白山麓地域における観光交通 支援のための二次交通の あり方に...
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白山麓地域における観光交通支援のための二次交通のあり方に関する基礎的調査
金沢大学大学院自然科学研究科交通まちづくり研究室
ゼミ参加メンバー:小松,轟,穴口,成瀬,福田指導教官:高山純一,中山晶一朗
発表の流れ
1.はじめに
2.アンケート調査について
3.白山麓地域における観光行動分析
4.2次交通に関する意向調査
5.終わりに
1.はじめに研究の背景
白山麓地域(鶴来,河内,鳥越,尾口,白峰)
スキー場や温泉施設等の観光資源が点在している
:温泉施設
:スキー場
:観光施設
1.はじめに研究の背景
白山麓地域(鶴来,河内,鳥越,尾口,白峰)
スキー場や温泉施設等の観光資源が点在している
2次交通が弱いため各施設へ
のアクセスはほとんど自動車に頼らなければならない
1.はじめに研究の背景
観光客全体で見ると平成16年度に比べて平成17年度ではわずかに減少している
0
500,000
1,000,000
1,500,000
2,000,000
2,500,000
3,000,000
平成15年度 平成16年度 平成17年度
人/年
日帰り温泉 公園 キャンプ場 登山施設
文化施設 観光施設 スキー場 総計
観光施設への来客数は増加している
1.はじめに研究の目的
白山麓地域における宿泊客や観光施設利用者を対象に観光の実態に関する調査
白山麓地域の観光客が望ましいと思う2次交通に関する意向調査
白山地域への交流活性化に寄与するアクセス交通(2次交通)のあり方を探る
2.アンケートについて調査内容宿泊施設利用者に対する調査 (主に宿泊客)
観光施設利用者に対する調査 (主に日帰り客)
観光実態調査•観光行動実態調査:白山麓地域内交通行動調査
観光時利用情報調査
•2次交通に対する意向調査
観光実態調査•観光行動実態調査:白山麓地域内イベントの認知
観光時利用情報調査
•2次交通に対する意向調査
2.アンケートについて調査方法および回収率調査方法
①白山麓地域内施設にアンケート配布の協力を依頼②協力していただける施設へアンケート調査票を配送し,観光客への配布を依頼した.
配布部数および回収部数
配布部数回収部数
( )内は回収率%宿泊観光客 2030 114(5.6)日帰り観光客 950 90(9.5)
計 2980 204(6.8)
調査項目が多く,かなり面倒なアンケートアンケートの回収率が非常に低い
3.白山麓地域における観光行動分析観光客のグループ構成
8%
14%
3%
53%
16%
6%
10%
8%
14%
47%
15%
6%
一人
友人(2人)
友人(3人)
団体
家族
その他
家族が占める割合が共に約50%である.観光施設利用者については団体の占める割合が高い.
観光施設利用者宿泊施設利用者
3.白山麓地域における観光行動分析利用交通手段
75%
2%6%
7%
10%
73%
7%
14%
2% 3%
1%
マイカー
レンタカー
バイク
電車
送迎バス・ワゴン
その他
宿泊施設利用者観光施設利用者
共にマイカー利用が占める割合が約3/4である.なお,公共交通利用者はほとんどいない.
3.白山麓地域における観光行動分析観光候補地域について
26%
7%
11%13%
15%
28%
42%
13%
13%
13%
4%
15%
石川
福井
富山
岐阜
長野
その他
宿泊観光客,日帰り観光客,共に約40%が他の候補地も検討していた
宿泊施設利用者は,石川県外の地域に対して,観光施設利用者は北陸3県(合計:68%)を対象に検討している
宿泊施設利用者観光施設利用者
3.白山麓地域における観光行動分析観光地情報について
観光施設利用者
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
宿泊施設
観光施設
スポーツ施設
土産施設
食事施設
交通施設
その他
人
入手し,利用 入手し,利用しない 入手していない
宿泊施設利用者
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
宿泊施設
観光施設
スポーツ施設
土産・食
事施設
その他
人
入手し,利用 入手し,利用しない 入手していない
観光施設利用者は,各観光施設に関する情報を入手していない.
宿泊施設利用者は,宿泊施設および観光施設に関する情報を入手し,利用している.
3.白山麓地域における観光行動分析観光地情報について
17 42 13 20 7
24 36 8 19 12
0 78 11 11 0
29 29 11 20 11
0% 20% 40% 60% 80% 100%
宿泊施設
観光施設
スポーツ施設
土産・食事施設
宿泊施設利用者
雑誌 インターネット 口コミ パンフレット その他
雑誌およびインターネットから情報を入手している
3.白山麓地域における観光行動分析観光地情報について
22 30 11 22 15
20 21 9 32 18
44 0 22 33 0
24 14 29 29 5
22 19 26 26 7
23 35 8 15 19
0% 20% 40% 60% 80% 100%
宿泊施設
観光施設
スポーツ施設
土産施設
食事施設
交通施設
観光施設利用者
雑誌 インターネット 口コミ パンフレット その他
雑誌,インターネット以外にも口コミやパンフレットから情報を入手している
4.2次交通に関する意向調査利用したい2次交通の有無
0% 20% 40% 60% 80% 100%
宿泊施設利用者
観光施設利用者
レンタカー レンタサイクル
観光案内つきタクシー 金沢駅発定期観光バス
小松駅発定期観光バス 加賀温泉駅発定期観光バス
加賀一の宮駅発定期観光バス 相乗りタクシー
観光施設循環タクシー 不要である
その他
共に「定期観光バス」が白山麓地域にとって望ましい二次交通であるという回答が多い
4.2次交通に関する意向調査定期観光バスの運行条件
0
2
4
6
8
10
12
14
16
1千円以下 1千円~3千円 3千円~5千円 5千円~1万円
人
金沢駅発定期観光バス 小松駅発定期観光バス
加賀温泉駅発定期観光バス 加賀一の宮駅発定期観光バス
「1千円~3千円」が最適であるという回答が多い.出発地点が金沢駅発の場合,「3千円~5千円」が最適であるという回答も多い.
4.2次交通に関する意向調査定期観光バスの運行条件
0
2
4
6
8
10
12
1日 半日 2時間
人
金沢駅発定期観光バス 小松駅発定期観光バス
加賀温泉駅発定期観光バス 加賀一の宮駅発定期観光バス
「半日」が最適であるという回答が多い
5.終わりに結論
観光を行う際に白山麓地域と検討される地域は,北陸3県や岐阜県,長野県の自然や紅葉の名所と呼ばれるような地域が多い.
施設に関する情報を雑誌,インターネットから集めている.インターネットを用いた情報伝達が有効であると考えられる.
観光客が望ましいと考える二次交通は定期観光バスである.定期観光バスの運行条件としては,出発地点は「金沢駅」か「小松駅」であり,料金は「1千円~3千円」,所要時間は「半日」である.
5.終わりに今後の課題
今回の調査は秋に行ったものであり,白山
麓地域の観光行動全体を調査するためには,他の季節についても調査を行う必要がある.
今回は,観光行動をマクロに捉えたものであり,特に,観光行動全体の周遊行動を調査することも重要である.