成分ファミリー法による 相互作用パラメータ相関の簡易化
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成分ファミリー法による相互作用パラメータ相関の簡易化
法政大学環境応用化学科 ○ 西海英雄・関口秀樹・吾郷健一・秋定諒亮
化学工学会第 45 回秋季大会 岡山大学(東)津島キャンパス2013 年 9 月 16 ( 祝 ) - 18 日 ( 水 )
未知な系の熱力学物性を知るには
実験データを探す → あればいいが,それが対象の P,T,x 近辺で
存在するかどうか? 混合物になると見つからないのが普通 → 推算法(特に混合物,あるいは特殊な成
分が重要な場合) → それを参考にしながら実験する
物性計算としての熱力学 理論的関係は 19 世紀に完成 ---
正しい状態方程式 が得られれば全ての熱力学物性は
① 純物質および② 混合物の③ すべての熱力学物性は
計算で求められる. 有力なアプローチ法としては 2 種類ある.
, ,P f T V x
1. グループ寄与法
成分の基本的な構造(グループ)に与えられた寄与分の線形結合によりにより活量係数 を求める方法→ 溶液論の適用できる相平衡( VLE, LLE) の推算法として成功し,広く用いられている.
( , )i T x
2. 状態方程式 (EOS)
(1) 状態方程式は PVT 関係に基づいているので,理論的には熱力学に最も馴染み,どんな物性でも計算で求めることができる.
→ 問題は,実用精度を持ったEOSの提案にある → 経験的には,Peng-Robinson EOS,BWR式などが有名である. 本研究では BWR式について発表する.
(2) 純物質の物性推算: 対応状態原理CSPに基づく純物質の推算: Tc, Vc, ω(←蒸気圧)が
与えられれば normal fluids (=non-polar substances+ weak polar substances) に適用できる.
極性物質:摂動法の考えにより,第2ビリアル係数,蒸気圧を合わせる極性パラメータを100以上の極性物質に加えた (1984,1991:Nishiumi).
したがって,純物質の物性推算はほぼできると考えられる.
(3) 混合物:混合則 Mixing Rule無極性物質から成る混合物に対するHudson-McCoubrey 理論 London 分散力 Lenard-Jones potentialの引力 等置してさらに
mij:異種分子間 相互作用パラメータ .
3T c V ck T k V
異種分子間相互作用パラメータ
★ 通常は は調整パラメータとして扱われ気液平衡 VLE データをよく表すように系ごとに定められる
★ 本発表では Hudson-McCoubrey 式が適用されると考え, VLE より定めた の値を次式で相関することを考えた
cij ij ci cjT m T T
ijm
ijm
ijm
VLE を表す最適な
無極性あるいは弱極性物質から成る 152 系二成分系の
ijm
ijm→ 一本の相関式では表すことができない
→ Component Family Method (CFM) の適用
成分ファミリー法 (1977) - 12 ファミリーA タイプ : 3 グループ B タイプ : 9 グループ
Hudson-McCoubrey 理論に基づき mij が Vci/Vcj の影響を受けることは成功したが,関数形については複雑すぎる結果が得られた.
1977
CFM の改良
1. メタンとほかのアルカンとは挙動が異なる. ( これが複雑化の最大の原因であった )2. H2S, CO2 , C2H2 は同じファミリーに属する 3. は k1 と k2 の二つのパラメータを持つ 修正 Hudson-McCoubrey 式で相関される.
61 6 1
1 2
6
164 ci ciij
cj cj
V Vm
V Vk k k
ijm
単純化された の相関ー 6 ファミリー
k1 k2 G1 0.751 -0.0240 G2 0.686 -0.00372 G3 0.576 -0.0408 G4 1.68 0.0236 G5 0.893 -0.00797 G6 0.864 0.00
ijm
2012
本発表の動機: G1, G5, G6 は一本にできないか?
単純化された の相関ー 4 ファミリー
1 2 3 4 5 6 7 8 9 100.5
0.6
0.7
0.8
0.9
1.0
Vci/Vcj [-]
mij [
-]
F2F3
F1
Hudson-McCoubrey
F4
ijm
6ファミリー → 4ファミリー
alkane CO2 N2
alkene C2H2 CO
cycloalkane H2S
CH4 1 F1 F3 F4 ×alkanealkenecycloalkaneCO2
C2H2
H2S
N2
COarene × F5 F6 × F5
F3
- F4
F5
F6
×
CH4 arene
F1
F3
F4
-F3
F4
F2
F3
F4
本発表の4ファミリーと6ファミリーの比較(F1 :鎖状炭化水素から成る系 )
F5( アレンを含む炭化水素系)の比較
F6: アレン+( CO2,H2S, C2H2) 系
結論mij を修正 Hudson McCoubrey 式
で再相関したところ次の4グループで相関できた1. F1: CH4 -鎖状炭化水素 あるいは アレンを含む系は,同じ相関式で表されることが明らかになった2. F2: CH4 を除く鎖状炭化水素から成る系3. F3 : CO2,H2S, C2H2 を含む系4. F4: N2, CO を含む系
ご清聴ありがとうございました
MIXING RULES OF BMIX
Second Virial Coefficient of a Mixture
For a binary system,
When the cross second virial coefficient B12 is expressed as CSP applicable expression, Bmix can be calculated.Prausnitz-Gunn (1958), Huff-Reed (1968) reported.
mix1 1
N N
i j iji j
B x x B
2 2mix 1 11 1 2 2 22122B x B x x BBx
MIXING RULES FOR VLE
Second virial coefficient of BWR generalized EOS
Comparing Bmix , A0 is expressed as
where 20 (1.28438 0.920731 0.095 ) ciiij cj jij ij VTA R
31 3 1 3
2ci cj
cij
V VV
2i j
ij
ij ij c jc ci m T TT
G1~ G3 (6ファミリー)
CH4 Alkane (C2〜),
Alkene, Cycloalkane
H2S, CO2, C2H2
N2, CO
Arene
CH4 1.00 G1 G3 G4 T*
Alkane (C2〜), Alkene,
Cycloalkane
G1
G2
G3
G4
G5
H2S, CO2, C2H2 G3 G3 G3 − G6 N2, CO G4 G4 − G4 T* Arene T* G5 G6 T* G5
G4~ G6 (6ファミリー)
0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 10
50
100
150
200
250
300
350
400
450
500
Mole fraction of CO2 [-]
Pres
sure
[ps
i]
-28.9 ℃
CO2+C2H6 azeotrope ystem
ESTIMATION OF THE CORRELATION
mol fraction[-]
0 1
P[M
Pa]
0.00
0.01
0.02
0.03
0.04
0.05
exp_x255.37[K] vs P[MPa ] at255.37[K] exp_y255.37 vs Col 4 exp_x289.15[K] vs P[MPa ] at289.15[K] exp_y289.15 vs Col 8 cal_x255.37[K] vs Col 10 cal_y255.37 vs Col 12 cal_x289.15[K] vs Col 14 cal_y289.15 vs Col 16
Dev.=0.030289.15 K
Dev.=0.040255.37 K
absolute average mole fraction deviation with flash calc. 129 systems <0.03, 23 systems >0.03
benzene-toluene sysytem
Vapor-liquid equilibria for toluene-ethane system at 344.23 K
Critical Locus for the system of CO2+ C3H8(1: -40℃; 2: -20℃; 3: 0℃; 4: 21.1℃; 5: 37.8℃; 6: 54.4℃; 7:71.0℃; □: experimental data)
VLE OF TERNARY SYSTEM
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