短絡電流定格(sccr) - rockwell automation...パネルの短絡電流定格の決定...

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NEC409条およびUL 508A, 補則SB 短絡電流定格(Short Circuit Current Ratings) の理解 短絡電流定格(SCCR) テクニカルデータ

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Page 1: 短絡電流定格(SCCR) - Rockwell Automation...パネルの短絡電流定格の決定 NECの条項409.110によれば、パネルの短絡電流定格を決定する方法は2つ認められています。具体的に

NEC第第409条およびUL 508A, 補補則SB短絡電流定格(Short Circuit Current Ratings)のの理解

短絡電流定格(SCCR)

テテクニカルデータ

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NECのの変更に関する概要

アメリカ電気工事基準(NEC)にに産業用制御パネルの第409条が追加

2005年に、アメリカ電気工事基準(NEC)に産業用制御パネルの条項である第409条が追加され、パネルビルダーおよび相手先商標製造業者(OEM)では、パネルに短絡電流定格(SCCR)についての分析を行ない、その表示を添付する必要があります。

第第409条の策定理由

歴史的に、産業用制御パネルは複数のNECの条項の元で評価されてきており、不整合が生じてきています。第409条は、共通のパネル構築および取付け要件を提供するものです。また、産業用制御パネル向けの短絡電流定格に関する表示要件も制定しています。

NECの補則条項409.110では、パネルの短絡電流定格を評価するための公認方法としてUL508A, 補則SBを参照しています。各州ではNEC 2005年度版を採用しているので、UL508A, 補則SBを完全に把握することは必要不可欠です。

目次

項目 ページ

パネルの短絡電流定格の決定 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .3

高い異常短絡電流定格 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .6

高い異常短絡電流定格機器へのインターネット上でのアクセス . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .7

パネルへの表示 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .8

参考資料およびお問合せ先 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .8

図1: NEC 2005コードブック

短絡電流定格テクニカルデータ

NECのの補則条項409.110

取付け後、産業用制御パネルには、以下の情報を明確に見えるように表示する必要があります。

1. 製造メーカの名称、商標、または他の説明の表記(製品の責任を負う組織を明確にするため)

2. 供給電源電圧、位相、周波数、および全負荷電流

3. 以下のいずれかに基づく、産業用制御パネルの短絡電流定格

a. 認証され、機器にラベルで明示された短絡電流定格

b. 承認された方法を利用して確立された短絡電流定格

備考:UL508A-2001, 補則SBは、承認された方法の例の1つです。

4. 産業用制御パネルが電源供給設備の場合は、電源供給設備としての使用に適していることを示すために表示する必要があります。

5. 電気配線図、または電気配線図を示す電気図へのインデックス番号

6. 筐体の保護タイプ番号は、産業用制御筐体に表示する必要があります。

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パパネルの短絡電流定格の決定

NECの条項409.110によれば、パネルの短絡電流定格を決定する方法は2つ認められています。具体的には、すでにUL認証リストに掲載されラベルが貼付けられている部品を購入するか、公認された方法を使用してパネルの短絡電流定格を確立するというものです。後者の場合、公認されている唯一の方法がUL 508A, 補則SBです。

UL508A, 付録SB4.1に従って、パネルの短絡電流定格を分析して表示するには、以下の3つのステップを行ないます。

スステップ1 個々の主電源回路機器の短絡電流定格を確立する。

スステップ2 既存の電流制限機器によって、パネル内のある部分で起こりうる短絡電流定格を変更する。

スステップ3 パネル全体の短絡電流定格を決定する。

SB4.2に規定されるように以下のいずれかの方法を使用して、個々の主電源回路機器の短絡電流定格を確立します。

a) 短絡電流定格は、機器上、または機器に付属する取付け手順書に記載されています。

b) 短絡電流定格は、機器の定格電圧および表SB 4.1からの想定短絡電流定格で決定されます。

主電源回路機器に短絡電流定格が存在しないか、または過去に定格を有する必要がなかった場合、UL508A, 補則SBの表SB4.1に、非表示製品の想定最大短絡電流定格をリストしています。

c) 負荷コントローラ、モータ過負荷リレー、または組合せモータコントローラの短絡電流定格は、産業用制御装置の規格UL 508に規定され、標準の異常電流や高い異常電流のための短絡テスト要件の性能要件に合致し、製造メーカの仕様書に記載されています。

項目c)に組合せ定格がUL仕様書ファイルに含まれている場合、特定のテスト済みの組合せ定格をパネルの製造メーカが使用できると明記されています。ロックウェル・オートメーションは、NEC第409条およびUL 508A, 補則SBの要件(6ページを参照)を満たすように、幅広いNEMAおよびIECコンポーネントをテストし、認可しています。

短絡電流定格テクニカルデータ

スステップ1

銘板

図3: 表SB4.1 非表示機器用の想定最大短絡電流定格

図2: 短絡電流定格製品の銘板への表示例と参考資料

取付け手順書

ユーザーズマニュアル

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パパネルの短絡電流定格の決定(続き)

SB4.3に規定されるように既存の電流制限機器によって、パネル内のある部分で起こりうる短絡電流を変更します。

この2番目のステップは、供給回路内にある電流制限デバイスの影響を考慮しています。電流制限とは、0.5サイクル未満か、通常0.25サイクル以内で短絡フォルトを解消するための保護デバイスの能力を指します。電流制限デバイスは、Ipeakの磁力特性やI2t熱エネルギーを低減します。

SB4.3では、発生する可能性のある短絡電流を制限する供給機器を使用するための3つの方法のガイドラインを確立しています。これらのオプションには、以下の項目に説明するように電源トランス、UL認証リストされたサーキットブレーカおよびヒューズがあります。

• SB 4.3.1: 2次側と絶縁された電源トランスによって供給される分岐回路

• SB 4.3.2: 供給回路内に「電流制限」と表示されている、UL認証リストされたサーキットブレーカ

• SB 4.3.3: 分岐回路供給回路にクラスCC, G, J, L, RK1, RK5, またはTヒューズによって供給される分岐回路

これらの項目では、発生する可能のある短絡電流を制限する供給機器と、適用するガイドラインを示しています。何年にもわたり、ヒューズは電流制限性能を提供すると見なされていた唯一の保護デバイスでした。現在、高い異常電流を2,3msec以内に開放することができるサーキットブレーカが存在し、ヒューズに匹敵するものとなっています。また、これらの項目には、電流制限機器を適用する際に使用しなければならないIpeak, I2t, および過渡電流値も記載しています。

短絡電流定格テクニカルデータ

スステップ2

図4: 表SB4.1 UL 508A補則SBの電流制限サーキットブ

レーカの過度電流値

図5: 表SB4.2 UL 508A補則SBのUL認証リストされた

ヒューズの過度電流値の表

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高い異常電流定格を持つ機器を使用すると、供給回路電流制限対応を適用する必要がなくなります。これによって、高いパネル定格を容易に達成することができます。機器の高い異常短絡電流定格については、6ページを参照してください。

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パネルの短絡電流定格の決定(続続き)

SB4.4に規定されるように、パネル全体の短絡電流定格を決定します。

個々の機器の短絡電流定格を、分岐回路保護機器と比較します。2つの定格の小さいほうが、分岐回路保護機器のライン側に印加されます。制御回路が分岐にあるときは、制御回路内に過電流保護機器の使用を考慮する必要があります。

パネル全体の短絡電流定格を決定するためのガイドラインは、SB4.4.4に記載されています。単一の分岐回路がある制御パネルの場合は、パネルの短絡電流定格は分岐回路の定格になります。

複数の分岐回路と供給機器がある制御パネルは、条項c)で扱われています。供給側に接続されているすべての分岐回路の最小短絡電流定格、供給機器、および制御回路の過電流保護機器によって、パネルの短絡電流定格が決定されます。

短絡電流定格テクニカルデータ

スステップ3

図6: 個別のコンポーネントの短絡電流定格は、

分岐回路保護機器と比較する。

図7: 2つの定格の小さいほう(灰色で示す)は、

分岐回路保護機器のライン側に適用される。

異常発生可能電流

480Vで40kAのとき

異常発生可能電流

480Vで40kAのとき

この例では、供給回路に接続されているすべての分岐回路の供給機器および制御回路の過電流保護の最も低い短絡電流定格は、65kAです。そのため、パネル全体の短絡電流定格は、480Vのとき65kAになります。

* ヒューズ付きの過電流保護機器の値を示します。

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100kA* 100kA*

100kA*

100kA*

100kA

65kA

70kA

100kA*

65kA 65kA70kA*

65kA

65kA

パネルの短絡電流定格は480Vのとき

65kAです。

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PowerFlexインバータ

高い異常短絡電流定格

表SB 4.1は非表示機器の想定短絡電流定格を決定するために使用されますが、さまざまな製品の標準異常定格の基準も記載されています。これらの定格のみでの機器構成では、到達可能なパネルの最大短絡電流定格を大幅に制限することがあります。

高い異常定格の機器には、これらの値を超える短絡電流定格があります。また、高い異常短絡電流定格によって、供給回路に電流制限対応を適用する必要がなくなります。高い異常定格の機器を使用すると、より高いパネル定格を簡単に達成することができます。

ロロックウェル・オートメーションのコンポーネントソリューションは、今今日のパネル製造メーカに要求される高い異常短絡電流定格への対応を提供

ロックウェル・オートメーションは、高い異常電流テスト済みのUL/CSA認証リストされた分岐回路と供給回路の組合せを提供しています。これらの高い異常電流定格は、パネル取付けにより発生する可能性がある異常電流に耐えるために要求される短絡電流定格を満たし、それを超えています。ここに、ロックウェル・オートメーションの主電源回路機器に使用可能な高い異常電流定格の例をいくつか示します。

短絡電流定格テクニカルデータ

NEMA型型番500ラインコンタクタ、、過負荷リレー&ススタータ• サーキットブレーカ組合せ100kA 480V, 50kA 600V• ヒューズ組合せ100kA 600V (タイプ2)

IEC型型番100ラインコンタクタ、、過負荷リレー&ススタータ• サーキットブレーカ組合せ65kA 480V, 30kA 600V (タイプ2)• ヒューズ組合せ100kA 600V (タイプ2)

SMC™ソソフトスタータ• ヒューズ組合せ70kA 600V

PowerFlex®イインバータ• サーキットブレーカ組合せ100kA 480V• ヒューズ組合せ200kA 600V

NEMA & IECヒヒューズ保護ディスコネクトスイッチ200kA 600V

配電ブロック• ヒューズ組合せ100kA 600V

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NEMAスタータおよびコンタクタ

IECスタータおよびコンタクタ SMC™ Flexソフトスタータ

NEMAおよびIECヒューズ保護ディスコネクトスイッチ

配電ブロック

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140M-C2E-A16

イインターネット上で取得可能な、高高い異常電流定格の機器の短絡電流定格の情報

高い異常短絡電流定格の情報には、以下のアドレスから簡単にインターネット上でアクセスできます。

http://www.rockwellautomation.com/products/certification/ul508a/

確認された機器の短絡電流定格データを得るためには、カタログ番号を入力して“Submit”を選択するか、またはカタログ番号がわからないときは製品のディレクトリを参照します。

短絡電流定格情報の表示およびダウンロード

短絡電流定格テクニカルデータ

図8: Rockwell Automation.comのWebサイト

図9: カタログ番号または製品ディレクトリ・セレクタ・ツール

図10: アレン・ブラドリーの型番140Mモータ保護サーキット

ブレーカ用の高い異常短絡電流定格

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NEMA主主電源回路機器• コンタクタ

• 過負荷リレー

• スタータ

• ディスコネクトスイッチ

IEC主主電源回路機器• モータ回路サーキットブレーカ

• モータ回路プロテクタ

• コンタクタ

• 過負荷リレー

• スタータ

• ディスコネクトスイッチ

回回路保護• モールド・ケース・サーキット・ブレーカ

• 小型サーキットブレーカ

• ヒューズブロック

接接続システム• バスバー取付けシステム

• 共通リンク

• 配電ブロック

ソソフトスタータ

インバータ

ササーボドライブ

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Publication Number SCCR-TD001A-JA-P September 2006 Copyright ©2006 Rockwell Automation, Inc. All Rights Reserved. Printed in USA.

パネルへの表示

パネル全体の短絡電流定格を確立した後で、パネルの表示を作成する必要があります。NECの表示要件には、製造メーカの名称と商標、および主電源電圧、位相、周波数、全負荷電流、および短絡電流定格の基本的な情報が含まれます。ラベルは、パネル取付け後に明確に見えるようにすることが必要です。

参参考資料

さらなる短絡電流定格の情報と一般的な製品情報については、以下の資料を参照してください。

*特定のパネル設計と使用目的によっては、追加の表示が要求されることがあります。

短絡電流定格テクニカルデータ

図11: ラベルは、取付け後に明確に見えるようにすることが必要です。*

ママニュアル名

Understanding NEC Article 409 and UL 508A Short Circuit Current Ratings CD

Power Terminal Block Technical Data

Control Circuit and Load ProtectionTechnical Data

PUB.NO.

SCCR-SP001A-EN-P

1492-TD013A-EN-P

CCLP-TD001A-EN-P

オンラインのWebササイト

www.rockwellautomation.com/literature

問合せ先

Allen-Bradley Drives Technical Support

電電話番号

1-440-646-5800 (北米)

オオンラインのWebサイト

[email protected]

Rockwell Automation, Allen-Bradley, PowerFlex, およびSMCは、Rockwell Automationの商標です。

Rockwell Automationに属さない商標は、それぞれの企業に所有権があります。