多様な周波数帯を活用した性能拡大に向けた 取り組み - ntt*1...

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NTT技術ジャーナル 2017.1 27 IoT/M2Mからブロードバンドまで多様なニーズにこたえる無線アクセス技術 将来のIoT 将来のIoT(Internet of Things)で は,メータリングや環境センシングの ような低容量データだけでなく,自動 車や列車などのモノが撮影した映像の ような大容量データの活用や,つなが る機器を遠隔制御し社会の活動を最適 化する利用も想定されます.例えば, 自動車のドライブレコーダで撮影した 映像データをクラウドへ転送して分析 などに活用するためには,長時間の映 像データを転送する無線通信の大容量 化が必要です.また,自動車の自動走 行の実現にはリアルタイムで周囲情報 取得や遠隔による制御が必要であり, 低遅延かつ高信頼な無線通信が必要で す.本稿では,このような将来のIoT へ向けた大容量化,低遅延 ・ 高信頼化 を実現するための取り組みを紹介し ます. 大容量化に向けて ■利用シーン モノが撮影した映像のような大容量 データの利用シーンとしては次の 3 つ が考えられます.そのイメージを図₁ に示します. ① 大容量ログデータの一括転送: 自動車のドライブレコーダなど機 器のログデータや,屋内外,移動 体を問わずに広域に偏在されたカ メラが撮影した動画モニタリング データを適宜クラウドへ一括転送. ② 周辺情報の機器への提供:自動 車,ロボットなどの機器を自動化 するため,これらが自動で制御さ れるために必要な 3 次元地図情 報,歩行者位置情報などの周辺環 境情報をクラウドから機器へ瞬時 提供. ③ 大容量コンテンツのダウン ロード:機内などブロードバンド 環境がなくストリーミング通信が 難しい環境において,動画やゲー ムなどのリッチコンテンツを楽し むために,あらかじめ希望するコ ンテンツをデバイスへダウン ロード. このような利用シーンでは,機器 ・ 端末内のディスク上のデータを別の機 器 ・ 端末内のディスク上へ一括転送し て,その機器・端末でも同じログ環境, データベース環境を瞬時に構築するこ とが期待されます.そのためには,こ れまでハードディスクなどのバック アップ作業で行っていたd2d(disk to 大容量 低遅延・高信頼化 マルチバンド 図 1  大容量データの利用シーン ①大容量ログデータの一括転送 ②周辺情報の機器への瞬時提供 ③大容量コンテンツのダウンロード 多様な周波数帯を活用した性能拡大に向けた 取り組み IoT(Internet of Things)に向けた無線通信システムとして,機器が取得 した動画データなどを瞬時転送する大容量化とともに,瞬時の遠隔制御が 可能な低遅延・高信頼化が必要です.本稿ではその実現に向けた,新たな 周波数帯の活用と無線技術について,NTT未来ねっと研究所の取り組みを 紹介します. 田 大 だいせい /藤 田 隆 たかふみ 賀  健 けん /清 水 敬 あかばね 羽 和 かずのり NTT未来ねっと研究所

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  • NTT技術ジャーナル 2017.1 27

    特集

    IoT/M2Mからブロードバンドまで多様なニーズにこたえる無線アクセス技術

    将来のIoT

    将来のIoT(Internet of Things)では,メータリングや環境センシングのような低容量データだけでなく,自動車や列車などのモノが撮影した映像のような大容量データの活用や,つながる機器を遠隔制御し社会の活動を最適化する利用も想定されます.例えば,自動車のドライブレコーダで撮影した映像データをクラウドへ転送して分析などに活用するためには,長時間の映像データを転送する無線通信の大容量化が必要です.また,自動車の自動走行の実現にはリアルタイムで周囲情報取得や遠隔による制御が必要であり,低遅延かつ高信頼な無線通信が必要です.本稿では,このような将来のIoTへ向けた大容量化,低遅延 ・ 高信頼化

    を実現するための取り組みを紹介します.

    大容量化に向けて

    ■利用シーンモノが撮影した映像のような大容量

    データの利用シーンとしては次の 3 つが考えられます.そのイメージを図 ₁に示します.

    ① 大容量ログデータの一括転送:自動車のドライブレコーダなど機器のログデータや,屋内外,移動体を問わずに広域に偏在されたカメラが撮影した動画モニタリングデータを適宜クラウドへ一括転送.

    ② 周辺情報の機器への提供:自動車,ロボットなどの機器を自動化するため,これらが自動で制御されるために必要な 3 次元地図情

    報,歩行者位置情報などの周辺環境情報をクラウドから機器へ瞬時提供.

    ③ 大容量コンテンツのダウンロード:機内などブロードバンド環境がなくストリーミング通信が難しい環境において,動画やゲームなどのリッチコンテンツを楽しむために,あらかじめ希望するコンテンツをデバイスへダウンロード.

    このような利用シーンでは,機器 ・端末内のディスク上のデータを別の機器 ・ 端末内のディスク上へ一括転送して,その機器 ・ 端末でも同じログ環境,データベース環境を瞬時に構築することが期待されます.そのためには,これまでハードディスクなどのバックアップ作業で行っていたd2d(disk to

    大容量 低遅延・高信頼化 マルチバンド

    図 1  大容量データの利用シーン

    ①大容量ログデータの一括転送 ②周辺情報の機器への瞬時提供 ③大容量コンテンツのダウンロード

    多様な周波数帯を活用した性能拡大に向けた取り組み

    IoT(Internet of Things)に向けた無線通信システムとして,機器が取得した動画データなどを瞬時転送する大容量化とともに,瞬時の遠隔制御が可能な低遅延・高信頼化が必要です.本稿ではその実現に向けた,新たな周波数帯の活用と無線技術について,NTT未来ねっと研究所の取り組みを紹介します.

    内う ち だ

    田 大だいせい

    誠 /藤ふ じ た

    田 隆たかふみ

    平ひ ら が

    賀  健け ん

    /清し み ず

    水 敬た か し

    赤あかばね

    羽 和かずのり

    NTT未来ねっと研究所

  • NTT技術ジャーナル 2017.128

    IoT/M2Mからブロードバンドまで多様なニーズにこたえる無線アクセス技術

    disk)通信を,無線ネットワークを介して離れた任意の機器間,端末間で実現することが必要です.このような利用シーンを実現するために,d2d通信の無線伝送速度の目標を現在の無線LANの最高速度の10倍以上となる,100 Gbit/sと設定しました.■60 GHzアンライセンス帯

    100 Gbit/sの実現に向け,ミリ波帯である60 GHzアンライセンス帯の活用が考えられます.アンライセンス帯は免許不要であるため,無線デバイスをさまざまな機器や端末へ自由に搭載でき,基地局も用途に合わせて誰でも簡単に設置 ・ 利用できることから,上記の利用シーンのように多様な場所において簡単に無線通信環境を構築できる利点があります.また,60 GHz帯は以下の特徴があります.

    ① 広帯域性 ( 1 GHz以上のチャネル帯域)

    ② 短波長で指向性がある(指向性アンテナを数cm程度のサイズで実現可)

    ③ 通信距離が短い(自由空間伝搬損失,遮蔽損失が大きい)

    ①により,従来のマイクロ波帯を用いる無線LANでは 1 ストリームの伝送速度が 1 Gbit/s未満にとどまりますが(1),60 GHz帯を用いますと最大11.4 Gbit/sが可能になる見込みです(2).さらにMIMO(Multiple Input Multiple Output)の技術を用いると100 Gbit/sの実現が見込めます.また,③により,通信エリアは小さくなりますが,②により,干渉波を伝搬減衰とともにアンテナ指向性でも軽減できるため,周辺の無線使用状況に影響されない安定した100 Gbit/s無線転送が実現できると考えます.

    60 GHz帯の 1 ストリームの伝送速度11.4 Gbit/sに対して,MIMOを用いた10ストリーム以上の空間多重によ り100 Gbit/sを 実 現 す る た め,NTT未 来 ね っ と 研 究 所 は 近 距 離MIMOの技術に取り組んでいます.このイメージを図 2 に示します.通常,MIMOによる空間多重はマルチパス波を活用しますが,通信距離が長い一般的な伝搬環境の場合,空間多重数と同等の10以上のマルチパス波を安定的に利用することは困難です.一方,通信距離が短い場合,経路差を用いることにより,各送信アンテナからの直接波を受信側で空間分離できます.しかし,単純な平行アレイアンテナ配置を利用すると,空間分離後のCINR

    (Carrie-to-Interference and Noise Ratio)*1が空間多重数や送受信間のアンテナ位置関係によって著しく劣化します.そのため,空間多重数を10以上まで増やした場合,端末位置が変動したときのCIR補償が技術課題となります.この課題を解決するため,NTT未来ねっと研究所では, 2 次元アレイアンテナ配置を活用した空間多重数に応じた最適配置設計や基地局側の複数MIMO系を利用した制御技術に関する研究開発を進めています.■60 GHzアンライセンス帯標準規格

    次に60 GHzアンライセンス帯の標準規格について紹介します.各規格の特徴を表に示します.代表的な規格として,非接触通信にユースケースを特化したTransferJet(3)の次期高速版であるIEEE802.15.3eと無線LANの高速版であるIEEE802.11ad(4),さらにその次期高速版であるIEEE802.11ay(5)が挙げられます.IEEE802.11adは2013年1 月に標準化を完了していますが,

    IEEE802.15.3e,IEEE802.11ayは現在標準化作業中です.いずれもチャネル帯域幅は2.16 GHzをベースとしており,IEEE802.15.3e,IEEE802.11ayではチャネルボンディング* 2やMIMOによる複数ストリーム伝送により高速化機能が標準化される予定です.IEEE802.15.3eについては,NTT未来ねっと研究所は主要メンバとしてその活動を推進しており,100 Gbit/sを実現するMIMO機能や高速の初期接続処理機能(接続完了時間0.2秒以内)などを提案しています.

    高信頼 ・低遅延に向けて

    社会の諸活動を支えるIoTサービス,とりわけ産業分野への応用においては,信頼性が高く遅延(レイテンシ)の小さい通信技術やシステムへの社会的要請が高まりつつあります.産業用分野への応用では,効率性 ・ 生産性の観点から,信頼性や遅延が特に重視されます.例えば,工場内の工作機械稼

    *1 CINR:所望波レベルと干渉波レベル+雑音レベルの比.

    *2 チャネルボンディング:複数のチャネルを束ねて1チャネルとする技術.

    送信アンテナ

    受信アンテナ

    図 2  近距離のMIMOイメージ

    経路差だけで空間分離可能

  • NTT技術ジャーナル 2017.1 29

    特集

    働監視や,画像 ・ 動画モニタリング,ロボットなどの制御システムには,リアルタイムで状況を把握し,センシング情報に基づき,迅速にフィードバックを行うため,その期間内に現実に通信が完了していなくてはなりません.

    産業用の有線制御ネットワークとしては,標準イーサネット共通の物理層と独自のMACプロトコルを組み合わ せ た 産 業 用 イ ー サ ネ ッ ト 規 格

    (EtherCATなど)が存在するほか,リアルタイム制御用途に対応可能なTSN(Time-Sensitive Network) と呼ばれる標準イーサネット拡張規格の策定などが進められています.また,自動車業界でも,広帯域低遅延通信を 車 載 ハ ー ネ ス で 利 用 可 能 なIEEE802.3bw(6)規格の策定が進むなど,車載用イーサネットに関する技術

    開発や標準化が活発です.近年では,これら局所的な有線ネットワークにとどまらず,高信頼 ・ 低遅延な無線ネットワークへの期待や重要性が増大してきています.■次世代ITS

    次世代ITS(Intelligent Transport System:高度交通システム)の分野では,2030年の実現を目標に,自動走行システムの技術開発を産官学で進めています(7).自動走行システムの制御では,車載センサを用いた衝突回避などの自律型ITS技術に加えて,車車間 ・ 路車間通信を用いて車外の情報を取り込み,人工知能(AI)などを活用して先読み情報を提供する,協調型ITS技術が必要とされています.協調型ITS技術としては,日本国内で760 MHz帯を用いるITS Connectが実用化

    され,サービスが開始されています.欧米でも,5.9 GHz帯のDSRC(Dedi-cated Short Range Communica-tions: 狭域通信)サービス導入準備が進められています.これらは,いずれもIEEE802.11p(8)と呼ばれる,無線LAN方式をベースとした車車間 ・路車間無線通信方式を採用しています.また,LTE V2X(9)と呼ばれるセルラ方式ベースの車車間 ・ 路車間通信方式の技術検討と標準化が進められています.LTE V2Xでは,既存のLTEインフラが活用できるため,新たなITS用インフラ敷設が不要というメリットがあります.

    このように,自動走行システムの事例では,ライセンス帯 ・ アンライセンス帯含めた複数の周波数バンドの無線通信方式が検討されており,既存の無

    表 60 GHz帯標準規格の仕様

    (参考)LTE-advanced

    (参考)TransferJet

    (参考)IEEE802.11ac IEEE802.11ad IEEE802.15.3e IEEE802.11ay

    周波数帯800 MHz/1.5 GHz/1.7 GHz/ 2 GHz

    /3.5 GHz4.5 GHz 5 GHz 60 GHz

    CH幅(ボンディング無)

    1.4, 3, 5, 10, 15, 20MHz 560 MHz 20 MHz 2.16 GHz

    CHボンディング(有時のCH幅) 有

    ※ 1 無 有(最大20 MHz×8) 無有

    (最大2.16 GHz× 4 )有

    (検討中)

    MIMO(有時のストリーム数)

    有(最大4) 無

    有(最大8) 無

    有(最大16)

    有(検討中)

    伝送速度 最大375 Mbit/s※ 2 560 Mbit/s 866 Mbit/s※ 3

    (最大6.93 Gbit/s) 最大4.6 Gbit/s※ 4 11.4 Gbit/s※ 5

    (最大138 Gbit/s)~100 Gbit/s(検討中)

    主な利用シーン セルラ 非接触通信 スポット 近距離非接触通信

    (TransferJetの高速版)

    非接触~近距離~

    バックホール

    標準化 完了 完了 完了 完了 2017年完了予定 2019年完了予定

    ※ 1 :CHボンディングとともに,キャリアアグリゲーション(複数バンドを束ねて伝送)もあり※ 2 :2016年 9 月時点のNTTドコモ Premium4Gサービスのスペック (キャリアアグリゲーション適用)※ 3 :端末がスマートフォンの場合( 2 アンテナ,20 MHz× 4 ボンディングを想定)※ 4 :Single-Carrier PHYを適用した場合※ 5 : 1 ストリーム伝送時

  • NTT技術ジャーナル 2017.130

    IoT/M2Mからブロードバンドまで多様なニーズにこたえる無線アクセス技術

    線LANなどまで加えれば,利用可能な無線方式の選択肢は多岐にわたります.また,無線通信の特性や品質は,周波数バンドや無線方式,利用可能な通信インフラや通信端末の位置,干渉などの電波環境によって異なります.例えば,バンドA上で無線方式aが動作するアクセスポイント 1 と,バンドB上で無線方式bが動作するアクセスポイント 2 とが利用可能だとします

    (図 ₃ ).方式aの通信性能(伝送速度や遅延性能)が高くても,バンドAが多数の端末で混雑していたり,大きな干渉が存在したり,途中に障害物があったりすると,無線方式aは十分にその通信性能を発揮できません.一方,無線方式bの通信性能のほうが劣っていたとしても,混雑や干渉,障害物などの少ないバンドBのほうが,結果的に確実に通信できることもあります.このように,マルチバンドの電波環境に応じて,これら複数の無線方式から最適なものを選択することで,適切な無線通信を実現していくことが可能になります.■マルチバンド伝搬評価技術

    そこで,NTT未来ねっと研究所では,マルチバンド伝搬評価技術とこれを活用する無線アクセス技術の研究開発に取り組んでいます.本技術の概要を図 ₄ に示します.アクセスポイントや無線端末周辺に存在する建物や物体の 3 次元データから,直接波や反射波の電波強度や電波到来時間をシミュレーションして,マルチバンドでの電波伝搬データを取得します(図 4(a)).さらに,バンドごとに異なる無線方式のネットワークシミュレーションと結合し,端末の混雑度や干渉などの電波環境の影響まで考慮した処理遅延 ・ パ

    ケットロス特性などを評価できます(図 4(b)).この評価結果を利用して,複数の周波数バンド ・ 無線通信方式を

    活用したときに,通信性能を最大化するマルチバンド無線システムシステムの設計 ・ 評価が可能となります.

    図 3  高信頼・低遅延化に向けたマルチバンドの活用

    アクセスポイント 1・バンドA (無線方式a)・他端末による混雑多・電波干渉大・経路障害物多

    アクセスポイント 2・バンドB(無線方式b)・他端末による混雑少・電波干渉小・経路障害物少

    干渉源

    干渉

    無線端末(IoTデバイス)

    障害物(建物等)

    他端末群

    他端末群

    通信(バンドA)

    通信(バンドB)

    図 4  マルチバンド伝搬評価技術

    (b) 無線ネットワーク特性との結合シミュレーション例

    (a) 交差点における 3次元モデル(左)および電波強度シミュレーション結果(右)

    スループット スループット

    遅延 遅延

    パケットロス パケットロス複数方式併用単一方式単独

  • NTT技術ジャーナル 2017.1 31

    特集

    ■利用シーン次世代ITSを想定した利用シーン例

    を図 ₅ に示します.道路や交差点近傍に設置されたアクセスポイントと無線端末との間の電波環境を観測 ・ 分析することで,例えば自動走行システムにおけるブレーキやハンドル操作をリアルタイム制御可能な無線システムの設計などに活用できます.このように,NTT未来ねっと研究所では,マルチバンド伝搬評価技術,およびこれを活用する無線アクセス技術を組み合わせていくことで,高信頼 ・ 低遅延な無線通信システムの構築 ・ 提供をめざしていきます.

    今後の展開

    本稿ではIoTへ向けた無線通信システムの大容量化,低遅延 ・ 高信頼化についての取り組みを紹介しました.大容量化については,60 GHzアンライセンス帯を活用して,近距離MIMOに

    より無線伝送速度100 Gbit/sを実現する技術,標準化活動について紹介しました.また,低遅延 ・ 高信頼化については,複数の異なる周波数バンド ・ 無線方式を最適に組み合わせることの必要性を述べ,マルチバンド伝搬評価技術およびこれを活用する無線アクセス技術の取り組みを紹介しました.

    IoTは,今後要求条件がさらに多様化すると予想され,それらを満たす無線技術の確立をめざしていきます.

    ■参考文献(1) IEEE Std 802.11ac 2013 Part11:“Wireless

    LAN Medium Access Control(MAC)and Physical Layer(PHY)Specifications──Amendment 4 : Enhancements for Very High Throughput for Operation in Bands below 6 GHz,” 2013.

    (2) IEEE P802.15.3eTM/D05:“IEEE Draft Standard for High Date Rate Wireless Multi-Media Networks,” 2015.

    (3) https://www.transferjet.org/ja/(4) IEEE Std 802.11ad 2012 Part11:“Wireless

    LAN Medium Access Control (MAC) and Physical Layer(PHY)Specifications Amendment 3 : Enhancements for Very High Throughput in the 60 GHz Band,” 2012.

    (5) http://www.ieee802.org/11/Reports/tgay_

    update.htm(6) http://www.opensig.org/(7) http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/kettei/

    pdf/20160520/2016_roadmap.pdf(8) IEEE Std.802.11p 2010 Part 11:“Wireless

    LAN Medium Access Control (MAC)and Physical Layer(PHY)Specifications Amendment 6 : Wireless Access in Vehicular Environments,” 2010.

    (9) http://www.3gpp.org/news-events/3gpp-news/1675-lte_automotive

    (後列左から) 清水 敬司/ 赤羽 和徳(前列左から) 藤田 隆史/ 内田 大誠/ 平賀  健

    ビッグデータやAIの普及により,IoTの社会活用の潜在ニーズは大きいと考えられます.その期待に無線通信がより貢献できるよう,多様なアンライセンスバンドを活用して無線通信の通信容量,通信品質の限界に挑戦していきます.

    ◆問い合わせ先NTT未来ねっと研究所 ワイヤレスシステムイノベーション研究部

    TEL 046-859-3261FAX 046-859-3351E-mail ntt-lab-wireless lab.ntt.co.jp

    図 5  次世代ITSを想定した利用シーン例

    取得電波伝搬データを用いて電波環境を観測・分析・制御

    端末位置に対して無線通信品質を制御し,高信頼・低遅延を実現