② 小学校第6学年 音楽 「オリンピック・パラリンピックの ......②...

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(1) 東京 2020 大会への興味・関心を高め、国際理解を深めようとする。 (2) マーチ作りを通して、地域の良さや魅力を再発見する。 (3) 作詞活動や作曲活動を通して、豊かな表現力を育む。 (1) オリンピック・パラリンピック学習の教科横断的な取り上げ方 本単元を実施する前に総合的な学習の時間にオリンピック・パラリンピックの歴史に関 してクイズを通して学んだり、体育で陸上競技の世界記録を実際に体感したりすることで、 オリンピック・パラリンピックへの理解を深める。 (2) 外部人材の活用 作曲について専門性の高い方に、外部講師として授業に参加していただく。長野オリン ピックの開会式に使われた入場行進マーチがどのように作られたのか、どのような思いが 込められているのかを知ることで、自分たちのマーチ作りに生かしていく。 (3) 作詞活動における視点の明確化 作詞活動を行うに当たり、「自分の住んでいる地域」「世界」「オリンピック・パラリ ンピック」三つの視点から言葉を集めた。視点を明確にすることで、「地域から世界へ、 そして世界のつながりへ」という意識を高めていく。 時間 主な学習活動 評価 1~2 ○ マーチの歌詞を考える。自分の住んでいる地域、世界、 オリンピック・パラリンピックに関する言葉を集める。 ・ 三つの視点に沿った言葉を集め ている。 【関心・意欲・態度】 3~4 ○ 前時までに集めた言葉から連想される音やリズムの言 葉を集める。 ・ 三つの視点に沿った音やリズム の言葉を集めている。 【関心・意欲・態度】 5~6 (本時) ○ 外部講師の指導を受け、完成した歌詞にメロディーをつ ける。歌詞のイメージに合わせて音の強弱や高低、リズム 等を考える。 ・ 歌詞からイメージしたことを基 にメロディーを考えている。 【思考・判断】 ○ 完成した曲を全員で歌う。 ・ オリンピック・パラリンピック への思いを大切にしながら歌って いる。 【技能】 単元の目標 本単元とオリンピック・パラリンピックとの関連を深める手だて 指導と評価の計画 (7時間扱い このうち、オリンピック・パラリンピック教育としては2時間) 72 ■ 実践事例

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  • ② 小学校第6学年 音楽 「オリンピック・パラリンピックのマーチを作ろう」

    Ⅰ 単元の目標

    (1) 東京 2020 大会への興味・関心を高め、国際理解を深めようとする。

    (2) マーチ作りを通して、地域の良さや魅力を再発見する。

    (3) 作詞活動や作曲活動を通して、豊かな表現力を育む。

    Ⅱ 本単元とオリンピック・パラリンピックとの関連を深める手だて

    (1) オリンピック・パラリンピック学習の教科横断的な取り上げ方

    本単元を実施する前に総合的な学習の時間にオリンピック・パラリンピックの歴史に関

    してクイズを通して学んだり、体育で陸上競技の世界記録を実際に体感したりすることで、

    オリンピック・パラリンピックへの理解を深める。

    (2) 外部人材の活用

    作曲について専門性の高い方に、外部講師として授業に参加していただく。長野オリン

    ピックの開会式に使われた入場行進マーチがどのように作られたのか、どのような思いが

    込められているのかを知ることで、自分たちのマーチ作りに生かしていく。

    (3) 作詞活動における視点の明確化

    作詞活動を行うに当たり、「自分の住んでいる地域」「世界」「オリンピック・パラリ

    ンピック」三つの視点から言葉を集めた。視点を明確にすることで、「地域から世界へ、

    そして世界のつながりへ」という意識を高めていく。

    Ⅲ 指導と評価の計画(7 時間扱い このうち、オリンピック・パラリンピック教育としては 2 時間)

    時間 主な学習活動 評価

    1~2 ○ マーチの歌詞を考える。自分の住んでいる地域、世界、

    オリンピック・パラリンピックに関する言葉を集める。

    ・ 三つの視点に沿った言葉を集め

    ている。 【関心・意欲・態度】

    3~4

    ○ 前時までに集めた言葉から連想される音やリズムの言

    葉を集める。

    ・ 三つの視点に沿った音やリズム

    の言葉を集めている。

    【関心・意欲・態度】

    5~6

    (本時)

    ○ 外部講師の指導を受け、完成した歌詞にメロディーをつ

    ける。歌詞のイメージに合わせて音の強弱や高低、リズム

    等を考える。

    ・ 歌詞からイメージしたことを基

    にメロディーを考えている。

    【思考・判断】

    ○ 完成した曲を全員で歌う。 ・ オリンピック・パラリンピック

    への思いを大切にしながら歌って

    いる。 【技能】

    Ⅳ 本時の指導(第 5 時/7 時間)

    (1) ねらい

    オリンピック・パラリンピックマーチの歌詞に合うメロディーを考えようとする。

    (2) 展開

    学習活動 ◎支援・留意点 ■評価規準(評価方法)

    ① 前時までの学習を振り返り、完成した歌詞を読

    む。

    ◎ 自分たちで集めた言葉が歌詞になっている

    という達成感をもてるようにする。

    ② 歌詞を声に出しながら、イメージに合う音やリ

    ズムを考える。

    ・ 音の高い、低い

    ・ 音の強い、弱い

    ・ テンポの速い、遅い

    ・ 繰り返しのあり、なし

    ③ 本時で考えたメロディーに合わせて、オリンピ

    ック・パラリンピックマーチを歌う。

    ◎ 歌詞から受けるイメージを随時、児童に確認

    しながら作曲作業を進められるようにする。

    ◎ 外部講師が、児童の考えた音をその場で楽譜

    に書いていく。

    まとめ

    ④ 本時の学習を振り返る。

    ◎ 本時の学習を通して、思ったことや気付いた

    ことを書くように言葉を掛ける。

    ■ オリンピック・パラリンピックマーチの歌詞

    に合うメロディーを考えている。

    (発言・ワークシート)

    Ⅴ 本事例を実施するに当たって

    本実践は、小学校においてオリンピック・パラリンピックマーチのメロディを考える学習

    であり、オリンピック精神を歌詞に取り入れながら、作曲していることから、「文化」のテ

    ーマとして位置付けている。

    中学校・高等学校版の学習読本には、「オリンピック賛歌」が掲載してある。本事例の発

    展型として、オリンピックの歴史や「オリンピック賛歌」が継承されてきた経緯を学びなが

    ら、実際に音楽の時間等に歌ってみる場合は、「オリンピック・パラリンピックの精神」と

    して位置付けられる。また、海外の音楽へと目を向ければ「文化」あるいは「世界ともだち

    プロジェクト」にもつながる学習であり、本事例から工夫、発展させる様々な取組が考えら

    れる。

    オリンピック・パラリンピックマーチの歌詞にメロディーを付けよう。

    テーマ

    ×

    アクション 文化 オリンピック・

    パラリンピ ク教の精

    Ⅰ 単元の目標

    Ⅱ 本単元とオリンピック・パラリンピックとの関連を深める手だて

    Ⅲ 指導と評価の計画(7時間扱い このうち、オリンピック・パラリンピック教育としては2時間)

    ― 72 ― ― 73 ―■ 実践事例

    文化

  • ② 小学校第6学年 音楽 「オリンピック・パラリンピックのマーチを作ろう」

    Ⅰ 単元の目標

    (1) 東京 2020 大会への興味・関心を高め、国際理解を深めようとする。

    (2) マーチ作りを通して、地域の良さや魅力を再発見する。

    (3) 作詞活動や作曲活動を通して、豊かな表現力を育む。

    Ⅱ 本単元とオリンピック・パラリンピックとの関連を深める手だて

    (1) オリンピック・パラリンピック学習の教科横断的な取り上げ方

    本単元を実施する前に総合的な学習の時間にオリンピック・パラリンピックの歴史に関

    してクイズを通して学んだり、体育で陸上競技の世界記録を実際に体感したりすることで、

    オリンピック・パラリンピックへの理解を深める。

    (2) 外部人材の活用

    作曲について専門性の高い方に、外部講師として授業に参加していただく。長野オリン

    ピックの開会式に使われた入場行進マーチがどのように作られたのか、どのような思いが

    込められているのかを知ることで、自分たちのマーチ作りに生かしていく。

    (3) 作詞活動における視点の明確化

    作詞活動を行うに当たり、「自分の住んでいる地域」「世界」「オリンピック・パラリ

    ンピック」三つの視点から言葉を集めた。視点を明確にすることで、「地域から世界へ、

    そして世界のつながりへ」という意識を高めていく。

    Ⅲ 指導と評価の計画(7 時間扱い このうち、オリンピック・パラリンピック教育としては 2 時間)

    時間 主な学習活動 評価

    1~2 ○ マーチの歌詞を考える。自分の住んでいる地域、世界、

    オリンピック・パラリンピックに関する言葉を集める。

    ・ 三つの視点に沿った言葉を集め

    ている。 【関心・意欲・態度】

    3~4

    ○ 前時までに集めた言葉から連想される音やリズムの言

    葉を集める。

    ・ 三つの視点に沿った音やリズム

    の言葉を集めている。

    【関心・意欲・態度】

    5~6

    (本時)

    ○ 外部講師の指導を受け、完成した歌詞にメロディーをつ

    ける。歌詞のイメージに合わせて音の強弱や高低、リズム

    等を考える。

    ・ 歌詞からイメージしたことを基

    にメロディーを考えている。

    【思考・判断】

    ○ 完成した曲を全員で歌う。 ・ オリンピック・パラリンピック

    への思いを大切にしながら歌って

    いる。 【技能】

    Ⅳ 本時の指導(第 5 時/7 時間)

    (1) ねらい

    オリンピック・パラリンピックマーチの歌詞に合うメロディーを考えようとする。

    (2) 展開

    学習活動 ◎支援・留意点 ■評価規準(評価方法)

    ① 前時までの学習を振り返り、完成した歌詞を読

    む。

    ◎ 自分たちで集めた言葉が歌詞になっている

    という達成感をもてるようにする。

    ② 歌詞を声に出しながら、イメージに合う音やリ

    ズムを考える。

    ・ 音の高い、低い

    ・ 音の強い、弱い

    ・ テンポの速い、遅い

    ・ 繰り返しのあり、なし

    ③ 本時で考えたメロディーに合わせて、オリンピ

    ック・パラリンピックマーチを歌う。

    ◎ 歌詞から受けるイメージを随時、児童に確認

    しながら作曲作業を進められるようにする。

    ◎ 外部講師が、児童の考えた音をその場で楽譜

    に書いていく。

    まとめ

    ④ 本時の学習を振り返る。

    ◎ 本時の学習を通して、思ったことや気付いた

    ことを書くように言葉を掛ける。

    ■ オリンピック・パラリンピックマーチの歌詞

    に合うメロディーを考えている。

    (発言・ワークシート)

    Ⅴ 本事例を実施するに当たって

    本実践は、小学校においてオリンピック・パラリンピックマーチのメロディを考える学習

    であり、オリンピック精神を歌詞に取り入れながら、作曲していることから、「文化」のテ

    ーマとして位置付けている。

    中学校・高等学校版の学習読本には、「オリンピック賛歌」が掲載してある。本事例の発

    展型として、オリンピックの歴史や「オリンピック賛歌」が継承されてきた経緯を学びなが

    ら、実際に音楽の時間等に歌ってみる場合は、「オリンピック・パラリンピックの精神」と

    して位置付けられる。また、海外の音楽へと目を向ければ「文化」あるいは「世界ともだち

    プロジェクト」にもつながる学習であり、本事例から工夫、発展させる様々な取組が考えら

    れる。

    オリンピック・パラリンピックマーチの歌詞にメロディーを付けよう。

    テーマ

    ×

    アクション 文化 オリンピック・

    パラリンピ ク教の精

    Ⅳ 本時の指導(第5時/7時間)

    Ⅴ 本事例を実施するに当たって

    テーマ×

    アクション

    文化 オリンピック・パラリンピックの精神 する(体験)

    ― 72 ― ― 73 ― 実践事例 ■

    文化