クラウド・モデリング

クラウド・モデリング浅海智晴

匠Lab

2010年5月12日

内容

• クラウド・アプリケーションのモデリング技術について、浅海の取り組みの中で考えたことをお話します。

文脈

オブジェクト・モデリングの確認

SimpleModelingの本

オブジェクト・モデルの構成状態機械モデル

静的構造モデル協調モデル

ユースケース(利用事例)

ユースケース図コミュニケーション図

シーケンス図

ステートマシーン図

クラス図をインスタンス化(実体化)したものがオブジェクト図

ユースケースを現実化したものがコミュニケーショ、ン図/シーケンス図コミュニケーション図/シーケン

ス図を利用者の視点によるシステムの利用事例として抽象化したものがユースケース

コミュニケーション図を時間軸の側面から記述したもの

がシーケンス図オブジェクト図上でコラボレーション(メッセージの送受信の集まり)を記述したものがコミュニケーション図

オブジェクト図/クラス、図コミュニケーション

図/シーケンス図に登場するオブジェクトの状態遷移を記述

オブジェクト図

クラス図

SimpleModeling全体像

自然言語

オブジェクト・モデル

静的モデル

ドメイン・モデル要求モデルシステム・モデル

動的モデル

動的モデル

静的モデル

同期

変換

変換静的モデル

利用

用語

ユースケース

コラボレーション

クラス図

静的モデル静的モデル

具体化操

作

操作

動的モデル

静的モデル具体化

クラス図

クラス図クラス図

クラス図

コラボレーション

設計モデル

事実

アプリケーション・モデル

ドメイン・モデル

契約

動的モデル

宣言モデル

規則

OCL OCL

具体

化

ルール・モデル

契約

同期

変換

拡張

機能モデル変換

宣言モデル

ビジネス・ルール

拡張

宣言モデル

ビジネス・ルール

サービス契約

データフロー図

OCL

SimpleModelingモデル変換

ユースケース

具体化

具体化

詳細化

静的構造エンティティドメイン層

データベース

格納

やりたいこと

ドメイン・モデル要求モデルシステム・モデル設計モデル実装

ドメイン層

アプリケーション層

プレゼンテーション層

実現

操作

エンド・ユーザ

具体化

コントロール

バウンダリ

ボキャブラリ

文脈


アプリケーション層

現実世界

動的モデル

業務モデル

抽出

抽出

利用事例

ドメイン・モデル

アプリケーション・モデル

ユースケースとSVO

クラウド・アプリケーションのモデリング

クラウド・アプリケーション・アーキテクチャ論理層の観点から


サーバ側クラウド・アプリケーション

統合層

サービス

サービス

KVS

RDBMS

メッセージ・キュー

：アクセス方式4 手続き呼出し、性能特性障害特性がローカル

。の手続き呼び出しよりも脆弱

：アクセス方式5 メッセージング。分散環境での連携に適応する特性をもつ

：アクセス方式2 KVS。一般のデータはKVSに格納するのが望ましい

アクセス方式3:RESTWebページを手繰って情報を取得する

アクセス方式1: RDBMSACID特性を要求されるデータはRDBMSに

。格納する

サービス

ドメイン層

ビジネス層


REST

統合層

アプリケーションの論理的な構成は従来のものと変わらない

クライアント側

HTML5

サービス

クライアントはWebブラウザ上で動作するHTML5で本格的なGUI

。を構築する

プレゼンテーション層はWeb指、向のMVC2ではなくクライアント

。/サーバ時代のGUIに回帰する

、サーバ側では GUIが使用する。サービスを提供する

クラウド・アプリケーション・アーキテクチャの例

クラウド・アプリケーション

サービス


サービス


プレゼンテーション

サービス

サービス

REST

サービス

KVS

マスターデータなど更新頻度が低いデータは。KVSで配布して直接参照する

バックエンドのサービス群もメッセージによ。って連携

、結果を直接知りたい場合には手続き呼。び出しで同期型の連携を行う

この形式の連携を行うとスケーラビリティが。低くなる

プレゼンテーションの段階でできることをや、っておくとスケールアウトの効果によって

。スケーラビリティが高まる外部サービスからRESTを用いて情報を取

。得するのが典型的な利用方法

KVSデータベースをアクセスするスコープは

。サービスに閉じておくのがよい

。サービス利用の主力はメッセージであるこの形式の連携を行うとスケールアウトに

。よってスケーラビリティを確保できる

メッセージ送信

同期通信

メッセージ配信

RDBMS

。KVSとRDBMSを適材適所で使い分ける。可能であればKVSを使うのが望ましい

クラウドの要件とモデリング技法

エンティティ・モデル

ユースケース・モデル

データベース選択

データ分割

アクセス法解析

データ種別

責務抽出

サービス分割

非同期処理コラボレーション

顧客要求

イベントを中心にした連携

ミッシングリンク

メッセージフローの理由

メッセージフロー図

メッセージフロー図文法(α)

SIMPLEMODELER

SimpleModeler

• SimpleModel用モデル・コンパイラ

• テキストDSL

• Scala DSL

• Scala DSL＆mavenによるモデル・リポジトリ

• Web仕様書、Java、Grails、Google App Engine Python/Javaを生成

SimpleModelerの動作

企画中

CSV

Mindmap(Xmind)

SimpleModelリポジトリ(Maven project)

Web仕様書

クラス図

Javaプログラム

Grailsプログラム

convert

import

import

html

java

grails

project

Scala DSL

Excel

import

検証結果

verify


Google App Engine/Pythonプログラム

Google App Engine Oilプログラム

gae

gaeo

テストセット

testset

Google App Engine/Javaプログラム

gaej

SimpleModelerが生成するコード

index.jsp DEACustomerController

DSYorozuEntityRepositoryService

GwtYorozuEntityRepositoryServiceImpl

index.jspindex.jsp

index.jsp

index.html

GWTCustomerEditor

Dojoウィジェット

DataStore

GwtCustomer

<<document>>DDCustomer

HTML Form

GWT-RPC

Servlet

JSP

AtomYorozuDomainRepositoryServiceServlet

Atomクライアント

RESTYorozuDomainRepositoryServiceServlet

Webブラウザ(JavaScript)

Servlet

Servlet

Servlet

Atom

AtomPub

HTML FormJSON

JDO

<<entity>>DEACustomer

JDO

REST

AtomPub

GWT

Web Controller/Action/Template

EntityRepositoryService

SimpleModelerでの対応方針状態機械モデル

静的構造モデル協調モデル

ユースケース(利用事例)

ユースケース図コミュニケーション図

シーケンス図


クラス図をインスタンス化(実体化)したものがオブジェクト図

ユースケースを現実化したものがコミュニケーショ、ン図/シーケンス図コミュニケーション図/シーケン

ス図を利用者の視点によるシステムの利用事例として抽象化したものがユースケース

コミュニケーション図を時間軸の側面から記述したもの

がシーケンス図オブジェクト図上でコラボレーション(メッセージの送受信の集まり)を記述したものがコミュニケーション図

オブジェクト図/クラス、図コミュニケーション

図/シーケンス図に登場するオブジェクトの状態遷移を記述

オブジェクト図

クラス図

DSLで記述。自動生成。

DSLで記述。自動生成。

ユースケース、サービスをDSLで記述。ユースケースからサービスまではモデル検証。サービス契約からコンポーネントの骨組みを自動生成。

G3フレームワークとの連携で精度を上げたい

SimpleModelerデモ

Scala DSL package com.yorozu import org.simplemodeling.dsl._ import org.simplemodeling.dsl.datatype._ import org.simplemodeling.dsl.domain._ import org.simplemodeling.dsl.domain.values._ case class DER製品 extends DomainResource { term = "製品" caption = "製品" brief = <t></t> description = <text></text> id("製品Id", DVI製品Id()) attribute("製品Name", DVN製品Name()) } case class DVI製品Id extends DomainValueId { term = "製品Id" caption = "製品Id" brief = <t></t> description = <text></text> attribute("value", XString) } case class DVN製品Name extends DomainValueName { term = "製品Name" caption = "製品Name" brief = <t></t> description = <text></text> attribute("value", XString) }

SimpleModelerデモ

Web仕様書

SimpleModelerデモ

クラス図

SimpleModelerデモ

Scala DSL→ステートマシーン図 package com.yorozu import org.simplemodeling.dsl._ import org.simplemodeling.dsl.datatype._ import org.simplemodeling.dsl.domain._ import org.simplemodeling.dsl.domain.values._ case class DER商品 extends DomainResource { term = "商品" caption = "商品" brief = <t></t> description = <text></text> id("商品Id", DVI商品Id()) attribute("商品Name", DVN商品Name()) association("製品", DER製品(), OneMore) statemachine(DM商品状態()) } ・・・中略・・・ case class DM商品状態 extends DomainStateMachine { term = "商品状態" caption = "商品状態" brief = <t></t> description = <text></text> state(DMS入荷待()) state(DMS在庫中()) state(DMS配送中()) state(DMS販売完()) }

case class DMS入荷待 extends DomainState { term = "入荷待" caption = "入荷待" brief = <t></t> description = <text></text> transition(DEE商品入荷(), DMS在庫中()) } case class DMS在庫中 extends DomainState { term = "在庫中" caption = "在庫中" brief = <t></t> description = <text></text> transition(DEE顧客購入(), DMS配送中()) transition(DEE顧客購入(), DMS販売完()) } case class DMS配送中 extends DomainState { term = "配送中" caption = "配送中" brief = <t></t> description = <text></text> transition(DEE商品配送(), DMS販売完()) } case class DMS販売完 extends DomainState { term = "販売完" caption = "販売完" brief = <t></t> description = <text></text> }

SimpleModelerデモ

ステートマシーン図と状態遷移表

SimpleModeler & AppEngine Java

• Web UI

• サービス

• エンティティ

Web UI

• Web MVC→Web GUI

• HTML5/CSS3

• REST/JSON

• GWT2

• GWT-RPC

• HTML4/jQuery

• REST/JSON

SimpleModeler & AppEngine/Java サービス

サービス/コンポーネントの生成

コンポーネント本体リソースアダプタ

変化責務

コンポーネント本体実装

プロトコルファサード

JSONAtomPub XML WS-* CSV

<<abstract>>

<<abstract>>

<<abstract>><<abstract>>

リソースアダプタ

実装

変化責務実装

変化点

外部リソース

外部リソース

サービス契約

完全自動生成

雛形生成

動的モデルの記述と実装

手続き関数(宣言)

実装

状態機械

アクション

イベント状態

ガード

状態機械

アクション

イベント状態

ガード

状態機械

アクション

イベント状態

ガード

状態機械モデル

サービスの挙動を適切なモデルで記述

実行時は状態機械ベースのリアクティブシステム

変換！変換はかなり難しい

モデルを作るのが難しい期待度大

SimpleModeler & AppEngine/Java エンティティ

SimpleModelerが生成するレコード • 共通属性

• 作成日時、更新日時 • 論理更新、楽観ロックなど • AtomPub

• 自己記述的 • スキーマバージョン

• スキーマエボリューション

• スキーマメタデータ • レコードのメタデータをインスタンスごとに持つ

• 更新ログ

• 論理更新、論理削除 • append-only

• AtomPubフィールド対応

メタ・モデル

Event

<<event>>

Actor

<<actor>>

Resource

<<resource>>

Powertype

<<powertype>>

Service

<<service>>

Rule

<<rule>>

UseCase

<<usecase>>

Usage

<<service>>

メタ・モデルのインスタンス

ドメイン

イベント

アクター

リソース

業務ユースケース

システム・ユースケース

状態機械

業務タスク

システム・タスク

業務タスクをアクターとサービス・システムの対話として具体化

業務タスクの実行によってイベントが発生する

サービス・システム外にあるオブジェクト

サービス・システム上で発生するイベント

サービス・システムが管理しているオブジェクト

アクターと業務システムの物語

アクターとサービス・システムの物語

業務ユースケースのフローの中でサービス・システムと対話するステップ

脚本

物語

登場人物

出来事

道具

イベントに参加するアクター

イベントによって更新(+参照)されるリソース

イベントによって状態が遷移する

サービス

関連

<<aggregate>>

<<part>>

関連の種類関連(association) 集約 (aggregation) 合成 (composition) whole-partの合成

多重度 1, 0..1(?), 1..N(+), 0..N(*)

DataStore Id Key, String, Long

物理ID、論理ID エンティティ参照

物理ID、論理ID

自動採番、手動採番物理更新、論理更新物理削除、論理削除 unary、binary リンク参照、Query参照キャッシュ有無トランザクション

気にしない、BASE、ACID

EntityとValue Object(document) 間の転記

<<event>>DEE顧客購入

<<actor>>DEA顧客

<<actor>>DER商品

<<item>>DEI顧客購入商品明細

顧客取引番号: DVI顧客取引番号

顧客番号: DVI顧客番号

商品番号: DVI商品番号


価格: Money

個数: XUnsignedInt

顧客名: PartyName

日時: DateTime

商品名: DVN商品名


明細番号: ItemNo

<<document>>DD顧客購入依頼文書

日時: DateTime



1...N 価格: Money


在庫数: XUnsignedInt

<<document>>DD顧客購入結果文書顧客取引番号: DVI顧客取引番号

顧客取引番号: DVI顧客取引番号

日時: DateTime



1...N価格: Money


顧客名: PartyName

商品名: DVN商品名

同期write + 非同期ログwrite + 管理情報cache

Webブラウザ

アプリケーション(Servlet) Customer

Customer管理情報

TaskQueue

アプリケーション(Servlet)

処理結果ログ

memcache


/_system/flush

/_system/event/log

/customer/c11/update-async?name=ABC_Taro

①

③

②

④

⑤

⑥

⑦

⑧

⑨

⑩

Cron

非同期write

Webブラウザ


Customer

Customer管理情報

TaskQueue


処理結果ログ

memcache


/_system/flush

/customer/c11/update?name=ABC_Taro

/customer/c11/update-async?name=ABC_Taro

①

③

②

④⑤

⑥

⑦

⑧

⑨

⑩

Cron

powertype/区分コード

山田太郎 1

DP料金区分DEA顧客

無料

2 エントリ

3 プロフェッショナル

名前

12345ID ID 料金区分名

3料金区分

プロ料金区分

_料金区分名

2009-03-03料金区分_updated

updated

2008-10-10

2008-10-10

2009-05-05

<<actor>>DEA顧客

<<powertype>>DP料金区分

無料エントリプロフェッショナル

山田太郎

DD顧客

名前

12345ID

3料金区分

プロ料金区分

_料金区分名

モデルとレコード

山田太郎

DEE注文

発効日

1234567ID

23456顧客

山田太郎顧客_名前

注文詳細

<<event>>DEE注文

<<part>>DEP注文詳細

山田太郎

DEA顧客

名前

12345ID

1..*<<actor>>DEA注文

<<resource>>DER商品

1

DEP注文詳細

135

2 246

3 369

ID 商品商品_名前価格

みかん

りんご

ぶどう

100

80

120

個数

5

3

8

135

246

369

ID 商品_名前価格

みかん

りんご

ぶどう

100

80

120

updated

2009-05-05

2009-05-05

2009-05-05

2009-03-03updated

DER商品

updated 2009-09-09

スキーマ・エボリューション(課題)

スキーマ V3

スキーマ V2

スキーマ V1

スキーマ V2ハンドラ



スキーマ V3エンティティ

スキーマ V1レコード



アプリケーション

生成

G3フレームワーク

G3フレームワーク

• メッセージフロー実行系

• Scala DSLで記述したメッセージフローモデルを実行する

• メッセージ、チャネル、エージェント

• 分散サービス向けの糊言語

• 故障、遅延、規模を扱う

• プラットフォーム(構想)

• ローカル環境

• スクリプト言語として

• クラウド環境

• Google App Engine

• Mule ESB/Active MQ/Spring

• Windows Azure/Amazon EC2/VMforce

チャネルの構造

例1

class Split4 extends G3Application {

agent('compute) {

case x: Int => x + 100

} aggregate()

start(List(1, 2, 3, 4, 5)) split() publish("compute")

}

例2

class Join extends G3Application {

agent('compute) {

case x: Int => x + 100

}

start(List(1, 2, 3, 4, 5)) split() publish("compute") join() aggregate()

}

例3

class TwitterScan extends G3Application {

service('demogon, "http://[user]:[password]@twitter.com/statuses/user_timeline/[user].atom")

start invoke("demogon") agent {

case AtomFeed(feed) => feed.toString

case _ => "???"

} agent {

x => println("==> " + x)

x

}

}

まとめ

• 静的モデル

• 基本的なモデリングの枠組みは同じでよさそう

• クラウド(BASEなど)を意識した追加定義で対応

• DSLからの自動生成はかなりできそう

• モデルに記述した各種特性から最適なコードを生成する

• 動的モデル

• 状態遷移モデルはモデル定義可能、自動生成可能

• ただし適用範囲が狭い

• 振舞いモデルに工夫が必要

• 浅海のアプローチはメッセージフローモデルの導入

• メッセージフロー図

• メッセージフローDSL＆実行フレームワーク

• SimpleModelerでのDSL定義＆自動生成も行いたい

クラウド・モデリング

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