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Chlamydia trachornatis感 染 症 の疫 学 調 査

(1984-1988年)報 告

川崎医科大学微生物学教室

別 所 敞 子 松 本 明

(平成1年4月6日 受付)

(平成1年5月26日 受理)

Key words: Chlamydia trachomatis, Antibody, Antigen

要 旨

わ れわ れ は本学 付属病 院 を中 心 とす る地 域 のChlamydia trachomatisに よ るSTD感 染 症 の疫 学調 査

を お こな ってい るが,1984年10月 か ら1988年10月 まで の結果 を報 告す る.

1)ク ラ ミジ ア感 染 を疑 わ れ る外来 患 者血 清 のChlamydia trachomatisに 対す るIgG抗 体 をmicro-

plate immunofluorescence antibody technique(MFA)法 で測 定 した.男 子 の55%,女 子 の61%がIgG

抗体 陽性 で あ った.

2)男 子735検 体,女 子251検 体 を対 象 に患部擦 過物 か ら分離 培養 法及 び直 接蛍 光 抗体法(DFA)に よ り

抗 原検 索 を行 った.男 子 の34%,女 子 の22%にCtrachornatisが 検 出 された.

3)女 子 患者 の年 齢構 成 は男子 よ り若 か った.29歳 以下 の 女子患 者 は女子 抗原 陽 性者 の57%を 占め た.

序 文

従 来,Chlamydia trachomatis(C.trachomatis)

は 眼 疾 トラ コ ー マ の病 原 体 と され,環 境 衛 生 状 態

の 悪 い 発 展 途 上 国 で は い まだ に これ に よ る眼 疾,

失 明 な ど の頻 度 が 高 い1).一 方,先 進 国 に お い て は

眼 疾 よ りむ しろ 性 感 染 症(Sexually transmitted

disease:STD)の 病 原 体 と して 近 年 急 速 に 問 題

視 さ れ て きた1).CtrachomatisとSTDの 関 連 性

につ い て は1910年 代 初 頭 に封 入 体 結 膜 炎 新 生 児 の

結 膜,母 親 の 子 宮 頚 管 お よび 父 親 の 尿 道 に 同 じC

trachomatis封 入 体 が発 見 され て い る2).1970年 代

に入 り欧 米 で は非 淋 菌 性 尿 道 炎 の 増 加 に伴 って 再

認 識 さ れ る よ うに な り,1973年 に は 最 も頻 度 の 高

いveneral diseaseの 病 原 体 で あ る こ とが 明 らか

に な った3).そ し て 米 国 で の1981年 のC.tra-

chomatis感 染 症 は 淋 菌 感 染 症 の 数 倍 に達 し,年 間

罹 患 症 例500～1,000万 人 に な る と推 計 さ れ て い

る4).臨 床 材 料 か らのCtrachomatisの 培 養 細 胞

に よ る分 離 法 は1965年 に 確 立 さ れ た5).し か し培

養 法 に よ る検 索 は 費 用 の面 の み な らず 時 間 的 に も

負 担 が 大 き く,わ が 国 に お い て は2,3の 培 養 報

告6)～8)はあ る が,実 態 把 握 は そ れ 以 後 の 市 販 の

FITC標 識 モ ノ ク ロナ ール 抗 体 の 導 入 に よ って 本

格 化 した とい え る9).1987年 よ り厚 生 省 のSTDの

サ ー ベ イ ラ ン ス が始 ま り,そ の疾 病 別 件 数 比 に よ

る と ク ラ ミジ アは 淋 病32.0%に つ い で 多 く,24.8

%を 示 し て い る10).し か し1986年 度 の 全 国 的 規 模

で な さ れ た 淋 菌 とCtrachomatis感 染 症1,124

例 を 対 象 と し た 調 査 結 果 に よれ ばCtrachorna-

tisの 抗 原 検 出 頻 度(725例)は 淋 菌 の そ れ(211

例)よ り高 い11).前 者 の厚 生 省 の サ ー ベ イ ラ ン ス

で は 全 国539ヵ 所 定 点 す べ て に お い て ク ラ ミジ ァ

の検 索 が 行 わ れ て い る とは考 え に く く,ま た そ れ

らの 定 点 が ク ラ ミジ ア実 態 把 握 に最 適 の 施 設 で あ

る とは 限 ら な い.こ れ に対 して 後 者 は す べ て 病 原

体 検 索 が 行 わ れ た 結 果 で あ る.従 って わ が 国 の

別刷請求先 二(〒701-01)岡 山県倉敷市松 島577

川崎医科大学微生物学教室 別所 敬子

感染症学雑誌 第64巻 第1号

C.trachomatis感 染 症 の 疫学 調 査 81

STDと して の ク ラ ミジ ア と淋 菌 感 染 症 の 実 態 は

正 確 に 病 原 体 検 索 が 行 わ れ れ ば既 に 欧 米 型 に な っ

て い る もの と推 測 され る.わ れお れ ば1984年 以 来,

本 学 付 属 病 院 泌 尿 器 科,産 婦 人 科 並 び に 関 連 病 院

を 中 心 に送 付 され た 患 者 の血 清 並 び に 分 離 用 検 体

(患 部 擦 過 物)を 対 象 に 血 清 抗 体 価 を 測 定 す る と共

に,モ ノ ク ロ ナ ー ル抗 体 及 び 分 離 培 養 法 に よ る抗

原 検 索 を行 って い る.こ こ に1984年10月 か ら1988

年10,月 の4年1ヵ 月 の検 体 数 の推 移 及 び検 査 結 果

を ま とめ 報 告 す る.

材 料 と方 法

1984年10月 か ら1988年10月 ま で の 本 報 告 の血 清

抗 体 価 測 定 件 数 は 男 子1,399例,女 子463例 で あ っ

た.た だ し,こ れ らの 数 は1ヵ 月 以 内 に再 来 した

患 者1血清 を 同一 検 体 と して 集 計 した もの で あ る.

抗 体 価 測 定 は わ れ わ れ が確 立 した 間 接 蛍 光 抗 体 法

を原 理 とす るMFA法12)で 実 施 した.こ れ に 用 い

た 抗 原 はC.trachomatis L2/434/Buお よ びC.

psittaci Izawa13)で あ る.わ れ わ れ は抗 ク ラ ミジ ア

IgG,IgM,IgA抗 体 の うちIgG抗 体 の陽 性 率 が最

も高 い こ と をす で に 確 認 して い る(第5回 ク ラ ジ

ミア研 究会 発 表,1987年4月15日 東 京).従 っ て

こ こで は 抗 体 陽 性 率 と し てIgG陽 性 率 の み を 集

計 した.抗 体 陽 性 判 定 に はわ れ わ れ が 設 定 した 基

準 を 用 い た14).す な わ ち抗C.trachtmatis IgG抗

体 価 が 抗C.psittaci抗 体 価 よ り高 く,か つ1:8

以 上 を 示 す 場 合 をOtrachornatis抗 体 陽 性 と し

た.

抗原 検 索 は 男子735検 体,女 子251検 体 を 対 象 に,

患 部 擦 過 物 を 市 販FITC標 識 モ ノ ク ロー ナ ル 抗

体(Micro Trak)に よ る 直 接 蛍 光 抗 体 染 色 法

(DFA)とMcCoy細 胞 に よ る分 離 培 養 法 を既 報15)

に 従 い実 施 し,何 れ か 一 方 また は 両 方 陽 性 の場 合

を 抗 原 陽 性 と判 定 した.

成 績

1)抗 体 陽 性 者 数 の 推 移 と年 齢 別 陽 性 率

図1,2に 男 子 及 び女 子 の 月 別 患 者 数 及 び抗 体

陽 性 者 数 を示 した.男 子,女 子 と もに患 者 数,抗

体 陽 性 者 数 の季 節 的 変 動 に特 徴 は認 め られ な か っ

た.男 子 に お い て1986年 に 患 者 数,陽 性 者 数 共 に

増 加 の 傾 向 が み られ た の は 他 県 の 関 連 病 院 か ら の

検 体 が 加 わ った こ と に よ る も の で あ る.女 子 の

1985年1月 か ら4月 の ピー ク も同 様 の要 因 に よ る

も の で あ る.男 子 で は1987年11月 以 降 減 少傾 向 が

み られ た が,こ れ はAIDS関 連 の 報 道 が 盛 ん に行

わ れ た 時期 に一 致 し,マ ス コ ミ報 道 が 患 者 発 生 の

歯 止 め に な った もの と推 測 され る.男 女 共 に い ず

れ の季 節 に お い て も抗 体 陽 性 者,患 者 数 と もに20

歳 代 と30歳 代(20歳 か ら39歳)の 性 的 活 動 期 に あ

る年 齢 層 が 半 数 以 上 を 占め る傾 向 が うか が え る.

表1に 年 齢 別 に 患 者 数,,月 平 均 患 者 数,抗 体 陽 性

老 数 及 び そ れ ぞ れ の年 齢 に お け る抗 体 陽 性 率 を ま

と め る.男 子20～39歳 患 者 が 大 半 を 占 め(864/

1,399,61.8%),次 い で40歳 代(253/1,399,

18.1%),50歳 代(115/1,399,8.2%),!0歳 代(76/

1,399,5.4%)の 順 で あ った,女 子 に お い て は20

Fig. 1 Monthly transition of number of male-patient examined IgG antibody

from October 1984 to October 1988.

平成2年1月20日

82 別所 散予 他

Fig. 2 Monthly transition of number of female-patient examined IgG antibody

from October 1984 to October 1988.

Table 1 Number of patients and positive rate of IgG antibody to C. trachomatis in age-groups

歳 代(179/463,38.7%)の 患 者 が 顕 著 に 多 く次 い

で30歳 代(117/463,25.3%),40代(65/463,

14.0%),10代(30/463,6.5%)の 順 で,男 子 の

4G代,50代 の患 者 数 とや や 異 な る傾 向 が 認 め られ

た.各 年 齢 層 の 抗 体 陽 性 率 は い ず れ もC.tra-

chomatis感 染 を 疑 う患 者 で あ る と ころ か ら,男 子

50歳 代47%か ら10歳 代 の63%,女 子 新 生 児46%か

ら10歳 代 の83%と 高 率 を示 した.男 女 そ れ ぞ れ の

陽 性 率 は55%,61%で あ っ た.

2)抗 原 陽 性 者 の推 移

図3,4に 抗 原 検 索 の結 果 を 示 す.各 月 の 抗 原

陽 性 率 は男 子6～100%,女 子0～100%の 間 で 推

移 した が,全 期 間 中 の抗 原 陽 性 率 は 男子34%,女

子22%で あ った.抗 体 検 索 同 様 男 女 と も に一 定 の

季 節 的 変 動 は み られ な い.男 子 は1987年11月 以 降

は 抗 体 検 索 に お け る推 移 と同 様 に患 者 数 が 減 少 し

た.し か し,女 性では87年 以降患者数は増加した.

これは産婦人科由来の検体数の大幅な増加 によ

る.

3)抗 原陽性者の抗体陽性率

抗体測定数の少なかった小児をのぞき,抗 原 と

抗体を同時に検索で きた抗原陽性者の抗体陽性率

は男子68.6%(164/239),女 子93.8%(45/48)で

あった.

4)抗 体陽性者及び抗原陽性者の年齢構成

図5Aに 男子患者,抗 体陽性老な らびに抗原陽

性者の年齢構成比を示す.患 者数,抗 体陽性者数

及び抗原陽性者共に20歳 代 と30歳代 がそれぞれ

30%以 上を占める.こ れに対 して女子(図B)で

は20歳 代が受診数の38.7%,抗 体陽性者数,抗 原

陽性者数は共に40%以 上を示 した.

図5Cに 垂直感染による小児患者以外の抗体陽

感染症学雑誌 第64巻 第1号

Ctrachomatis感 染 症 の疫 学 調 査 83

Fig. 3 Monthly transition of number of male patient examined C. trachomatis

antigen from December 1984 to October 1988.

Fig, 4 Monthly transition of number of female patient examined C. trachomatis

antigen from October 1984 to October 1988.

Fig, 5 Age distribution of C. trachomatis patients

Male B.Female C,antibody Antigen

性者の年齢構成比を男女で比較 した.女 子抗体陽

性者の うち19歳 以下と20歳代が占める割合は男子

のそれ より高 く,女 子30歳 代は同20歳 代 より低率

であった.抗 原陽性年齢構成比を男女で比較 して

図5Dに 示 した.男 子では20歳 代から40歳代が大

半を占めるのに対 して女子では20歳 未満から30歳

平成2年1月20日

84 別所 激子 他

Fig. 6 Comparison of age structures of C. trachomatis positive-patients.

A. Male

(1) (ii) (iii)

B.Female

(i) (ii) (iv) (v) (vi) (iii)

(i): this study, (ii) : Kumamoto 1987 (16), (iii) : Kumamoto et al., 1988 (11) Anage group (40-49)was amalgamated into lower age group (30-39), (iv):

Noguchi 1987 (17), (v) : Kobayashi et al., 1987 (18), (vi) : Shiina et al., 1986(19) The age groups were divided into 5 groups, such as 20, 21-30, 31-40, 41-50 ,> 50.

代 が大 半 を 占 め,中 で も20歳 代 が44.8%,29歳 以

下 が57%を 占 め た.こ の結 果 は 女 子 抗 原 陽 性 者 は

男 子 よ り若 年 層 に 多 い こ とを 示 し て い る.既 知 報

告 例 の 抗 原 陽 性 者 の 年 齢 構 成 を わ れ わ れ の 結 果 と

比 較 し図6A,Bに 示 した.報 告 者 に よ り年 齢 区 分

が 多 少 異 な る もの の,い ず れ の 報 告 例 に お い て も

女 子 抗 原 陽 性 者 の 年 齢 構 成 は 男 子 よ り若 い 傾 向 を

示 した.特 に,女 子30歳 以 下(19歳 以 下 と20歳 代)

で は56.6%(図6.B.v)～76.1%(図6.B.iv)

の 高 い 割 合 を 占め て い る.

考 察

わ れ わ れ の4年 間 の 結 果 か ら 男 子Ct箔a-

chomtis抗 原 陽 性 率 は34%,女 子22%,抗 体 陽 性

率 は 男 子55%,女 子61%と 抗 原 陽 性 率 は男 子 が 高

く,抗 体 陽 性 率 ぱ 逆 に 女 子 が 高 い とい う結 果 を 得

た.し か し,男 子 抗 原 陽 性 者 の抗 体 陽 性 率 は68.6%

で あ った.換 言 す れ ぽ,抗 原 陽 性 者 は 抗 体 陽 性 者

の1.46倍 に な る.こ の値 か ら男 子 患 者 数 を推 定 す

れ ぽ 女 子 を 上 回 り受 診 患 者 の80%に 達 す る.患 者

数,抗 体 陽 性 者 数 及 び 抗 原 陽 性 者 数 の 推 移 に 大 き

な変 動 が 認 め られ な い こ とか ら,1984年 に は 既 に

本 学 付 属 病 院 を 中 心 とす る地 域 に お い て もSTD

病 原 体 と してC.traachnatisが 広 く蔓 延 し て い た

と推察 される.

1987年11月 より男子抗体検索数,抗 原検索数 と

もやや減 少の傾向が見 られ るが,女 性 の場合は

1987年 以降抗原検索数が増加した.こ れは臨床医

の関心 とクラ ミジアに関す る報道に よる一般の

STDに 関す る認識の変化や関心の増大を反映 し

ているように思われる.今後 ますます広範なSTD

に関する知識の啓蒙が必要であることは論をまた

ない.

患者数,抗 原陽性者数,抗 体陽性者数共に20歳

代30歳 代が大 きな割合を占める.女 子の年齢分布

は男子に比べ若 く,特 に20歳 代が大 きな割合を占

めるわれわれの結果は全国的傾 向とよく一致 し

た.ま た19歳 以下の女子 の抗体陽性率 は最 も高

かった.わ れわれの検査では,そ のシステム上患

者の職業を知 ることはできないが,従 来の報告に

よると大都会では女子学生の抗原陽性率が高いこ

とが指摘されている17)19).これ らの若い女子世代

の感染は次世代にまで影響を及ぼすことになるた

め,今 後共 この層の検索と早急な対応は重要であ

ろ う.

Ctnchomtisの 国外及び国内での非淋菌性尿

道炎(nongonococcal urethritis:NGU),淋 菌性

感染症学雑誌 第64巻 第1号

Ctmchomatis感 染症 の疫 学調 査 85

尿 道 炎(gonococcal urethritis:GU)及 び健 常

control群 に 於 け る 分 離 率 はNGUで は27～69%,

GUで4～37%,control群 で は0～12%8)20)で あ

り,わ れ わ れ の 男 子 の抗 原 陽 性 率 も この 範 囲 に含

まれ る.女 子 に 関 す るわ れ わ れ の 結 果 も既 報 に み

る 産 婦 人 科 外 来 患 者 を 対 象 と し た4.219)

～13%17) ,PID30.8%21),非 淋 菌 性 子 宮 頚 管 炎

32.5%16),札 幌 の 風 俗 営 業 接 客 女 性 の36.5%16)の

範 囲 に あ った.ま た,わ れ わ れ の得 た 抗 体 陽 性 率

は 諸 家 の 報 告 の 中 で 男 子 健 康 成 人22)23),一 般 婦 人

科 外 来 患 者 陽 性 率18)22)よ り高 く,男 子highrisk群

や 風 俗 営 業 接 客 女 性21)よ り低 く,Ctmchomatis

疾 患 群22)～24)の値 に近 い.以 上 の 結 果 か ら,C.tm-

chomatis感 染 に 関 す る 岡 山 県 に お け る 地 域 特 異

性 は な く,国 内 の平 均 的 様 相 を 示 し て い る とみ な

され る.

C.tmchomatisは テ トラサ イ ク リン系 や マ ク ロ

ラ イ ド系 抗 生 物 質 に対 し高 い感 受 性 を 示 し,こ れ

らの 適 正 な投 与 に よ っ て,疾 病 は完 治 で き る25).し

か し,抗 体 に よ る防 御 効 果 は 期 待 で きず,さ らに

は 女 子 で 無 性 状 あ る い は 感 染 に 気 付 か ぬ 者 も 多

い26).従 っ て か な りの感 染 者 を 検 出 で き る 現 状 で

は担 当 数 の 潜 伏 感 染 あ る い は 無 症 候 感 染 も予 測 さ

れ,Ctmchomatisに よ るSTDは 更 に増 大 す る

こ とが懸 念 され る.

謝辞:検 体検査 にご協 力頂 いた本学付属病院泌尿器科田

中啓幹教授,産 婦人科小川重男教授 をはじめ とす る諸先生

並 びに水島中央病院泌尿器科,産 婦人科の諸先生 に深謝致

します.ま た,デ ーター集計に ご協力 いただいた当教室村

上広子氏にお礼 申し上げます.

本研究は川崎医科大学 プロジ ェク ト研究60-205,61-701

の援助を うけた.

文 献

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Epidemiological Survey ofChlamydia trachomatis Infections from 1984 to 1988

Hiroko BESSHO & Akira MATSUMOTODepartment of Microbiology, Kawasaki Medical School, Kurashiki, Japan

We continued the epidemiological survey on sexually transmitted disease due to Chlamydiatrachomatis in Okayama Prefecture. The results obtained from October 1984 to October 1988 arebriefly summarized in this paper.

1) Sera from outpatients with suspected chlamydial infections were tested for IgG antibodies toChlamydia trachomatis by the microplate immunoluorescence antibody technique (MFA). Fifty fivepercent of the male and 61% of the female patients were positive for anti C. trachomatis IgG.

2) Clinical swabs obtained from 735 males and 251 females were examined for Chlamydiatrachomatis antigens by the isolation method and direct immunofluorescence tests (DFA) were carriedout simultaneously. C. trachomatis was recovered from 34% of the male and 22% of the female patients.

3) The age structure of the female patients was younger than the male patients. Female patientsunder 29 years of age were 57% of all female antigen-positive cases.

感染症学雑誌 第64巻 第1号