cd、dvd、 録を主な目的として開発されましたが … cd、dvd、 blu-ray disc...
TRANSCRIPT
8
CD、DVD、Blu-ray Disc
ハードウェアの技術
04
CDやDVDなどを光メディアと呼びま
す。円盤の形をしたディスクの内部に作り
込まれているきわめて細かい凹凸(ピット
と呼ぶ)に微弱なレーザ光を当てて、凹
凸による反射の違いからディジタルデータ
を読み取るしくみです。
1982年に音楽用としてCDが開発され
て以来、音楽以外への応用拡大と大容
量化に向けた技術開発が進められてきま
した。CDは今ではディジタルデータの記
録にも用いられていて、容量は700MB
です。また、DVDは4.7GB、Blu-ray(ブ
ルーレイ)は25GBと、世代ごとに大容
量化が図られています。
このような大容量化を実現できた理由
の1つは、小さなピット(くぼみ)を形成
する技術やレーザ素子が開発されてき
たからです。ピットの大きさは、CDの場
合は幅0.5μmで長さは0.83μmから
3.36μmです。隣との間隔は1.6μmと決
められています。一方、映画ソフトなどの
配布に使われているDVDや、ハイビジョ
ンの動画を記録できるBlu-rayでは、さ
らに小さなピットが使われています(表1)。
メディアの記録面に光を当てると虹のよ
うな模様が浮かび上がるのは、こういっ
た細かいピットがプリズムのように働くか
らです。
音楽CDや映画DVDは読み出し専用
メディアですが、ユーザがデータを書き
込むことのできるメディアもいろいろと登
場しています。大きく分けると、一度のみ
書き込めるタイプ(-R)と、複数回の書き
換えができるタイプ(-RW)とがあります。
いずれも、パソコンのファイルやデジカメ
の画像データのバックアップ用途などに広
く使われています。
ただしメディアの種類が増えてしまった
ため、ユーザの混乱を招いています。メ
ディアの購入にあたっては、使用している
パソコンやドライブの説明書を読むなどし
て、間違えないようにしてください。
コンピュータの部品
技術開発で大容量化を実現
用途に適したメディアを選択
CDやDVDなどを、半導体レーザが発する光を使って読み書きすることから、一般に光メディアと呼びます。音楽や映像の記録を主な目的として開発されましたが、コンピュータのデータ保存用としても活用が進んでいます。最近ではより大容量化を実現したBlu-ray Discに注目が集まっています。
表1 光メディアの比較。DVDやBlu-rayではピットの大きさを小さくすることで大容量化を実現している項目 CD DVD Blu-ray Disc誕生(初製品化) 1982年 1996年 2003年容量12cmメディア
片面 650MB700MB
4.7GB 25GB
両面 - 9.4GB -片面二層 - 8.5GB 50GB両面二層 - 17GB -
タイプ 読み出しのみ CD-ROM DVD-ROM BD-ROM一度のみ書き込み
CD-R DVD-R BD-R
書き換え可能 CR-RW DVD-RWDVD+RWDVD-RAM
BD-RE
トラック幅とピットの長さ 光スポットCD
最小ピット長0.9μm
トラック間1.6μm
光スポットDVD
最小ピット長0.4μm
トラック間0.74μm
光スポットBD
最小ピット長0.15μm
トラック間0.32μm
使用レーザ光 赤外(780nm) 赤(650nm) 青(405nm)メディアとレーザ光の構造 レーベル面
カバー層1.2mm
レンズ開口率0.45
レーザ光
レーベル面
カバー層0.6mm
0.6mm
レンズ開口率0.60
レーザ光
レーベル面
カバー層0.1mm
1.1mm
レンズ開口率0.85
レーザ光図1 光メディアのアクセスのしくみ。回転するメディアにレーザ光を当てて、反射の違いからピットの有無を光センサーで読み取る