不登校改善に向けた取組の実践研究 ~県 ... ·...
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不登校改善に向けた取組の実践研究
~県指定研究「チーム学校による不登校対策事業」の取組を通して~
大崎町立大崎中学校 教諭 市來 哲平
目 次
1 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
2 研究主題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
3 研究主題設定の理由 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
(1) 今日的な教育課題から
(2) 学校教育目標から
(3) 本校の実態から
4 研究の仮説・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
5 研究の方向性と全体構想図・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
6 研究の実際 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
(1) 本校の不登校の実態と「チーム学校」による不登校対策委員会の改善
(2) 不登校対策委員会の実際
(3) 実態把握シート・連携マップの作成
(4) かけはしサポーターの存在
7 研究の成果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
8 今後の課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9
9 おわりに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9
〔引用・参考文献〕
・ 「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」 文部科学省
・ 「不登校児童生徒への支援に関する最終報告」 文部科学省
・ 「不登校・不登校傾向児童生徒への個別支援計画」 鹿児島県教育委員会
・ 「チームとしての学校の在り方と今後の改善方策について」 中央教育審議会
・ 「平成29年度教育課程」 大崎中学校
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1 はじめに
今年度,本校での勤務が3年目となり,生徒指導主任を任されることとなった。昨年度まで,学
年生徒指導係として,多くのことを学ばせていただいた。今年度は主任として,学校全体を考えた
言動をしていかなければならない立場となり,責任と充実感を感じながら日々の教育活動を実践し
ている。
私が,本校の生徒指導主任を任された際に,取り組みたいことがあった。それは不登校の解消で
ある。赴任した1年目,中学2年生の学級担任を任されていたが,担当学級に2名の不登校生徒が
いた。いろいろな手段を試してみたが,なかなか変化のない状況に私自身が疲弊してしまった。担
任としては,「どうにかしてあげたい。」という思いでいたが,担任一人では限界があった。しかし,
その不登校生徒が中学3年生になり,少しずつ登校できるようになり,高校進学を果たした際,大
変嬉しく思った。
このような経験を基に,生徒指導主任として「もっと不登校生徒に関わらなければならない。」
「担任の負担を軽減させなければならない。」と考えていた。
本校は今年度で統合4年目を迎え,問題行動等が大幅に減少したが,昨年度は不登校生徒の増加
が課題となっていた。その課題改善に向けて,生徒指導主任として取り組まなければと強く考えて
いた。その課題を改善させるために,本校は今年度,県指定研究「チーム学校による不登校対策事
業」を受けることとなった。本研究はこの指定研究の取組をまとめたものである。
2 研究主題
不登校改善に向けた取組の実践研究
~県指定研究「チーム学校による不登校対策事業」の取り組みを通して~
3 研究主題設定の理由
(1) 今日的な教育課題から
学校は,全ての子供たちが自己の能力を発揮でき,楽しく安心・安全に通える学びの場である
べきである。このような理念の実現のために,これまで学校は,不登校生に対して家庭訪問や登
校を促すための電話連絡,別室指導など熱心な取組を行ってきた。このような学校による取組の
結果,登校できるようになった生徒も多数存在する。
しかし,全国的に不登校児童生徒数は依然として高水準を推移しているのが現状である。
不登校生に対する支援の目標は,児童生徒が社会的に自立できるようにすることである。その
ためには,社会性の育成,生涯を通じた学びの基礎となる学力の育成が必要であり,学校,特に
義務教育段階の学校が果たす役割は大きい。
不登校生への支援に当たっては,多様で複雑な不登校の要因や背景をできる限り的確に把握し,
生徒が不登校に至った状況を理解し,寄り添うことが重要である。しかし,社会や経済の変化に
伴い,子供の取り巻く家庭,地域社会の在り方も大きく変容しており,不登校の要因,背景もま
すます多様化,複雑化している。
したがって,学校においては,校長のリーダーシップの下,学校全体で組織として対応できる
充実した体制を築くことが必要である。また,学校外の専門機関等との「横」の連携を進めると
ともに,子供の成長過程を見つつ継続的に一貫した支援を行う視点から,小学校からの「縦」の
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連携も重要であると考えている。
このようなことから,不登校改善には,これまで以上に「チーム」での取組が必要とされるよ
うになってきている。
(2) 学校教育目標から
本校の学校教育目標は「夢実現に向け,自ら学び,互い尊重し合う,心身ともにたくましい生
徒を育成する」であり,本校の教育の原点ともいうべきものである。この大きな指針を基に「校
訓」にもある,「向学…人として,備えるべき学業を追究する生徒」,「共生…人として,共にお
互いを認め,生きる生徒」,「剛健…人として,たくましい身体と強靱な精神力を育む生徒」の三
つの言葉が,生徒の目指すべき姿を明確にしている。
本校の課題である不登校の改善は,「校訓」に謳われている,すべての言葉を備えている生徒
の育成が必要不可欠な要素である。
(3) 本校の実態から
本校は,統合4年目を迎えた学校である。過去3年間は,問題行動を示す生徒が数名ではある
が在籍しており,生徒指導体制の確立が急務であった。そんな中,本校の生徒指導方針が生徒・
保護者・地域に理解され,少しずつ落ち着き,今年度は問題行動がほとんどなく,生徒が楽しく
安心・安全な学校生活を送ることができるようになった。
本校のキャッチフレーズは「アクティブ大崎中~みんなが応援したくなる学校をめざす~」で
ある。また,コミュニティースクールの指定を受け,地域とともに歩んでいる学校である。
学校の大きな取組として.昨年度より「学びの共同体」に取り組んでおり,ペアやグループ学
習等を多く取り入れ,お互いに共有課題やジャンプ課題などに取り組み,生徒一人一人の学ぶ権
利を保障する取組をしている。
次に,無言清掃の徹底にも力を入れており,生徒会を中心とした取組で,本校独自の無言清掃
の形を築き,教職員も生徒とともに徹底を図っている。
生徒の実態としては,明るく活発な生徒が多く,合唱コンクール,体育大会,文化祭などの行
事に対しての意識が高く,熱心で年を重ねるごとに多くの保護者や地域の方々に感動を与えてお
り,賞賛の声をいただいたいている。
しかし,昨年度より急増したのが「不登校」である。不登校を抱える,担任・学年の職員は一
生懸命に対応するが,改善が図れずにいた。また,不登校対策委員会を隔週で行っていたが,不
登校生徒の現状報告だけで終わってしまい,職員及び外部機関との連携が不足していた。そして,
私たち教職員の不登校に関する理解も不足している状況であった。
上記の(1)・(2)・(3)の理由から,本研究主題の設定を行った。
4 研究の仮説
【仮説1】
教員,専門スタッフ,行政機関等で,「チーム学校」としての体制を構築することにより,
情報の共有や互いの役割を明確にした連携等が図られ,不登校生徒を0に近づけることがで
きるのではないか。
【仮説2】
本校独自の実態把握シート・連携マップを作成し,活用することで,不登校・不登校傾向
生徒の現在の状況が的確に把握され,対応策を考えやすくなるのではないか。
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5 研究の方向性と全体構想図
(1) 研究の方向性
ア 平成28年度の不登校在籍率と対応
(ア) 不登校在籍率
(イ) 対応
a 組織
不登校対策委員会(月1回程度)
b 対応
・ 担任を中心とした家庭訪問
・ SCによるカウンセリング
・ 大隅学舎「つながり」との連携
(ウ) 課題
・ 不登校生徒や不登校傾向の生徒が多い。(H27⇒H28 急増17人)
・ 教員は一生懸命対応しているが,改善されない。
・ 50分の委員会が報告で終わってしまう。
・ 学校及び専門スタッフ間の連携が不足している。
・ 不登校に関する教職員の理解が不足している。
(2) 平成29年度に向けて
ア 数値目標 ※平成28年度に対する平成29年度の目標値
50%減少イ 不登校対策委員会の充実(月2回実施)
(ア) 校内不登校対策委員会参加者(月1回目 第2週)
校長,教頭,生徒指導主任,各学年教育相談係,かけはしサポーター,SSW等
(イ) 「チーム学校」による不登校対策委員会参加者(月2回目 第4週)
校長,教頭,生徒指導主任,各学年教育相談係,かけはしサポーター,SSW,
町児童福祉係職員,さざんかルーム職員,大隅くらし・しごとサポートセンター職員等
ウ 「チーム学校」による不登校対策委員会開催計画(案)
回 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
月 4 5 6 7 8 8 9 10 11 12 1 2
※全12回の開催計画とし,原則として毎月第4水曜日の1校時に設定した。
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(3) 全体構想図
※ さざんかルームとは,2年前に大崎町教育委員会横の1室を借りて,大隅学舎「つながり」
の職員の方に週1~2回程度,ボランティアで来ていただき,不登校生徒への学習面のサポー
トをしていただいている支援のこと。(実際に活用しているのは不定期で1~2名程度である。)
6 研究の実際
(1) 本校の不登校の実態と「チーム学校」による不登校対策委員会の改善
ア 本校の不登校の実態
本校では昨年度まで不登校生徒への対応策について,学校内の委員会(月1回程度)の案を
基に全校体制で取り組んできたが,不登校生徒や不登校傾向を示す生徒への支援や対応は十分
な成果を得られず,逆に不登校生徒を増やしてしまう結果となってしまった。本校の不登校生
徒の推移が以下の表(表1)である。
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年度 中1 中2 中3 計 生徒総数 在籍率(%)
新規 2 0 0
27 継続 0 8 0 10 317 3.15計 2 8 0
新規 1 2 0
28 継続 0 6 8 17 313 5.43計 1 8 8
表1 不登校生との推移(H27~H28)
イ 「チーム学校」による不登校対策委員会の改善
(2) 不登校対策委員会の実際
ア 校内不登校対策委員会の実際
毎月第2水曜日の1校時に行う計画で,校長,教頭,生徒指導主任,各学年教育相談係,か
けはしサポーター,SSW等に出席していただくこととした。
話し合う内容としては,前回の「チーム学校」による不登校対策委員会の振り返り,不登校
生徒の現状報告と次回の不登校対策委員会までに「学校ができること」の確認を行った。その
学校ができること,専門スタッフができることを明確にし,それぞれの立場で不登校生
徒に関わっていく。また,情報を共有することで,具体的対応の継続・修正を行っていく。
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内容をまとめ,全職員に報告し共通理解を図っている。
しかし,他の委員会や学校行事等で思うような運営ができていないのも現状である。
イ 「チーム学校」による不登校対策委員会の実際
毎月第4水曜日の1校時に行う予定で,現
在9回実施した。参加者として,校長,教頭,
生徒指導主任,各学年教育相談係,かけはし
サポーター,SSW,町児童福祉課職員,さ
ざんかルーム職員,大隅くらし・しごとサポー
トセンター職員等に依頼し,参加していた
だいている。
話し合う内容としては,前回の振り返り(議
事録を活用),全不登校生徒の現状報告をし,
予め管理職と話し合って決定していた,不登校生徒1~2名の対応について検討している。
【「チーム学校」のメリット】
1 絞って検討できるため,いろいろな対応策が出る。
2 各関係機関が知り得ている情報が分かり,学校と関係機関の情報が共有でき,より連
携を図ることができる。
3 次回の不登校対策委員会までに,「学校がやること」,「各関係機関がやること」を明
確にでき,実施することで,次回に検討・修正ができる。
(3) 実態把握シート・連携マップの作成
ア 実態把握シート
「チーム学校」による不登校対策委員会を何度か実施していく中で,現状報告をよりスムー
ズに行い,一目で不登校生徒の現状や家庭の状況など,不登校生徒を取り巻く環境を把握でき
る大崎中独自の支援シートを作成したいと考えた。そこで,基本となったのが,「不登校・不
登校傾向児童生徒への個別支援計画」である。
個別支援計画を参考に,生徒の状況,家庭での様子,保護者の願いや長・短期の目標などを
チェックできる形として作成し,より分かりやすいシートとした。
このシートを活用することで,各関係機関の参加者の方々が,生徒の現状を簡単に把握でき
るようになった。また,学校側からの説明も減り,対応策の検討の時間が増し,より効率的に
委員会を運営できるようになった。
写真1 不登校対策委員会
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図1 実態把握シート
イ 連携マップ
実態把握シートのみ
では,不登校生徒本人
に「誰が,どのように
関わっているか」を把
握できなかった。そこ
で,一目で把握するた
めに「連携マップ」を
作成した。これも実態
把握シート同様に,不
登校生徒の現在の取り
巻く環境が一目瞭然で,
「どの関係機関に相談
したらいいか。」,「どの
方向からアプローチすれ
ばいいか。」などを話しやすくなった。
出席日数現在の不登校
生徒の状況
家庭環境
生徒の状況
生徒の現況 家庭での様子
保護者が望んで
いること
学校と家庭の
関係
短期・長期の目標支援チーム
図2 連携マップ
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(4) かけはしサポーターの存在
今年度より,本校は大崎町の「地域おこし協
力隊」の方を1名,常駐させていただいている。
その方を「かけはしサポーター」という名称で,
授業のサポート,生徒の相談,学校行事のサポー
トなど,多種多様に活動していただいている。
その中でも,「不登校生徒への関わり」は,
担任等ではなかなかできない関わりをしていた
だき,本校の不登校対策の要とも言える存在である。また,毎回の不登校対策委員会での議事録
を作成していただいている。
実働的な面では,担任と一緒に家庭訪問等で,本人・保護者との関係作り等で,昨年度までほ
とんど登校できなかった生徒が,現在2名,登校し別室ではあるが一緒に,プリント等を使った
自習や校内の畑を使った作業等に取り組めるようになり,楽しそうに学校生活を送れている状況
がある。また,他の生徒や教職員との関わりも増えつつある。
これは,日々授業をしている教員では,実践することのできない取組であり,不登校生徒の心
の支えになっている。今後も連携を図り,一人でも多くの生徒の不登校解消になればと考える。
7 研究の成果
今年度,生徒指導主任として不登校対策への関わりの中で,多くのことを学ばせていただいた。
昨年度までは,担任を中心とした,電話連絡や家庭訪問を中心とした対応策しかなかったのが
現状であった。また,支援チームを組んでいたが,担任任せになっていたように感じる。
しかし,チーム学校による不登校対策事業を通して,担任や学校だけでの対応に限界を感じて
いたことが,各関係機関のアドバイスや情報をいただくことで,新たな対応策を生み出すことが
できた。また,各関係機関と情報を共有し,それぞれの立場で不登校生徒にアプローチをするこ
とで,学校と各関係機関が一人一人の「不登校解消」に向けて,同じ方向で活動できることに大
きなパワーを感じ,学校としては頼れる存在ができ心強く思う。
実態把握シート・連携マップの作成では,より深く不登校生徒の取り巻く環境や不登校に至っ
た経緯など把握することができるようになった。その情報を基に,新たな対応策を考えることも
できるようになった。
そして,県指定研究「チーム学校」による不登校対策事業を実践していくに当たり,本校に「か
けはしサポーター」の配置があったことも巡り合わせを感じる。学校として,不登校解消に向け
た取組をしていく際に,無くてはならない存在である。学校ができることが増え,今までのアプ
ローチとは違った角度で実践できることが大きい。
以下の表(表2)にあるように,今年度は昨年度17名いた不登校生徒が現在8名である。数値
目標は,現在のところ達成している。その中でも昨年度8名いた,2年生(現3年生)の中では,
継続が4名で,他の4名が不登校の解消をしていることとなる。これは,昨年度までの取組が良
く,本人らが進路を意識し登校するようになってきたからだと考える。しかし,いつ不登校に戻
るかという心配もあり,不登校対策委員会でも話題にし,各関係機関との情報共有をしている。
このような取組を通して,不登校生徒への対応策が増え,学校外の専門機関等との「横」の連
携が密にできるようになった。
写真2 かけはしサポーターの活動
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年度 中1 中2 中3 計 生徒総数 在籍率(%)
新規 2 0 0
27 継続 0 8 0 10 317 3.15計 2 8 0
新規 1 2 0
28 継続 0 6 8 17 313 5.43計 1 8 8
新規 1 0 1
29 継続 1(小学校より) 1 4 8 308 2.60計 2 1 5
表2 不登校生との推移(H27~H29)
8 今後の課題
不登校の解消はすぐに結果が出るものではない。また,不登校に至った経緯も千差万別でそれ
ぞれの状況に応じた対応が求められる。
特に,家庭環境が原因で不登校に至っているケースが多いように感じる。しかし,家庭環境を
改善することは難しいと思う。今後は,各関係機関ともっと連携を図り,不登校の解消に向けて
取り組まなければならないと考える。
次に,校内体制の確立である。毎回,不登校対策委員会の報告をしているが,学級担任との情
報は共有しやすいが,他学年の職員への情報共有が難しいのが現状である。今後,管理職と相談
しながら,情報を共有できるシステムの構築を図りたい。
不登校の取組として,もう一つ大切なことは,新規の不登校生徒を生まない取組である。本校
では,今年度より朝の活動の充実を図るべく,隔週でSGE(構成的グループ・エンカウンター),
SST(ソーシャルスキルトレーニング)を通して,人間関係づくりを実践している。また,学
習面でのつまずきをなくすために,「学びの共同体」の実践をしている。
このような取組を通して,「新規の不登校生徒を生まない」,「不登校生徒の解消」に取り組ん
でいかなければならない。そして,全教職員が情報を共有し,不登校の理解に努め,生徒の心に
寄り添いながら対応をしていかなければならない。
9 おわりに
今年度,教師生活初の生徒指導主任をさせていただき,主任として学校全体を考えて,「どう
すれば学校がもっと良くなるだろう。」,「どうすれば生徒の心に届くだろう。」など試行錯誤で
はあるが,充実した日々を過ごさせていただいていることに感謝している。
そのような中で,県指定研究「チーム学校による不登校対策事業」を実践させていただき,私
自身の教師生活にとって勉強になることばかりである。不登校の解消は難しく,変化がなかなか
現れない,もどかしさを感じることも多い。しかし,不登校生徒が少しでも変化を示せば,やり
がいを感じ,新たな対応策への原動力となり,充実した日々を過ごすことができている。
最後に,本研究を通して,改めて常に学び続ける態度と謙虚さを持ち,生徒のことを一生懸命
考え,生徒と真剣に向き合うことのできる教師・学校でありたいと強く思うことができた。