aj65bts-rph - mitsubishi electric global...

ユーザーズマニュアルUser's Manual

AJ65BTS-RPHこのたびは，三菱電機汎用シーケンサMELSEC-A シリーズをお買いあげいただきまことにありがとうございました。

(The English manual is in the latter half of this manual.)

© 2006 MITSUBISHI ELECTRIC CORPORATION

CC-Link システムスプリングクランプ端子台タイプリピータハブユニット

CC-Link System Spring Clamp TerminalBlock Type Repeater Hub Module

ご使用前に本書および関連マニュアルをよくお読みいただき，正しくご使用くださるようお願いいたします。

形　名 AJ65BTS-RPH-U形　名コード 13JP97

IB( 名 )-0800346-E(1612)MEE

安全上のご注意( ご使用前に必ずお読みください )

本製品のご使用に際しては，本マニュアルおよび本マニュアルで紹介している関連マニュアルをよくお読みいただくと共に，安全に対して十分に注意を払って，正しい取扱いをしていただくようお願いいたします。本マニュアルで示す注意事項は，本製品に関するもののみについて記載したも

のです。シーケンサシステムとしての安全上のご注意に関しては，使用するCPU ユニッ

トのユーザーズマニュアルを参照してください。この「安全上のご注意」では，安全注意事項のランクを「警告」，「注

意」として区分してあります。

なお，注意に記載した事項でも，状況によっては重大な結果に結びつく可能性があります。いずれも重要な内容を記載していますので必ず守ってください。本マニュアルは必要なときに読めるよう大切に保管すると共に，必ず最終ユー

ザまでお届けいただくようお願いいたします。

警告取扱いを誤った場合に，危険な状況が起こりえて，死亡または重傷を受ける可能性が想定される場合。

取扱いを誤った場合に，危険な状況が起こりえて，中程度の傷害や軽傷を受ける可能性が想定される場合および物的損害だけの発生が想定される場合。

注意

A-1

【設計上の注意事項】

【取付け上の注意事項】

● リピータユニットの故障によっては，入出力がON状態または，OFF状態になることがあります。重大な事故につながるような入出力信号については，外部で監視する回路を設けてください。

● ユニットは，本マニュアル記載の一般仕様の環境で使用してください。一般仕様の範囲以外の環境で使用すると，感電，火災，誤動作，製品の損傷あるいは劣化の原因になります。

● 制御線や通信ケーブルは，主回路や動力線などと束線したり，近接したりしないでください。100mm以上を目安として離してください。ノイズにより，誤動作の原因になります。

● ユニットの導電部分には直接触らないでください。ユニットの誤動作，故障の原因になります。

● ユニットは，DINレールまたは固定ネジにて，確実に固定し，固定ネジは規定トルク範囲内で確実に締め付けてください。ネジの締付けがゆるいと，落下，短絡，誤動作の原因になります。ネジを締め過ぎると，ネジの破損による落下，短絡の原因になります。

警告

注意

注意

A-2

【配線上の注意事項】

● 取付け，配線作業などは，必ずシステムで使用している外部供給電源を全相遮断してから行ってください。全相遮断しないと，感電あるいは製品の損傷の恐れがあります。

● FG 端子は，シーケンサ専用の D 種接地（第三種接地）以上で必ず接地を行ってください。感電，誤動作の恐れがあります。

● ユニットの配線は，製品の定格電圧および端子配列を確認した上で行ってください。定格と異なった電源を接続したり，誤配線をすると，火災，故障の原因になります。

● ユニット内に，切粉や配線クズなどの異物が入らないように注意してください。火災，故障，誤動作の原因になります。

● ユニットに接続する電線やケーブルは，必ずダクトに納めるか，またはクランプによる固定処理を行ってください。ケーブルをダクトに納めたり，クランプによる固定処理をしていないと，ケーブルのブラツキや移動，不注意の引っ張りなどによるユニットやケーブルの破損，ケーブルの接続不良による誤動作の原因となります。

● ユニットに接続されたコネクタ付きの通信ケーブルや電源ケーブルを取り外すときは，ケーブル部分を手に持って引っ張らないでください。コネクタ付きのケーブルは，ユニットに接続している部分のコネクタを手で持って取り外してください。

● 制御線と通信ケーブルは束線したり，　近接したりしないでください。ノイズにより、　誤動作の原因になります。

警告

注意

A-3

【立上げ・保守時の注意事項】

【廃棄時の注意事項】

● ユニットの分解，改造はしないでください。故障，誤動作，ケガ，火災の原因になります。

● 清掃，端子台固定ネジやユニット固定ネジの増し締め，およびユニットの着脱は，必ずシステムで使用している外部供給電源を全相遮断してから行ってください。全相遮断しないと，ユニットの故障や誤動作の原因になります。

● 端子台の着脱は，製品ご使用後，50 回以内としてください。（JIS B 3502準拠）

● ユニットに触れる前には，必ず接地された金属などに触れて，人体などに帯電している静電気を放電してください。静電気を放電しないと，ユニットの故障や誤動作の原因になります。

● 製品を廃棄するときは，産業廃棄物として扱ってください。

注意

注意

A-4

製品の適用について

(1) 当社シーケンサをご使用いただくにあたりましては，万一シーケンサに故障・不具合などが発生した場合でも重大な事故にいたらない用途であること，および故障・不具合発生時にはバックアップやフェールセーフ機能が機器外部でシステム的に実施されていることをご使用の条件とさせていただきます。

(2) 当社シーケンサは，一般工業などへの用途を対象とした汎用品として設計・製作されています。したがいまして，以下のような機器・システムなどの特殊用途へのご使用については，当社シーケンサの適用を除外させていただきます。万一使用された場合は当社として当社シーケンサの品質，性能，安全に関る一切の責任（債務不履行責任，瑕疵担保責任，品質保証責任，不法行為責任，製造物責任を含むがそれらに限定されない）を負わないものとさせていただきます。• 各電力会社殿の原子力発電所およびその他発電所向けなどの公共への影響が大きい用途

• 鉄道各社殿および官公庁殿など，特別な品質保証体制の構築を当社にご要求になる用途

• 航空宇宙，医療，鉄道，燃焼・燃料装置，乗用移動体，有人搬送装置，娯楽機械，安全機械など生命，身体，財産に大きな影響が予測される用途

ただし，上記の用途であっても，具体的に使途を限定すること，特別な品質（一般仕様を超えた品質等）をご要求されないこと等を条件に，当社の判断にて当社シーケンサの適用可とする場合もございますので，詳細につきましては当社窓口へご相談ください。

A-9

改訂履歴＊取扱説明書番号は，本説明書の表紙の右下に記載してあります。

© 2006 MITSUBISHI ELECTRIC CORPORATION

印刷日付＊取扱説明書番号改訂内容2006 年 10月 IB( 名 )-0800346-A 初版印刷2006 年 12月 IB( 名 )-0800346-B

安全上のご注意，マニュアルについて，2.3 節，3.1 節，3.2 節，4.2.1 項

2011 年 12月 IB( 名 )-0800346-C

製品の適用について安全上のご注意（中国語）

安全上のご注意，マニュアルについて，EMC 指令・低電圧指令への対応，本マニュアルで使用する略称，総称，用語，3.1 節，3.2 節，4.2.1 項，6章

2015 年 7 月 IB( 名 )-0800346-D

マニュアルについて，本マニュアルで使用する略称，総称，用語，2.3 節，3.2節，3.3 節，4.2.1 項，4.3 節

2016 年 12月 IB( 名 )-0800346-E

7 章，7.1 節

3.1 節，4.3 節，6 章

本書によって, 工業所有権その他の権利の実施に対する保証 , または実施権を許諾するものではありません。また本書の掲載内容の使用により起因する工業所有権上の問題については , 当社は一切その責任を負うことができません。

修正

追加

修正

修正

追加

一部修正

A-10

A-11

目次

1. 概要 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 11.1 特長 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1

2. システム構成 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 32.1 全体構成 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 32.2 適用システム ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 42.3 システム構成上の注意事項 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 5

3. 仕様 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 113.1 一般仕様 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 113.2 性能仕様 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 123.3 接続ケーブルの仕様 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 143.4 最大伝送距離 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 14

4. データリンクまでの手順 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 154.1 データリンクまでの手順 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 154.2 実装と設置 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 154.2.1 取扱い上の注意事項 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 154.2.2 設置環境 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 19

4.3 各部の名称と設定 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 204.4 CC-Link 専用ケーブルでのユニット接続 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 234.5 接続状態のチェック（回線テスト） ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 24

5. トラブルシューティング ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 266. 外形寸法図 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 307. 付録 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 317.1 改正中国RoHS による電器電子製品中の有害物質使用制限表示 ‥ 31

マニュアルについて

本製品に関連するマニュアルは，下記のものがあります。必要に応じ本表を参考にしてご依頼ください。

関連マニュアル

マニュアル名称マニュアル番号（形名コード）標準価格

AJ61BT11 形 /A1SJ61BT11 形 CC-Link システムマスタ・ローカルユニットユーザーズマニュアル（詳細編）

SH-3603(13JH79) ￥1,000

AJ61QBT11 形 A1SJ61QBT11 形 CC-Linkシステムマスタ・ローカルユニットユーザーズマニュアル (詳細編 )

SH-3604(13JH80) ￥1,500

MELSEC-Q CC-Link システムマスタ・ローカルユニットユーザーズマニュアル

SH-080395(13JP15) ￥4,000

MELSEC-L CC-Link システムマスタ・ローカルユニットユーザーズマニュアル

SH-080880(13J238) ￥4,000

MELSEC iQ-R CC-Link システムマスタ・ローカルユニットユーザーズマニュアル ( スタートアップ編 )

SH-081267(13J2A8) ￥1,500

MELSEC iQ-R CC-Link システムマスタ・ローカルユニットユーザーズマニュアル (応用編 )

SH-081268(13J2B8) ￥3,000

CC-Link システムリピータ (T 分岐 ) ユニットユーザーズマニュアル

IB-0800078(13JQ81) ￥600

CC-Linkシステム光リピータユニットユーザーズマニュアル

IB-0800089(13JQ85) ￥600

CC-Linkシステム空間光リピータユニットユーザーズマニュアル（ハードウェア編）

IB-0800090(13JQ86) ￥600

CC-Linkシステム薄型防水タイプリピータハブユニットユーザーズマニュアル

IB-0800288(13JP55) ￥600

A-12

EMC 指令・低電圧指令への対応

（1）シーケンサシステムについてお客様の製品に EMC 指令・低電圧指令対応の弊社シーケンサを組み込んで，EMC指令・低電圧指令に適合させるときは，下記のいずれかのマニュアルを参照してください。・使用するCPUユニットまたはヘッドユニットのユーザーズマニュアル・安全にお使いいただくために（CPUユニット，ベースユニット，またはヘッドユニットに同梱のマニュアル）シーケンサの EMC 指令・低電圧指令対応品は，本体の定格銘板にCEのマークが印刷されています。

（2）本製品について本製品を EMC 指令・低電圧指令に適合させるには，（1）に示すいずれかのマニュアルを参照してください。

A-13

本マニュアルで使用する略称，総称，用語略称，総称，用語内　　容

AJ65BTS-RPH AJ65BTS-RPH形 CC-Link システムスプリングクランプ端子台タイプリピータハブユニットの略称。

AJ65FBTA-RPH AJ65FBTA-RPH形 CC-Link システム薄型防水タイプリピータハブユニットの略称。

AJ65SBT-RPT AJ65SBT-RPT形 CC-Link システムリピータ (T分岐 ) ユニットの略称｡

AJ65SBT-RPS／ RPG

AJ65SBT-RPS／ AJ65SBT-RPG形 CC-Link システム光リピータユニットの略称。

AJ65BT-RPI-10A／ 10B

AJ65BT-RPI-10A／ AJ65BT-RPI-10B形 CC-Link システム空間光リピータユニットの略称。

AJ65SBT-CLB AJ65SBT-CLB形 CC-Link － CC-Link/LT ブリッジユニットの略称。

セグメント渡り配線でつながれた終端抵抗から終端抵抗までのシステム。従来のCC-Link システムは1セグメントの構成と言えます。

マスタ局データリンクシステムを制御する局。1システムに1局必要になる。ローカル局シーケンサCPUを持ちマスタ局および他ローカル局と交信できる局。

リモート I/O局ビット単位の情報のみを扱うリモート局。（AJ65BTB1-16D,AJ65SBTB1-16Dなど）

リモートデバイス局

ビット単位の情報とワード単位の情報を扱うリモート局。（AJ65BT-64AD,AJ65BT-64DAV,AJ65BT-64DAI など）

リモート局リモート I/O局およびリモートデバイス局の総称。マスタ局により制御される。

インテリジェントデバイス局

AJ65BT-R2 などトランジェント伝送が行える局。（ローカル局を含む。）

リピータ各セグメント間を接続して，CC-Link システムを拡張するためのユニット。

待機マスタ局シーケンサCPUや電源などの異常によるマスタ局の解列時，データリンク制御を引き継ぐバックアップ用の局。

子局リモート I/O局，リモートデバイス局，ローカル局，インテリジェントデバイス局，待機マスタ局の総称。

マスタ・ローカルユニット

RJ61BT11，L26CPU-BT/L26CPU-PBT の内蔵CC-Link システムマスタ・ローカル機能，LJ61BT11，QJ61BT11N，QJ61BT11，AJ61BT11，A1SJ61BT11，AJ61QBT11，A1SJ61QBT11 の総称。

マスタユニットマスタ局として使用できるユニットの総称。ローカルユニットローカル局として使用できるユニットの総称。インテリジェントデバイスユニット AJ65BT-R2 などトランジェント伝送を行えるユニット。

A-14

製品構成AJ65BTS-RPHの製品構成を下記に示します。

品　　名個　　数AJ65BTS-RPH本体 1終端抵抗キット１

幹線用（棒端子タイプ）：110Ω（茶茶茶）１幹線用（棒端子タイプ）：130Ω（茶橙茶）１支線用（Y端子タイプ）：110Ω（茶茶茶） 8

A-15

1. 概要

本ユーザーズマニュアルは，CC-Link システムで使用するAJ65BTS-RPH形CC-Linkシステムスプリングクランプ端子台タイプリピータハブユニット（以下，AJ65BTS-RPH と略す）の仕様，各部の名称，設定などについて説明したものです。

1.1 特長AJ65BTS-RPHはCC-Linkシステムのケーブル布線の自由度を向上

するユニットです。AJ65BTS-RPH を使用することにより，CC-Link システムにおける

伝送距離の延長やスター配線（8本の支線分岐）が可能になります。

（1）CC-Link システムにおいて 8支線（セグメント）のスター配線（T分岐）が可能AJ65BTS-RPH を CC-Link システムのユニット間に配置することにより，すべての伝送速度（10Mbps,5Mbps,2.5Mbps,625kbps,156kbps）のCC-Link システムにおいて最大 8支線（セグメント）までのスター配線（T分岐）接続が可能です。

IN OUT

マスタ局リモートI/O局

リピータ（AJ65BTS-RPH）

インテリジェントデバイス局リモートデバイス局

リモートI/O局


ローカル局リモートI/O局リピータ

（AJ65SBT-RPT）




8支線のスター配線が可能!!

1

（2）CC-Link システムにおける伝送距離の延長を実現AJ65BTS-RPH を使用することにより，CC-Link システムの伝送距離を延長できます。また，AJ65BTS-RPH を複数台使用することにより2段まで伝送距離を延長できます。

*1：伝送速度を 156kbps に設定した場合の最大伝送距離です。*2：ここでは省略していますが，他のリモート局をリピータ⇔リピータ間に接続することもできます。

（3）スプリングクランプ端子台による省力化の実現

（a）AJ65BTS-RPHはスプリングクランプ端子台を採用しております。ネジ締めが不要なため，作業工数の削減が可能です。

（b）ユニットから端子台の脱着が可能なため，保守時のコスト削減，メンテナンス性の向上が図れます。

（c）操作部，配線部をすべてユニット前面に配置し，操作性，配線性を向上しました。

（4）システム分離による保守性の向上AJ65BTS-RPH を使用することにより，システムの分離ができ異常箇所の特定がすばやく行えます。また，システムを分離することにより，異常が発生した場合においても，システム全体への影響を軽減できます。

ポイント異常が発生していない支線は，正常に送受信可能であり，他の支線の影響を受けません。

リモート局

リモートI/O局リピータ(AJ65BTS-RPH)

最大3.6kmまで延長!!*1

*21段目 2段目

*2

マスタ局

2

2. システム構成

2.1 全体構成AJ65BTS-RPH を使用時の全体構成を下記に示します。

*1：各セグメントの伝送速度は，マスタ局の伝送速度に合わせる必要があります。

*2：セグメントは最大 2段まで使用できます。*3：AJ65BTS-RPH の支線側に接続したセグメントでは，抵抗値130Ωの終端抵抗は使用できません。AJ65BTS-RTH に同梱されている，抵抗値 110Ωの終端抵抗を使用してください。

マスタ局*1

［セグメント］

リモートI/O局

リモートI/O局

ローカル局

リモートI/O局






終端抵抗（必須）終端抵抗（必須）


リピータ（AJ65BTS-RPH）リピータ（AJ65BTS-RPH）

［セグメント(1段目)］

［セグメント(2段目)*2］

終端抵抗110Ω（必須）*3

終端抵抗110Ω（必須）*3

終端抵抗110Ω（必須）*3終端抵抗110Ω（必須）*3 終端抵抗110Ω（必須）*3

終端抵抗110Ω

（必須）*3

3

2.2 適用システム使用できるユニットおよびケーブルについて説明します。

（1）支線側に接続可能なユニットAJ65BTS-RPHの支線側に接続可能なユニットの種類を下記に示します。

表2.1 支線側に接続可能なユニット

（2）適用通信ケーブルAJ65BTS-RPH に接続可能な通信ケーブルを下記に示します。

表2.2 接続可能な通信ケーブル

分　　類ユニットの種類

子局

リモート I/O局リモートデバイス局インテリジェントデバイス局ローカル局

リピータ

AJ65BTS-RPHAJ65FBTA-RPHAJ65SBT-RPTAJ65SBT-RPS/RPGAJ65BT-RPI-10A/10B

ブリッジ AJ65SBT-CLB

コネクタ名称対応ケーブル

終端抵抗値CC-Linkのバージョン名　　称

幹線側Ver.1.00

CC-Link専用高性能ケーブル 130ΩCC-Link 専用ケーブル

110ΩVer.1.10 CC-Link 専用ケーブル

支線側Ver.1.00 CC-Link 専用ケーブルVer.1.10 CC-Link 専用ケーブル

ポイント支線側にマスタ局および待機マスタ局は接続できません。

4

2.3 システム構成上の注意事項

（1）使用できるマスタユニットの条件AJ61BT11,A1SJ61BT11,AJ61QBT11,A1SJ61QBT11 を使用する場合は，機能バージョンB以降のユニットを使用する必要があります。定格銘板のDATE欄に下記に示す記号（9707B 以降）が記入されているマスタユニットを使用してください。上記以外のマスタ・ローカルユニットを使用する場合は，バージョンに関係なく使用することができます。

（a）AJ61BT11 または AJ61QBT11 の定格銘板

（b）A1SJ61BT11 または A1SJ61QBT11 の定格銘板

PROGRAMMABLE CONTROLLER

DATE

MADE IN JAPAN BD992C077H01

yymm B

製造年月（yymmに9707以降が記入されているマスタユニットを使用してください。）

機能バージョン適合する規格マークが記載されています。

MODEL

POWER

DATE

MADE IN JAPAN BD992C077H01

Byymm

製造年月（yymmに9707以降が記入されているマスタユニットを使用してください。）機能バージョン

適合する規格マークが記載されています。

5

（2）CC-Link システムとしての最大接続台数1つのセグメント内には，リピータを最大64台接続することができます。なお，リピータを使用したCC-Link システムでも，1台のマスタ局で制御できるリモート局の台数は変わりません。詳細については，使用するマスタユニットのユーザーズマニュアルを参照してください。

（3）セグメントの最大接続段数AJ65BTS-RPH を使用して，マスタ局のあるセグメントから最大2段先のセグメントにあるリモート局と通信することができます。

マスタ局

終端抵抗

終端抵抗

リピータ

セグメント

セグメント（1段目）

セグメント（2段目）リモート局

6

（4）異機種のリピータを組み合わせて使用する場合の注意事項異機種のリピータを組み合わせて使用する場合は，接続できるリピータの台数および接続段数に下記のような制限がありますので注意してください。

表 2.3 異機種のリピータを組み合わせて使用する場合の最大接続台数

組合せパターン

リピータの最大接続台数最大接続段数AJ65BTS-

RPHAJ65FBTA-RPH

AJ65SBT-RPT AJ65SBT-RPS AJ65SBT-RPG AJ65BT-RPI

-10A/10B

① 1台－ 2台－－－ 3段－ 1台 2台－－－

②

1台－－ 2台 (1 組 ) －－

2段

1台－－－ 2台 (1 組）－－ 1台－ 2台 (1 組）－－－ 1台－－ 2台 (1 組）－

③ 1台－－－－ 2台 (1組）－ 1台－－－ 2台 (1 組）

④ －－ 2台 4台 (2 組）－－ 4段⑤ －－ 2台－ 2台 (1 組）－ 3段⑥ －－ 2台－－ 2台 (1 組）⑦ －－－ 2台 (1 組） 2台 (1 組）－

2段⑧ －－－ 2台 (1 組）－ 2台 (1 組）－－－－ 2台 (1組） 2台 (1 組）

⑨ 1台 1台－－－－

ポイント･ CC-Link システムには，リピータを2機種まで組み合わせて使用できます。3機種以上を組み合わせることはできません。･リピータを渡り配線で同一セグメント内に接続した場合，最大 64台接続できます。詳細については，使用するマスタユニットのユーザーズマニュアルを参照してください。

例）組合せパターン③のCC-Link システムを構築した場合

セグメント

マスタ局

AJ65BTS-RPH

AJ65BT-RPI

リモート局

AJ65BT-RPI

組合せパターン③の場合，AJ65BT-RPIは4台（2組）以上接続できません。

セグメント1段目



セグメント内には最大64台接続可能

7

（a）組合せパターン①の場合（c）組合せパターン③の場合

（b）組合せパターン②の場合（d）組合せパターン④の場合

IN OUT

IN OUT

マスタ局

セグメント




リモート局

AJ65BTS-RPHまたは

AJ65FBTA-RPH1台

AJ65SBT-RPT2台まで

マスタ局セグメント



リモート局


AJ65FBTA-RPH1台

AJ65BT-RPI2台（1組）




リモート局


AJ65FBTA-RPH1台

AJ65SBT-RPS/AJ65SBT-RPG2台（1組）

IN OUT

IN OUT






リモート局


AJ65SBT-RPS4台（2組）または2台（1組）

8

（e）組合せパターン⑤の場合（g）組合せパターン⑦の場合

（f）組合せパターン⑥の場合（h）組合せパターン⑧の場合

IN OUT

IN OUT





リモート局


AJ65SBT-RPG2台（1組）




リモート局

AJ65SBT-RPS2台（1組）


IN OUT

IN OUT





リモート局






リモート局

AJ65SBT-RPSまたは



9

（i）組合せパターン⑨の場合




リモート局

AJ65BTS-RPH1台

AJ65FBTA-RPH1台

10

3. 仕様

3.1 一般仕様AJ65BTS-RPH の一般仕様を下記に示します。

表 3.1 一般仕様

*1：その機器が公衆配電網から構内の機械装置にいたるまでの，どこの配電部に接続されていることを想定しているかを示します。カテゴリⅡは，固定設備から給電される機器などに適用します。定格 300V までの機器の耐サージ電圧は 2500Vです。

*2：その機器が使用される環境における，導電性物質の発生度合いを示す指標です。汚染度2は，非導電性の汚染しか発生しません。ただし，偶発的な凝結によって一時的な導電が起こりうる環境です。

*3：シーケンサは，標高 0mの大気圧以上に加圧した環境で使用または保存しないでください。使用した場合は，誤動作する可能性があります。加圧して使用する場合には，最寄りの支社にご相談ください。

*4：使用周囲温度，使用周囲湿度などの条件を満たしている環境であれば，制御盤内以外の環境でも使用可能です。

項　　目仕　　様

使用周囲温度 0～ 55℃

保存周囲温度－20～ 75℃

使用周囲湿度10～ 90%RH，結露なきこと

保存周囲湿度

耐振動JIS B 3502，IEC61131-2に適合

周波数定加速度片振幅掃引回数

断続的な振動がある場合

5～ 8.4Hz － 3.5mm X,Y,Z各方向10回8.4 ～ 150Hz 9.8m/s2 －

連続的な振動がある場合

5～ 8.4Hz － 1.75mm－

8.4 ～ 150Hz 4.9m/s2 －

耐衝撃 JIS B 3502，IEC61131-2 に適合（147m/s2，XYZ，3方向各 3回）

使用雰囲気腐食性ガスがないこと

使用標高*3 0 ～ 2000m

設置場所制御盤内*4

オーバボルテージカテゴリ*1 Ⅱ以下

汚染度*2 2 以下

11

3.2 性能仕様AJ65BTS-RPH の性能仕様を下記に示します。

表3.2 性能仕様

項　　目仕　　様局番－（なし）局種別－（なし）占有局数 0（なし）伝送速度 156kbps ／ 625kbps ／ 2.5Mbps ／ 5Mbps ／ 10Mbps 選択可能

子局接続台数

幹線および支線の接続台数合計は，使用するマスタユニットの最大接続台数に従う。詳細については，使用するマスタユニットのユーザーズマニュアルを参照してください。

幹線への最大接続台数 64台 (2.3 節 (2) 参照 )

接続位置幹線側制約なし（CC-Link 仕様に従う）支線側支線端（セグメント端）に接続

セグメントの最大接続段数

AJ65BTS-RPHのみ (2.3 節 (3) 参照 ) 2 段AJ65BTS-RPHと AJ65SBT-RPTとの組合せ(2.3節 (4) 参照 ) 3 段

AJ65BTS-RPHと，AJ65FBTA-RPH，AJ65SBT-RPS/RPGおよびAJ65BT-RPI との組合せ (2.3 節 (4) 参照 ) 2 段

各セグメントの最大伝送距離伝送速度により異なる。（3.4 節参照）

終端抵抗幹線側 110Ω／ 130Ω 選択可能支線側 110Ω( 内蔵 )

接続端子台スプリングクランプ端子台適合電線サイズ AWG24～ 12，単線 0.5 ～ 1.78mm2，より線 0.2 ～ 2.5mm2

適合圧着端子表 3.3 参照取り付け方向制約なし（6方向取付け可能）ユニット固定ネジ M4固定ネジ

電源電圧 DC24V（リップル率 5%以内）（許容範囲 DC20.4V ～ 26.4V）電流 0.36A（TYP.DC24V時）

ノイズ耐量シミュレータノイズ500Vp-pノイズ幅 1μs，ノイズ周波数 25～ 60Hz のノイズシミュレータによる

耐電圧 DC外部端子一括･･･アース間AC500V 1 分間絶縁抵抗 DC外部端子一括･･･アース間 DC500V絶縁抵抗計にて 10MΩ以上保護等級 IP2X外形寸法 197.4(W)×65(H)×65.8(D)[mm]質量 0.37kg

12

表 3.3 適合圧着端子（棒端子）および圧着工具

*1：CRIMPFOX UD6-4 または CRIMPFOX UD6-6 を使用して，シールド線や 2mm2（AWG #14）の電源ケーブル，FG線などを棒端子に圧着した場合，圧着後の棒端子断面形状により，端子台に配線できないことがあります。

*2：2.5mm2 用の棒端子に，2.5mm2（適合電線の最大サイズ）の電源ケーブルもしくは FG線を圧着した場合，端子台に配線できないことがあります。

品　名形　名連絡先備　考棒型圧着端子 FA-TVC125T9 お問い合わせ，ご注文については，

三菱電機エンジニアリング株式会社の各営業所までお願いします。三菱電機エンジニアリング株式会社の各営業所のお問い合わせ先は，下記のホームページアドレスを参照してください。www.mee.co.jp

CC-Link専用ケーブル用（0.3～1.65mm2用端子）

棒型圧着端子用工具 FA-NH65A -

棒型圧着端子

TE0.5-10 お問い合わせ，ご注文については，株式会社ニチフ端子工業の各営業所までお願いします。株式会社ニチフ端子工業の各営業所のお問い合わせ先は，下記のホームページアドレスを参照してください。www.nichifu.co.jp

CC-Link専用ケーブル用（0.3 ～ 0.5mm2 用端子）

TE0.75-10 電源ケーブル用（0.75mm2 用端子）



TE2.5-12 電源ケーブル用（2.5mm2 用端子）*2

棒型圧着端子用工具 NH-79 -

棒型圧着端子

AI0.5-10WH お問い合わせ，ご注文については，フエニックス・コンタクト株式会社の各営業所までお願いします。フエニックス・コンタクト株式会社の各営業所のお問い合わせ先は，下記のホームページアドレスを参照してください。www.phoenixcontact.co.jp

CC-Link専用ケーブル用（0.5mm2 用端子）

AI0.75-10GY 電源ケーブル用（0.75mm2 用端子）

AI1-10RD 電源ケーブル用（1.0mm2 用端子）

AI1.5-10BK 電源ケーブル用（1.5mm2 用端子）

AI2.5-10BU 電源ケーブル用（2.5mm2 用端子）*2

棒型圧着端子用工具

CRIMPFOX UD6 -CRIMPFOX UD6-4 *1

CRIMPFOX UD6-6 *1

CRIMPFOX ZA3 -

13

3.3 接続ケーブルの仕様CC-Link システムでは，CC-Link 専用ケーブルを使用してください。CC-Link 専用ケーブル以外では，CC-Link システムの性能を保証で

きません。CC-Link 専用ケーブルの仕様，お問い合わせ先については，下記の

ホームページを参照してください。CC-Link 協会ホームページ：www.cc-link.org

CC-Link 協会発行の敷設マニュアルを参考にしてください。

3.4 最大伝送距離最大伝送距離は，伝送速度の設定およびセグメントの接続段数により

変化します。

表3.4 最大伝送距離が変化する条件

備　考

条　　件内　　容

伝送速度

各セグメント内の最大伝送距離は，通常の CC-Link システム（1セグメントのみのシステム）と同様です。伝送速度により，各セグメント内の最大伝送距離が変化します。詳細については，使用するマスタユニットのユーザーズマニュアルを参照してください。(リピータの局間ケーブル長の扱いはリモート I/O局と同様です。)

セグメントの接続段数接続段を 1段追加することにより，1セグメント分の最大伝送距離が追加されます。

マスタ局

リモート局

リピータ

伝送速度：156kbpsに設定した場合

終端抵抗セグメント最大1200m

セグメント（1段目）最大1200m

最大伝送距離

3.6km

セグメント（2段目）最大1200m

終端抵抗

14

4. データリンクまでの手順

4.1 データリンクまでの手順AJ65BTS-RPH の設置からデータリンク開始までの手順について説

明します。

4.2 実装と設置

4.2.1 取扱い上の注意事項AJ65BTS-RPH を使用する場合の取扱い上の注意事項について説明します。

（1）ユニット固定ネジなどの締付けは，下記のトルク範囲で行ってください。ネジを締め過ぎると，ネジやユニットのケースが破損する恐れがあります。

表 4.1 各ネジの規定トルク範囲

ポイントここで説明している内容は，AJ65BTS-RPHに関する手順のみです。CC-Link システム全体の手順を理解するために，ご使用になるマスタユニットのユーザーズマニュアルを合わせて参照してください。

ネジの箇所規定トルク範囲ユニット固定ネジ（M4ネジ） 0.79 ～ 1.08N ･ m端子台固定ネジ 0.2 ～ 0.3N ･ m

・・・・・4.2節参照

開始

システム稼働

終　　了

AJ65BTS-RPHの設置を行う。

・・・・・4.3節参照ユニットのスイッチ設定を行う。

・・・・・使用するマスタユニットのマニュアル参照

・・・・・4.4節参照各ユニットをCC-Link専用ケーブルで接続する。

・・・・・4.5節参照各ユニットの接続状態チェック(回線テスト）を行う。

15

（2）DIN レール使用時，DIN レールは下記の点に注意して取り付けてください。

（a）適用DIN レール形名（JIS C 2812 に準拠）TH35-7.5FeTH35-7.5Al

（b）DIN レール取付けネジ間隔DIN レールを取り付ける場合は，200mm以下のピッチでネジ締めしてください。

（3）AJ65BTS-RPH を DIN レールに取り付けるときは，ユニット上部のフックをDIN レールにしっかりと引っ掛けて，ユニットをDINレールに押し込んでください。( ユニット下部のフックからカチッと音がするまで押し込んでください。)

（4） AJ65BTS-RPH を制御盤などに取り付ける場合，通風をよくするため，またはユニット交換を容易にするために，ユニット上下部と構造物や部品とは，60mm以上の距離を設けてください。

（5）AJ65BTS-RPH は平らな面に取り付けてください。取付け面に凹凸があると，プリント基板に無理な力が加わり，不具合の原因になります。

DINレール

16

（6）システムのアースの状態によっては，装置間に高周波ノイズが発生することがあり，これらの装置間に，CC-Link 通信ケーブルが配線される場合，リピータへのノイズの混入により通信エラーが発生する可能性があります。ケーブル長が 10m以内の装置間で，高周波ノイズの影響を受ける場合は，次のいずれかの方法で対策を施してください。対策 1. 装置間 (各装置内のリモート局のFG端子間，またはリモー

ト局を接地している制御盤のアース間 ) を，2mm2 以上の電線で配線してください。

対策 2. 装置間のCC-Linkケーブル長を10m以上にしてください。

高周波ノイズの発生源（インバータ，サーボなど）

（大地へ）

リモート局

リモート局

リモート局リピータハブ(AJ65BTS-RPH)

［装置2］ノイズを発生する可能性のある制御盤［装置1］

高周波ノイズの発生源（インバータ，サーボなど）

［装置3］ノイズを発生する可能性のある制御盤

対策1：アース線強化（2mm2以上）対策2：ケーブル長10ｍ以上で配線

17

（7）ケーブルの端末処理方法

（a）電線はく離長さは，約10mmとしてください。電線はく離長さが長いと，導電部が端子台前面にはみ出すため，感電および隣接する端子台間での短絡のおそれがあります。また，電線はく離長さが短いと，確実な接触が得られないおそれがあります。

（b）棒端子を使用する場合，以下のことに注意してください。1) 電線のサイズに合った棒端子を使用してください。2) 棒端子の圧着をするには，適正な圧着工具を使用してください。3) 電線の芯線部分がスリーブ部分から 0 ～ 0.5mm 程度はみ出るように差し込んでください。

4) 圧着後，棒端子の外観を確認をしてください。正しく圧着できていなかったり，側面が損傷している棒端子は使用しないでください。（下図参照）

18

（8）スプリングクランプ端子台へのケーブルの取付け方法

（a）ケーブルの取付けマイナスドライバを使用して開閉ボタンを押した状態で，電線　挿入口に電線を差し込んでください。1) 棒端子を使用する場合，開閉ボタンを押さなくても電線を差し込むことが可能です。

（b）ケーブルの取外しマイナスドライバで開閉ボタンをしっかりと奥まで押した状態で，電線を引き抜いてください。

4.2.2 設置環境設置環境については，3.1 節を参照してください。

19

4.3 各部の名称と設定AJ65BTS-RPH の各部の名称と，LED表示内容および各スイッチ類

の設定方法について説明します。

[

表4.2 各部の名称と設定 (1/3)

番号名　　称内　　容

① 動作表示 LED

ユニットの状態をLEDの点灯状態で確認する。LED名称内　　容

POWER 点灯：電源ON時消灯：電源OFF時

RUN 点灯：正常動作時消灯：ユニットが正常動作できないとき

SDLINK IN/OUT

点灯：幹線の LINK IN または LINK OUT にデータを送信中

消灯：幹線の LINK IN または LINK OUT にデータを送信していない

RDLINK IN/OUT

点灯：幹線の LINK IN または LINK OUT からデータを受信中

消灯：幹線の LINK IN または LINK OUT からデータを受信していない

ERR.

点灯：伝送速度設定範囲外エラー，交信異常時点滅：終端抵抗を付け忘れている，ユニットやCC-Link

専用ケーブルがノイズの影響を受けている電源投入後に伝送速度を変更した

消灯：正常動作時RDLINK １～８

点灯：支線の LINK1 ～ 8からデータを受信中消灯：支線の LINK1 ～ 8からデータを受信していない

⑥

⑥

⑦

②

③ ④ ⑤

①

20

表 4.2 各部の名称と設定 (2/3))


② 伝送速度設定スイッチ

ユニットの伝送速度を設定する。(出荷時の設定値：0）伝送速度は必ず下記の範囲で設定してください。幹線と支線側の伝送速度は連動します。

設定値伝送速度（bps）

0 156k1 625k2 2.5M3 5M4 10M

0～ 4以外設定不可。0 ～ 4 以外に設定した場合は，ERR. LED が点灯してデータの伝送を行いません。

③ 電源用端子台

ユニット供給電源（DC24V）と接地線 (FG：機能接地 )配線する。端子台割付けは下記のとおり

④ 通信用端子台（幹線側）

幹線側（LINK IN/OUT）の伝送ラインを配線する。端子台割付けは下記のとおり

+24V24GNC

FG FG

+24V24GNC

FG FG

DADBDGSLD

DADBDGSLD

21

表4.2 各部の名称と設定 (3/3)


⑤ 通信用端子台（支線側）

支線側 (LINK１～８ ) の伝送ラインを配線する。端子台割付けは下記のとおり

⑥ ユニット取付け穴ユニット固定用

⑦ 端子台固定ネジ端子台固定用ネジ

ポイント伝送速度の設定は，マスタ局と同じ伝送速度に設定してください。

DADBDGSLD

22

4.4 CC-Link 専用ケーブルでのユニット接続CC-LinkシステムにAJ65BTS-RPHをCC-Link専用ケーブルで接

続する方法について下記に示します。

上図中 (1) ～ (5) の接続に関する注意事項について，下記 (1) ～ (5) を参照してください。

（1）AJ65BTS-RPH の幹線側に接続したセグメントに関して，終端に接続したユニットには終端抵抗を接続してください。終端抵抗の種類は，接続した通信ケーブルの種類に合わせて選択してください。詳細は，接続するユニットのマニュアルを参照してください。

（2）AJ65BTS-RPH の幹線側をセグメントの終端以外に接続した場合は，終端抵抗を接続しないでください。また，CC-Link 専用ケーブルのシールド線は，各ユニットの“SLD”に接続し“FG”を経由して両端をD種接地（第三種接地 )してください。なお，SLD－ FG間はユニット内部で接続されています｡

（3）AJ65BTS-RPH の幹線側をセグメントの終端に接続した場合は，AJ65BTS-RPHに同梱されている，終端抵抗を接続してください。終端抵抗の種類は，接続した通信ケーブルの種類に合わせて選択してください。詳細は，2.2節を参照してください。また，CC-Link専用ケーブルのシールド線は，各ユニットの“SLD”に接続し“FG”を経由して両端をD種接地（第三種接地)してください。なお，SLD－ FG間はユニット内部で接続されています｡

（4）AJ65BTS-RPHの支線側に接続したセグメントに関して，AJ65BTS-RPHと反対側の終端に接続したユニットにはAJ65BTS-RPHに同梱されている，110Ωの終端抵抗を接続してください。終端抵抗の接続については，接続するユニットのマニュアルを参照してください。

マスタ局リモートI/O局




リモートI/O局リモートI/O局

(1)

(4)

(3)(2)

(5)

23

（5）AJ65BTS-RPHの支線側は内蔵した110Ωの終端抵抗を使用します。また，CC-Link専用ケーブルのシールド線は，各ユニットの“SLD”に接続し“FG”を経由して両端をD種接地（第三種接地)してください。なお，SLD－FG間はユニット内部で接続されています｡

4.5 接続状態のチェック（回線テスト）AJ65BTS-RPHを含むすべてのユニットを接続後，CC-Linkシステム

が正常にデータリンクできる状態であるかを確認します。接続状態のチェック（回線テスト）により，マスタ局が特定の子局と

データリンクできるかを確認できるため，異常が発生したユニットを特定することができます。接続状態のチェック（回線テスト）は，マスタユニットの回線テスト

1を行い，異常が見つかった場合はマスタユニットの回線テスト2を行います。回線テスト 1および回線テスト 2の詳細は，使用するマスタユニット

のユーザーズマニュアルを参照してください。下記の手順でテストを実行してくさい。ポイントマスタユニットの回線テスト 2は，対象局を下記 (1) ～ (3) の順で選択して実行してください。（1）マスタユニットを含むセグメントの中で，マスタユニットの近く

に接続した子局から順に遠くの子局を選択する。

（2）セグメント（1段目）の中で，AJ65BTS-RPHの近くに接続した子局から順に遠くの子局を選択する。

（3）セグメント（2段目）の中で，AJ65BTS-RPHの近くに接続した子局から順に遠くの子局を選択する。

YES

NO

NO

YES①

開　　始

POWER LEDは点灯しているか？

RUN LEDは点灯しているか？

入力電源電圧が正しいことを確認し，外部電源をONする。

5章(1)を参照してトラブルシューティングを実施する。


24


YES

NO

NO

YES

YES

NO

①

NO

YES

YES

NO

マスタユニットの回線テスト1を行う。

完　　了

完　　了

マスタユニットの回線テスト2を行う。

ハードウェア異常の恐れがあるため最寄りの支社または代理店に説明・相談する。

マスタユニットの回線テスト1で異常が見つかったか？

マスタユニットの回線テスト2で異常が見つかったか？

ERR. LEDは点灯または点滅しなかったか？

RD LINK IN/OUT LEDは点灯したか？

回線テスト2で使用した支線のRD LINK1～8 LEDは

点灯したか？




25

5. トラブルシューティング

AJ65BTS-RPH でトラブルが発生した場合の対処方法を説明します。トラブルの内容別に，参照項で示すトラブルシューティングを実施してください。

*1：複数のトラブルが同時に発生した場合は，本項目の番号順にトラブルシューティングを実施してください。

（1）ユニット電源ON中に POWER LED が点灯しない場合ユニット電源ON中に POWER LED が点灯しない場合のトラブルシューティングを示します。

No.*1 トラブルの内容参照項1 ユニット電源ON中に POWER LEDが点灯しない。本章 (1)2 ユニット電源ON中に RUN LED が点灯しない。本章 (2)3 ERR. LEDが点灯または点滅した。本章 (3)4 データリンク中にRD LINK IN/OUT LED が点灯しない。本章 (4)5 データリンク中の支線に対応するRD LINK 1 ～ 8 LED が点灯しない。本章 (5)

YES

POWER LEDが点灯しない

ユニット電源はONしているか？

電源電圧は正しいか？（3.2節参照）


電源ケーブルは正しく接続できているか？（4.3節参照）

YES

YES

NO

NO

NO

ユニット電源をONする。

電源ケーブルを正しく接続する。（4.3節参照）

電源電圧を正しい電圧に修正する。（3.2節参照）

完　　了

26

（2）ユニット電源ON中に RUN LED が点灯しない場合ユニット電源ON中に RUN LEDが点灯しない場合は，ユニット電源を再投入（OFF →ON）してください。ユニット電源を再投入した後にRUN LED が点灯しない場合は，ハードウェア異常の恐れがあるため最寄りの支社または代理店に説明・相談ください。

（3）ERR. LEDが点灯または点滅した場合ERR. LEDが点灯または点滅した場合のトラブルシューティングを示します。

YES

YES

YES

NO

NO

NO

ERR. LEDが点灯または点滅した

完　　了

AJ65BTS-RPHの伝送速度の設定は有効範囲内か？

（4.3節参照）

通信ケーブルおよび終端抵抗の接続は正しいか？

（4.4節参照）

AJ65BTS-RPHまたは通信ケーブルの周辺に，ノイズの発生源が

ないか？

本章(4)および(5)を参照してトラブルシュートを実施する。

AJ65BTS-RPHの伝送速度の設定を修正する。（4.3節参照）

通信ケーブルおよび終端抵抗を正しく接続する。（4.4節参照）

ノイズの発生源を，AJ65BTS-RPHおよび通信ケーブルからノイズの影響を受けなくなる所まで遠ざける。

27

（4）データリンク中にRD LINK IN/OUT LED が点灯しない場合データリンク中にRD LINK IN/OUT LEDが点灯しない場合のトラブルシューティングを示します。

YES

YES

YES

NO

NO

NO

RD LINK IN/OUT LEDが点灯しない

完　　了

伝送速度の設定がAJ65BTS-RPHとマスタ局とで同じか？（4.3節参照）

幹線側の通信ケーブルは正しく接続できているか？（4.4節参照）

AJ65BTS-RPHまたは通信ケーブルの周辺にノイズの発生源が

ないか？


AJ65BTS-RPHの伝送速度の設定をマスタ局と同じ設定に修正する。（4.3節参照）

幹線側の通信ケーブルを正しく接続する。（4.4節参照）


28

（5）データリンク中の支線に対応するRD LINK1 ～ 8 LEDが点灯しない場合データリンク中の支線に対応するRD LINK1 ～ 8 LED が点灯しない場合のトラブルシューティングを示します。

YES

YES

NO

NO

NO

YES

NO

YES

YES

NO

RD LINK1～8 LEDが点灯しない

完　　了

伝送速度の設定がAJ65BTS-RPHとリモート局とで同じか？（4.3節参照）

マスタ局に設定された，交信先リモート局の設定は

正しいか？

支線側の通信ケーブルは正しく接続できているか？（4.4節参照）

リモート局に異常はないか？

AJ65BTS-RPHまたは通信ケーブルの周辺に，ノイズの発生源が

ないか？


リモート局の伝送速度の設定をAJ65BTS-RPHと同じ設定に修正する。（4.3節参照）

マスタ局に設定された，交信先リモート局の設定を修正する。

支線側の通信ケーブルを正しく接続する。（4.4節参照）

リモート局のマニュアルを参照して異常箇所を修復する。


29

6. 外形寸法図

AJ65BTS-RPH の外形寸法図を下記に示します。取付ピッチ　188.4±0.2

37

2-φ4.5

197.5

単位：mm

取付ピッチ

56±0.2

6520.5

28.545.5

9

32.7

DINレール中心

30

7. 付録

7.1 改正中国RoHSによる電器電子製品中の有害物質使用制限表示

31

Memo

32

保証について当社の責に帰すことができない事由から生じた損害 , 当社製品の故障に起因するお客様での

機会損失 ,逸失利益 ,当社の予見の有無を問わず特別の事情から生じた損害 ,二次災害，事故補償 ,当社製品以外への損傷およびその他の業務に対する保証については ,当社は責任を負いかねます。

この印刷物は 2016年 12 月の発行です。なお，お断りなしに仕様を変更することがありますのでご了承ください。この標準価格には消費税は含まれておりません。ご購入の際には消費税が付加されますのでご承知おき願います。

2016 年 12 月作成標準価格 600 円

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MELSEC iQ-R/Q/L/QnA/Aシーケンサ一般MELSEC iQ-F/FX/Fシーケンサ全般ネットワークユニット/シリアルコミュニケーションユニットアナログユニット/温調ユニット/温度入力ユニット/高速カウンタユニットMELSOFT シーケンサプログラミングツールMELSOFT 統合エンジニアリング環境MELSOFT 通信支援ソフトウェアツールMELSECパソコンボードC言語コントローラ/MESインタフェースユニット/高速データロガーユニットiQ Sensor Solution

MELSEC計装/iQ-R/Q二重化

MELSEC Safety

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052-712-2370

052-712-2830※2

052-712-3079※2

052-719-4557※2※3

MELSOFT GXシリーズMELSOFT iQ Works (Navigator)MELSOFT MXシリーズQ80BDシリーズなど

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