海外事例に関する調査 -...

35
海外事例に関する調査 資料4

Upload: others

Post on 22-Jan-2021

3 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

海外事例に関する調査

資料4

Page 2: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

海外諸事例の調査

<調査対象>

• 対象国 :米国、欧州、豪州

• 対象段階 :研究段階~運用段階に関わらず収集

• 内容適用 :対象構造物、適用対象箇所、運用レベル、背景・目的、利用場面・運用方法、分析・評価の手法・管理基準、維持管理作業への効果、実運用面での課題

<調査手法・事例抽出方法について>

• 諸外国の行政機関や研究機関が発行している文献及びウェブサイト

• 以下の国際会議の中で紹介された事例IABMAS(国際橋梁維持管理安全協会)会議(2012年7月)

TRB年次総会(2014年1月)

IABMAS(国際橋梁維持管理安全協会)会議(2014年7月)

ASNT(全米非破壊検査協会)構造健全度モニタリングに関する会議(2014年8月)

IABSE(国際橋梁構造協会)シンポジウム(2014年9月)

ASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月)

※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して調査

<海外におけるモニタリング技術の状況について>

• 現時点では、各種非破壊検査技術やモニタリング技術が体系化され、基準等が整備されている事例はないが、各国において様々な技術が研究段階から実用段階に移行しつつある。

• 長大橋など特殊な橋梁等に振動特性などを把握するために加速度センサーや変位計を設置する事例はあるが通常の中小橋に設置する例はあまりない。中小橋にはロボットやUAV等を活用した定期的なモニタリングの事例が多い。

2

1.調査委概要

Page 3: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

調査対象事例

2. 調査対象事例(諸外国のモニタリング事例)

ID 対象 対象国 事例名

1 橋梁 米国 ヴィンセント・トーマス橋のモニタリング 南カリフォルニア大学(University of Southern California)による振動計測

2 橋梁 米国 ヴィンセント・トーマス橋のモニタリング カリフォルニア大学アーバイン校(University of California Irvine)による振動計測

3 舗装 米国 地中レーダー(GPR)を用いたコンクリート舗装の目地部の損傷特定

4 橋梁 米国 ロボットを利用した道路橋床版のひび割れモニタリング

5 橋梁 米国 接地型GPRと車載式GPRの検査精度の差に関する検証

6 橋梁 米国 地中レーダー法及び赤外線法と目視点検による道路橋床版モニタリング結果の比較

7 橋梁 米国 非破壊検査手法を用いた道路橋床版の点検

8 橋梁 米国 赤外線技術を用いた道路橋床版上面の点検

9 橋梁 米国 橋梁及びトンネルにおける衝撃応答法及び超音波表面波法の有効性検証

10 橋梁 米国 非破壊検査技術によるPC鋼材の腐食等の評価

11 橋梁 ドイツ 超音波探査によるグラウト注入部の充填不足箇所の特定

12 橋梁 米国 無人ヘリコプター(UAV)による撮影技術を利用した橋梁点検

13 橋梁 ドイツ 無人ヘリコプター(UAV)を用いた大規模構造物の異常個所検査

14 橋梁 スウェーデン Götaälvbron橋の疲労亀裂のモニタリング

15 橋梁 スイス 特殊な曲線橋における挙動確認のためのモニタリング

3

Page 4: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

調査対象事例

4

2. 調査対象事例(海外のモニタリング事例)

ID 対象 対象国 事例名

16 橋梁 イタリア イタリアのBrenner-Highway A22号線のColle d’Isarco高架橋のモニタリング

17 橋梁 イタリア ヴェニス港の吊り橋のモニタリング

18 橋梁 オーストラリア 電子疲労センサー(EFSTM)を利用した疲労亀裂のモニタリング

19 河川堤防 米国 衛星を用いた干渉合成開口レーダー(InSAR)調査

20 河川堤防 米国 光検知測距(LiDAR:Light Detection and Ranging)による地形調査

21 河川堤防 米国 空中電磁法による地形調査

22 河川堤防 米国 等深線調査

23 河川堤防 スイス 河川の3D形状のモニタリング

24 法面・斜面 米国 土石流地帯におけるモニタリング

25 法面・斜面 米国 オレゴン州西部における斜面モニタリング

26 法面・斜面 米国 カリフォルニア州中部及び北部の道路のり面のモニタリング

27 港湾 イタリア 光ファイバーセンサー(SOFO)を利用したジェノヴァ港の埠頭のひずみと変位のモニタリング

28 港湾 イギリス ロンドン港における水中港湾施設のモニタリング

29 港湾 オランダ RTD Incotestによる非接触型の鋼部材の肉厚計測

30 空港 イギリス ミリ波レーダーを使った、滑走路における舗装の損傷把握に係る監視システム

31 空港 ノルウェー 地中レーダー(GPR)を用いた空港の舗装の健全度モニタリング

Page 5: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

モニタリング技術活用イメージ

ヴィンセント・トーマス橋のモニタリング 南カリフォルニア大学(University of Southern California)による振動計測 1

対象構造物 吊橋 計測内容 振動の主成分モード、固有周波数

国 アメリカ 移動/設置 設置 実用化状況 実運用

背景・目的 南カリフォルニア大学とカリフォルニア州運輸省が連携してモニタリングが実施された。

→継続なデータ取得により、全体的な交通荷重による疲労や突発的で大きな負荷(自然災害や人災など)等に起因して、橋梁の動的挙動の特徴の変化があった場合に警笛を鳴らすことができる。

5

1980年に、本橋梁に26の加速度計が設置されている。10個の加速度計がフーチングに、16個の加速度計が上部構造にそれぞれ取付けられ、三次元応答を計測している。データはインターネットを経由して、南カリフォルニア大学、カリフォルニア地質調査、カリフォルニア州運輸省にあるサーバにほぼリアルタイムで転送される。

観測データは、平日、土曜日、日曜日、祝日毎にモード形状パターン等が定められ、このモード形状パターンから極端に逸脱したパターンが計測された場合は、構造の劣化、部材の損傷があると推測する仕組がある。

Vincent Thomas橋における加速度計の設置位置とセンサー配列の方向

2週間分の生データの例(X軸は時間、Y軸は加速度(G))

出典:http://www.portoflosangeles.org/transportation/ca_47.asp E . K a llinik ido u & S.F. Masri et al., Application of Orthogonal Decomposition Approaches to Long-Term Monitoring of Infrastructure Systems

Page 6: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

モニタリング技術活用イメージ

ヴィンセント・トーマス橋のモニタリング カリフォルニア大学アーバイン校(University of California Irvine)による振動計測 2

対象構造物 吊橋 計測内容 振動の主成分モード、固有周波数

国 アメリカ 移動/設置 設置 実用化状況 実運用

背景・目的 前述のモニタリングと並行して、国立標準技術研究所(NIST)の技術革新プログラム(TIP)の補助金を受けてモニタリングシステムの試行導入が実施された。

→固有周波数の特定ができた。また、様々な施設に対して適用可能な「DuraMote」が有効に機能することが確認された。

6

様々な施設に対して適用できるように、柔軟性、持続可能、確実性、費用対効果の向上を目的とした遠隔操作モニタリングシステムとして、「DuraMote」が開発された。システムは、以下に示す三段階の階層で構成されている。

①センシング・データ取得階層(Sensing/Actuation Tier):「Gopher」②データ統合階層(Data Aggregation Tier):「Roocas」③モニタリングと分析の統合階層(integration Monitoring & Analysis

(iMA))「Gopher」には一次元~三次元の加速度計に加え、湿度や温度、ひずみなどの他のセンサーのデータを取り込むため8つのチャンネルがボードに設置されている。「Gopher」には一次元~三次元の加速度計に加え、湿度や温度、ひずみなどの他のセンサーのデータを取り込むため8つのチャンネルが

ボードに設置されている。センサーの計測データは、ロス率は0.5%未満で伝送できることが確認された。 ※ロス率 伝送時のパケットの損失率

システムの構成

出典:Sehwan Kim, Marco Torbol and Pai H. Chou: Remote Structural Health Monitoring Systems for Next Generation SCADA (http://www.ece.uci.edu/~chou/sss13.pdf)

Page 7: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

モニタリング技術活用イメージ

地中レーダー法 ( GPR ) を用いたコンクリート舗装の目地部の損傷特定 3

対象構造物 コンクリート橋 計測内容 施工目地部分のスリップバーの配列、コンクリート層の湿度、アスファルト剥離深さ、内部空隙の度合、ジョイント部の評価

国 アメリカ 移動/設置 移動式 実用化状況 試行運用中・実運用

背景・目的 最近、コンクリート橋床板の剥離等の損傷事例が増えており、路面から非破壊検査技術で剥離を特定する技術に注目が集まっている。

→コアを採取することなく、目地部の損傷や鉄筋位置が特定できる。

GPRを用いて施工目地部分のスリップバーの配列の特定、コンク

リート層の湿度の特定、アスファルト剥離深さ、内部空隙の度合い、ジョイント部分の評価。手押し式GPR機器による測定を行う。

湿度の違いにより誘電率が異なるという特性を利用し、電磁波レーダーを照射させ位相の異なる反射ピークから剥離部の付着破壊の測定を行う。剥離、クラック箇所や鉄筋の位置を特定する。GPRのデータは画像データとexcelの集計表が出力される。集計

表から鉄筋の移動距離やタイバー、スリップバーの座標が、反射双曲線からは目地部分やスリップバーの本数などが容易に特定できる。また、反射ピークの違いから劣化損傷箇所を特定できる。コンクリートの温度が低い条件下では適応できない。日本で実施する場合、電波法に抵触する恐れがあり総務省への申請等が必要になる可能性がある。

手押し式GPR機器によるジョイント部の検査

反射ピークの計測結果出典:Integration of GPR and Core Data Laboratory Testing to Identify the Causes of Premature Pavement Failures

https://asnt.org/smt14papers

7

Page 8: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

モニタリング技術活用イメージ

ロボットを利用した道路橋床板のひび割れモニタリング 4

対象構造物 道路橋 計測内容 ひび割れ

国 アメリカ 移動/設置 移動型 実用化状況 施行検証中

背景・目的 ROCIM(A Robotic Crack Inspection and Mapping)とは、ロボットによる橋梁床版上のクラックの調査モニタリングシステムである。カメラとレーザーを搭載した自動走行ロボットが床版上を走行して、自動的にクラックの位置を特定しデータ上にマッピングする。

8→ロボットによる作業により効率化が見込めるが、通行止めが必要となることが実運用上の課題である。

ロボットには高解像度カメラが搭載されており、画像によりひび割れを検出し、自らの位置情報とともに記憶してひび割れ展開図を作成する。なお、ロボットは検査エリアをすべてカバーするよう、自ら走行軌跡を調整することが可能である。ニュージャージー州Rutgers大学にて施行検証中である。

従来目視かつスケッチによって確認されていたひび割れが、正確な位置座標を持った電子データとして蓄積することが可能になる。

システム概要図

屋外施設での実験結果(ひび割れ検出)

出典:http://www.vision-systems.com/articles/print/volume-16/issue-9a/departments/technology-trends/vision-guided-robotics-intelligent-robot-performs-bridge-integrity-analysis.html http://www.hungla.org/resources/IEEE_trans_ASE13.pdf http://trid.trb.org/view.aspx?id=1229630

Page 9: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

モニタリング技術活用イメージ

接地型GPRと車載式GPRの検査精度の差に関する検証 5

対象構造物 橋梁 計測内容 クラック位置

国 アメリカ 移動/設置 移動型 実用化状況 試行運用中

背景・目的 同一橋梁に対して、接地型GPRと車載式GPRの二種類を適用し、床版の健全度評価の違いについて実地検証したもの。交通規制を必要とせず、迅速で経済的に広域と多数の構造を評価できる車載式GPRによる調査と、交通規制が必要で人員と時間がかかる設置型GPRによる二種類の調査による測定結果の違いを調査した。調査は、GPRを用いた道路橋床版モニタリングサービスを提供しているInfrasense社によって実施された。

→様々な損傷形態や損傷の深さに対して、二種類のGPRによる検査精度を比較することにより、交通規制を必要としない車載式GPRによる測定の適用性が判断できる。

同一橋梁に対して、接地型GPRと車載式GPRの二種類を適用し、床版の健全度評価の違いについて実地検証した。交通規制を必要とせず、迅速で経済的に広域と多数の構造を評価できる車載式GPRによる調査と、交通規制が必要で人員と時間がかかる設置型GPRによる二種類の調査による測定結果の違いを調査した。調査は、GPRを用いた道路橋床版モニタリングサービスを提供しているInfrasense社によって実施された。

・実橋における床版の損傷度についての、接地型GPRによる測定データ、及び車載式GPRによる測定データは下図の通りである。局所的な場所を除き、二種類のGPR技術により作成される損傷マップは類似していた。両方の方法で調査した6つの路面の全体的な損傷面積は、平均3.7%の差が見られた。

この差異は、維持管理の意思決定には大きな影響を与えるものではなく、どちらの方法による測定でも目的が達成できることを示している。

接地型GPR(上)と車載式GPR(下)の床版損傷部の検出結果比較

出典:Comparison of Ground-Coupled and Air-Launched Ground Penetrating Radar Methods for Bride Deck Condition Evaluationhttps://asnt.org/smt14papers

9

Page 10: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

モニタリング技術活用イメージ

地中レーダー法及び赤外線法と目視点検による道路橋床板モニタリング結果の比較 6

対象構造物 橋梁 計測内容 損傷度、表面上の特徴

国 アメリカ 移動/設置 移動型 実用化状況 試行運用中

背景・目的 道路橋床版の損傷は内部で進行する場合が多いので、主に目視点検により実施されるNBI(National Bridge Inventory)の点検では不十分な場合がある。この研究では、NBIのみで得た結果と地中レーダー法(GPR)で得た結果の違いを調査した。

→GPR、赤外線ともに実用レベルの技術として認知されているが、標準的な要領や基準類の整備が進むことで、さらに広範囲に実橋に適用されると考えられる。

調査はGPR及び赤外線法を用いた道路橋床版モニタリングサービスを提供しているInfrasense社とミシガン州運輸省によって実施された。道路橋床版の表層下の損傷個所を定量化するために地中レーダー法(GPR)と赤外線法(IR)を適用した。また、パッ

チングやポットホールなどの表面上の特徴を定量化するために高解像度ビデオデータを用いた。

GPR,IR画像の損傷部分の面積から、0-9の10段階評価で上床板の表面下の状態を評価した。

非破壊検査を行った結果、右図のような損傷度についてのばらつきが生じた。

目視点検の結果から得られたNBIレーティング

の結果だけで補修の意思決定を行う場合と、GPR及び赤外線により床版の損傷面積の割合を求めて補修の意思決定を行った場合では、57橋のうち30橋において、推奨される意思決定結果に違いが生じた。

GPRで得た路面データのサンプル

NBIレーティング「6」の橋梁に対して非破壊検査を行った結果

出典:NDT vs NBI: Implications for Deck Maintenance and Rehabilitationhttps://asnt.org/smt14papers

10

Page 11: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

モニタリング技術活用イメージ

非破壊検査手法を用いた道路橋床版の点検 7

対象構造物 道路橋 計測内容 剥離、ひび割れ

国 アメリカ 移動/設置 移動型 実用化状況 試行運用中

背景・目的 従来の点検手法(打音等)では、検査員の経験等により点検結果にばらつきが生じる。このため、各種非破壊検査技術の適用により結果に客観性を付与するために、実際の橋梁において精度の確認を行った。

→実務にて広く適用していくため、さらなる精度検証と要領・基準の整備等に取り組んでいく必要がある。

・衝撃応答波法(IE:Impact Echo)

・地中レーダー法(GPR:Ground Penetrating Radar)

・打音法、チェーン牽引法

・自然電位法(HCP:Half Cell Potential)

・超音波表面波法(USW:Ultrasonic Surface) Wave)

次に、実際にウォータージェットではつりを行い内部の損傷を確認した。「Slan1」、「Slab 2」、「Slab 4」、「Slab 6」のコンクリート劣化、剥離が確認された。

ニュージャージー州の実橋を用いて、いくつかの非破壊検査技術を適用し、その精度を確認した。

出典:Field Verification of Nondestructive Testing Technologies for Condition Assessment of Concrete Bridge Deckhttps://asnt.org/smt14papers

11

Page 12: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

モニタリング技術活用イメージ

赤外線技術を用いた道路橋床版上面の点検 8

対象構造物 道路橋 計測内容 浮き・剥離

国 アメリカ 移動/設置 移動型 実用化状況 研究レベル・施行検証中

背景・目的 橋梁床板上面の点検時に、作業員を通過交通にさらすことなく、また車線規制をせずに迅速なモニタリングを実施するため、ミシガン工科大学とBridge Guard社において、赤外線技術を利用した床版上面モニタリングの実証試験が実施された。

→取得したデータより、橋梁の損傷箇所を特定することができ、破損に対する客観的で再現性のあるデータを提供できる。

【赤外線技術】コンクリートの温度差から浮き・剥離を検知する【近距離写真測量】3D写真測量

・高いフレーム数及び高いシャッタースピードを確保するため、カメラは映画産業用のものを使用。・機器から得られたデータにGPS位置情報を付加することで、床版上面の表面と表面下における状況を把握できる。・測定は、日平均交通量175,000台のワシントン周辺の25橋梁で実施。・実橋において測定を行ったところ、メリーランド通りでは床版表面積の0.30%を占める8つの浮き・剥離が検出された。また、ポットホールは1.5インチ以下の直径であった。

撮影状況イメージ(Nikon D5000 DSLR)

3D写真測量のイメージ図

実橋で取得されたデジタル画像(左)と赤外線モニタリングの結果(右)

出典:Collecting Bridge Deck Condition Date Using Optical and Thermal Cameras from a single Vehicle Platform at Near Highway Speedshttps://asnt.org/smt14papers

12

Page 13: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

モニタリング技術活用イメージ

橋梁及びトンネルにおける衝撃応答法及び超音波表面波法の有効性検証 9

対象構造物 橋梁・トンネル 計測内容 コンクリート舗装厚

国 アメリカ 移動/設置 設置型 実用化状況 研究レベル

背景・目的 ストレス波を使用した、コンクリート舗装厚の測定

→2つの方法で得た結果を併用し、補完的に用いることで浅い位置、深い位置の両方の剥離を検出でき、信頼性が向上する。今後実用化に向けて更なる精度検証が必要である。

・衝撃応答波法 ( IE : Impact Echo )最高20~30kHzの周波数でストレス波を起こす衝撃装置で表面波を入力し、応答波を受信機で測定する。・超音波表面波法 ( USW )二つのレシーバーの間の距離と表面波の到着時

間の違いに基づく平均表面波速度を測定する。

衝撃応答法(IE)と超音波表面波法(USW)の2つの方法で橋梁、トンネルにおける部材厚を測定する。

図:左=試験床版、中央=コンクリート版、右=ハンギング湖トンネル

衝撃応答波法(IE)の概念図出典:Lessons Learned From Nondestructive Testing of Concrete Structures with Complementary Stress Wave-Based Methodshttps://asnt.org/smt14papers

13

Page 14: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

モニタリング技術活用イメージ

非破壊検査技術によるPC鋼材の腐食等の評価 10

対象構造物 プレストレスコンクリート(PC)橋梁 計測内容 層間剥離

国 アメリカ 移動/設置 移動型 実用化状況 試行検証中

背景・目的 PC構造物は、損壊の前にほとんど視覚的な兆候を示さないことから、目視による点検評価だけでは不十分である。最近のPC鋼材の腐食によるPC橋の劣化は深刻であり、この研究では、いくつかのモニタリング技術の適用を試みている。

→PC鋼材の腐食の可能性を調査する手法として、磁束漏洩法は有効な手段になり得る可能性がある。実用レベルで使用するために、さらなる精度検証や製品化に向けた取り組みが必要である。

PC鋼材に対する主な検査技術である、磁束漏洩法(MFL: Magnetic Flux Leakage)、腐食を評価する電気抵抗法(ER:electrical resistivity)、自然電位法(HCP: half-cell potential)、腐食率を測定する線形分極抵抗法(LPR: linear polarization resistivity)、品質を測定する超音波表面波法(USW: ultrasonic surface waves)、層間剥離を評価する衝撃応答波法(IE: impact echo)、コンクリートの質的な評価をする地中レーダー法(GPR: ground penetrating radar)と層間剥離と欠陥を見つける超音波パルスエコー法(UPE: ultrasonic pulse echo)を適用し、その評価を行った。

橋梁に取り付けられた磁束漏洩法(MFL)の装置

その他の検査技術の適用の様子(ER (a), HCP (b), IE (c), USW (d),

出典:Performance of NDE Technologies in Condition Assessment of Prestressed Concrete Girdershttps://asnt.org/smt14papers

14

Page 15: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

モニタリング技術活用イメージ

超音波探査によるグラウト注入部の充填不足箇所の特定 11

対象構造物 PC橋 計測内容 空隙部分の位置計測

国 ドイツ 移動/設置 移動型 実用化状況 試行検証中・試行運用中

背景・目的 グラウト注入部の充填不足箇所の特定

15

→検査によりPCグラウトの充填不足が検出できることから、実用レベルで使用できれば適用範囲は広い。

開口合成焦点法(SAFT: Synthetic Aperture Focusing Technique)を用い、波長100kHzまでの圧力波の波長の中で様々な角度から測定し計算する。これにより2次元測定から3次元の位置測定を行う。

三種類の供試体、模型壁、実橋での実験を通して、グラウトの充填不足の把握が行えることを確認した。但し、実験の結果ダクト底面(測定面)の空気含有量の測定が多少困難であるため、測定結果に欠落箇所が出てくることがある。

開口合成焦点法

実験結果

3D-SAFTの解析(左)、C-スキャン(中)、放射線による解析(右)

ポストテンションにおけるグラウトの特定 C-スキャンによる結果

出典:Grouting Defects Localized by Ultrasonic Testing Including Phase Evaluationhttps://asnt.org/smt14papers

Page 16: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

モニタリング技術活用イメージ

無人ヘリコプター(UAV)による撮影技術を利用した橋梁点検 12

対象構造物 橋梁 計測内容 ひび割れ、剥離

国 米国 移動/設置 移動型 実用化状況 試行検証中

背景・目的 道路橋のモニタリングにおいて、アクセスが困難な箇所における無人ヘリコプター(UAV)による撮影(マルチスペクトル画像)モニタリングの実用性を検証した。(ドレクセル大学の研究)

→作業員による撮影が困難な個所のモニタリングに有効である可能性がある。撮影の可能性を確認する試験であり、精度や安全面での課題等については詳述されていない。

有人及び無人ヘリコプター(UAV)に高解像度RGBカメラと赤外線カメラを搭載し、撮影を実施。取得した画像は貼り合せを行い、橋梁全体画像が作成された。これによりRGBカメラでは表面上のクラックなどを検知でき、赤外線カメラでは内部の浮きを検出できた。空中撮影においてRGBカメラと赤外線カメラを併用することによって損傷箇所の検出が可能であることが分かった。

RGBカメラによる撮影

赤外線カメラによる撮影

有人ヘリコプターに搭載されたRGBカメ

ラ(左)と赤外線カメラ(右)

有人ヘリコプターによる実橋撮影(RGBカメラと赤外線カメラ)

無人ヘリコプターによる撮影

出典:Multispectral Aerial Imaging for Infrastructure Evaluationhttps://asnt.org/smt14papers

16

Page 17: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

モニタリング技術活用イメージ

無人ヘリコプター(UAV)を用いた大規模構造物の異常個所検査 13

対象構造物 道路構造物 計測内容 変位

国 ドイツ 移動/設置 移動型 実用化状況 研究レベル

背景・目的 土木構造物の老朽化が顕著となり、大規模構造物における目視検査では大幅に時間が掛かるため、無人ヘリコプター(UAV: Unmanned Aerial Vehicle)によるモニタリングにより効率化を図る。

→作業員がアクセスできない箇所や有人ヘリコプターが近づけない箇所のモニタリングに有効である可能性。今後、安全面の課題や撮影精度の向上等の技術的課題を克服する必要がある。

航空写真測量として使われているUAVを応用して高性能カメラを搭載し擁壁(長さ700mの内180m,高さ20m)を撮影し変位検出を行った。実験の目的としては10mm未満の絶対変位を検出することである。用いたヘリコプターはBUW Falcon Photo使用したカメラはSony NEX5、UAVの飛行はGPSを用いることで安定的に行うことができる。

観察対象の壁面に関しては、変位などを検出できるかについて確認するため、壁面に発泡スチロールや紙の板を張りCloud Compareソフトを用いて3Dを再構築した。下図がその時の距離による色分けであ

り、赤色部分が他の部分に比べ距離が長い、つまり凹部分があると測定し青色部分は凸部分があると測定している。これらの実験により表面解析が可能になった。

表面解析の例

変位検出の例

実験に用いた擁壁

GPSポイントの位置

出典:Visual inspection strategies for large bridges using Unmanned Aerial Vehicles (UAV)Bridge Maintenance, Safety, Management and Life Extension – Chen, Frangopol & Ruan (Eds), 2014

17

Page 18: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

モニタリング技術活用イメージ

Götaälvbron橋の疲労亀裂のモニタリング 14

対象構造物 橋梁 計測内容 疲労亀裂

国 スウェーデン 移動/設置 設置型 実用化状況 試行運用中・実運用

背景・目的 スウェーデンのGöta川を跨ぐGötaälvbron橋は1930年代に建設され、橋齢70年以上の橋梁である。全長は訳1,000mであり、コンクリート床版と9本の鋼桁及び54本の鋼製橋脚からなる。前回の補修工事の際に、負の曲げモーメントが発生する橋脚上において鋼桁にクラックが発見され、補修された。橋梁管理者は、今後15年間橋梁を使用していくために、モニタリングを実施することを決めた。

→「SMARTape」の延長が長くなり、設置にノウハウが必要である。

9本の鋼桁のうち、作用荷重が大きい5本の鋼桁に対して64の光ファイバーセンサーが取り付けられ、モニタリングが開始された。採用されたのは、「DiTeSt:Distributed Temperature and Strain monitoring system」(温度及びひずみモニタリングシステム)である。ひずみの計測には、「SMARTape」と呼ばれるテープが用いられた。「SMARTape」により、幅0.5mmの亀裂が検知でき、計測は2時間おき

に実施される。また、管理責任者への自動警告メッセージの送信を行う。• 維持管理作業への効果疲労亀裂の発生と同時に警告メッセージが発せられること電源等が不要であること

橋梁位置図

橋梁全景

鋼桁に取り付けられた「SMARTape」(右は顕微鏡写真)

出典:http://www.smartec.ch/content/download/895/7187/file/c154.pdfhttp://www.smartec.ch/content/download/924/7477/file/b05.pdf

18

Page 19: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

モニタリング技術活用イメージ

特殊な曲線橋における挙動確認のためのモニタリング 15

対象構造物 橋梁 計測内容 変位、ひずみ、温度

国 スイス 移動/設置 設置型 実用化状況 試行運用中・実運用

背景・目的 スイスのLuganoに位置する特殊な曲線橋の挙動に関する知識の蓄積と、設計の最適化を目的として、SOFOセンサーが取り付けられた。

→特殊な曲線橋の挙動に関する知識の蓄積と、設計の最適化が期待できる。

この構造物は、現場打ちコンクリート製の曲線橋であり、5径間で134mの橋梁である。42のSOFOモニタリングシステムが、Vedeggio川を跨ぐ36mの主径間に導入された。

建設時及び供用期間中に、橋梁の変位に関するデータが温度データ及びひずみデータと共に収集された。

橋梁位置図 対象橋梁 桁に取り付けられたSOFO変位センサー

出典: http://www.smartec.ch/Ref/Curved-concrete-bridge-in-Lugano

19

Page 20: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

モニタリング技術活用イメージ

イタリアのBrenner - Highway A22号線のColle d’Isarco高架橋のモニタリング 16

対象構造物 橋梁 計測内容 引張力、鉛直変位

国 イタリア 移動/設置 設置型 実用化状況 試行運用中・実運用

背景・目的 オーストリアとの国境付近に位置する、イタリアのBrenner-Highway A22号線のColle d’Isarco高架橋におけるモニタリングは、橋梁マネジメントに役立てるための橋梁全体系のモニタリングの良い例である。この橋梁は最近になって補修されたばかりで、全長378mである。橋梁の高さは、橋脚8と9の部分では11m、橋脚7~10の間では4.5mである。

→橋梁の構造定数の変化を長期にモニタリングすることが期待される。

光ファイバーと従来型のセンサーが、合計140カ所に取り付けられた。光ファイバーセンサーにより、桁と橋脚の部分的な引張力がモニタリングされた。並行している二橋の3径間について、鉛直方向の変位がソフトウェアにより計算された。

橋梁位置図

センサー取付ブラケット

橋梁全景

センサーとマルチファイバーケーブルの連結ボックス

出典: http://www.smartec.ch/content/download/712/5357/file/c92.pdf

20

Page 21: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

モニタリング技術活用イメージ

ヴェニス港の吊り橋のモニタリング 17

対象構造物 橋梁 計測内容 構造の健全度

国 イタリア 移動/設置 設置型 実用化状況 試行運用中・実運用

背景・目的 ヴェニス港の吊り橋(West Indus-trial Channel Bridge)にSOFOTMセンサーが設置され、建設時のモニタリング及び供用後の構造動的特性の把握がなされた。橋梁の線形が曲線形状であり、複雑な挙動を示すことが予想されたためである。

21→センサー設置のための初期投資コストが必要である。

建設時より、二つのスパンに対して48の光ファイバー線形変位計、4つの光ファイバー傾斜計、24の温

度計が設置された。主塔の地下に設けられたコントロール室にデータが集められた。また、ケーブルの変位をモニタリングするため、ケーブルにも線形変位計が設置された。また、主塔の頂上には風力計も設置された。モニタリングは、スイスのSmartec SA社のセンサーを用い、イタリアのTecniter s.r.l社によりセンサーが取り付けられた。施工の監督を請負ったイタリアのD’Appolonia S.p.A.社がデータ分析を担当した。イタリアのGenoa大学が、構造健全度モニタリングに関する学術的なコンサルティングを実施し

た。分析・評価の手法としては、鋼桁のウェブの上下に取り付けられた変位センサーのデータから、橋梁の曲線形状に関するモニタリングが行われ、ねじり及び曲げに関する安全性が確認された。

ヴェニス港の位置 橋梁全景 鋼桁に設置されたセンサー ケーブルに設置されたセンサー出典:http://www.smartec.ch/Ref/Cable-stayed-bridge-in-Venice

http://www.smartec.ch/content/download/864/6877/file/c131.pdf

Page 22: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

モニタリング技術活用イメージ

電子疲労センサー(EFSTM)を利用した疲労亀裂のモニタリング 18

対象構造物 橋梁 計測内容 疲労亀裂

国 オーストラリア 移動/設置 設置型 実用化状況 試行運用中・実運用

背景・目的 電子疲労センサー(EFS™:Electrochemical Fatigue Sensor)は、鋼構造物の微細な疲労亀裂の進展をモニタリングするためのセンサーである。0.01インチ(0.25mm)の幅の亀裂まで検出可能。

→疲労亀裂発生箇所ごとに電子疲労センサーと電池の設置が必要であることが、実運用面での課題である。

電子疲労センサー(EFS™:Electrochemical Fatigue Sensor)は、鋼構造物の微細な疲労亀裂の進展をモ

ニタリングするためのセンサーである。目視点検では見過ごしてしまいがちな、微細な疲労亀裂の進展をモニタリングするため、電子疲労センサーを既知の亀裂箇所に設置し、電解物質を注入して微細な電圧を加える。その後、システムは電流の変化を測定することにより、疲労亀裂の進展をモニタリングする。常時電圧をかけ続け、データ収集及び解析を行う目的で電池が接続されている。• 疲労亀裂の早期発見による迅速な維持管理の意思決定

「疲労ヒューズ」の導入により、当該箇所が疲労寿命に達したことを知らせることで補修時期を特定できる。

オーストラリア、 New South Walesの3橋梁における適用事例

疲労ヒューズ電子疲労センサ概念図(左)と設置例(上)

出典: http://metal-fatigue-solutions.com/wp-content/uploads/2012/08/MFS-ProjectProfile-Australia-NSW-FINAL.pdf

22

Page 23: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

モニタリング技術活用イメージ

衛星を用いた干渉合成開口レーダー(InSAR)調査 19

対象構造物 河川堤防 計測内容 地表面変位

国 米国 移動/設置 移動型 実用化状況 実運用中

背景・目的 地表面変位情報の取得。

23

→Fugro社により実用化されており、米国ではカリフォルニア州において採用されている。

衛星からの干渉合成開口レーダー ( InSAR ) により、1992年からの地表面変位をモニタリングする。衛星を用いた干渉合成開口レーダー ( InSAR ) は、画素単位で空間分解能の高い地表変位情報を得られるという長所を持つ。但し、地上と衛星を結ぶ視線方向の変位情報が得られる。

衛星を用いたInSAR調査 出典:http://www.water.ca.gov/levees/evaluation/http://www.water.ca.gov/levees/evaluation/docs/factsheet-levee-eval-prog.pdf

Page 24: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

モニタリング技術活用イメージ

空中電磁法による地形調査 20

対象構造物 河川堤防 計測内容 土質区分、地表面の状態

国 米国 移動/設置 移動型 実用化状況 実運用中

背景・目的 浸透性土壌が存在する部分や過剰な水分透過が起こっている部分を把握すること。

24

→Fugro社により実用化されており、米国ではカリフォルニア州において実用されている。

魚雷のような形状の電磁波センサーを、堤防から100フィート ( 30.5m ) ほど上空で吊り、地中100フィート ( 30.5m ) の深さまでの電気伝導を感知できる。土質区分や地表面の状態の重要な変化をマッピングし、浸透性の土壌が存在する部分や過剰な水分透過が起こっている部分を把握する。

ヘリコプターによる空中電磁法出典: http://www.water.ca.gov/levees/evaluation/

http://www.water.ca.gov/levees/evaluation/docs/factsheet-levee-eval-prog.pdf

Page 25: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

モニタリング技術活用イメージ

等深線調査 21

対象構造物 河川堤防 計測内容 河床と河岸の地形データ

国 米国 移動/設置 移動型 実用化状況 実運用中

背景・目的 浸透性土壌が存在する部分や過剰な水分透過が起こっている部分を把握すること。

25

→Fugro社により実用化されており、米国ではカリフォルニア州において採用されている。

水中の等深線調査は、専用のマルチビームソナーを備えたボートで探査を行う調査である。

この調査は、堤防システムの基礎に不可欠な詳細な河床と河岸の地形データを生成する。これは、水中構造の画像を取得することが可能であり、河岸が水中で浸食が起こっているかを把握する重要なデータが船上から収集できる。

等深線測量用のLiDARと河川・湖沼観測用ブイ 等深線調査結果の表示出典:http://www.water.ca.gov/levees/evaluation/

http://www.water.ca.gov/levees/evaluation/docs/factsheet-levee-eval-prog.pdf

Page 26: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

モニタリング技術活用イメージ

光検知測距(LiDAR:Light Detection and Ranging)による地形調査 22

対象構造物 河川堤防 計測内容 地形、堤体形状

国 米国 移動/設置 移動型 実用化状況 実運用中

背景・目的 河川堤防付近の地形と堤体形状の調査

→Fugro社により実用化されており、米国ではカリフォルニア州において実用されている。

低空飛行をするヘリコプターを使用した光検知測距(LiDAR)技術により、地形と堤体構造の電子データを取得する。【効果・メリット】• ヘリコプターから地形と堤体形状が把握でき、自動的に3D化できる。• 地形の正確な高度のモデルを生成することが可能で、地盤工学及び浸食特性の評価に寄与する。• Fugro社のREALTMの使用により、1-5mピッチで堤防と河床の断面図が作成できる。

REALTM: Rapid Engineering Assessment of Levees (堤体の高速工学的アセスメントを行うシステム)Fugro社:1962~。オランダ。地質データサービス等を提供するエンジニアリング会社。

空中からのLiDARを利用した堤防形状の測定と3D図化 出典:http://www.water.ca.gov/levees/evaluation/http://www.water.ca.gov/levees/evaluation/docs/factsheet-levee-eval-prog.pdf

26

Page 27: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

モニタリング技術活用イメージ

河川の3D形状のモニタリング 23

対象構造物 河川堤防 計測内容 引張力、鉛直変位

国 スイス 移動/設置 設置型 実用化状況 試行運用中・実運用

背景・目的 2012年3月に発生した化学的汚染からの復興工事で構築した人工の土手の撤去が完了し、元の自然堤防の形状が回復していることを確認するため、UAV(無人ヘリコプター)による写真撮影及び点群の取得による三次元形状の把握が行われた。

→現場でのデータ取得時間を大幅に短縮し、河川堤防の3D形状が取得可能であり、定期的にデータ取得することにより、河川堤防形状をモニタリングできる。

画像及び河川堤防の3D形状を取得するため、「Aibot X6」と呼ばれるUAV(無人ヘリコプター)が使用され、短時間で現場作業を終えることができた。UAVにより、3.6kmの範囲が2回撮影された。1回目はデジカメで、2回目はビデオによる撮影である。カメラ:Nikon Coolpix A ・センサーの解像度: 16.0 Megapixel ・飛行高度: 100 m ・イメージのオーバーラップ: 全方向で60%・地上における解像度: 2.5 cm• 分析・評価の手法・管理基準GPSとリンクした画像をソフトウェアで後処理と、写真測量ソフト「Agisoft」による画像処理により、高解像度の点群データ、3Dモデル、高解像度オルソ画像を取得。

UAV(無人ヘリコプター)の操作状況

ヘリコプターからの撮影画面

三次元点群取得状況

出典:http://www.aibotix.com/river-surveying-by-aibot-x6.html

27

Page 28: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

モニタリング技術活用イメージ

土石流地帯におけるモニタリング 24

対象構造物 のり面 計測内容 雨量、間隙水圧

国 米国 移動/設置 設置型 実用化状況 試行運用中

背景・目的 アメリカの全ての州において地すべりが発生し、毎年1~2千億円の被害、25名以上の人命の損失を招いている。この被害は人口の増加と集中によってさらに加速すると予想される。国家地すべり危険対策プログラム(LHP)は、地盤崩壊による被害を緩和する措置を計画することによって、長期的に地すべりによる国家的損失を低減することを目的としている。

28

→斜面のモニタリングを遠隔でリアルタイムに実施できる。

コロラド州Chalk Cliffsは、米国で最も土石流の発生が多い地域の一つであり、毎年、1~2回の土石

流が発生している。土石流は、谷部のルーズな表層上を流れる表面水が引き金となって発生する。これらの土石流の動きをモニターするため、以下のモニタリングシステムが導入された。・雨量計・基盤層の間隙水圧・バッテリー・応力プレート・ビデオカメラ

これらのモニタリング結果はいずれもウェブサイト上でリアルタイムで閲覧可能である。

ビデオカメラによるモニタリング 応力プレートによるモニタリング出典:http://landslides.usgs.gov/monitoring/chalk_cliffs/

Page 29: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

モニタリング技術活用イメージ

オレゴン州西部における斜面モニタリング 25

対象構造物 のり面 計測内容 雨量、水圧、含水率、地中温度

国 米国 移動/設置 設置型 実用化状況 試行運用中

背景・目的 アメリカの全ての州において地すべりが発生し、毎年1~2千億円の被害、25名以上の人命の損失を招いている。この被害は人口の増加と集中によってさらに加速すると予想される。国家地すべり危険対策プログラム(LHP)は、地盤の崩壊を理解し被害を緩和する措置を計画することによって、長期的に地すべりによる国家的損失を低減することを目的としている。

→斜面のモニタリングを遠隔でリアルタイムに実施できる。

オレゴン州ポートランドでは、晩秋から冬季にかけての集中豪雨により、海岸地域において斜面崩壊が発生する。特に、1996年2月と11月の降雨は、オレゴン州北部に数千もの斜面崩壊被害をもたらした。米国地質調査(USGS)では、Elliott State Forest内の斜面で以下のモニタリングを行っている。・降雨量・水圧・水圧測定・含水率・地中温度・バッテリー

水圧の測定出典:http://landslides.usgs.gov/monitoring/elliott_forest/

29

Page 30: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

モニタリング技術活用イメージ

カリフォルニア州中部及び北部の道路のり面のモニタリング 26

対象構造物 のり面 計測内容 地下水位と地表面の変位

国 米国 移動/設置 設置型 実用化状況 試行運用中・実運用

背景・目的 傾斜計、伸縮計、時間領域反射光測定、振動ワイヤーピエゾメータを用いたのり面のモニタリング。

30

→設置した計測機器のメンテナンスが実運用面での課題である。

傾斜計、伸縮計、時間領域反射光測定、振動ワイヤーピエゾメータをのり面に設置し、変化をモニタリングする。システムは太陽光パネルによる発電を動力とし、バッテリーシステムにより稼動している。主に、地下水位と地表面の変位が計測されている。

データロガーにデータを蓄積し、事前に設定された値を超えたデータが観測された場合は、電話等により警告メッセージが送信される。・のり面に変位が発生した場合に自動的に警告メッセージを発信し、早期対応を可能にする。・振動ワイヤーピエゾメータは1つ300~500ドルと安価である。

カリフォルニア州におけるケーススタディの位置

振動ワイヤーピエゾメータ

時間領域反射光測定(TDR)設置のボアホール位置

出典:http://www.iti.northwestern.edu/tdr/publications/ipfsm.pdf

Page 31: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

モニタリング技術活用イメージ

光ファイバーセンサー(SOFO)を利用したジェノヴァ港の埠頭のひずみと変位のモニタリング 27

対象構造物 埠頭 計測内容 ひずみ、温度

国 イタリア 移動/設置 設置型 実用化状況 計測/運用

背景・目的 港湾の規模拡大工事による埠頭への影響評価するためのモニタリング。

31

→光ファイバーによるモニタリングは、大型構造物などの長期的な微小な挙動の変化を計測できる。

モニタリングは埠頭の、浚渫前の挙動(事前挙動)、浚渫工事中の挙動(工事中挙動)及び浚渫工事後の長期の挙動(事後挙動)を把握し比較し、埠頭への影響を評価するために実施された。SOFOセンサーは1断面に3個、合計72個が設置された。これらの結果から、埠頭の挙動は、温度の変化による通

常の変化のみが観測され、長期に渡って埠頭が安定していることを確認できた。今後は船舶の荷卸し時やクレーンの稼働時などの短期的なモニタリングを行うことで埠頭が安定しているかどうかを確認できる。

SOFO標準センサー 温度とひずみの経時変化 場所と時間とひずみの3軸表示

http://www.roctest-group.com/fr/node/128

SOFO 標準センサーは 図に示すように 2 本の光ファイバーで構成されている。測定ファイバーには、あらかじめ引張荷重が付与されており、測定対象物に固定された 2 点間の変位に応じて伸縮する。

Page 32: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

モニタリング技術活用イメージ

ロンドン港における水中港湾施設のモニタリング 28

対象構造物 港湾施設 計測内容 洗掘、構造物の外形(水上及び水中)

国 イギリス 移動/設置 設置型 実用化状況 計測/運用

背景・目的 ロンドン港とテムズ川の船舶の安全、有効利用、アセットマネジメントのための水中、水上施設のモニタリング。

32

→MBESとLIDARを搭載した小型船舶によって、高速で安価に水中と水上の構造物が3次元イメージ化できる。

MBES(マルチビームエコーサウンダー)やLIDAR(レーダーによるスキャニングシステム)を用いて、バー

スや橋梁基礎の洗掘の状況モニタリング、浚渫出来形、構造物安定設計等、航行船舶の安全確保等の目的でモニタリングが行われる。水中の測量は小型船舶に搭載したMBES(マルチビームエコーサウンダー)による。MBESは、12~50kHzの複数の鋭い音響ビームを海底に向け送信し、海底からの反射波から海底地形を計測する方法である。従来のシングルビームに比べて広域を計測できる

洗掘

システムは構造物や船舶の下方の深さを測量できる。

自社開発の技術、ソフトウェアにより付加価値のある表示ができる。

MBESによるバースの洗掘モニタリング

MBESとLIDARを組み合わせたパイプラインの3次元画像

http://www.conference.co.nz/files/docs/shallow%20survey/presentations/21.pdf

Page 33: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

モニタリング技術活用イメージ

RTD Incotestによる非接触型の鋼部材の肉厚計測 29

対象構造物 港湾施設 計測内容 鋼材肉厚

国 オランダ 移動/設置 移動型 実用化状況 計測/運用

背景・目的 非伝導性もしくは非磁石性の素材で断熱処理された鋼部材の超音波を用いた、迅速かつ正確な厚さの計測による腐食の観測。

33

→腐食や浸食の平均値を計算し、行列形式で計測結果をその場で出力できる。

RTD Incotestは、鉄製のパイプや漕を断熱材越しに迅速かつ正確な腐食の超音波探査方法である。RTD Incotestは断熱材や被膜を妨害せずに、アルミニウムやステンレスまたはメッキ処理された鋼部材の正確な計測結果を得ることが出来る。RTD Incotestには、以下のように利用できる。• 一日につき1000箇所まで調査できる。• 華氏-150度から930度までの間で運転できる。• 一つのバッテリーで8時間まで連続運転できる。• 変換器はベースユニットから328フィートまで離して設置できる。• 壁の厚さに応じて2から24秒の間で厚さを算出できる。• ±2%という高い再生産性が実現できる。

Page 34: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

モニタリング技術活用イメージ

ミリ波レーダーを使った、滑走路における舗装の損傷把握に係る監視システム 30

対象構造物 滑走路 計測内容 FOD(Forein Object Debris)

国 イギリス 移動/設置 設置型 実用化状況 計測/運用

背景・目的 航空機の離着陸時の妨げとなる異物をミリ波レーダーで自動で検出する目的で実施されているモニタリング。

34

→滑走路の安全性の向上、野生動物の制御、滑走路容量の向上、維持管理費の最小化などの効果が期待できる。

このシステムは、ミリ波レーダーでの自動FOD検出機能を搭載した世界初の滑走路の危険管理システムである。FODによる事故や遅延等を最小限に抑えるシステムである。FOD(Foreign Object Debris)とは

航空機部品やゴミが滑走路に付着したもの、滑走路の舗装の損傷、滑走路に進入する野生動物のことである。ミリ波レーダーシステムの能力

①高性能・高分解能レーダーにより広い視野で連続的な撮影が可能

②ハイスペック・ズームカラーカメラ搭載③夜間使用のための低照度カメラ搭載④赤外線照明器の搭載⑤GPS機能搭載

撮影された画像は各空港のオペレーションセンターにて表示され、滑走路検査チームに伝達されFODの回収・除去が迅速に行われる。

http://www.tarsier.qinetiq.com/Pages/default.aspxhttp://www.flightglobal.com/news/articles/london-heathrow-airport-unveils-tarsier-fod-detection-system-224584/

Page 35: 海外事例に関する調査 - mlit.go.jpASNT(全米非破壊検査協会)年次総会(2014年10月) ※ 実用化に向けての課題など、我が国における社会資本モニタリングに有用な情報が得られる事例を優先して

モニタリング技術活用イメージ

地中レーダー(GPR)を用いた空港の舗装の健全度モニタリング 31

対象構造物 空港の舗装 計測内容 クラック、変形

国 ノルウェー 移動/設置 設置型 実用化状況 計測/運用

背景・目的 スタバンゲル空港の地下水面は非常に高く、また海に近接するため潮位の影響を受けており、コンクリート板の下にいくつかの空洞が作業員による点検により見つかっている。GPRによる空港滑走路検査が実施され、その検査の目的は、砂と砂利の流失のために滑走路の下部に発生した空洞を調査することである。

35

→計測データのデータ量は膨大となるため、膨大なデータを効率的に扱い、処理に対することが課題となっている。

2004年から2005年の冬の間に、ノルウェーのスタバンゲル空港において、GPRによる空港滑走路検

査が行われた。検査の目的は、砂と砂利の流失のために滑走路の下部に発生した空洞を調査することである。

空港舗装におけるGPR測定状況

3次元のマッピングと画像処理は、空港舗装の検査と補修計画を立案するための効率的なツールである。

水平方向時間スライスは、一般的な垂直方向のみのレーダー解析画像によっては検出し、舗装内部の状態と地下工作物を検出することができる

レーダーによるデータを既存の公共施設図面と比較することによって、既知の既存のパイプと未知の物体を区別することが容易になる。

並列アンテナの使用は、広いエリアを比較的短時間で測定できるので、現場での効率的なデータ収が可能となる。

3Dradar 社ウェブサイト(http://www.3d-radar.com/)