① 研究学術的背景 - 青木宣明のブログ...①...

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様式S-1-8 応募内容ファイル(添付ファイル項目) 基盤C(一般)-1 本欄には、研究の全体構想及びその中での本研究の具体的な目的について、冒頭にその概要を簡潔にまとめて記述した上で、適 宜文献を引用しつつ記述し、特に次の点については、焦点を絞り、具体的かつ明確に記述してください。(記述に当たっては、「科 学研究費助成事業における審査及び評価に関する規程」(公募要領66頁参照)を参考にしてください。) 研究の学術的背景(本研究に関連する国内・国外の研究動向及び位置づけ、応募者のこれまでの研究成果を踏まえ着想に至っ た経緯、これまでの研究成果を発展させる場合にはその内容等) 研究期間内に何をどこまで明らかにしようとするのか 当該分野における本研究の学術的な特色・独創的な点及び予想される結果と意義 的(概要)当該研究計画の目的について、簡潔にまとめて記述してください。 超臨界流体を用いた反応場はその独特の性質から新規材料の創成の場として注目されている。 新規材料の実用化には量産が必要であり,連続プロセスの開発が不可欠である。しかし,流通系 連続プロセス設計の工学的基盤は確立しておらず,試行錯誤のプロセス提案が現状では主体であ る。そこで本研究では超臨界水熱ナノ粒子合成に着目する。流通系連続プロセスの混合,伝熱, 反応速度論の粒子合成への影響を総合的に検討する。この中で反応律速となる条件の探索,操作 条件と粒子径・粒子径分布の関係を総括的に整理できる指標の抽出を目的とする。このような指 標が確立できれば目的とするナノ粒子の生産条件から連続プロセスを設計できるようになる。 研究学術的背景 超臨界流体は気体に近い粘性・拡散性,液体に近い密度・溶解性,有機溶媒のような低い誘電 率といった独特の性質をもつ。超臨界流体を用いた反応場はその独特の性質から新規材料の創成 の場として注目されている。たとえば臨界点付近の急速な物性・溶解度変化を利用したナノ粒子 合成や,常温では混じり合わない無機金属塩水溶液と有機化合物を均一相にできるため有機無機 ハイブリッド材料の開発も期待できる。有機溶媒を用いないプロセス開発にもつながり環境負荷 の軽減にも貢献する。2013 年に開始された超臨界流体のコンソーシアムには 70 近くが参加し ており実用化への応用が期待される技術でもある。 新規材料の実用化には量産が必要であり,連続プロセスの開発が不可欠である。超臨界流体を 反応場とした操作でも流通系での実験結果の報告は散見される(最近の例:J. Supercritical Fluids, 82, 8395 (2013)J. Supercritical Fluids, 50, 283–291 (2009))。しかし,その反応機構が不明なもの も多く,流通系連続プロセス設計の工学的基盤は確立しているとは言いがたい。現状では試行錯 誤のプロセス開発が主体である。これだとプロセス開発にかかる時間もコストも読めないため, 実用化に踏み切りにくい。設計手法が確立していれば実用化の検討も見通しが立ちやすくなり, より広く超臨界流体技術が活用されるようになる。 そこで本研究では超臨界水熱ナノ粒子合成の連続プロセス設計の工学的基盤を目的とする。流 通系連続プロセスの混合,伝熱,反応速度論の粒子合成への影響を総合的に検討する。この中で 反応律速となる条件の探索,操作条件と粒子径・粒子径分布の関係を総括的に整理できる指標抽出を目的とする。このような指標が確立できれば目的とするナノ粒子の生産条件から連続プロ セスを設計できるようになる。 基盤確立に至った経緯をこれまでの申請者の研究成果と共に説明しておく。これまでの研究の 観点を申請書 6,7 ページの研究業績と対応させておく。 まず申請者は数ミリメートル以下の微小空間を活用するマイクロリアクターについて,目的と する迅速混合や物質移動を実現できるミキサー・反応装置の操作法・装置の設計法に関するマイ クロリアクター特有の反応工学,マイクロ反応工学の確立に寄与してきた [1,8–12,14,15,18,19]ピルビン酸生産のベースになるプロセス開発研究[13,16] や化成品のためのエマルション生成 デバイス[17]も含み,実生産も意識した研究も行ってきた。 また,背圧弁を用いた凝集ナノ粒子再分散プロセスの操作因子と再分散後の粒子径をせん断応 力で定量的に結びつけ,プロセス設計の指針を得ている[4,7]

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Page 1: ① 研究学術的背景 - 青木宣明のブログ...① 研究の学術的背景(本研究に関連する国内・国外の研究動向及び位置づけ、応募者のこれまでの研究成果を踏まえ着想に至っ

様式S-1-8 応募内容ファイル(添付ファイル項目) 基盤C(一般)-1

研 究 目 的 本欄には、研究の全体構想及びその中での本研究の具体的な目的について、冒頭にその概要を簡潔にまとめて記述した上で、適

宜文献を引用しつつ記述し、特に次の点については、焦点を絞り、具体的かつ明確に記述してください。(記述に当たっては、「科学研究費助成事業における審査及び評価に関する規程」(公募要領66頁参照)を参考にしてください。)

① 研究の学術的背景(本研究に関連する国内・国外の研究動向及び位置づけ、応募者のこれまでの研究成果を踏まえ着想に至った経緯、これまでの研究成果を発展させる場合にはその内容等)

② 研究期間内に何をどこまで明らかにしようとするのか

③ 当該分野における本研究の学術的な特色・独創的な点及び予想される結果と意義

研 究 目 的(概要)※ 当該研究計画の目的について、簡潔にまとめて記述してください。 超臨界流体を用いた反応場はその独特の性質から新規材料の創成の場として注目されている。

新規材料の実用化には量産が必要であり,連続プロセスの開発が不可欠である。しかし,流通系

連続プロセス設計の工学的基盤は確立しておらず,試行錯誤のプロセス提案が現状では主体であ

る。そこで本研究では超臨界水熱ナノ粒子合成に着目する。流通系連続プロセスの混合,伝熱,

反応速度論の粒子合成への影響を総合的に検討する。この中で反応律速となる条件の探索,操作

条件と粒子径・粒子径分布の関係を総括的に整理できる指標の抽出を目的とする。このような指

標が確立できれば目的とするナノ粒子の生産条件から連続プロセスを設計できるようになる。

① 研究学術的背景 超臨界流体は気体に近い粘性・拡散性,液体に近い密度・溶解性,有機溶媒のような低い誘電

率といった独特の性質をもつ。超臨界流体を用いた反応場はその独特の性質から新規材料の創成

の場として注目されている。たとえば臨界点付近の急速な物性・溶解度変化を利用したナノ粒子

合成や,常温では混じり合わない無機金属塩水溶液と有機化合物を均一相にできるため有機無機

ハイブリッド材料の開発も期待できる。有機溶媒を用いないプロセス開発にもつながり環境負荷

の軽減にも貢献する。2013 年に開始された超臨界流体のコンソーシアムには 70 社近くが参加し

ており実用化への応用が期待される技術でもある。

新規材料の実用化には量産が必要であり,連続プロセスの開発が不可欠である。超臨界流体を

反応場とした操作でも流通系での実験結果の報告は散見される(最近の例:J. Supercritical Fluids, 82, 83–95 (2013);J. Supercritical Fluids, 50, 283–291 (2009))。しかし,その反応機構が不明なもの

も多く,流通系連続プロセス設計の工学的基盤は確立しているとは言いがたい。現状では試行錯

誤のプロセス開発が主体である。これだとプロセス開発にかかる時間もコストも読めないため,

実用化に踏み切りにくい。設計手法が確立していれば実用化の検討も見通しが立ちやすくなり,

より広く超臨界流体技術が活用されるようになる。

そこで本研究では超臨界水熱ナノ粒子合成の連続プロセス設計の工学的基盤を目的とする。流

通系連続プロセスの混合,伝熱,反応速度論の粒子合成への影響を総合的に検討する。この中で

反応律速となる条件の探索,操作条件と粒子径・粒子径分布の関係を総括的に整理できる指標の

抽出を目的とする。このような指標が確立できれば目的とするナノ粒子の生産条件から連続プロ

セスを設計できるようになる。

基盤確立に至った経緯をこれまでの申請者の研究成果と共に説明しておく。これまでの研究の

観点を申請書 6,7 ページの研究業績と対応させておく。 まず申請者は数ミリメートル以下の微小空間を活用するマイクロリアクターについて,目的と

する迅速混合や物質移動を実現できるミキサー・反応装置の操作法・装置の設計法に関するマイ

クロリアクター特有の反応工学,マイクロ反応工学の確立に寄与してきた [1,8–12,14,15,18,19]。 ピルビン酸生産のベースになるプロセス開発研究[13,16]や化成品のためのエマルション生成

デバイス[17]も含み,実生産も意識した研究も行ってきた。

また,背圧弁を用いた凝集ナノ粒子再分散プロセスの操作因子と再分散後の粒子径をせん断応

力で定量的に結びつけ,プロセス設計の指針を得ている[4,7]。

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基盤C(一般)-2

研 究 目 的(つづき)

このように申請者はプロセスの設計基盤の確立を目的とした研究を推進してきた。

さらに,超臨界流体を用いた流通

系連続プロセスで流量や温度とい

った操作条件が生成するナノ粒子

のサイズ,サイズ分布に影響するこ

とも見出している[2,3,5,6](図 1)。試作した流通系プロセスによる初

期検討はすでに開始しており,申請

期間の初期からスムーズに研究を

推進する準備は整っている。

本申請の研究では設計基盤の確

立の対象を展開する対象として,超

臨界流体を反応場とするナノ粒子

合成プロセスに着目する。マイクロリアクターはその微小な空間での操作になることから迅速な

混合・反応・物質移動が特徴である。この特徴を最大限引き出すような設計手法の提案をこれま

で申請者はしてきた。迅速な混合・反応・物質移動は超臨界水熱合成でも重要な要素であり,こ

れまでの申請者の研究内容を活用しつつさらに発展させるものになると考えている。

② 何をどこまで明らかにするか 図 2 に示すように連続プロセスを用いたナノ粒子

の超臨界水熱合成において,プロセスの操作条件と

生成するナノ粒子のサイズとその分布の関係を定量

的に結びつける。流通条件つまり混合条件によって

粒子径が変化するということは混合が律速になって

いることを示している。粒子径が混合条件によらな

い反応律速になる条件を探索していく。この条件下

では反応温度と濃度のみで粒子径を制御できる。こ

れと合わせて反応速度・反応機構を明らかにする。

この情報を蓄積する際に反応と混合の時定数の関係

を特定する。この時定数の比に基づいた設計フロー

を構築する。これによって目的とする生産条件から

逆算してプロセス条件を決定する手法を確立する。

③ 当該分野における本研究の学術的な特色・独創的な点及び予想される結果と意義

流通系の装置を試行錯誤で組みその結果を評価する研究が主流であるのに対し,本研究では

目的とする製品粒子スペックから逆算してプロセスを設計する手法を提案する点が特色である。

本申請の研究により,超臨界流体を用いた製品の生産に役立つのみでなく,プロセスのエネル

ギー効率向上にも寄与する。また,設計フローの構築により試行錯誤を最小限に抑えて目的の性

能を得られるリアクターを設計できる。現状では超臨界水熱合成の連続プロセス設計法は確立さ

れておらず,本研究のような成果が蓄積されることで超臨界流体技術導入の時間,コストが軽減

できる。これによってこの技術導入が容易となり,結果として実用化が加速することにつながる。

混合 伝熱

反応機構

生産条件

プロセス設計基盤

物性

プロセスの条件(流路径・長さ・温度・圧力・・・)

図2 生産条件とプロセス条件をつなぐ工学的基盤

図1 流通系プロセスを用いたセリアナノ粒子合成例

340 ◦C

360 ◦C

380 ◦C

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基盤C(一般)-3

研究計画・方法 本欄には、研究目的を達成するための具体的な研究計画・方法について、冒頭にその概要を簡潔にまとめて記述した上で、平成

26年度の計画と平成27年度以降の計画に分けて、適宜文献を引用しつつ、焦点を絞り、具体的かつ明確に記述してください。ここでは、研究が当初計画どおりに進まない時の対応など、多方面からの検討状況について述べるとともに、研究計画を遂行する

ための研究体制について、研究分担者とともに行う研究計画である場合は、研究代表者、研究分担者の具体的な役割(図表を用いる等)、学術的観点からの研究組織の必要性・妥当性及び研究目的との関連性についても述べてください。

また、研究体制の全体像を明らかにするため、連携研究者及び研究協力者(海外共同研究者、科研費への応募資格を有しない企

業の研究者、その他技術者や知財専門家等の研究支援を行う者、大学院生等(氏名、員数を記入することも可))の役割についても記述してください。

なお、研究期間の途中で異動や退職等により研究環境が大きく変わる場合は、研究実施場所の確保や研究実施方法等についても

記述してください。

研 究 計 画 ・ 方 法(概要)※ 研究目的を達成するための研究計画・方法について、簡潔にまとめて記述してください。

超臨界水熱ナノ合成のための流通系プロセスを構築し,モデル系としてセリア粒子の合成を行

う。反応温度上昇・流量・流路サイズといった操作条件と合成粒子のサイズとその分布の関係を

まず整理する。各反応温度で反応時間を変える実験を行うことで反応機構と反応速度定数を決定

する。以上の情報から反応と混合の時定数を明らかにする。この時定数を用いて,反応律速にな

り粒子径が流通系の流動状態に依存しなくなる条件を特定する。この条件を時定数の比からなる

無次元数として整理し,無次元数による設計フローの構築を目的とする。ジルコニアなどのほか

の粒子への本設計手法の展開も視野に入れ,設計手法の汎用性を確認する。

まず,図 3 に超臨界水熱ナノ粒子連続合成プロセスの設計フロー確立までの全体の流れを示し,

あわせて進行時期を掲載した。各年度,各項目の詳細は次の段落から説明していく。

平成 26年度 モデル反応系としてセリア粒子の合成をまずは行う。超臨界水熱ナノ合成流通系を改良し,幅

広い操作範囲に対応させる。操作パラメータとその範囲は以下のものを考えている。微小流路に

高速に流体を流し迅速混合・伝熱操作を実現する。実験結果をみながら操作条件は修正していく。

とくに臨界温度付近の挙動の変化に注目する。 ・温度(亜臨界~超臨界域) ・流量(層流域~乱流域) ・反応時間(数秒~数十秒) ・混合部・反応部の流路径(1/16 インチ~1/4 インチ)

上記条件と原料の反応率,合成粒子の収率,サイズ・サイズ分布・分散性の関係を整理する。

図3 研究のタイムライン

設計因子と生成粒子の関係・操作条件(温度・圧力・流量・流路サイズ・流路長・原料濃度)と生成する粒子のサイズ・サイズ分布の関係を整理

無次元数などの指標による設計条件と生産条件の対応の整理

設計フローの確立(ほかの粒子合成系での確認)

反応速度定数・反応機構の特定

反応律速条件の抽出

平成26年度前期~

平成27年度前期

平成27年度後期~

平成28年度前期

平成28年度後期

平成28年度前期~後期

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基盤C(一般)-4

研究計画・方法(つづき)

平成 27年度以降 前年度に引き続き,流通系プロセスの操作条件と生成粒子のサイズなどのデータを蓄積する。

二年目以降は実験データから定量的な傾向を抽出していく。まず,温度・反応時間を振った実

験による反応率と収率のデータから反応速度パラメータを特定する。

さらに,成粒子のサイズ・形状と速度論から反応機構を推定する。

また,実験データを総括的に整理し,設

計因子と生成粒子の性状を定量的に結び

つける。整理の方法としては,現段階では

図 4 に示すように,レイノルズ数のような

無次元数あるいは乱流混合長のような混

合スケールに対して粒子径または変動係

数(CV)のプロットを行う。 超臨界水熱合成は速い反応であるため 2

ページの図1にも示したように流量で粒子

径が変わる,つまり混合律速になっている

と予想している。図 4 に示すように混合が

十分に速く(反応律速に)なれば粒子径は流動条件に依存しない値になると考えている。この条

件がわかれば濃度や温度のみで粒径制御が可能になる。

反応律速になる条件の傾向を反応速度論と合わせて定量的に特定

していく。これには反応の時定数と混合の時定数の比からなる無次元

数(ダムケラー数)が重要な因子になるという仮説を申請段階では立

てている。これを実際に検証していく。

この無次元数による流通系の操作条件の影響,流動条件によらない

操作条件と生成中粒子のサイズ・分布の関係が整理できたら,本申請

の研究の総括として図 5 のような設計フローの構築を行う。

構築した設計フローの有効性の検証のためにジルコニアなどほか

の金属酸化物ナノ粒子や有機表面修飾ナノ粒子への展開も考える。

<計画どおりに進まなかったときの方針>

反応律速に必要な混合速度を得るためマイクロミキサーの導入す

ることを考えている。混合が主な焦点ではあるが,これ以外にも影響

を及ぼす因子がある。設計フローの構築においては流路サイズによる伝熱速度への影響因子も検

討する。混合や伝熱といった,それぞれの移動現象に対して無次元・有次元指標を抽出し,指標

の組合せで設計フローを構築することも視野に入れている。

<研究体制>

初年度から最終年度までを通じて,多種の実験条件について流通系プロセスを操作するため,

大学院生の実験補助を得る。各年 1 人×2 ヶ月程度の補助が必要と考えている。

図5 設計フローの概要

ナノ粒子生産条件(量,粒子径)

条件を満たす反応速度,反応率

流路サイズ・長さ原料濃度・流量温度の組み合わせ

無次元数などの指標

図4 実験データの整理例

レイノルズ数,混合スケール

粒子径CV

温度T1

T2T3

反応律速になる点

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基盤C(一般)-5

今回の研究計画を実施するに当たっての準備状況及び研究成果を社会・国民に発信する方法 本欄には、次の点について、焦点を絞り、具体的かつ明確に記述してください。 ① 本研究を実施するために使用する研究施設・設備・研究資料等、現在の研究環境の状況 ② 研究分担者がいる場合には、その者との連絡調整状況など、研究着手に向けての状況(連携研究者及び研究協力者がいる場合

についても必要に応じて記述してください。) ④ 本研究の研究成果を社会・国民に発信する方法等

研究設備としては,物質を同定するための XRD,SEM,TEM,DLS,定量するための ICP,IR,UV などの分析装置もそろっている。予備実験としてポンプ・ヒーター・背圧弁を含み,市販の配

管等を用いた試作流通プロセスをすでに構築してデータ採取を開始し,初期検討を行っている。

実験条件の多様な変更に対応して流通系を拡張するため本科研費でセラミック電気管状炉を設備

備品として導入することでより広範な実験条件に対応する。

研究成果の発信方法として次の三つを考えている。①関連の深い化学工学会,米国化学工学会

で成果の発表を行う。これらの学会は化学工学全般を扱い,企業,大学,研究所から幅広いバッ

クグラウンドをもつ人々への成果の伝達が期待される。②所属する研究室ホームページおよび個

人のブログにて成果の概要を掲載し,広く社会に報告する。③所属キャンパスの研究所の成果内

容を小学生・中学生,高校生を中心に対象としてわかりやすく楽しくふれてもらう「片平まつり」

が 2 年に一度開催される。このような場を活用して科学の学習途上の生徒たちにも研究成果に興

味をもってもらう。

研究計画最終年度前年度の応募を行う場合の記入事項(該当者は必ず記入してください(公募要領18頁参照))

※該当しない場合は記入欄を削除することなく、空欄のまま提出すること。

本欄には、研究代表者として行っている平成 26年度が最終年度に当たる継続研究課題の当初研究計画、その研究によって得られ

た新たな知見等の研究成果を記述するとともに、当該研究の進展を踏まえ今回再構築して本研究を応募する理由(研究の展開状況、

経費の必要性等)を記述してください。(なお、本欄に記述する継続研究課題の研究成果等は、基盤C(一般)-8の「これまでに

受けた研究費とその成果等」欄に記述しないでください。)

研究種目名 審査区分 課題番号 研 究 課 題 名 研究期間

平成 年度~

平成 26年度 当初研究計画及び研究成果等 応募する理由

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基盤C(一般)-6 研究業績

本欄には、研究代表者及び研究分担者が最近5カ年間に発表した論文、著書、産業財産権、招待講演のうち、本研究に関連する重

要なものを選定し、現在から順に発表年次を過去にさかのぼり、発表年(暦年)毎に線を引いて区別(線は移動可)し、通し番号を

付して記入してください。なお、学術誌へ投稿中の論文を記入する場合は、掲載が決定しているものに限ります。

また、必要に応じて、連携研究者の研究業績についても記入することができます。記入する場合には、二重線を引いて区別(二重線は移動可)し、研究者毎に、現在から順に発表年次を過去にさかのぼり記入してください(発表年毎に線を引く必要はありません。)。

発表年 研究代表者・分担者氏名

発表論文名・著書名 等 (例えば発表論文の場合、論文名、著者名、掲載誌名、査読の有無、巻、最初と最後の頁、発表年(西

暦)について記入してください。)

(以上の各項目が記載されていれば、項目の順序を入れ替えても可。著者名が多数にわたる場合は、

主な著者を数名記入し以下を省略(省略する場合、その員数と、掲載されている順番を○番目と記入)

しても可。なお、研究代表者には二重下線、研究分担者には一重下線、連携研究者には点線の下線を

付してください。)

2013 以降 研究代表者:青木宣明

[1] N. Aoki, T. Fukuda, N. Maeda, K. Mae “Design of Confluence and Bend Geometry for Rapid Mixing in Microchannels” Chemical Engineering Journal, 227, 198–202 (2013). 論文,査読あり

[2] M. Dejhosseini, T. Aida, M. Watanabe, S. Takami, D. Hojo, N. Aoki, T. Arita, A. Kishita, T. Adschiri “Catalytic Cracking Reaction of Heavy Oil in the Presence of Cerium Oxide Nanoparticles in Supercritical Water” Energy & Fuel, 27 (8), 4624–4631 (2013). 論文,査読あり [3] T. Adschiri, S. Takami, T. Arita, D. Hojo, K. Minami, N. Aoki “Handbook of Advanced Ceramics, Second Edition: Materials, Applications, Processing and Properties” pp. 949–978(第 11.1.5 章 Supercritical Hydrothermal Synthesis 分担

執筆),Academic Press, Waltham, USA (2013). 著書

[4] N. Aoki, N. Manabe, T. Adschiri “Re-Dispersion of Flocculated Nanoparticles Using Back Pressure Valve with Small Orifice Channel” 2013 International Symposium on Nonlinear Theory and its Applications (NOLTA2013), (Paper Id 6008, Proceedings pp. 78–81), Santa Fe, USA, 2013.9. 9招待講演

[5] N. Aoki “Effects of Operating Parameters on Supercritical Hydrothermal Nanoparticle Synthesis in Flow-type Reactor” Sustainable Manufacturing of Nanomaterials and their Organization for Hybrid Device Structures (SMNOHDS 2013), Presentation No. O17 (Proceedings pp. 45–46), Ile d’Oléron, France, 2013.6.13招待講演

[6] N. Aoki “Design Methodology of Microreactor and its Application for Supercritical Nanoparticle Synthesis” The 3rd International Solvothermal & Hydrothermal Association Conference (ISHA 2013), Presentation No. 5-4 (Proceedings p. 28), Austin, USA, 2013.1.14招待講演

2012 研究代表者:青木宣明

[7] N. Manabe, S. Hanada, N. Aoki, Y. Futamura, K. Yamamoto, T. Adschiri “Flocculation and Re-dispersion of Colloidal Quantum Dots” Journal of Chemical Engineering of Japan, 45 (11), 917–923 (2012). 論文,査読あり [8] 青木宣明“混合・流体操作に着目したマイクロリアクターの設計

手法” 化学工学会超臨界流体部会第 11 回サマースクール,舟橋,2012.8.2

招待講演

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基盤C(一般)-7 研 究 業 績(つづき) 2012 研究代表者:青木宣明

[9] 青木宣明“流体セグメント混合に基づいたマイクロリアクター設計

法に関する研究”化学工学会東北支部若手の会,八戸,2012.6.16 招待講

[10] 青木宣明“流体セグメント混合に基づいたマイクロリアクター設計

法に関する研究” 化学工学会第 77 年会,東京,N213,2012.3.16 化学工

学会研究奨励賞受賞講演

2011 研究代表者:青木宣明

[11] N. Aoki, S. Tanigawa, K. Mae “Design and Operation of Gas–Liquid Slug Flow in Miniaturized Channels for Rapid Mass Transfer” Chemical Engineering Science, 66, 6536–6543 (2011). 論文,査読あり

[12] N. Aoki, R. Ando, K. Mae“Gas–Liquid–Liquid Slug Flow for Improving Liquid–Liquid Extraction in Miniaturized Channels” Industrial & Engineering Chemistry Research, 50, 4672–4677 (2011). 論文,査読あり

[13] T. Yasukawa, W. Ninomiya, K. Ooyachi, N. Aoki, K. Mae“Efficient Oxidative Dehydrogenation of Lactate to Pyruvate Using a Gas–Liquid Micro Flow System” Industrial & Engineering Chemistry Research, 50, 3858–3863 (2011). 論文,査読あり

[14] N. Aoki, S. Tanigawa, K. Mae“A New Index for Precise Design and Advanced Operation of Mass Transfer in Slug Flow” Chemical Engineering Journal, 167, 651–656 (2011). 論文,査読あり

[15] N. Aoki, R. Umei, A. Yoshida, K. Mae“Design Method for Micromixers Considering Influence of Channel Confluence and Bend on Diffusion Length” Chemical Engineering Journal, 167, 643–650 (2011). 論文,査読あり

[16] T. Yasukawa, W. Ninomiya, K. Ooyachi, N. Aoki, K. Mae“Enhanced Production of Ethyl Pyruvate Using Gas–Liquid Slug Flow in Microchannel” Chemical Engineering Journal, 167, 527–530 (2011). 論文,査読あり

2010 研究代表者:青木宣明

[17] K. Matsuyama, K. Mine, H. Kubo, N. Aoki, K. Mae “Optimization Methodology of Operation of Orifice-shaped Micromixer Based on Micro-jet Concept” Chemical Engineering Science, 65, 5912–5920 (2010). 査読あり

2009 研究代表者:青木宣明

[18] N. Aoki, K. Mae “Micro Process Engineering: A Comprehensive Handbook, Vol. 1: Fundamentals, Operations and Catalysts”pp. 325–345(第 12章分担執筆),Wiley-VCH, Weinheim, Germany (2009). 著書 [19] 永井洋一,前一廣,青木宣明“多段混合マイクロデバイス”特開 2009‐

39699. 特許

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基盤C(一般)-8 これまでに受けた研究費とその成果等

本欄には、研究代表者及び研究分担者がこれまでに受けた研究費(科研費、所属研究機関より措置された研究費、府省・地方公共

団体・研究助成法人・民間企業等からの研究費等。なお、現在受けている研究費も含む。)による研究成果等のうち、本研究の立案

に生かされているものを選定し、科研費とそれ以外の研究費に分けて、次の点に留意し記述してください。

① それぞれの研究費毎に、研究種目名(科研費以外の研究費については資金制度名)、期間(年度)、研究課題名、研究代表者又

は研究分担者の別、研究経費(直接経費)を記入の上、研究成果及び中間・事後評価(当該研究費の配分機関が行うものに限る。)

結果を簡潔に記述してください。(平成24年度又は平成25年度の科研費の研究進捗評価結果がある場合には、基盤C(一般)

-9「研究計画と研究進捗評価を受けた研究課題の関連性」欄に記述してください。)

② 科研費とそれ以外の研究費は線を引いて区別して記述してください。

以下のように申請者はプロセスを定量的特徴づける因子を抽出し,課題となるプロセスの

設計手法の確立につながる研究を行ってきた。

①科研費 若手 B,H21~22 マイクロ流路内の混相流を利用した

迅速・精密反応操作に関する研究

研究代表者,直接経費総額 350 万円

mm オーダーの微小流路において,図 6 に示すように気相,油

相,水相の 3 相からなるスラグ流を形成することでより液相総

体積流量の大きな条件化で安定したスラグ流を形成することに

成功した。さらに,図 7 の整理のように気相の体積分率αに着

目し,流路径の影響を総合的に加味した物質移動速度

(Korad/D)と操作条件(流速 U)の関係を定量的に表現することができた。以上から高処理量の条件下で高速な物質移

動操作が可能となり,このような操作を設計するための指針を

得ることができた。

②NEDO 革新的部材産業創出プログラム,H18~22,革新的マイクロ反応場利用部材技術開発

研究分担者,分配金なし

マイクロリアクターはμmから数mm程度の微

小な空間を含む反応器である。そのような空間

では高速物質・熱移動が可能となる。反応器設

計の観点からも,これまでのマクロな反応器の

ように体積を求めるだけでなく,反応器の形状

の効果も加味する必要が出てくる。申請者は本

プロジェクトの分担研究者として,反応律速を

実現する迅速混合を可能にするマイクロリアク

ターについて,図 8 に示すようにエネルギー散

逸率εを設計パラメータとして,合流や屈曲

といった流路形状効果まで含めたマイクロ

リアクター設計チャートを構築した。

油相水相

気相

図4三相スラグ流6

図7 物質移動速度の整理

α = 0.33 α = 0.50

α = 0.75

図6マイクロリアクター設計チャート8

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基盤C(一般)-9

研究計画と研究進捗評価を受けた研究課題の関連性

・本欄には、本応募の研究代表者が、平成24年度又は平成25年度に、「特別推進研究」、「基盤研究(S)」、又は「若手

研究(S)」の研究代表者として、研究進捗評価を受けた場合に記述してください。

・本欄には、研究計画と研究進捗評価を受けた研究課題の関連性(どのような関係にあるのか、研究進捗評価を受けた研究を具

体的にどのように発展させるのか等)について記述してください。

該当なし

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基盤C(一般)-10 人権の保護及び法令等の遵守への対応(公募要領4頁参照)

本欄には、研究計画を遂行するにあたって、相手方の同意・協力を必要とする研究、個人情報の取り扱いの配慮を必要とする研

究、生命倫理・安全対策に対する取組を必要とする研究など法令等に基づく手続きが必要な研究が含まれている場合に、どのよう

な対策と措置を講じるのか記述してください。

例えば、個人情報を伴うアンケート調査・インタビュー調査、提供を受けた試料の使用、ヒト遺伝子解析研究、組換えDNA実

験、動物実験など、研究機関内外の倫理委員会等における承認手続きが必要となる調査・研究・実験などが対象となります。

なお、該当しない場合には、その旨記述してください。

該当なし

研究経費の妥当性・必要性

本欄には、「研究計画・方法」欄で述べた研究規模、研究体制等を踏まえ、次頁以降に記入する研究経費の妥当性・必要性・積

算根拠について記述してください。また、研究計画のいずれかの年度において、各費目(設備備品費、旅費、人件費・謝金)が全

体の研究経費の90%を超える場合及びその他の費目で、特に大きな割合を占める経費がある場合には、当該経費の必要性(内訳

等)を記述してください。

ポンプ,ヒーター,背圧弁を含む流通系の試作品はすでに設備はあるが,実験条件の多様な変

更に対応して流通系を拡張するために,設備備品として,セラミック電気管状炉 1 式を購入する。

超臨界状態まで急速加熱ができるものを選定している。

消耗品は,3年間を通じて,配管部品,ガラス器具,試薬,分析装置消耗品は,実験の必需品

である。流動状態の監視に温度・圧力センサーも使用する。十分な速度での混合を実現するため

にマイクロミキサーも使用できるようデバイス部品も計上している。

旅費に関しては,成果発表と研究調査を目的に,化学工学会(年 2回),超臨界流体操作に関連

する国際会議(年 1回)ISHA2014(H26,ボルドー),SuperGreen2015(H27,韓国),ISHA2016

(H28)への参加費,旅費を計上している。

謝金は大学院学生の実験補助として計上しており,主に流通プロセスの構築との各種操作条件

の実験遂行上,各年 1人×2ヶ月程度の補助が必要と考えている。

成果を学術誌へ投稿する費用(論文別刷)も 2 年目に計上している。論文投稿時の英文校閲の

費用も計上している。

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基盤C(一般)-11 (金額単位:千円)

設備備品費の明細 記入に当たっては、基盤研究(C)(一般)研究計画調書作成・記入要領を

参照してください。

消耗品費の明細 記入に当たっては、基盤研究(C)(一般)研究計画調

書作成・記入要領を参照してください。

年度 品名・仕様 (数量×単価)(設置機関)

金 額 品 名 金 額

26 27 28

セラミック電気管状炉 1式 アズワン,型番:ARF-50K (1×@300)(東北大学)

300

300

0

0

配管部品

ガラス器具

デバイス部品

試薬

分析装置消耗品

温度・圧力センサー部品

配管部品

ガラス器具

デバイス部品

試薬

分析装置消耗品

温度・圧力センサー部品

配管部品

ガラス器具

デバイス部品

試薬

分析装置消耗品

温度・圧力センサー部品

350 50

300 100 100 100

1,000

300 50

250 100 100 100

900

250 50

200 100 100 100

800

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基盤C(一般)-12

(金額単位:千円)

旅費等の明細(記入に当たっては、基盤研究(C)(一般)研究計画調書作成・記入要領を参照してください。)

年度 国内旅費 外国旅費 人件費・謝金 そ の 他

事 項 金額 事 項 金額 事 項 金額 事 項 金額

26 27 28

研究調査 (化学工学会

秋季大会・年

会,3日間×2) 計 研究調査・成

果発表 (化学工学会

秋季大会・年

会,3日間×2) 計 研究調査・成

果発表 (化学工学会

秋季大会・年

会,3日間×2) 計

140 140 140 140

140 140

研究調査 (ボルドー,6日間) 計 研究調査・成

果発表 ( SuperGreen2015,6日間) 計 研究調査・成

果発表 (ISHA2016,6日間) 計

300 300 250 250

300 300

分析実験補助 (1人×2ヶ月) 計 分析実験補助 (1人×2ヶ月) 英文校閲 計 分析実験補助 (1人×2ヶ月) 英文校閲 計

100 100 100 50 150

100 50 150

学会参加費 計 学会参加費 論文別刷 計 学会参加費 論文別刷 計

70 70 70 50 120

70 50 120

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研究代表者のみ作成・添付 基盤C(一般)-13

研究費の応募・受入等の状況・エフォート 本欄は、第2段審査(合議審査)において、「研究資金の不合理な重複や過度の集中にならず、研究課題が十分に遂行し得るかど

うか」を判断する際に参照するところですので、本人が受け入れ自ら使用する研究費を正しく記載していただく必要があります。

本応募課題の研究代表者の応募時点における、(1)応募中の研究費、(2)受入予定の研究費、(3)その他の活動について、次の点に留意し記入してください。なお、複数の研究費を記入する場合は、線を引いて区別して記入してください。具体的な記載方法等については、研究計画調書作成・記入要領を確認してください。

① 「エフォート」欄には、年間の全仕事時間を100%とした場合、そのうち当該研究の実施等に必要となる時間の配分率(%)を記入してください。

② 「応募中の研究費」欄の先頭には、本応募研究課題を記入してください。

③ 科研費の「新学術領域研究(研究領域提案型)」にあっては、「計画研究」、「公募研究」の別を記入してください。 ④ 所属研究機関内で競争的に配分される研究費についても記入してください。

(1)応募中の研究費 資金制度・研究費名(研究期

間・配分機関等名)

研究課題名(研究代表者氏名)

役 割

(代表・

分 担 の

別)

平成 26 年度の研究経費 (期 間 全 体 の 額 )

(千円)

エ フ

ォ ー

ト(%)

研究内容の相違点及び他の研究費に加えて本応募研究課題に応募する理由 (科研費の研究代表者の場合は、研究期間全体の受入額を

記入すること)

【本応募研究課題】 基盤研究(C)(一般) (H26~H28)

迅速混合に着目した

超臨界水熱ナノ粒子

連続合成プロセスの

設計基盤の確立

代表 1,910 (4,980)

50 他の研究費に加えて本応募研

究課題に応募する理由: 上記の他の研究費の課題は

新材料の開発が主眼となっ

ている。大学の研究者として

現象を支配する定量的因子

を明らかにし,新しい工学を

切り開いていくことが必要

と考えているため。また,化

学工学とくに反応工学をよ

り広い範囲に展開するため。 (研究期間全体の直接経費の総額:4,980 千円)

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研究代表者のみ作成・添付 基盤C(一般)-14

研究費の応募・受入等の状況・エフォート(つづき)

(2)受入予定の研究費 資金制度・研究費名(研究期

間・配分機関等名)

研究課題名(研究代表者氏名)

役 割

(代表・

分 担 の

別)

平成 26 年度の研究経費

(期 間 全 体 の 額 )

(千円)

エ フ

ォ ー

ト(%)

研究内容の相違点及び他の研究費に加えて本応募研究課題に応募する理由 (科研費の研究代表者の場合は、研究期間全体の受入額

を記入すること)

多国間国際研究協力

事業- G8 Research Councils Initiative -

(日本学術振興会,

H24~27)

ナノハイブリッド材

料に基づく塗布型フ

レキシブル・デバイス

の環境対応製造法の

開発(阿尻雅文)

分担 0 (0)

10 塗布型フレキシブル・デバイスの開発に関連するもので合成系・着目する観点ともに応募課題と関連はない。

(3)その他の活動 上記の応募中及び受入予定の研究費による研究活動以外の職務として行う

研究活動や教育活動等のエフォートを記入してください。 40

合 計 (上記(1)、(2)、(3)のエフォートの合計)

100 (%)