中国経済新常態下 ニューノーマル での中国株投資戦略 ·...
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中国経済新常態下(ニューノーマル)での中国株投資戦略
講師 糧山金之助(カテキン)
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中国はこのまま二流国で終わる訳にはいかない。
そうなれば体制が不安定になり、国内が大きく
乱れる恐れがある。
逆説的な言い方だが、もし本当の意味で中国が先進国入りを果たすとしたら、世界的に活躍している
企業かいくつも出てなければならない。
そのような楽しみを秘めた企業を狙えるのは中国株投資だけ。
投資資金の全額を中国株に振り向けるような時代は07年までで終わったかも知れないが、これからの10年、中国の可能性に賭けるだけの面白みはある。
今どうして中国株?
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「コンピュータやインターネットを制する者が世界を制する」
今後の世界はこのような流れになっていく事は間違いない。
その流れの中ですでに中国は、AI(人工知能) やVR(バーチャルリアリティ)、EV(電気自動車)、そしてドローン技術などの分野で急速な伸びを見せている。
またインターネットを使ったサービスにおいても、先進国を凌駕するほどの市場が出来つつある。(ネット決済、ネット金融、予約、配車など)
その原動力となっているのは、年間30万人を超える米国への留学生。(日本人は2万人弱)
中国の強み
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単純輸出とインフラ投資が経済を牽引した「爆発的成長」の時代から、消費を中心と
した内需成長と企業の世界進出による穏健な成長の時代へ
過去の負の遺産を清算中
過剰投資の問題に取り組み中
(ばら撒いたお金が利益を生んでいない)まだまだ先は見えない
おさらい 中国経済の現状
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GDP成長率の推移
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固定資産投資
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貿易統計
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内需の拡大
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産業構成の変化
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2016年第二四半期のGDP成長率は6.7%
国内総生産に対する第三次産業の割合は昨年同期比で1.8%増加の54.1%。
国内総生産に対する最終消費の割合は73.4%に達した。一世帯当たりの可処分所得は11,886人民元となり、昨年同期比で8.7%の伸びをみせた。
7月15日国家統計局発表
足元の状況
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好景気は期待できない
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負の遺産
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☆国民が積極的に自分のお金を落とすセクター
インターネット、電子商取引、観光、娯楽、消費全般
☆世界的な競争力を獲得できそうなセクター
IT、スマホ・PC部品、新技術産業全般
☆国民自身が自分のお金を使わざる得ないセクター
教育、医療、電気自動車など
☆国家が重点的にお金を使わざるを得ないセクター
環境、水利、ガス、新エネルギー、交通インフラなど
狙えるセクター
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☆インターネットテンセント(0700/HK)ネット界の巨人
☆電子商取引アリババグループ(BABA)BtoB BtoC CtoCの中国最大手科通芯城集団(0400/HK)電子部品のEC事業者としてはシェアトップ
☆観光・娯楽トラベルスカイ(0696/HK)航空券予約・発券、空港旅客処理システム 国内国有大手航空会社が大株主
Cトリップ(CTRP)パックツアー全般、ホテルや航空券の予約
☆消費全般合生元国際(1112/HK)高品質粉ミルク、幼児乳児の栄養補助食品
狙い目の銘柄
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☆IT スマホ PC部品 新技術産業全般
舜宇光学(2382/HK)スマホ用光学製品 自動運転用カメラレンズ
瑞声科技控股有限公司(2018/HK)スマホ用音響製品 VR用振動部品
百富環球(0327/HK)電子決済機能付きPOS端末メーカー
龍傑智能カード(2086/HK)スマートカード(ICカード)リーダーの製造世界大手
狙える銘柄
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☆教育
網龍網絡(0777/HK)オンライン教育に業態変化中
中国楓葉教育(1317/HK)インターナショナル・スクールを展開。生徒数中国シェアトップ
☆医療
康健国際医療(3886/HK)近年は中国人寿保険が大株主となり中国で健康診断サービスなどを行う。
北京同仁堂科技(1666/HK)中医薬の製造販売 病院経営医
華熙生物科技(0963/HK)医薬品や化粧品などの原料生産。主力はヒアルロン酸
☆電気自動車
BYD(1211/HK)自動車 リチウムイオンバッテリー 携帯部品
狙い目の銘柄
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配当を貰いながら、じんわり成長
中国移動(0941/HK)通信キャリア中国最大手2016年度予想配当利回り 2.8~3.3%
平安保険(2318/HK)生保損保とも国内二位2016年度予想配当利回り 1.6~1.8%
新奧能源(2688/HK)大手民間都市ガス供給会社2016年度予想配当利回り 2.2~2.5%
中国工商銀行(1398/HK)保有資産額で最大2016年度予想配当利回り 4.5~6%
狙える銘柄
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米国しっかり
日欧停滞
中国景気後退局面(底を伺う)
米国経済の好調さは?
・内需が70%以上・低金利
・リーマンショック後長期間続いてきたドル安
・シェール革命
世界の情勢は
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1 米国経済に引き摺られるような形で世界景気が徐々に回復。(そうなれば中国株(香港市場)もこのあたりが底になろう)2 GDP世界2位3位の中国日本をはじめ、停滞する世界経済に米国景気が引き摺られる展開(そうなれば、中国株の底はまだ先)
現状の世界株式市場は好調な米国におんぶに抱っこの状況。もしここに陰りが見えた場合、一定幅の調整が入る可能性が高い。好調な経済統計と史上最高値を更新している株式市場を見て、米国が早期の利上げを行う可能性。
米の利上げに合わせて人民元が再度大幅安となり、それが世界株式市場の波乱理由となる可能性がある。
今後しばらくのシナリオ
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基本的に中国経済の成長モデル移行にはまだ時間がかかると見ている。その間に負の遺産(不良債権問題や景気後退)が理由で中国株も弱含む局面があると見る。そのような時期に米国利上げまた米国景気に黄信号が灯れば、下げ幅はそれなりの規模にはなろう。その時期に新規買い入れを行いたい。
ただ、あくまでも現状狙っているセクターは、長期的に利益成長を継続できると思われる企業であるから、相場の上下動に左右されない長期投資を行うのが良し。
中国の経済統計に少しでも明るい兆しが見えないか?米国の景気拡大局面はまだ続くか?(本物か?)
中国株の戦略
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難しい質問はやめて下さい。
質疑応答タイム
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ご清聴ありがとうございました。