3.directed evolution r(de)の簡単なケーススタディ
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Willfort International Patent Firm Ideation Japan Inc.
Ideation International Inc.
• ウィルフォート国際特許事務所• アイディエーション・ジャパン㈱• IDEATION INTERNATIONAL INC.
• I-TRIZとは、 IDEATION INTERNATIONAL INC.が開発した創造方法論 IDEATION-TRIZの略称です。
I-TRIZで戦略的に世代を進化させる3. Directed Evolution® ( DE )の
簡単なケーススタディ
• Directed Evolutionは、 IDEATION INTERNATIONAL INC.の登録商標です。
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3. Directed Evolution® ( DE )の簡単なケーススタディ
Willfort International Patent Firm Ideation Japan Inc.
Ideation International Inc.
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自動車のパワートレインの進化
通常のガソリン自動車 ハイブリッド自動車 水素自動車(燃料電池車) 電気自動車
次世代の自動車のパワートレインはどうあるべきか?
Willfort International Patent Firm Ideation Japan Inc.
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ステージ1:環境、社会、経済、人間、市場等の観点から、自動車の動力系の発展経緯を調べ、最重要課題を見出す
これらの観点での一般トレンドを詳細に検討してみる。結果、次のような課題が上がった。
1.最重要課題 「燃費の改善」:自動車それ自体のみならす、地球全体としての燃費改善が重要
2.その他の重要課題 ① 「安全性の向上」:事故があっても爆発などの危険がない
② 「運動性能の改善」: 4 輪全てを独立制御したい
③ 「化石燃料を使用しない」:原油はそろそろ無くなるであろう
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ステージ2:課題に関して、技術の歴史や現状を調べ、技術開発の方向性を見出す
■ まず、最重要課題「燃費の改善」に取り組む。例えば、次のステップ①、②の順序で作業を行ってみる。
■ ステップ① 既存のエンジン方式の燃費を調べ対比し、現状で最も有望な方式を選ぶ。 他の課題「安全性の向上」、「運動性能の改善」、「化石燃料を使用しない」なども考慮に入れる。
■ ステップ② 最も有望なエンジン方式をベースにして、進化を検討する。 技術進化のパターン、ラインを活用して、次世代の大枠像を構想する。 Willfort International Patent Firm
Ideation Japan Inc.
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ステージ2 ステップ① 既存エンジンの 1 マイル当たりエネルギー消費の検討
改良から 0.7kg の反応性有機廃棄物
ハイブリッド車
電動自動車
0.38 kg の
CO2
石炭からの 0.1kg の灰分および硫黄
水素自動車電気分解による水素製造
水素自動車炭化水素の改良による水素製造
通常のガソリン自動車
O.3 CO2の kg
1.63 kg のCO2
石炭からの 0.17kg の灰分および硫黄
2.7 kg のCO2
5.6
Mj
5.1
Mj
26 M
j
43 M
j29
Mj
通常の車両と比べて 89% のエネルギー使用量
390% のエネルギー使用量、通常の車両に匹敵する。
通常の車両と比べて、 630% のエネルギー使用量、
内燃機関
燃料生産と輸送
余分の重量によるエネルギー使用量
ハイブリッド推進システム
電動機
整流器とバッテリー
電力生産とトランスミッション
燃料電池水素製造
炭化水素の改良
燃料生産と輸送
燃料電池
電動機
電動機
余分の重量
余分の重量
駆動用エネルギー
運転用エネルギー
運転用エネルギー
電力生産燃料生産と輸送
通常の車両と比べて、 430% のエネルギー使用量、
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ハイブリッド車は、追加のバッテリーおよび電気推進装置のために通常の車両より重い ;その生産コストは、通常車のコストの約 1.2 ~ 1.5 倍 ;しかし、インフラストラクチャー変更の必要はない。
電動車は、より大きなバッテリーのために通常車やハイブリッド車より重い ;その生産コストは、通常車のコストの 1.5 ~ 2 倍 ;何百億円の投資が、すべての燃料供給インフラストラクチャーの変更に必要。
水素車両は、大きな貯蔵および重水素貯蔵のために通常車両やハイブリッド車より重い ;その生産コストは、通常車のコストの 2 ~ 3 倍 ;何千億円の投資が、すべての燃料供給インフラストラクチャーの変更および追加の安全対策のために必要。
ステージ2 ステップ① 既存エンジンの比較分析のための追加検討
燃費の観点で、ハイブリッド方式が最も有望と判断される。そこで、ハイブリッド方式を進化させることを検討しよう。
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ステージ2 ステップ①他の課題「安全性」も考慮する
「水素車とテロリズムの危険」 燃料を補給せずに、従来の車両と同程度の平均移動距離を確保するために、水素車は、およそ 3 倍少ない燃料重量(それは燃料装填の直後で約 15-20kg の水素である)を運ばなくてはならない。水素爆発力がダイナマイトより大きいことを考えれば、上記量の水素を運ぶ車両は、移動「爆弾」であり、どこででも爆発する危険がある。 テロリストは自殺覚悟で任務を遂行する必要がなくなる。 車両が高密度に人の住むエリアあるいは重要なオブジェクトの隣りにあるとき、狙撃銃で長距離レンジから水素タンクへ弾丸を送り込めばいい。
安全の観点で、水素エンジンは除外しよう。やはり、ハイブリッドが最有望であろう。Willfort International Patent Firm
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ステージ2 ステップ②ハイブリッド車を進化させる
内燃機関で発電機を回し、その発電機で電動機を回し、その電動機で車輪を回す
最初の特許 Henri Pieper 1909年
内燃機関と電動機の単純カスケード
ハイブリッド車の進化の歴史を調べる
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ステージ2 ステップ②:ハイブリッド車を進化させる
内燃機関と電動機が、その長所と短所を補い合い相乗効果が出せるよう、より一層インタラクティブに統合されている。しかし、まだ進化の途中にすぎない。
機械的な接続
ホイール
電気的な接続
燃料槽
内燃機関
トランスミッション
バッテリー インバータ モータ /交流発電機
マイクロプロセッサー
今日のハイブリッド車ハイブリッド車の進化の歴史を調べる
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ステージ2 ステップ②:ハイブリッド車を進化させる
システムA
システムB
A B 単独システム
A B+ 接続しているシステム
A B 1つのデバイス中の 2つのシステム
A B部分的に統合したシステム
B 高度に統合したシステム
AB 完全に統合したシステム
今日のハイブリッド車はこの段階にあると思料される
可能なシステム コンポーネント・
高度にマッチしたシステム
一体システム
低度にマッチしたシステム
部分的にマッチしたシステム
今ま
での
進化
システム統合の進化ライン 要素調整の進化ライン
今日のハイブリッド車 将
来の
進
化
進化の歴史を、関連性の高い技術進化ラインにあてはめ、将来像を考える
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エンジンと電動機の統合・マッチの度合いをさらに高められないか? 11
異システムは最初に競争する
システム進化の開始
シス
テム特
性
時間
1
34
2
システム 1が勝者 他のシステムは敗
者
最初の成功
11
2+3+4
技術や状況の変化により、かつての敗者が統合し勝者になることがある
3
4
2
時間 時間
システム 1が敗退しシステム
2、 3、 4が統合されて勝利する
技術進化の一般シナリオ
かつて敗者であった技術要素を取り入れることで進化できないか?
ステージ2 ステップ②:ハイブリッド車を進化させる進化の歴史を、関連性の高い技術進化ラインにあてはめ、将来像を考える
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燃料の比較ガソリン アルコール
C2H5(OH)
熱パワー 100% 熱パワー 69%
かつて敗者となった要素を取り入れることを検討してみる
敗者
ガソリンに代えてアルコールを燃料として使って、より良い効果が出せないか?アルコールの熱効率を上げる又は生産量を上げる技術があるはず。化石燃料は枯渇する可能性が高いから、ガソリンから脱出すべき。
ステージ2 ステップ②:ハイブリッド車を進化させる
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タービンエンジンの問題
内燃機関 タービンエンジン タービンエンジンの問題の解決策
問題 1タービン効率の狭いゾーン
エンジンが最適な状態で常に働くようなハイブリッドの利用によって、問題解決。
問題 2タービンのためのトランスミッションの複雑なデザイン
 ̄ 2000 rpm 30.000rpm(>) 電気的トランスミッションとモーター・ホイール・システムの利用によって、問題解決。
問題 3フレームの高温
タービン ブレードは高い熱耐・性をもつ非常に高価な材料から作られなければならない。
より低い燃焼温度を備えたエタノールの利用によって、問題解決。
問題 3複雑で高価な設計
高精度の処理が必要。 ブレードレス タービンの利用・によって、問題解決。
効率
rpm rpm
1961年のクライスラー TurboFlite内燃機関 対 タービンエンジン
敗者
内燃機関に代えてタービン・エンジンを使って、より良い効果が出せないか?
かつて敗者となった要素を取り入れることを検討してみる
ステージ2 ステップ②ハイブリッド車を進化させる
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内燃機関より頑丈で、廉価で、修理容易である。
燃焼温度の低いエタノール燃料で、高温の問題が解決。
ハイブリッド・エンジンへの適用で、効率低下の問題を解決。
新技術「ブレードレス タービン」の採用・
かつて敗者となった要素を取り入れることを検討してみる
ステージ2 ステップ②:ハイブリッド車を進化させる
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機械式パワートレイン
機械式トランスミッション
~ 6000 rpm 最大電気式パワートレイ
ン
交流発電機電気モータ /交流発電機
>30000rpm
バッテリ
双方向の電流フロー :• バッテリは、通常時にモータを回転させ
る。• モータ /交流発電機は制動時にバッテリを充電する。
しかし、ロシアのトラック БелАЗ –549 は電気式パワートレインを備える。電気式パワートレインを採用した理由があるはずだ。
敗者
かつて敗者となった要素を取り入れることを検討してみる
ステージ2 ステップ②:ハイブリッド車を進化させる
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日本のインホイール・モーター
インホイール・モータを使った電気式パワートレインの採用で、 4 輪駆動制御の自由度増加など様々な利点が期待
かつて敗者となった要素を取り入れることを検討してみる
ステージ2 ステップ②:ハイブリッド車を進化させる
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電気パワートレイン
タービンエンジン
エタノールと水の混合
C2H5(OH)
+H2O
アルコールを備えた燃料槽
電気接続
バッテリマイクロプロセッサー
ホイールの内部のモータ /交流発電機
ホイール
タービンエンジン
交流発電機
次世代ハイブリッド車
今日のハイブリッド車より燃費や制御性で有効であり、それほど高価でない !
ハイブリッド・エンジンベースにした基本コンセプトを組み上げる
ステージ2 ステップ②:ハイブリッド車を進化させる
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ステージ3:基本コンセプトについて、より詳細な機能モデルを作成し、不具合や問題を予測し、それを解消するようアイデアを考え、より洗練された実現性の高いコンセプトに練り上げ
る。
システムの機能モデルを描き、問題を予測し解決し、構成要素を進化させ、より完成度の高いシステム・コンセプトを作り上げる
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ステージ4:同様な方法で、他のコンセプトも網羅的に考え出し洗練させる。
ステージ5:出来上がった様々なコンセプトを実現可能性や相互関連性で整理し、どれをどの順序で開発及び特許化するのかのロード
マップを作製する
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