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現代のビジネスにおいて、セキュリティの強化は不可欠の要素。情報漏えいやマルウェアなど による被害を確実に防ぐ取り組みが求められます。ネットワークインテグレータ大手のネットワ ンシステムズ株式会社(以下、ネットワンシステムズ)様でも、こうした課題を解消すべく、業務 端末のシンクライアント化に着手しました。同社はネットワークのエキスパートだけに、今回の プロジェクトでも社内スタッフによる自社構築を実施。そのためのプロダクトとして選ばれたの が、ネットワールドが提供するデスクトップ仮想化ソリューション「Citrix XenDesktop」です。 ビジネスの安心・安全を守ると同時に、運用管理の負荷軽減や業務効率化も実現。今後は社内 構築で培った経験とノウハウを、顧客向けのソリューションにも活かしていく予定です。 Citrix XenDesktop + VMware ESXによる シンクライアント環境を自社にて構築 グループ3000台への展開を目指す 通信キャリアや大企業・自治体などの大規 模ユーザを中心に、高品質なネットワークソ リューションを提供するネットワンシステムズ。日 本のネットワーク業界におけるリーディング・カン パニーである同社では、社内ICTインフラの改 善・強化にも積極的に取り組んでいる。2008 年春には、社内の業務端末のシンクライアント 化に着手した。システム企画グループ IT部 第 2チーム 課長 渡邊 薫氏は、その背景を「情報 漏えいやウイルスなどによる被害が社会問題 化する中、クライアントセキュリティの強化が重 要な経営課題になっています。当社としても、ビ ジネスの安心・安全を確保すべく、シンクライア ントの導入に踏み切りました」と説明する。 シンクライアント化の取り組みは、クライアン トPCの運用管理負荷を軽減する切り札として も大きな期待が掛けられた。システム企画グ ループ IT部 第2チーム 村中 智祐氏は「社 内では数千台に上るPCが稼働しているため、 ソフトウェアのアップデートやヘルプデスクなど の作業に、大変な時間と工数が掛かっていま した」と振り返る。本来、企画・戦略業務に注 力すべきIT部門が、PCの対応に追われるよう な状況は決して望ましいものではない。同社で はこうした状況を打破すべく、クライアント環境 の抜本的な改革に乗り出した。 もっとも、実際に取り組みを進めていく上で は、解決すべき問題もいくつか存在していた。 セキュリティ強化に絶大な効果が期待できる シンクライアントだが、現場のユーザとしては、 出張や外出の際に自分のノートPCなどを利 用して業務を行いたいというニーズも強い。 「セキュリティの強化は大前提ですが、それと 同時に経営トップからは、いつでも・どこでも快 適に業務が行える環境も目指すようにとの指 示がありました」と村中氏は語る。 これを実現できるソリューションとして選ばれ たのが、ネットワールドが提供するデスクトップ 仮想化ソリューション「Citrix XenDesktop」 である。商品開発グループ 応用技術本部 第 5応用技術部 DCエンジニアリングチーム 知 念 紀昭氏は、製品選択のポイントを次のよう に説明する。「Citrix XenDesktopは画面転 送型のソリューションであるため、サーバ側のリ ソースをより有効に活用できます。また、クライ アントOSの仮想化によって運用管理性を向 上できる点や、 ICAプロトコルの帯域占有率の 低さなども決め手になりました」。 さらに、もうひとつポイントとなったのが 、 XenDesktopがマルチハイパーバイザに対応 している点だ。「今回は構築時点での導入実 績や安定性の面から『VMware』を採用してい セキュリティ強化を目指し シンクライアント化に着手 「Citrix XenDesktop」を採用し クライアントPCを仮想統合 :東京都品川区東品川2-2-8 :1988年2月1日 U R L :http://www.netone.co.jp/ 事業概要: ネットワンシステムズ株式会社 コンサルティングから設計・構築、運用支 援、各種ネットワーク機器の販売、教育に 至るまで、ネットワークに関わるサービスを ワンストップで提供するソリューションプロ バイダ。近年ではサーバ、ストレージや仮 想化の分野にもビジネスを拡大し、顧客 企業の多様なニーズに応え続けている。 <企業概要> ネットワンシステムズ株式会社 ネットワンシステムズ株式会社 システム企画グループ IT部 第2チーム 課長 渡邉 薫 ネットワンシステムズ株式会社 商品開発グループ 応用技術本部 第5応用技術部 DCエンジニアリングチーム 知念 紀昭 ネットワンシステムズ株式会社 システム企画グループ IT部 第2チーム 村中 智祐 Citrix XenDesktop 導入事例 企業イメージ

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 現代のビジネスにおいて、セキュリティの強化は不可欠の要素。情報漏えいやマルウェアなどによる被害を確実に防ぐ取り組みが求められます。ネットワークインテグレータ大手のネットワンシステムズ株式会社(以下、ネットワンシステムズ)様でも、こうした課題を解消すべく、業務端末のシンクライアント化に着手しました。同社はネットワークのエキスパートだけに、今回のプロジェクトでも社内スタッフによる自社構築を実施。そのためのプロダクトとして選ばれたのが、ネットワールドが提供するデスクトップ仮想化ソリューション「Citrix XenDesktop」です。ビジネスの安心・安全を守ると同時に、運用管理の負荷軽減や業務効率化も実現。今後は社内構築で培った経験とノウハウを、顧客向けのソリューションにも活かしていく予定です。

Citrix XenDesktop + VMware ESXによるシンクライアント環境を自社にて構築グループ3000台への展開を目指す

 通信キャリアや大企業・自治体などの大規模ユーザを中心に、高品質なネットワークソリューションを提供するネットワンシステムズ。日本のネットワーク業界におけるリーディング・カンパニーである同社では、社内ICTインフラの改善・強化にも積極的に取り組んでいる。2008年春には、社内の業務端末のシンクライアント化に着手した。システム企画グループ IT部 第2チーム 課長 渡邊 薫氏は、その背景を「情報漏えいやウイルスなどによる被害が社会問題化する中、クライアントセキュリティの強化が重要な経営課題になっています。当社としても、ビジネスの安心・安全を確保すべく、シンクライアントの導入に踏み切りました」と説明する。 シンクライアント化の取り組みは、クライアントPCの運用管理負荷を軽減する切り札としても大きな期待が掛けられた。システム企画グループ IT部 第2チーム 村中 智祐氏は「社内では数千台に上るPCが稼働しているため、ソフトウェアのアップデートやヘルプデスクなどの作業に、大変な時間と工数が掛かっていました」と振り返る。本来、企画・戦略業務に注力すべきIT部門が、PCの対応に追われるような状況は決して望ましいものではない。同社ではこうした状況を打破すべく、クライアント環境の抜本的な改革に乗り出した。

 もっとも、実際に取り組みを進めていく上では、解決すべき問題もいくつか存在していた。セキュリティ強化に絶大な効果が期待できるシンクライアントだが、現場のユーザとしては、出張や外出の際に自分のノートPCなどを利用して業務を行いたいというニーズも強い。「セキュリティの強化は大前提ですが、それと同時に経営トップからは、いつでも・どこでも快適に業務が行える環境も目指すようにとの指示がありました」と村中氏は語る。 これを実現できるソリューションとして選ばれたのが、ネットワールドが提供するデスクトップ仮想化ソリューション「Citrix XenDesktop」である。商品開発グループ 応用技術本部 第5応用技術部 DCエンジニアリングチーム 知念 紀昭氏は、製品選択のポイントを次のように説明する。「Citrix XenDesktopは画面転送型のソリューションであるため、サーバ側のリソースをより有効に活用できます。また、クライアントOSの仮想化によって運用管理性を向上できる点や、ICAプロトコルの帯域占有率の低さなども決め手になりました」。 さらに、もうひとつポイントとなったのが、XenDesktopがマルチハイパーバイザに対応している点だ。「今回は構築時点での導入実績や安定性の面から『VMware』を採用してい

セキュリティ強化を目指しシンクライアント化に着手

「Citrix XenDesktop」を採用しクライアントPCを仮想統合

所 在 地 : 東京都品川区東品川2-2-8設 立 : 1988年2月1日U R L : http://www.netone.co.jp/事業概要:

ネットワンシステムズ株式会社

コンサルティングから設計・構築、運用支援、各種ネットワーク機器の販売、教育に至るまで、ネットワークに関わるサービスをワンストップで提供するソリューションプロバイダ。近年ではサーバ、ストレージや仮想化の分野にもビジネスを拡大し、顧客企業の多様なニーズに応え続けている。

<企業概要>

ネットワンシステムズ株式会社

ネットワンシステムズ株式会社システム企画グループIT部 第2チーム 課長

渡邉 薫 氏

ネットワンシステムズ株式会社商品開発グループ応用技術本部 第5応用技術部DCエンジニアリングチーム

知念 紀昭 氏

ネットワンシステムズ株式会社システム企画グループIT部 第2チーム

村中 智祐 氏

Citrix XenDesktop 導入事例

企業イメージ

この印刷物は再生紙を使用しています。 *記載されている会社名および製品名、ロゴは各社の商標または登録商標です。

2010年3月

E-mail: [email protected]: http://www.networld.co.jp/

お問い合わせ先

ますが、将来的にはXenServerやHyper-Vを選択することも可能です。こうした柔軟性の高さも高く評価しました」と知念氏。また、今回のパートナーにネットワールドを選んだ理由を、知念氏は「ネットワールドはCitrixやVMwareなど仮想化関連ソリューションに強く、情報提供や問い合わせ対応のレスポンスも非常に速い。他の企業と組む考えは全くありませんでした」と続ける。

 Citrix XenDesktopによるシンクライアント環境は、2008年9月より本稼働を開始。プロジェクトの第一弾として、120台のPCをシンクライアント専用端末に置き換えた。今回構築された環境では、①Wyseシンクライアント端末を社内で利用する、②会社から貸与されたPCを社内で利用する、③自己所有PCやスマートフォンで社外からアクセスする、という3つのパターンがサポートされている。まず①のパターンでは、システムを利用するユーザとデスクトップの関連付けを行う「Citrix Desktop Delivery Controller」で認証を行った後、Wyseシンクライアント端末から仮想PCへのアクセスを行う。②のパターンでは、あらかじめ端末側にクライアントソフトウェア「Citrix Desktop Receiver」をインストールしておき、Web Interfaceサーバ経由で仮想PCを利用する。最後の③のパターンも基本的な動作は②と同じだが、こちらは社外からのアクセスとなるため、「Citrix Secure Gateway」とRSA Security社のワンタイムパスワードシステム「SecurID」を用いて、ユーザ認証や通信の暗号化を行っている。 ユーザが利用する仮想PC環境については、「Citrix Provisioning Server」で一元管理。標準化された仮想PCのイメージを全員に配信することで、環境の統一化と運用管理工数の削減を図っている。ちなみに、取材時点では、OS+オフィスソフトというシンプルなイメージと、これに特定部門のみが利用する業務アプリケーションを加えたイメージの2種類が用意されていた。「PC環境の乱立を避けるためにも、イメージの数はなるべく絞りたい」と村中氏。もっとも、今後展開が進むに連れて、シンクライアントで利用する業務アプリケーションの

種類も増えてくることが予想される。「そこで今後は、『Citrix XenApp』によるアプリケーション配信も行っていく予定です」(村中氏)。

 Citrix XenDesktopを導入したことで、PCの盗難・紛失などによる情報漏えいリスクは大幅に低減。周辺機器の使用も制限されており、社内配布の指紋認証装置付きUSBメモリ以外のデバイスに、データを書き出すことはできなくなっている。「今回のシンクライアント化は、IT統制を徹底させる上でも大きな効果がありました。ISMS認証の審査員からも、非常に高い評価を頂いています」と渡邊氏はにこやかに語る。 また、運用管理コストの削減にも大きく貢献している。人事異動に伴う設置・設定作業が不要になった上、PCの内蔵HDD障害などのトラブルもなくなった。さらに、ソフトウェアのアップデート作業やバックアップ業務の一元化、省スペース・省電力化など、様 な々効果が挙がっている。 さらに、もう一つの懸案であった、場所や時間の制約を受けることなく業務が行える環境も実現。「Citrix XenDesktopの採用により、iPhoneからも全ての社内システムを利用できるように構成することができました。遠隔地の地方拠点やモバイルからアクセスした際のレスポンスにも、まったく問題はありません」と渡邊氏。ファイルサーバも同じデータセンタ内に置かれているため、ファイルへのアクセスも以前より速くなった。ユーザからの評判も非常に高く、自分の端末もシンクライアントにして欲しいという要望が相次いでいるとのことだ。

 システム構築の過程では、仮想PCのイメージをどのように作成するかなど、頭を悩ませる点も多かったという。「しかし、こうした経験が、今後お客様に対してソリューション提供を行う際の貴重なノウハウになりました。実体験を元にしたご提案ができますので、シンクライアント化をお考えの際には、ぜひ当社にご相談を頂きたいですね」と知念氏は力強く語る。 同社では、プロジェクトの第二弾として、2010年度にさらに400台をシンクライアント化。将来的にはすべてのPCを置き換えると同時に、グループ企業で稼働するPC3000台へも展開を拡げていく構えだ。渡邊氏は今後の抱負を「高いセキュリティを維持しつつ、現場のユーザが働きやすい環境を実現できれば。また、お客様へのソリューションに役立つよう、社内での経験もさらに蓄積していきたい」と語った。

本    社  〒101-0051 東京都千代田区神田神保町2-4        オリックス神保町ビル        TEL:03-5210-5085,5020,5031,5095

西日本事業所  〒530-0047 大阪市北区西天満4-14-3        住友生命御堂筋ビル        TEL:06-6367-5631

中 部 支 店  〒450-0003 名古屋市中村区名駅南1-23-3        第2アスタービル        TEL:052-588-7611

九 州 支 店  〒812-0013 福岡市博多区博多駅東2-6-1        九勧筑紫通ビル3階        TEL:092-461-7815

社内・社外のどこからでもセキュアなアクセスが可能

セキュリティと利便性を両立コスト削減にも効果を発揮

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