンテキストインタビュー13

フォトエッセイ13

デプスインタビュー13

アンケート13

ユーザ調査の代表的な手法13

価値観インサイトの理解13

行為や文脈の理解13

属性セグメンテーション13

行動観察13

主なデザイン手法13

ペルソナ13インタビューグルイン13

問題シナリオ13

ワークモデル分析13

上位下位関係分析13

KA法13

CJM (as-is)13

ファクトイドKJ法13

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22

ユーザーの価値モデルから始める

n KA法などを活用しユーザーの本質的な価値の全体像を見極めることからUXデザインを始める13

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

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23

KA法 (浅田和実 2006)

n KA法は調査結果それぞれの事実の背後にあるldquoユーザーにとっての価値rdquoを抽出13

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

調査結果

KAカード13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

どんな小さな行為にも背景には価値は存在する

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

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24

② ユーザーの体験価値のどこに着眼してデザインしたらよいのか

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25

着眼すべきユーザー体験の抽出

n ユーザーの体験価値を見つめるだけでなく既存サービスの代替充足状況などから総合的に自社が実現すべきユーザー体験価値を見極めることが重要13

ユーザ体験価値分析(KA法)

既存サービスの提供価値分析

新しいサービスにふさわしい着眼すべきユーザー体験価値の抽出

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26

競合の提供価値分析

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

n ユーザーの体験価値でみると意外な競合が提供するサービスでカバーされていることもある13

-shy‐213

Z213

-shy‐113 013 113 213-shy‐213

Z113

-shy‐113

013

113

213

313

13

知識技術を高める価値13

13コツコツ続ける価値13

13自分の夢を探し続ける価値13

13時間を求める価値13

13若さを追い求める価値13

13

自分らしく生きる価値13

13自社13

13ユーキャン(通信教育)13

13東京海上日動13(保険)13

13 サントリーウェルネス13(健康食品)13

13コナミスポーツクラブ(スポーツジム)13

13

ダスキン13(家事代行)13

若々しさの追求13自分らしい暮らしの追求13

こつこつ続ける13

目標達成を目指す13

 参考想定競合サービスの提供価値分析ポジショニング132012102713

テーマ将来のために準備する(投資する)13

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28

企業等のサービスのKA分析

n 競合企業等が提供している機能やサービスについてそれがユーザーにとってどんな価値を提供しているかを分析する13

できるだけユーザーが評価していると思われる部分を1つの単位として捉える13

なるべく一般のユーザー(ペルソナ)を想定して考えること13

特殊な価値を導出するよりユーザー体験の結果を参考にするとよい13

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29

③ ユーザー体験価値が把握できればよいUXデザインができるのか

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30

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

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31

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

ビジネスのコアコンピタンスをユーザー体験の視点で捉え直し体験価値を絞り込むことが重要

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 18: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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18

① ユーザー体験をデザインするには何から着手すればよいか

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19

ユーザー調査から製品開発までの想定プロセス

問 

題 

意 

識13

ユーザ調査コンテキストインタビュー

観察法など

モデリング

価値モデリング 行為モデリング

ビジネス環境分析社会動向内部環境分析など13

商品コンセプトのアイディア創出

ユーザ調査に基づく アイディア創出プロセス13

ペルソナ作成

コンセプトテストの実施

具体的な開発

シナリオプロトタイピングによるアイディアの洗練

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20

ユーザーモデリングの三階層 (安藤 2010)

n どんなリサーチもデザインを生み出すには以下の3つの観点でフィールドの情報をモデリングする必要がある13

新しい行為 =デザイン13

着目する価値 =本質的ニーズ

コンテキスト13

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21

リサーチ手法とデザイン手法との関係

ユーザモデリグの三階層13

エスノグラフィ13

コンテキストインタビュー13

フォトエッセイ13

デプスインタビュー13

アンケート13

ユーザ調査の代表的な手法13

価値観インサイトの理解13

行為や文脈の理解13

属性セグメンテーション13

行動観察13

主なデザイン手法13

ペルソナ13インタビューグルイン13

問題シナリオ13

ワークモデル分析13

上位下位関係分析13

KA法13

CJM (as-is)13

ファクトイドKJ法13

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22

ユーザーの価値モデルから始める

n KA法などを活用しユーザーの本質的な価値の全体像を見極めることからUXデザインを始める13

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

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23

KA法 (浅田和実 2006)

n KA法は調査結果それぞれの事実の背後にあるldquoユーザーにとっての価値rdquoを抽出13

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

調査結果

KAカード13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

どんな小さな行為にも背景には価値は存在する

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

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24

② ユーザーの体験価値のどこに着眼してデザインしたらよいのか

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25

着眼すべきユーザー体験の抽出

n ユーザーの体験価値を見つめるだけでなく既存サービスの代替充足状況などから総合的に自社が実現すべきユーザー体験価値を見極めることが重要13

ユーザ体験価値分析(KA法)

既存サービスの提供価値分析

新しいサービスにふさわしい着眼すべきユーザー体験価値の抽出

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26

競合の提供価値分析

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

n ユーザーの体験価値でみると意外な競合が提供するサービスでカバーされていることもある13

-shy‐213

Z213

-shy‐113 013 113 213-shy‐213

Z113

-shy‐113

013

113

213

313

13

知識技術を高める価値13

13コツコツ続ける価値13

13自分の夢を探し続ける価値13

13時間を求める価値13

13若さを追い求める価値13

13

自分らしく生きる価値13

13自社13

13ユーキャン(通信教育)13

13東京海上日動13(保険)13

13 サントリーウェルネス13(健康食品)13

13コナミスポーツクラブ(スポーツジム)13

13

ダスキン13(家事代行)13

若々しさの追求13自分らしい暮らしの追求13

こつこつ続ける13

目標達成を目指す13

 参考想定競合サービスの提供価値分析ポジショニング132012102713

テーマ将来のために準備する(投資する)13

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28

企業等のサービスのKA分析

n 競合企業等が提供している機能やサービスについてそれがユーザーにとってどんな価値を提供しているかを分析する13

できるだけユーザーが評価していると思われる部分を1つの単位として捉える13

なるべく一般のユーザー(ペルソナ)を想定して考えること13

特殊な価値を導出するよりユーザー体験の結果を参考にするとよい13

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29

③ ユーザー体験価値が把握できればよいUXデザインができるのか

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30

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

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31

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

ビジネスのコアコンピタンスをユーザー体験の視点で捉え直し体験価値を絞り込むことが重要

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 19: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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19

ユーザー調査から製品開発までの想定プロセス

問 

題 

意 

識13

ユーザ調査コンテキストインタビュー

観察法など

モデリング

価値モデリング 行為モデリング

ビジネス環境分析社会動向内部環境分析など13

商品コンセプトのアイディア創出

ユーザ調査に基づく アイディア創出プロセス13

ペルソナ作成

コンセプトテストの実施

具体的な開発

シナリオプロトタイピングによるアイディアの洗練

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20

ユーザーモデリングの三階層 (安藤 2010)

n どんなリサーチもデザインを生み出すには以下の3つの観点でフィールドの情報をモデリングする必要がある13

新しい行為 =デザイン13

着目する価値 =本質的ニーズ

コンテキスト13

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21

リサーチ手法とデザイン手法との関係

ユーザモデリグの三階層13

エスノグラフィ13

コンテキストインタビュー13

フォトエッセイ13

デプスインタビュー13

アンケート13

ユーザ調査の代表的な手法13

価値観インサイトの理解13

行為や文脈の理解13

属性セグメンテーション13

行動観察13

主なデザイン手法13

ペルソナ13インタビューグルイン13

問題シナリオ13

ワークモデル分析13

上位下位関係分析13

KA法13

CJM (as-is)13

ファクトイドKJ法13

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22

ユーザーの価値モデルから始める

n KA法などを活用しユーザーの本質的な価値の全体像を見極めることからUXデザインを始める13

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

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23

KA法 (浅田和実 2006)

n KA法は調査結果それぞれの事実の背後にあるldquoユーザーにとっての価値rdquoを抽出13

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

調査結果

KAカード13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

どんな小さな行為にも背景には価値は存在する

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

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24

② ユーザーの体験価値のどこに着眼してデザインしたらよいのか

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25

着眼すべきユーザー体験の抽出

n ユーザーの体験価値を見つめるだけでなく既存サービスの代替充足状況などから総合的に自社が実現すべきユーザー体験価値を見極めることが重要13

ユーザ体験価値分析(KA法)

既存サービスの提供価値分析

新しいサービスにふさわしい着眼すべきユーザー体験価値の抽出

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26

競合の提供価値分析

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

n ユーザーの体験価値でみると意外な競合が提供するサービスでカバーされていることもある13

-shy‐213

Z213

-shy‐113 013 113 213-shy‐213

Z113

-shy‐113

013

113

213

313

13

知識技術を高める価値13

13コツコツ続ける価値13

13自分の夢を探し続ける価値13

13時間を求める価値13

13若さを追い求める価値13

13

自分らしく生きる価値13

13自社13

13ユーキャン(通信教育)13

13東京海上日動13(保険)13

13 サントリーウェルネス13(健康食品)13

13コナミスポーツクラブ(スポーツジム)13

13

ダスキン13(家事代行)13

若々しさの追求13自分らしい暮らしの追求13

こつこつ続ける13

目標達成を目指す13

 参考想定競合サービスの提供価値分析ポジショニング132012102713

テーマ将来のために準備する(投資する)13

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28

企業等のサービスのKA分析

n 競合企業等が提供している機能やサービスについてそれがユーザーにとってどんな価値を提供しているかを分析する13

できるだけユーザーが評価していると思われる部分を1つの単位として捉える13

なるべく一般のユーザー(ペルソナ)を想定して考えること13

特殊な価値を導出するよりユーザー体験の結果を参考にするとよい13

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29

③ ユーザー体験価値が把握できればよいUXデザインができるのか

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30

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

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31

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

ビジネスのコアコンピタンスをユーザー体験の視点で捉え直し体験価値を絞り込むことが重要

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 20: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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20

ユーザーモデリングの三階層 (安藤 2010)

n どんなリサーチもデザインを生み出すには以下の3つの観点でフィールドの情報をモデリングする必要がある13

新しい行為 =デザイン13

着目する価値 =本質的ニーズ

コンテキスト13

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21

リサーチ手法とデザイン手法との関係

ユーザモデリグの三階層13

エスノグラフィ13

コンテキストインタビュー13

フォトエッセイ13

デプスインタビュー13

アンケート13

ユーザ調査の代表的な手法13

価値観インサイトの理解13

行為や文脈の理解13

属性セグメンテーション13

行動観察13

主なデザイン手法13

ペルソナ13インタビューグルイン13

問題シナリオ13

ワークモデル分析13

上位下位関係分析13

KA法13

CJM (as-is)13

ファクトイドKJ法13

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22

ユーザーの価値モデルから始める

n KA法などを活用しユーザーの本質的な価値の全体像を見極めることからUXデザインを始める13

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

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23

KA法 (浅田和実 2006)

n KA法は調査結果それぞれの事実の背後にあるldquoユーザーにとっての価値rdquoを抽出13

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

調査結果

KAカード13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

どんな小さな行為にも背景には価値は存在する

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

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24

② ユーザーの体験価値のどこに着眼してデザインしたらよいのか

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25

着眼すべきユーザー体験の抽出

n ユーザーの体験価値を見つめるだけでなく既存サービスの代替充足状況などから総合的に自社が実現すべきユーザー体験価値を見極めることが重要13

ユーザ体験価値分析(KA法)

既存サービスの提供価値分析

新しいサービスにふさわしい着眼すべきユーザー体験価値の抽出

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26

競合の提供価値分析

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

n ユーザーの体験価値でみると意外な競合が提供するサービスでカバーされていることもある13

-shy‐213

Z213

-shy‐113 013 113 213-shy‐213

Z113

-shy‐113

013

113

213

313

13

知識技術を高める価値13

13コツコツ続ける価値13

13自分の夢を探し続ける価値13

13時間を求める価値13

13若さを追い求める価値13

13

自分らしく生きる価値13

13自社13

13ユーキャン(通信教育)13

13東京海上日動13(保険)13

13 サントリーウェルネス13(健康食品)13

13コナミスポーツクラブ(スポーツジム)13

13

ダスキン13(家事代行)13

若々しさの追求13自分らしい暮らしの追求13

こつこつ続ける13

目標達成を目指す13

 参考想定競合サービスの提供価値分析ポジショニング132012102713

テーマ将来のために準備する(投資する)13

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28

企業等のサービスのKA分析

n 競合企業等が提供している機能やサービスについてそれがユーザーにとってどんな価値を提供しているかを分析する13

できるだけユーザーが評価していると思われる部分を1つの単位として捉える13

なるべく一般のユーザー(ペルソナ)を想定して考えること13

特殊な価値を導出するよりユーザー体験の結果を参考にするとよい13

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29

③ ユーザー体験価値が把握できればよいUXデザインができるのか

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30

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

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31

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

ビジネスのコアコンピタンスをユーザー体験の視点で捉え直し体験価値を絞り込むことが重要

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 21: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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21

リサーチ手法とデザイン手法との関係

ユーザモデリグの三階層13

エスノグラフィ13

コンテキストインタビュー13

フォトエッセイ13

デプスインタビュー13

アンケート13

ユーザ調査の代表的な手法13

価値観インサイトの理解13

行為や文脈の理解13

属性セグメンテーション13

行動観察13

主なデザイン手法13

ペルソナ13インタビューグルイン13

問題シナリオ13

ワークモデル分析13

上位下位関係分析13

KA法13

CJM (as-is)13

ファクトイドKJ法13

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22

ユーザーの価値モデルから始める

n KA法などを活用しユーザーの本質的な価値の全体像を見極めることからUXデザインを始める13

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

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23

KA法 (浅田和実 2006)

n KA法は調査結果それぞれの事実の背後にあるldquoユーザーにとっての価値rdquoを抽出13

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

調査結果

KAカード13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

どんな小さな行為にも背景には価値は存在する

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

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24

② ユーザーの体験価値のどこに着眼してデザインしたらよいのか

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25

着眼すべきユーザー体験の抽出

n ユーザーの体験価値を見つめるだけでなく既存サービスの代替充足状況などから総合的に自社が実現すべきユーザー体験価値を見極めることが重要13

ユーザ体験価値分析(KA法)

既存サービスの提供価値分析

新しいサービスにふさわしい着眼すべきユーザー体験価値の抽出

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26

競合の提供価値分析

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

n ユーザーの体験価値でみると意外な競合が提供するサービスでカバーされていることもある13

-shy‐213

Z213

-shy‐113 013 113 213-shy‐213

Z113

-shy‐113

013

113

213

313

13

知識技術を高める価値13

13コツコツ続ける価値13

13自分の夢を探し続ける価値13

13時間を求める価値13

13若さを追い求める価値13

13

自分らしく生きる価値13

13自社13

13ユーキャン(通信教育)13

13東京海上日動13(保険)13

13 サントリーウェルネス13(健康食品)13

13コナミスポーツクラブ(スポーツジム)13

13

ダスキン13(家事代行)13

若々しさの追求13自分らしい暮らしの追求13

こつこつ続ける13

目標達成を目指す13

 参考想定競合サービスの提供価値分析ポジショニング132012102713

テーマ将来のために準備する(投資する)13

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28

企業等のサービスのKA分析

n 競合企業等が提供している機能やサービスについてそれがユーザーにとってどんな価値を提供しているかを分析する13

できるだけユーザーが評価していると思われる部分を1つの単位として捉える13

なるべく一般のユーザー(ペルソナ)を想定して考えること13

特殊な価値を導出するよりユーザー体験の結果を参考にするとよい13

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29

③ ユーザー体験価値が把握できればよいUXデザインができるのか

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30

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

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31

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

ビジネスのコアコンピタンスをユーザー体験の視点で捉え直し体験価値を絞り込むことが重要

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 22: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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22

ユーザーの価値モデルから始める

n KA法などを活用しユーザーの本質的な価値の全体像を見極めることからUXデザインを始める13

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

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23

KA法 (浅田和実 2006)

n KA法は調査結果それぞれの事実の背後にあるldquoユーザーにとっての価値rdquoを抽出13

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

調査結果

KAカード13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

どんな小さな行為にも背景には価値は存在する

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

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24

② ユーザーの体験価値のどこに着眼してデザインしたらよいのか

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25

着眼すべきユーザー体験の抽出

n ユーザーの体験価値を見つめるだけでなく既存サービスの代替充足状況などから総合的に自社が実現すべきユーザー体験価値を見極めることが重要13

ユーザ体験価値分析(KA法)

既存サービスの提供価値分析

新しいサービスにふさわしい着眼すべきユーザー体験価値の抽出

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26

競合の提供価値分析

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

n ユーザーの体験価値でみると意外な競合が提供するサービスでカバーされていることもある13

-shy‐213

Z213

-shy‐113 013 113 213-shy‐213

Z113

-shy‐113

013

113

213

313

13

知識技術を高める価値13

13コツコツ続ける価値13

13自分の夢を探し続ける価値13

13時間を求める価値13

13若さを追い求める価値13

13

自分らしく生きる価値13

13自社13

13ユーキャン(通信教育)13

13東京海上日動13(保険)13

13 サントリーウェルネス13(健康食品)13

13コナミスポーツクラブ(スポーツジム)13

13

ダスキン13(家事代行)13

若々しさの追求13自分らしい暮らしの追求13

こつこつ続ける13

目標達成を目指す13

 参考想定競合サービスの提供価値分析ポジショニング132012102713

テーマ将来のために準備する(投資する)13

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28

企業等のサービスのKA分析

n 競合企業等が提供している機能やサービスについてそれがユーザーにとってどんな価値を提供しているかを分析する13

できるだけユーザーが評価していると思われる部分を1つの単位として捉える13

なるべく一般のユーザー(ペルソナ)を想定して考えること13

特殊な価値を導出するよりユーザー体験の結果を参考にするとよい13

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29

③ ユーザー体験価値が把握できればよいUXデザインができるのか

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30

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

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31

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

ビジネスのコアコンピタンスをユーザー体験の視点で捉え直し体験価値を絞り込むことが重要

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 23: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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23

KA法 (浅田和実 2006)

n KA法は調査結果それぞれの事実の背後にあるldquoユーザーにとっての価値rdquoを抽出13

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

調査結果

KAカード13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

どんな小さな行為にも背景には価値は存在する

出来事13 (ID 004-26)13

エコ走行のインジケータが付いてて今までの運転がすごいガソリン使ってたなと思った今はエコのラインを超えないように運転するのが楽しい13 心の声13 価値       13

エコな運転って 楽しいわ13

エコな運転を 楽しむ価値

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24

② ユーザーの体験価値のどこに着眼してデザインしたらよいのか

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25

着眼すべきユーザー体験の抽出

n ユーザーの体験価値を見つめるだけでなく既存サービスの代替充足状況などから総合的に自社が実現すべきユーザー体験価値を見極めることが重要13

ユーザ体験価値分析(KA法)

既存サービスの提供価値分析

新しいサービスにふさわしい着眼すべきユーザー体験価値の抽出

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26

競合の提供価値分析

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

n ユーザーの体験価値でみると意外な競合が提供するサービスでカバーされていることもある13

-shy‐213

Z213

-shy‐113 013 113 213-shy‐213

Z113

-shy‐113

013

113

213

313

13

知識技術を高める価値13

13コツコツ続ける価値13

13自分の夢を探し続ける価値13

13時間を求める価値13

13若さを追い求める価値13

13

自分らしく生きる価値13

13自社13

13ユーキャン(通信教育)13

13東京海上日動13(保険)13

13 サントリーウェルネス13(健康食品)13

13コナミスポーツクラブ(スポーツジム)13

13

ダスキン13(家事代行)13

若々しさの追求13自分らしい暮らしの追求13

こつこつ続ける13

目標達成を目指す13

 参考想定競合サービスの提供価値分析ポジショニング132012102713

テーマ将来のために準備する(投資する)13

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28

企業等のサービスのKA分析

n 競合企業等が提供している機能やサービスについてそれがユーザーにとってどんな価値を提供しているかを分析する13

できるだけユーザーが評価していると思われる部分を1つの単位として捉える13

なるべく一般のユーザー(ペルソナ)を想定して考えること13

特殊な価値を導出するよりユーザー体験の結果を参考にするとよい13

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29

③ ユーザー体験価値が把握できればよいUXデザインができるのか

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30

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

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31

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

ビジネスのコアコンピタンスをユーザー体験の視点で捉え直し体験価値を絞り込むことが重要

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

Copyright copy Masaya Ando

59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 24: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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24

② ユーザーの体験価値のどこに着眼してデザインしたらよいのか

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25

着眼すべきユーザー体験の抽出

n ユーザーの体験価値を見つめるだけでなく既存サービスの代替充足状況などから総合的に自社が実現すべきユーザー体験価値を見極めることが重要13

ユーザ体験価値分析(KA法)

既存サービスの提供価値分析

新しいサービスにふさわしい着眼すべきユーザー体験価値の抽出

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26

競合の提供価値分析

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

n ユーザーの体験価値でみると意外な競合が提供するサービスでカバーされていることもある13

-shy‐213

Z213

-shy‐113 013 113 213-shy‐213

Z113

-shy‐113

013

113

213

313

13

知識技術を高める価値13

13コツコツ続ける価値13

13自分の夢を探し続ける価値13

13時間を求める価値13

13若さを追い求める価値13

13

自分らしく生きる価値13

13自社13

13ユーキャン(通信教育)13

13東京海上日動13(保険)13

13 サントリーウェルネス13(健康食品)13

13コナミスポーツクラブ(スポーツジム)13

13

ダスキン13(家事代行)13

若々しさの追求13自分らしい暮らしの追求13

こつこつ続ける13

目標達成を目指す13

 参考想定競合サービスの提供価値分析ポジショニング132012102713

テーマ将来のために準備する(投資する)13

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28

企業等のサービスのKA分析

n 競合企業等が提供している機能やサービスについてそれがユーザーにとってどんな価値を提供しているかを分析する13

できるだけユーザーが評価していると思われる部分を1つの単位として捉える13

なるべく一般のユーザー(ペルソナ)を想定して考えること13

特殊な価値を導出するよりユーザー体験の結果を参考にするとよい13

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29

③ ユーザー体験価値が把握できればよいUXデザインができるのか

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30

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

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31

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

ビジネスのコアコンピタンスをユーザー体験の視点で捉え直し体験価値を絞り込むことが重要

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 25: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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25

着眼すべきユーザー体験の抽出

n ユーザーの体験価値を見つめるだけでなく既存サービスの代替充足状況などから総合的に自社が実現すべきユーザー体験価値を見極めることが重要13

ユーザ体験価値分析(KA法)

既存サービスの提供価値分析

新しいサービスにふさわしい着眼すべきユーザー体験価値の抽出

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26

競合の提供価値分析

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

n ユーザーの体験価値でみると意外な競合が提供するサービスでカバーされていることもある13

-shy‐213

Z213

-shy‐113 013 113 213-shy‐213

Z113

-shy‐113

013

113

213

313

13

知識技術を高める価値13

13コツコツ続ける価値13

13自分の夢を探し続ける価値13

13時間を求める価値13

13若さを追い求める価値13

13

自分らしく生きる価値13

13自社13

13ユーキャン(通信教育)13

13東京海上日動13(保険)13

13 サントリーウェルネス13(健康食品)13

13コナミスポーツクラブ(スポーツジム)13

13

ダスキン13(家事代行)13

若々しさの追求13自分らしい暮らしの追求13

こつこつ続ける13

目標達成を目指す13

 参考想定競合サービスの提供価値分析ポジショニング132012102713

テーマ将来のために準備する(投資する)13

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28

企業等のサービスのKA分析

n 競合企業等が提供している機能やサービスについてそれがユーザーにとってどんな価値を提供しているかを分析する13

できるだけユーザーが評価していると思われる部分を1つの単位として捉える13

なるべく一般のユーザー(ペルソナ)を想定して考えること13

特殊な価値を導出するよりユーザー体験の結果を参考にするとよい13

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29

③ ユーザー体験価値が把握できればよいUXデザインができるのか

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30

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

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31

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

ビジネスのコアコンピタンスをユーザー体験の視点で捉え直し体験価値を絞り込むことが重要

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 26: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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26

競合の提供価値分析

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

n ユーザーの体験価値でみると意外な競合が提供するサービスでカバーされていることもある13

-shy‐213

Z213

-shy‐113 013 113 213-shy‐213

Z113

-shy‐113

013

113

213

313

13

知識技術を高める価値13

13コツコツ続ける価値13

13自分の夢を探し続ける価値13

13時間を求める価値13

13若さを追い求める価値13

13

自分らしく生きる価値13

13自社13

13ユーキャン(通信教育)13

13東京海上日動13(保険)13

13 サントリーウェルネス13(健康食品)13

13コナミスポーツクラブ(スポーツジム)13

13

ダスキン13(家事代行)13

若々しさの追求13自分らしい暮らしの追求13

こつこつ続ける13

目標達成を目指す13

 参考想定競合サービスの提供価値分析ポジショニング132012102713

テーマ将来のために準備する(投資する)13

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28

企業等のサービスのKA分析

n 競合企業等が提供している機能やサービスについてそれがユーザーにとってどんな価値を提供しているかを分析する13

できるだけユーザーが評価していると思われる部分を1つの単位として捉える13

なるべく一般のユーザー(ペルソナ)を想定して考えること13

特殊な価値を導出するよりユーザー体験の結果を参考にするとよい13

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29

③ ユーザー体験価値が把握できればよいUXデザインができるのか

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30

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

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31

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

ビジネスのコアコンピタンスをユーザー体験の視点で捉え直し体験価値を絞り込むことが重要

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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やってみよう

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まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 27: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

-shy‐213

Z213

-shy‐113 013 113 213-shy‐213

Z113

-shy‐113

013

113

213

313

13

知識技術を高める価値13

13コツコツ続ける価値13

13自分の夢を探し続ける価値13

13時間を求める価値13

13若さを追い求める価値13

13

自分らしく生きる価値13

13自社13

13ユーキャン(通信教育)13

13東京海上日動13(保険)13

13 サントリーウェルネス13(健康食品)13

13コナミスポーツクラブ(スポーツジム)13

13

ダスキン13(家事代行)13

若々しさの追求13自分らしい暮らしの追求13

こつこつ続ける13

目標達成を目指す13

 参考想定競合サービスの提供価値分析ポジショニング132012102713

テーマ将来のために準備する(投資する)13

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28

企業等のサービスのKA分析

n 競合企業等が提供している機能やサービスについてそれがユーザーにとってどんな価値を提供しているかを分析する13

できるだけユーザーが評価していると思われる部分を1つの単位として捉える13

なるべく一般のユーザー(ペルソナ)を想定して考えること13

特殊な価値を導出するよりユーザー体験の結果を参考にするとよい13

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29

③ ユーザー体験価値が把握できればよいUXデザインができるのか

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30

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

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31

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

ビジネスのコアコンピタンスをユーザー体験の視点で捉え直し体験価値を絞り込むことが重要

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 28: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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28

企業等のサービスのKA分析

n 競合企業等が提供している機能やサービスについてそれがユーザーにとってどんな価値を提供しているかを分析する13

できるだけユーザーが評価していると思われる部分を1つの単位として捉える13

なるべく一般のユーザー(ペルソナ)を想定して考えること13

特殊な価値を導出するよりユーザー体験の結果を参考にするとよい13

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29

③ ユーザー体験価値が把握できればよいUXデザインができるのか

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30

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

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31

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

ビジネスのコアコンピタンスをユーザー体験の視点で捉え直し体験価値を絞り込むことが重要

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 29: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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29

③ ユーザー体験価値が把握できればよいUXデザインができるのか

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30

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

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31

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

ビジネスのコアコンピタンスをユーザー体験の視点で捉え直し体験価値を絞り込むことが重要

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 30: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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30

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

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31

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

ビジネスのコアコンピタンスをユーザー体験の視点で捉え直し体験価値を絞り込むことが重要

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 31: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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31

クロネコヤマトのメンテナンス支援ビジネスの構造

ユーザーの日常の実践

既存ビジネスドメイン

ビジネス提供価値の

リフレーミング

ユーザー体験価値の抽出

個別訪問による13宅配便ビジネス13

故障機器の修理依頼はたらい回しされて面倒13

保証書どこかにいってしまって連絡先わからず13

人と人人と組織の間を個別に取り持てる13

人と人人と組織の面倒なやりとりを任せられる価値13

ビジネスのコアコンピタンスをユーザー体験の視点で捉え直し体験価値を絞り込むことが重要

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 32: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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32

重要なポイント

製 品サービス

従来型の発想13

UXの発想13

ユーザー

機能の13提供13

=技術の発想上から目線13

=体験価値の発想横(下)から目線13

企 業

製 品サービス ユーザー企 業 関係13

ユーザの世界観13新しい価値13

製品サービスと13ユーザの関係を作る13

提供企業の世界観13

課題解決13機能実現13~ができるようになった13

信頼感が増した13やる気が高まった13使い方を工夫するようになった13

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 33: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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33

④ どうやって既存のビジネスの提供価値をリフレームして

新しいUXデザインを生み出せるのか

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

Copyright copy Masaya Ando

71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

Copyright copy Masaya Ando

73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

Copyright copy Masaya Ando

74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 34: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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34

企業のDNAをユーザーの価値に読み替える

n 企業のDNAが明確な場合そのDNAをユーザーの価値に読み替えてみるこうすることで 上位のレベルの提供価値が明確になる13

東芝デザインセンターのUXデザイン理念13

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

Copyright copy Masaya Ando

59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

Copyright copy Masaya Ando

81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 35: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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35

アイデア発想とその選出結果から導出する

n  顧客価値から発想した沢山アイデアを一定のルールで選出すると企業の文脈が反映されたものが選ばれるその共通点から導出できる13

ldquo rdquoにおけるビジネス提供価値の導出過程13

図は非公開13

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

Copyright copy Masaya Ando

83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 36: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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36

⑤ UXデザインによる商品のコンセプトをどうやって作っていけばよいか

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

Copyright copy Masaya Ando

85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

Copyright copy Masaya Ando

86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 37: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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37

UXコンセプトツリー

n  ユーザの体験コンセプト(提供価値)を明確にしldquo体験コンセプトツリーrdquoで整理し一貫した体験を提供できる基盤が必要13

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果

が確認できる13どうやって13

実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

わかりやすい帳票 説明の用語統一13

銀行サービスの例13

タッチポイント13での体験13

窓口での接客13で安心取引体験13

具体提案13 接客用ツール13

自分の操作にあやまりがないことが

確認できる13

フィードバックを 13

ATMで落ち着いて13操作できる体験13

できるATM13

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

Copyright copy Masaya Ando

66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 38: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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38

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

Copyright copy Masaya Ando

41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

Copyright copy Masaya Ando

42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

Copyright copy Masaya Ando

45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

Copyright copy Masaya Ando

66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

Copyright copy Masaya Ando

85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 39: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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39

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 40: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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40

UXコンセプトツリーからUIデザインまでの流れ

n  UXコンセプトツリーを意識しストーリーボードでユーザー体験=アクティビティを可視化するそれを手掛かりにプロダクトのアイディアとタスクをブレークダウンして設計する13

UXコンセプトツリー

いつでも確認しながらやり取りできる

事前に手順がわかり事後に結果が確認できる

わかりやすい帳票説明の用語統一

窓口での接客で安心取引体験

自分の操作にあやまりがないことが確認できる

フィードバックを

ATMで落ち着いて操作できる体験

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスアイディア

アイディアタスク展開

インタラクションシナリオ

ペーパープロトタイプ

ビジネスモデル

ストーリーボード

アクティビティシナリオ13

コンセプトテスト

アイディアを修正 体験を可視化13

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 41: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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41

UXデザインの上流工程をワークショップで実施した例~福島郡山WSの成果~

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

Copyright copy Masaya Ando

62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

Copyright copy Masaya Ando

63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

Copyright copy Masaya Ando

64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

Copyright copy Masaya Ando

65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

Copyright copy Masaya Ando

66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

Copyright copy Masaya Ando

67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

Copyright copy Masaya Ando

68

やってみよう

Copyright copy Masaya Ando

69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

Copyright copy Masaya Ando

70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 42: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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42

郡山UXDワークショップ (201292810271110)

n テーマ設定 l 想定企業

ndash  一般社会人を対象としたパソコン教室を提供する企業

bull A社

l 状況 ndash  新規事業の探索

l 対象ユーザー行為 将来のために準備する

(投資する)

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

Copyright copy Masaya Ando

71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

Copyright copy Masaya Ando

73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

Copyright copy Masaya Ando

74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

Copyright copy Masaya Ando

75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

Copyright copy Masaya Ando

76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

Copyright copy Masaya Ando

78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

Copyright copy Masaya Ando

79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

Copyright copy Masaya Ando

80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

Copyright copy Masaya Ando

81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

Copyright copy Masaya Ando

82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

Copyright copy Masaya Ando

83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 43: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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43

ワークショップの流れ

n 第1回KA法によるユーザー体験価値の抽出 ndash  アウトプット ユーザー体験価値マップ フォトエッセイを使ったインタビュー

KA法による体験価値の抽出

価値マップの作成

テーマ写真

エッセイ

心の声

体験価値

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

Copyright copy Masaya Ando

85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

Copyright copy Masaya Ando

86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 44: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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44

ワークショップの流れ~体験価値マップ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

Copyright copy Masaya Ando

50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

Copyright copy Masaya Ando

66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 45: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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45

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

Copyright copy Masaya Ando

46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

Copyright copy Masaya Ando

47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

Copyright copy Masaya Ando

49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

Copyright copy Masaya Ando

50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

Copyright copy Masaya Ando

52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

Copyright copy Masaya Ando

55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 46: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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46

ワークショップの流れ~競合の提供価値分析 (主催側提供)

「価値マップ① 自分を高めて自分らしく生きる」の 体験価値に基づく分析13

想定企業 一般社会人向けパソコン教室を中心とした企業13

知識技術を高める価値

コツコツ続ける価値

自分の夢を探し続ける価値

時間を求める価値

若さを追い求める価値

自分らしく生きる価値

13 自社(一般向けPC教室)

PC教室

ユーキャン(通信教育)

講座

添削などのサポート

システム

多数の講座

教材による自宅学習

資格の取得

東京海上日動(保険)

保険商品

サントリーウェルネス(健康食品)

定期お届けコース

健康食品の販売

健康食品の販売

コナミスポーツクラブ(スポーツジム)

スクール

トータル健康パート

ナー

ダスキン(家事代行)

家事代行

家事代行

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

Copyright copy Masaya Ando

ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

Copyright copy Masaya Ando

58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

Copyright copy Masaya Ando

62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

Copyright copy Masaya Ando

63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

Copyright copy Masaya Ando

64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

Copyright copy Masaya Ando

66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

Copyright copy Masaya Ando

67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

Copyright copy Masaya Ando

68

やってみよう

Copyright copy Masaya Ando

69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

Copyright copy Masaya Ando

70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

Copyright copy Masaya Ando

71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 47: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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47

ワークショップの流れ~SEPIAによるユーザー設定

D高13低13

高13

低13

現在PCのスキル

ldquo自分の成長rdquoに対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

自分の成長に対する意識が高くITスキルも高い層

自分の成長に対する意識が高くITスキルは低く苦手な層

ITスキルは高いが自分の成長に対する意識が低い層

自分の成長に対する意識はあまりなくITスキルも苦手な層

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

Copyright copy Masaya Ando

59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

Copyright copy Masaya Ando

73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

Copyright copy Masaya Ando

74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

Copyright copy Masaya Ando

75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

Copyright copy Masaya Ando

76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

Copyright copy Masaya Ando

ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

Copyright copy Masaya Ando

78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

Copyright copy Masaya Ando

79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

Copyright copy Masaya Ando

80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

Copyright copy Masaya Ando

81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

Copyright copy Masaya Ando

82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

Copyright copy Masaya Ando

83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

Copyright copy Masaya Ando

84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

Copyright copy Masaya Ando

85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

Copyright copy Masaya Ando

86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

Copyright copy Masaya Ando

87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

Copyright copy Masaya Ando

ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

Copyright copy Masaya Ando

91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

Copyright copy Masaya Ando

95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 48: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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48

ワークショップの流れ~UXコンセプトツリー

どうやって13実現するか13

KFS13キー満足要因13

本質的体験価値13(体験コンセプト)13

具体提案13 13

タッチポイント13での体験13

13 13

続けられる理由があるアビバ

13

行きにくい時間でも13受講できる13

チャンスがある13

教えあえる学びあえる13仲間との出会いがある13

学び続ける私を13応援してくれる13仕組みがある13

13 13

時間が選べる13いつ行っても同じ質13のサービスが受けれる13

リアルな実例がわか る13どういう人かわかる13

よいタイミングで働きかけてくれる13愛着がわくキャラクタ13

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

Copyright copy Masaya Ando

50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

Copyright copy Masaya Ando

51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

Copyright copy Masaya Ando

52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

Copyright copy Masaya Ando

53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

Copyright copy Masaya Ando

54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

Copyright copy Masaya Ando

55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

Copyright copy Masaya Ando

56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

Copyright copy Masaya Ando

59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

Copyright copy Masaya Ando

66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

Copyright copy Masaya Ando

88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

Copyright copy Masaya Ando

89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

Copyright copy Masaya Ando

94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

Copyright copy Masaya Ando

95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 49: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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49

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

6票

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

Copyright copy Masaya Ando

51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

Copyright copy Masaya Ando

52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

Copyright copy Masaya Ando

53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

Copyright copy Masaya Ando

54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

Copyright copy Masaya Ando

55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

Copyright copy Masaya Ando

62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

Copyright copy Masaya Ando

63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

Copyright copy Masaya Ando

64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

Copyright copy Masaya Ando

65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

Copyright copy Masaya Ando

66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

Copyright copy Masaya Ando

67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

Copyright copy Masaya Ando

68

やってみよう

Copyright copy Masaya Ando

69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

Copyright copy Masaya Ando

70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

Copyright copy Masaya Ando

71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

Copyright copy Masaya Ando

73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

Copyright copy Masaya Ando

74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

Copyright copy Masaya Ando

75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

Copyright copy Masaya Ando

76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

Copyright copy Masaya Ando

ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

Copyright copy Masaya Ando

78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

Copyright copy Masaya Ando

79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

Copyright copy Masaya Ando

80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

Copyright copy Masaya Ando

81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

Copyright copy Masaya Ando

82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 50: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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50

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

11票

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

Copyright copy Masaya Ando

62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

Copyright copy Masaya Ando

63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

Copyright copy Masaya Ando

64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

Copyright copy Masaya Ando

65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

Copyright copy Masaya Ando

66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

Copyright copy Masaya Ando

67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

Copyright copy Masaya Ando

68

やってみよう

Copyright copy Masaya Ando

69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

Copyright copy Masaya Ando

70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

Copyright copy Masaya Ando

71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

Copyright copy Masaya Ando

73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

Copyright copy Masaya Ando

74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

Copyright copy Masaya Ando

75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

Copyright copy Masaya Ando

76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

Copyright copy Masaya Ando

ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

Copyright copy Masaya Ando

78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

Copyright copy Masaya Ando

79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

Copyright copy Masaya Ando

80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

Copyright copy Masaya Ando

81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

Copyright copy Masaya Ando

82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 51: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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51

体験価値に基づくアイディア発想 ~第2回成果

共感度投票

3票

DC

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

Copyright copy Masaya Ando

83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

Copyright copy Masaya Ando

84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

Copyright copy Masaya Ando

85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

Copyright copy Masaya Ando

86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

Copyright copy Masaya Ando

87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

Copyright copy Masaya Ando

88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 52: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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52

ワークショップの流れ

n 第2回価値マップに基づくコンセプトアイディアの創出 ndash  アウトプット コンセプトアイディアUXコンセプトツリー13

競合自社サービスの提供価値分析

着眼する体験価値の抽出

コンセプトアイディアイディの創出

UXコンセプトツリーの作成

サービスの方向性(価値)

商品コンセプト

ベネフィット(モノ)

ターゲット(人) シーン(場)

サービスコンセプトアイディア

UXコンセプトツリー(一部)

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

Copyright copy Masaya Ando

55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

Copyright copy Masaya Ando

56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

Copyright copy Masaya Ando

ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

Copyright copy Masaya Ando

58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

Copyright copy Masaya Ando

62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

Copyright copy Masaya Ando

63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

Copyright copy Masaya Ando

64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

Copyright copy Masaya Ando

65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

Copyright copy Masaya Ando

66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

Copyright copy Masaya Ando

67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

Copyright copy Masaya Ando

68

やってみよう

Copyright copy Masaya Ando

69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

Copyright copy Masaya Ando

70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

Copyright copy Masaya Ando

71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

Copyright copy Masaya Ando

73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

Copyright copy Masaya Ando

74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

Copyright copy Masaya Ando

75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

Copyright copy Masaya Ando

76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 53: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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53

ワークショップの流れ~

n 第3回体験の可視化とサービスデザイン ndash  アウトプット9コマストーリーアイディアタスク展開ペパー

プロトタイプ13

体験コンセプトに基づくサービスアイディアの9コマストーリー化

9コマストーリーのコマを基にしたアイディアタスク展開

主要画面のペーパープロトタイピング

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

Copyright copy Masaya Ando

56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

Copyright copy Masaya Ando

59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

Copyright copy Masaya Ando

66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

Copyright copy Masaya Ando

67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

Copyright copy Masaya Ando

73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

Copyright copy Masaya Ando

74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

Copyright copy Masaya Ando

76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

Copyright copy Masaya Ando

79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 54: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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54

アイディアタスク展開

ーー

13

アイディア展開13 タスク展開13

ユーザー体験 をよりよくする ためにさらに アイディアを 掘り下げて 検討する13

ユーザー体験を実現するために必要なタスクを検討する13

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

Copyright copy Masaya Ando

82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

Copyright copy Masaya Ando

83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

Copyright copy Masaya Ando

85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

Copyright copy Masaya Ando

86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

Copyright copy Masaya Ando

87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 55: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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55

アイディアタスク展開

2  友達とドライブに出かける13何を言えばいいかわからなくない13

完全に声だけで操作ってできなくない13

運転しながら操作って危なくない13

思ったのと違う曲が流れたら嫌じゃない13

何も言わない時でもお勧めの曲や自 分のプレイリストの曲もどんなキーワ ードで再生されるかキーワードが文 字で流れるそれ自体が面白い13

思ったのと違たりよかったりを反映するldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoとかを反映できる機能がある13

アイディア展開13

タスク展開13

車の中で状況にあった音楽をかけてみんなとのドライブを楽しく演出したい13

状況にあった音楽を選曲してかける13

①サービスを起動する13②音声認識が使える状態にする13③音声で曲のイメージのキーワードを言う13お勧めキーワードなどが流れている13位置情報からその位置に関連するキーワードが流れている13④曲のイメージが違ったらldquoいいねrdquoldquo違うねrdquoボタンのldquo違うねrdquoを押す13

スマホで実現13ネット接続13位置情報取得13

音声認識ボタンとldquoいいね違うねrdquoボタンは画面もあるが外付けでも販売13

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

Copyright copy Masaya Ando

66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 56: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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56

小括 UXコンセプトツリーをつくる効果

n UXコンセプトツリーを途中段階で導出することかとして以下の2つが挙げられる

1  ユーザー体験価値が企業の提供価値の文脈の中に位置づけられ明確化される

2  個別に発想したアイデアだけがUXデザインの成果となるだけでなくユーザー体験価値を実現する手段として明確に位置づけられる

3  アイデアや商品コンセプトの評価を行う際にどの水準までが検証できたかの基準が明確になりブラッシュアップが行いやすくなる

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

Copyright copy Masaya Ando

58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

Copyright copy Masaya Ando

62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

Copyright copy Masaya Ando

63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

Copyright copy Masaya Ando

64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

Copyright copy Masaya Ando

66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

Copyright copy Masaya Ando

67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

Copyright copy Masaya Ando

68

やってみよう

Copyright copy Masaya Ando

69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

Copyright copy Masaya Ando

73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

Copyright copy Masaya Ando

83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 57: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

57

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ワーク① 体験価値の導出

313

~「健康を気遣う」をテーマに~

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

Copyright copy Masaya Ando

59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

Copyright copy Masaya Ando

64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

Copyright copy Masaya Ando

65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

Copyright copy Masaya Ando

66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

Copyright copy Masaya Ando

85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

Copyright copy Masaya Ando

86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

Copyright copy Masaya Ando

87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

Copyright copy Masaya Ando

88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

Copyright copy Masaya Ando

89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

Copyright copy Masaya Ando

94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

Copyright copy Masaya Ando

95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 58: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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58

ワークショップ

n 目的 ndash UXコンセプトツリーをつくるためにコアとなるユー

ザーの体験価値を導出する方法を体験する ndash エスノグラフィやインタビューなどフィールドから得た

情報からldquo行為の背後にある価値rdquo を紡ぎ出す感覚を体感する

n 方法 ndash KA法

bull 紀文食品の浅田和実氏が2006年に開発消費財のマーケティング開発分野で注目されつつある手法13

bull 調査で把握されたテキスト情報を分解カード化マップ化 bull 初心者でも比較的習得しやすいのが特徴13

Copyright copy Masaya Ando

59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

Copyright copy Masaya Ando

63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

Copyright copy Masaya Ando

65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

Copyright copy Masaya Ando

66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

Copyright copy Masaya Ando

67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

Copyright copy Masaya Ando

68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

Copyright copy Masaya Ando

74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

Copyright copy Masaya Ando

80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

Copyright copy Masaya Ando

94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 59: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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59

対象行為テーマ

「健康を気遣う」

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

Copyright copy Masaya Ando

66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

Copyright copy Masaya Ando

73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

Copyright copy Masaya Ando

74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

Copyright copy Masaya Ando

75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

Copyright copy Masaya Ando

76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

Copyright copy Masaya Ando

ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

Copyright copy Masaya Ando

78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

Copyright copy Masaya Ando

79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

Copyright copy Masaya Ando

80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

Copyright copy Masaya Ando

81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

Copyright copy Masaya Ando

82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

Copyright copy Masaya Ando

83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

Copyright copy Masaya Ando

84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

Copyright copy Masaya Ando

85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

Copyright copy Masaya Ando

86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

Copyright copy Masaya Ando

88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 60: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「野菜不足を補充」

13

タイプ A あなたがやりたくてもできていないこと13 No213 13 NK13

野菜ジュースを一日 低5皿は摂らないとけないとは思っているがなかなか難しく不

足分を野菜ジュースで補充13 お味噌汁や野菜スープサラダお浸しなどだと 低でも5分かかってしまうが野菜

ジュースならコップに注いでレンジで温めるだけだ時間がない時や野菜不足を感じる

時利用している野菜100のジュースをいくつか飲んだがやはり果汁が入っている

ほうが飲みやすく果汁入りに戻ってしまった今の所続けて飲んでいる13

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

Copyright copy Masaya Ando

62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

Copyright copy Masaya Ando

63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

Copyright copy Masaya Ando

64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

Copyright copy Masaya Ando

65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

Copyright copy Masaya Ando

66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

Copyright copy Masaya Ando

67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

Copyright copy Masaya Ando

68

やってみよう

Copyright copy Masaya Ando

69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

Copyright copy Masaya Ando

70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

Copyright copy Masaya Ando

71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

Copyright copy Masaya Ando

73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

Copyright copy Masaya Ando

74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

Copyright copy Masaya Ando

75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

Copyright copy Masaya Ando

76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

Copyright copy Masaya Ando

ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

Copyright copy Masaya Ando

78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

Copyright copy Masaya Ando

79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

Copyright copy Masaya Ando

80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

Copyright copy Masaya Ando

81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

Copyright copy Masaya Ando

82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

Copyright copy Masaya Ando

83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

Copyright copy Masaya Ando

84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

Copyright copy Masaya Ando

85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

Copyright copy Masaya Ando

86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

Copyright copy Masaya Ando

87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

Copyright copy Masaya Ando

88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

Copyright copy Masaya Ando

89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

Copyright copy Masaya Ando

ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

Copyright copy Masaya Ando

91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

Copyright copy Masaya Ando

94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

Copyright copy Masaya Ando

95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 61: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

対象テーマ「新しい友達を作る」   13

写真①13 自分の目線に13 合わせた構図13

13 写真はこのサイズに13

トリミングして下さい13 (74センチtimes74センチ)13

写真②13 周囲を含めた全体の写

真13 13

写真はこのサイズに13 トリミングして下さい13

(74センチtimes74センチ)13

フォトエッセイフォーマット13

copy13 Masaya13 Ando13 201213

「自転車通勤」

13

タイプ B あなたがやりたくてもできていないこと13

週に1度ジムに行くか行かないか程度で運動不足は自覚している13 会社までは車で5分程度の距離なので自転車通勤歩いても通勤できる距離なので

せめて自転車通勤をしたいところ13 でも冬は寒く朝はなかなか明るくならないし帰宅時は真っ暗で明るい道を通ろうと

すると坂道が多く疲れる夏は暑く季節の良い春は花粉がこわく秋は何かと行事が

多く忙しく13 たまに自転車で行こうと思うと雨が降ったり風が強かったりあるいは荷物が多かった

り会社が終わってすぐにどこかに行かないと行けなかったり結局自転車通勤を

しようと思ったことすら忘れて車で通勤している13

No213 13 NK13

Copyright copy Masaya Ando

62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

Copyright copy Masaya Ando

63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

Copyright copy Masaya Ando

64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

Copyright copy Masaya Ando

65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

Copyright copy Masaya Ando

66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

Copyright copy Masaya Ando

67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

Copyright copy Masaya Ando

68

やってみよう

Copyright copy Masaya Ando

69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

Copyright copy Masaya Ando

70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

Copyright copy Masaya Ando

71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

Copyright copy Masaya Ando

73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

Copyright copy Masaya Ando

74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

Copyright copy Masaya Ando

75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

Copyright copy Masaya Ando

76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

Copyright copy Masaya Ando

ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

Copyright copy Masaya Ando

78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

Copyright copy Masaya Ando

79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

Copyright copy Masaya Ando

80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

Copyright copy Masaya Ando

81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

Copyright copy Masaya Ando

82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

Copyright copy Masaya Ando

83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

Copyright copy Masaya Ando

84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

Copyright copy Masaya Ando

85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

Copyright copy Masaya Ando

86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

Copyright copy Masaya Ando

87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

Copyright copy Masaya Ando

88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

Copyright copy Masaya Ando

89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 62: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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62

フォトエッセイ写真のイメージ

行っていること13

内省写真13

やりたいけどできてないこと13

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

Copyright copy Masaya Ando

66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

Copyright copy Masaya Ando

74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

Copyright copy Masaya Ando

83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

Copyright copy Masaya Ando

ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

Copyright copy Masaya Ando

94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

Copyright copy Masaya Ando

95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 63: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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63

このワークショップの全体の流れイメージ

撮影してきた写真13

フォトエッセイ30文字程度で13出来事を書く13

インフォーマントから13 分析13

KA法で価値抽出

KJ法でグルーピング

Copyright copy Masaya Ando

64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

Copyright copy Masaya Ando

66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

Copyright copy Masaya Ando

67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

Copyright copy Masaya Ando

69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

Copyright copy Masaya Ando

70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

Copyright copy Masaya Ando

71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

Copyright copy Masaya Ando

73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

Copyright copy Masaya Ando

75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

Copyright copy Masaya Ando

76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

Copyright copy Masaya Ando

83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

Copyright copy Masaya Ando

88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

Copyright copy Masaya Ando

89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

Copyright copy Masaya Ando

91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

Copyright copy Masaya Ando

95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 64: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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64

KA法の特徴~ワークショップの成果を例に

韓国ラーメンは思ったほど辛くなくてとてもおいしかった13

意外性が 面白いね13

意外性を 楽しむ価値13

調査結果

カードを使って生活の出来事の中にある価値をあぶり出す

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

Copyright copy Masaya Ando

66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

Copyright copy Masaya Ando

67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

Copyright copy Masaya Ando

69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

Copyright copy Masaya Ando

70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

Copyright copy Masaya Ando

73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

Copyright copy Masaya Ando

74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

Copyright copy Masaya Ando

75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

Copyright copy Masaya Ando

82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

Copyright copy Masaya Ando

83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

Copyright copy Masaya Ando

88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

Copyright copy Masaya Ando

94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

Copyright copy Masaya Ando

95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 65: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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65

KA法の分析手順

1 カード化の作成ndash  フォトエッセイやユーザ調査データなどからユーザ行動部分

を抽出しカード化の「出来事」欄に書く bull  今回はフォトエッセイ(内観)を撮影した本人が出来事欄を書いてく

ださい

2 体験価値の抽出

ndash  カードに記入された「出来事」に注目しユーザになりきって「ユーザの心の声」を書く「出来事」と「ユーザの心の声」を参考に体験価値抽出する

3 価値マップの作成

ndash  各カードの価値に着目してKJ法により構造化する抽出された価値を用いて行為の背景にある価値の全体像を表現する13

Copyright copy Masaya Ando

66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

Copyright copy Masaya Ando

67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

Copyright copy Masaya Ando

68

やってみよう

Copyright copy Masaya Ando

69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

Copyright copy Masaya Ando

73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

Copyright copy Masaya Ando

74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

Copyright copy Masaya Ando

75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

Copyright copy Masaya Ando

76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

Copyright copy Masaya Ando

ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

Copyright copy Masaya Ando

78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

Copyright copy Masaya Ando

83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

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85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

Copyright copy Masaya Ando

95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 66: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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66

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

できていないことはポジティブな価値表現にして未充足とする

Copyright copy Masaya Ando

67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

Copyright copy Masaya Ando

68

やってみよう

Copyright copy Masaya Ando

69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

Copyright copy Masaya Ando

70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

Copyright copy Masaya Ando

71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

Copyright copy Masaya Ando

73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

Copyright copy Masaya Ando

74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

Copyright copy Masaya Ando

75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

Copyright copy Masaya Ando

76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

Copyright copy Masaya Ando

ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

Copyright copy Masaya Ando

78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

Copyright copy Masaya Ando

80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

Copyright copy Masaya Ando

81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

Copyright copy Masaya Ando

82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

Copyright copy Masaya Ando

83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

Copyright copy Masaya Ando

84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

Copyright copy Masaya Ando

85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

Copyright copy Masaya Ando

86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

Copyright copy Masaya Ando

87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

Copyright copy Masaya Ando

88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

Copyright copy Masaya Ando

ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

Copyright copy Masaya Ando

91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

Copyright copy Masaya Ando

94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

Copyright copy Masaya Ando

95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 67: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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67

どんな行為にも潜む価値

n KA法の 大の特徴はたった一つのどんなに小さな出来事にも価値があるという考え方に立っている13

ldquo動詞+価値rdquoで表現することで体験の価値を導出

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68

やってみよう

Copyright copy Masaya Ando

69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

Copyright copy Masaya Ando

73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

Copyright copy Masaya Ando

74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

Copyright copy Masaya Ando

75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

Copyright copy Masaya Ando

76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

Copyright copy Masaya Ando

ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

Copyright copy Masaya Ando

78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

Copyright copy Masaya Ando

81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

Copyright copy Masaya Ando

82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

Copyright copy Masaya Ando

83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

Copyright copy Masaya Ando

85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

Copyright copy Masaya Ando

86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

Copyright copy Masaya Ando

87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

Copyright copy Masaya Ando

88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

Copyright copy Masaya Ando

89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

Copyright copy Masaya Ando

91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

Copyright copy Masaya Ando

94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

Copyright copy Masaya Ando

95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 68: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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68

やってみよう

Copyright copy Masaya Ando

69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

Copyright copy Masaya Ando

70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

Copyright copy Masaya Ando

71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

Copyright copy Masaya Ando

73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

Copyright copy Masaya Ando

74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

Copyright copy Masaya Ando

75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

Copyright copy Masaya Ando

76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

Copyright copy Masaya Ando

78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

Copyright copy Masaya Ando

83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

Copyright copy Masaya Ando

84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

Copyright copy Masaya Ando

85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

Copyright copy Masaya Ando

86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

Copyright copy Masaya Ando

88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

Copyright copy Masaya Ando

94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 69: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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69

まず練習してみよう

n  写真の下にある「出来事」を読んでみる ndash  出来事はフォトエッセイのldquoエッセイrdquoにあたる部

分行動や状況個人の考えが含まれている

n  写真と出来事を参考に「ユーザの心の声」を考えてみる ndash  このフォトエッセイを書いたユーザのいいたことを

一言で代弁するとどんな言葉になるかユーザになりきって言ってみる

n  写真と出来事心の声を参考に価値を抽出する ndash  必ず「~する価値」と表現すること ndash  きれいで抽象度の高い言葉よりもベタでダサく

ても心の声に基づいた言葉の方がよい ndash  必ずユーザが感じる価値となるようにすること

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

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73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

Copyright copy Masaya Ando

74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

Copyright copy Masaya Ando

75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

Copyright copy Masaya Ando

76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

Copyright copy Masaya Ando

79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

Copyright copy Masaya Ando

80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

Copyright copy Masaya Ando

81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

Copyright copy Masaya Ando

82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

Copyright copy Masaya Ando

83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

Copyright copy Masaya Ando

85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

Copyright copy Masaya Ando

86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

Copyright copy Masaya Ando

87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

Copyright copy Masaya Ando

88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

Copyright copy Masaya Ando

89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

Copyright copy Masaya Ando

94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 70: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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70

出来事を書く際の注意点

n 出来事は「状況動機」「行動」「結果」の2つ以上の要素を組み合わせる多少想像で補ってもよい13

状 況(~だったとき) (~だったので)13

動 機(~と思ったので)

(~と考えて)13

行 動(~した)13

結 果(~となっただった) (~と感じた思った)13

動機 + 行動13 行動 + 動機 + 結果13

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

Copyright copy Masaya Ando

73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

Copyright copy Masaya Ando

75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

Copyright copy Masaya Ando

76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

Copyright copy Masaya Ando

79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

Copyright copy Masaya Ando

80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

Copyright copy Masaya Ando

81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

Copyright copy Masaya Ando

82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

Copyright copy Masaya Ando

83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

Copyright copy Masaya Ando

84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

Copyright copy Masaya Ando

85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

Copyright copy Masaya Ando

86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

Copyright copy Masaya Ando

87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

Copyright copy Masaya Ando

ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

Copyright copy Masaya Ando

91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

Copyright copy Masaya Ando

94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

Copyright copy Masaya Ando

95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 71: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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71

価値の抽象化レベルの問題

n 価値を書く時抽象化するレベルに注意しましょう

l 抽象度を高くしすぎない bull  人の行為は 終的には「安心安全幸せに」になる bull  後でKJ法で抽象度を上げるので心の声をそのまま表現

する位がよい

l テーマから外れた価値にしない bull  テーマに関する行為を調べているのでその体験に関連し

た価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

Copyright copy Masaya Ando

73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

Copyright copy Masaya Ando

74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

Copyright copy Masaya Ando

75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

Copyright copy Masaya Ando

76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

Copyright copy Masaya Ando

ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

Copyright copy Masaya Ando

78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

Copyright copy Masaya Ando

79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

Copyright copy Masaya Ando

80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

Copyright copy Masaya Ando

82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

Copyright copy Masaya Ando

83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

Copyright copy Masaya Ando

84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

Copyright copy Masaya Ando

85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

Copyright copy Masaya Ando

86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

Copyright copy Masaya Ando

87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

Copyright copy Masaya Ando

88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

Copyright copy Masaya Ando

89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

Copyright copy Masaya Ando

94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

Copyright copy Masaya Ando

95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 72: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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72

まずグループを探ってみよう

n ポストイットでとりあえずの名前を付けよう色つきマスキングテープをうまく使おう13

まずは分けてみないとわからない仮に分けてみましょう

Copyright copy Masaya Ando

73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

Copyright copy Masaya Ando

74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

Copyright copy Masaya Ando

75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

Copyright copy Masaya Ando

76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

Copyright copy Masaya Ando

ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

Copyright copy Masaya Ando

78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

Copyright copy Masaya Ando

79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

Copyright copy Masaya Ando

80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

Copyright copy Masaya Ando

81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

Copyright copy Masaya Ando

82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

Copyright copy Masaya Ando

83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

Copyright copy Masaya Ando

84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

Copyright copy Masaya Ando

85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

Copyright copy Masaya Ando

86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

Copyright copy Masaya Ando

87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

Copyright copy Masaya Ando

88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

Copyright copy Masaya Ando

89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

Copyright copy Masaya Ando

91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

Copyright copy Masaya Ando

94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

Copyright copy Masaya Ando

95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 73: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

Copyright copy Masaya Ando

73

KJ法で関係性を分析する際のポイント

n グループが大体見えてきたらA3の紙に張り付けマーカーで円を書きはさみで丸くカットする13

グループを丸で囲う13

丸く切りぬく13

人は四角いままだと並べてしまう丸い形は関係を探るようになる

Copyright copy Masaya Ando

74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

Copyright copy Masaya Ando

75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

Copyright copy Masaya Ando

76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

Copyright copy Masaya Ando

ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

Copyright copy Masaya Ando

78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

Copyright copy Masaya Ando

79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

Copyright copy Masaya Ando

81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

Copyright copy Masaya Ando

83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

Copyright copy Masaya Ando

84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

Copyright copy Masaya Ando

85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

Copyright copy Masaya Ando

86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

Copyright copy Masaya Ando

87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

Copyright copy Masaya Ando

88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

Copyright copy Masaya Ando

89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

Copyright copy Masaya Ando

ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

Copyright copy Masaya Ando

91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

Copyright copy Masaya Ando

94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

Copyright copy Masaya Ando

95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 74: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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74

価値マップの作成のコツ

n 中分類の価値同士の関係性を考える際循環構造やプロセスを仮定して構造化するとよい13

価値の状態がシフトする条件などを書く13

価値マップの13タイトルを書く13

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75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

Copyright copy Masaya Ando

76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

Copyright copy Masaya Ando

82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

Copyright copy Masaya Ando

83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

Copyright copy Masaya Ando

85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

Copyright copy Masaya Ando

86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

Copyright copy Masaya Ando

87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

Copyright copy Masaya Ando

89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

Copyright copy Masaya Ando

91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

Copyright copy Masaya Ando

94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

Copyright copy Masaya Ando

95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 75: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

Copyright copy Masaya Ando

75

KJ法を進める時の特別ルール

「ちょっとまって戻る(10分)」カード

制限時間に間に合わせるためにさっきはちょっと妥協したけど戻りたい13

一人1回だけ使えます1313戻って作業するかどうかはグループの判断です13

Copyright copy Masaya Ando

76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

Copyright copy Masaya Ando

ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

Copyright copy Masaya Ando

78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

Copyright copy Masaya Ando

79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

Copyright copy Masaya Ando

80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

Copyright copy Masaya Ando

81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

Copyright copy Masaya Ando

82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

Copyright copy Masaya Ando

83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

Copyright copy Masaya Ando

84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

Copyright copy Masaya Ando

85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

Copyright copy Masaya Ando

86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

Copyright copy Masaya Ando

87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

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76

抽出される体験価値の3つタイプ

n KAカードで抽出された価値はKJ法でグルーピングし全体像を表現するその際抽出される価値は大きく3つのタイプがある13

ldquoあるあるrdquo

ldquoそうそうrdquo

ldquoへーrdquo

顕在化された価値でありすでに多くの人が感じている価値である可能性が高い13

顕在化されていない価値だが言われてみれば多くの人が共感する可能性が高い価値13

一部の人が感じている価値であり共感性は低いかもしれないが文脈によっては重要な可能性を秘めている価値13

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

Copyright copy Masaya Ando

78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

Copyright copy Masaya Ando

81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

Copyright copy Masaya Ando

82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

Copyright copy Masaya Ando

83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

Copyright copy Masaya Ando

84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

Copyright copy Masaya Ando

85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

Copyright copy Masaya Ando

86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

Copyright copy Masaya Ando

87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

Copyright copy Masaya Ando

88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

Copyright copy Masaya Ando

89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

Copyright copy Masaya Ando

ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

Copyright copy Masaya Ando

91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

Copyright copy Masaya Ando

94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

Copyright copy Masaya Ando

95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 77: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

77

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ワーク② 体験価値に基づくアイデア発想 

413

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

Copyright copy Masaya Ando

79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

Copyright copy Masaya Ando

82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

Copyright copy Masaya Ando

85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

Copyright copy Masaya Ando

87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

Copyright copy Masaya Ando

94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

Copyright copy Masaya Ando

95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 78: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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78

ユーザ調査の結果からアイディア発想に結びつける

(参考2011年4月25日産業技術大学院大学デザインミニ塾 佐々木千穂氏講演資料)13

調査結果

調査結果から本当は何ができたらよいかを考えあるべきユーザ体験を考えつつ発想する

抽象13

具体13

ldquoどんな風にrdquoが 重要

Copyright copy Masaya Ando

79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

Copyright copy Masaya Ando

80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

Copyright copy Masaya Ando

81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

Copyright copy Masaya Ando

82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

Copyright copy Masaya Ando

83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

Copyright copy Masaya Ando

85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

Copyright copy Masaya Ando

87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

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79

新しい行動習慣価値観

イノベーティブなアイディアの2つの考え方

アイディア

アイディア

新しい行動習慣価値観

プロスペクティブアプローチ

レトロスペクティブアプローチ

アイディアのサバイバル

社会的現実に対する共感

着目する価値やその価値を満たしていると思われるエクストリームなユーザーの行為をヒントに考えると良い

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

Copyright copy Masaya Ando

81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

Copyright copy Masaya Ando

82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

Copyright copy Masaya Ando

83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

Copyright copy Masaya Ando

84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

Copyright copy Masaya Ando

85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

Copyright copy Masaya Ando

86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

Copyright copy Masaya Ando

87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

Copyright copy Masaya Ando

88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

Copyright copy Masaya Ando

89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

Copyright copy Masaya Ando

ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

Copyright copy Masaya Ando

91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

Copyright copy Masaya Ando

94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

Copyright copy Masaya Ando

95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 80: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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80

商品開発の3要素

n 商品開発はターゲット(人)ベネフィット(モノ)シチュエーション(場)の3要素を決めること13

シチュエーション(バ提供要素研究) 変化が起こる生活場面

ベネフィット(モノ製品要素研究)

生活がプラスに変わる効用効果

ターゲット(ヒト生活要素研究)

生活の変化を も喜ぶ人望む人

商品コンセプト

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81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

Copyright copy Masaya Ando

82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

Copyright copy Masaya Ando

83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

Copyright copy Masaya Ando

85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

Copyright copy Masaya Ando

87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

Copyright copy Masaya Ando

91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

Copyright copy Masaya Ando

94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 81: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

Copyright copy Masaya Ando

81

価値マップ13

価値マップからのコンセプトアイディアの発想法

n 価値マップからコンセプトアイディアを導出するのを支援するためターゲットユーザとなるペルソナを用いる13

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

彼女も仲間も大切な20歳の男子大学生13

ペルソナの価値観を参考に価値の全体像の中から ペルソナに評価されるそうな価値を探索する

Copyright copy Masaya Ando

82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

Copyright copy Masaya Ando

83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

Copyright copy Masaya Ando

84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

Copyright copy Masaya Ando

85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

Copyright copy Masaya Ando

86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

Copyright copy Masaya Ando

87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

Copyright copy Masaya Ando

88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

Copyright copy Masaya Ando

89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

Copyright copy Masaya Ando

ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

Copyright copy Masaya Ando

91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

Copyright copy Masaya Ando

94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

Copyright copy Masaya Ando

95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 82: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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82

価値マップからの発想法①ー一つの価値に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

ペルソナが取り上げた価値を感じてくれるような ベネフィット(機能サービス)は何かを考える

Copyright copy Masaya Ando

83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

Copyright copy Masaya Ando

85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

Copyright copy Masaya Ando

86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

Copyright copy Masaya Ando

87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

Copyright copy Masaya Ando

88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

Copyright copy Masaya Ando

ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

Copyright copy Masaya Ando

91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

Copyright copy Masaya Ando

94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 83: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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83

価値マップからの発想法②ー価値分類に着目する方法

調理体験楽をすることの価値

効率率率化の価値

おいしい食事でポジティブな感情を発揮できる価値

思い出と関連させる価値

探究心を駆り立立てられる価値

物欲をかきたてる価値

交友関係のきっかけをつくる価値

bull一人では極力調理時間をかけない価値bull一人では作らないことの価値bull人任せにする価値

bull時間をかけない価値bull料理の段取りを知る価値bull一度で二度おいしい価値bull物事を同時進行する大事さを知る価値

bullいろいろな調理法を研究してみたくなる価値bull調理器具を色々そろえたくなる価値bull素晴らしい道具を使うことの価値

楽に作る

活動のきっかけbull食事から元気を得る価値bull充実ランチで活力向上価値bullシチュエーション満足価値bull好きなものを食べて幸せになる価値bull場所が食事をおいしくする価値bull満足ランチ促進価値

bull胃に忘れさせない価値bull自分の中に母の味が芽生える価値

食べる意味

bull異性と交際促進価値bull男も料理で女を口説く価値bull自分で作れるようになる価値

P案 楽ができる調理法を追及探求する人が知り合うきっかけを得る

Q案そろえたこだわりの道具を使って食事を作ったり食べたりする

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

P案

Q案

R案

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84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

Copyright copy Masaya Ando

85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

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86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

Copyright copy Masaya Ando

88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

Copyright copy Masaya Ando

89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

Copyright copy Masaya Ando

ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

Copyright copy Masaya Ando

94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 84: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

Copyright copy Masaya Ando

84

コンセプトアイディアの例

ベネフィット

子供と一緒にお菓子を作れる子供が自分でもできるように

料理を通じて親子のコミュニケーション

子供でも本格的なお菓子を毎月つくれる道具をレシピと合わせて

提供するサービス

R案食事や調理の共同体験を通して関係を深められる

キッチンで娘と楽しく過ごしたい35歳13

ターゲット

小学校中~高学年の子供を持つ母親

シチュエーション

子供と休日に料理をする子供が自分で作ったお菓子を友達にあげる

Copyright copy Masaya Ando

85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

Copyright copy Masaya Ando

86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

Copyright copy Masaya Ando

88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

Copyright copy Masaya Ando

89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

Copyright copy Masaya Ando

94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

Copyright copy Masaya Ando

95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 85: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

Copyright copy Masaya Ando

85

この段階でのコンセプトの表現の例

n コンセプトは一度でできるものではないが初期段階でも実現方法が分かるようにすると議論がしやすい13

子供と一緒に

本格的なお菓子をつくれる調理道具を

レシピと合わせて毎月提供する

通信教育型の料理体験支援サービス

ターゲットにとってどんな ldquoグッとくるrdquoシチュエーションで13

ターゲットに対するベネフィットを13

どんな方法で実現する or どんな風に改善する13

どのようなモノなのか13

Copyright copy Masaya Ando

86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

Copyright copy Masaya Ando

87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

Copyright copy Masaya Ando

88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

Copyright copy Masaya Ando

89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

Copyright copy Masaya Ando

ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

Copyright copy Masaya Ando

91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

Copyright copy Masaya Ando

94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

Copyright copy Masaya Ando

95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 86: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

Copyright copy Masaya Ando

86

着眼する価値の共有

n 価値マップを読み込んで自分が「共感」する価値を価値マップに印をつけてください(複数可)

n それぞれ共感する理由体験をシェアしましょう

n 着目する価値で多くの人が共感する価値はあるでしょうか思いもよらない解釈はあるでしょうか13

グループで着眼する価値の候補を3つほど挙げて下さい価値の連鎖でもかまいません

Copyright copy Masaya Ando

87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

Copyright copy Masaya Ando

88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

Copyright copy Masaya Ando

89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

Copyright copy Masaya Ando

ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

Copyright copy Masaya Ando

91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

Copyright copy Masaya Ando

94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

Copyright copy Masaya Ando

95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 87: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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87

簡易ペルソナを作る~SEPIAフレームワーク

 SEPIA法はインタラクティブ製品のマーケティングに有効な分類法として研究検証された方法 (安藤 2008)13   ユーザーの能力(スキル)の自己認知と興味の度合いで分類する13

D高13低13

高13

低13

する能力

に対する興味度

マニアユーザー層

期待先行ユーザー層

冷静合理的ユーザー層

ミニマムユーザー層

スキルUP rarr 興味UP13

興味UP rarr スキルUP13

n ユーザを「能力」と「興味」の2軸で捉え製品を利用することで成長するモデルを想定するとよい13

Copyright copy Masaya Ando

88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

Copyright copy Masaya Ando

89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

Copyright copy Masaya Ando

ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

Copyright copy Masaya Ando

94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

Copyright copy Masaya Ando

95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 88: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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88

SEPIAフレームワークの活用例

n 「健康を気遣う」の場合13

健康維持に興味知識が低い

健康維持に興味知識が高い

健康を維持する行動を行える自信が高い

C冷静合理的ユーザー

Aマニアユーザー

健康を維持する行動を行える自信が低い

Dミニマムユーザー

B期待先行ユーザー

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

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89

SEPIAフレームワークを使った簡易ペルソナ

n 簡易ペルソナはSEPIAと価値マップから作る13ユーザー分類

Aマニアユーザー

B期待先行ユーザー

C冷静合理的ユーザー

Dミニマムユーザー

SEPIAによる基本背景

健康を維持することに興味があり実際に行動する自信もある人

健康を維持することには興味はあるが実際には行動に移す自信がない人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がないが必要になれば実際に行動に移せると思っている人

健康が大切なのは理解しているが差し迫った理由もないため健康維持に興味がなく実際に行動する自信もない人

イメージ

状態家族と一緒に健康で幸せに暮らしたい

誘惑に負けずに健康維持の行動を継続したい

健康づくりをするきっかけが欲しい

自分でもできる健康づくりを知りたい

価値観

家族やペットと一緒に過ごす時間と健康維持を兼ねている健康維持は日常の習慣になっている健康のためには始めたことが今は趣味になっていてリフレッシュになっている

食事や運動など日常のちょっとしたことで気をつけている健康維持の習慣化したいと思っているが続かない心身ともにリフレッシュしたいが仕事が忙しくて余暇が作れないつい誘惑に負けてしまう

健康のためにはまずはストレス発散仕事を効率化して余暇を作ってリフレッシュしたい健康維持のために何かをやるきっかけがあればやるつもり

健康維持のために何かやるには時間が必要だが余暇がない健康のためにはリフレッシュリフレッシュするにはお酒やタバコも仕方ないいろいろな誘惑が多いが仕方ない

90

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ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 90: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

90

Copyright copy Masaya Ando

ワーク③ UXコンセプトツリーの作成

Copyright copy Masaya Ando

91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

Copyright copy Masaya Ando

92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 91: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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91

UXコンセプトツリーの作成法

n UXコンセプトツリーは複数のアイディアを選択判断した結果から共通の体験価値を導出する13

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 92: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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92

アイデア投票

n 創出されたアイディアをいくつかの視点からワークショップで投票してみる13

自分がユーザーだったらぜひ使ってみたいと思うアイディア

企業として提供したらウケそうだと思うアイディア

実現性が高いと思うアイディア

個人的にいいと思うアイディアには各自の理想とするコンテクストが

反映されているはず

会社としてうけそう思うアイディアには各社のDNA各社のサービス文脈が

反映されているはず

実現性が高いと思うアイディアには各自の技術の系譜文脈が反映されているはず

Copyright copy Masaya Ando

93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

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95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 93: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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93

アイディア評価(投票)

n 各人のアイディアを聞いて以下の基準で投票してみましょう (一人各1票)

l 自分がユーザーだとしたらぜひ使ってみたいサービス (赤ポストイット「使ってみたい」)

l 企業として提供したらウケそうだと思うサービス (青ポストイット「ウケそう」)

l 実現性が も高いと思うサービス (黄ポストイット「実現性」)13

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

Copyright copy Masaya Ando

95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 94: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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94

上位アイデアから共通する体験を導出する

n 上位に残ったアイデアを見比べてそこに共通するユーザーの体験価値を導出するその際作る言葉は以下のような表現にするとよい

l ユーザーが共感するようなモチベーションや必要性を含んだものがよい

l 動詞的な表現であるものもしくはユーザーの動きを含んだものがよい

l 多様なタイプのユーザーに共通するもののほうがよい

Copyright copy Masaya Ando

95

UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13

Page 95: UXデザインの上流工程の考え方とプロセス ~リサーチからアイデア発想そしてUIデザインへ

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UXコンセプトツリーをつくる

n  上位のUXコンセプトを導出したらタッチポイントの観点でアイデアを整理しアイデアが実現しようとしている体験を明示する13