特別展 海を渡った古伊万里 ~ウィーン、ロースドルフ城の悲 …...2020/11/03...
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大倉集古館 特別展 海を渡った古伊万里~ウィーン、ロースドルフ城の悲劇~
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特別展 海を渡った古伊万里
~ウィーン、ロースドルフ城の悲劇~
2020年 11月 3日(火・祝)~2021年 1月 24日(日)
公益財団法人大倉文化財団・大倉集古館
ロースドルフ城
【開催趣旨】
オーストリア、ウィーン近郊にたたずむロースドルフ城には、日本の古伊万里を中心とした磁器が多数
所蔵され、かつてそれらは調度品として城内を美しく飾っていました。ところが、第二次世界大戦の悲劇
により、その大半は粉々に破壊されてしまいます。
城主であるピアッティ家は、破壊された陶片を捨てずにあつめ、城の一室にインスタレーションし、平
和への祈りを込めて一般公開しました。
本展では、国内にある有田磁器の名品とともに、陶片を含むロースドルフ城の日本、中国、西洋の磁器
コレクションを海外初公開いたします。さらには日本の技術により修復した作品を展示し、波乱にとんだ
ロースドルフ城コレクションの全貌を明らかにします。
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大倉集古館 特別展 海を渡った古伊万里~ウィーン、ロースドルフ城の悲劇~
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【みどころ】
① ロースドルフ城、悲劇のコレクション、海外初公開!
ロースドルフ城は、第二次世界大戦末期、数ヶ月間旧ソビエト軍に接収され、撤収の際、ほとんどの磁
器が破壊されてしまいます。この悲劇のコレクションは、日墺国交樹立 150周年の前年(2018年)に日
本で紹介され、大きな反響を呼びました。本展では、コレクションの主要作品をオーストリア国外初、
日本にて初公開いたします。ロースドルフ城ミュージアム内部の様子も一部再現する予定です。
② 世界を魅了した古伊万里 従来の研究に一石を投じる新資料も!
ロースドルフ城コレクションとともに、佐賀県立九州陶磁文化館所蔵の江戸時代から明治にかけての有
田磁器を展示し、日本磁器の成立から技術の完成へ、そして海外輸出によって世界へと広がる「IMARI」
の姿をご覧いただきます。本展ならではの知見として、ロースドルフ城コレクションの陶片調査により
明らかになった、中国製やヨーロッパ製の「古伊万里写し」の存在にもクローズアップし、世界を魅了
した古伊万里の姿に迫ります。
③「破壊」から「再生」へ、修復によってよみがえるロースドルフ城コレクション
本展に併せて、ロースドルフ城コレクションの修復を行いました。修復によって甦った姿から往事を偲
ぶとともに、一般には知られることのない陶磁器の修復工程や技術について紹介します。城主夫人は、
大切なコレクションの形は壊れたとしても、その魂は永遠であると語っています。本展では、修復によ
って改めて姿を現す美しき魂の再生に触れることができる、またとない機会となっております。
ロースドルフ城ミュージアム
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大倉集古館 特別展 海を渡った古伊万里~ウィーン、ロースドルフ城の悲劇~
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【展示構成】
第一部:日本磁器誕生の地「有田」
ロースドルフ城コレクションをご覧いただく前に、コレクションの大半を占める日本の有田磁器の流れ
を、佐賀県立九州陶磁文化館の所蔵品を中心に展観します。
日本での磁器の生産は、江戸時代初期 1610年代に肥前国(現:佐賀県)有田で始まり、周辺に広がって
いきました。有田だけでなく長崎県波佐見など広域で焼かれた磁器は、出荷港である伊万里港の名をとっ
て「伊万里焼」と呼ばれるようになり、今日では江戸時代の伊万里焼は「古伊万里」の名で親しまれてい
ます。明治以降は陸送に代わり、産地ごとに「伊万里焼」「有田焼」と名称が細分化していきました。
第1章「日本磁器の誕生、そして発展」、第2章「世界を魅了した古伊万里」、第3章、「ウィーン万国博
覧会と有田焼」という構成で、日本における磁器の誕生から、最高技術を結集した鍋島藩窯様式の作品ま
での流れを概観し、更には、江戸時代と幕末明治の輸出磁器の様相についてご覧いただきます。日本が世
界に誇る磁器の魅力とその変遷をご堪能ください。
第二部:海を渡った古伊万里の悲劇「ウィーン、ロースドルフ城」
ロースドルフ城は、オーストリア・ウィーンから北へ 60キロのニーダーエスターライヒ州内の自然豊か
な土地に位置します。城の始まりは 12世紀頃とされ、多くの貴族が城を所有してきました。
現在の当主であるピアッティ家は、イタリア・ヴェネツィア出身で、18世紀にはドレスデンのザクセン
王に仕えました。その後、1820 年代後半にオーストリアのロースドルフ城に居を構えます。ピアッティ家
当主は歴代、芸術に造詣が深く、磁器コレクションを維持拡大しており、往事には東洋・西洋の磁器が、
調度品として数多く城内に飾られていました。しかし、第二次世界大戦の悲劇により多くが破片となって
しまいます。
ロースドルフ城のコレクションは、日本の古伊万里や明治有田、そして中国・景徳鎮窯や、ドイツ・マ
イセン、オーストリア・アウガルテンなど様々な産地のものが見られます。
第二部では、第1章「ロースドルフ城の陶磁器コレクション」、第2章「ロースドルフ城の悲劇」、第3
章「「破壊」から「再生」へ」で構成し、完品や破片を含むロースドルフ城の磁器コレクションを展示し、
東西交流の様相を解明するとともに、修復した作品をご覧いただきます。
本展は、海を渡って苦難の道を歩んだ古伊万里が里帰りし、平和への象徴として復活する様を目の当た
りにする、またとない機会となります。
□展示数:約 150 件
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大倉集古館 特別展 海を渡った古伊万里~ウィーン、ロースドルフ城の悲劇~
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【主な作品】
■「色絵唐獅子牡丹文亀甲透彫瓶」(部分修復)有田窯
1700-1730年代、ロースドルフ城
有田焼の技術の粋をあつめた壺。ロースドルフ城には、
ヨーロッパ貴族の間で「金よりも価値がある」と言われた
日本磁器の傑作が所蔵されています。
■「白磁大壺」(組み上げ修復)マイセン窯、20世紀初頭、ロースドルフ城
城の歴史とともにある、西洋磁器も見どころの一つ。マイセンの「白磁
大壺」はザクセン王から贈られたと伝わる豪奢な作品です。
■「色絵唐獅子牡丹文蓋付壺」ヨーロッパ 19 世紀、ロースドルフ城
一見、古伊万里に見まごう壺。日本磁器の公式輸出が途絶えた
後、日本の古伊万里を写した作品が海外で作られました。「古伊万
里」と「古伊万里写し」を見比べるのも本展での楽しみの一つと
なります。
■「色絵松竹梅鶴文八角大皿」(修復)有田窯
1700~1720 年代、ロースドルフ城
修復によって甦った、美しい古伊万里の皿。城を飾る
調度として所蔵されていました。
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大倉集古館 特別展 海を渡った古伊万里~ウィーン、ロースドルフ城の悲劇~
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【展覧会名】特別展 海を渡った古伊万里~ウィーン、ロースドルフ城の悲劇~
【会期】 2020 年 11月 3 日(火・祝)~2021 年 1月 24 日(日)※展示替なし(予定)
【開館時間】 10:00~17:00(入館は 16:30 まで)
【休館日】 毎週月曜日(休日の場合は翌平日)、年末年始(12/28~1/1)
【入館料】 一般 1,300円、大学生・高校生 1,000円、中学生以下無料
※同会期中のリピーターは 200 円引き
※20 名様以上の団体は 100 円引き
※障がい者手帳、被爆者手帳をご提示の方とその同伴者 1 名は無料
【監修】 荒川正明氏(学習院大学教授)
【主催】 公益財団法人 大倉文化財団・大倉集古館、日本経済新聞社
【協賛】 大成建設株式会社、中央建物株式会社、株式会社サニーサイドアップ、西戸崎興産株式会社、
西戸崎開発株式会社、株式会社ニッピ、葵レバンテ株式会社、有楽町税理士法人
【後援】 オーストリア大使館/オーストリア文化フォーラム、日墺協会
【特別協力】 ロースドルフ城ピアッティ家、一般社団法人古伊万里再生プロジェクト、
佐賀県立九州陶磁文化館
【協力】 The Okura Tokyo、特種東海製紙株式会社
【企画協力】 株式会社キュレイターズ
【会場】 公益財団法人 大倉文化財団・大倉集古館
〒105-0001 東京都港区虎ノ門 2-10-3(The Okura Tokyo 前)
TEL:03-5575-5711、FAX:03-5575-5712、 https://www.shukokan.org/
【巡回予定】 愛知県陶磁美術館(2021 年 4 月 10 日~6 月 13 日(予定))、
山口県立萩美術館・浦上記念館(2021 年 9 月 18 日~11 月 23 日(予定))
【公式 SNS】 公式 twitter:https://twitter.com/KoimariLoosdorf
【アクセス】 ・東京メトロ南北線 六本木一丁目駅改札口(泉ガーデン方面)より 5 分
・東京メトロ日比谷線 神谷町駅 4b 出口より 7 分
・東京メトロ銀座線・南北線 溜池山王駅 13 番出口より 10 分
・東京メトロ銀座線 虎ノ門駅 3 番出口より 10 分
・東京メトロ日比谷線 虎ノ門ヒルズ駅 A1 または A2 出口より 8 分
【展覧会に関するお問い合わせ】
・電話:03-5575-5711 FAX:03-5575-5712
・四宮美帆子(しのみやみほこ)[email protected] (展覧会担当学芸員)
・髙橋裕次(たかはしゆうじ)[email protected] (学芸部長)
※新型コロナウイルス感染症の拡大状況によって、展覧会およびイベントが中止、または変更となる場合がご
ざいます。最新の情報は当館ウェブサイトをご覧ください。
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【開催中のイベント】
※イベントの詳細は変更となる場合がございます。また、新型コロナウイルス感染症の拡大状況によっ
て、中止となる場合もございます。最新の情報は当館ウェブサイトでお知らせいたします。
□講演会「古伊万里再生プロジェクト〜 陶片をつなぐ 世界をつなぐ」
【講師】保科眞智子氏(一般社団法人 古伊万里再生プロジェクト代表)
【日時】11月 14日(土)
【時間】14:00~15:30(開場 13:30)
【場所】大倉集古館地下1階ホール
【料金等】無料、要当日観覧券
【申込】大倉集古館 03-5575-5711、先着 40名
□講演会「ロースドルフ城の陶片は何を語るのか」
【講師】荒川正明氏(学習院大学教授・本展監修者)
【日時】12月 5日(土)
【時間】14:00~15:30(開場 13:30)
【場所】大倉集古館地下1階ホール
【料金等】無料、要当日観覧券
【申込】大倉集古館 03-5575-5711、先着 40名
□講演会「ロースドルフ城コレクションの修復について」
【講師】繭山浩司氏(修復家)
【日時】2021年 1月 9日(土)
【時間】14:00~15:30(開場 13:30)
【場所】大倉集古館地下1階ホール
【料金等】無料、要当日観覧券
【申込】大倉集古館 03-5575-5711、先着 40名
□ギャラリートーク
本展企画協力者 森谷美保氏(美術史家)によるギャラリートークを行います。
【日時】11月 17日(火)、12月 15日(火)、2021年 1月 13日(水)
【時間】いずれも 14:00~
【場所】大倉集古館 1階にお集まりください
【申込】申込不要、要当日観覧券
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【The Okura Tokyo での関連イベント】
お問合せ:The Okura Tokyo 営業企画部 企画広報課
TEL:03-3224-6726(月~金 10:00~17:00 / 祝日を除く)
◆レストランにてオーストリア料理を提供
展覧会の会期にあわせ、The Okura Tokyoオールデイダイニング「オーキッド」(オークラ プレステージ
タワー5階)やバーラウンジ「スターライト」(同 41踏)にてオーストリア料理を提供いたします。
*「オーキッド」のみ 11月 30日[月]まで[除外日]12月 18日-25日、31日、2021 年 1月 1日-3日
◆ランチタイムコンサート&トークイベント ※要予約
The Okura Tokyoの宴会場内にて、今回の展覧会についてのお話のあと、コースランチをお召し上がりい
ただきます。チェロとピアノによる、ウィーンにゆかりのある華やかなデュオで、ミニコンサートも開
催。ウィーンに思いを馳せながら、優雅なひとときをお過ごしください。
【開催日程】2021年 1月 15 日(金)11:30~
【料金】12,000円(コースランチ付、消費税・サービス料込)
【講師】荒川正明(学習院大学 教授)
【出演】鳥羽咲音(チェロ)、鳥羽泰子(ピアノ)
【開催場所】The Okura Tokyo オークラ プレステージタワー41階 宴会場
鳥羽咲音(チェロ) 鳥羽泰子(ピアノ)
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特別展 海を渡った古伊万里
~ウィーン、ロースドルフ城の悲劇~
報道内覧会のご案内 ---------------------------------------------------------------------------------------
20 年 11 月 2 日(月)10:30~11:30(受付 10:00)
展覧会のご説明や作品解説を行い、ご質問にお答えいたします。
展示室内をご撮影いただけます。
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ご出席いただける場合は、下記フォームにご記入の上、FAXにてご返信ください
申し込み期限:2020年 10 月 30日(金)17:00
返信先 FAX 03-5575-5712
大倉集古館 四宮美帆子 宛 ■ご担当者情報
貴社名
ご担当職・ご氏名
電話番号・FAX番号
メールアドレス
■参加者(上記以外)
ご所属・役職名 ご氏名
【会場】大倉集古館 〒105-0001 東京都港区虎ノ門 2-10-3(The Okura Tokyo 正面玄関前)
・東京メトロ南北線 六本木一丁目駅改札口(泉ガーデン方面)より 5 分
・東京メトロ日比谷線 神谷町駅 4b 出口より 7 分
・東京メトロ銀座線・南北線 溜池山王駅 13 番出口より 10 分
・東京メトロ銀座線 虎ノ門駅 3 番出口より 10 分
※新型コロナウイルス感染症の拡大状況に応じて日時や内容の変更・中止をする場合がございます。
※ご来場の際は、マスク着用の上、入り口で検温をさせていただきます。
※体調不良の場合はご来場をお控えください。
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特別展 海を渡った古伊万里~ウィーン、ロースドルフ城の悲劇~
広報用画像申請書
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宛先:大倉集古館 (担当)学芸部 四宮美帆子 宛
FAX:03-5575-5712 ---------------------------------------------------------------------------------------
■図版使用に際しての注意
・本展覧会の紹介を目的とする内容にのみご使用ください。
・ご申請いただいた記事・番組・WEB サイトに限り、使用が可能です。
・WEB 上で使用の際はコピーガードを施し、解像度 72dpi 以下にしてください。
・使用後のデータは破棄してください。
・画像の文字のせ、加工はご遠慮ください。
・図版使用の際は必ず作品キャプションを載せてください。
・画像使用の掲載誌や放送 DVD 等は 1 部ご送付ください。
希望 No 作品キャプション
1 「色絵唐獅子牡丹文亀甲透彫瓶」(部分修復)、有田窯、1700~1730年代、ロースドルフ城
2 「色絵松竹梅鶴文八角大皿」(修復)、有田窯、1700~1720年代、ロースドルフ城
3 「色絵松竹梅鶴文八角大皿」(修復前)、有田窯、1700~1720年代、ロースドルフ城
4 「色絵花卉文花瓶」(組み上げ修復)、有田窯、19世紀後期、ロースドルフ城
5 「色絵唐獅子牡丹文蓋付壺」、ヨーロッパ、19世紀、ロースドルフ城
6 「白磁大壺」(組み上げ修復)、マイセン窯、20世紀初頭、ロースドルフ城
7 「藍釉金彩風景文バブーシュ形置物」(修復)、マイセン窯、19世紀前半、ロースドルフ城
8 「色絵松竹梅岩鳥文輪花皿」、有田 柿右衛門窯、1670~1690年代、
佐賀県立九州陶磁文化館(柴田夫妻コレクション)
9 「色絵梅菊文大壺」、有田窯、1690~1730年代、佐賀県立九州陶磁文化館
10 ロースドルフ城 陶片の間
11 ロースドルフ城 陶片の間
12 ロースドルフ城
※展示替えなし
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TEL/FAX TEL: FAX:
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媒体名
発行・ 放送予定日
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10
No.1
No.2
No.4
No.7
No.8
No.6
No.9
No.10
No.12
1
No.11
No.3
No.5