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1 <スペシャルプレゼント特典 E-BOOK> 『投資道-リアルリッチの⼼の器とお⾦の器』の この E-BOOK は、世野いっせい氏が書き下ろしたメール講座を まとめたものになります。時事的な部分で多少古い描写もございますが、 本質はまったく変わりません。多くの方の意識を変えた、書き下ろし講座を 保存版でプレゼントさせていただきます。

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<スペシャルプレゼント特典 E-BOOK>

『投資道-リアルリッチの⼼の器とお⾦の器』の

この E-BOOK は、世野いっせい氏が書き下ろしたメール講座を

まとめたものになります。時事的な部分で多少古い描写もございますが、

本質はまったく変わりません。多くの方の意識を変えた、書き下ろし講座を

保存版でプレゼントさせていただきます。

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投資道-リアルリッチの⼼の器とお⾦の器-』

【 目 次 】

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【プロローグ】『投資道-リアルリッチの心の器とお金の器-』 p3

【第1回】テーマ:インテリジェンス p11

【第2回】テーマ:リアルリッチ p21

【第3回】テーマ:お金の5つのステージ p29

【第4回】テーマ:投資家~本物の投資家との出会い~ p37

【第5回】テーマ:投資道 p46

【第6回】テーマ:幸福とは(前) p53

【第7回】テーマ:幸福とは(後) p60

【 終回】テーマ:マインド・セット p69

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プロローグ『投資道-リアルリッチの心の器とお金の器-』

今回はプロローグとして、

投資家脳を育む上で一番大切なことをお伝えします。

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みなさんこんにちは、世野いっせいです。

この度はプロジェクト WAKYO に興味をお持ち頂き

ありがとうございます。

これから、ボクが日本のみなさんに

お伝えしていきたい事を書いていきます。

どれも、投資家脳を作るために大切な話です。

今回はプロローグとして、一番大切なことを書きました。

その分少し長いですが、ぜひ 後までお付き合いください―

“リスクは自分の行動に対する無知から生じる”

この言葉はボクが大好きな投資家、ウォーレン・バフェットの言葉です。

彼は“リスクが生じるのは、自分が何をやっているのか理解できていないからだ”

と言っているのですが、本当に的を得た言葉だなと思います。

さらにバフェットは、

“トラブルから抜け出すよりも、トラブルを避けるほうが簡単だ”とも言っています。

“トラブルに巻き込まれる前に、正しい知識を身につけ、リスクを回避しましょう”と言っているのです。

みなさんは大丈夫ですか?

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例えば、投資信託。

よく理解してやっていますか?

その仕組みや税金、手数料など把握してますか?

手数料目当ての銀行員や証券会社のセールスマンの言いなりになっていませんか?

そして、人任せになってませんか?

では、そのような知識を得るためには、どこで学べばいいのでしょう?

実は、無いんです・・。

え!?

証券会社や銀行や資産運用コンサルタントなどが無料でセミナーやってるよね?

というあなた、知識がないために、もう罠にはまってます。

どう考えても、このセミナーという名ばかりの勉強会は、

彼等の金融商品を売るための商品説明会でしょ。

善意でやってるとでも?

狙いはズバリ手数料です!

ここ数年、実に様々なハイテクな金融商品が産み出されてます。

まるでウォール街は中世の錬金術師のようです。

ノーベル賞を取ったことのある数学者や博士たちが集まって様々な金融商品を生み出しているのです。

こんな金融商品を一般人が理解できるはずがありません。

特に 近の金融商品は、ほとんど意味不明です。

複雑な数学の公式のようなもので形成されていて

ちょっとでもその歯車が狂うと、もうそれを作った学者ですら修復不可能です。

今、本屋に行くと“お金に関する本”がたくさん出版されてます。

その内容は、資産運用や老後対策、株の運用やFXなど様々です。

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一般人のお金に対する関心は年々高まっているようですが、

これは言いかえれば、お金に対する不安が高まってるのかもしれません。

少し前には、『お金は銀行に預けるな』なんていう、

いままでの日本人からすると「え!?何言ってるの?」というような本がベストセラーになりました。

ボクは大賛成ですが。(笑)

でもやはり中でも圧倒的に多いのは、「お金持ちになる方法」的な本ではないでしょうか?

本屋に行くと、これだけ多くの考え方や、まったく反対の理論を展開している本が氾濫しているのです。

みなさんはこの中から本当に正しいものを選べますか?

ということで、このメール講座の目的の1つは

みなさんに“ファイナンシャル・インテリジェンス”(お金の知識)

を身につけることの重要さを理解していただきたいということです。

なぜ、日本の学校では子供たちに「お金の教育」をしないのでしょうか?

将来、理科の化学式や算数の公式は使う人と使わない人がいるだろうけど、

お金は、頭が良い人も悪い人も、男子も女子も、お金持ちも貧乏な人も、みんな使います。

みなさんは、どっちの勉強の方が大事だと思いますか?

それとも「学校という神聖な場所で“お金の話”とは、なんて不謹慎な!」なんていう、

うるさいPTAのおばちゃんが猛反対でもしてるんでしょうか?

どちらにしても、ボクは本当の教育というのは、

受験のための勉強ではなくて、生きていくための知識や知恵を得ることだと思っています。

時代遅れの教育を受けて育った僕ら日本人は悲惨です・・・。

学校を卒業するとすぐに、資本主義という“お金”を中心に動いている

弱肉強食の世界に放り出されるのです。

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なのに学校ではお金について何も教えてくれない。

何の装備も持たず、ルールも教えられず、

無防備のまま算数や理科の知識だけを頼りに

この弱肉強食の世界を生き延びろとでも言うんですかね?

社会に出ると、そこには腹をすかせた知恵のあるオオカミたちが獲物を待っているんです。

むちゃくちゃです・・・。

いわば昨日までプールで泳いでた子供たちが、いきなり何の装備も知識も持たないまま

荒れ狂う大海原に放り出されるのです。

“ファイナンシャル・インテリジェンス”というのは、

この荒れ狂う大海原を生き抜くために必要不可欠な大切な装備なのです。

しかも、ボクの伝えたい“ファイナンシャル・インテリジェンス”とは、

学問ではありません。

極めて実践的なものです。

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

現場を体験したことのない学者や専門家からではなく、実際に何百年とこの大海原を、

しかも世界の海を生き抜いてきた人たちの実体験から生まれた知恵と知識なんです。

ようするに、海洋学者や造船エンジニアからではなく、

タフな航海を実際に生き抜いてきた船乗りや海賊からの教えを伝えたいのです。

そして、このメール講座にはもう1つ目的があります。

それは“もっともっと危機感を持ってもらいたい!”ということです。

この意味がわかりますか?

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よくある例えですが、

今、まさに日本は沈みかけたタイタニック号のようです。

しかし日本人には、まったく危機感というものが感じられません。

船が沈みかけてるというのに、船員同士が自分たちの派閥争いでモメてるように見えます。

みなさんは日本という国を信頼してますか?

そして、日本という国を運営している、官僚や政治家を信用できますか?

信じてるという人はこの先は読む必要ありません。

ボクはまったく信用していません。期待もしていません。

ただボクは無能で無責任で、自分達の安全を 優先し、

さらに私欲を満たすことしか考えていない船長とその乗組員たちと一緒に

深い海の底に沈んでいくのはゴメンです。

戦後の苦しい時代を一生懸命生き抜いてきたボクらの偉大なる先輩たちは、

日本という国を信じてコツコツと年金や保険料を支払ってきました。

しかし、そのお金はもう無いのです。

日本国民が支払ってきた年金や保険料はどこへ消えたのでしょう?

社会保険庁の問題などは国民をバカにしてるとしか思えません。

国ぐるみの詐欺です。

毎年、誰も通らない道路や橋が増え、アメリカの戦争に金を出し、

税金の無駄遣いは誰の目にも明らかです。

それどころかお金が足りないからと、増税、増税、と増税の嵐。

タバコは値上げで消費税はまた上げようという話が出ています。

いまや、保有財産にまで税金をかける、“財産税”まで検討されているのです。

そして何か不都合な問題が起こると、

無責任な役人達は責任のなすり合いをしたあげく

いつのまにか国民を煙に巻いて、高い退職金をもらって退職。

後は知らん顔して悠々自適な余生を送っているんです。

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不況が続き、年金だけではとても生活ができないという不安もいっそう大きくなるばかり。

それでもまだ、

「オレは国のために今まで一生懸命働いたんだから

老後は国が責任を持って面倒を見てくれるはずだ」

なんていう幻想を抱いていませんか?

もうそろそろ目を覚ましてください!

この国は何もしてくれません。

いや、できません。実際のところ、そんな余裕がないんです。

だから私たちは、自分の将来を、誰にも頼らずに自分でコントロールできるように、

今から自分で準備していくしかないんです!

ただし、それにはまず“意識と考え方”を変える必要があります。

それには多少の勉強と訓練が必要です。

そう、大事なのは“習慣化”することなんです。

時間がかかるんです。

だから、グズグズしてると間に合いません。

自分の人生を 後まで豊かに過ごすには、

今までの知識や常識では100%無理なんです。

まずは、意識を変えましょう。

日本人から地球人に!

意識が変われば、今まで見えなかったものが自然と見えてきます。

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あなたの行動を邪魔してたものが自然と消えていきます。

抱えていた悩みや問題も解決するかもしれません。

あなたのポテンシャルを 大限に引き出すのです。

ほとんどの日本人は日本語の情報しか理解できません。

ということは・・・日本人の人口は世界人口の約2%弱ですから、

世界中にある全ての情報のうち日本語に訳された約2%の情報を受け取っているにすぎないのです。

しかもその日本語の情報が正しければいいのですが、

日本のマスコミのレベルの低さは世界でも有名です。

とても日本人にとって有益な情報だけが届いているとは思えません。

誰かが意図的に国民を操りやすいように

情報を操作してるとしか思えないこともたくさんあります。

特に、「お金に関する情報」や「投資に関するルール」は、

日本に正しく伝わっていないように感じます。それくらい世界と大きく違うのです。

もし鎖国してたとしても、ここまで情報が乏しいことはありえないと思うくらいです。

なぜ日本人は自分から世界に出向いて行って、いろんな情報を収集してこないのでしょうか?

なぜ日本人は実際に自分の目で見、自分の耳で聞き、自分の肌で感じて確かめようとしないのでしょうか?

なぜ日本人は権威ある学者や評論家やアナリストたちの言うことだけを信じるのでしょうか?

今回、発足したこのプロジェクト WAKYO は、

決してみなさんに楽してお金を稼いでもらうためのものではありません。

これから値上がりする株の銘柄を教えるものではありません。

不動産を売買するタイミングを教えるわけでもありません。

投資の裏ワザや投資テクニックについて教えるわけでもありません。

自分の頭で考え、正しい判断を導きだせるようにするのが目的です。

要するに“投資家脳”を作ることです。

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^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

ファイナンシャル・インテリジェンスを身に付け、

将来をコントロールする力を手に入れましょう!

そして、あとは実践あるのみです。

実際にみなさんに投資プレイヤーとなっていだだき、

このノウハウをリアルな世界でどんどん使用してもらいたいと思います。

世野いっせい

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【第 1 回】テーマ:インテリジェンス 『投資道-リアルリッチの心の器とお金の器-』

みなさんこんにちは、世野いっせいです。

無料インタビューそしてメルマガのプロローグ編と

お届けさせていただき、みなさまからの感想をたくさんいただきました。

本当に感謝しています。

みなさんの感想を読みながら、

「お話してよかった」とうれしさがこみ上げてきました。

同時に、メルマガの内容も当初予定していたものから、

みなさんにとって 適だと思われる内容に少し変更しました。

今回から、いよいよ本題に入っていきたいと思いますが、

このメルマガでは、僕が本心で思っていること、

感じでいることを素直に、イヤ、わがままに書かせてもらおうと思っています。

かなり極論を書いてしまうこともあるかもしれませんが、

少々、大目に見ていただければ助かります。

ではさっそくですが、

第1回目のテーマは「インテリジェンス」です。

近ちょくちょく耳にするこの言葉ですが、みなさんはピンときますか?

実は、この“インテリジェンス”、生きていく上でとても重要なんです。

僕は、人生における“道路標識”のような役割だと思っています。

先日、みなさんの感想を一通り読ませていただきましたが、

「 近、何かがおかしい」

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「このままではいけない気がする」

漠然と、そんな風に感じてる方が多かったように思います。

でも、何がおかしいのかは、はっきりと分からない。

だからって具体的にどうすればいいかも分からない。

おそらく、多くの日本人が、同じようなモヤモヤ感を持っているんじゃないでしょうか。

近年、インターネットの普及により、

世界中の様々な「情報」がリアルタイムで入手できます。

今や、個人レベルでも、ブログや動画が簡単にネット上に公開でき、

自分の意見や価値観を世間に発表することができます。

これはもう、自分で小さな放送局を持ったようなものですよね。

さらには、様々な分野の人が、

その業界ならではの「ウラ情報」を発信していて、

それらは大変面白く、興味の尽きないものになっています。

海外で活躍する日本人たちもますます増え、

いままで日本人が知りえなかった、生きた「情報」が次々と海を渡って伝わってきます。

このようにタダで受け取れる「情報」が多くなったことにより、

以前よりも、私たちが受け取る情報の量は確実に増え、

良くも悪くも私たちの思考を形成する上で、

これらの情報源はかなりのウェイトをしめるようになりました。

多くの人が真実を知る機会が増えましたが、

同時に、いいかげんな情報により混乱させられるケースも増えました。

そして、それら無秩序に溢れ出した情報によって

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「ん!? 今まで学んできたことと何か違うぞ!!」

「おいおい! 日本、大丈夫か?」

「なるほど、こうすれば金持ちになれるのか・・・。」

など、それぞれに様々な思いや考えが湧き上がっていることでしょう。

気になるのは、日本の政治や経済の長引く不況をはじめ、

異常気象、環境問題、原油高、原発問題、北朝鮮の核開発などなど、

あげればきりがありませんが、私たちにとって将来の不安材料的な情報が多いことです。

それらの不安は無意識のうちに心のどこかに溜まっていき、

冒頭で書いたような、何かモヤモヤとした不安感につながったのではないでしょうか?

いずれにせよ、みんな多少なりとも何かに気付きはじめたようです。

このようなことは、

中国や北朝鮮などの社会主義国家がもっとも恐れることです。

中国のインターネットは、数十万人の監視員によって厳しくチェックされているそうです。

それほどまでに、この無秩序な情報の氾濫を警戒しているのです。

いつの時代も統治者は、民衆に本当のことを知られると困るものです。

つまり、国民に利口になってもらっては困るのです。

日本もそれに近いところがあるのではないでしょうか?

急速に発達した情報社会の現代において、「情報」はとても大切なものです。

しかし、それは同時に大変危険なものでもあります。

「情報」は時には人の命を救い、時には人の命を奪います。

「情報」は、僕たちの潜在意識を支配することもあります。

内部告発サイト「ウィキリークス」は、ひとつの国家をも揺るがすほどです。

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現代社会において、「情報」とは、それほどまでに影響力を持っているのです。

まずこのことを改めて認識してください。

この「情報」を味方につけると 強なんですが、

敵に回すと非常にやっかいなんです。

では、どうすれば「情報」を味方につけることができるのでしょうか?

以前、僕は、“真の情報”とは「未来を予測することだ」と教わりました。

みなさんは、これがどういう意味か分かりますか?

僕はある時、仕事上のパートナーである先輩に頼まれ、

ある資料を作って持っていくと、その中の一部についてこう言われました。

先輩「これ、何の情報だよ?」

私 「今朝の新聞です」

先輩「アホか!!こんなもん世界中の誰もが知ってるよ!!意味ねぇよ!!」

私 「え!? どういうことですか?」

先輩「これはただのインフォメーションだ。

いろんな情報から未来を読んでこそ“真の情報”なんだよ。

そのインフォメーションを一度自分の頭の中に入れて、

お前の脳ミソを通して”真の情報“を読み取ってから持ってこい!!」

先輩が言うには、過去の情報は未来を読むための材料にすぎないということなのです。

例えば、新聞に載ってる「原油価格が高騰した!」という記事は

すでに結果で、その結果を今から変えることは不可能。

しかし、今後その影響が及ぶところには対策が打てるし、

もしかすると、そこには大儲けするチャンスが潜んでいるかもしれない。

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「これから、どんなところに、どんな影響がでるのか」

という未来を読むクセをつけろと。

「情報は実戦で使えるものじゃないといけない」と。

例えば、

原油高が続く

→ガソリンの値段が上がる

→自動車メーカーの業績悪化を予測

→車のマフラーの部分に市場の40%以上のプラチナが使われている

→プラチナの需要が減る

→プラチナの価格の下落・・・。

という具合に読み取っていく。

また、先輩は「情報」は使い方によっては、

薬にも毒にもなるとも言っていました。

時々「情報」は、人を欺くために流されることもあります。

商売上の利益や宗教の勧誘のために、戦略的に流される洗脳目的の情報もあります。

だから、どんな内容の「情報」かではなく誰からもたらされた「情報」なのかも大事だと。

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

つまり世の中には、

このように様々な意図を持った「情報」が溢れているのです。

これらに惑わされないように、そしてうまく利用できるように、

「情報を自分の哲学をもって読み取る力」を身につけろ!!と教えてくれたのです。

みなさんは、マスコミや週刊誌のデタラメな情報に惑わされていませんか?

証券会社に雇われたアナリストの言うことを鵜呑みにしていませんか?

彼らは、どういう目的でその情報を流しているのでしょうか?

そこには必ず意図があります。

一度、頭の中で疑問を持って考えてみることです。

“What do you want?”(あなたはいったい何が欲しいの?)と。

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そしてやはり気になるのは、

数ある情報の中でも特に「お金に関する情報」です。

本屋に行けば、お金に関することが書かれた本がたくさん出版されています。

「主婦が1億円稼いだ方法」とか、

「 強投資マニュアル」とか、

「20XX 年、日本破綻!!」

「日本バブル再来!!」

「1ドル250円時代!!」

「1ドルは50円までいく!!」

実にさまざまな意見があるようです。

余談ですが、僕は、ほとんど本を読みません。

実は、難読症なんです。

だから、例えば今から「株の投資を始めよう」と思ったら、

まず、実際に自分で情報集めに動くんです。

証券会社に電話してしつこく聞いたり、

税務署に電話して税金のこと聞いたり、

市役所なんかもよく使います。

いろんなデータを無料でくれますから(笑)

それから、実際に株投資で成功してる人や、失敗した人、

その道のオタクみたいな人にも直接話を聞きに行ったり。これが結構楽しいんです。

それで、その後、自分でやってみて一通り体験した後に、本などでチェックするんです。

そうするといろんな意見が参考になって、またいろいろと試したくなるんです。

体験するよりも前に本を読んでもあまりピンとこないですし、

リアリティがないから頭に入らないですよね。

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そして何よりも固定概念が入り込むことが嫌なんです。

話は戻りますが、

しかし、実際にこれだけたくさんの情報が氾濫していると、

普通、どれが正しいのか、何を信じればいいのかわかりませんよね。

そこで大事になるのが、

やっと出ました“インテリジェンス”です。

これが「情報」という武器を、

自分の味方につけるために絶対に必要なものなんです。

日本人に「情報」という日本語を英訳させると、

ほとんどの人がインフォメーションと訳します。

しかし、「真の情報」という意味での正解はインテリジェンスです。

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

みなさん、アメリカ中央情報局は知ってますよね。

そうです、CIA です。この CIA は、Central Intelligence Agency の略です。

インフォメーションではないんです。

イギリスの SIS(イギリス情報局秘密情報部)、

いわゆる MI6。これも Secret Intelligence Service の略で、

インフォメーションではありません。

インフォメーションとは誰でも簡単に得ることができる、単なるデータです。

インターネットでも、図書館でも新聞でもテレビでも簡単に手に入ります。

しかし、インテリジェンスとは、

世の中に氾濫したこの無数のインフォメーションの中から

本当に自分にとって必要ものだけを選び出す能力であり、

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自分の知識や哲学を通して導き出された、

ほんのひとしずくの「絶対情報」のことなんです。

つまり、“情報を読み解き、真実を見抜く力”のことなんです。

先ほども書きましたが、

世の中に溢れた情報の中には、敵を惑わすためにまかれたウソの情報や、

利益を上げるために作られた情報の罠もあるはずです。

インテリジェンスによって、それらを見抜くことが大事です。

どうやら、みなさんのモヤモヤとした不安感は、

このインテリジェンスを身に付けることによって霧が晴れ、

この先、何をすればよいか見えてきそうです。

特に、金銭的不安は、お金のインテリジェンス、

“ファイナンシャル・インテリジェンス”を味方につけることで、ほぼ解消できます。

このファイナンシャル・インテリジェンスを身に付けるには、どうしたらいいのか?

世界にはお金の専門家と言われている人たちがいます。

もちろん日本にも。

たとえば、証券会社の営業マンや、その証券会社に雇われているアナリスト。

「資産運用に 適だ」と、投資信託を勧めてくる銀行員。

FP(ファイナンシャルプランナー)という肩書を持った保険のセールスマン。

元・外資系投資銀行に勤めていたという投資コンサルタントなどなど。

僕はこれらの人たちを、勝手に「金融商人」と呼んでますが(笑)

これらの人たちは、富裕層に資産運用のアドバイスをし、

自社の取り扱う金融商品を売ったり、情報提供料をもらったりしています。

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でも、なぜ彼らは他人をお金持ちにする前に、自分をお金持ちにしないんでしょうか?

アドバイスできるだけの情報と知識があるなら、自分自身がお金持ちになったらいいのに。

不思議ですよね。そう、彼らの狙いは手数料です。

もちろん、これらの人たち全員が悪意があってやってるわけではないですし、

仕事なので仕方がないことも分かっています。

しかし、僕が実際にいろいろな人から、

この手の相談を受けた経験から言わせてもらうならば、

かなり悪徳な金融商人がたくさんいるようです。

さらにもう少し言わせてもらうなら、

もっと情けないのは、お金持ちの方です。

お金の知識がないため、自分で資産運用について判断できず、

彼らのアドバイスを鵜呑みにし、すべて人任せ。

まるで金融商人のカモです。

こういう、

お金があってもファイナンシャル・インテリジェンスがない人のことを

僕は「本物のお金持ち」とは思いません。

なぜなら、彼らのお金はいずれ無くなるからです。

彼らは“期間限定の金持ち”なのです。

あなたなら、自分よりサッカーが下手な人から、

サッカーのアドバイスを受けますか?

も有名な投資家ウォーレン・バフェットはこんなことを言っています。

「地下鉄で通勤している連中の助言を、

ロールスロイスで乗り付けてきた連中がありがたく拝聴するような場所は、

ウォール街以外には存在しない」と。

ということで、あなたが

真のファイナンシャル・インテリジェンスを身に付けたいのなら、

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「本物のお金持ち」から学ぶしか方法はありません。

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

次回のメルマガでは、

この「本物のお金持ち」についてお話したいと思います。

「インテリジェンス」は、

信頼できる良い仲間からのみもたらされるものです。

時間をかけて良い情報を共有できる人間ネットワークを作りましょう。

それには、まず自分が先に“与える”ことです。

まさに、GIVE & TAKE ですね。

それではまた次回お会いしましょう。

感想やこれからの意気込み、

お待ちしています!

世野いっせい

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【第 2回】テーマ:リアルリッチ 『投資道-リアルリッチの心の器とお金の器-』

みなさんこんにちは、世野いっせいです。

僕は今年で、 初に渡米してから20年目を迎えます。

今は、日本、アメリカ、シンガポール、ハワイなどを転々としながら暮らしていますが、

今から14前の1997年、米国のある投資会社の依頼を受け、

日本の金融機関から不良債権を買い付けるチームの一員として日本に戻ってきました。

いわゆる“ハゲタカ”です。

その当時、とてもビックリしたことがありました。

それは、僕が出会った悲惨な債務者たちの多くは、

かつて「超お金持ち」と言われた人たちだったのです。

それからも、数多くの多額の借金を背負った人たちに会いましたが、

そのほとんどが、以前はけっこうな稼ぎがあった人たちでした。

彼らはみんな同じことを言っていました。

「借金をしても、稼いですぐに返せると思った」

みなさん余程、

お金を稼ぐことには自信があったのでしょう。

では、彼らはなぜこんなことになってしまったんでしょうか?

それは、正しいお金の知識がなかったからです。

お金を「稼ぐ」能力はあっても、

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せっかく稼いだお金を「守る」能力がなかったのです。

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

若くして数億円という大金を稼いでいたプロスポーツ選手が、

引退するときにはほとんどお金が残っていなかったり、

K 室 T 哉さんのように一度は大金を手にしても、

数年後には借金を抱えているというケースは少なくありません。

みなさんもニュースなどを見て、不思議に思われるかもしれません。

彼らの多くは、収入が増えると、それに伴い支出も増え、税金も増え、

生活水準も上がっていき、ますます稼がないといけないと思い、仕事に精を出す。

そしてさらに収入が増えると、ますます支出が増え、税金も増え、

豪邸を建て、高級車に乗り、豪遊する。

もっとお金が必要だと思い、もっともっと仕事に打ち込む・・・。

これの繰り返し。だいたいこんな感じではないでしょうか?

もし、彼らに「正しいお金の知識=ファイナンシャル・インテリジェンス」

があったなら、こんなことにはならなかったでしょう。

それだけの稼ぎがあったのなら、

10 年もあれば莫大な資産を築けていたはずです。

永久に入ってくる数千万円、イヤ数億円を手に入れることができていたかもしれません。

“あるルール”さえ知っていれば、たった 10 年でゴールできたのです。

彼らは、実はゴール目前だったんです。

お金を流す順序をちょっと間違えただけなのです。

しかし、彼らの周りには、

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お金のことを教えてくれる人たちはいなかったのでしょうか?

いたはずです。

おそらくボクが金融商人(第1回参照)と呼ぶお金の専門家たちが。

ただし、彼らは「正しいお金の知識」ではなく、

自分たちの手数料のために都合がいい知識を与えたのでしょう。

そして、金融商人たちは、寄ってたかって、知識のない彼らを食い物にしたのでしょう。

このように、「お金持ちになること」と「お金持ちであり続けること」は全く違うのです。

このメール講座をお読みのみなさんは、ぜひこのことを肝に命じてください。

運よくお金持ちになれたとしても、

運よくお金を守れる人はいないのです。

^^^^^^^^^^^^^^^^^

お金を維持・管理していくためには、お金の知識が必要なのです。

―帰国後、もうひとつ気付いたことがあります。

それは、僕が出会ってきた

アメリカ人のお金持ちと、日本人のお金持ちの違いです。

アメリカ人のお金持ちは、昼間から友達とワインを飲み、ゴルフをしたり、

1ヵ月もの間、豪華客船でクルージング旅行に出たり、仕事も何もしてないんです。

そして、何よりも精神的に余裕があるんです。

アメリカに行ったばかりの頃は、

「この人たち働いてないのに何でこんなに金持ちなんだろう」

なんて疑問に思っていました。

それにくらべて日本人の金持ちと言われている人たちは、

みんな忙しそうに働いていました。

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携帯電話はいつも鳴りっぱなし。

まるで忙しいことがステータスであるかのように。

稼いでも稼いでも不安なのか、もっともっと収入を増やそうとしていました。

せっかく豪邸を建ててもあまり家にいる時間がなく、家族と過ごす時間もない。

ましてや、1ヵ月もの間、クルージング旅行なんて行けるはずもありません。

なにがこんなに違うのでしょうか?

答えは、簡単です。

所得の源泉が違うのです。

^^^^^^^^^^^^

アメリカ人の金持ちは「資産」からの収入。

日本人の金持ちは「労働」からの収入なのです。

「労働収入」はいつ終わりが来るかわかりません。

会社が倒産したら終わりだし、自分が病気になって働けなくなったら終わり。

それに比べて「良い資産からの収入」は、永遠です。

要は、“元気に狩りが出来るうちに、家畜を買え!!”ということです。

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

僕は、「ワーキング・リッチ」と

「リアル・リッチ」は分けて考えています。

「ワーキング・リッチ」とは、働くことができる間だけの「期間限定の金持ち」。

「リアル・リッチ」とは、「永遠のお金持ち」。

つまり「本物のお金持ち」です。

さらに詳しく言うと、僕の定義では、

「リアル・リッチ」とは、精神的にも経済的にも豊かで、多くの資産を保有し、

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その資産を守り継承していく知恵を持つ、永遠の不労所得者のことである。

ところで、日本には「リアル・リッチ」はいると思いますか?

世界の長者番付ベスト100の中に何人の日本人が入ってるか調べてみると、

長年に渡り世界第2位と呼ばれた(もう中国に抜かれて3位ですが)経済大国なのに、

2010年はたった2人だけです。

ユニクロを運営するファーストリテイリング社長の柳井正さんと、

サントリー社長の佐治信忠さんの2人だけ。

しかも、それぞれ89位と93位。

なぜこんなに少ないんでしょうか。

これは、「年収」ではなく、「総資産」でランキングを付けるからなんです。

要するに、日本人のお金持ちの評価基準は「年収が多い人」ですが、

世界のお金持ちの評価基準は「資産が多い人」なんです。

実は、僕の給料は月10万円です。

ボーナスはないので年収は120万円。

これ本当の話です。

一応、ちゃんと意味はあるんですけど。

こんな話をすると、

日本人の方はだいたいみんな憐みに満ちた目で僕を見て、やさしく接してくれます。

そして、必ずと言っていいほど、次にこの質問が飛んできます。

「失礼ですけど、お仕事は何をなさってるんですか?」

「特別に何もしていません・・・」

「・・・・・。」(いけないことを聞いてしまった)

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「あっ!!でも、」

「あえて言うなら“投資家”です・・・」

「はぁ!!?? バカじゃないの、この人!!」

とは口には出しませんが、

みんな表情はそんな感じになります。

(投資家って、どうせ株とか FX とか博打みたいなことやってるんでしょ・・・みたいな。)

そしてそのあとは、だいたいあまり会話が続かなくなります(笑)

「アメリカに不動産も持ってますけど・・・」なんて

それ以上詳しく話すと、もっと混乱して、

いよいよアホと思われるのでだいたいこの辺りまで話して終わりにします。

みなさんも「??????」って感じでしょ?

「給料10万円 = 貧乏」

これが、だいたい日本人の平均的な考えであり、

いわゆるファイナンシャル・インテリジェンスのレベルです。

日本人がいかに年収で「お金持ち」を判断しているかということですよね。

僕は別に給料なんて、0円でもいいんですけど・・・。

近、女性の方々がよく「婚活」をやってるみたいですが、

みなさんやはり、男性陣の「年収」が気になるところでしょう。

でも、年収を聞いても、「本物の金持ち」かどうか分かりませんので注意してくださいね。

例え、年収が2000万円あったとしても、税金で半分近く持っていかれますし、

高級マンションに住み、高級車に乗っていれば、お金はほとんど残らないかもしれません。

あと何年この収入を維持できるかもわかりませんしね。(笑)

ーではメール講座第 2回目の 後に、

みなさんに簡単に「リアル・リッチ」を見分ける方法を伝授しましょう!

27

こう聞けばいいのです。

「年収はどのくらいですか?」ではなく、

「あなたの収入は、どこからの収入ですか?」と。

つまり、「収入の源泉はどこですか?」と聞くのです。

サラリーマンならこう答えるでしょう。

「給料です」

会社経営者や役員ならこう答えるでしょう。

「役員報酬です」

自営業者は、

「商売の売上からです」なんて言うんでしょうか。

だいたいの人の収入源はこの中のどれかでしょう。

同じ年収2000万円だったとしても、

これらの収入の源泉になっているものはすべて事業・ビジネスです。

はたして、これらの収入を産みだしている事業やビジネスが

20年後、30年後、確実に存在しているでしょうか?

いくら今、年収が2000万円あったとしても、

20年後も30年後も、その収入が確実に取れるでしょうか?

でもその中に

28

「不動産からの収入です」

「印税収入があります」

という人が現れたら、迷わずその人に興味を持つことをお勧めします。

その理由は、言うまでもありませんね。

収入の源泉が、資産だからです。

では、また次回。

世野いっせい

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【第 3 回】テーマ:お金の5つのステージ 『投資道-リアルリッチの心の器とお金の器-』

みなさんこんにちは、世野いっせいです。

前回までのメール講座では、

「インテリジェンス」の重要性と、

日本には本物のお金持ち「リアル・リッチ」がいないということを書いてきました。

ではなぜ、日本には「リアル・リッチ」がいないのでしょうか?

今回はここを考えてみたいと思います。

理由は大きく分けて2つあると思います。

まず1つ目は、

「日本では、お金に関する正しい教育が行われていない」ということです。

みなさんは今までに、

お金について真剣に勉強したことがありますか?

学校で教えてもらいましたか?

塾で教えてくれますか?

親も「お金の勉強をしなさい!」なんてまず言いませんよね。

不思議です。

日本には、お金について勉強したくても学ぶ場所がないんです。

僕らが受けたお金の教育といえば、

(多くの場合)お金持ちではない親から受けた

「ムダ使いをせず、貯金しなさい」という「貯金のススメ」のみです。

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間違ってはいません。

間違ってはいないけどその先が欠けているのです。

お金には「5つのステージ」があります。

1. 稼ぐ

2. 貯める

3. 動かす(運用する)

4. 守る

5. 継承する(相続する)

この5つのステージのうち、

親が教えてくれた「貯金のススメ」は、

まだ第2ステージにすぎないのです。

実は、そこから先こそが「リアル・リッチ」の世界への入り口なのです。

日本人の個人金融資産は約1500兆円と言われています。

これは世界第2位です。

そのうちのほぼ50%にあたる約780兆円が「現金・預金」だそうです。

ちなみに個人金融資産世界第1位はアメリカの約5000兆円。

そのうち「現金・預金」はたったの680兆円で、

総資産の約13%しかないのです。

ということは・・・、

親の教えを忠実に守った結果なのか、

それとも、この方法しか知らなかったからなのか、

「現金・預金」ではアメリカを抜き、実は日本は世界一の現金・預金保有国なのです。

しかし―

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喜んでる場合ではありません。

これが問題なのです。

日本は「眠らせてるお金・世界 No.1」とも言えるのです。

アメリカ以外の主要国でも、

総資産における「現金・預金」の割合は、

英国(約26%)、ドイツ(約35%)、フランス(約29%)と、

日本に比べるとかなり低いのです。

では、彼らのお金はどこにまわっているのでしょうか?

実は、日本人が第2ステージでお金を眠らせてる間に、

彼らのお金は第3ステージより先に行ってしまっているのです。

お金の教育を受けていない日本人にとって、

第3ステージ以降は未知の世界であり、

“危険ゾーン”だと思われているようです。

たしかに、第3ステージ以降は、

豊富なファイナンシャル・インテリジェンスがないとうまく進めないのも事実です。

僕たち日本人は、学校を卒業すると、

お金の教育もまともに受けないまま、

お金を中心に動いている資本主義社会に放り出されてしまいます。

そこには「お金の知識」で武装した知恵のある悪い奴らが、

みなさんが給料を貯め込んで丸々と太っていくのを

ヨダレを垂らして今か今かと待ちかまえているのです。

そして、インテリジェンスがないために、

悪徳金融商人たちによって意図的に流されたおいしそうな情報のエサに食いつき、

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第3ステージにノコノコとやってきた太ったカモたちは、

成す術もなく次々と餌食になっていったのです。

それを見てビビった日本人は、

第3ステージ以降は危険だと封印してしまったのでしょう。

そのせいか、第2ステージでお金の流れがピタッと止まり、現金・預金世界一です。

僕から言わせれば、(ちょっとキツい表現ですが)無能なビビりの国の世界一です。

“社会や経済のルール”では、

資本主義という世界基準のルールを使っていながら、

その資本主義に欠かせない“お金のルール”だけは、

なぜ世界基準とは違うものを使うのか理解に苦しみます。

このお金の教育不足のせいで、

日本の金持ちたちは、ただひたすら第1ステージと第2ステージを

繰り返すことしかできない「ワーキング・リッチ」ばかりになってしまったのです。

そして、日本に「リアル・リッチ」がいない2つ目の理由は

「日本の税制」にあります。

とくに「相続税」の存在です。

実は、日本人の中にも本物のお金持ち「リアル・リッチ」はたくさんいます。

しかし、彼らの多くは海外に居住しているのです。

彼らが、本物のお金持ち「リアル・リッチ」であればあるほど、

日本を居住地として選ばないでしょう。

別に彼らは日本が嫌いな訳ではありません。

彼らは自分たちに有利な条件を熟知しているのです。

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つまり、自分たちの財産を守るのにはどうすべきか知っているのです。

日本の環境はリアル・リッチにとってあまり良いものではありません。

お金を稼ぐには良い国かもしれませんが、

お金を増やし守るという点では、世界の中でも も難しい国のひとつだといえます。

なぜでしょう?

大の原因は、前述したように日本の税制にあります。

その中でも、 悪なのは相続税です。

日本の相続税は 大50%。(平成 22 年現在)

日本では、3代相続が続くと財産がなくなると言われています。

しかし、今、世界の流れは相続税ゼロの方向に進んでいるのです。

スイス、香港、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、

イタリア、スウェーデン、マレーシア、タイ、ベトナム、インドネシアなどでは、

すでに相続税は廃止されています。

近いところでシンガポールでも、

2008 年 2 月に相続税は廃止されました。

さらに、イギリスやフランスでも相続税廃止に向かっている状況です。

あなたがもし大金持ちだったら、日本に住みますか?

「私には、財産なんてないから関係ない」

「お金持ちになったら考えるよ」

なんて思っていませんか?

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でも、それでは遅いのです。

一度、日本国内に財産を築いてしまうと、

後から海外に移すのは至難の業です。

特に近年、日本政府により、

私有財産の海外流出を防ごうと、ますます取締りが厳しくなっています。

はっきりいってその必死さたるや尋常じゃありません。

今や、この国を運営していくためには、

政府の頼りは、国民の金融資産しかないのです。

あの手、この手を使って国は、みなさんの財産強奪作戦を計画しているのです。

増税もその一つと言えるのではないでしょうか。

これでは、今後ますます

本物のお金持ちたちは海外に移住していくことでしょう。

海外の国の中には、

シンガポールのように戦略的に税制の優遇政策をしき、

外国人学校などの移住者に 適な住環境を整え、

国ぐるみで積極的に世界からお金持ちを誘致しようとしている国がたくさんあるのです。

もはや、日本政府のライバルはこれら世界の国々なのです。

しかし、インテリジェンスのない日本政府は、

このような状況が把握できていないのでしょう。

反対に規制をかけ、取締りを厳しくし、お金の流出を止めようとしている。

まるでイソップ物語の「北風と太陽」を見ているようです。

みなさんはこれから

本物の投資というものを勉強してお金持ちを目指すのなら、

せっかく築いた資産を国に奪われないようにすることです。

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国民一人一人がもう少し利口になり、国を見張らないといけません。

民主主義では、国民は国に対しての監督責任があります。

まずはこのメール講座を読んでくださっている、

プロジェクト WAKYO の皆さんだけは認識しましょう。

日本という国は、

お金に関しては“発展途上国”なのです!

そして、いいかげん、目を覚ましてください!

日本人は、現金・預金世界一という、

凄いポテンシャルを持っているのです。

第2ステージの時点では、世界トップなのです。

さあ、私たちみんなで勉強し、経験を積み、

強のファイナンシャル・インテリジェンスを身に付け、

自信を持って悠々と第3ステージに乗り出しましょう!!

目指すは「富国強民」です。

― 後に、第3ステージに進むにあたっての心構えをひとつ。

みなさんが未知の世界に足を踏み入れることを、

周囲の人たちは反対するでしょう。

でも、むしろそのことを喜びましょう。

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お金持ちというのは、

だいたい世の中の人口の5%だそうです。

ということは、第3ステージに進もうとすると、

統計的には100人中95人の人が反対するに決まっているのです。

反対されるのは第3ステージへの第一歩と捉えて、

躊躇なく力強く踏み出してください。

「リアルリッチ」の世界へようこそ!

それではまた。

世野いっせい

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【第 4 回】テーマ:投資家~本物の投資家との出会い~『投資道-リアルリッチの心の器とお金の器-』

みなさんこんにちは、世野いっせいです。

日本人が勤勉で、よく働くことは世界でも有名ですが、

日本には世界的な大富豪がいません。

これは、一生懸命働くだけでは

大富豪にはなれないということを証明しています。

実は「リアル・リッチ」には、ある秘密があります。

彼らは「ワーキング・リッチ」とは違う、

別のルール、別のしくみを使っているのです。

そうです、前回お話しした

「お金の5つのステージ」の第3ステージ以降です。

僕は、昔、「リアル・リッチ」に興味をもち、

研究したことがあります。

彼らはなぜ働かなくてもお金持ちでいつづけられるのか、

とても不思議だったからです。

――僕がアメリカに渡ってちょうど1年が経った頃、

縁あり、3人の投資家に事業資金を出してもらうことになりました。

3人の投資家は友達同士でとても仲が良く、

気さくでどことなく余裕が感じられました。

みんな、いつもTシャツに短パンというラフな格好で、

僕との待ち合わせは毎回おなじみの小さなオープンカフェ。

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昼間っからワインを飲み、僕が到着する頃にはいつも上機嫌でした。

僕はそんな気さくなオジサンたちに密かに憧れ、

彼らに大変興味を持ちました。

彼らが、とんでもない大富豪だと知ったのは、

それから半年くらいしてからのことです。

そこそこのお金持ちだとは思ってはいましたが、想像をはるかに超えていました。

僕は、その投資家の中の1人「ロブ(仮名)」の家に、

とある理由で約2ヵ月間居候することになりました。

その大豪邸は、ロサンゼルスの高級住宅街の小高い丘の上にあり、

あまりにも敷地が広いためなのか、

塀の外からは中の様子はいっさい見えません。

大きな門の前には24時間体制でセキュリティーが警護していて、

門が開くと、目の前には広大な敷地が広がり、

その奥にアダムスファミリーに出てきそうな大きなお屋敷がドンと建っていました。

門をくぐってから、お屋敷の玄関に着くまで車で1~2分かかったように思います。

お屋敷の中に入ると、

そこは豪華なシャンデリアがぶら下がった大きなホールになっていました。

ここで、ダンスパーティーをするのだそうです。

そこを通り抜けると、とてつもなく広いリビングがあり、

20人掛けくらいの大きなソファーと

その脇の豪華なバーカウンターが目に入ります。

まるでホテルのラウンジのようです。

そのリビングからの景色はまさに絶景で、

目の前にはキラキラと輝く太平洋が広がっていました。

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さらに、そのリビングの外には、

その太平洋と一体化してるかのようにプールが配置され、

その横には当然のようにジャグジーが…。

もう溜息しかでませんでした。

僕は、この広大な敷地内に

2棟建つゲストハウスのうちの1つを貸してもらいました。

そこでの生活は夢のようでした。

時々、自分が大富豪の仲間入りをしたかのような錯覚に陥りました。

「僕もロブのような大富豪になりたい!!」

その時は、そんな思いで頭の中がいっぱいでした。

どうすればこんな大富豪になれるんだろう?

きっと、とてつもなく大きなビジネスをやってるに違いない。

でも、どんなビジネスをやればこんなに稼げるんだろう?

いったい、どのくらい稼げば、こんな生活ができるんだろう?

毎晩、そんな疑問が頭の中をぐるぐる回って眠れませんでした。

その時の僕の知識レベルでは、いくら考えても答えがでるはずもありませんでした。

そこで、僕は思い切ってロブに質問することにしました。

僕は、単刀直入に聞きました。

「いったい、どうすればロブみたいな大富豪になれるの?」

するとロブは、

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「ハハハ。今週末、船上パーティーがあるから、その時みんなに聞いてごらん」

と言い、笑っていました。

「えっ!? 僕も行っていいの?」と尋ねると、

「ビジネスだ。君は、彼らが船の真横に乗りつけた車を受け取り

駐車スペースに車を停めに行く。そして彼らが戻って来た時には、

また車を彼らのもとへ持ってくる。

つまり、バレットパーキングを1日経営してくれ。

そうすれば、自然に彼らと話すチャンスがあるはずだ。

そして、チップが君の報酬だ。悪くないだろ?」

「なるほど!!」

僕は喜んで引き受けました。

―パーティー当日、僕は日系人の友達を誘い、

その友達と二人で1日限定のバレットパーキング・ビジネスを開業しました。

夕方になると、ぞくぞくと招待客が到着し始め、

やってくる車は、フェラーリやポルシェ、ベントレーやロールスロイスなど、

見たこともないような高級車のオンパレードでテンションは 高潮!!

しかし、思った以上に忙しく、

肝心の質問をするのをすっかり忘れていました…。

みんながクルージングに出かけた後、

陸に残された僕らは、疲れもあり、

しばらく言葉もなくボーっとしていました。

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「いったいなんなんだアイツらは?

どうやったらあんなに金持ちになれるんだ?」

相棒の方が先に口を開きました。

「だよなぁ・・。魔法を持ってるとしか思えないよな」

そして、僕は相棒に言いました。

「車を戻す時に聞いてみよう!! 職業は何ですか?って」

こうして、僕らのリサーチが始まったのです。

そして、僕らの予想は見事に打ち砕かれました。

それどころか返ってくる答えは、

僕らの選択肢の中には1ミリも入っていなかったのです。

その答えは、衝撃的でした。

彼らのほとんどが

「I'm INVESTOR(投資家)」

と答えたのです。

「職業は?」と聞いてるのに、

みんな堂々と「投資家」と答えるのです。

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んっ!?「投資家」って職業なのか?

「投資家」=「ギャンブラー」

とインプットされていた僕の脳ミソは混乱して爆発しそうでした。

やはり、大きな危険を冒さないと、これだけ大富豪にはなれないのか・・・・。

その時はそう思いました。

僕は思わず

「投資ってビジネスなんですか?」

って聞きました。すると、

「投資は投資さ。ビジネスはビジネス。まったく別の競技だよ。

マラソンと100M走を比べてるようなもんだね(笑)」

「でも職業、投資家って言ってましたよね・・・。」

「そうだよ。でも、ビジネスはもう卒業したんだ、きりがないからね。

ビジネスで得た経験や知識、そして稼いだお金をもとに、みんな投資家を目指すんだ。

ビジネスは僕が投資家になるのをおおいに助けてくれたよ。

ビジネスマンから投資家へ、これが豊かになるための王道さ」

「投資家ってそんなに儲かるんですか?」

「アハハ。大儲けしたいんだったらビジネスの方が儲かるよ。

ビジネスマンは利益を出すプロだからね。

反対に投資家はリスクを 小限に抑えるプロなんだ。

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ビジネスがオフェンスで、投資がディフェンスって感じかな。

体力のある若い頃にビジネスでガンガン攻撃して稼いだものを、

年を取って体力が落ちてくる頃には投資家になってしっかり守るようなイメージかな」

僕は、それまで「投資」に対して、

まったく反対のイメージを抱いていました。

「投資家」というのが利益を追求するプロで、

リスクを承知で攻めるオフェンス型だと。

そして、彼はこう話してくれました。

「利口なやつは気付くんだ。

お金は人生を豊かに生きるための手段であって、

目的ではないということに。

ビジネスはやりがいもあるし、面白い。

しかし、やはり精神的には自由にはなれない。

だからどこかでビジネスを卒業して、

自分の人生を楽しむために投資家になるんだよ。

ビジネスが生きがいのやつもいるけどな(笑)」

僕の中で、何か大きな革命が起きた瞬間でした。

そして、僕の中で、完全に結論が出ました。

大富豪になるには「投資家」になるしかないと。

後日、僕はこのことをロブに話し、

僕は「投資家になる」と伝えました。

するとロブは、

「待て、待て、慌てるな。彼らもみんな、いきなり投資家になったわけではないんだ。

ちゃんと勉強して、経験を積んで、順を追って、なるべくして投資家になったんだ。

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いいか、よく聞け。投資家になるためには、

クリアしなければいけないステージがいくつかある。

彼らの中にはビジネスで大成功した者もいるし、

長い間まじめに働いてそのステージをクリアしてきた者もいる。

今でも現役バリバリでビジネスをやり続けてる者もいる。

みんなライフスタイルもステージのクリアの仕方もバラバラだが、

どうしたら豊かになれるか本当に真剣に取り組んできたんだ。

お前はまだスタートラインにも立ってないだろ?」

「その通りです・・。」

まだまだ道のりは遠い・・・。と思っていると、

「まずはライフプランを立てなさい、できるだけ具体的に。それからだよ。」

「ライフプランって?」

「人生の設計図だよ。

それがないと何のためにお金を稼ぐのか分からんだろ?

人生の目的を明確にしろということだ。」

僕はその時初めて、

自分にはライフプランがないことに気付きました。

その後、半年近くかかって

何回も何回も書き直しながらライフプランを立てました。

僕のライフプラン第1号です。

今は、ライフプラン第4号に改訂されてますが(笑)

これが僕の「お金の5つのステージ」と

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「ライフプラン」という考え方との出会いでした。

それからしばらくは、

ロブたち3人が資金をだしてくれたビジネスの経営に専念しました。

まずは第1ステージをクリアすることを目指したのです。

そして今、自分が実際に投資家になってみてはっきり言えることは、

この時のリサーチの結果が間違っていなかったということです。

そして「投資家」という職業は、存在しうると。

そして、自信を持って断言します!!

精神的にも経済的にも豊かで、多くの資産を保有し、

その資産を守り継承していく知恵を持つ、

永遠の不労所得者のことである「リアル・リッチ」になるには、

「投資家」になる以外はないと。

そして、ここではっきりさせておきたいことがあります。

僕がいう「投資家」とは、

いろんな手法やテクニックを使って単に「投資行為をする人」のことではなく、

人生において、すべてのことを「投資家脳」をもって考え、

「豊かな人生を実現できる人」のことです。

僕は、「投資」とは、ひとつの「考え方」、

つまり「哲学」であると考えています。

いっそのこと、今日からそれを

「投資道」と呼んでしまいましょう!!

それではまた。

世野いっせい

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【第 5 回】テーマ:投資道 『投資道-リアルリッチの心の器とお金の器-』

みなさんこんにちは、世野いっせいです。

僕は、自分の投資スタイルに「投資道」と名付けました。

ひとつの物事を通じて、考え方や生き方を学び、

自己の精神を鍛えることを意味する「道」という一文字。

日本人にとっては、とても深く、

しっくりとくる言葉ではないでしょうか。

日本では古来より、「武芸道」といって、

剣道、柔道、弓道などの「武道」と、

茶道、華道、書道などの「芸道」を通じ、

子供のしつけを行い、精神を養い、人間としての基礎を築いてきました。

先日、その優れた民族性が世界で大きく注目されました。

2011年3月11日。

マグニチュード 9.0 という国内観測史上 大、

そして世界でも4番目という大きさの「東日本大震災」が日本を襲いました。

この大震災を、海外メディアも大きな関心を持って報じていますが、

地震報道そのものよりも、このような大災害に直面しても、

冷静で秩序ある行動をとり、混乱を起こさない日本人のマナーの良さ、

そして我慢強い、強靭な精神力に世界中が驚いたのです。

ニューヨークタイムズ紙は、

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「日本の人々には真に高貴な忍耐力と克己心がある」

「これからの日々、日本に注目すべきだ。間違いなく学ぶべきものがある」

などと称賛しました。

この、世界が驚いた日本人の行動は、

やはり、高潔な人格を尊ぶ「武士道」の精神によるものではないでしょうか。

このように、日本には世界に誇る「道」という

「精神教育の文化」が根付いているのです。

僕は、比較的に若い頃から

海外に住み、外から日本を見たことによって、

日本の素晴らしさ、日本人の凄さに気づき、

日本人として生まれたことを本当に誇りに思うようになりました。

もちろん、悪い点もたくさん見えました。

そして、僕は、

良いところも悪いところも含めて、

日本人が日本のことを一番知らないと確信しました。

僕は、多くの日本人の若者たちに、

できるだけ早い段階で、一度、外から日本を見てほしいと思っています。

近年、日本には様々なビジネスの手法や投資手法、

金融商品や金融の技術など、

海外からたくさんの新しいルールが輸入されています。

しかし、海外の文化に基づいて作られたこれらのルールは、

果たして日本人のメンタリティーに本当に馴染んでいるのでしょうか?

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戦後、欧米化が進み、

特に、ビジネスの面では、

日本人の良いところ、日本人らしさが失われているような気がします。

行き過ぎた資本主義や拝金主義、

利のみを追求し、義を欠いたビジネスのやり方。

時代の流れと言ってしまえばそうかもしれませんが、

もう一度、日本人の精神をもとに考え直してみるべきではないでしょうか。

僕は、ハゲタカ時代、

外資系投資会社の節度のない強欲なやり方に強烈な違和感がありました。

外資系といっても、現場はほとんど日本人です。

自己の利益のために日本人の心を失った日本人がたくさんいました。

もちろん、自分もその一員でしたが、心にかなりのストレスがありました。

しかし、これら外資系の欧米人のやり方が間違っているのでしょうか?

イヤ、彼らにとっては、これがあたりまえの考え方なのです。

悪いと思ってやっていないのです。

彼らは、常に戦争をし、他国を侵略し、利益を得てきました。

そのかわり、強い力と優れた戦略を持たないと、反対に自分がやられるのです。

常に他国と国境を接し、侵略の危険にさらされてきた彼等と、

周りを海で守られ、限りある資源を出来るだけ争わず分け合ってきた日本人では

考え方が違って当然なのです。

このように文化の違いは、考え方や行動に表れます。

つまり、「ものの見方」が全く違ってくるのです。

「ものの見方」が違えば、同じデータや情報をインプットしても、

アウトプットの結果は全く違うものになってしまいます。

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このアウトプットの結果の違いが

双方の微妙な思考のズレを生んでいるのだと感じます。

この微妙なズレを、心のどこかで感じつつも、

欧米のルールでどんどん進んでいく社会に流され、

いつのまにか日本人らしさが失われているのかもしれません。

ところでみなさんは、

海外でお寿司を食べたことがありますか?

アボガドが巻いてあったり、エビ天が巻いてあったり。

マンゴーソースやチリソースがかかっていたり・・・。

多くの日本人は「こんなのはお寿司じゃない!!」

と言いますが、これは日本のお寿司とは違う、

現地の文化をうまく取り入れて発展した海外の寿司なのです。

では、インド人が日本のカレーを見て

「こんなのカレーじゃない!!」

と言ったらみなさんは何と答えますか?

おそらく「これは日本のカレーだ!!何が悪い!!」

と言うでしょう。

本来、日本人は、海外のものを柔軟に受け入れ、

日本流にアレンジし発展させるのが得意なはずです。

僕は、「投資」も同じように、

日本の文化に根差した技術を発展させるべきだと思いました。そこで―

― 「和魂洋才」 ―

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…日本古来の精神を大切にしつつ西洋の技術を受け入れ、

両者を調和させ発展させていくという意味。

この考えを元に、

「投資道」とは、日本文化を尊重し、

その文化に育まれた日本人独特の考え方を取り入れ、

世界に唯一無二の「投資文化」を作りあげること。

と勝手に定義させていただきました。

フランスの哲学者パスカルの言葉に次のようなものがあります。

「力のない正義は無力であり、正義のない力は暴力である」

1971年のニクソンショックで

米国がドルと金の交換を停止して以来、

無秩序な圧倒的パワーを持った「ドル紙幣」。

この何の裏付けもない架空の「力」が

今、世界中で暴力を振るっています。

この暴力を止めることは出来ないかもしれませんが、

せめて僕等だけでも「正義のある力」を追求しましょう。

本来、農耕民族である私たち日本人は、

春に種を蒔き、

暑い夏の間、雑草や害虫を取り、

秋の収穫をむかえる。

冬を越すために食料を保存し、

また来年の春に備える。

51

このルーティン、何かに似ていませんか?

そうです。

お金の5ステージです。

秋の収穫(稼ぐ)から始まるルーティンです。

実は、リアルリッチのやっている「投資」は、

農耕民族である僕たち日本人に一番向いているのです。

日本人こそ、リアルリッチ投資をやるべきなのです。

後に「投資道」を極めるために も大事なことを

養老孟司さんの言葉を借りて伝えたいと思います。

「日本という国は教育や訓練によって、

技術やノウハウを人に蓄積させてきた『人の文明』である。

それに比べて西欧の社会は人を育てるよりも

道具の進歩によって社会を機能させる『道具の文明』と言える」

(『江戸の智恵』(PHP 研究所)より)

この養老孟司さんの言葉は、

まさに、僕が目指す「投資道」そのままの理念です。

欧米では、

前述した「ニクソンショック」による

金本位制から変動為替相場制への移行。

デリバティブ取引や、投資信託など挙げればキリがありませんが、

「金融」という“道具”をひたすら発達させてきました。

まさに「道具の文明」

しかし、道具はいつか古くなり、壊れるものです。

52

それに比べ、日本人は「人の文明」です。

昔からそうであったように、

「道」により、道徳を培い、正義の心を養い、

人の中に技術や知恵を蓄積させ、時代に合わせて進化させていき、

決して壊れない“心(こころ)”を作る。

そして、個人が「正義のあるパワー」を持つ。

まさに「富国強民」です。

もういちど、強い日本をつくりましょう!

決して壊れることのない「道」をつくりましょう!!

それではまた。

世野いっせい

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【第 6 回】テーマ:幸福とは(前) 『投資道-リアルリッチの心の器とお金の器-』

みなさんこんにちは、世野いっせいです。

「あなたは、今、幸せですか?」

そう聞かれたとき、

みなさんは何と答えますか?

みなさんは、“GNH”という言葉をご存じでしょうか?

これは、“Gross National Happiness”の略で、

日本語では「国民総幸福量」などと訳されています。

1972 年ブータン国王の提唱により、

物質的豊かさを表す“GDP”に対し、

精神的豊かさを表す尺度として“GNH”は生まれました。

近年、国際的金融危機が叫ばれる中、

この考えが世界中で再び見直されはじめ、

「世界幸福度ランキング」なるものが

様々な機関から様々な視点をもって発表されています。

その一つである、

イギリスのレスター大学の社会心理学者

エードリアン・ホワイト氏の独自の調査による

「世界幸福度ランキング」ベスト10は、以下の通りです。

(対象178ヶ国・2006 年時点)

1 位 デンマーク

54

2 位 スイス連邦

3 位 オーストリア共和国

4 位 アイスランド共和国

5 位 バハマ国

6 位 フィンランド共和国

7 位 スウェーデン王国

8 位 ブータン王国

9 位 ブルネイ・ダルサラーム国

10 位 カナダ

これを見ると、やはり社会保障が充実している

北欧やヨーロッパの国が上位を占めているようです。

GDP上位国は、ほとんど見当たりません。

我が国、日本はなんと 178 ヶ国中、90 位。

もちろん、G7のなかでは 下位です。

気になる、今や世界第2位の経済大国、

中国は 82 位でした。

言いだしっぺのブータン王国は、

しっかり8位にランクインしています。

決して経済的にも恵まれてると言えないブータンですが、

国民の9割が「自分は幸せだ」と答えるそうです。

一方、急速に経済的発展を遂げ、

物質的に豊かになった日本。

平和で、町にはモノが溢れ、

数えきれないほどの娯楽もあります。

こんなに恵まれた環境なのになぜ、

日本人は「幸福だ」と思えていないのでしょうか。

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それどころか、我が国のうつ病発症率と

自殺率は世界トップクラス。

その他の先進国でも、

年々うつ病患者が増えているようです。

どうやら、金銭的・経済的な豊かさは

「幸福感」とは直結しないようです。

経済的に豊かであるはずのGDP上位の先進国では、

仕事に追われ、人間関係に悩み、

精神的に過度なストレスを受けることが多く、

「幸福感」とは、ほど遠いところにあるようです。

反対に、北欧のように、社会福祉が充実し、

老後の心配も少なく、精神的な豊かさが

「幸福感」につながっているのではないでしょうか。

日本でもここ数年「仕事と生活の調和」

つまり“ワークライフバランス”が叫ばれるようになりました。

仕事のために私生活を犠牲にし、うつ病などの精神疾患を患ったり

自殺や過労死などの悲劇が後を絶たないからです。

お金があるからといって、必ずしも「幸せ」ではなく、

「幸せ」になるのに、そんなに多くのお金は必要ではない。

むしろ、精神的な豊かさこそが

「幸福感」につながるといったところでしょうか。

経済的な豊かさと、精神的な豊かさの

バランスこそが も重要なことだといえるでしょう。

ここで、もう一度みなさんに質問を。

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“みなさんは、お金持ちになりたいのですか?

それとも、幸せになりたいのですか?“

僕は、昔、ある人に同じ質問をされたことがあります。

先日のメルマガにも出てきましたが、

僕に事業資金を提供してくれた大富豪のロブです。ある時―

「君は、お金持ちになりたいのか? それとも幸せになりたいのか?」

ロブに突然そう聞かれました。

「えっ!? それって同じことじゃないの??」

“お金持ちになれば、幸せになれる”と思っていた僕は

一瞬、そう思いましたが、

「もちろん、幸せになりたいです。

そのためには、ある程度のお金が必要だと思います。

だから、まずはお金持ちになりたいです」

僕は、そう答えました。

するとロブは、

「じゃぁ、君が幸せになるには、どのくらいのお金が必要なんだ?」

と聞いてきました。

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「できるだけたくさん。できれば無限に!!」

そう答えると、ロブは大笑いして

「ハハハ、正直だ。今から私の祖父から聞いた話をしてあげよう!!」

といって、ある話を聞かせてくれました。

━━━ 人間には、“心の器”と“お金の器”があるんだ。

普通は、“心の器”の中に“お金の器”があり、

“心”が“お金”をコントロールしている。

そして、いろいろな経験を積み“心の器”は少しずつ成長し大きくなっていく。

それにともない“お金の器”も少しずつ大きくなっていくんだ。

しかし、ある日突然、人生において、

考えられないくらい大量のお金が入ってくることが稀にある。

その時、お金が“心の器”に収まりきらず、器の外に飛び出してしまうんだ。

そして“お金の器”が急激に大きくなり、

“お金の器”の中に“心の器”が浮いている状態になってしまう。

こうなると、次第に“お金”が“心”をコントロールするようになるんだ。

しかし、宇宙の法則で、万物は常にバランスを取ろうとする。

上がりすぎた株は必ず下がるし、下がりすぎた株も必ずまた上がるように。

“心の器”は、急には成長できないため、

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結局“お金の器”が“心の器”の大きさに合わせることになる。

こうして、必ず“心の器”を飛び出したお金は失われていくんだ。

しかし、この時、悪魔が囁きにくる。

「俺に魂を売ってくれれば、

“お金の器”をそのままの大きさにしといてやる―」と。

ここで誘惑に負け、悪魔に魂を売った奴は、

死ぬまで“お金”に“心”が支配されつづけ、

やがて、誰も信用できなくなり、

孤独感と虚無感に襲われるようになる。

一生、心が満たされないため、「幸福感」なんてあるはずもない。

気付いた時にはもう遅く、

そこから抜け出したくても、なかなか抜け出せない。

全てのお金を投げ捨て、

“お金の器”を“心の器”の中に戻すまでは・・・━━━

ロブは、話し終わったあと、

鋭い眼力で僕の顔をジッと見ていました。

「・・・・。」

あまりの迫力に

しばらく何も言えなかったのを覚えています。

59

あれは、何ら明確な目的もなく、

ただお金持ちになりたいといった

僕の考えに対する「警告」だったのでしょう。

それから、5年後、僕はこの時のロブの警告を

身をもって知ることになるのです。

つづく…。

60

66 【第 7回】テーマ:幸福とは(後) 『投資道-リアルリッチの心の器とお金の器-』

━━━ 5年後 ━━━

僕は、ちょうど、この年の2年前、

ロブから事業資金を出してもらっていた 初の事業を売却し、

人生初のキャピタルゲインを手にしていました。

それは、その頃の僕にとっては、とてつもなく大金でした。

人生初の正真正銘、自分で稼いだ“大金”でした。

僕は、この事業売却の過程で『あるアイデア』を思いつき、

すぐに実行に移しました。

そのアイデアは見事に当たり、

半年後には事業が軌道に乗り始め、

信じられないくらい順調に成長していきました。

新しいアイデアもどんどん湧いてきて、

やること、なすこと、すべてが良い方向に進み、

神がかったように、何をやっても上手くいきました。

仕事が楽しく、寝ても起きても仕事のことばかり考え、

ますますビジネスにのめり込んでいきました。

それにともない売上もどんどん上がっていきました。

それから1年が経ったある日―

シェルビー(仮名)という人物が会社を訪ねてきました。

彼は32歳の若き経営者で、見た目にもバシッとしていて、

61

いかにも仕事が出来そうな感じでした。

彼は、僕にある提案をしてきました。

そのアイデアは、僕にとってはメリットが大きく、

リスクがとても少ないものでした。

何よりも彼の人柄に惹かれた僕は、

その提案を受けることにしました。

その彼との共同事業は、思った以上に成果を上げ、

僕らは、信じられないくらい大きなお金を手にしたのです。

僕の周りには、たくさんの人が溢れ、

毎晩のように仲間たちと食事をし、お酒を飲み、

いろんなことを朝まで語り合いました。

多くの人が僕のことを称賛してくれました。

しかし、このみんなの称賛が、

しだいに僕を変えていきました・・・。

いつしか僕は、

高級ブランドのスーツに、高級腕時計を身に付け、

週末は、ホテルのスイートルームを借りて派手なパーティー。

フェラーリを買い、ポルシェも買いました。

そして、何度もラスベガスに遊びにも行きました。

挙句の果てに、高級住宅街に土地を買い、

家を建てることになりました。

今、考えてみると、みんなの称賛をキープするためだったのでしょう。

62

しかし、僕がそんなことに気づくはずもなく、

自信に満ち溢れ、完全に有頂天でした。

この時は、この幸せが、永遠に続くと思っていたのです・・・。

━━━ そして、運命の『5年後』がやってきます ━━━

その日の朝、

会社にシェルビーから1本の電話が入りました。

「面白い案件があるんだ、一緒にやらないか?」

僕は、その日のうちにシェルビーと会う約束をしました。

夕方、彼の会社の1階にあるカフェで待ち合わせをしました。

彼は、僕が到着するなり、いきなり話し始め、

1時間もの間、関をきったように一気にしゃべりまくりました。

かなり、興奮している様子でした。

それほどの儲け話でした。

しかし、今度は僕たちもかなりの資金を用意する必要があり、

ハイリスク、ハイリターンの案件だったのです。

しかし、自信過剰で天狗になっていた僕に迷いはありませんでした。

シェルビーと折半で、その資金を出すことにしたのです。

63

その資金は、僕の全財産の9割に相当し、

その中には、すでに設計図が出来上がっていた

マイホームの建築費用も含まれていました。

その建築費用の支払い時期がまだまだ先だったため、

欲に目がくらんだ僕は、

とりあえずそのお金を使うことにしたのです。

結果は、無残でした・・・。

僕とシェルビーは、ありえないほどの大金を失ったのです。

僕は、マイホームを断念し、

フェラーリを売り、ポルシェも売りました。

お金になるものは、すべて売りました。

一瞬にして、財産のほとんどを失ったのです。

同時に、自信も失いました。

そして、僕は、シェルビーを恨み、

友人であり、良きパートナーだったシェルビーも失いました。

まさに天国から地獄に落ちた瞬間でした。

しばらくの間、仲間を避け、一人でいることが多くなりました。

僕を称賛してくれていた人たちの評価が気になりました。

誰もが僕を、あざ笑っているかのように感じました。

僕は、自然と、 初に渡米した頃に暮らしていた街に来ていました。

そこで2週間くらい過ごしました。

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━━ そんな時、ふと、しばらく疎遠になっていたロブを思い出し、

そして、同時に、あの『心の器とお金の器』の話を思い出したのです。

僕は、急にロブに会いたくなり

勇気をふりしぼり彼に連絡をしました。

するとロブは、

「そんなホテルなんかに泊まらず、ウチに泊まりなさい」

といって、温かく僕を迎え入れてくれました。

僕は、今まであったことを全てロブに話ました。

「いい経験をしたな」

ロブは、静かに一言、僕にそう言いました。

僕は、一気に張りつめていたものがとけ、

安心したのか、自然に涙が流れました。

「君は、大金を手にしてみて幸せだったかい?」

ロブにそう聞かれ、

僕は、やっと冷静にここ数年のことを振り返ることができ、

こう言いました。

「イヤ、いま思うと、幸せじゃなかったんだと思うよ。

いつも心が満たされず、お金が増えれば増えるほど、

むしろ逆に“もっともっとお金が必要だ”と思うようになったんだ。

あれが欲しい、これが足りないと不満ばかりだった。

そして、周りの評価ばかりが気になって、

みんなにもっともっと称賛してもらおうと派手に振舞ったんだ。

みんなの評価が落ちないようにと、必死だった。

いつも心が休まらず、何かに追われている感じだったよ。

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そして、いつしか自分を見失っていたんだ」

するとロブは、

「君は、不安定なハシゴを勢いよく登って行ったようなものだ。

みんなが褒めるからどんどん上まで登って行った。そうだろ?

だから、調子に乗り、実力以上のところまで登り、

ついにハシゴから落ちてケガをしたんだ。

でも、ハシゴでよかったじゃないか。

もし高層ビルから落ちてたら即死だ、ハハハハ(笑)」

と笑い、こう続けました。

「ビルを建てる前には必ず基礎を打つだろ?

基礎を打つには、まずビルを何階建てにするか決めないといけない。

それだけじゃない、つまり設計図がいるんだ。

設計図通りに完成すると、頑丈なビルができる。

しかし、10階建てのビルを建てようと思って基礎を打ったのに、

20階建てが建ちそうだからと言って、

途中から急に20階建てを建てるとどうなる、危険だろ?」

━━ 僕は、ロブと出会った頃、

自分で立てた『ライフプラン』のことを思い出しました。

「そうだ、ロブ、僕は自分のライフプランを忘れてたよ。

目の前の利益に目がくらみ、ライフプランを忘れてた!!」

そう言うと、ロブはニコッと笑い、

「人生もビジネスも一緒だ。

“出口”から逆算して考えるクセをつけるんだ。

それに合わせて計画を立てる。

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あとは、計画通りにやるだけだ。

もし、計画を変更する場合には、全てを見直し、

アップデートする必要がある。

いったい、君のハシゴはどこにつながっていたんだい?(笑)」

僕は、急に視界が開け、いきなり前向きになっていきました。

「じゃぁ、ロブ、僕のように心の器の準備ができないうちに、

突然、大きなお金が入ってきちゃった場合はどうすればいいの?」

すると、ロブはニヤリと笑い、

「簡単さ、器を借りればいいのさ」

と言い放った。

え!?

器を借りる?

どういうことだ????

そう思っていると、すぐにロブはこう話し始めた。

「多少、個人差はあるにしても、

自分ひとりで持てる“心の器”の大きさには限界がある。

だから限界を超えた分は、

同じヴィジョンを持つ仲間の器に入れてあげるんだ。

例えば、君の“心の器”の容量が10だとしよう。

そこに15のお金が入ってきた場合、

容量を超えた分の5を、

5人の器に1づつ入れてあげてもいいし、

2人にそれぞれ3と2というふうに入れてあげてもいい。

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君がバランスを見て入れてあげればいい。」

「なるほど!!

器から飛び出した分を、悪魔に持っていかれるくらいなら、

仲間にあげた方がいいに決まってるよね。

でも、お金をあげるの?」

「ノー。単なるお金じゃなく、資金だ。

チャンスと経験をあげるんだよ。

“今度は、君が成功する番だよ”ってね。

つまり、仲間の成長を後押ししてあげるんだ」

「もし、うまくいかなかったらどうするの?」

「うまくいかなくてもいいんだ。

彼等は自分自身の経験から学ぶことが必要なんだ。

とにかく、自分の器に収まりきらない分は、常に仲間に与える。

こうすれば君の“心の器”は、いつも余裕がある状態だろ?

だから、常に心が豊かでいられる。

そして、いつの日か、君が後押しした仲間たちが成功していく。

すると、君の周りには、君と同じヴィジョンを持ち、

素晴らしい“心の器”を持った人間たちがいずれ揃うことになる。

みんなの器を合わせれば、とてつもなく大きな器になるはずだ。

君は、みんなに感謝され、

君の“心の器”は更に大きく成長するはずだ。

そして、君は本当の幸せを知るだろう」

━━━ そしてこの時、僕はハッとした。 ━━━

「そっか。そうだったんだ。ロブ、ありがとう。

これは、全てロブが僕にしてきてくれたことなんだね。

本当に、ありがとう!!」

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僕は、自分の愚かさと、

ロブへの感謝の気持ちで涙が止まりませんでした。

その夜、シェルビーにも電話をし、再会の約束をしました。

そしてここから、僕の人生の第2章が始まったのです―

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【 終回】テーマ:マインド・セット 『投資道-リアルリッチの心の器とお金の器-』

みなさんこんにちは、世野いっせいです。

前回、前々回と2回にわたり、

「幸福とは」というテーマで書かせてもらいましたが、

たくさんのメッセージをいただき、本当にありがとうございます。

みなさんとの出会いにより、

僕の“心の器”が、また少し成長できたような気がします。

僕自身、今、

本当に心の底から幸せを感じながら生きています。

“好きなことを、好きな時に、好きなだけやれる”

お金にもとらわれず、

時間にもとらわれず、

一緒に遊べる仲間がいる。

高に楽しい人生を送ることができ、本当に感謝しています。

ただの「お金持ち」になっただけでは、

このような幸せな気持ちには決してなれなかったでしょう。

―“心の器”と“お金の器”―

言い換えれば、

“精神的な豊かさ”と“経済的な豊かさ”

このバランスによって、そう思えるのです。

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これは全て「マインド・セット」のおかげです。

* * * * * * * * *

僕は、大きな失敗を体験したことにより、

“ピンチは、 大のチャンスである”ことを知りました。

なぜなら、僕にとって、

ピンチは“自分を変える” 大のチャンスだったからです。

人は、“自分を変える”きっかけを

自分自身では、なかなか作れないものです。

何か“事件”でも起こらない限り、

心のどこかでは、“このままではいけない”と思っていても、

なかなか行動に移せないことが多いのではないでしょうか。

特に、そこそこ上手くいっている人は、

なかなか自分を変えようとはしません。

こういう人は、一生そこそこを続けて、

そこそこの人生で終わることが多いように思います。

僕は、前回のメルマガでお話しさせてもらったように、

人生において、大きな“ピンチ”を迎えました。

その時、ようやく自分の愚かさに気付き、

“このままではいけない”

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“自分を変えないといけない”と悟りました。

反省し、何が悪かったのか、

それまでの自分と真剣に向き合いました。

そして、そこで初めて、

人の意見を“受け入れる心”の準備ができたのです。

それまでの僕は傲慢で、

人の意見など聞く耳を持ちませんでした。

それがこの大失敗を招いたのです。

僕は、このピンチにより、

運よく“心をリセット”できました。

そして、新たに

“マインド・セット”

をすることになったのです。

それは、ロブのこんな言葉からでした――――

「君は、なぜ自分が失敗したのか分かるか?」

「今はよくわかるよ、ロブ・・・。

僕は、周りの人の意見を全く聞き入れようとしなかった。

自分が一番正しい判断ができると思ってたんだ。

上手くいかないことは、みんな人のせいにしてた。

今回の件だって、シェルビーのせいにした。

自分のことばっかり考えてたんだ。

悪だよ・・・。」

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と僕が答えると、

ロブは、こう話し始めました。

「君は、今回、とても大切なことを学んだようだ。

失敗することは悪いことではない。しかし、大切なのは、

同じ原因で、同じ失敗を繰り返さないことだ。

失敗の原因が分かった今、

君は今後、自分の“行動”を改善していかないといけない。

“行動”を変えるには、“意識”を変える必要があるんだ」

―――― 意識を変える・・・。

ロブはさらに続けました。

「“意識”が変わると、自然に“行動”が変わってくる。

それに、

『“意識”の伴わない“行動”は、決して習慣づかない』

つまり、長続きしないんだ。

だから、まず“意識”を変えることだ。

車で交通事故を起こした人が、安全性能が高い新車に買い替えても、

運転手の“意識”が変わらなければ、また事故を起こすだろう。

それと、同じだ。

君は、自分の“意識”が今までどこにあったのか、わかるか?」

「お金・・・です・・・。」

僕は、小さな声でつぶやきました。

すると、いつものようにロブの目にグッと力が宿り、

こう話し始めたのです。

73

「覚えておきなさい。

君が自ら設定したその“意識”が、心の中に“器”を作るんだ。

例えば、もし“恋愛”に“意識”が向いていると、

心の中に“恋愛の器”ができ、

だんだんそれが“心の器”の中で大きく成長していく。

そして、やがて“心の器”の大部分を占領するようになる。

そうなると、人の言うことなんてもう耳に入らない。

若い頃、こんな恋愛の経験あるだろ?

今回、君の場合、この“意識”が“お金”に設定されていたんだ。

だから、心の中に“お金の器”ができ、

それがいつのまにか“心の器”を埋めていった。

それで心にスペースがなくなり、

人の意見を聞き入れない状態になったんだ。違うか?」

「その通りです・・・」

僕は、心の中をすべて見透かされていて、

それしか言葉が出ませんでした。

「君は、これから何に“意識”を設定するつもりなのか、

明日、もう一度聞くことにしよう。

今日、一晩、ゆっくり考えておきなさい―」

その時、僕の中では、もう答えは決まっていました・・・。

――――― 次の日

その日の夕方、

僕は、初めてロブのヨットに乗せてもらいました。

ロブは、短パンにアロハシャツという、

とてもリラックスした格好で僕を待っていてくれました。

74

「宿題はしてきたか?」

そう言うと、ロブは僕にシャンパングラスを手渡し、

「今日は、君が、新しく生まれ変わる日だ、乾杯しよう!!」

と言って自ら冷えたシャンパンを注いでくれました。

僕は、一気にシャンパンを飲むと、

静かに話し始めました。

「ロブ、僕は、これから自分の“意識”を

“同じヴィジョンを共有する仲間の成功”に設定することにしたよ。

自分の経験や、ロブから教えてもらったことを仲間に伝えていきたいんだ」

すると、ロブは嬉しそうな顔をして、

「なるほど、面白い。

それじゃ、まず君がお手本になって、

自分が幸せになるための“成功”をしないといけないな。

『自分に力がないと、人に力を与えることはできないし、

自分が幸せじゃないと、人を幸せにすることなんてできない』だろ」

「わかってるよ。

人それぞれ“成功”のイメージは違うだろうけど、

僕は、まず、自分が成功することはもちろん、

『自分の周りから、何人の“成功者”を出せるか』

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ということを目標にしようと決めたんだ。

どうやら僕は、あんまり“心の器”が大きくないみたいだから、

大きな器を持った仲間に託すことにしたんだよ(笑)」

ロブは大きくうなずき、

こんなことを話し出しました―――――

「本来、人間は幸せになるようにできてるんだよ。

しかし、人間は勝手なもので、

自分より『不幸』な人を見れば、自分は『幸せ』だと感じるが、

自分より少しでも『恵まれてる人』を見れば、

自分にはまだまだ『幸せ』が足りないと思ってしまう。

いつも、周りの誰かと比べてしまうんだ。

自分にはあれが足りない、これが足りない。

もっともっと頑張って、

今よりもっともっと幸せになろうと思ってしまうんだ。

これでは、いつまでたっても満足感は得られない。

『幸せ』とは追って捕まえるものではなく、

自分で『感じとる』ものなんだ。

君は、1日に3食があたりまえで、

もし、1日に1食しか食えなければ不満に思うだろう。

しかし、世の中には食べる物があるだけで

『幸せ』に思える人がたくさんいるんだ。

君たちが『不幸』だと思っている人の方が、

実は、はるかに『幸せ』の数は多いんだよ。

屋根があるところに寝れるだけでも『幸せ』を感じ、

キレイな飲み水があるだけでも『幸せ』だと感じることができる。

そして、君が子供の頃、

“アイスクリームをお腹一杯食べることができたら

どれだけ幸せだろう“と考えただろ?

76

それが、今はどうだい?

だから本当は、お金持ちになって何でもできるようになると、

『幸せ』の数は減ってるんじゃないかと時々思うことがあるんだ。

そうだろ?

自分の現状を素直に受け入れ、

その中に『幸せ』を見つけることができれば、

案外『幸せ』なんて、たくさんあるのかもしれないよ」

ロブは、遠くを見つめながらそう話してくれました ―――――

その話を聞きながら、

僕は、全財産を失ったわけではない。

住む家もあるし、毎日ごはんも食べれる。

車もあるし、ガソリンも入れることができる。

健康な体もあるし、仲間もいる。

僕は、なんて幸運なんだ!!

僕は、どんだけ恵まれているんだ!!

そして僕は、なんて“幸せ”なんだ!!

と改めて気づいたのです・・・。

“マインド・セット”――――

僕の場合は、自分の“意識”を何かに設定することを、

マインド・セットと呼んでいます。

世間一般の意味合いとは、少し違うかもしれませんが、

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「プロジェクト WAKYO 和僑-」の共通語として、使っていくつもりです。

後になりましたが、

今回のメルマガ本文にも書きましたが、

僕の“意識”は、

“同じヴィジョンを共有する仲間の成功”

に『マインド・セット』されています。

それ以来、

僕の周りに、多くのミリオネアを誕生させることができました。

“器の大きさ”はそれぞれですが(笑)、

今では、みんな、本当に 強の仲間となってくれました。

僕は、この「プロジェクト WAKYO」の

お話しを頂いた時、正直、迷いました。

僕レベルの力で何か役に立てることがあるのか

分からなかったからです。

しかし、我が国日本が、政治的、経済的に危機的状況にある中、

“祖国のために何かしたい”という気持ちが

心の中で沸々と湧き上がってきました。

そして、何よりも「プロジェクト WAKYO」の

コンセプトに感銘を受けたからです。

まさに、僕のマインド・セットそのものだったのです。

僕の経験や知識が少しでも役に立てばいい。

できるかどうかは問題ではなく、やるかどうかなんだと思い、

参加させていただくことになりました。

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今では、自分自身にとっても大変勉強になり、

参加できて本当に良かったと思っています。

歴史を見てみても分かるように、

僕は、日本人ほど、団結すると 強な民族はいないと確信しています。

世界を舞台に活躍する“華僑”やユダヤ人。

日本人は、決して彼等にも引けを取らないと思います。

“華僑”ならぬ“和僑”というものを

“同じビジョンを共有する仲間”としてとらえ、

みんなで力を合わせて、日本を救いましょう!!

そのためには、まず、ひとりひとりが学び、

知識を付け、強くなることです。

そうです、「富国強民」です。

日本を救うためには、僕達ひとりひとりが賢くなり、

資産を増やし、社会に還元していけばいいのです。

“ビジネス”や“投資”といった武器を使い、

無駄遣いばかりの官僚や、利権まみれの政治家など、

悪い奴らとつるんでいる連中からお金を巻き上げ、

僕らが良いことにお金を使い、経済を回すのです。

ロブも言っていたように、

『自分に力がないと、人に力を与えることはできない』

「プロジェクト WAKYO」は、

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ひとりひとりが真剣に学び、

知識を付け、実践的な力を付ける場所なのです。

さあ、みなさん、

まずは、自分の器を満たしてください。

そして、自分の器が満たされたら、

どうか仲間の器を満たしてあげてください。

強の仲間をつくりましょう!!

―プロローグを含めると、9回にわたり、

わたしの考えを書かせていただきました。

後までお読み頂き、ありがとうございました。

今後も、様々な機会で、

みなさんにお会いし、共に学び成長できることを、

楽しみにしています。

世野いっせい

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後までご覧いただき誠にありがとうございました。

世野さん書き下ろしの特別講座はいかがでしたか?

『投資道-リアルリッチの⼼の器とお⾦の器-』

リアルリッチであり続けるには、お金の器だけなく、

心の器も同じくらい必要だということをご理解いただけたのではないでしょうか。

このE-BOOKが、皆さんの意識を変えるきっかけになれれば、これに勝る喜びはありません。

そして、さらに、世野いっせい氏から学び、投資家脳を育み、

心とお金の両方の器を備えたリアルリッチとなりたい方は、

ぜひ『プロジェクトWAKYO』の案内を楽しみにしていてください。

【世界基準のリアルリッチを育てる寺子屋

『プロジェクト WAKYO』ついて】

今回、 後までご参加いただいた方には、

現在、世野さんと私たちが取り組んでいる、日本初のプロジェクトにご招待します。

世界基準の投資の知識と能力を持つ本物の投資家=リアルリッチを育成し、

世界で活躍する日本人(和僑)のネットワークを構築する寺子屋があります。

それが「プロジェクト WAKYO」です。

すでに1500名の仲間が学び、次期募集を心待ちにしている人が行列になっている寺子屋です。

世野さんらしく、心の器とお金の器という投資道を大切にした日本初のお金の学校にして、

普通の人が一生困らない資産を構築するための学校です。

本セミナー参加者だけに、そんなプロジェクトの全貌を公開し、

実に1年ぶりとなる募集を行います。ぜひ楽しみにしてください。

それでは引き続き、『普通の人が一生お金に困らない“3つの鍵”』の

動画を楽しみに受講ください。

~プロジェクト WAKYO 事務局~