Ⅳ.工程表作成 1.とにかく作成してみよう! - sannet · 2009-11-02 ·...
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Ⅳ.工程表作成
1.とにかく作成してみよう!
個々の説明に入る前に、とにかく工程表を作成してみて、工程表作成のイメージをつかんでみましょう。必須項目は工期入力のみです。まず、工程表作成画面右下の③工期入力かイメージ工程表の着手・完工のいずれかをクリックしてください。
右の工期等の期間入力画面が出てきたら、この画面で、着手に「H21/10/1」、完工に「H21/12/31」 と、カレンダーから日付を選択してクリックします。
その後、タイトル工期を工程表工期に反映するボタンをクリックします。すると、下のように、工程表工期に同じ日付が入力されます。
その後、下のOKボタンを押せば入力完了です。入力した部分は右図のように、画面のイメージ工程表に青文字で表示されます。後は作成ボタンをクリックするだけで工程表が作成できます。
工程表作成には数秒かかります。その間、右のようなプログレスバーが出てきます。
作成された工程表は、次のとおりです。
いずれかをクリック
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2.工程表作成画面の縮小
工程表作成画面は非常に大きいため、工程表作成の邪魔にならないよう縮小することができます。
下図のように、画面右上の縮小チェックボックスにチェックを入れると、右図のように小さくなります。チェックをはずすと元のサイズに戻ります。
この縮小画面では機能が限定されますが、全画面表示ではすべての機能を使用することができます。(例、六曜行、天気行、カレンダーの再描画、出来高進度曲線、レイアウト登録・読込機能等)
<全画面表示>
<縮小表示>
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3.工程表の各部の名称
工程表の各部の名称は次のようになっています。
4.工程表の作成
ビジュアルでわかりやすい全画面表示で説明します。下の□枠内の「①タイトル入力」から「⑨休日網掛けと曜日色の設定」までは、そこの文字列にマウスを持っていくと、その文字列が青くなり、同時に画面のイメージ工程表の該当箇所が浮き上がります。入力する場合は、青くなった文字列か、浮き上がった該当箇所のいずれかをクリックします。
表タイトル工事等の名称 決裁欄または承認欄
工期 作成日列項目
行項目
作業内容欄
列備考
行備考
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以下、□枠内の文字列をクリックして入力する方法で説明をします。
(1)工程表タイトルの入力(任意)
「①タイトル入力」をクリックすると、下のような表タイトルの入力フォームが現れます。
現在設定されている内容が表示されますので、修正の場合は、文字列を入力します。なお、良く使うタイトルの場合は、入力確定後ユーザ登録ボタンを押すと、次回起動時以降は初期値として表示されます。
ユーザ登録ボタンは淡色になってクリックすることができないようになっていますが、入力後、Enter キーを押すと、クリックできる状態になります。(以下同様)
訂正後、OKボタンを押すと、訂正後のタイトルが右のように青文字で表示されます。(以下、同様。)
なお、タイトルが不要な場合は空白にしてOKボタンを押すと作成しません。
常に不要な場合は、空白にした状態でユーザ登録をすると、以後表タイトルは一切作成しません。また、表タイトルを削除してレイアウト登録し、作成するときにレイアウト読込をしても同じ効果が得られます。(以下、同様)
現在登録されている内容が表示されます。
下の①~⑨まではマウスを持っていくと、文字が青くなり表の該当箇所が浮き上がります。
工事工程表の文字が浮き上がります。
入力する場合は、いずれかをクリック
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(2)工事等の名称の入力(任意)
「②工事名入力」をクリックすると、右のようなフォームが現れます。入力方法は上のタイトル入力と全く同じです。
(3)工期等の期間の入力(必須)
この項目は必須項目です。入力しないと工程表は作成できません。「③工期入力」をクリックすると、右下のようなフォームが現れます。
初期値は「着手:」が今日で、「完工:」は3ヶ月後になっています。変更する場合は、入力欄右の▼ボタンをクリックすると、右のようなカレンダーが出てきますのでカレンダーで月日を選択して入力してください。
工期には、表頭に表示するタイトル工期と実際に工程表カレンダーを作成するときの基となる工程表工期の2つがあります。
通常は、タイトル工期と工程表工期は同じですので、その場合には、「タイトル工期を工程表工期に反映する。」ボタンをクリックしてください。すると、工程表工期に同じ年月日が入力されます。
工程表以外(例えば、予定表等)を作成する場合は「着手:」「完工:」の文字列を変更することができます。
変更する場合は、タイトル工期の「着手:」又は「完工:」をクリックすると、下のようなフォームが出てきますので、これによって修正してください。
よく使う場合は、ユーザ登録をしておくと便利です。但し、表示できるのは3文字までです。
工期を和暦表示にするか西暦表示にするかは表示方法で選択します。カレンダーから入力するタイトル工期は西暦になっていますが、気にしないでください。
工期はMAX365日です。閏年で366日になると、右のようなメッセージが出ます。この場合は、閏年欄をチェックしてください。
クリック
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なお、入力した工期によって、作成できる工程表が次のように異なります。
<期間>1日
2日 ※ のまじわり部分で、時間工程 表を作成する場合は、時間工程表を作
10日 成する欄にチェックを入れてください。
3ヶ月
1年
時間工程表を作成する欄にチェックを入れると、右のように時間工程表の詳細設定欄が現れます。例示のように入力してください。
但し、開始時刻、終了時刻、区切単位は必ず1時間単位で記入し、時刻は24時間制で記入します。
フォーム下段の長いボタンをクリックすると、3ヶ月超の月日工程表の作成方法が表示されますので参考にしてください。
最後に、このフォームに限ってのみ右上の×ボタンは使用できません。 OKボタンかCancelボタンで閉じてください。
(4)作成日の入力(任意)
「④作成日入力」をクリックすると、右のフォームが現れます。
作成日のデフォルトは今日の日付になっています。異なる場合のみ修正してください。
表示方法で、和暦表示か西暦表示かを選択してください。
また、同じように作成日欄を空白にすると、工程表で作成日は表示(作成)されません。
(5)決裁欄または承認欄の作成(任意)
時間工程表
月日工程表
月旬工程表
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「⑤決裁欄作成」をクリックすると、右のようなフォームが現れます。自分の職場の上司の役職をユーザ登録しておくと便利です。
クリアボタンを押すと、入力内容がクリアされて、決裁または承認欄は作成されません。
また、右の例で、例えば係長をクリアすると、係長の下に斜線が入ります。
標準で4名分の枠の決裁欄または承認欄しか搭載していませんが、3名、5名、6名等の枠が欲しい場合は、自分で作成してから部品登録をし、部品呼出で利用します。
なお、サンプルで5名枠の決裁又は承認欄を付けていますので参考にしてください。
呼び出された5名枠の決裁または承認欄
決裁または承認欄を使わないところでは、社章やロゴを貼りつけてみるのもおもしろいと思います。このように、部品登録にお好みの決裁欄、承認欄、社章、ロゴ等を登録さえしておけば、後で何回でも利用できます。
また、後述のレイアウト機能を使うと、自社独自のロゴを使ったり、工程表名・工事名・工期・作成日・決裁欄の既定の位置を変更したり、最初から作成しないようにすることなどができます。
決裁欄の代わりに会社のロゴを貼り付けたサンプルレイアウトを登録していますので、作成ボタンの右のレイアウト読込にチェックをいれて作成ボタンをクリックして、実際に読み込んでみてください。
部長 次長 課長 係長 担当者
呼出部品をダブルクリック又は下の呼出ボタンをクリック
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(6)行/列項目名の入力(任意)
「⑥行/列項目名入力」をクリックすると、右のようなフォームが現れます。デフォルトは工程表の種類によって次のようになっています。
<行項目> <列項目> 時間工程表・・・作業名 月日・時刻 月日工程表・・・作業名 月日・曜日 月旬工程表・・・作業名 月・旬
入力を省略すると、デフォルト名で作成されます。これについても同じくユーザ登録ができます。
(7)行備考名の入力(任意)
行備考名は入力する前に、まず行備考を作成しなければいけませんので、「□行備考」にチェックを入れます。すると、「⑦行備考名入力」がクリックできるようになります。同時に「□%目盛」も表示されます。
「⑦行備考名入力」をクリックすると、右のようなフォームが現れます。デフォルトは右図のように「備考」となっています。変更の場合のみ修正してください。これについても同じくユーザ登録ができます。 右の「□%目盛」にチェックを入れると、行備考の左の縦罫線に0%~100%まで、10%間隔の目盛りを作成します。
(8)行数と細罫線間隔の設定(任意)
「⑧行数と細罫線間隔の設定」をクリックすると、右下のようなフォームが現れます。以下に、フォームの内容を図で説明をします。
48行
39行
3行間隔毎に細罫線
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フォーム上にも書いているとおり、[行数-列備考行数]が[細罫線間隔]で丁度割り切れるように設定すると、見栄えの良い表ができあがります。この例でいいますと、(48-9)÷3=13 ということになり、丁度割り切れます。 なお、工程表の列数については入力した工期に基づき自動作成されます。
(9)休日網掛と曜日色の設定(任意)
「⑨休日網掛と曜日色の設定」をクリックすると、右下のようなフォームが現れます。当然のことながら、この設定は何月何日の日付が入る時間工程表と月日工程表でのみ作成可能です。設定方法は次図で示します。
この黄色の休日網掛はパターン色で塗りつぶしています。土・日のフォント色は条件付き書式で設定していますので、手動で色を変更する場合には、土・日のセルにカーソルを置いて、条件付き書式で削除又は変更してください。フォント色の変更( )ではできませんので注意してください。
条件付き書式はワークシートメニューの書式(O)→条件付き書式(D)にあります。デフォルトは上の休日の設定フォームの内容になっています。なお、祝祭日には自動対応はしていません。m(__)m
工程表作成直後(正確には変数が値を保持している間=×ボタンで閉じるまでの間)は、後述の5.フォント/網掛の修正で、簡単にフォントや網掛けを修正することができます。
(10)六曜表示(任意)
ここからは、工程表作成画面のイメージ工程表に貼り付けられたチェックボックス等のコントロールで設定をすることになります。
休日等と同じく、何月何日という日付が入る月日工程表と時間工程表のみ曜日の下に友引や大安などの六曜を表示することができます。日付が入らない月旬工程表は六曜表示は
9行
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できません。
工程表に六曜表示をする場合は、工期を入力した時に現れる六曜のチェックボックスにチェックを入れてから作成ボタンを押します。
この六曜表示は、フリーソフトのKt関数アドインで有名な天魔(角田)さんからKt旧暦関数のコードを頂戴して、エクセル工程図Pro とエクセル工程図EXに移植させていただきました。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。<感謝>
六曜表示
彼はAddin Boxというホームページを開設されています。 → Addin Box エクセルで祝日/営業日処理・カレンダー・期間計算・勤務時間計算・旧暦/干支/六曜などについて調べたい方は必見の価値ありです。 フリーソフト『kt関数アドイン』を使うと祝日や第2/4土曜休みなど今まで大変だった定義がすごく楽になります。他にも祝日情報・期間計算の考え方など、お役立ち情報が満載のホームページです。
(11)天気行の作成
天気行は曜日の下に、六曜表示をした場合は六曜の下に作成されます。この天気行のチェックボックスは、六曜と同じ条件(時間工程表、月日工程表)、同じタイミング(工期入力後)で現れます。同時にその右に天気記号を入力するボタンが表示されます。天気行を作成する場合は、このチェックボックスにチェックを入れてから作成ボタンを押すと作成されます。
←工期入力後に六曜が表示されます。
天気行
工期入力後に天気行と天気記号が表示されます。
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天気記号入力ツール(P14参照)を用いて、ここに毎日の天気を入力します。(例↓)
(12)作業内容欄の列追加(任意)
画面のイメージ工程表の左中ほどにある列追加(罫線有)をチェックを入れてから作成ボタンを押すと、下図のように作業内容欄の列数が2列なります。作成時の列幅は3.00(
29ピクセル)ですが、作成後の変更は自由です。
(13)縦罫線色の設定(任意)
工程表の縦罫線は細罫線になっていますが、この色を黒色、濃灰色、薄灰色のいずれかを選択できます。フォーム中央左にある縦細罫線色のコンボボックスで指定します。
(14)列備考の書式設定(任意)
2列になる
細罫線
天気記号
黒色
薄灰色
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列備考の書式のオプションボタンは次図のとおり全部で5つありますが、大別して3つの書式になります。それぞれをオンにすることによって、画面表示が変化します。
行事と備考(1)は書式は同じで名称のみ異なります。また、特記事項と備考(2)も書式は同じで名称のみ異なります。備考(1)と備考(2)は表示文字列は「備考」となります。なしは列備考欄を作成しません。
5つの内のいずれかをオンにすると、表示通りの列備考が作成されます。定例行事を入力する場合は、行事か備考(1) を選択します。その時のみ定例行事入力ボタンが表示されます。
(15)定例行事の入力(任意)
定例行事入力ができるのは、月日工程表と月旬工程表です。時間工程表は入力できません。また、上の列備考の書式設定で行事または備考(1) を選択しておかなければいけません。画面のイメージ工程表の列備考の右の定例行事入力ボタンをクリックすると次のようなフォームが現れます。
定例行事はMAX3つまで入力可能です。入力後確定すると追加ボタンが淡色表示からクリックできる状態になります。クリックすると入力画面が一つずつ増え、旬または曜日を指定して入力していきます。
消去ボタンを押すと1画面ずつクリアされ入力画面が減っていきます。
最後にOKボタンを押すと入力完了です。
この定例行事だけはフォームに入力結果は表示されずボタンの文字が「行事入力済」となります。
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(16)レイアウトの登録/読込
会社独自ロゴを貼りつけたり、表タイトル・工事名・工期・作成日・決裁欄の位置変更や作成しない等のカスタマイズが可能です。
【登録】 カスタマイズした工程表のあるシート上で、画面の左上にあるレイアウトボタンをクリックすると登録確認フォームが現れます。(工程表のないシート上で使用することはできません。使用すると次のエラーメッセージが出ます。)
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この画面でOKボタンをクリックすると、カスタマイズされた工程表のレイアウトがシステムに登録されます。また、登録時に貼り付けできる独自ロゴ等はMAX5個です。グループ化した部品は1つとしてカウントされます。
レイアウトの登録確認のフォーム上に注意書きしているように、自作ロゴ等の貼付は青枠外でも可能です。例えば、下の備考欄等にも貼りつけることができます。また自作ロゴ等を工程表に貼りつける場合は、事前にその自作ロゴ等を部品登録をしておかなければ読み込むことができませんので注意してください。部品登録を忘れていると、読込ができず貼付ができないだけで工程表作成には特に支障はありません。(但し、エラーメッセージは表示されます。)
なお、登録できるレイアウトは一つです。新たにレイアウト登録をすると前のレイアウトは破棄されます。
【読込】 登録が完了すると、作成ボタンの右にあるレイアウト読込にチェックを入れて作成ボタンをクリックすると、カスタマイズされたレイアウトの工程表が作成されます。
レイアウトが読み込まれていない場合は、このチェックボックスは淡色表示で使用不可の状態になっています。ダウンロードされたばかりのエクセル工程図EX Ver1.00には、決裁欄の代わりに部品登録したサンプル社章を使って既にレイアウト登録をしています。
既に登録してあるレイアウトを読み込んだ時の工程表は次の通りです。
決裁欄の代わりに会社のロゴが貼りつけられています。
(17)作成後65%ズーム
作成ボタンをクリックする前に、作成後65%ズームのチェックボックスにチェックを入れておくと工程表作成後、全体が見渡せるように65%縮小表示します。
さらに、全体が見渡せるようにするには、共通ツールの で65%ズームします。ただし、この場合は、ワークシートメニューバーやコマンドツールバー(Excel 2007ではオフィスボタンやリボン)が表示されなくなります。この場合はあわてずに をクリックすれば元の状態に戻ります。 と とは交互に表示されます。
以上で、工程表の作成のための準備作業(各種設定)が終わります。ここまで設定して最後に作成ボタンをクリックすると、設定した内容で工程表が作成されます。
だらだらと説明をしてきましたが、設定項目数こそかなりあるものの、ユーザ定義や記憶設定をしておけば、通常は工期入力だけで済みます。
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5.フォント/網掛の修正
工程表を作成するまでは、このボタンは淡色表示になっていてクリックすることはできません。工程表作成後にクリックできる状態になります。
工程表作成直後(正確には変数が値を保持している間=×ボタンで閉じるまでの間)だけこのボタンは有効です。このボタンをクリックすると次のようなフォームが現れます。
なお、フォームにも書いているよう に時間工程表・月旬工程表を作成した 場合や休日網掛なしにした場合は、下 段の網掛の修正ボタン類(追加・消去) は淡色表示となり使用できません。フ
ォント修正のみ使用できます。
セルまたはテキストボックスを選択 して、フォントの修正ボタンをクリッ クすると次のようなフォームが現れ、 セルまたはテキストボックスのフォン トの修正が可能となります。
これは、エクセル既定のフォントの 設定ダイアログを呼び出しています。
■テキストボックスの選択【重要】
テキストボックスを選択したとき、右下図のように周 りが斜線になっている場合は、「選択した」とは言いま せん。文字列の編集状態になっています。このような状 態ではフォントの変更はできませんし、当然右クリック で表示されるショートカットメニューも異なりますので 注意してください。
テキストボックスの中をクリックすると編集モードに、 外周ラインをクリックすると選択モードになります。必 ず周りが点々の状態の選択モードしてから変更ください。
作成後
11月3日の列ならどこにカーソルを置いても可
工事工程表
工事工程表
【選択モード】 【編集モード】
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網掛の設定/消去については、例えば、11月3日は文化の日で通常は休みです。ここに網掛を設定したい場合は、11月3日の列のどこにでもカーソルを置いて、設定ボタンをクリックすると、網掛が簡単にできます。また、消去ボタンをクリックすると網掛が消去されます。
6.工期変更等に伴う暦のみの再描画
工期変更等で暦のみを再描画したい場合に使用します。暦のみ再描画しないと、工程表タイトルとか工事名のテキストボックス等が2重に作られます。それを防ぐ目的でこの機能を追加しています。
作成日、工期の再作成及び工期に基づく暦のみの再描画であって、既に記入してあるセルの文字列、ネットワーク線、テキストボックスの文字列等は一切変更しません。
ただ残念なことに、この工程表作成は日にちに応じて自動的にA3またはA4用紙の幅一杯使うように設定しているため、再描画後の暦の日数が異なると日にちのセル幅が微妙に異なります。そのため、すでに書いてあるネットワーク線や工種等のオブジェクトの移動や伸縮等の微調整が必要になります。
再描画中に、下のようなメッセージが出た場合は無視してOKボタンをクリックしてください。
工期変更に伴う暦のみの再描画を行った後の移動等の微調整には、後述するオブジェクトの伸縮ツール、範囲指定による一括移動ツール、オブジェクトの位置関係の変更ツールを使うと便利だと思います。
7.出来高進度曲線の作成
この出来高進度曲線は前々から追加したかった機能で、エクセル工程図Pro から搭載しています。しかしながら、私は工程図関係の仕事には就いたこともなく、工程表すら作成したことがありません。出来高進度曲線以外の部分はユーザの皆さんからいろいろとご意見を伺って作成しましたが、この出来高進度曲線の作成については、情報不足のため私の頭の中にイメージが出来上がっていません。そのため独断と偏見で作っている部分があります。したがって、実用的でないかもしれません。
1企業独自のものではなく普遍的かつ一般的な出来高進度曲線の作成方法がありましたら、資料等添付の上、教えていただければ大変助かります。ご協力をお願いします。
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出来高のボタンをクリックすると右下のフォームが現れます。
既に作成してある工程表のあるシート上で実行すると、工期から自動的に着工年月日を読みとります。そうでない場合は手入力することになります。
着工年月日と施工月数の入力が完了すると自動的に右の表の記入部分が白くなり、同時に読込ボタンが使用可能になります。
画面の出来高表への記入は2通りあります。一つはフォーム上の所定の位置に直接入力する方法で、もう一つは既にシート上にある表から読み込む方法です。
【直接入力する方法】 カーソル制御を縦か横のいずれかを選択して、直接数値を入力します。数値は少数第2位まで表示します。
直接入力した場合は、左の「右表をシートへ横書き出力ボタンを押すとシート上へ横書きの表が出力されます。
表をシート上へ出力する前に、セル幅を自動調整をするか否かの選択と罫線を描くかどうかの選択をしておきます。下に例示します。
※シートに出力された表10月 11月 12月
計画(%) 25.00 65.00 100.00変更(%) 30.00 70.00 100.00実績(%) 28.00 73.00 100.00
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【シート上の表から読み込む方法】 出力された表と同じ書式(横書き)の表なら、読込ボタンで読み込むことができます。計画・変更・実績を1行ずつ読み込む場合は、シート上の先頭の数値にカーソルを置いてそれぞれ下の読込ボタンをクリックします。
また、計画・変更・実績の3行を一気に読込たい場合は、シート上の「全」ボタンをクリックします。下に例示します。
①1行ずつ読み込む場合
既にシート上にある表
10月 11月 12月 01月 02月 03月 04月 05月計画(%) 15.00 25.00 35.00 45.00 60.00 70.00 80.00 100.00変更(%) 15.00 25.00 35.00 50.00 65.00 70.00 85.00 100.00実績(%) 12.00 23.00 33.00 45.00 60.00 75.00 90.00 100.00
まず、計画を読み込む場合、先頭数値の 15.00のところにカーソルを置き、計画の下の読込ボタンをクリックします。以下、変更→実績と同じ事を繰り返します。
①カーソルを計画の先頭数値に置く②計画の下の読込ボタンをクリック③カーソルを変更の先頭数値に置く④変更の下の読込ボタンをクリック⑤カーソルを実績の先頭数値に置く⑥実績の下の読込ボタンをクリック
②3行一気に読み込む場合
既にシート上にある表
10月 11月 12月 01月 02月 03月 04月 05月計画(%) 15.00 25.00 35.00 45.00 60.00 70.00 80.00 100.00変更(%) 15.00 25.00 35.00 50.00 65.00 70.00 85.00 100.00実績(%) 12.00 23.00 33.00 45.00 60.00 75.00 90.00 100.00
カーソルを 黄部分に置 いて、全ボ タンを押す
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表完成後、プレビューボタンを押し下げると下に簡単なグラフが表示されます。このグラフはマーカ間は線が入っていませんが、実際は線で結ばれます。また、マーカ形状も異なっています。
プレビューボタンを押し上げると、非表示になります。
表の数値を変更した場合は、更新ボタンをクリックすると、グラフが変化します。
それでは、この出来高表に基づいて、実際にシート上へグラフを出力してみましょう。
その前に設定しておくことがあります。
①計画・変更・実績のいずれを表示するのか、下のチェックボックスをチェックします。②次に、チェックボックスの下のボタンを押して、それぞれの線の色を指定します。ボタンの色は現在設定されている色です。変更するとボタンの色が変わります。③次に、横軸(X軸)の1ヶ月当たりのセル数を指定します。④次に、縦軸(Y軸)の20%当たりのセル数を指定します。
以上の設定をした後、出来高進度曲線の作成ボタンをクリックすると、下のようなグラフが作図されます。
※シートに作図された出来高進度曲線
カーソルの位置
このように、計画・変更・実績を一括作図することもできれば、一つずつ作図することも可能です。すなわち、①計画にチェックを入れて作図ボタンをクリック
↓
10月 11月 12月 01月 02月 03月 04月 05月
20%
40%
60%
80%
100%
0%
変更(%)実績(%)
計画(%)
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②変更にチェックを入れて作図ボタンをクリック↓
③実績にチェックをいれて作図ボタンをクリックとすることもできます。
この出来高進度曲線はまとまりがある部分でグループ化をしていますので、レイアウトの微調整も可能です。
①凡例
②XY軸とY軸の目盛り
③X軸の目盛り
④計画線
⑤予定線
⑥実績線
このように、6つのパーツに分かれています。グラフは上下左右に引き延ばせば実際の工程表の上へ貼り付けることもできると思います。
率クリアボタンをクリックすると、フォーム右の表内の数値をクリアします。また、シート上に作図したグラフを消去したい場合は、6つの部品をそれぞれ選択して削除することもできますが、範囲を選択しておいて範囲内の 全OBJクリアボタン( )を使用すると一気に消去することができます。但しシート上の文字列も消えてしまいますので注意してください。
これで、工程表作成の説明は終わりますが、説明が漏れているかも知れません。この他にもいろんな場面でエラーメッセージ(P17参照) が出てきますが、ここでは説明を省略します。また、フォームに貼りつけた各コントロールに、マウスを近づけるとコントロールチップテキスト(P13参照) を表示するようにしています。このコントロールチップテキストを頼りにいろいろと使い込んでいただければと思います。
このエラーメッセージとコントロールチップテキスト表示はなにも工程表作成だけに限ったものではありません。工程入力や工種入力にも同様に多用しています。
20%
40%
60%
80%
100%
0%
変更(%)実績(%)
計画(%)
10月 11月 12月 01月 02月 03月 04月 05月
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Ⅴ.工程入力
1.とにかく描画してみよう!
とにかく、ネットワーク線を描いてみましょう! 最初にセル範囲を選択し、その後描画ボタンをクリックするだけで簡単に描けます。
薄灰色の範囲をカーソルで選択後、描画ボタンをクリック
薄緑色の範囲をカーソルで選択後、描画ボタンをクリック
※ネットワーク線が交差する場合
薄水色の範囲をカーソルを置いて、描画ボタンをクリック
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このように、ネットワーク線や交差線などは描画したいセル範囲を選択後、描画ボタンをクリックします。
2.工程入力画面の切替
工程入力の画面は、下記○のそれぞれのオプションボタンをオンにすることによって、次の4つの画面に切り替わります。
①ネットワーク線描画画面 ネットワーク線、交差線、単打端子(上書端子)等を入力する画面です。 ②バーチャート描画画面 バーチャートを入力したり、バーを伸縮/移動する画面です。 ③工程図関係ツール画面 網掛、ネットワーク線やオートシェィプの伸縮/移動/回転、位置関係のプロパティ の設定等をする画面です。 ④その他図形描画画面 オートシェィプや特性要因図(魚の骨図)を描く画面です。
3.全体設定
【ネットワーク線描画画面】【バーチャート描画画面】【工程図関係ツール画面】【その他図形描画画面】
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ここでは、工程入力の画面全般(その他図形描画画面は除く)にわたる設定を説明します。全体設定は右図の枠内の箇所で行います。
ここでの設定は、描画位置(行・列)及び線の色です。
(1)描画位置(行・列)の設定
ネットワーク線とバーチャートは事前にセル範囲を指定してから描画するため、その線を選択範囲のどこを基準として描画するかの設定をまずしておかなくてはいけません。
設定は右図の描画位置の行・列のコンボボックスでします。
①描画位置(行)の設定 ※塗りつぶし部分はカーソルでの選択範囲です。(以下、②についても同様)
行上端 行中央 行下端
②描画位置(列)の設定
列左端 列中央 列右端
デフォルト設定は、行上端・列左端です。よほど特殊な使い方をしない限りは変更することはないと思います。
(2)線の色の設定
線の色の設定は、ネットワーク線、バーチャート、網掛の3つの共通設定になります。バーツールによるバーチャート、オートシェィプ、特性要因図(魚の骨図)の描画においては、それぞれの画面で線の色を設定します。
設定できる色は、右図のカラーパレットの48色です。
例えば、赤色に設定するとその効果が及ぶボタン類の周囲が右図のように赤くなります。
黒 橙赤 桃青 黄緑 水
全体設定
現在設定されている色
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以上、全体設定を説明しましたが、通常は記憶設定で一度設定すれば後はほとんど設定することはないと思います。(以下同様)
4.ネットワーク線の描画
ネットワーク線を描画する前に、ネットワーク線固有の設定をする必要があります。以下、(1)~(9)までがその設定部分に当たります。しかしながら、全体設定同様、これらはほとんど記憶設定ができるため、これさえしておけば、通常は両端子パターンの選択と描画パネルのクリックだけで容易にネットワーク線が描画できるようになっています。記憶設定については、18ページで説明をしていますので以後は言及しません。
(1)線のスタイルの設定
この設定については、ネットワーク線描画では余り使わないと思います。ただ旅行行程表等で使うのではないかと思いこの機能を付けています。
※青線は波線と上書端子の組合せ
線の種類の設定は、右図の○のところで行います。左が実線のスタイル設定、右が破線のスタイル設定となっています。
左の ボタンをクリックすると、線のスタイルフォームが表示されます。右の ボタンをクリックすると、点線のスタイルフォームが表示されます。
それぞれのフォームでスタイルを選択すれば、選択されたスタイルが工程入力画面に表示されます。
(2)スタイルを端子にも適用
通常、ネットワーク線を描画する場合は線のスタイルは端子に適用されません。そもそも線自体も太くすることはないと思います。でもユーザによっては違う用途で使用されていることもあり、いろんなネットワーク線を描画されている場合があるようです。
このスタイルを端子にも適用チェックボックスは、通常淡色表示で使用不可の状態になっています。線の太さを0.75~3.00に設定すると初めて使用可になります。余り太い線に
<旅行行程線等>
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も適用にすると端子の描画自体が汚くなるので、あえて使用不可にしています。また点線のスタイルにはこの機能はありません。
使用可になった状態でチェックすると、ネットワーク線は次のようになります。
両端子が線の太さ
と同じになります。
また、ここをチェックすると、工程入力画面の が のように、ボタンのバックカラーが水色になります。
(3)両端子の有無の設定
右下の□枠の中で、ネットワーク線の左端と右端の端子の有無を設定します。パターンは次の4通りです。4つのボタンのいずれかをクリックして設定します。
・・・ 有-有・・・ 有-無・・・ 無-有・・・ 無-無
なお、ここで設定すると、設定に応じてネットワーク線の描画パネルが変化します。
(4)両端子の形状の設定
両端子形状の設定ボタンの右のスピンボタンをクリックすると、端子の形状が次の10種類に変化します。
45 ページ
最後の端子「|」の場合は、線の形状によって、左下のような確認メッセージが出ます。
下の描画例は、最初にはい(Y)、次にいいえ(N)を選択した場合です。
【描画例】
■意図した図形が描画できない場合【重要】
Excel でオートシェィプの規定値設定が「塗りつぶしなし」になっていると、塗り つぶし端子のネットワーク線が描画できません。その場合は次の手順で規定値を変更 してください。
左図を描いているのに右図のようになる場合
①適当にオートシェィプをシート上に描く
(例)四角形
②(例)四角形のライン上で右クリックして、ショートカットメニューを表示させる ③ショートカットメニューの「オートシェィプの書式設定 (O)」をクリックする
このようにライン上に○がついた状態で右クリック
46 ページ
④オートシェィプの書式設 定(O) で色と線のタブを 選択
⑤塗りつぶしなしの右の▼ ボタンをクリックして、 自動を選択してOKボタ ンをクリック
⑥再度、(例)四角形のラ イン上で右クリックして、 ショートカットメニュー を表示させる
⑦ショートカットメニュー の「オートシェィプの規 定値に設定 (D)」をクリ ックする
これで、規定値の設定変更は完了です。この後、塗りつぶし端子のネットワーク線が描画できるか確認してください。
このような現象は良く見受けられます。意図した図が描画できないときは、これが原因となっている場合が良くあります。
このようなことを避けるため、通常は塗りつぶしを自動、線を自動、矢印なしのオ ートシェィプを描いておいて、その図形を既定値に設定しておいてください。
(5)端子サイズの設定
線なしが規定値となっている場合
逆矢印が規定値となっている場合
<意図した図形> <作成された図形>
塗りつぶしなしが規定値となっている場合
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端子のサイズは5~20の16通りでデフォルトは10です。設定は右下の○枠内で行います。
(6)ネットワーク線の角の面取り設定
この設定についても、ネットワーク線描画では通常使いませんが、以下のような場合の補正に使えるのではないかと思っています。設定は右の○枠内で行います。
でも、ネットワーク線以外ではいろいろと用途があるかも知れません。
これに上書端子を加えれば、さらに多くの端子形状が設定できます。上書端子については後述します。
(7)イベント番号の付加
Excel 2007でイベント番号を付加しようとして、端子番号の付加チェックボックスにチェックを入れると右図のようなメッセージが表示されます。
これはメッセージの中にも書いているように、2007からオートシェィプやテキストボックスに新たに内部余白の概念が出てきたために、事前に内部余白を0にする作業をしておかなくては、たとえイベント番号を入力しても完全には表示されません。
これについては、後述の■Excel 2007で端子番号を付加する場合【重要】で詳述しています。
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20
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端子が大きさ10以上の端子のとき、イベント番号等を端 1.子の中に書くことができます。ただし、端子の中に入力できる番号等は半角英数字2文字まです。なお、イベント番号が入力できる端子は○と●だけです。
2. 設定は右の番号付加で行いますが、右のように1→2→3と形が変わっていきます。
番号はネットワーク線描画時に付加する方法と、描画後 3.付加する方法の2通りあります。
①ネットワーク線描画時に付加する方法 右上の2のように設定後、セル範囲の選択し描画パネルをクリックすると、次のようなフォームが現れます。
描画パネルを
範囲選択 クリック
フォーム上で、 ・番号入力 ・番号の色設定 ・OKボタンクリックとすると、端子○の中にイベント番号を入力することができます。
※番号入力→色設定→OKボタン ※カラーパレットより色を選択
ネットワーク線の端子の有無や位置に合わせて、フォーム上の○のテキストボックスが表示されます。端子が2つあって、片方だけに番号等を入力したい場合は、他方に空白を入力してください。
1
2
クリック
設定色反映
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番号の他、アルファベット等も入力することができます。また、端子径の大きさによって自動的に○の中の数字等も大きくなったり小さくなったりします。
②ネットワーク線描画後に付加する方法 描画後のオプションボタンをクリックすると、端子番号の付加というボタンが浮き上がります。ネットワーク線を選択後、そのボタンをクリックすると、同じ番号入力フォームが現れます。手順はほぼ同じです。
ネットワーク 付加ボタンを 描画時付加も描画後
線を選択 クリック 付加も作業的には余
り変わりません。
上図のように ・ネットワーク線を選択 ※番号入力→色設定→OKボタン
・端子番号の付加ボタンをクリック ・フォーム上で、番号入力及び番号の色設定後OKボタンをクリックとすると、端子○の中にイベント番号を入力することができます。
■「Excel 2007」で端子番号を付加する場合【重要】
実際にExcel 2007で円の中に数字を書いてみます。
a
b
3
4
1
3
4 5
塗りつぶしの色を白くする2
クリック
円を描くライン上を右クリック ↓クリック
数字を入力
50 ページ
このように、購入時の当初設定のExcel 2007で円を描くと、初めに灰色に似た色で ラインの中が塗りつぶされており、ラインもやや太めです。中に3の数字を入力する と、当然表示されるはずの数字の下が欠けて見えません。よりデザイン的になったと はいえ、これを2003と同じようにするには、まだ⑥以降の手を加える必要があります。
マクロでは、余白設定以外の手順はすべて記載していますが、余白0設定だけは。図形操作のマクロの自動記録が不可能となった2007で、どのように記載して良いかわかりませんでした。 VBAリファレンスマニュアルも懸命に探しましたが、結局ダメでした。
これを解決するには、作成完了後の上下左右余白0の図形を、事前に既定の図形に設定する必要があるというのが現時点の結論です。
セルをクリック
6
7
8
9
←クリック
数字を入力
←クリック
←クリック
ライン上を右クリック
線の色を黒にする
線の幅0.75ptにする
51 ページ
このように、2007で端子の中にイベント番号を入力しようと思えば、事前に Excel 2007上で、上下左右の内部余白0のオートシェィプを作成し、規定の図形に設定して おく必要があります。このようなオートシェィプを事前に作成し、マクロで既定の図 形に設定してみましたが効果はありませんでした。これについては今後の課題です。
<設定前> <設定後>
(8)矢印の形状の設定
矢印の形状は次の通り全部で18通りあります。選択には、視覚的でわかりやすいイメージコンボボックスを使用しています。
凹の矢印が現在選択されている矢印です。
(9)傾斜ネットワーク線の傾斜角度の設定
2線からなる傾斜ネットワーク線の傾斜角度を設定します。傾斜角度は右図の通り5つあります。
左から順に傾斜ボタンを押した状態
↓上下左右余白を0にする
← やっと完成! ヾ(^v^)k
1
2
52 ページ
なお、傾斜角度が設定できるネットワーク線は下2段の描画ボタンのネットワーク線だけです。
以上、3.全体設定の(1)、(2)と4.ネットワーク線の描画の(1)~(9)までがネットワーク線を描画する前の設定となります。
(10)ネットワーク線の描画
いよいよネットワーク線の描画です。ここでは、すべてを説明をしていてはかなりの量になりますので、気を付けなければいけないポイントに絞って説明をします。
まず、矢印の向きによって4つの描画パネルがあります。正・逆・両・無の4つ選択ボタンでパネル選択をします。選択するとボタンが薄黄色になって凹になり、下にその描画パターンのパネルが表示されます。各パネルは24個の描画ボタンから成っています。
セル範囲選択後、24個の描画ボタンのいずれかをクリックするとネットワーク線が描画されます。
次に、描画パネルの一番左上の水平ネットワーク線について説明します。このボタンは上下に凸凹のネットワーク線も描けます。(黄色の網掛はセルで選択した範囲)
1行のみ選択して描画ボタンを押す
複数行上から下へ選択して描画ボタンを押す
複数行下から上へ選択して描画ボタンを押す
逆矢印
<正矢印> <無矢印><両矢印><逆矢印>
正矢印 無矢印両矢印
必ず、事前にセル範囲を選択してから描画ボタンをクリックしてください。
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このように、複数行選択すると上下に凸のネットワーク線を描画します。次のような場合を想定して、このような線が描画できるようにしています。
工期が短くて工種説明が長い文字列の場合、工種説明が重なり合うのを防ぐために使用します。したがって、工種即入力の上付・下付の設定対象外としています。
すぐ下の破線の水平ネットワーク線描画ボタンも同じ機能を持っています。
すぐ右の垂直ネットワーク線の描画ボタンについても同じような描画ができます。
1列のみ選択して 複数列左から右へ選 複数列右から左へ選 描画ボタンを押す 択して、描画ボタン 択して、描画ボタン
を押す を押す
すぐ下の破線の垂直ネットワーク線描画ボタンについても同じ機能を持っています。想定される使用方法は上下に凸線と同じです。
後は、次のように描画ボタンのイメージ通りネットワーク線が描画できます。
※破線の種類による違い
アスファルト舗装工コンクリート舗装工
アスファルト舗装工
コンクリート舗装工
コンクリート取壊し(有筋)
コンクリート取壊し(有筋)
(傾斜角度は5通りある)
点線(丸)
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点線(丸) 点線(角) 破線
(11)交差線(実線越・破線越・端子越)の描画
右図のように、「上」というボタンをクリックすると、下に上書き交差線と簡易天気記号の描画パネルが表示されます。
上書き交差線は次のようにして描画します。
灰色部分にカーソルを置いて描画パネルの左上のボタンをクリックします。
描画パネル上には、実線越えの上書き交差線が8種類、破線越えの上書き交差線が8種類、端子越えの上書き交差線が8種類、計24種類の上書き交差線があります。ケースパイケースで使い分けてください。詳細は次表の通りです。
上書き交差線名 越えられる線 越える線 パターン①②③④⑤⑥
※パターン①、⑤の例
端子越 端子越
実線越
※その他のパターン例
実線破線
実線破線実線破線
破線
端子
実線越え
破線越え
端子越え
実線
点線(角)
破線
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下の4つの天気記号入力は簡易的なものです。実際は天気ツール( )で入力することになりますので、ここでは説明を省力します。
(12)上書端子の描画
描画パネル右上の「単打端子」ボタンをクリックすると、上書きできる単打端子の描画パネルが下に表示されます。再度右上の「交差線」ボタンを押すと上書き交差線の描画パネルが表示されます。このように交互に表示を切り替えることができます。
←上書き交差線
の描画ボタン
←上書き破線・波
線の描画ボタン
ネットワーク線の端子は(4)端子の形状の設定で説明したとおり10種類ありますが、これは一対(ペア)による使い方しかできません。すなわち、左と右と違う端子のネットワーク線は描けません。この不備を補うために上書端子の描画機能をつけています。次に描画例を示します。(灰色部分はカーソルを置く位置)
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このように、灰色部分にカーソルを置いて、パネル上の上書端子描画ボタンをクリックするだけで簡単に端子を上書きして変更が行えます。
また、次のように面積の大きい端子の上へ面積の小さい端子も上書きすることができます。
最後に、イベント番号入り端子の上書きを行います。描画ボタンはパネル右上の「③」のボタンです。
このように、③ボタンをクリックすると、○の描画と同時に番号付加のフォームが表示されます。番号に 5を入力して色を赤にした後、OKボタンクリックするとできあがりです。2007で端子の中の数字が表示されない時は、前述の「■「Excel 2007」で端子番号を付加する場合【重要】」を参考にしてください。
<実行例>
(13)破線・波線の描画
この破線・波線も上書線です。したがって、いったんネットワーク線を描いた後で、この破線または波線を上書きします。上書の要領は上書端子描画ボタンと同じです。(灰色部分はカーソルを置く位置)
破線の上書 波線の上書
この破線・波線は土・日等の背景色にマッチするようになっています。但し、マッチしない場合もあります。
土 日 破線・波線描画ボタン
番号に 5を入力して、色を赤にした後、OKボタンクリック
5
5
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マッチしている例
右から左へ
範囲選択 アンマッチの例
左から右へ範囲選択
このように、休日の背景色を越えて描画するとアンマッチになります。アンマッチの上段は、右から範囲選択して波線を描いた場合で、下段は左から範囲選択して波線を描いた場合です。このように範囲選択スタート時のアクティブセルの背景色に左右されます。
(14)工種即入力
ネットワーク線を描画する度に工種を入力されるユーザがいらっしゃると聞いて、この機能を追加しました。
工程入力画面の上方の工種即入力にチェックを入れます。すると上付と下付というオプションボタン表示されますので、いずれかをチェックオンにします。
<上付> <下付>
工種即入力にチェックを入れると、次のような注意事項が表示されますので、そのまま[OK]をクリックします。
フォームの注意事項が十分頭に入った時点で、『今後、このメッセージを表示しない』にチェックを入れてください。
実際に、工程のネットワーク線と工種を同時入力します。
まず、ネットワーク線を描画するセル範囲を選択してか
人力土工
人力土工
58 ページ
ら、ネットワーク線の描画ボタンをクリックすると、工種入力位置にカーソルが移動し、工種入力画面が表示されますので、工種を選択してダブルクリックすれば1工程の入力が完了です。後はこれの繰り返しです。
このような一連の動作を繰り返すことになります。工種はテキストボックスで作成されますので、後で自分の好きな位置に微調整することもできます。
事前に、工種即入力と上付を指定しましたが、もともとは工程と工種は別個に入力する仕様になっています。また、上付や下付にならない例外のネットワーク線があります。これは次のネットワーク線です。
なお、③の縦書きのネットワーク線の工種入力位置は縦方向・横方向とも中央に設定し
ダブルクリック
機械土工
機械土工
機械土工
機械土工
1 2 3
4
5
6
機械土工
①
②
③ ④
59 ページ
ていますので、列幅の広いシート上で入力すると線から離れた位置に出力してしまいます。このような場合は、マウス又は矢印キーで移動して位置を補正する必要があります。
5.バーチャートの描画
(1)バー描画前の各種設定
バーチャート描画方法は、大きく分けて2通りあります。1つはバーチャート描画ツール(右図)で、もう1つは BarTool(右図○枠内のボタン)による描画です。後者の説明は次の6に譲ります。ここでは前者の方法について説明します。
上の Barのオプションボタンをクリックすると、右図のような描画画面が表示されます。
上の方にネットワーク線描画画面と同じ描画位置(行・列)の設定、線の色の設定、実線・破線のスタイル設定があります。前者2つはネットワーク線と共有していますが、線のスタイル設定はネットワーク線とは独立しています。
デフォルトはバーの上に工種名、バーの下に日数等となっていますが、上下入替や表示/非表示はチェックボックスで容易に行うことができます。
次にこれを例示します。
左図ように描画ボタンの 右のチェックボックスをオ ン/オフにすることによっ て、バーの上下の入替がで きます。
表示/非表示はそれぞれ の左横についているチェッ クボックスで行います。
工種の文字列と日数等の いずれも、チェックをオフ にすると非表示になり、オ ンにすると表示します。
ネットワーク線描画画面と共有
バーチャートの実線と破線のスタイルの設定(ネットワーク線とは独立)
バーチャートの線種の設定
バーチャートの工種文字列の設定
バーチャート描画ボタン
バーチャートの日数等の設定
バーチャート関連ツール
1日
○○工事 1日
○○工事← <実行例> →
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真ん中のバーチャート描画ボタンは、設定状況に応じていろいろと変わるようになっており、これから描こうとするバーのイメージが一目でわかるようになっています。
以上が全体的な説明です。以下簡単に個別説明をします。
描画位置(行・列)の設定、線の色の設定、実線・破線のスタイル設定がありますが、これら設定はネットワーク線描画時の設定と全く同じですので省略します。
①バーの線種設定には実線と点線の2種類があります。いずれか選択すると事前に設定 していた線のスタイルが描画ボタン上に表示されます。中には、設定結果がボタンに 反映されない線種もあります。(例)二重線、三重線
②工種の文字列や日数等のフォント書式等の設定はフォーム上のボタン類で行います。 設定方法は Excelと全く同じです。これらについても設定結果が描画ボタン上に表示 されます。(但し、フォントの大きさはボタンに反映しません。)
③工種文字列の設定は直接入力しても可能ですが、右の工種ボタン( )をクリッ クして表示される工種入力フォームから入力する方が簡単にできます。この文字列に ついても設定結果が描画ボタン上に表示されます。
1日
○○工事
チェックオフで非表示になる
チェックオフで非表示になる
1日
○○工事○○工事
1日← <実行例> → ← <実行例> →
1日
○○工事
1日
○○工事
1日
○○工事
工種ボタンクリック
61 ページ
④日数等の1セル当たりの 日/時間の設定は右の○ の部分で行います。1セ ル当たりの数量と単位( 日/時間)を設定します。
この日数等についても描 画ボタンに反映されます。
(2)バーの伸縮
バーチャートの伸縮は下の○部分で行います。左のボタンが左固定右伸縮で、右のボタンが右固定左伸縮です。この伸縮ツールはバー専用でネットワーク線には使用できません。バーを選択しておいてからボタンをクリックします。
図のように、伸長すると下の日数等もそれに応じて増えていき、文字列もバーの中央にくるように自動補正されます。同じく縮小すると下の日数等もそれに応じて減っていき、文字列もバーの中央に自動的に位置補正されます。
(3)バーの移動
バーチャートの移動は下の○部分で行います。この移動ツールはバー専用でネットワーク線には使用できません。バーを選択しておいてからボタンをクリックすると、上下左右に1セルずつ移動します。微妙に移動する場合は矢印キーを使って手動で行うことになります。また、文字列や日数等はバーとグループ化しているため、同時に移動します。
1日
機械土工
機械土工をダブルクリック
描画ボタンをクリック
<実行結果>
2時間
機械土工
↓<設定>
<実行結果><ボタン反映>
1日
機械土工
2日
機械土工
3日
機械土工
<左固定右伸長>
<左固定右縮小>
2日
機械土工
1日
機械土工
3日
機械土工
<右固定左縮小>
<右固定左伸長>
1日
機械土工
<上移動>
Click
62 ページ
6.バーツールによるバーチャートの描画
このバーツールはエクセル工程図Light Ver1.40 の時に開発しました。その後も上記5のような新しいバー作成ツールを作りましたが、今だに捨てがたくEXに継承しています。
このバーツールでは細かな設定ができるよう、バー履歴を記録しています。そのため従来はエクセル工程図で作成した工程表上でしか使えませんでしたが、Pro Ver1.00 からはどのシート上でも動作するようにしています。
但し、その場合は次のようなバー履歴の作成確認フォームが現れ、OKボタンを押すと右のようなバーチャートツールが現れます。
履歴記録箇所の GR200:GY200以下では次のようなバー履歴が記録されていきます。
(1)バーの書式設定
バーの書式設定は色と太さです。色は変更ボタンをクリックしてカラーパレットから選択します。選択するとボタ
1日
機械土工
1日
機械土工
1日
機械土工
1日
機械土工
<左移動> <右移動>
<上移動>
<下移動>
63 ページ
ンの左に現在設定されているカラーとして表示されます。バーの太さは1.00~標準セル高の13.5まで 0.5刻みで設定できます。
太さの選択は下のコンボボックス選択します。
(2)バー作成時のオプション設定
バー作成時のオプションボタンをクリックすると、そのシートに Light 1.40 以降で作成した工程表があれば、左のフォームが、そうでない場合は右のフォームが表示されます。すなわち合計表示が使えるか否かの違いがあります。
ここでは次の3つの設定を行います。
①バーの名前ここにチェックをすると、バーの作成ボタンを押したときに名前を聞くフォームが表示されます。
②日数及び時間数の表示ここにチェックをすると、下の詳細設定が入力可能となります。ここで1セル当たりの日数及び時間数を設定します。
③合計の表示ここにチェックをすると、現在シート上に工程表があれば、表の左端(作業内容欄)に合計表示をすることができます。すなわち同じ行にバーが数本あれば、それらの日数や時間数等の合計を表示することができます。もちろん、バーの伸縮に応じて各バーの日数等及び合計も自動で変化します。合計の名称は下のボタンでユーザ登録することができます。
例えば、左のように、赤 7日青10日の合計が17日と自動的に表示されます。ここで赤色を伸縮すると自動的に赤の日数と合計日数が変化します。
但し、合計の名称は全角文字6文字までです。文字書式はすべて工種入力の設定に基づきます。
(3)バーの作成
以上、(1)(2)の設定が完了するといよいよバーの作成です。シート上で範囲を選択してからバーチャートツールのバーの作成ボタンをクリックします。このときオプ
使用不可
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ションでバーに名前をつける設定にしていると、右のフォームが現れます。名前を入力してOKボタンをクリックすればバーが作成されます。名前はバーの上に、日数等はバーの下に表示されます。
(4)バーの移動・伸縮
バーを選択してから、移動または伸縮ボタンを押します。伸縮には、右図のように左固定右伸縮ボタンと右固定左伸縮ボタンがあります。
移動すると、バーと共に名前や日数等も移動します。伸縮すると、バーの長さに応じて日数等が変化し合計があればそれも変化します。また、名前や日数等は自動的にバーの中央に位置するように移動します。
移動または伸縮の単位は、1セルずつか 1/2セルずつのいずれかが選択できます。 1/2セルずつ伸縮した場合も、同様に日数等や合計は変化します。この場合は日数等は小数第1位まで表示します。
このバーチャートツールで描画したバーの移動又は伸縮を、他のツールで行うと異動履歴は記録されません。したがって、当然日数等の再計算もされませんので注意してください。このツールで描画したバーは必ずこのフォームの移動・伸縮ボタンで行ってください。
(5)干渉判定・干渉処理
バーを移動または伸縮しているときに、バーとバーが接した場合、干渉判定する範囲と干渉したときの処理方法を設定します。
①干渉判定する範囲同一行内のみ判定にチェックをすると、同一行内のバーにのみ干渉します。但し、連鎖して干渉することはできません。最初に干渉したバーに対してのみ干渉し続けます。チェックをはずすと、他の行内のバーで最初に干渉したバーに対して干渉します。その場合も最初に干渉したバーに対してのみ干渉し続けます。
②干渉処理の方法
基礎工事
5 日
2
基礎工事
日伸長
2
基礎工事
日
65 ページ
干渉したときの処理方法は次の3つがあります。 イ.追い出し処理をする・・・相手のバーを押し出します。 ロ.食い込み処理をする・・・相手のバーに食い込んでいきます。 ハ.干渉処理をしない ・・・何の処理もせずに素通りします。
(6)バーの消去
バーの消去ボタンは選択したバーのみ消去し、その異動(消去)を履歴に書き込みます。それに対し、全バー&履歴の消去ボタンは全バーをすべて消去し、同時に今までの履歴もすべて消去します。すなわち、前者は履歴を消去しませんが、後者は履歴と共に合計、バー、名前、日数等もはすべて消去してしまいます。
したがって、この全バー&履歴の消去ボタンは範囲選択しないでボタンをクリックするのみです。
7.工程入力関係のツール
工程入力画面の上のToolオプションボタンを選択すると、右図のようなツール画面が表示されます。このツールは、バーチャート以外のネットワーク線、オートシェィプ、魚骨図に共通するツールです。
但し、範囲指定移動と範囲指定の位置関係設定はバーチャートにも使えます。
網掛ボタン
(1)セルの網掛(範囲指定)
この網掛については、ネットワーク線の描画には直接関係がありません。過去からの遺物です。(笑)取り除いても良かったのですが、ただ工程表作成画面の網掛がパターン色の塗り潰しに対し、この網掛は網を掛ける網掛です。塗りつぶしたい範囲を選択してから、該当する網掛ボタンをクリックすると網掛ができます。ダブルクリックすると消去されます。どのボタンをクリックしても消去できます。この網掛は全体設定の色が適用されます。
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※この網掛については、破線・波線の背景色にマッチする ことはできません。(P57参照)
(2)伸縮(オブジェクト指定)
伸縮には次の4つがあります。また、伸縮単位はセル単位とポイント単位の2通りあります。なお、伸縮は対象オブジェクト(ネットワーク線やオートシェィプ)を選択してからツールの伸縮ボタンをクリックします。但し、セル単位で移動する場合は、現在描かれているオブジェクトのセル幅を基準とします。
①左固定伸縮…左を固定して右を伸縮します。 ②右固定伸縮…右を固定して左を伸縮します。 ③上固定伸縮…上を固定して下を伸縮します。 ④下固定伸縮…下を固定して上を伸縮します。
特にネットワークの伸縮は手動ですると下のように端子が歪んでしまいます。これを防止するため伸縮ツールを装備しています。このツールを使うと端子が歪まずに伸縮させることができます。特に、工期変更等に伴うネットワーク線の修正に有効だと思います。
手動
※伸縮ツールによるネットワーク線の伸縮例
上固定下縮小
左固定右伸長
左固定右縮小
上固定下伸長
※伸縮ツールによるオートシェィプの伸縮例
上固定下縮小
固定線(固定する位置)
67 ページ
左固定右縮小 左固定右伸長
上固定下伸長
(3)移動(オブジェクト指定or範囲指定)
Excel は、←・→・↑・↓キーで移動できる機能を既定で持っていますが、エクセル工程図EXではこれらの矢印キーに相当するオブジェクト指定の移動と、選択範囲内の複数のオブジェクトの一括移動の両方を持っています。特に後者の移動は、工期変更時のオブジェクトや工種データの一括移動に使えるのではないかと思います。
①オブジェクト指定の移動
右移動
②範囲指定の一括移動
右移動
(注)薄灰色部分は選択した範囲
範囲指定で移動させる場合は、選択範囲を超えて移動することはできません。移動単位はセル単位とポイント単位があります。ポイント単位で移動する場合、ボタンを押し続けると徐々に移動していきます。もちろんセル単位でも押し続けることは可能です。
なお、この範囲指定の一括移動はバーチャートを含む全オブジェクトに機能します。またセル単位で移動する場合は、現在描かれているオブジェクトのセル幅を基準とします。
(4)回転(オブジェクト指定)
この回転は Excel既定の機能と全く同じです。あえて言えば角度指定が容易にできるところがメリットだと思います。この回転は通常ネットワーク線やバーチャートには用いないと思います。想定されるのはオートシェィプの回転ぐらいでしょうか。
なお、この回転はオブジェクトを選択してから、角度を設定し回転ボタンをクリックします。また、右端には左右反転、上下反転のボタンを置いています。
ここでストップ
68 ページ
(5)位置関係(範囲指定)
これは、 Excel既定のプロパティの位置関係と機能は全く同様ですが、 Excelはオブジェクトを一つ一つ選択して位置関係を変更しますが、このツールは選択範囲内にある全オブジェクトの位置関係を一括して変更します。
EXの位置関係プロパティ
Excelの位置関係プロパティ
工程図EXでネットワーク線やバーチャートを描画した時は、行や列を挿入した時に歪まないよう、デフォルトを真ん中の『移動のみセル連動』にしています。工程図Pro までは『移動・サイズともセル非連動』にしています。なお、 Excelの『規定値は移動・サイズともセル連動』になっています。
この機能は、特に工期変更に伴うネットワーク線等の修正に役立つのではないかと思って装備しています。詳細な使用方法は次の(6)で説明をします。
(6)工期変更に伴うネットワーク線等の修正
以上、(1)~(5)までのツールの中で、工期変更に伴うネットワーク線等の修正に役立つと思われるツールは、(2)伸縮(オブジェクト指定)、(3)移動(オブジェクト指定or範囲指定)、(5)位置関係(範囲指定)の3つです。実際にこれらを使って工期変更に伴うネットワーク線等の修正を行ってみます。
ただ、私は工程表を書くような職業には一度も就いたことがないため、見当違いもあるかも知れません。その時は笑って許してやってください。m(__)m
右に30度回転左に30度回転
オブジェクトのライン上で右クリッ
69 ページ
ユーザの皆さんからのご意見をお伺いしたところ、私が想定している工期変更とは、おそらく工程表の列削除/列挿入や行削除/行挿入ではないかと思っています。この場合に良くネットワーク線の端子が歪むがどうしたら良いかというご意見を伺っています。
それでは、実際にやってみます。
①(5)の位置関係ツールを使って、まず変更したい範囲全体を選択して、ネットワーク 線の端子が歪まないように『移動のみセル連動』か『移動・サイズともセル非連動』に します。前者に設定すると後の修正はネットワーク線の伸縮処理、後者に設定すると後の修正はネットワーク線の伸縮と移動の補正が必要になるのではないかと思います。ここでは前者の設定を行います。(一応、ネットワーク線描画時のデフォルト設定は『移動のみセル連動』にしていますが、念のため行ってください。)②N列の前に2列挿入します。③ネットワーク線を引き延ばします。
(例:列挿入の場合)
【変更前】
【列挿入後】 ここに2列挿入したい
ネットワーク線が離れてしまった。
挿入した2列 前のネットワーク線2本を伸ばしたい。
70 ページ
このような場合、前の2本のネットワーク線を手動で伸ばすと端子が歪んでしまします。
ここで、お助けマンで登場するのが、(2)の伸縮ツールです。
伸縮ツールを使って2本のネット
ワーク線を2日分伸長した。
【修正後】
このように、プロパティの位置関係変更や伸縮処理を行えばできるのではと思います。でも、この場合は、まだ暦の変更をしなければいけません。それなら、列挿入をするのではなく暦のみの再描画(P36 参照)をした後にネットワーク線を修正するのも一つの方法ではないかと思います。
8.オートシェィプの描画
「工程入力にオートシェィプ描画?」って変に思われる方がいらっしゃるかも知れませんが、実は、エクセル工程図Light は工程図専用ですが、エクセル工程図Pro やエクセル工程図EXはさらに用途を拡大してキャド志向となっています。次に説明する特性要因図もそのために装備しています。
エクセル工程図Pro Ver1.00=エクセル工程図 Ver1.60+エクセル工程図Light Ver1.60の図式と、EXはPro の上位版という、この2つの理由でEXもこれを継承しました。(^^ゞ
このように、エクセル工程図EXは工程表のみならず予定表、フローチャート、特性要因図、ISO管理表、旅行行程表、平面図等に対しても利用できるようしたいという、私がかねてから抱いていた簡易キャド化の具現です。
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ここで描くオートシェィプは種類こそ Excel既定のオートシェィプそのものですが、異なる点が一つあります。それは描画方法が違うということです。
Excel 既定のオートシェィプは、マウスでドラッグをすれば不定形に描けますが、ここのオートシェィプは選択範囲に内接するオートシェィプを描きます。
(1)シートの方形グリッド化
まず、フローチャートや平面図等を描きやすいようにシートを方形グリッドにします。方形Glidボタンをクリックすると右のフォームが現れます。
デフォルトは18pixel×18pixelです。いずれかを選択してOKをクリックすると、すぐさまシートがグリッドになります。グリッドの対象範囲は 200列×400行 です。
(2)塗り潰しの色または透明化の設定
塗り潰しの色は白いボタンで設定します。白は現在設定されている色です。このボタンをクリックするとカラーパレットが表示され、設定するとこのボタンの色が変わります。塗り潰しをせずに透明化する場合は、下図の塗りつぶしなしチェックボックスにチェックを入れます。チェックを入れると、塗り潰しのボタンは使用不可になります。
塗り潰し赤色 透明
200列
400行
※黄色の部分 は選択範囲
愛
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(3)線の種類の設定
線の種類の設定は、右図の線種コンボボックスで行います。線の種類は、実線、点線1、点線2、破線の4種類です。
(4)線の太さの設定
線の太さの設定は、右図の線の色コンボボックスで行います。線の太さの種類は、0.75pt間隔で0.75ptから6.00ptまで計8種類あります。
(5)線の色の設定
線の色は右図の細長いボタンで設定します。ボタンをクリックすると塗り潰しの色の設定と同じカラーパレットが出てきます。色を選択すると、同じようにボタンの色が選択された色に変化します。
塗り潰し赤色 塗り潰し赤色
線の色黒色 線の色赤色
線の色を設定すると、ネットワーク線の場合と 線の色の設定ボタン
同様に描画パネルの枠線がその色に変化します。
(6)オートシェィプの描画
以上、(1)~(5)が描画前の設定(記憶設定可)です。これらの設定が完了すれば、後は次の3つの描画パネルをパネル選択ボタンで選択後、シートのセル範囲を選択しておいてからお好みの描画ボタンをクリックすれば描画できます。
①ブロック矢印 ②フローチャート ③基本図形
(7)テキストの追加
パネル選択ボタン
実線 点線1 点線2 破線
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描画前に、テキスト追加チェックボックスにチェックをいれておくと、描画直後に次のような文字列の追加フォームが現れます。このフォームで書式設定後、OKボタンをクリックすると、オートシェィプの中に文字列が追加されます。
(8)描画後の回転
ここでは、1度ずつと90度ずつの簡易な回転ボタンを作っています。Tool画面の回転ボタン(P68 参照)では、もう少し緻密な回転や反転等が可能です。
回転をするには、オブジェクト(オートシェィプ等)を選択してから回転ボタンを押します。押し続けると連続して回転します。
9.特性要因図の描画
「特性要因図とは一体どんなものなんだろう?」と思われる方は下の図をご覧下さい。
■特性要因図発生している問題の特性に対して、影響を及ぼすと考えられる要因との関連を整理し、これを体系的にまとめた図です。図が魚の骨のような形になるので、「魚骨図」、「フィッシュボーンダイアグラム」とも呼ばれます。要因の整理をしたい場合、本質的な問題は何かを深く追求する場合に使用します。
参考URL:http://mt-net.vis.ne.jp/ADFE_mail/0021.htm
説明にもあるように、一見魚の骨のように見えるので通常「魚骨図」とか「魚の骨」とか言われています。一つ一つの骨にはそれぞれ次のような名前が付いています。
LOVE
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(1)シートのグリッド化
まずシートを要因図描画用にグリッドにします。右図の要因Gridボタンをクリックすると、現在のシートをセル幅縦20ピクセル×セル幅横12ピクセルにします。元の標準状態に戻す場合はそのすぐ下の標準に戻すボタンをクリックします。
(2)線の色の設定
線の色はグリッドボタンの下の細長いボタンで設定します。ボタンの表面の色は現在設定されている色です。クリックすると、おなじみのカラーパレットが現れますのでお好みの色を選択すればボタンの表面がその色に変化します。
(3)大骨・小骨の描画方法の設定
斜め線の大骨・小骨の描画方法は水平基準と垂直基準の2通りがあります。
すなわち、垂直基準を選択した場合は、垂直方向に範囲選択します。水平基準を選択した場合は、水平方向に範囲選択します。
灰色部分は選択範囲
(4)パターン選択による骨の描画
以上、(1)~(3)が描画前の設定です。後は範囲選択をして描画ボタンをクリックすればイメージ通りの骨が描けます。これらについても記憶設定すれば後が楽です。
※セル幅縦20ピクセル×セル幅横12ピクセル
※このボタンは、上のオートシェィプのみならず全てに対して有効
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(5)ちょっと一服 -y(^。^)。oO○
ヘルプもかなりの量になってきました。遊び心でちょっと一服します。m(__)m
マウスを近づけると…
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