中小企業で活用できる内容にするために, ISO9001の要求事項に目を向けるので
はなく,業務活動に着目した内部監査ができるよう(前書きより)
ISO 9001内部監査指摘ノウハウ集から
本資料は審査員の研修用として、ISO 9001内部監査指摘ノウハウ集を使用させて頂いております。
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日常業務から見たISO9001
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ドラッカー教授は「事業」を、こう定義しています。
「事業とは、市場において知識という資源を経済価値に転換するプロセスである」(『創造する経営者』)
つまり事業の定義には、3つの要素があります。それぞれを詳しく、解説しましょう。第1に、「プロセス」であること。つまり、いくつかの仕事や作業に分解することが
可能であり、それらが連続して1つの事業を形づくっているということです。
第2に、知識という資源を投入する「インプット」があること。経営資源といえばヒト、
モノ、カネとよくいわれますが、より本質的な経営資源は知識です。会社の強みとはほとんどが、その会社に特有の知識を具体化したものです。
第3に、経済価値を生み出す「アウトプット」があること。ドラッカー教授は、それを「成果」と呼び、その著作のなかで最も頻繁に登場するキーワードの一つです。
では、成果とは何か。教授の考えをかみくだいて表現すれば、「外の世界における変化」「顧客に起きた何らかの変化」です。そこで生まれる経済的価値が、報酬になります。
7.1.6 組織の知識 ISO9001:2015
組織は、プロセスの運用に必要な知識、並びに製品及びサービスの適合を達成するために必要な知識を明確にしなければならない。この知識を維持し、必要な範囲で利用できる状態にしなければならない。
変化するニーズ及び傾向に取り組む場合、組織は、現在の知識を考慮し、必要な追加の知識及び要求される更新情報を習得する方法又はそれらにアクセスする方法を決定しなければならない。注記1 組織の知識は、組織に固有な知識であり、それは経験によって得られる。それは、組織の目標を達成するために使用され、共有される情報である。注記2 組織の知識は、次の事項に基づいたものであり得る。a) 内部の知識源(例 知的財産、経験から得た知識、成功プロジェクト及び失敗から
学んだ教訓、文書化していない知識及び経験の取得及び共有、プロセス、製品及びサービスにおける改善の結果)b) 外部資源(例 標準、学界、会議、顧客又は外部提供者からの知識収集)