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6 露出柱脚

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Page 1: 6 露出柱脚 - jsca.or.jpアンカーボルトを設置し、鉄骨建 方後にベースプレートと基礎コ ンクリートの隙間に無収縮モル タル(isグラウト)を充てんして基礎コンクリートとベースプレートを一体化させ、柱脚の固

6 露出柱脚

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6. 露出柱脚

製品名 メーカー

ISベース アイエスケー㈱

送電用ボルトメーカーで転造ネジを使用。

ベースプレート裏面にはBOP(コッターのようなもの)によりせん断力を伝達可能としている。

したがって、ボルト穴が+12~18mmと拡大孔とし、建て方を容易にしている。

アンカーネジは緩み止めとしてイダリングを使用している。

NCベース 日本鋳造㈱

鋳鋼製ベースプレートと高強度アンカーボルト使用。

靱性を確保するために下ナット方式としている。

DSの割増し無し。(保有水平耐力は必要保有水平耐力の1.1倍以上)

ハイベース 日立機材㈱

アンボンドタイプの高強度アンカーボルト使用。

角型鋼管、円形鋼管、SRC用などラインナップが多い。

NEO工法はDSの割増し無し。(保有水平耐力は必要保有水平耐力の1.1倍以上)

ベースパック

旭化成㈱

岡部㈱

保有耐力接合を中心とし、柱脚ヒンジタイプもある。

アンカーボルトとボルト穴とのクリアランスが15~30mmあり、建て方の施工性を向上させている。

スマートベース 東京鉄鋼㈱

アンカーボルトをネジテッコンSD490とし、定着金物をプレートナットとしたアンカー工法。

アンカーボルトを主筋として、新たに礎柱を設ける必要がない。

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①①①①

ISISISIS ベースベースベースベース柱脚工法柱脚工法柱脚工法柱脚工法

◆工法の概要

IS ベース柱脚工法は、角形鋼管、

円形鋼管および H 形鋼を柱とす

る露出型柱脚工法です。

IS ベースは、アンカーボルト、

六角ナット、丸座金、イダリング、

定着板、ベースプレートおよびベ

ースモルタルで構成されていま

す。(図 1)

本工法は、基礎コンクリートに

アンカーボルトを設置し、鉄骨建

方後にベースプレートと基礎コ

ンクリートの隙間に無収縮モル

タル(IS グラウト)を充てんして基礎コンクリートとベースプレートを一体化させ、柱脚の固

定度を確保する工法です。

アンカーボルトには、国土交通大臣認定(認定番号:MBLT-0111)の IS ベース専用材を使

用しています。また、工法は、財団法人日本建築センターの一般評定(評定番号:BCJ 評定

ST0112-04)を取得しています。

◆適用範囲

表 1 IS ベース適用柱サイズ

使用柱材種別(IS ベース) 最小サイズ 最大サイズ

角形鋼管(S シリーズ) □150×150 □550×550

円形鋼管(C シリーズ) φ190.7 φ558.8

H 形鋼 柱材 F 値=235N/mm2

(H シリーズ HA タイプ) H200×200×8×12 H700×300×13×24

H 形鋼 柱材 F 値=325N/mm2

(H シリーズ HX タイプ) H200×200×8×12 H588×300×12×20

◆施工管理

IS ベース柱脚工法の施工は、アイエスケー㈱の責任において、作業者を教育しており、施工

はアイエスケー㈱の IS ベース技術委員会が認定した有資格者が、工程ごとにチェックシートに

基づいて行っています。

◆ISベースが組み込まれている一貫ソフト

表 2 一貫ソフト名一覧

メーカー名 ソフト名

ユニオンシステム Super Build/SS3

構造システム BUS5

構造ソフト BUILD.一貫Ⅳ+

アンカーボルト

ゲージプレート

六角ナット

ベースモルタル

ベースプレート

定 着 板

丸 座 金

イダリング

柱 材

セットフレーム

アンカーボルトの据付

捨てコンクリート

セットアンカー

ベースモルタルの充てん

図 1 IS ベース柱脚工法の概要

◆連絡先電話番号

アイエスケー㈱ IS ベース事業部

URL http://www.isbase.jp

本社・西部営業 大阪市西淀川区御幣島 1-16-11

Tel.06-6474-0855 Fax.06-6474-3380

東部営業 東京都港区新橋 2-13-6 中井ビル 3F

Tel.03-5251-5545 Fax.03-5251-5226

アイエスケー株式会社

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②②②② 日本鋳造株式会社

NCNCNCNC ベースベースベースベースEXEXEXEXⅡⅡⅡⅡ((((EXEXEXEX をバージョンアップ)をバージョンアップ)をバージョンアップ)をバージョンアップ) ((((露出型弾性固定柱脚工法露出型弾性固定柱脚工法露出型弾性固定柱脚工法露出型弾性固定柱脚工法)))) 日本鋳造株式会社日本鋳造株式会社日本鋳造株式会社日本鋳造株式会社

▫▫▫▫工法の概要・適用範囲工法の概要・適用範囲工法の概要・適用範囲工法の概要・適用範囲

・鋳鋼製ベースプレートと高強度アンカーボルトによる、スリムな、露出型柱脚工法です。

・回転剛性及び耐力は、業界トップレベルです。

・主要材料(建築基準法37条認定品)

・ベースプレート NBP490B鋳鋼

・アンカーボルト NAB700 降伏比0.7以下

・工法評定(CBL評定 SS005-10)

・適用範囲(アンカーボルト4・8・12本タイプ)

・対応角形鋼管柱

外径:☐-150×150~1000×1000mm.

材質:BCR295、BCP325・235、SN490(他の材質もご相談下さ

い。)

・対応円形鋼管柱

外径:○-200~900mm.材質:STKN・STK 400・490

▫▫▫▫工法の特長工法の特長工法の特長工法の特長

・ナットをベースプレートの上下に配置した「下ナット方式」の

ために、荷重・変形関係が、紡錘形になります。

・巨大地震時には、柱脚が塑性化する形式(柱脚ヒンジタイプ)

にもかかわらず、DS値の割り増し(0.05)の必要がありません。(但

し、保有水平耐力は、必要保有水耐力の1.1倍以上必要です。)

・終局時にもベースプレートは降伏しません。

・NCベースが履歴エネルギーを多く吸収するために、上部構造部

材に与えられる損傷を軽減することが可能になります。

・ 巨大地震後のアンカーボルトの残留変形は、わずかです。

・ベースプレートとアンカーボルトの空隙にグラウトを注入する

ことにより一体化するため、せん断耐力が向上し(低減率はゼロ)

座金溶接も不要です。(すべての柱脚に注入します。)

・せん断力の多いブレースのついた柱の柱脚等に最適です。

▫▫▫▫施工管理施工管理施工管理施工管理

・構造設計図に基づき、全てのアンカーフレームの施工図を、メーカー(日本鋳造)が作成・提出し、元

請会社様の承認を頂いてから製作致します。

・アンカーボルトの現場据付は、日本鋳造の認定施工店が、元請会社様の指揮・管理により施工致します。

・ベースプレートと柱材との溶接条件等は、施工要領書等により鉄骨製作者様に周知徹底致します。

▫▫▫▫設計支援態勢設計支援態勢設計支援態勢設計支援態勢

・カタログ・設計ハンドブック・施工要領書

評・認定条件、型式の仮定、RC基礎柱の設計例、施工要領等を記載しています。

・NCベース設計データ搭載の汎用構造計算ソフト

SuperBuild/SS3、BUS5、BUILD一貫Ⅳ+、SEIN La CREA、TIS BRAIN-Ⅱ、(ACE許容)

・NCベース柱脚検定プログラム(NCベース専用の耐力チェック用プログラム)により、耐力チェックが

できます。上記、汎用構造計算ソフトから、柱脚応力データ等が、インポートできます。

・その他の計算ソフトの場合等も、専用テンプレートに入力することで、利用できます。

・赤・青プログラムにより、基礎RC柱型(外形寸法・配筋等)の独自設計が可能です。

・CADデータ

設計施工標準図、基礎柱型配筋例、地中梁主筋配筋図面(テンプレート)

*汎用構造計算ソフト以外は、[NCベースEXⅡ]ホームページからダウンロードできます。

連絡先と電話番号連絡先と電話番号連絡先と電話番号連絡先と電話番号

〒210-9567 川崎市川崎区白石町2-1

日本鋳造(株) エンジニアリング事業部 建材部 ℡(044)322-3765 fax(044)355-8543

下ナットあり 下ナットなし

[M-θ関係の実験例]

[下ナット方式]

[グラウト注入イメージ]

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③      日立機材株式会社

露出型固定柱脚露出型固定柱脚露出型固定柱脚露出型固定柱脚

ハイベースNEO工法ハイベースNEO工法ハイベースNEO工法ハイベースNEO工法

   ブレース付ハイベースNEO工法   ブレース付ハイベースNEO工法   ブレース付ハイベースNEO工法   ブレース付ハイベースNEO工法

お問い合わせ、詳細な資料のご請求は下記までご用命下さい。

国土交通大臣認定 認定番号 MSTL-0404 MBLT-0042~0046

(財)日本建築センター評定(エコタイプ) BCJ評定-ST0059 BCJ評定-ST0058

日立機材株式会社 構造営業部 03-3615-5432日立機材株式会社 構造営業部 03-3615-5432日立機材株式会社 構造営業部 03-3615-5432日立機材株式会社 構造営業部 03-3615-5432

HP http://www.hitachi-kizai.co.jp/HP http://www.hitachi-kizai.co.jp/HP http://www.hitachi-kizai.co.jp/HP http://www.hitachi-kizai.co.jp/

◇1階の◇1階の◇1階の◇1階のDs値割増が不要となりました!値割増が不要となりました!値割増が不要となりました!値割増が不要となりました!

ベースプレートとアンカーボルトの終局耐震性能が充分に発揮さ

れるベースプレート形状とすることで、柱脚の吸収エネルギーを

向上させました。

◇経済性を追求した信頼できる製品◇経済性を追求した信頼できる製品◇経済性を追求した信頼できる製品◇経済性を追求した信頼できる製品

従来のハイベースの特長を継承しつつ、改良を加えてコストの

削減を実現しました。(当社比)

◇高強度柱材にも使用可能!◇高強度柱材にも使用可能!◇高強度柱材にも使用可能!◇高強度柱材にも使用可能!

BCR295、BCP235、BCP325などの角形鋼管はもちろん、鋼管コンク

リート造(CFT造含む)柱や490ニュートン級を超える高強度柱材に

も使用可能です。

ベースプレート鋳鋼タイプ(従来のスーパーハイベース)も見直し →Gタイプとしてリファイン

アンカーボルト

・「2007年版建築物の構造関係技術基準書」に定められた伸び能力を有するアンカーボルト

を採用(降伏比0.7以下を満足)

・アンボンドスリーブによりコンクリートとの付着を切り、力の流れを明確化。

ベースプレート鋼板タイプ(従来のハイベース・エコ)のサイズ拡大→エコタイプで対応

◇◇◇◇ブレース構造に対応した柱脚の設計法を確立!ブレース構造に対応した柱脚の設計法を確立!ブレース構造に対応した柱脚の設計法を確立!ブレース構造に対応した柱脚の設計法を確立!

ブレース構造建物へも独自の設計法を確立し、より設計しや

すくなりました。

Gタイプは、ブレースのガセットプレート取付用リブを設けた形

状のベースプレートも設計可能です。

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④ 岡部株式会社、旭化成建材株式会社

ベースパック柱脚工法

◆工法概要

ベースパック柱脚工法は、ベースプレートのボルト孔とアンカーボルトとのクリアランスが15~30mmあり、これに

より建方の作業性が向上、従来見られた「台直し」の必要がない。このクリアランスに流動性の高い高強度無収

縮グラウトを充填し、せん断力をアンカーボルトに確実に伝達すると

ともに、基礎との一体化を図っている。この施工性の高さを確保しな

がら保有耐力接合を満足する安定した柱脚性能が最大の特長であ

る。また、柱脚部へのブレース接合位置などを考慮した柱脚部応力

の割増を行う独自の設計手法を定めており、ブレース構造における

柱脚設計を簡便に行うことができる。

◆適用範囲

◆施工管理

有資格者だけがアンカーボルトの据付とグラウト充填の施工及び施工管理がで

きる。規定のチェックシートに施工管理記録を記載し、その写しをベースパック施工技術委員会へ提出する。

有資格者は、施工技術委員会が実施する所定の資格講習会を受講し管理技術者及び施工技能者として認め

られた者だけであり、さらに本資格継続には 3 年ごとの更新講習も必要としている。

◆連絡先電話番号

岡部(株) Tel.03-3624-5336 Fax.03-3624-5237

旭化成建材(株) Tel.03-3296-3515 Fax.03-3296-3518

URL http://www.b-pack.net/

F値 例 □150 □175 □200 □250 □300 □350 □400 □450 □500 □550 □600 □650 □700 □750

295N/mm

2

以下 BCR295

325N/mm

2

以下 BCP325

FX3

S3

F値 例 φ200 φ250 φ300 φ350 φ400 φ450 φ500 φ550 φ600 φ650 φ700 φ750 φ800

235N/mm

2

以下 STKN400

325N/mm

2

以下 STKN490

F値 例 H150 H175 H200 H250 H300 H350 H400 H450 H500 H550 H600 H650 H700 H750 H800 H850 H900

235N/mm

2

SN400B

235N/mm

2

SN400B

325N/mm

2

以下 SN490B

325N/mm

2

以下 SN490B

Ⅰ型(保有耐力接合タイプ) Ⅱ型(保有耐力接合タイプ)

適用柱サイズ

ベースパック

型式

柱材 適用柱サイズ

ベースパック

型式

325N/mm

2

以下BCP325NT

柱材

Ⅰ型・Ⅱ型

H-F2

円形-F2

円形-F3

H-F2Q

H-F3

P3(保有耐力接合タイプ)

FX3(保有耐力接合タイプ)

S3(柱脚ヒンジタイプ)

P3

H-S

H-F2(保有耐力接合-標準タイプ)

H-F2Q(保有耐力接合-高せん断力タイプ)

H-F3(保有耐力接合-標準タイプ)

H-S(柱脚ヒンジ-低回転剛性タイプ)

円形-F2(保有耐力接合タイプ)

円形-F3(保有耐力接合タイプ)

ベースパック

型式

柱材 適用柱サイズ

※上記仕様は BCJ 評定 ST0093-12(Ⅰ・Ⅱ・P3・円形・H 形鋼シリーズ)、ST0054-07(NT シリーズ)

によるもの

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スマートベース工法

―定着金物とねじ節鉄筋 SD490 を用いた鉄骨露出柱脚工法―(改定 2)

工法名称

性能証明番号:GBRC 性能証明 第 04-07 号改 2

申 込 者:東京鉄鋼株式会社(本技術の開発は株式会社大林組と共同で行われたものである。)

連 絡 先:東京鉄鋼株式会社 〒102-0071 東京都千代田区富士見 2-7-2 ステージビルディング 11F

TEL:03-5276-9707 FAX:03-5276-9714

工法概要

工法特徴

【概要】

スマートベース工法はねじ節鉄筋(ネジテツコン SD490)をアンカーボルトとし、定着部に既製

機械式定着金物(プレートナット)を用いた鉄骨露出柱脚工法である。

【特徴】

①柱脚部の過密配筋を大幅に改善

・アンカーボルトが柱型部の主筋を兼用

・フープ筋用の建方筋本数が大幅に減少

②分割システムでトータルコストを削減

・ベースプレートは柱鉄骨と現場一括手配を提案

・柱脚組立やモルタル注入は現場の多能工化を提案

適用範囲 ・スマートベース工法は鉄骨造(コンクリート充填鋼管造を含む)建物の柱脚に適用する。

【適用範囲】

角形鋼管 (外径)150 ㎜以上~600 ㎜以下

(鋼種)BCP235,BCP325,BCP325T,BCR295,STKR400,STKR490

円形鋼管 (外径)150 ㎜以上~600 ㎜以下

(鋼種)STK400,STK490,STKN400W,STKN400B,STKN490B

H形鋼管 (せい)150 ㎜以上~900 ㎜以下

(鋼種)SS400,SM490A,SN400B,SN400C,SN490B,SN490C

ベースプレート (鋼種)SM490A,SN490B,SN490C,TMCP325,TMCP355

施工管理

事例写真

【施工】

・スマートベース工法は、(株)大林組、東京鉄鋼(株)、またはこれらから技術指導を受けた施工業

者が本工法の設計施工要領書に定める標準施工要領に準拠して行う。

【事例写真】

①アンカーボルトの組立 ②アンカーボルト設置完了 ③基礎梁の配筋

④基礎コンクリート打設 ⑤鉄骨建方 ⑥ベースモルタルの注入

6-6

E0863
テキストボックス
その他
E0863
長方形
E0863
新規スタンプ
E0863
テキストボックス
【その他】解析ソフトSS3との連動ソフトにより、CSVデータでのやり取りが可能。
E0863
テキストボックス
E0863
テキストボックス
東京鉄鋼株式会社
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7 制振部材

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7 制振部材

(1) 制振部材の種類

本ハンドブックで扱う制振部材(制振ダンパー)は、パッシブ制振構造に対応する

ものうち、広く一般的に使われているものに限定している。エネルギー吸収方法の

原理、また使用している材料の観点から分類すると以下のようになる。

表 7.1 制振部材の種類

力学機構 制振ダンパー

速度依存型ダンパー

(粘性減衰部材)

オイルダンパー

粘性ダンパー

粘弾性ダンパー

変位依存型ダンパー

(履歴減衰部材) 履歴系ダンパー

鋼材ダンパー

鉛ダンパー

摩擦系ダンパー 摩擦ダンパー

(2) 制振部材の取りつけ方法の違いによる分類

制振部材の構造種別と、建物本体への取りつけ方法の組み合わせを示すと以下とな

る。

表 7.2 制振部材の構造形式分類

(参照:「社団法人 日本免震構造協会編 パッシブ制振構造設計・施工マニュアル」)

(3) 制振部材(制振ダンパー)毎の設計情報

次ページ以降に、メーカー各社が提供している制振部材に関する設計情報を示す。

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JSCA金属系部会設計分科会資料『制震装置の種類』(メーカー系)2013年度改定版 (注:図中○中の数値は資料 No.を示す。

シアリンク型

筋違型 壁型 間柱型 その他

オイルダンパー 『制震用オイルダンパー(水平取付)』

日立オートモティブシステムズ ①

http://www.hitachi-automotive.co.jp/pr

oducts/aft/aft_03/index.html

『制震用オイルダンパー(斜め取付)』

日立オートモティブシステムズ ①

http://www.hitachi-automotive.co.jp/pr

oducts/aft/aft_03/index.html

『ハイビルダム(間柱型)』

日立機材 ②

http://www.hitachi-kizai.co.jp/products/

kz/damper/01.html

『アドバンス制震システム』

川金テクノソリューション ⑤

http://www.kawatec.co.jp/japanese/adv

anced/advanced.html

『ハイビルダム(シアリンク型)』

日立機材 ②

http://www.hitachi-kizai.co.jp/products/

kz/damper/01.html

『ハイビルダム(筋違型)』

日立機材 ②

http://www.hitachi-kizai.co.jp/products/

kz/damper/01.html

『カヤバ 制震用オイルダンパー』

カヤバシステムマシナリー ③

https://www.kyb-ksm.co.jp/products/vib

ration_control/news/news-2013110800

18.html

『ビル用オイルダンパー』

三和テッキ ④

http://www.tekki.co.jp/products/list/bui

lding/product_building01.html

粘性ダンパー 『BMDビンガムダンパー』

オイレス工業 ⑦

http://www.oiles.co.jp/menshin/bridge/

product/bm-s/

『シリンダー型粘性ダンパーCVD』

オイレス工業 ⑧

http://www.oiles.co.jp/menshin/

『壁式粘性ダンパー制震壁』

オイレス工業 ⑨

http://www.oiles.co.jp/menshin/buildin

g/seishin/products/vwd/

『間柱型粘性ダンパーHVD-S』

オイレス工業 ⑩

http://www.oiles.co.jp/menshin/

『MR(磁気粘性流体)ダンパー』

三和テッキ ⑥

http://www.tekki.co.jp/products/list/bui

lding/product_building04.html

『増幅機構付き減衰装置-減衰こま』

免制震ディバイス ⑪

http://www.adc21.com/301_nensei.html

『増幅機構付き減衰装置-減衰こま』

免制震ディバイス ⑪

http://www.adc21.com/301_nensei.html

『粘性制震壁』

免制震ディバイス ⑫

http://www.adc21.com/301_nensei.html

『テイラーフルード粘性ダンパー』

明友エァアマチック ⑬

http://www.meiyu-co.jp/taylorfvd.htm

『テイラーフルード粘性ダンパー』

明友エァアマチック ⑬

http://www.meiyu-co.jp/taylorfvd.htm

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シアリンク型

筋違型 壁型 間柱型 その他

粘弾性ダンパー 『粘弾性制震ダンパー』

新日鉄住金エンジニアリング ⑭

http://www.nsec-steelstructures.jp/bas

e_isolation/about_bi/

『TRCダンパー粘弾性制震装置』

東海ゴム工業 ⑯

http://www.tokai.co.jp/trc-damper/inde

x.html

『ユニットゴムダンパー(高減衰ゴム)』

新日鉄住金エンジニアリング ⑮

http://www.nsec-steelstructures.jp/bas

e_isolation/unit_rubber_damper/

『VEM構造物用ダンパー』住友 3M ⑰

http://www.mmm.co.jp/tape-adh/constr

uction/vds/index.html

『超高減衰型粘弾性ダンパー』

SRIハイブリッド(住友ゴム工業)⑱

http://grast.jp/buildings/

履歴系ダンパー 『アンボンドブレース』

新日鉄住金エンジニアリング ⑲

http://www.nsec-steelstructures.jp/bas

e_isolation/unbondedbrace/features_ub

/benefits_ub/

『JFEの制震パネル』

JFEシビル ○23

http://www.jfe-civil.com/system/method

/other.html

『JFEの制震間柱』

JFEシビル ○22

http://www.jfe-civil.com/system/method

/other.html

『JFEの制震ブレースダンパー:二重鋼

管座屈補剛ブレース、ハーフ十字ブレー

スダンパー』

JFEシビル ⑳、○21

http://www.jfe-civil.com/system/method

/other.html

『MCB ダンパー 制震ブレース』

三菱重工鉄構エンジニアリング ○24

http://www.mhi-bridge-eng.co.jp/tech/v

ibration/braces.html

摩擦系ダンパー 『WFD壁型摩擦ダンパー』

オイレス工業 ○25

http://www.oiles.co.jp/menshin/buildin

g/seishin/products/wfd/

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金属系部会設計分科会 2013年度改定 20140120作成

ダンパーメーカー問い合わせ先一覧ダンパー種類(構造形式)

資料No. 名称(商品名) 会社名 担当者 担当部署 連絡先

オイルダンパー ① 建物制振用オイルダンパー(BR型オイルダンパー) 日立オートモティブシステムズ(株) - 営業統括本部 産業機器部 03-4232-5440② 油圧式制振ダンパ(ハイビルダム:HI-BUILDAM) 日立機材(株) 松田 大育 構造営業部 03-3615-5432③ カヤバBDH型 高減衰ダンパ カヤバ システム マシナリー(株) 岡崎 伸哉 営業2部 03-5733-9446④ SDシリーズ オイルダンパー 三和テッキ(株) 立岡 善典 第2事業部 営業第1部 03-3474-7161⑤ 増幅機構付き油圧制震ブレース(アドバンス制震システム)(株)川金テクノソリューション 田中 啓一朗 048-259-1145

粘性ダンパー ⑥ MRダンパ(磁気粘性流体ダンパ) 三和テッキ(株) 立岡 善典 第2事業部 営業第1部 03-3474-7161  ⑦ ビンガム(軟塑性体)ダンパー オイレス工業(株) - 免制震事業部 営業部 建築東京営業所 03-5781-0314

⑧ シリンダー型粘性ダンパー(CVD) 同上 - 免制震事業部 営業部 建築東京営業所 03-5781-0314⑨ 粘性せん断ダンパー(粘性体制震壁) 同上 - 免制震事業部 営業部 建築東京営業所 03-5781-0314⑩ 間柱型粘性ダンパー(HVD-S) 同上 - 免制震事業部 営業部 建築東京営業所 03-5781-0314⑪ 増幅機構付き減衰装置-減衰こま(RDT) (株)免制震ディバイス 木田 英範 営業部 03-3221-3741⑫ 粘性制振壁(VDW) 同上 木田 英範 営業部 03-3221-3741⑬ テイラーフルード粘性ダンパー 明友エァアマチック(株) 福島 免制震デバイス課 045-473-1881

粘弾性ダンパー ⑭ 粘弾性ダンパー  新日鉄住金エンジニアリング(株) 中村 博志 建築・鋼構造事業部 免制震ディバイス営業室03-6665-4362⑮ ユニットゴムダンパー 新日鉄住金エンジニアリング(株) 中村 博志 建築・鋼構造事業部 免制震ディバイス営業室03-6665-4362⑯ TRCビルダンパー 東海ゴム工業(株) 高田 化工品事業部 住宅技術部 0568-77-3571 ⑰ VEM粘弾性ダンパー 住友スリーエム(株) 所 健   03-6409-3556⑱ 住友ゴム式粘弾性ダンパー 住友ゴム工業(株) 田中 和宏 ハイブリッド事業本部 制振事業推進部 079-456-5383

履歴系ダンパー ⑲ アンボンドブレース 新日鉄住金エンジニアリング(株) 中村 博志 建築・鋼構造事業部 免制震ディバイス営業室03-6665-4362⑳ 二重鋼管座屈補剛ブレース(制振用) JFEシビル(株)   システム建築事業部 デバイス営業部 03-3864-584521 ハーフ十字ブレースダンパー JFEシビル(株)   システム建築事業部 デバイス営業部 03-3864-584522 制振間柱 JFEシビル(株)   システム建築事業部 デバイス営業部 03-3864-584523 制振パネル JFEシビル(株)   システム建築事業部 デバイス営業部 03-3864-584524 MCBダンパー(三菱重工型溝型鋼拘束型ブレースダンパー)三菱重工鉄構エンジニアリング株式会社屋良 正 建築事業本部 営業部 045-287-3983

摩擦系ダンパー 25 壁型摩擦ダンパー(WFD) オイレス工業(株) - 免制震事業部 営業部 建築東京営業所 03-5781-0314

7-4

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鋼・構造材ハンドブック 資料

制振部材タイプ 建物用制震オイルダンパー

名称(商品名) BR形

オイルダンパー

商品概要

商品特徴

1.概要

オイルダンパーは、地震による建物の変形に応じた減衰力を発生し、層間変形を

抑えます。このとき、オイルダンパーが吸収した運動エネルギーは熱エネルギー

に変換され、大気中に放出されます。

2.原理、構造

入力振動により、内封した作動油がピストン内部の調圧弁機構部を通過する際の

流出抵抗により減衰力が発生します。

3.特長

(1)静的に剛性をもたず、建物周期を大きく変化させません。

(2)温度依存性が少なく、繰返し使用しても特性はほとんど変化しません。

(3)条件に応じて幅広い範囲での減衰力特性を設定可能です。

(4)吸収するエネルギー量に対してコンパクトなサイズで設計できます。

(5)国内最大級の試験機を用い、実用される範囲内での性能試験が可能です。

シアリンク型 ブレース型 増幅機構型

適用範囲

水平取付形と斜め取付形の標準機種と主要諸元を下表に示す。

斜め取付形の取付長はブレースパイプを含まない。

認定・評定 ―

備考

会社名

HPアドレス

担当者

問い合わせ先

日立オートモティブシステムズ(株)

www.hitachi-automotive.co.jp

営業統括本部 産業機器部

TEL 03-4232-5440 FAX 03-4232-5591

ピン間 ブラケット面間(mm) (mm)

BR141 500 ±70 185 1010 1280 200BR201 1000 ±70 270 1030 1390 500BR251 1600 ±70 330 1090 1550 800BR281 2000 ±70 354 1240 1730 1000BR125N 350 ±80 159 1050 - 200BR160N 500 ±80 202 1285 - 350BR220N 1000 ±80 295 1490 - 800BR280N 1500 ±80 356 1750 - 1200BR320N 2000 ±80 403 1905 - 1600

ストローク(例)(mm)

シリンダ外径(mm)

質量(kg)

斜め取付形

取付長さ

水平取付形

形式最大減衰力

(kN)

① 日立オートモティブシステム(株)

7-5

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制振部材タイプ 油圧式制震ダンパ

名称(商品名) ハイビルダム(HI-BUILDAM)

商品概要

商品特徴

1.概要

ハイビルダムは、地震や風揺れにより生じる建物の層の相対変形(速度)に応じ

た減衰力を発生させることで、建物の振動エネルギーを吸収し、揺れを低減させ

る。ハイビルダムに吸収された建物の振動エネルギーはシリンダ内の作動油が油

圧弁を通過する際に熱エネルギーに変換され消費される。取付方法はブレースを

介して水平方向に取付けるシアリンク型と柱-梁接続部に斜めに取付ける筋違

型、間柱に設置する間柱型があり、それぞれ高力ボルト引張接合による接続とし

ている。また、ジョイント部は球面軸受け構造としており、面内変形だけでなく面外

変形にも追従可能である。

図 1 ハイビルダム概要 図 2 ハイビルダム設置例

(シアリンク型)

2.特長

①減衰力と速度の関係をバイリニア型とし、大地震時に建物構造体に過大な荷重

が作用することを防止。(図 3、図 4)

②機械的なクリアランスを抑えた構造で、風揺れや小地震等の振幅の小さな揺れ

にも安定した減衰性能を発揮。(図 5)

③地震等の周波数および温度の変化に対する減衰性能の変動が小さい。(図 6)

④地震後も交換すること無く使用可能。

⑤間柱設置に適したジョイント形状とし、全長 885mmを実現。(ハイビルダム・スタッド)

図 3 ハイビルダム減衰特性 図 4 減衰力-変位関係(大変位)

-1500

-1000

-500

0

500

1000

1500

-30 -20 -10 0 10 20 30

変位(㎜)

減衰力(kN)

Fr

Fr

ボールジョイント

ボールジョイント

作動油

油圧弁

アキュムレータ

ブレース

ハイビルダム

減衰力F

Fr C2

C1

Fmax

速度V

Vmax

② 日立機材(株)

7-6

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商品概要

商品特徴

図 5 減衰力-変位関係(微小変位) 図 6 温度依存性

3.商品シリーズ

種別 形状 設置例

シアリンク型

筋違型

間柱型

最大減衰力 Fmax 500kN 1000kN 1500kN 2000kN

リリーフ荷重 Fr 400kN 800kN 1200kN 1600kN

第一減衰係数 C1

7.5 , 10 12.5 , 15 17.5 kN・sec/mm

15 , 20 25 , 30 35 kN・secmm

22.5 , 30 37.5 , 45 52.5 kN・sec/mm

30 , 40 50 , 60 70 kN・sec/mm

最大速度 Vmax 150㎜/sec , 300㎜/sec

ストローク ±60㎜ , ±80㎜ , ±100㎜ , ±120㎜

シリンダ直径 φ 177.8㎜ φ 244.5㎜ φ 315㎜ φ 336㎜

適用範囲 特に無し(工場等の低層建物から超高層ビルまで幅広く適用可能)

認定・評定 無し

備考 ハイビルダムの商品カタログは弊社ホームページから入手可能

会社名

HPアドレス

担当者

問い合わせ先

日立機材株式会社

http://www.hitachi-kizai.co.jp

本社構造営業部 松田 大育

TEL. 03-3615-5432 FAX. 03-3615-6081

-150

-100

-50

0

50

100

150

-0.4 -0.2 0 0.2 0.4

減衰力(kN)

変位(mm)

0

20

40

60

80

100

120

140

-20 0 20 40 60 80

第一減衰係数比率(20℃を

100)

温度(℃)

② 日立機材(株)

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鋼・構造材ハンドブック 資料

制振部材タイプ オイルダンパー:アキュムレータ内臓タイプ

名称(商品名) カヤバ BDH型 高減衰ダンパ

商品概要

商品特徴

1.概要 本ブレース用オイルダンパーは地震発生時、建物に発生する層間変形に

より生じるエネルギーを、各層に設置したオイルダンパーにより吸収,発散させ

る。

2.構造 両ロッドシリンダーでピストンにバルブを装着し、伸縮の作動で作動油が

バルブを通過する時に減衰力を発生する構造で、作動油と空気を完全分離する

ため、外付け、または内臓アキュムレータを有する。

ダンパーの構造 筋違タイプの制振構造事例

3.特長

①オイルダンパの形状をコンパクトにしたため、狭い壁間への設置が可能。

②アキュムレータにより作動油に与圧を加え、微振動(ダンパ本体は±0.1mm以

上)に対して減衰抵抗力を発生し、大地震だけでなく風揺れや小地震にも対応。

③変形後も性能変化がないため、大地震後も再使用可能。

④オイルタンクがアキュムレータ構造のため、取付けは水平、上下、前後の制限無

し。

適用範囲

[標準形のサイズ・最大減衰抵抗力]

シリンダー内径 mm 最大減衰抵抗力 kN ストローク mm 最大速度 mm/sec

120~320 250~2000 120~240 150~300

特性;シリンダーサイズ毎に最大減衰抵抗力、最大速度以内で線形、バイリニア

特性の組合せ可能

認定・評定 該当なし

備考

本シリーズ以外に、変位依存型(S-BDH 型)、間柱取付型、トグル取付型がありま

す。

会社名

HPアドレス

担当者

問い合わせ先

カヤバ システム マシナリー株式会社

http://www.kyb-ksm.co.jp/

営業2部

TEL:03-5733-9446,FAX:03-5733-9504

取付けフランジ アキュウムレータ

シリンダー ロッド球面軸受け

ピストン

取付け長

③ カヤバ システム マシナリー(株)

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制振部材タイプ オイルダンパー

名称(商品名) SDシリーズ オイルダンパー

商品概要

商品特徴

1.概要

オイルダンパーは、地震により建物が振動する事で発生する上階と下階の層

間変位に対して、オイルダンパー内に設けた減衰機構により、減衰力を発生し、

熱に変換する事によって、振動エネルギーを吸収するものである。

オイルダンパーは、速度に比例した減衰特性を示すため微振動から大地震ま

で幅広い領域で優れた性能を発揮する。

2.種類

オイルダンパーは、減衰力特性の違いにより 2 種類のタイプがある。速度-減

衰力特性が C1のみのもの(リニア型)と、C1と C2を持つもの(バイリニア型)で

ある。

3.特長

①調圧弁に二重ばね方式を採用する事によって、大振動時・高速時はもちろん、

低速時にも設計値の±10%以内の減衰力を発生する。

②使用温度が-20℃~80℃では、減衰特性に変化が無く一定である。

③オイルダンパーの取付けには、特殊なテーパーピンとテーパースリーブを用

い、球面軸受部も工夫することで、メカニカルギャップを 0.1mm 以下にした。

④油圧作動油に難燃性のシリコンオイルを用いており、鉱物系の作動油に比

べ、引火点が約 2倍(約 300℃)と燃えにくく、自己消化性を持っている。

⑤シリコンオイルは経年劣化がほとんどなく、建物の耐用年数を 60年とすれば、

その期間は交換不要である。

オイルダンパー構造図

適用範囲

オイルダンパー標準仕様

認定・評定 特になし

表1 オイルダンパーの仕様

SD250kN SD500kN SD750kN SD1000kN SD1500kN SD2000kN

-160 -160 -160 -160 -160 -160

最大減衰力

Fmax(kN)

減衰係数

C1(kN・s/mm)

減衰係数

C2(kN・s/mm)

ストローク

d(mm)

最大速度

Vmax(mm/s)

リリーフ速度

V1(mm/s)

リリーフ減衰力

F1(kN)

剛 性

K(kN/mm)

型 式

250 500 750 1000 2000

6.25 12.5 18.75 25 37.5 50

1500

±80

0.42 0.85 1. 27 1.69 2. 54 3. 39

±80 ±80 ±80 ±80 ±80

32

150 150 150 150 150 150

32 32 32 32 32

430

200 400 600 800 1200 1600

110 140 190 250 370

④ 三和テッキ(株)

7-9

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備考 特になし

会社名

HPアドレス

担当者

問い合わせ先

三和テッキ株式会社

http://www.tekki.co.jp/

第 2事業部営業第 1部 立岡 善典(タテオカ ヨシノリ)

TEL:( 03 ) 3474-7161 FAX:( 03 ) 5460-9170

④ 三和テッキ(株)

7-10

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制振部材タイプ オイルダンパー

名称(商品名) 増幅機構付き油圧制震ブレース(アドバンス制震システム)

商品概要

商品特徴

増幅機構により建物の層間変位・速度を2~3倍に増幅してダンパーに伝えるた

め、地震エネルギーを効率良く吸収する。ダンパーはオイルダンパーと摩擦ダン

パーがある。

1.増幅機構により地震エネルギーを効率よく吸収して建物の耐震性を向上する。

2.制震装置が地震エネルギーを吸収し、建物の損傷や家具・備品の転倒被害を抑

える。

3.人命の保護だけでなく、財産の保全、建物機能の維持を図ることが出来る。

4.在来工法と比べ設置個所を 1/2~2/3に低減でき、工期が短縮可能である。

5.大地震の後でも装置を取り替える必要がなく、余震に対し万全の備えができる。

6.デザイン性にも留意し、配置の自由度が高い。

7.低層から中高層建物の耐震補強、新築建物の耐震性能及び居住性向上に適用

できる。

適用範囲

① 構造種別(RC造、SRC造、S造)

②架構形式(ラーメン構造)

③規模(特に制限はない)

④材料強度(既存躯体コンクリート強度は 13.5N/mm2以上)

認定・評定 技術評価 CBL ID002-08号(オイルダンパー)

CBL ID001-06号(摩擦ダンパー)

備考 装置重量 4.5mスパン 1枠 1基タイプ 重量 2.5tf

6.0mスパン 1枠 2基タイプ 重量 4.5tf

会社名

HPアドレス

担当者

問い合わせ先

㈱川金テクノソリューション

http://www.kawatec.co.jp

田中 啓一朗

TEL 048-259-1145 FAX 048-259-1146

⑤ (株)川金テクノソリューション

7-11

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制振部材タイプ 粘性系

名称(商品名) MRダンパ

商品概要

商品特徴

1.概要

MR ダンパ(磁気粘性流体ダンパ)は粘性ダンパの一種であり、作動流体とし

てMR流体(磁気粘性流体=Magneto-Rheological Fluid)を使用している。MR流

体は、外部から加えられた磁場の強さに反応し、見かけの粘性が変化する特性

を持つ。MR ダンパでは、この流体の特性を利用し、粘性抵抗を変化させる事に

より減衰力の可変を可能としている。

2.構造

図 1にMRダンパの基本構造を示す。MRダンパは主に①シリンダ&ピストン、

②バイパス流路(電磁石)、③MR 流体、④リザーバ(アキュムレータ)で構成さ

れている。図 2にバイパス流路(電磁石)の詳細を示す。バイパス流路(電磁石)

には、電磁石と共に流路面積が絞られたオリフィスから構成されている。この部

位で電磁石からの磁場を集中的に受ける構造となっている。

図 1 MRダンパの基本構造

図 2 バイパス流路(電磁石)の詳細図

流れ

コイル ヨーク

電磁石

磁場 オリフィス

①シリンダ&ピストン ④リザーバ(アキュムレータ)

②バイパス流路(電磁石)

③MR流体

⑥ 三和テッキ(株)

7-12

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3.特徴

「電磁石」

磁場を発生させるための電磁石はバイパス流路に設置されている。この構造

以外に、シリンダ内部のピストンに設置された構造がある。しかし、電磁石をパ

イパス流路に設置することで電磁石およびダンパの設計が柔軟に行う事が出

来る等の特徴を持つ。

「減衰力」

MR 流体は磁場の強さに応じて粘性が変化する特性を持つ。この特性を利用

して、バイパス流路に設置した電磁石へ供給する電流値を制御することで、粘

性抵抗を変化させ、減衰力を制御することが可能である。図 3 および図 4 に磁

場の有無による減衰力の変化の例を示す。

適用範囲 ストロークおよび荷重は都度、相談。

認定・評定 特になし

備考 特になし

会社名

HPアドレス

担当者

問い合わせ先

三和テッキ株式会社

http://www.tekki.co.jp/

第 2事業部営業第 1部 立岡 善典(タテオカ ヨシノリ)

TEL:( 03 ) 3474-7161 FAX:( 03 ) 5460-9170

磁場無し

変位

磁場有り

減衰力

磁場無し

速度

磁場有り

減衰力

図 3速度-減衰力 関係図(概要) 図 4変位-減衰力 履歴図(概要)

⑥ 三和テッキ(株)

7-13

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制振部材タイプ 粘性減衰

名称(商品名) 粘性ダンパー(ビンガムダンパー)

商品概要

商品特徴

本装置は、特殊充填材、シリンダー、ピストン、ロッドによる構造となっている。

特殊充填材が充填されたシリンダーとピストンとの相対運動に対して生じる減衰

抵抗力により、エネルギー吸収が行われる。

ダンパーと周辺フレームとは接続鋼管及びピンを介してガセットプレートなどに

接合される。(設置形式により若干異なります)

・温度依存性が極めて小さいため、過酷な環境下でも安定した性能を発揮する。

・地震波の繰り返しに対して減衰性能を維持し、耐久性に優れている。

・減衰力の設計精度が高く、信頼性の高い耐震設計を実現でき、また、減衰力の

設定範囲が広いため、さまざまな建物の規模や特性に合わせて設計できる。

・特殊充填材は難燃性のため、火災時など燃焼の危険がない。

・特殊充填材は経年変化を起こさず、流体の漏れも皆無でメンテナンスの必要が

ない。

・構成材料:減衰材料-シリコン系特殊充填材

鋼材:機械構造用鋼管、SS400、SM490A等

適用範囲

・形状と寸法(標準):

最大抵抗力 7種類にて標準化(150~2000kN(速度 200 mm/s時)

長さ:923~1677mm(ストローク±100 mm)、シリンダー直径:110~360 mm

重量:44.3~849.8kg

・最大速度:20cm/s(標準品)

・最大ストローク(標準品):±100mm

・使用条件(実験による確認範囲):温度範囲-18~40℃、振動数範囲 0.1~1.5Hz

認定・評定 なし

備考 通常点検やメンテナンスは不要

使用条件により仕様が異なる場合もございますので、事前に御相談下さい。

会社名

HPアドレス

担当者

問い合わせ先

オイレス工業(株) 免制震事業部 営業部 建築東京営業所

http://www.oiles.co.jp/

-

TEL:03-5781-0314、FAX:03-5781-0318

クレビス

カバー ガイドリング

シリンダー

ピストン

特殊充填材

ロッド

⑦ オイレス工業(株)

7-14

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制振部材タイプ 粘性減衰

名称(商品名) シリンダー型粘性ダンパー(CVD)

商品概要

商品特徴

CVD は直径の異なる 3 本の鋼管を組み合わせ、それらのすき間に粘性体を充

填した粘性せん断型ダンパーである。内鋼管・外鋼管の 2 本は下部(床側)に固

定、可動鋼管は上部(天井側)に固定される。地震時や強風時の建物の揺れによ

る層間変形を、上梁側に固定された鋼管と下梁側の鋼管との相対変位に置き換

え、その際に生じるせん断抵抗力により、振動エネルギーを吸収する。

ダンパーと周辺フレームとはガセットプレートを介し高力ボルト摩擦接合される。

・多くの実績を持つ粘性せん断型ダンパーのブレースタイプである。耐久性に優れ

ており繰り返し疲労がなく交換の必要が

ない。

・小振幅(風等)から大振幅(地震)まで幅広

い減衰効果が得られる。

・粘性体に経年変化がなく、構造がシンプ

ルかつシール構造を必要としないため、

漏れ・故障の心配がない。したがって、メ

ンテナンスの必要もない。

・構成材料:粘性体-炭化水素化合物(粘

性体自体に難燃化処理が施されており、

自己消火性を有している。)

鋼材-鋼管(機械構造用、一般構造用

等)、SM490A、他 SS400等

適用範囲

・形状と寸法(標準):外径(4種類)-φ 242~φ 406mm、全長-最大 5.0m

せん断すき間:3mm(標準)

・最大荷重:579.1kN~958.1kN (速度 15cm/sec 温度 20℃時の値)

・最大速度:15cm/s(単体性能試験での確認範囲)

・最大ストローク:(標準品):設計ストローク:±30mm(単体性能試験での確認範

囲)、最大ストローク:±75mm

最大ストロークは地震時などの設計移動量に、設置誤差などの余裕量を加えた

数値に設定する。

・使用条件(実験による確認範囲):温度範囲-5~45℃、振動数範囲 0.1~1.0Hz

認定・評定 なし

備考 通常点検やメンテナンスは不要

使用条件により仕様が異なる場合もございますので、事前に御相談下さい。

会社名

HPアドレス

担当者

問い合わせ先

オイレス工業(株) 免制震事業部 営業部 建築東京営業所

http://www.oiles.co.jp/

-

TEL:03-5781-0314、FAX:03-5781-0318

⑧ オイレス工業(株)

7-15

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鋼・構造材ハンドブック 資料

制振部材タイプ 粘性減衰

名称(商品名) 壁型粘性ダンパー(粘性体制震壁)

商品概要

商品特徴

地震時や強風時の建物の揺れによる層間変形を、上梁に固定した抵抗板と下

梁に固定した粘性体容器との相対変位に置き換え、その際に生じるせん断抵抗

力により、振動エネルギーを吸収する。

ダンパーと周辺フレームとは上下の架台を介して高力ボルト摩擦接合される。

・多くの実績を持つ粘性せん断型ダンパーで、耐久性に優れており繰り返し疲労

がなく交換の必要がない。

・内壁・外壁で構成され、外壁の内部に粘性体を注入した壁型のダンパーである。

・小振幅(風等)から大振幅(地震)まで幅広い減衰効果が得られる。

・建物の規模に応じて自由に設計ができる。

・粘性体に経年変化がなく、メンテナンスフリーである。

・装置がスリムな壁型であるため、壁内に無理なく設置できる。

・構成材料:粘性体-炭化水素化合物(粘性体自体に難燃化処理が施されてお

り、自己消火性を有している。)

鋼材-SM490A(主要部材)、他 SS400等

適用範囲

・形状と寸法(実績):幅:1.0~3.6m、高さ:1.0~3.0m、重量:1000~5000kg

せん断すき間:4mm(標準) 粘性体層数:2層(シングル) 4層(ダブル)

・最大荷重:3300kN (速度 15cm/sec 温度 20℃時の値)

・最大速度:基本特性式との整合限界を最大速度(限界速度)としている

せん断ひずみ速度:v/d<100(1/s) (v:相対速度, d:せん断すき間)

・最大ストローク:外部鋼板と内部鋼板の可動間隔が装置最大ストロークとなる。

最大ストロークは地震時などの設計移動量に、設置誤差などの余裕量を加えた

数値に設定する。

・使用条件(実験による確認範囲):温度範囲-5~45℃、振動数範囲 0.1~1.0Hz

認定・評定 なし

備考 通常点検やメンテナンスは不要

使用条件により仕様が異なる場合もございますので、事前に御相談下さい。

会社名

HPアドレス

担当者

問い合わせ先

オイレス工業(株) 免制震事業部 営業部 建築東京営業所

http://www.oiles.co.jp/

-

TEL:03-5781-0314、FAX:03-5781-0318

カバー

プレート

粘性体

内部鋼板

(抵抗板)

外部鋼板

(粘性体容器)

内部鋼板

外部鋼板

⑨ オイレス工業(株)

7-16

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鋼・構造材ハンドブック 資料

制振部材タイプ 粘性減衰

名称(商品名) 間柱型粘性ダンパー(HVD-S)

商品概要

商品特徴

上下の H 形鋼状の母材に可動板と固定板を交互に設置。それらの板の隙間に

粘性体を充填した構造である。地震時や強風時の建物の揺れによる層間変形

を、上梁側に固定された可動板と下梁側に固定された固定板との相対変位に置き

換え、その際に生じるせん断抵抗力により、振動エネルギーを吸収する。

ダンパーと周辺フレームとは上下の架台を介して高力ボルト摩擦接合される。

・多くの実績を持つ粘性せん断型ダンパーの多層型コンパクトタイプである。耐久

性に優れており繰り返し疲労がなく交換の必要がない。

・多層型にしているため、見付面積の大きさに

対して大きな減衰力が得られる(当社比)

・小振幅(風等)から大振幅(地震)まで幅広い

減衰効果が得られる。

・建物の規模に応じて自由に設計ができる。

・粘性体に経年変化がなく、構造がシンプル

かつシール構造を必要としないため、漏れ・

故障の心配がない。したがって、メンテナン

スの必要もない。

・構成材料:粘性体-炭化水素化合物(粘性

体自体に難燃化処理が施されており、自己

消火性を有している。)

鋼材-SM490A(主要部材)、他 SS400等

適用範囲

・形状と寸法(実績):幅:760~1680mm、高さ:790~990mm、重量:390~1650kg

せん断すき間:1mm 粘性体層数:40層~44層

・最大荷重:2500kN (速度 4cm/sec 温度 20℃時の値)

・最大速度:基本特性式との整合限界を最大速度(限界速度)としている

せん断ひずみ速度:v/d<100(1/s) (v:相対速度, d:せん断すき間)

・最大ストローク:外部鋼板と内部鋼板の可動間隔が装置最大ストロークとなる。

最大ストロークは地震時などの設計移動量に、設置誤差などの余裕量を加えた

数値に設定する。

・使用条件(実験による確認範囲):温度範囲-5~45℃、振動数範囲 0.1~1.0Hz

認定・評定 なし

備考 通常点検やメンテナンスは不要

使用条件により仕様が異なる場合もございますので、事前に御相談下さい。

会社名

HPアドレス

担当者

問い合わせ先

オイレス工業(株) 免制震事業部 営業部 建築東京営業所

http://www.oiles.co.jp/

-

TEL:03-5781-0314、FAX:03-5781-0318

5200 1500

4300

850

ダンパー

⑩ オイレス工業(株)

7-17

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鋼・構造材ハンドブック 資料

制振部材タイプ エネルギー吸収機構(粘性減衰)

構造形式 : 筋違型、シアリンク型、間柱型

名称(商品名) 減衰こま(RDT)

Rotary Damping Tube

商品概要

商品特徴

・外筒(固定部)と内筒(駆動部)との間に粘性材を封入し、地震時に発生する軸変

形をボールねじを介して内筒の高速回転運動に変換し、外筒との相対速度差に

よる粘性減衰力を発生する。併せて、内筒の質量が回転することにより回転慣性

力も発生する。(図 1)

・ダンパーと周辺フレームとは壁、間柱、ブレース(支持部材と呼ぶ。)を介してボル

ト接合される。

・粘性体(シリコーンオイル)に直接接する鋼材の熱容量が大きいため、台風や長

周期地震などのような連続作動による粘性体の温度上昇の割合が小さい。

・減衰係数、ストロークの仕様設定は自由である。

・装置の構造体への取付は、装置両端に設けられた 1方向および 2方向に回転可

能なフランジまたはクレビスを介して行う。

図 1 機構概要図

適用範囲

制震用(標準タイプ)においては、最大速度 0.25m/s、最大ストローク±100mm、最

大荷重(最大速度時) 500kN~2000kN程度である。

装置型番(呼び名)の約 1.3倍程度の荷重を超えない範囲で使用する。

認定・評定 免震用 RDT認定番号

MVBR-0396、MVBR-0221、MVBR-0222、MVBR-0223

備考

「増幅機構付き減衰装置の開発(その6),(その7)」日本建築学会大会梗概集

2000.9

「増幅機構付き減衰装置の動的加振実験と高層建物への適用(その1),(その5)」

日本建築学会大会梗概集 2002.8, 2003.9

「実大加振実験に基づく同調粘性マスダンパーの解析モデルに関する検証」構造

工学論文集, Vol.56B, 2010.3

会社名

HPアドレス

担当者

問い合わせ先

株式会社免制震ディバイス

http://www.adc21.co.jp

営業部

TEL:03-3221-3741、FAX:03-3221-3978

直線運動

回転運動再変換

直線運動

回転運動再変換

⑪ (株)免制震ディバイス

7-18

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鋼・構造材ハンドブック 資料

制振部材タイプ エネルギー吸収機構(粘性減衰)

構造形式 : 壁型

名称(商品名) 粘性制震壁(VDW)

Viscous Damping Wall

商品概要

商品特徴

・本装置は、図 1 に示すように壁状の外部鋼板が複層をなす容器に高粘度の粘性

体を注入し、その鋼板の間に同様な壁状の内部鋼板を挟んだ構造である。外部

鋼板と内部鋼板を建物の層間で支持した場合、層間の動きや変形は相互の鋼板

に相対速度をもたらし、その速度の程度に依存して高い減衰抵抗力と剛性抵抗

力を発揮する。この減衰性能は、微小振幅から大振幅の領域で安定しており構造

物の振動制御手段において減衰要素として広い適用性を保有している。

図 1 基本構造 図 2 基本形状

炭化水素系高分子材料(ポリイソブチレン:日本石油化学(株)製エバータック SN-U90K)

比重:0.92, 粘度:90,000 poise (30℃,製造誤差:-5%~+15%)

引火点:200 ℃以上, 使用範囲温度:-60℃~100℃

適用範囲

粘性体せん断隙間 dy=4mm, 5mm

粘性体層数 シングルタイプ:2層、ダブルタイプ:4層

制震壁のアスペクト比(縦/横)1.5程度以内

設計性能適用範囲温度:0℃~50℃程度

認定・評定 -

備考

高力ボルトによる摩擦接合

鉄骨材と同様程度の防錆仕様

JIS K5622, K5623, K5625 (シアナミド鉛さび止めペイント)等

会社名

HPアドレス

担当者

問い合わせ先

株式会社免制震ディバイス

http://www.adc21.co.jp

営業部

TEL:03-3221-3741、FAX:03-3221-3978

抵抗板100 1001,800

280

2,500

90

2,130

抵抗板

90

2,000220300

取付ボルト 上フランジ

液溜りアングル

側板

補強材

外壁内壁

下フランジ取付ボルト

◆制震壁装置製作例

正面姿図 側面姿図

粘性体注入口

⑫ (株)免制震ディバイス

7-19

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制振部材タイプ 粘性ダンパー

名称(商品名) テイラーフルード粘性ダンパー

商品概要

商品特徴

原理:

シリコン流体を充填したシリンダとピストンの機構。流体をオリフィスから噴流さ

せ、外乱エネルギーを熱変換させる。

概要と特徴:

・性能上メンテナンスフリーで、35年間の製品性能保証。

・温度依存性、振幅、振動等各種依存性が極めて小さい。

・定期的な流体の交換が不要なため、外部アキュムレータや流体レベルゲージが

無い。オリフィスにはバルブ機構がなく流動経路を塞がない。

・地震や強風の際、構造物の応力とたわみの両方を減少。

・減衰力、速度、ストロークなどエンジニアの要求に合うようカスタム製造が可能。

材料構成:

取付方法:

タングプレートを使用し、ダンパー端のクレビス(球面ベアリング)とは

ピン接合、構造体とは高力ボルトで接合する。

(その他ブラケット等対応可能)

※ブレース設置等、製品長を長くしたい場合は

拡張鋼管にて対応可能。

取付長=ダンパー長 + 拡張鋼管長

モデル化:

名 称 材 料

ピストンヘッド スチール ASTM規格

ピストンロッド 17-4PH ステンレス鋼

(SUS630 相当)

両端ピン ステンレススチール

AMS又は ASTM規格

シリンダー スチール ASTM規格

(ステンレス材でも相談可能)

作動油 シリコーンオイル

(1)Maxwellモデル

粘性ダンパーの解析モデルは、減衰係

数を表すダッシュポット(C)とダンパー内

部剛性(Kd)が直列に配置された

Maxwell モデルによってモデル化される

(2)付加するブレース等(Kb)

ダンパーに付加するブレース等があ

る場合には付加ブレース等の弾性

剛性(Kb)を考慮する。

オリフィスピストンヘッド

流体シリンダ 球面ベアリング

ピストンロッド

⑬ 明友エアマチック(株)

C Kd C Kb Kd

7-20

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鋼・構造材ハンドブック 資料

(L)ストローク中間時でのピン間長

(S)ストローク可動部(C)シリンダ径

速度 Vmax

減衰

力 

Fmax

(α=0.3~1.0の   範囲で選択)

0.3

1.0

形状及び寸法(参考値):

最大 減衰力

(C) シリンダ径

(S) 基準 ストローク長

(L) 制作可能 最短長における 中間時ピン間長

製品質量 剛性(Kd)

(kN) Max.(mm) (mm) (mm) (kg) (kN/cm)

250 115 ± 75 867 41 1110

500 150 ± 100 1067 84 1670

750 185 ± 100 1194 136 2500

1000 210 ± 100 1238 193 3330

1500 240 ± 100 1315 272 5000

2000 290 ± 125 1575 408 5330

3200 350 ± 125 1575 590 8530

4000 425 ± 125 1880 1202 10670

6500 515 ± 125 2134 1860 17330

8000 565 ± 125 2242 2465 21330

※ 基準ストローク長から要求ストロークが変わる場合、 中間ストローク時のピン間長及び剛性値が変わります。

適用範囲

減衰力特性 : F=CVα

F = 減衰力

C = 減衰係数

V = 速度

α = 指数 0.3~1.0を任意に選定可能

・最大減衰力(Fmax) : 8,000 kN まで(その他 50,000 kN までご相談可能)

・最大速度(Vmax) : 200 cm/s まで(その他 2,000 cm/s までご相談可能)

・最大ストローク(S) : ±1525 mm まで対応可能(その他ご相談可能)

・最小変化時温度範囲 : 約-5℃~50℃

・使用可能温度範囲 : 約-40℃~70℃

・繰り返し回数 : 特に制限はないが、要求に応じて設計検討

・エネルギー吸収量 : 特に制限はないが、要求に応じて検討

認定・評定 国土交通大臣 認定番号:MVBR-0262 (免震部材として)

備考

* 設置方向は水平・垂直・斜め・上下の制限がない。

* 免震建物向け国土交通省 大臣認定品 免震部材のダンパー製品の詳細は

お問合わせください。

会社名

HPアドレス

担当者

問い合わせ先

明友エアマチック(株)

http://www.meiyu-co.jp/

免制震デバイス課 福島

TEL:045-473-1881 FAX :045-473-1885

製造:テイラーデバイス社(米国)

⑬ 明友エアマチック(株)

⑬ 明友エアマチック(株)

7-21

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鋼・構造材ハンドブック 資料

制振部材タイプ 粘弾性ダンパー

名称(商品名) 粘弾性ダンパー

商品概要

商品特徴

1.構造及び材料構成

粘弾性制振ダンパーは、アクリル系粘弾性体を介した力の伝達により、振動エネルギ

ーを吸収するタイプの制振部材であり、微小振幅から大振幅まで安定したエネルギー

吸収が行われる。

ブレース型は、中心材、内鞘管、外鞘管とアクリル系粘弾性体を交互に重ね合わせ

た軸力材であり、筋違材として柱梁構面に配置する。

パネル型は、鋼板とアクリル系粘弾性体を交互に重ね合わせたせん断パネル材で

あり、建物の上梁と下梁のほぼ中間の高さ位置で、上下梁から出された取付部材を介

して間柱のように設置する。

2.基本特性

等価剛性

等価減衰係数

ここで、A:粘弾性体面積

d:粘弾性体の厚み

f:建物の一次固有振動数

G’:粘弾性体の貯蔵弾性率(※)

η:粘弾性体の損失係数(※)

(※)G’, ηは建物の 1次固有振動数及び温度によって算出される値で、算出式についてはお問い合わせください。

適用範囲 振幅:許容せん断歪 300%

限界せん断歪 450%

認定・評定 なし

備考

会社名

HPアドレス

担当者

問い合わせ先

新日鉄住金エンジニアリング(株)

http://www.nsec-steelstructures.jp/

建築・鋼構造事業部 免制震デバイス営業室

TEL:03-6665-4362

W

ηKdδmax

δmax

Pmax

Kd’

P

δ

ΔW

d

AGK d ''

f

KC d

d

2

標準部材の性能(振動数 0.5Hz, 20℃, 許容変形時)

製品型番号

粘弾性体

の厚さ

(mm)

粘弾性体

の面積

(cm2)

最大減衰

(kN)

許容変形

(mm)

ブレース型

NSVB15-360 15 35,700 1,965 ±45

NSVB10-300 10 29,700 1,635 ±30

NSVB05-240 5 24,000 1,320 ±15

パネル型

NSVP15-200 15 20,000 1,100 ±45

NSVP10-200 10 20,000 1,100 ±30

NSVP05-200 5 20,000 1,100 ±15

※最大減衰力は、振動数、温度、変形量によって変わる。

-0.5

-0.4

-0.3

-0.2

-0.1

0

0.1

0.2

0.3

0.4

0.5

-400 -200 0 200 400

歪(%)

応力(N/mm

2)

温度 : 20℃ 振動数 : 0.3Hz せん断歪 : 300%

⑭ 新日鉄住金エンジニアリング(株)

7-22

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制振部材タイプ 粘弾性ダンパー

名称(商品名) ユニットゴムダンパー

商品概要

商品特徴

1.構造及び材料構成

ユニットゴムダンパーは、高い剛性と大きな減衰性を有する高減衰ゴムを鋼板で積層し

たパネル型の粘弾性ダンパーである。上下梁間のほぼ中間高さ位置に取付梁を介し

て 1 ないし複数個のユニットゴムダンパーを取り付け、地震力等で高減衰ゴムがせん断

変形することにより、履歴を伴う抵抗力を発揮して振動エネルギーを吸収する。小地震

や風揺れによる微振動から大地震まで制振効果を発揮する。

2.基本特性

履歴特性

ユニットゴムダンパーの履歴形状は紡錘形に近く、そ

の履歴モデルとしては修正 HDモデル等がある。

〔修正 HDモデル〕

等価剛性 Keq = Geq・ (S/d) (kN/mm)

等価せん断弾性剛性 Geq=0.84γ-0.50

(N/mm2)

等価粘性減衰定数 heq = -0.018γ2+0.079γ+0.21

ここで、S:高減衰ゴムのせん断面積 (mm2)

d:高減衰ゴムの厚さ (mm)

γ:高減衰ゴムのせん断歪 (0.1≦γ≦3.0)

適用範囲

振幅:許容せん断歪 200%

限界せん断歪 400%

振動数:~3Hz

温度:0℃~40℃

認定・評定 BCJ評定-ST0187-01

備考

会社名

HPアドレス

担当者

問い合わせ先

新日鉄住金エンジニアリング(株)

http://www.nsec-steelstructures.jp/

建築・鋼構造事業部 免制震デバイス営業室

TEL:03-6665-4362

寸法及び形状<標準ユニット>

高減衰ゴム寸法:400mm(W)×400mm(H)×16mm(T)

ダンパー外形寸法:430mm(W)×740mm(H)×75mm(T)

減衰力:366kN (温度 20℃、振動数 1Hz、歪 200%時)

⑮ 新日鉄住金エンジニアリング(株)

7-23

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制振部材タイプ 粘弾性体による減衰

壁タイプ、ブレースタイプ

名称(商品名) TRCダンパー

商品概要

商品特徴

・ 鋼板の間に接着した粘弾性体がせん断変形することにより振動エネルギーを吸

収する構造のダンパー

・ 粘弾性体の単位面積あたりの特性が高いため、ダンパーのコンパクト化が可

能。特に壁タイプは、厚さが薄く、壁内設置が容易

・ 温度依存性は、10/20℃比で、約 1.2 倍

・ 小型のタイプは、エレベーター搬入により耐震改修にも適用可能

・ 取り付けは、通常の鉄骨工事と同様に、高力ボルトにて接合する

・ 復元力特性は、非線形四要素モデルにて表される。RESP・SNAP は、力学モデ

ル組込済みのため、解析可能

壁タイプ

ブレースタイプ

粘弾性

動作原理

ブレースタイプ

TRC550-05 TRC1100-05 TRC1100-10 TRC2200-10 TRC3000-10 TRC1700B-08

標準減衰力(※1)

550 kN 1100 kN 1100 kN 2200 kN 3000 kN 1700 kN (※3)

基準変位(※2)

15 mm 15 mm 30 mm 30 mm 30 mm 24 mm

面積 0.4030 ㎡(1面あたり)

厚さ5mm(2面せん断)

面積 0.8064 ㎡(1面あたり)

厚さ5mm(2面せん断)

面積 0.8064 ㎡(1面あたり)厚さ10mm

(2面せん断)

面積 1.6236 ㎡(1面あたり)厚さ10mm

(2面せん断)

面積 2.2240 ㎡(1面あたり)厚さ10mm

(2面せん断)

面積 0.6039 ㎡(1面あたり)

厚さ8mm(4面せん断)

幅 :800mm高さ:1110mm厚さ:47mm

幅 :1000mm高さ:1450mm厚さ:59mm

幅 :1050mm高さ:1450mm厚さ:69mm

幅 :1620mm高さ:1730mm厚さ:69mm

幅 :1800mm高さ:2075mm厚さ:84mm

長さ:3180mm幅 :300mm高さ:488mm

※1:粘弾性体のVoigtモデル式による20℃、0.5Hz、せん断ひずみ300%時の最大荷重です。

※2:せん断ひずみ300%(粘弾性体厚さの3倍)時の変位量になります。この変位量が最大値となることを推奨します。

※3:ブレースタイプは、軸方向のダンパー性能になります。水平方向性能は、設置角度によります。

壁タイプ標準ラインナップ

ダンパー名

ダンパー

性能

粘弾性体寸法

製品寸法

⑯ 東海ゴム工業(株)

7-24

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鋼・構造材ハンドブック 資料

適用範囲

500 kN~3000 kN(標準品)

ダンパーストローク:±30mm(標準品) …標準外は、別途ご相談

温度範囲:0~40℃、振動数範囲:0.2~2.0Hz

室内隠蔽部への設置を基本とします

認定・評定 -

備考

「スチレンオレフィン系粘弾性体を用いた壁型ダンパーの開発 その 1~3」、「壁型

粘弾性ダンパーを設置した鉄筋コンクリート造部分架構の動的加力実験 その 1、

2」 日本建築学会大会学術講演梗概集 2005.9

会社名

HP アドレス

担当者

問い合わせ先

東海ゴム工業株式会社 http://www.tokai.co.jp/

製品紹介 http://www.tokai.co.jp/trc-damper/index.html

問合せ先 化工品事業部 住宅技術部 高田

〒485-8550 愛知県小牧市東 3-1

TEL:0568-77-3571 FAX :0568-77-2471

⑯ 東海ゴム工業(株)

7-25

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鋼・構造材ハンドブック 資料

制振部材タイプ 粘弾性ダンパー

名称(商品名) VEM 粘弾性ダンパー

商品概要

商品特徴

1.概要

本装置は、アクリル系粘弾性体 VEMを鋼板に接着し、複数層に積層したもので

ある。構造物の変形に伴う各鋼板間の相対変位により、粘弾性体がせん断変形

を受けてエネルギーを吸収する。10μ mの微小振幅から数十mmの大振幅までの

安定したエネルギー吸収能力が、実大実験により確認されている。

<材料>

アクリル系粘弾性体:VEM ISD111, 111H, 111R

鋼材:SN490B, SM490A, SS400など

<特徴>

・VEMは工場で一度の大量生産し、必要な厚さまで積層することで、製品ばらつ

きを小さくできる

・接着剤や熱を加えずに、粘弾性体の接着力で鋼板などに貼り付けられる。

・設計、製作の自由度が高く、必要に応じて形状を変えられる。

2.特徴

① 各種依存性

・振動数依存性:基本特性式にて考慮

・振幅依存性:小さい

・温度依存性:基本特性式にて考慮 ※低温時の荷重は、摩擦で一定に抑えることが可能

② メンテナンス

基本的にメンテナンスフリーであり、日常的な点検は必要ない。

③ 1000kN タイプで、φ 200 程度の小径となります。設置個所による制限に応じ

て、形状は変更可能です。

3.防錆処理

例えば、JIS K 5674 鉛・クロムフリー錆止めペイントなど

VEM

鋼板など

せん断変形に伴い、エネルギーを吸収

作動原理

⑰ 住友スリーエム(株)

チャンネル

センタープレート 内プレート

塞ぎ板 VEM(4層)

断面図 粘弾性ダンパーの例

チャンネルと センタープレートを一体化

内プレート 2枚を 一体化

7-26

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4.性能特性の例

例えば、以下の条件での剛性、粘性係数、最大荷重について示す。

VEMの材料 ISD111

VEMのせん断面積 20000cm2

VEM厚さ 5mm

最大変形 15mm(せん断歪 300%)

適用範囲

5.寸法及び形状

【VEM寸法範囲(実績)】

厚さ:1~15mm

せん断面積:最大 60000cm2

【ダンパー形状(実績)】

最大長さ 10m程度、 最小の径は 190mm程度から製作可能

最大ダンパー力 3000kN程度(20℃時)

【温度範囲】

0℃~40℃まで

認定・評定 特に取得なし

備考

会社名

HPアドレス

担当者

問い合わせ先

住友スリーエム株式会社

http://www.mmm.co.jp/tape-adh/construction/vds/index.html

所 健

TEL 03-6409-3556, FAX 03-6409-5827

周期(秒)

粘性係数 C

(kN・sec/cm)

剛性 K

(kN/cm)

周期(秒)

最大荷重

(kN)

0

100

200

300

0

500

1000

1500

0 1 2 3 4

0

1000

2000

3000

0 1 2 3 4

剛性 K 粘性係数 C

周期(秒)

周期(秒)

⑰ 住友スリーエム(株)

7-27

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鋼・構造材ハンドブック 資料

フランジ

内部ゴム 外被ゴム

制振部材タイプ 粘弾性ダンパー

構造形式:壁型、ブレース型

名称(商品名) 住友ゴム式粘弾性ダンパー

商品概要

商品特徴

1.概要

本粘弾性ダンパーは、図 1 に示すようにフランジ鋼材間に

高減衰ゴムを挟みこんだ構造としており、それぞれフランジ

がその方向に関わらず相対的なずれを行うことにより高減

衰ゴムにせん断変形が生じ、履歴を伴う抵抗力を発揮して

振動エネルギーを吸収するものである。

図 1 ダンパー形状の例

表 1 寸法・性能表

高減衰ゴム形状 等価剛性

Keq(γ =100%)

(kN/mm)

等価粘性

減衰定数

heq(γ =100%)

最大減衰力(kN)

Fmax(γ =300%) 断面 厚さ 層数

400㎜×400 ㎜ 15㎜ 2層 16.17 0.331 390

注 1) 本表は寸法例であり、その他の寸法についても製作可能である。

注 2) 本表の性能値は 20℃、0.1Hzのときの値である。

2.特徴

・大きな減衰性を有しているため、大地震において振動エネルギーの吸収におおきな

効果を発揮する。

・小さな変形領域から減衰性能を有しており、風揺れ等の微小変形においても十分な効

果を発揮する。

・ゴムの経年変化が少ないため、長期間の使用が可能である。

(他用途で実製品での 14年経過の耐久性能を確認済)

・フランジ鋼板と高減衰ゴムの接着には、信頼性の高い加硫接着を用いる。

・高減衰ゴムの形状(厚さ、断面)を調整し必要な性能を得ることが可能。

・温度依存性および周波数依存性が比較的小さい。

適用範囲 製品は鉄骨造、RC 造、SRC 造、木造の各構造建物とする。新築、耐震改修の別や

建物規模に制限を設けない。

認定・評定 ・「住友ゴム式粘弾性ダンパー」/日本建築総合試験所建築技術証明/GBRC性能証明 第 10-09号

・「超高減衰型粘弾性ダンパーシステム」/日本建築総合試験所建築技術証明/GBRC性能証明 第06-04号改

備考 汎用振動解析ソフト(SNAP/㈱構造システム、SS21/ユニオンシステム㈱に材料モデル搭載済み

会社名

HPアドレス

担当者

問い合わせ先

住友ゴム工業 株式会社 ハイブリッド事業本部制振事業推進部

http://grast.jp/

田中 和宏

TEL079-456-5383 / FAX 079-426-0189

⑱ 住友ゴム工業(株)

7-28

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鋼・構造材ハンドブック 資料

制振部材タイプ 履歴型ダンパー

名称(商品名) アンボンドブレース

商品概要

商品特徴

【1. 構造・機構】

ダンパー用鋼材のブレース芯材(平板型または十字型断面)を、鋼管コンク

リートで座屈拘束したダンパー。芯材は鋼管コンクリート内で軸方向に自由

に変形できるように、アンボンド材が塗布されている。

地震時にはブレース芯材が軸方向に塑性変形することで、振動エネルギーを

吸収する。ブレース芯材の塑性化部分は鋼管コンクリートによって全面的に

座屈拘束されているため、圧縮変形時にも全体座屈や局部座屈が発生しない。

またアンボンド材が適度なクリアランスを確保するため、芯材の圧縮変形時

の断面膨張を拘束せず、引張降伏時と同等の安定した履歴性状を示す。

図 1 構成概要

【2. 特徴】

1)復元力特性は、引張側/圧縮側が同等。

2)芯材断面は製造範囲内で自由に設定可能。

3)最大軸歪±7%まで性能確認済(実大実地震動による動的実験)

4)軸歪±0.75%(層間変形角 1/100相当)で、100回以上の疲労寿命。

適用範囲

1)芯材:平板型(-)/十字型(+) 板厚 9~40mm、板幅 50~450mm

2)鋼管:角型/丸型 板厚 3.2~16mm、幅厚比 D/t≦67(円形) B/t≦55(角)

注1) 上記以外のサイズは別途ご相談ください。

注2) 芯材には普通鋼(SN400,SN490等)も対応可。

認定・評定 アンボンドブレース…BCJ評定-ST0125-03

制振用アンボンドブレース…BCJ評定-ST0126-02

備考

会社名

HPアドレス

担当者

問い合わせ先

新日鉄住金エンジニアリング(株)

http://www.nsec-steelstructures.jp/

建築・鋼構造事業部 免制震デバイス営業室

TEL:03-6665-4362

芯材 座屈拘束材

(鋼管コンクリート) アンボンドブレース

⑲ 新日鉄住金エンジニアリング(株)

7-29

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制振部材タイプ 履歴減衰タイプ 鋼製弾塑性ダンパー

名称(商品名) 二重鋼管座屈補剛ブレース(制振用)

商品概要

商品特徴

・補剛管(外管)が軸力管(=ダンパー用鋼材:内管)の座屈を拘束するダンパー(図1)

・鋼材のみで構成されているため軽量

・復元力特性は,引張・圧縮側が同等

・接合部は,ボルト接合・ピン接合の2種類に対応

適用範囲

<材料>

軸力管:低降伏点鋼(JFE-LY225S,JFE-LY100S)

その他の部分:普通鋼(SN490B,SN490C,STK400,STK490他)

※軸力管には普通鋼(STKN400B)も対応可

<機械的性質>

降伏点 (N/mm2):205~245(JFE-LY225S),80~120(JFE-LY100S)

引張強さ(N/mm2):300~400(JFE-LY225S),200~280(JFE-LY100S)

伸び(%):35以上(JFE-LY225S),50以上(JFE-LY100S)

<形状と寸法>

長さ:補剛管の限界長さによる

軸力管外径:φ 25.4~φ 426mm

軸力管板厚:鋼管外径により,製造可能範囲は異なる

<取付け方法>

柱梁架構に高力ボルト摩擦接合,クレビスによるピン接合,あるいは現場溶接接合

<終局限界値>

最大変位振幅:部材長による(最大片歪み JFE-LY225S,100S:2.0%以下,

STKN400B:1.5%以下での使用推奨)

疲労限界:図 2参照(D/t:軸力管の径厚比)

認定・評定 評定番号:BCJ評定-ST0198-01

備考 参考文献:「二重鋼管の補剛性能に関する研究」

日本建築学会構造系論文報告集 1993年 3月

問い合わせ先 JFEシビル株式会社 システム建築事業部 デバイス営業部

TEL:03-3864-5845 FAX:03-3864-5844 URL:http://www.jfe-civil.com

⑳ JFEシビル(株)

0.001

0.010

0.100

1 10 100 1000

n

LY100

LY225

400N/mm2級

D /t・σy /E・εmax D /t・σy /E ・εmax = 0.0570n-0.213

D /t・σy /E ・εmax = 0.0541n-0.333

D /t・σy /E ・εmax = 0.0155n-0.258

図1 構成概要 図2 無次元化最大歪振幅-耐用回数関係

7-30

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制振部材タイプ 履歴減衰タイプ 鋼製弾塑性ダンパー

名称(商品名) ハーフ十字ブレースダンパー

商品概要

商品特徴

・主材とリブによる不等辺十字(ハーフ十字)型の軸力材と,軸力材の周囲に配置

した組立 BOXによる補剛管からなる座屈補剛ブレース(図1)

・リブは軸力を負担すると共に,主材の補剛効果を有する

・溶接組立による軸力材と補剛管により自由度が高い

・鋼材のみで構成されているため軽量

・主材およびリブ幅厚比の調整により軸力材の局部座屈を防止

適用範囲

<材料>

軸力材:低降伏点鋼(JFE-LY225,JFE-LY100)

その他の部分:普通鋼(SN490B他)

※軸力材には普通鋼(SN400B,SN490B)も使用可能

<機械的性質>

降伏点 (N/mm2):205~245(JFE-LY225),80~120(JFE-LY100)

引張強さ(N/mm2):300~400(JFE-LY225),200~300(JFE-LY100)

伸び(%):40以上(JFE-LY225),50以上(JFE-LY100)

<形状と寸法>

長さ:補剛管の限界長さによる

軸力材:板厚 9~40mm

補剛管:板厚 9~40mm,径 400mm以下,径厚比 22以下

<取付け方法>

柱梁架構に高力ボルト摩擦接合あるいは現場溶接接合

<終局限界値>

最大変位振幅:部材長による(JFE-LY225:±2.0%以下,

JFE-LY 100:±1.5%以下での使用推奨)

疲労限界:図 2参照

認定・評定 評定番号:GBRC性能証明 第 09-08号

備考 参考文献:「長周期地震動を受ける座屈補剛十字ブレースダンパーの性能評価

その 1~3」 日本建築学会大会学術講演梗概集 2010年 9月

問い合わせ先 JFEシビル株式会社 システム建築事業部 デバイス営業部

TEL:03-3864-5845 FAX:03-3864-5844 URL:http://www.jfe-civil.com

21 JFEシビル(株)

0.1

1

10

1 10 100 1000 10000

繰り返し回数 Ncr(回)

全歪振幅 Δε(%)

Δ ε =15.83×Ncr-0.44

図1 構成概要 図2 疲労特性(JFE-LY225)

7-31

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制振部材タイプ 履歴減衰タイプ 鋼製弾塑性ダンパー

名称(商品名) 制振間柱

商品概要

商品特徴

・RHまたはBHウェブの高さ中央部分に開口を設け、ダンパー用鋼材をここに接

合し、間柱または部分壁として使用するせん断降伏履歴型制震ダンパー(図1)

・他のダンパーと比較し、設置位置を選ばないため設計自由度が高い

・ユニット化されているため、耐震改修にも有効

・せん断変形角±1/30 で 20回以上の疲労寿命

適用範囲

<材料>

せん断パネル:低降伏点鋼(JFE-LY225,JFE-LY100)

その他の部分:普通鋼(SN400B,SN490B等)

<機械的性質>

降伏点 (N/mm2):205~245(JFE-LY225),80~120(JFE-LY100)

引張強さ(N/mm2):300~400(JFE-LY225),200~300(JFE-LY100)

伸び(%):40以上(JFE-LY225),50以上(JFE-LY100)

<形状と寸法>

せん断パネル:板厚 6~25mm,幅厚比 30~56

H形鋼高さ:3000mm以下

H形鋼:せい 1200mm以下,フランジおよびウェブ板厚 40mm以下

最大連結数:4以下

<取付け方法>

主架構(梁)に高力ボルト摩擦接合により固定

<終局限界値>

最大変位振幅:せん断パネル高さによる

(最大せん断歪み 1/15以下での使用推奨)

疲労限界:図 2参照

認定・評定 BCJ-S1916

備考 参考文献:「せん断型鋼製ダンパーに関する実験的研究 その 1~2」

日本建築学会大会学術講演梗概集 2000年 7月

問い合わせ先 JFEシビル株式会社 システム建築事業部 デバイス営業部

TEL:03-3864-5845 FAX:03-3864-5844 URL:http://www.jfe-civil.com

22 JFEシビル(株)

図1 構成概要 図2 疲労特性

JFE-LY100:γt =0.211N-0.453+0.010N-0.136

JFE-LY225:γt =0.335N-0.523+0.013N-0.138

7-32

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制振部材タイプ 履歴減衰タイプ 鋼製弾塑性ダンパー

名称(商品名) 制振パネル

商品概要

商品特徴

・壁全面がダンパー用鋼製のせん断パネルとなっており,地震時に壁パネル全体

がせん断降伏し,高いエネルギー吸収能力を発揮する(図1)

・高剛性,高耐力と優れたエネルギー吸収能力を有する

・せん断変形角±1/100 で 50回以上の疲労寿命

適用範囲

<材料>

せん断パネル:低降伏点鋼(JFE-LY225,JFE-LY100)

その他の部分:普通鋼(SN400B,SN490B等)

<機械的性質>

降伏点 (N/mm2):205~245(JFE-LY225),80~120(JFE-LY100)

引張強さ(N/mm2):300~400(JFE-LY225),200~300(JFE-LY100)

伸び(%):40以上(JFE-LY225),50以上(JFE-LY100)

<形状と寸法>

せん断パネル:板厚 6~25mm,

幅厚比 65以下(JFE-LY225),80以下(JFE-LY100)

幅 :1,000mm~4,500mm

高さ:2,000mm~4,500mm

<取付け方法>

主架構(柱梁)に高力ボルト摩擦接合により固定

<終局限界値>

最大変位振幅:せん断パネル高さによる

(最大せん断歪み 1/50以下での使用推奨)

疲労限界:図 2参照

認定・評定 BCJ-S1916

備考 参考文献:「極低降伏点鋼を用いた制震パネルに関する研究 その 1~2」

日本建築学会大会学術講演梗概集 1999年 7月

問い合わせ先 JFEシビル株式会社 システム建築事業部 デバイス営業部

TEL:03-3864-5845 FAX:03-3864-5844 URL:http://www.jfe-civil.com

23 JFEシビル(株)

図1 構成概要 図2 疲労特性

補剛スチフナー

図1 制振パネルの構成例

0.0001

0.001

0.01

0.1

1 10 100 1000 10000 100000

LY100(N 75)

Δγt meas.

Δγt curve

Δγp meas.

Δγp curve

Δγe meas.

Δγe curve

パネ

ル変形角 (rad)

サイクル数(回)

Δγt=0.0396・(N

75)-0.3273+0.0059・(N

75)-0.147

Δγt =0.0396(N75)-0.3273+0.0059(N75)-0.147

7-33

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制振部材タイプ エネルギー吸収型(履歴型)制振ダンパー

名称(商品名) MCBダンパー

(-三菱重工式溝形鋼拘束型ブレースダンパー)

商品概要

商品特徴

[概要]

MCB ダンパー(制振ブ

レース)は、溝形鋼と

平鋼で組み立てた補

剛部材で、低降伏点鋼

材の芯材を囲み芯材

の座屈を拘束した鋼材

系の制震ダンパーで

す。

①芯材は、LY100 また

は LY225(SN400B、

SN490B も使用可

能)を使用します。

②芯材の中央部をある一定長さ「くびれ」させ(ドッグホーン形状)、この部分を意

図的に早期に降伏させます。

③芯材と溝形鋼との接触面は、適度な拘束効果が発揮でき、さらに変形時の音の

発生を防止するためにゴムシートを挟み込んでいます。

④静的解析においては、斜材種別 BA 同等の性能を有する部材として取り扱い可

能です。

[性能]

①タイプ A・・・塑性化領域を芯材の一部に限定させる。

タイプ B・・・芯材全長を塑性化させる。

②軸ひずみの制限値

許容範囲: タイプ A= ±3%以下、タイプ B= ±1.5%以下

限界範囲: タイプ A= ±4%以下、タイプ B= ±2%以下

適用範囲

・適用建物: S造、SRC造、RC造とし、新設、既設耐改修の種別や構造物規模の

制限はありません。

・適用板厚(芯材): 9~40㎜ (ただし、LY100のみ 9~25㎜)

・使用形鋼(補剛溝形鋼): [-125~[-380の規格品を基本とする。

・部材長(ダンパー長): 2,000㎜ ~7,000 ㎜ 長尺サイズまで適用可能。

・設計軸力: タイプ A・・・600kN~4,900kN

タイプ B・・・800kN~5,800kN

認定・評定 財団法人 日本建築総合試験所

証明 No. GBRC性能証明 第04-08号 改 (2008年 5月 8日)

備考

会社名

HPアドレス

担当者

問い合わせ先

三菱重工鉄構エンジニアリング㈱

http.//www.mhi-bridge-eng.co.jp

建築事業本部 営業部 免制振G 屋良 正(ヤラ タダシ)

TEL 045-287-3983

24 三菱重工鉄構エンジニアリング(株)

7-34

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制振部材タイプ 履歴減衰

名称(商品名) 壁型摩擦ダンパー(WFD(オイレス式壁型摩擦ダンパー))

商品概要

商品特徴

固定板および可動板をボルトで締め付ける事により、比較的均等で安定したボ

ルトの軸力を摩擦材に伝える。風および地震により構造物に変形が生じると、固

定板と可動板(ステンレス板と摩擦材)との間で相対移動が起こり、摩擦面に摩擦

力が発生し減衰力を得る。

ダンパーと周辺フレームとは上下の架台を介して高力ボルト摩擦接合される。

・交互に重ね合わされた上側の固定板と下側の可動板の間にステンレス板と摩擦

材を設置し、それらを外側からボルトで締付けて固定することで構成されたシン

プルな構造である。

・疲労寿命の心配がなく繰返しに対し高い耐久性があり交換の必要がない。

・小さな揺れから大地震まで幅広く減衰効果を発揮する。

・摩擦音や振動(スティックスリップ)の心配が無い摩擦材を使用している。

・静摩擦と動摩擦の差が小さい摩擦

材を使用しており静摩擦の影響が

少ない。

・構成材料:摩擦材-オイレス工業

製特殊摩擦材、相手材-SUS材

締め付けボルト-PC鋼棒

その他鋼板:SM490A(一部

SS400)

接合用ボルト:F10T(S10T)

適用範囲

・形状と寸法(標準):

最大抵抗力 4 種類にて標準化(750kN、1000kN、1500kN、2000kN)、幅:1550~

2350mm、高さ:845mm、重量:480kg~980kg、摩擦面数:4面もしくは 6面

・最大速度:15cm/s(単体性能試験での確認範囲)

・最大ストローク(標準品):設計ストローク:±45mm、最大ストローク:±65mm

固定板のステンレス板と可動板の摩擦材との可動間隔が装置の最大ストロー

クとなる。最大ストロークは地震時などの設計移動量に、設置誤差などの余裕

量を加えた数値に設定する。

・使用条件(実験による確認範囲):温度範囲 0~80℃、振動数範囲 0.1~1.5Hz

認定・評定 なし

備考 通常点検やメンテナンスは不要

使用条件により仕様が異なる場合もございますので、事前に御相談下さい。

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担当者

問い合わせ先

オイレス工業(株) 免制震事業部 営業部 建築東京営業所

http://www.oiles.co.jp/

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TEL:03-5781-0314、FAX:03-5781-0318

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7-35