cmsは何年間使えるのか?コーポレートサイトにおけるcms導入のすべてを教えます(cms...
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『CMS Conference 2008』講演資料 2008-11-26TRANSCRIPT
1© 2008 Makoto Shimizu
CMS Conference 2008
CMSは何年間使えるのか?
コーポレートサイトにおけるCMS導入のすべてを教えます
2008-11-26楽天株式会社 編成部
清水 誠
© 2008 Makoto Shimizu 2
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概要
企業におけるWebの重要性は高まるばかりだ。製品やサービスに関する
リッチで新鮮なコンテンツの掲載が売上を左右する一方、業務に直結し
たWebアプリケーションも増えつつある。
Web知識の少ないコンテンツオーナーが投入するコンテンツ
の品質を確保するにはどうしたらいいのか?
静的ページと動的システムでコンテンツを共有する方法は?
サイト規模の拡大を見越した対策の落とし所は?
CMSは何年間使えるのか?
コーポレイトサイトならではの要件を整理しつつ、コンテンツの効果的な
管理方法やCMSの使いこなし術について、筆者の経験や世界のトレンド
を交えてご紹介する。
© 2008 Makoto Shimizu 3
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自己紹介(CMS関連の知識経験)
1. Web暦13年:マーケ・制作・開発・IA コンテンツ制作・管理の現場を体験
2. 最近は事業者側において
立ち上げや改善プロジェクトを推進中
3. US最先端のコンテンツ管理(ECM)を
日本主導で立ち上げた経験
4. 個人サイトでOSSのブログ・CMSを実験
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Agenda
1. 「コンテンツ」とは?
コンテンツとデータの違い
後回しにされてきたコンテンツ管理
2. 「管理」の意義
管理できていますか?
例:株価が急落
3. CMS使いこなし術 ×7
背景、対策、推奨アプローチ
4. 成功するコンテンツ管理のために
5. 参考
© 2008 Makoto Shimizu 5
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「コンテンツ」とは?
人から人へ伝えるための情報
非定型・非構造型
変化する生物
相手や時期、目的、見せ方によって変化
編集を加え続ける必要がある
バリエーションやバージョン等の派生物が多い
コンテンツは管理が難しい
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後回しにされてきたコンテンツ管理
データ: 扱いやすいためシステム化が進行
コンテンツ: 箱(ファイルサーバ)だけ用意
「クリエイティブな人間に任せておこう」
「手作業や運用でカバーできる」
コンテンツの量や多様性、重要度が増大
ところが…
高まるニーズを受けてソリューションが発達
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Webコンテンツは管理できていますか?
全ページ数/ファイル数を常に把握している
オーナー不明のコンテンツは1ページも無い
Webサーバ上に不要ファイルがひとつも無い
どの画像がどこで使われているか調べられる
価値の低くなったコンテンツを特定できる
コンテンツは管理が難しいという認識が必要
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例:コンテンツの管理不足で株価が急落
あるサイトに誤って再掲載された6年前の記事がク
ロールされ、Googleニュースに掲載された
一気に3ドルまで下落(700%)
株価が急落
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CMS使いこなし術
1. 公開終了・廃棄まで管理する
2. 素材をアセット化する
3. コンテンツを部品化する
4. 他のシステムと連携させる
5. コンテンツの品質を高める仕組みづくり
6. コンテンツ管理を分担する
7. 貯めるべきはコンテンツ。システムではない
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1.公開終了・廃棄まで管理する
背景
公開(追加と更新)しか管理していない場合が多い
貯める一方では長期的な管理ができない
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1.公開コンテンツ以外も管理する
対策
公開終了後の保管・アーカイブ・廃棄まで管理する
作成 配信 保管 廃棄
2~3週間
2~3週間
3日
3ヶ月
更新頻度
製品カタログ
製品紹介
プレスリリース一覧
会社情報
内容
販売終了後
6ヶ月
マーケ T.A327
∞マーケ M.S16
広報部 C.S
社長室 A.T
オーナー
15
1
ページ数
3年間3
∞1
保管期間
期限を設定=コンテンツの価値を明確にする
オーナーと期限を設定し、
オーナーは定期的に棚卸しを行う
退職や異動時は必ず引継ぎを行う
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2.素材をアセット化する
背景
デバイスや実装技術が増えて複雑化する一方、発信するコ
ンテンツはあまり変わらない 使い回しが増えている
原稿や素材の方がより頻繁に編集され、派生していく
デジタル情報は複製が簡単だが、変更や維持管理のコスト
が上昇、情報漏えいや誤配信も増えていく
コンテンツの量
管理
・制
作コスト
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2.素材をアセット化する
対策
メディアやページに依存しない汎用的な素材を作る
画像は高解像度、レイヤーを残す
同じものは一元管理
何がどこで使われているかを把握する
アセット レイアウト
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参考:DAM(デジタルアセット管理)を使うと…
メタデータ検索や関連付け、自動変換が可能
変換前TIFF
3.サイズ
拡大
4.JPEG変換
1.余白を
除去
2.縮小
回転
レイヤー追加、ウォーターマーク追加、XMP抽出なども
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3.コンテンツを部品化する
タイトル
本文
タイトル
リード
本文
関連
ブログ CMS
背景
ページ管理 と コンテンツ管理 は異なる
細分化は手間がかかり、メンテが大変
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3.コンテンツを部品化する
対策
コンテンツ構造を柔軟に変更できるCMSを選ぶ
構造の定義をGUIで行える
• DB構造を意識する必要がない
ネックになるのは既存コンテンツの移行
テキストの構造化はXMLが便利
トピックベースのDITAが有望?
テンプレートの部品化も必要
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参考:コンテンツの整理と部品化は時間がかかる
コンテンツの定義・収集・整理・加工・入力に2年
配信の自動化
(WCM・DTP)
コンテンツのアセット化
20072004 2005 20082006
プロセスの定義と改善
標準化 DAM
WCM
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4.他のシステムと連携させる
背景
サイトがビジネスに直結。ECやCRM、基幹連動、
コミュニティ機能など、動的なページは増える一方
静的なページのみをCMSで管理するのは消極的
静的・動的を問わず、コンテンツを一元管理したい
DBや基幹
一括インポート
PC/Mac リポジトリ
Web
DTP
Webアプリ
15:10
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4.他のシステムと連携させる
対策
動的プログラムに対してコンテンツを受け渡す
XML変換して配信、 アプリやAJAXから読み込む
CMS Web
アプリXML
HTML
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4.他のシステムと連携させる
対策
動的プログラムに対してコンテンツを受け渡す
XML変換して配信、 アプリやAJAXから読み込む
配信時にDB更新できるECM系のCMSを使う
CMS Web
アプリ
DB
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4.他のシステムと連携させる
対策
動的プログラムに対してコンテンツを受け渡す
XML変換して配信、 アプリやAJAXから読み込む
配信時にDB更新できるECM系のCMSを使う
コンテンツ入出力のAPI(REST等)を用意する
CMS WebAPI
他のシステム
Web
DTPアプリ
API
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4.他のシステムと連携させる
対策
保管リポジトリと変換・配信機能を分離する
プログラムとして配信する
例:プログラム部分をテンプレート化し、
PHPファイルとして配信する
WCM HTML
リポジトリ
PHP
保管・管理 変換・配信
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5.コンテンツの品質を高める仕組みづくり
背景
入力
リッチテキストエディタを使うと無法状態に
ワークフロー
承認を行ったのに、確認不足で事故が発生
誰が何をどうレビューするのかが不明確
レビューや承認のワークフローが形骸化
自分でレビューし自分で承認?
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5.コンテンツの品質を高める仕組みづくり
対策
リッチテキスト(WYSIWYG)エディタは、使えるボタンをカスタマイズする
<b>ではなく<strong>CSS対応
項目ごとに使えるスタイルをON/OFFできるCMSを使う
例:概要文は太字のみ、本文は表・リストも許容
© 2008 Makoto Shimizu 25
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5.コンテンツの品質を高める仕組みづくり
対策
差分をレビューできるようにする
レビュー結果をビジュアルで効率よく伝える
ワークフローはボトルネックにならないように、スキップや事後レビュー版も用意する
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参考:無料でも使えるアノテーション
9つのツールをWeb担当者フォーラムにて紹介予定
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6.コンテンツ管理を分担する
背景
コンテンツオーナーがコンテンツを直接投入すれば公開時
間を短縮できる?実際は難しい
制作部門がボトルネックになりがち。依頼側は原稿が遅れ
て不完全、丸投げでレビューしない、度重なるASAP指定。
受ける側は長時間労働、被害者意識を持つ
依頼者は自己責任でコンテンツの管理業務を担うべき
対策
プロセスを固めてから管理を引き継ぐ
社内サポート体制を確立する
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7.貯めるべきはコンテンツ。システムではない
背景
M&A、会社や組織の統廃合、サービスや会社の
新規立ち上げなど、ビジネスは急速に変化してい
る。マーケティング手法や技術も進化しつつある
大規模なCMS導入の結果、テンプレートやワーク
フローが変更しにくくなるのは好ましくない
システムや機能を貯めると、足かせになってしまう
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7.貯めるべきはコンテンツ。システムではない
対策
変更に強いCMSを選ぶ
サイト構造やデザインテンプレートの変更・テストをシミュ
レートし、時間とコストを下げておく。手順が明確、リスク
が少ない、作業量が少ない、は変更を奨励する条件
乗換えを想定しておく
構造化されたコンテンツを取り出す方法を選定・導入前
に確認しておく
CMSを無理に一本化しない。Best of Breed戦略(サイトごと
に最適なCMSを入れる)
CMSにすべてを求めない
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成功するコンテンツ管理のために
完璧な要件定義は不可能、と理解する
人間の想像には限界がある手探りで少しずつ。ただしビジョンは大きく
フェーズを分けて導入
サイトやプロセス、意識を進化させていく
機能や技術はドライに使いこなす
思い入れを持たない運用が重要。継続的な改善を
導入は一瞬、運用は永続的変化を受け入れる
変化は良いこと、という意識を事業者側が主体的・戦略的に推進すべき
丸投げは失敗の元
事業や運用を最も理解できるのは事業者自身
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参考:主体的・戦略的な取り組みの事例
全社的なグローバル展開
US本社に提案し、グローバルプロジェクト化
外圧をテコに国内でも推進を強化
組織体制を変更
アセットの制作・管理・活用を分割
個人の評価システムとの連動
© 2008 Makoto Shimizu 32
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参考:主体的・戦略的な取り組みの事例
積極的なメディア展開のための先行投資
アセットを蓄積し、効率良いメディア展開を可能に
シングルソース、CRM、デジタル化の推進
コンテンツの量
制作・管理のコスト
投資するほど有効活用できる
© 2008 Makoto Shimizu 33
CMS Conference 2008
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ご清聴ありがとうございました
ご意見・ご感想・ご質問は「実践CMS★IA」まで
http://www.cms-ia.infoより詳しい内容に関しては、
他の著書もご参照ください(次項)
© 2008 Makoto Shimizu 34
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著書
MdN Web STRATEGY『実践CMS導入・運用ガイド』
http://www.mdn.co.jp/content/blank/101/149/1. CMSの要件は何を定義すべき?
2. ツールの評価から運用上の問題点を見極めよう
3. CMSで解決できる分類・ナビゲーションの課題とは
4. ドキュメント管理で生産性をUP5. ワークフローの本当の意義とは
6. 資産としてのテンプレート
7. 複雑化するサイト配信
8. DAMとCMSでシングルソースを実現
9. コンテンツ移行をスムーズに進めるためのプランニング
10. 使いやすさの最先端?気になる3種類のCMSをレビュー
11. SOA流のCMS連携術
12. ECMの本命?ようやく動き出したOracleのCMSを徹底レビュー
13. CMSの真価はコンテンツの構造化にあり
© 2008 Makoto Shimizu 35
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著書
Web担当者Forum『ステップ式!CMS活用はじめの一歩』http://web-tan.forum.impressrd.jp/l/2499
1. コンテンツの理解から始める導入準備
2. ベンダーよりもCMSに詳しくなる!
4つのステップで進めるCMSの情報収集
3. CMS導入の提案を社内で通すための7つの説得手法
4. RFPでは失敗する? CMSをうまく選ぶためのチェックリスト
5. CMSの可能性を最大化するためのWeb担当者の心得
6. CMS導入でのコンテンツ移行を成功させるポイント
7. CMS導入はゴールではなくスタート、その「運用」の秘訣とは
『Webのレビューに便利なオンライン付箋ツール』http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2009/02/20/4875
© 2008 Makoto Shimizu 36
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著書
ロフトワーク WebEXP.jp『CMSとIA〜デジタル時代を生き抜く情報整理術』
1. CMSとIAの接点:溢れる情報を整理しようhttp://www.webexp.jp/feature/200811/20081125_cmsia1.html
2. コンテンツ管理の本質:リポジトリとはhttp://www.webexp.jp/feature/200902/20090203_cmsia2_1.html
3. 大量の音楽ファイル(MP3)をCMS流に管理するhttp://www.webexp.jp/feature/200906/20090629_cmsia3.html