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奈奈良良県県立立医医科科大大学学
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香りは呼吸動態に変調をもたらすことが知られている。すなわち、良い香りを嗅ぐと呼吸は深く
ゆっくりとした呼吸になり、嫌な香りを嗅ぐと呼吸は浅くて速い呼吸に変容する。さらに香りは鼻腔
から直接大脳に伝わり情動に影響を及ぼすことも知られている。我々呼吸器内科医が診療する
患者においては、その症状、とりわけ呼吸困難感や不安感の程度にしたがって様々な呼吸動態
を呈する。さらにはストレス下社会の現代においては健常人であっても、そのストレスの程度によ
って呼吸動態は変容する。呼吸リハビリテーションなどによって訓練することで随意的に呼吸動態
を変えることは可能であるが、香りは訓練することなく、自動的に呼吸動態を変容することができ
るのである。このような背景のもと、呼吸器疾患患者や健常人の呼吸動態を取得し、香りを用い
た呼吸動態の変容が心身の健康状態にもたらす影響について研究を進めている。
http://www.naramed-u.ac.jp/~2int/
香りを用いた呼吸動態の修飾が心身の健康にもたらす影響について
呼吸器内科学講座/准教授山内 基雄 Motoo Yamauchi
さまざまな香りを用いて呼吸動態という生理学的な側面から客観的に香りの効果を評価すること
で、香りが心身に与える影響を明らかにすることができると考える。得られた知見は香りと呼吸を
リンクさせた新たな健康ツールの開発・発展に繋がると期待される。
香りを嗅ぐという自然な行動を利用して無意識に行っている呼吸を修飾させるという斬新なアイデアを用いて、疾病患者や健常人の心身状態を健全な方向に導いてあげたいと考えています。
1. Fujita Y, Yamauchi M, Uyama H, et al. PLoS One 2019; 14:e0210957
2. Uyama H, Yamauchi M, et al. Sleep Breath 2018; 22:149-155
3. Fujita Y, Yamauchi M, et al. Respirology 2017; 22:386-393
4. Yamauchi M, et al. N Engl J Med 2016; 374:689
5. Yamauchi M, Kimura H, et al. J Clin Sleep Med 2015; 11:987-993
6. Yamauchi M, et al. Am J Respir Crit Care Med 2014; 190:1207-1209
7. Yamauchi M, Kimura H, et al. Sleep Breath 2013;17:845-852.
8. Yamauchi M, Kimura H. Chest 2011; 140:54-61
香り、呼吸パターン、生体信号
TEL:0744-22-3051(内線2552) FAX:0744-29-8021 E-meil:[email protected]お問い合わせは奈良県立医科大学 産学官連携推進センターまで
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研究成果の産業への応用可能性
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特許
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日本の肝癌、肝硬変は肝炎ウイルスによるものが多いが、近年の治療法の進歩によってウイル
ス排除は多くの症例で可能となると思われる。しかし、肝発癌の最も強い因子は年齢であること
が明らかとなり、我が国の慢性肝疾患患者が高齢化していることを考えると今後も肝硬変や肝癌
は減少しないと思われる。
慢性肝疾患の病態進展の全容は未だ明らかでないが、ウイルス性,非ウイルス性を問わず肝
線維化と血管新生が表裏一体をなして進行し、最終的に肝発癌を誘発している可能性がある。
われわれはこれまでレニン・アンジオテンシン系 (RAS) の産物であるアンジオテンシンIIが活性化
肝星細胞の増殖やTGF-β産生を促進すること、アンジオテンシン変換酵素阻害薬や選択的アル
ドステロン阻害薬などのRAS阻害剤が肝線維化に対して抑制効果を示すこと、線維化の進行に
血管新生が重要な役割をはたしていることなどを報告してきた。本研究ではウイルス性肝炎、ア
ルコール性肝障害、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)などの慢性肝疾患病態においてRASの関
与を種々の角度から解析するともに、RASの制御により肝線維化進展と肝発癌を抑制できるかど
うかについて検討を重ねる。
http://www.naramed-u.ac.jp/~3int/
レニン・アンジオテンシン系の肝病態進展への関わり
内科学第三/教授吉治 仁志 Hitoshi Yoshiji
RAS阻害薬の臨床応用ならびに適応拡大
RAS制御に役立つ食品の研究と包括的なメタボリックシンドローム対策
既に臨床で広く使われ、安全性の確立している薬剤の新たな側面を切り開く研究となる可能性があります。
「抗悪性腫瘍薬」特許第4018854号、「肝細胞癌の予防及び/または治療剤」特願2013-081708
1. Yoshiji H, et al. Combination of vitamin K2 and angiotensin-converting enzyme inhibitor ameliorates cumula
tive recurrence of hepatocellular carcinoma. .J Hepatol. 2009 Aug;51(2):315-21.
2. Yoshiji H, et al. Renin-angiotensin system inhibitors as therapeutic alternatives in the treatment of chronic
liver diseases. Curr Med Chem. 2007;14(26):2749-54. Review.
3. Yoshiji H, Noguchi R et al. Impact of Renin-angiotensin system in hepatocellular carcinoma. Current Cancer
Drug Targets 11(4): 431-441, 2011.
レニン・アンジオテンシン系、肝線維化、血管新生、肝発癌、NASH
TEL:0744-22-3051(内線2552) FAX:0744-29-8021 E-meil:[email protected]
臨床系
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