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各種がん

患 者 さんとご 家 族 の 明日のために

132

多た

発は つ

性せ い

骨こ つ

髄ず い

腫し ゅ

受診から診断、治療、経過観察への流れ

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 がんの診療の流れこの図は、がんの「受診」から「経過観察」への流れです。大まかでも、流れがみえると心にゆとりが生まれます。ゆとりは、医師とのコミュニケーションを後押ししてくれるでしょう。あなたらしく過ごすためにお役立てください。

「体調がおかしいな」と思ったまま、放っておかないでください。なるべく早く受診しましょう。

受診のきっかけや、気になっていること、症状など、何でも担当医に伝えてください。メモをしておくと整理できます。いくつかの検査の予定や次の診察日が決まります。

治療後の体調の変化やがんの再発がないかなどを確認するために、しばらくの間、通院します。検査を行うこともあります。

治療が始まります。治療中、困ったことやつらいこと、小さなことでも構いませんので、気が付いたことは担当医や看護師、薬剤師に話してください。よい解決方法が見つかるかもしれません。

がんや体の状態に合わせて、担当医は治療方針を説明します。ひとりで悩まずに、担当医と家族、周りの方と話し合ってください。あなたの希望に合った方法を見つけましょう。

検査が続いたり、結果が出るまで時間がかかることもあります。担当医から検査結果や診断について説明があります。検査や診断についてよく理解しておくことは、治療法を選択する際に大切です。理解できないことは、繰り返し質問しましょう。

がんの疑い

受 診

検査・診断

治療法の選択

治 療

経過観察

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 目 次

がんの冊子 多発性骨髄腫

がんの診療の流れ

1. がんと言われたあなたの心に起こること ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

2. 多発性骨髄腫とは ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

3. 検査と診断 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7

4. 病期(ステージ) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9

5. 治療 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10

1 薬物療法 ....................................................... 12

2 放射線治療 .................................................... 16

3 合併症に対する治療 .......................................... 17

6. 経過観察 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19

7. 再発 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20

診断や治療の方針に納得できましたか? ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21

セカンドオピニオンとは? ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21

メモ/受診の前後のチェックリスト ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23

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1

1. がんと言われた あなたの心に起こること

がんという診断は誰にとってもよい知らせではありません。ひどくショックを受けて、「何かの間違いではないか」「何で自分が」などと考えるのは自然な感情です。しばらくは、不安や落ち込みの強い状態が続くかもしれません。眠れなかったり、食欲がなかったり、集中力が低下する人もいます。そんなときには、無理にがんばったり、平静を装ったりする必要はありません。

時間がたつにつれて、「つらいけれども何とか治療を受けていこう」「がんになったのは仕方ない、これからするべきことを考えてみよう」など、見通しを立てて前向きな気持ちになっていきます。そのような気持ちになれたらまずは次の2つを心がけてみてはいかがでしょうか。

■ 情報を集めましょうまず、自分の病気についてよく知ることです。病気によっては

まだわかっていないこともありますが、担当医は最大の情報源です。担当医と話すときには、あなたが信頼する人にも同席してもらうといいでしょう。わからないことは遠慮なく質問してください。

病気のことだけでなく、療養生活のこと、経済的なこと、薬のこと、食事のことのような身の回りに関しては、看護師、ソーシャルワーカー、薬剤師、栄養士などが専門的な経験や視点であなたの支えになってくれます。

あなたに心がけてほしいこと

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2がんの冊子 多発性骨髄腫

1がんと言われたあなたの心に起こること

また、インターネットなどで集めた情報が正しいかどうかを、担当医に確認することも大切です。他の病院でセカンドオピニオンを受けることも可能です。「知識は力なり」。正しい知識は考えをまとめるときに役に

立ちます。※参考 P21「セカンドオピニオンとは?」

■ 病気に対する心構えを決めましょうがんに対する心構えは、積極的に治療に向き合う人、治ると

いう固い信念をもって臨む人、なるようにしかならないと受け止める人など人によりいろいろです。どれがよいということはなく、その人なりの心構えでよいのです。そのためにも、自分の病気のことを正しく把握することが大切です。病状や治療方針、今後の見通しなどについて担当医から十分に説明を受け、納得した上で、あなたなりの向き合い方を探していきましょう。

あなたを支える担当医や家族に自分の気持ちを伝え、率直に話し合うことが、信頼関係を強いものにし、しっかりと支え合うことにつながります。

情報をどう集めたらいいか、病気に対してどう心構えを決めたらいいのかわからない、そんなときには、巻末にある「がん相談支援センター」を利用するのも1つの方法です。困ったときにはぜひご活用ください。

では、これから多たはつせいこつずいしゅ

発性骨髄腫について学ぶことにしましょう。

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血液中には酸素を運搬する赤血球、出血を止める働きがある血小板、免疫をつかさどる白血球などの血液細胞があります。これらはそれぞれ体を守るために大切な役割をもっており、造ぞうけつかんさいぼう

血幹細胞と呼ばれる細胞から、それぞれ成熟(分化)していきます(図1)。

図1.造血幹細胞から血液細胞への分化

造血幹細胞

赤血球 血小板

骨髄系幹細胞 リンパ球幹細胞

顆粒球 単球 リンパ球

白血球

好中球 好酸球

好塩基球

好中球好中球好中球好中球好中球好中球 好酸球好酸球好中球 好酸球好中球好中球 好酸球好酸球好酸球好酸球好酸球好酸球好中球 好酸球好酸球好酸球好酸球 T細胞(Tリンパ球)

B細胞(Bリンパ球)

NK細胞

形質細胞

2. 多発性骨髄腫とは

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4がんの冊子 多発性骨髄腫

2多発性骨髄腫とは

多発性骨髄腫(MM:Multiple Myeloma)は、血液細胞の1つである「形

けいしつさいぼう

質細胞」のがんです。形質細胞は骨こつずい

髄と呼ばれる「血液の工場」でつくられる血液細胞のうち、白血球の一種であるB細胞から分かれてできる細胞で、体内に侵入した細菌やウイルスなどの異物から体を守ってくれる「抗体」をつくる働きをもっています。この形質細胞ががん化して骨髄腫細胞になり、多発性骨髄腫を発症します。骨髄腫細胞は骨髄の中で増加し、異物を攻撃する能力がなく、役に立たない抗体(これをMタンパクと呼びます)をつくり続けます。これらの骨髄腫細胞やMタンパクが、さまざまな症状を引き起こします。

骨髄腫細胞にはさまざまな遺伝子異常・染色体異常が生じていますが、その原因ははっきりしていません。40歳未満での発症は少なく、年齢が進むにつれ発症数が増加します。最近では、健診や人間ドックの血液検査で異常が見つかり、精密検査で多発性骨髄腫と診断されることが増えています。

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骨髄腫細胞による病気にはさまざまな病型があり、骨髄中の骨髄腫細胞の有無、血液・尿中のMタンパクの有無、臓器障害(高カルシウム血症、貧血、腎不全、骨病変など)の有無などによって病型が分類され、治療開始時期などを見極めます。代表的な病型には次のようなものがあります。

1)意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症(MGUS)Mタンパクや骨髄内の骨髄腫細胞が少ない型で、臓器障害がな

く治療の必要はありません。定期的な検査を行います。

2)くすぶり型多発性骨髄腫(無症候性多発性骨髄腫)骨髄腫細胞やMタンパクが一定量以上に増加していますが、

臓器障害はありません。積極的な治療は行わず、定期的な検査を行います。

3)多発性骨髄腫(症候性骨髄腫)Mタンパクや骨髄腫細胞が増加し、臓器障害がみられるもの

で、最も多いタイプです。薬物療法や造血幹細胞移植などの治療を行います。

4)孤立性形質細胞腫骨や骨以外の組織に骨髄腫細胞のかたまり(腫

しゅよう

瘍)ができますが、臓器障害はみられません。腫瘍がある場所に放射線照射を行います。

5)形質細胞白血病末まっしょう

梢の血液中で骨髄腫細胞が増殖します。治療は多発性骨髄腫の治療方針に準じて行います。

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6がんの冊子 多発性骨髄腫

2多発性骨髄腫とは

図2 多発性骨髄腫の臨床症状

* 1 過粘稠度症候群:血液中の M タンパクが大量に増加することにより、血液の粘性が高くなり、血液の循環が悪化する状態。

* 2 アミロイドーシス:M タンパクの一部がさまざまな組織に沈着して、臓器機能を低下させる状態。

* 3 圧迫骨折:脊せ き つ い

椎の強度が弱まり加重によって押しつぶされること。多発性骨髄腫では骨髄腫細胞の影響で骨が弱くなり、骨折しやすくなる(病的骨折)。

* 4 脊髄圧迫症状:脊椎が変形して神経が圧迫されるために生じる疼と う つ う

痛・手足のしびれ・麻痺、排尿・排便の障害などの症状を指す。

● 多発性骨髄腫の症状について(図 2)多発性骨髄腫では、骨髄中で増殖した骨髄腫細胞によって、正常な血液細胞をつくる過程(造血)が妨げられるために、貧血や感染症、出血傾向などが生じます。また、骨髄腫細胞が正常な形質細胞の居場所を占拠してしまうために、免疫機能の低下(正常な抗体産生の減少)を来します。さらに骨髄腫細胞がMタンパクを大量につくり出すため、腎障害、血液循環の障害(過

かねんちょうどしょうこうぐん

粘稠度症候群)が起こります。また、骨髄腫細胞によって刺激された破

は こ つ

骨細胞(骨を溶かす細胞)が骨の組織を破壊してしまい、骨痛や病的な骨折、脊せきずい

髄圧迫による麻ま ひ

痺、高カルシウム血症(血液中にカルシウムが溶け出すため)が起こることもあります。しかし多発性骨髄腫は無症状の場合もあり、血液検査、尿検査で異常を指摘されてはじめて発見されることも少なくありません。

感染症肺炎

尿路感染症

浮腫 頭痛眼症状

神経障害

● 高カルシウム血症● 病的骨折● 圧迫骨折*3

● 脊髄圧迫症状*4

● 貧血● 白血球減少● 血小板減少

● 正常免疫グロブリン 低下

● 腎障害● 過粘稠度症候群*1

● アミロイドーシス*2

造血抑制 骨破壊

骨髄腫細胞

Mタンパク

息切れ・動悸発熱 感染症

出血

どうき

ろっこつ口渇 意識障害頭痛 肋骨痛

下肢麻痺

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診断と治療方針を決めるために、血液検査、尿検査、骨髄検査、骨のX線検査やCT、MRI、PETなどの画像検査が行われます。全身の臓器について合併症の有無なども確認します。

尿検査1

多発性骨髄腫の患者さんの尿には、骨髄腫細胞がつくり出すMタンパクの1つであるベンスジョーンズタンパク(BJP)が排出されるため、このタンパクの有無を調べます。併せて腎機能の状態などを調べます。24時間中の尿を集めて尿中のMタンパクの量などを調べる全尿検査も行われます。

血液検査2

血液検査によって、造血機能の障害の程度や骨髄腫の進行度、腎臓の機能などを調べます。

骨髄検査(骨髄穿刺・骨髄生検)3

診断を確定するには、腰の骨に針を刺して骨髄液を吸引する骨こつずいせんし

髄穿刺や少量の組織を採取する骨こつずいせいけん

髄生検を行います。細胞の表面に出ているマーカー(腫瘍の存在や特徴をあらわす印)の検査では腫瘍細胞の種類と成熟度を、染色体検査では悪性度についても判定します。

3. 検査と診断

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8がんの冊子 多発性骨髄腫

3検査と診断

図3.骨髄検査の様子

X線、CT、MRI、PET検査4全身への病気の広がりや、骨の状態を確認するために行いま

す。最も一般的なものはX線検査で、全身の骨病変や病的骨折の有無などを調べます。CT検査やMRI検査は、より小さな骨の病変や骨髄腫細胞の広がりを診断するために行われることがあり、CTはX線を、MRIは磁気を使用します。さらに、骨髄外に存在する病変を評価するためPET検査が行われることもあります。PETは、ブドウ糖ががんに集まる性質を利用して、ブドウ糖に似た物質と放射性同位元素を結合した薬剤を用いて、がん病変の有無や位置を調べます。

図4.CT検査の様子

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4. 病期(ステージ)

病期とは、がんの進行の程度を示す言葉で、英語をそのまま用いて「Stage(ステージ)」ともいいます。多発性骨髄腫の病期は、腫瘍の量やその後の経過を左右する要因(予後因子)により、I ~IIIの3段階に分けられます。特に、血清β2ミクログロブリンと血清アルブミンは重要な予後因子です。

これに基づいた国際病期分類(ISS:International Staging System)が、国際骨髄腫作業部会から提唱されています(表1)。この分類では多発性骨髄腫はI ~ III期に分けられ、正常に近い場合は病期I、進行するに従ってII期、III期と進みます。

表1.多発性骨髄腫の病期分類(国際病期分類:ISS)

病期 基準

Ⅰ 血清β2ミクログロブリン<3.5mg/L血清アルブミン≧3.5g/dL

Ⅱ 病期ⅠでもⅢでもないもの

Ⅲ 血清β2ミクログロブリン≧5.5mg/L

病期Ⅱには以下の2つが含まれる(1)血清β2ミクログロブリン<3.5mg/Lで血清アルブミン<3.5g/dLの

もの(2)血清アルブミン値に関わらず3.5mg/L≦血清β2ミクログロブリン<

5.5mg/Lのもの日本血液学会編「造血器腫瘍診療ガイドライン 2013年版」(金原出版) より作成

注:最近では、上記のISS病期に骨髄腫の活動度をあらわす血清LDH値と、骨髄腫細胞の性質を反映する染色体異常を含めた新たな改定国際病期分類(R-ISS:Revised ISS)も用いられています

病期(ステージ)4

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10がんの冊子 多発性骨髄腫

5治療

5. 治療

多発性骨髄腫に対する治療(薬物療法)は、骨髄腫細胞による臓器障害(腎機能障害、骨折など)や疼痛などがあらわれ、多発性骨髄腫と診断されたときに始まります。

多発性骨髄腫とはじめて診断されたときには、年齢や合併症などの条件から、自

じかぞうけつかんさいぼういしょく

家造血幹細胞移植ができる(移植適応)場合には、薬物療法に引き続き、大量化学療法と自家造血幹細胞移植を行います。自家造血幹細胞移植ができない、もしくは希望しない

(移植非適応)場合には、通常の薬物療法を行います。

治療方針を決める上で、染色体異常などの予後因子も考慮し、患者さんごとに最適な治療法を決定していきます。

病態によっては治療前から重大な合併症(骨折による脊髄圧迫や腎不全など)が起こることがあり、骨髄腫そのものの治療よりも合併症の治療を先行させることがあります。

図5は、症状のある多発性骨髄腫(症候性骨髄腫)に対する治療の流れを示したものです。担当医と治療方針について話し合うときの参考にしてください。

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図5.症状のある多発性骨髄腫(症候性骨髄腫)に対する治療

移植適応● 65 歳以下● 重篤な合併症なし● 心肺機能正常

移植非適応● 66 歳以上● 重要臓器の障害あり● 移植非希望

再発・進行

1 年未満の再発・進行

再発・進行

再発・進行

初期治療効果なし

再発・進行

導入療法化学療法(多剤併用)

末梢血幹細胞採取

大量化学療法

自家造血幹細胞移植

経過観察

± 臨床試験による維持療法経過観察

化学療法(多剤併用)

救援化学療法

再発・進行まで 2 年以上→

± 臨床試験による 維持療法

2回目の大量化学療法+移植

奏効期間が1年以上→初期治療を繰り返す

研究的治療、あるいは緩和医療

再発・進行

日本骨髄腫学会編「多発性骨髄腫の診療指針 第3版(2012年10月)」(文光堂)より作成

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12がんの冊子 多発性骨髄腫

5治療

治療の中心は薬物療法です。現在では、従来用いられてきた抗がん剤とステロイド剤に加えて、分子標的薬(がん細胞の増殖に関わるがん細胞の分子を標的とした薬剤)などを適切に組み合わせて治療します。

1)使用される主な薬剤治療で使用される主な薬剤には次のようなものがあります。

①ボルテゾミブ(ベルケイド)骨髄腫細胞の増殖および活性化に重要な「プロテアソーム」と

いう細胞内の酵素の働きを抑える分子標的薬です。●投与方法:注射剤(主に皮下注射)●副作用:手足のしびれなどの末梢神経障害、下痢や便秘、骨

髄抑制(白血球減少、貧血、血小板減少)、帯たいじょうほうしん

状疱疹 ※1など

※1 帯状疱疹:水痘(水ぼうそう)を引き起こすウイルスが体内に潜伏し、免疫力が低下したときに再び感染症を引き起こす疾患。ボルテゾミブを使用する際には、帯状疱疹を予防するために抗ウイルス薬(アシクロビル)を内服します。

②レナリドミド(レブラミド)体内の免疫の働きを調整する免疫調節薬という種類の薬剤で

す。骨髄腫細胞の増殖を抑制し、殺腫瘍作用を発揮します。●投与方法:内服●副作用:骨髄抑制、発疹、深部静脈血栓症 ※2など

薬物療法1

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③サリドマイド(サレド)レナリドミドと同じく免疫調節薬であり、骨髄腫細胞の増殖を

抑制します。●投与方法:内服●副作用:末梢神経障害、眠気、めまい、発疹、深部静脈血

栓症 ※2など

④ポマリドミド(ポマリスト)レナリドミドと同じく免疫調節薬です(ボルテゾミブとレナリ

ドミドの治療を過去に行ったことがある場合に服薬できます)。●投与方法:内服●副作用:骨髄抑制、発疹、深部静脈血栓症※2など

※2 深部静脈血栓症レナリドミドやサリドマイド、ポマリドミドを含む薬物併用療

法では、肺や足の静脈が詰まる深部静脈血栓症を起こすことがあり、予防的に血栓を防ぐ薬(アスピリン)を投与することがあります。

⑤カルフィルゾミブ(カイプロリス)骨髄腫細胞の増殖および活性化に重要な「プロテアソーム」と

いう細胞内の酵素の働きを抑える分子標的薬です。●投与方法:注射剤(点滴注射)●副作用:骨髄抑制、高血圧や心不全、発疹など

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14がんの冊子 多発性骨髄腫

5治療

⑥その他の薬剤上記の他にもさまざまな薬剤があり、患者さんの状態に併せて使

用されます。診断時にさまざまな合併症や既往症がある場合には、従来の標準治療であったMP療法(メルファラン+プレドニゾロン)などを行うこともあります。

その他、新しい治療薬の開発を目指した臨床試験も行われています。臨床試験にはいろいろな種類があり、参加できる条件も異なっていますので、詳しくは担当医にご相談ください。

●薬物療法の副作用について薬剤により副作用は異なりますが、よくみられる副作用には、骨髄抑制(白血球や血小板、赤血球の数が減少する)、末梢神経障害

(手足のしびれや知覚異常)、だるさ、便秘などがあります。副作用の多くは一時的なものですが、副作用が著しい場合には、治療薬の変更や治療の休止、中断などを検討することもあります。胎児への薬剤による影響を防ぐため、催

さいきけいせい

奇形性をもつ薬剤(免疫調節薬であるレナリドミド、サリドマイド、ポマリドミド)を使用する場合には、医療機関による厳重な安全管理の下に治療が行われます。

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一般に、65歳以下で重要な臓器の機能が保たれている患者さんに対しては、まず、導入療法として、Mタンパクや骨髄腫細胞の減少・消失を目指して薬物療法が行われます。使用する薬剤は、患者さんの全身状態や合併症の有無、予後不良染色体異常の有無などを考慮して決定します。導入療法によって血液中あるいは尿中のMタンパクが一定程度以上減少した場合には「奏

そうこう

効した」と判定され、その後自家造血幹細胞移植を併用した大量化学療法が行われます。初期治療によっても奏効状態に至らない場合には、他の導入療法に切り替えます。

一般に66歳以上の患者さん、および65歳以下で合併症などのために自家造血幹細胞移植が適応とならない患者さんに対しては、主に複数の薬剤を併用した薬物療法が行われます。患者さんの年齢や治療によるリスク、合併症の有無などを考慮して、使用する薬剤を選択します。

2)移植ができる患者さん(65歳以下)の場合

●自家造血幹細胞移植について自家造血幹細胞移植は、大量の細胞障害性抗がん剤を投与して

(大量化学療法)可能な限り骨髄腫細胞を殺し、その後で患者さん自身の造血幹細胞(血液細胞のもととなる細胞)を点滴することにより、正常な骨髄細胞の機能を取り戻すという方法です。骨髄腫に多く行われる移植は、安全性の高い自家造血幹細胞移植(特に自家末梢血幹細胞移植)です。移植前に大量化学療法を行い、その翌々日に、事前に採取し凍結しておいた自家造血幹細胞を急速解凍して、静脈から体内に注入します。

3)移植を行わない患者さん(66歳以上)の場合

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16がんの冊子 多発性骨髄腫

5治療

放射線治療2

骨髄腫細胞は一般に放射線に感受性が高く、腫瘍縮小や疼痛緩和のために放射線治療が用いられます。限局的な骨病変による疼痛に対しては、多くの場合、少量の局所放射線照射(20G

グレイ

y程度)で十分な疼痛緩和効果が得られます。病変による脊髄圧迫

(知覚障害や運動麻まひ

痺など)がある場合には、MRIなどによる診断と放射線照射・ステロイドによる治療をできるだけ速やかに

(48時間以内に)開始する必要があります。

●放射線治療の副作用について主に放射線が照射された部位に起こる皮膚炎、粘膜炎などや、全身症状としてはだるさ、吐き気、嘔

お う と

吐、食欲低下、白血球減少などがあり、個人によって程度が異なります。症状が強い場合は、症状を和らげる治療をしますが、通常は治療後2 ~ 4週くらいで改善します。

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多発性骨髄腫による合併症に対して、次のような治療が行われることがあります。

1)腎障害多発性骨髄腫では、Mタンパクや高カルシウム血症、骨髄腫細

胞の浸しんじゅん

潤(がんが広がること)などが原因となり腎障害が起きることがあります。また脱水や薬剤(造影剤や痛みを抑えるための非ステロイド系消炎鎮痛剤など)の影響でも腎障害が悪化することがあります。このようなときは、点滴による水分補給をはじめとした治療が行われ、緊急の場合には血液透析が行われることもあります。

2)過かねんちょうどしょうこうぐん

粘稠度症候群血液中のMタンパクの増加による血液粘度の上昇により、視

力障害、出血症状(鼻出血、眼底出血、口こうくう

腔内出血)、意識障害、腎障害を来す病態を過粘稠度症候群といいます。緊急を要する場合には、患者さんの血

けっしょう

漿(血液の液体成分)を、健康な人から採取した血漿と交換すること(血漿交換)が有効ですが、同時に骨髄腫の治療も行う必要があります。

3)感染症多発性骨髄腫の患者さんは免疫力が低下しているため、帯状疱

疹(p.12※1参照)に代表されるような、ウイルス、細菌、真菌などの感染症にかかりやすくなっています。そのため治療中だけでなく、日常生活でも感染には十分注意する必要があります。

合併症に対する治療3

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18がんの冊子 多発性骨髄腫

5治療

骨病変に対しては、放射線治療や、ビスホスホネート製剤(骨を溶かす細胞を抑制する作用がある)が有効です。鎮痛薬は上手に活用すれば効果的に痛みを抑えることができます。

ビスホスホネート製剤の使用中に歯科治療を受けたり、歯科治療を要する状態(虫歯、歯

しそうのうろう

槽膿漏など)があったりすると、まれに歯し に く

肉や下か が く こ つ

顎骨の壊え し

死が生じることがあります。したがって、この薬を使用する場合には事前に歯科のチェックを受け、治療開始後は口腔内のケアを行うとともに、歯科にかかるときは必ず担当医の許可を得て歯科治療を受けるようにしてください。

また、骨に病変がある部位は軽微な力でも骨折が起きやすくなるため、その部位に大きな力が加わらないよう気をつける必要があります。

骨髄腫細胞により高カルシウム血症が起こり、吐き気や食欲不振、口の渇き、多尿や意識障害などの症状があらわれることがあります。高カルシウム血症は腎障害の原因となるだけでなく、腎障害を進行させる要因ともなるため、患者さんの状態に合わせて、生理食塩水などの速やかな輸液および利尿剤の投薬、ビスホスホネート製剤の点滴などの治療が行われます。

4)骨病変に伴う症状

5)高カルシウム血症

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6. 経過観察

治療を行ったあとは、副作用による体力の低下に気をつける必要があります。治療終了後も定期的に通院し、担当医とよく相談することが大切です。

治療後の通院の間隔は、治療の内容や治療後の回復の程度など、患者さんの状態によって異なります。検査としては、診察、血液検査、尿検査のほか、X線検査、CT検査、MRI検査などの画像検査があげられます。症状や検査の結果によっては、骨髄検査やPET検査が行われます。

治療を終えたあとでも、特に注意したいのが感染症です。手洗い、うがいを心がけるとともに、寒い日は1枚余分に上着を羽織るなどして、体を冷やさない工夫も必要です。

●日和見(ひよりみ)感染症について日和見感染症とは、健康な人には害のないような弱い細菌や真菌

(カビ)、ウイルスなどにより感染症を発症することです。病気そのものや、治療により免疫力が低下しているときに起こりやすい感染症で、重症化する場合もあります。また、「麻

ま し ん

疹(はしか)」や「水

すいとう

痘(水ぼうそう)」など、幼少のころに感染して免疫を獲得していた場合でも、免疫機能が弱まることで再び感染する場合もあります。「帯状疱疹」(p.12※1参照)にも注意が必要です。

経過観察6

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20がんの冊子 多発性骨髄腫

7. 再発

多発性骨髄腫は治療によって状態がよくなっても、病気が再発したり、病気の進行が止まっていたものが再び進行し始めたりする可能性が高いがんです。造血幹細胞移植(自家移植)がうまくいった場合でも再発する場合があります。

再発した場合や進行・治療抵抗性の骨髄腫に対しては、今までの治療内容や患者さんの臓器機能障害、合併症の有無などを考慮して、薬物療法(救援化学療法)が行われます。治療効果が得られない場合は、クオリティ・オブ・ライフ(QOL:生活の質)を維持しながら病気と付き合っていくことを目指した治療を行います。

7再発

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治療方法は、すべて担当医に任せたいという患者さんがいます。一方、自分の希望を伝えた上で一緒に治療方法を選びたいという患者さんも増えています。どちらが正しいというわけではなく、患者さん自身が満足できる方法が一番です。

まずは、病状を詳しく把握しましょう。わからないことは、担当医に何でも質問してみましょう。治療法は、病状によって異なります。医療者とうまくコミュニケーションをとりながら、自分に合った治療法であることを確認してください。

診断や治療法を十分に納得した上で、治療を始めましょう。

担当医以外の医師の意見を聞くこともできます。これを「セカンドオピニオンを聞く」といいます。ここでは、①診断の確認、②治療方針の確認、③その他の治療方法の確認とその根拠を聞くことができます。聞いてみたいと思ったら、「セカンドオピニオンを聞きたいので、紹介状やデータをお願いします」と担当医に伝えましょう。

担当医との関係が悪くならないかと心配になるかもしれませんが、多くの医師はセカンドオピニオンを聞くことは一般的なことと理解しています。納得した治療法を選ぶために、気兼ねなく相談してみましょう。

診断や治療の方針に納得できましたか?

セカンドオピニオンとは?

診断や治療の方針に納得できましたか?/セカンドオピニオンとは?

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メモ/受診の前後のチェックリスト

メモ(    年   月   日)

● 骨髄腫の病型  [                ] ● 病期 ( 国際病期分類 ) [     ] 期 ● 臓器障害(該当項目を○で囲む)

[ 貧血・骨病変・高カルシウム血症・腎障害 ]

受診の前後のチェックリスト□ 後で読み返せるように、医師に説明の内容を紙に書いてもらったり、自分でメモを取るようにしましょう。

□ 説明はよくわかりますか。整理しながら聞きましょう。□ 自分にあてはまる治療の選択肢と、それぞれのよい点、悪い点について、聞いてみましょう。

□ 勧められた治療法が、どのようによいのか理解できましたか。□ 自分はどう思うのか、どうしたいのかを伝えましょう。□ 治療についての具体的な予定を聞いておきましょう。□ 症状によって、相談や受診を急がなければならない場合があるかどうか確認しておきましょう。

□ いつでも連絡や相談ができる電話番号を聞いて、わかるようにしておきましょう。

□ 説明を受けるときには家族や友人が一緒のほうが、理解できたり安心できると思うなら、早めに頼んでおきましょう。

□ 診断や治療などについて、担当医以外の医師に意見を聞いてみたければ、セカンドオピニオンを聞きたいと担当医に伝えましょう。

メモ/受診の前後のチェックリスト

参考文献:日本骨髄腫学会編:多発性骨髄腫の診療指針 第3版(2012年10月);文光堂日本骨髄腫学会編:多発性骨髄腫の診療指針 第4版(2016年9月);文光堂日本血液学会編:造血器腫瘍診療ガイドライン 2013年版;金原出版・薬の販売名は、原則として先発医薬品の一部を掲載しています。

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メモ/受診の前後のチェックリスト

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がんの冊子 各種がんシリーズ 多発性骨髄腫編集・発行 国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター印刷・製本 図書印刷株式会社

2008 年 9月 第 1版第 1刷 発行2017 年 3月 第 3版第 1刷 発行

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執筆協力者(五十音順): 飯田 真介(名古屋市立大学病院血液・腫瘍内科) 飛内 賢正(国立がん研究センター中央病院血液腫瘍科) 豊田 康祐(国立がん研究センター中央病院血液腫瘍科) 蒔田 真一(国立がん研究センター中央病院血液腫瘍科) 丸山 大  (国立がん研究センター中央病院血液腫瘍科) 国立がん研究センターがん対策情報センター 患者・市民パネル

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