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39
自動車リサイクルの現状 資料4 令和2年8月19日

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自動車リサイクルの現状

資料4

令和2年8月19日経 済 産 業 省環 境 省

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1

1. 自動車リサイクルを取り巻く環境

2. 自動車リサイクル制度の状況

3. 自動車リサイクル関連取組の状況

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1.自動車リサイクルを取り巻く環境

自動車保有台数の変化

自動車の保有台数は、平成22年度以降増加傾向。

2

出典:(一財)自動車検査登録情報協会

【自動車の保有台数の推移】

7,5657,582

7,562

7,5297,517 7,514

7,559

7,607

7,668

7,706

7,728

7,763

7,791 7,811 7,815

7,350

7,400

7,450

7,500

7,550

7,600

7,650

7,700

7,750

7,800

7,850

H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1

(年度)

(万台)

※四輪車(軽自動車含む)の台数。

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1.自動車リサイクルを取り巻く環境

自動車の販売台数

自動車の新車販売台数は、近年は500万台程度を推移。

3

出典:(一社)日本自動車販売協会連合会(一社)全国軽自動車協会連合会日本自動車輸入組合

【自動車の新車販売台数等の推移】

824

788

741 710

654 653 660 689

710

670 675 678 689 696 693

586 562

532

470488

460475

521

569

530

494508 520 526

504

27 26 26 20 18 24 30 32 36 32 33 35 35 36 34

0

100

200

300

400

500

600

700

800

900

H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1

中古車販売台数

(登録車+軽自動車)

新車販売台数

(登録車+軽自動車)

輸入車新規登録台数

(年度)

(万台)

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1.自動車リサイクルを取り巻く環境

使用済自動車の発生台数

法制定前には、使用済自動車の発生台数を約400万台/年と想定。

令和元年度の使用済自動車発生台数は、336万台。

4出典:(公財)自動車リサイクル促進センター

【使用済自動車の発生台数推移】

305

357

371

358

392

365

296

341 343

333

316

310

330

338 336

290

310

330

350

370

390

H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1

(万台)

(年度)

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1.自動車リサイクルを取り巻く環境

中古車の輸出台数

中古車輸出台数は、リーマンショック、輸出先国の関税引き上げ等の影響もあり減少したが、その後以前の水準まで回復している。

5出典:国土交通省のデータより経済産業省、環境省作成

【中古車輸出台数の推移】

107

144

161

130

92

102

112

129

155

163

154151

163168

162

60

80

100

120

140

160

180

H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1

(万台)

(年度)

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1.自動車リサイクルを取り巻く環境

自動車の長期使用の状況

自動車の長寿命化等の影響により、自動車の平均使用年数は毎年延びており、令和元年度は15.6年となっている。

6

【自動車の平均使用年数の推移】

11.4

12.0

12.4

12.9 13.0

13.5 13.413.7

14.114.3

14.614.9

15.2 15.315.5 15.6

10.0

10.5

11.0

11.5

12.0

12.5

13.0

13.5

14.0

14.5

15.0

15.5

16.0

H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1

(年度)

(年)

出典:(公財)自動車リサイクル促進センター

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1.自動車リサイクルを取り巻く環境

全国における不適正保管・不法投棄の状況

法施行により、使用済自動車の流通価格が上昇したため、引取業者への適切な引渡しが進み、不適正保管・不法投棄が大幅に減少。令和元年度の新規発生台数※1は487台、同年度末における残存台数は4,858台。

7

【全国※2における不法投棄・不適正保管の残存台数】 【全国※2における不法投棄・不適正保管の新規発生台数】

出典:経済産業省、環境省

※1 当該年度に自治体が覚知した台数※2 離島分も含む

218

140

57

35 23

15 11 10 8 7 7 7 6 5 5 5 5 0

50

100

150

200

250

H15H16H17H18H19H20H21H22H23H24H25H26H27H28H29H30 R1

不法投棄

不適正保管

(年度)

(千台)

1,259

2,043

1,434

941

698 586

432 507

212

658 634

384

487

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1

不法投棄

不適正保管

(台)

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1.自動車リサイクルを取り巻く環境

離島における不適正保管・不法投棄の状況

法制定時に大きな問題となっていた離島における不適正保管・不法投棄についても大幅に減少し、令和元年度の新規発生台数※は67台、同年度末における残存台数は228台。

8

【離島における不法投棄・不適正保管の残存台数】

出典:経済産業省、環境省

【離島における不法投棄・不適正保管の新規発生台数】

※ 当該年度に自治体が覚知した台数

167

140

61

28

13 11 7 5 4 4

8 7 1 1

3 3 2 0

50

100

150

200

H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1

不法投棄

不適正保管

(年度)

(百台) (台)

(年度)

10

553

183

23

49

8 12 3 3 5

102

1

67

0

100

200

300

400

500

600

H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1

不法投棄

不適正保管

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1.自動車リサイクルを取り巻く環境

鉄スクラップ市況

鉄スクラップ価格は使用済自動車の価値を決める重要な要素の一つ。

平成13年頃は、鉄スクラップ価格はトン当たり6,000円台であったが、法施行と前後して上昇していった。

平成20年のリーマンショックの影響等により、一時はトン当たり1万円台前半まで下落したが、現在はトン当たり2万円台前半となっている。

9

【鉄スクラップ市況の推移】

出典:(株)日刊市況通信社、(一社)日本鉄リサイクル工業会のデータより経済産業省、環境省作成

※令和元年11月以降の数値は(一社)日本鉄リサイクル工業会ウェブサイト公表データの中央値を記載

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

70,000

H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1 R2

(円/t)

(年)

平成13年6月6,200円

平成17年1月法律施行(20,600円)

平成20年7月史上最高値(68,100円)

平成20年11月

リーマンショック後(13,000円)

令和2年6月23,500円

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10

1. 自動車リサイクルを取り巻く環境

2. 自動車リサイクル制度の状況

3. 自動車リサイクル関連取組の状況

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2.自動車リサイクル制度の状況

使用済自動車の流れ

11出典:(公財)自動車リサイクル促進センター

所 有 者

引 取 業 者

フロン類回収業者

解 体 業 者

破 砕 業 者

全部利用者(非認定)

全部利用者(認定)

フロン類(約297万台分)

エアバッグ類(約285万台分)

ASR(約314万台分)

約336万台

約35万台約302万台

約302万台

約324万台

約13万台

約2万台

約19万台

※ 数字は令和元年度実績※ 報告の時期による時点のずれが

あり、合計は必ずしも一致しない

*フロン類再利用(約2万台分)

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0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000

H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1

解体業者

破砕業者

解体業者(実績有)

破砕業者(実績有)

(件)

(年度)

2.自動車リサイクル制度の状況

登録・許可の状況

法施行により、引取業・フロン類回収業は自治体への登録を、解体業・破砕業は自治体による許可を受けるものとする制度を構築。

解体業者及び破砕業者については、法に基づく許可制の導入及びその許可の更新等を経て、許可事業者数は、解体業者は4,300事業者前後、破砕業者は1,000事業者前後となっている。

12出典:経済産業省、環境省、(公財)自動車リサイクル促進センター

【引取業者・フロン類回収業者の登録の状況】 【解体業者・破砕業者の許可の状況】

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

70,000

80,000

90,000

H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1

引取業者

フロン類回収業者

引取業者(実績有)

フロン類回収業者(実績有)

(年度)

(件)

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2.自動車リサイクル制度の状況

自治体の行政処分の状況

関係事業者の登録・許可等に係る事務については、法定受託事務として都道府県・保健所設置市が実施。

不適正な処理等に対しては法に基づく行政処分等により対応している(令和元年度における法に基づく指導・助言は1,697件)。

平成21年度以降は行政処分件数は減少。

13

【法に基づく行政処分(勧告・命令、事業停止・取消処分)及び告発の件数】

出典:経済産業省、環境省

(年度)

0

31

42

124

168

24

11

26

84

19

4

1810

37

0

12

40

6 411 12

4 2 05 7

26

2 205 6 5 8 11

13

2 2 49

3 4 51 41 3 1 0 1 0 0 0 2 0 0 0 0 0 0 0

0

20

40

60

80

100

120

140

160

180

H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1

勧告・命令

事業停止・取消処分(登録業)

事業停止・取消処分(許可業)

告発

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2.自動車リサイクル制度の状況

ASRの発生量(引取量)

法施行によりASR発生量の実数把握が可能となった。令和元年度に自動車製造業者等が引き取ったASR発生量は約57万トン。使用済自動車1台から発生する平均ASR重量は、令和元年度実績で約184kg/台で横ばいで推移。

14出典:経済産業省、環境省

【ASRの発生量】

428

526

584 596

649 644

498

599 591607

535 520 552 557 568

177 176 178185 185 184 185 187 186 185 185 185 185 185 184

0

20

40

60

80

100

120

140

160

180

200

0

100

200

300

400

500

600

700

H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1

(kg/台)(千t/年)

(年度)

引取ASR重量(千t/年)

1台当たりASR重量(kg/台)

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40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1

THチーム ART

2.自動車リサイクル制度の状況

ASRのリサイクル率

ASRリサイクルの方法として、マテリアルリサイクル(原材料として利用することができる状態にする行為)及びサーマルリサイクル(熱回収)が確立されている。

平成19年度以降ASRのリサイクル率は年々上昇し、平成29年度には98%を超えたものの、平成30年度から減少し、令和元年度は、THチームのリサイクル率は95.8%、ARTのリサイクル率は96.2%となった。

15出典:経済産業省、環境省

【ASRのリサイクル率(熱回収を含む。)】

(年度)

96.897.1

97.898.1

97.4

95.8

97.5 97.6

97.998.2

97.8

96.2

94.5

95

95.5

96

96.5

97

97.5

98

98.5

H26 H27 H28 H29 H30 R1

(%)THチーム

ART

(年度)

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2.自動車リサイクル制度の状況

ASRの再資源化の状況について

ASRの組成は、法施行当初に比べプラスチックや繊維類の割合は増加しているものの、近年は大きな変動はみられない。

<ASRの組成>

16

年度による調査結果を比較しているが、調査年度によって対象車両や解体・破砕条件、ASRの採取条件等は異なり、あくまでも参考値として掲載している。

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

H16年度

H17年度

H20年度

H22年度

(H12年以降)

H22年度

(H8年以前)

H24年度

平均値

H26年度

平均値

H28年度

平均値

H30年度

平均値

5mmの篩いを通過したもの

分類不能物

基板等

電線類

土砂類

ガラス類

金属類(非鉄金属)

金属類(鉄)

木類

紙類

繊維類

発泡スチロール

ウレタン

ゴム

プラスチック

(主としてシート状のもの)プラスチック

(主として硬質のもの)

H22年度は、H8年以前に販売された自動車とH12年以降に販売された自動車について調査を行っている。

出典:環境省

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ASR

製錬(1社)

ガス化溶融(5社)

焼却炉+溶融炉(6社)

炭化炉(1社)

セメント工程(19社)

マテリアル(18社)

流動床炉(5社)

アノード(粗銅)

鉄(選別・溶融)銅(溶融)

ミックスメタル(溶融)

鉄(溶融)鉛滓

ミックスメタル(溶融・焼却)亜鉛滓

回収電力・蒸気熱・スラグ等生成熱鉄(選別・焼却)アルミ(焼却)

ミックスメタル(選別・焼却)

回収蒸気熱・スラグ等生成熱

還元鉄ミックスメタル(選別・炭化)

鉄(選別)

ポルトランドセメント混合セメント

選別メタル回収電力・蒸気熱・スラグ等生成熱

鉄(選別)

銅(選別)アルミ(選別)

ミックスメタル(選別)

回収電力・蒸気熱・スラグ等生成熱

回収電力・スラグ等生成熱

土砂・ガラス固形化燃料(RPF)

スラグ

スラグ炭化飛灰、飛灰

飛灰スラグ

飛灰スラグ

土砂・ガラス

飛灰土砂・ガラス

クリンカ

再生プラ原料

令和元年度引取ASR重量(発生量)(ART,TH合計)

567,524.5 t(100%)

78,197 t(13.8%)

70,717 t(12.5%)

32,049 t(5.6%)

108,264 t(19.1%)

11,594 t(2.0%)

103,731 t(18.3%)

158,864 t(28.0%)

<主要な回収物>

焼却

埋立

残さ

3134.7 t(0.6%)

973.7 t(0.2%)

19,328 t(3.4%)

焼却残さ1003.1 t(0.2%) 21,305 t(3.8%)

最終処分

※1

ASRの再資源化については、製錬やセメント等の用途で再資源化されており、その残さを含む最終処分は21,305t(全体の3.8%)である。

2.自動車リサイクル制度の状況

ASRの再資源化の状況について(令和元年度)

出典:経済産業省、環境省 17

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2.自動車リサイクル制度の状況

ASRの再資源化の状況について(令和元年度)

ASRの再資源化の内訳は、マテリアルリサイクルが28.1%、熱回収が68.1%となっている。

マテリアルリサイクルの主な用途品目はセメントの割合が増加している。

18出典:経済産業省、環境省

ASRの再資源化状況(平成25年度重量実積ベース)

ASRの再資源化状況(令和元年度重量実積ベース)

熱回収 72.4% 熱回収 68.1%マテリアルリサイクル 24.3% マテリアルリサイクル 28.1%

金属類 19.5% 金属類 13.9%スラグ スラグ鉄 鉄ミックスメタル ミックスメタル銅 銅スラグ・溶融メタル スラグ・溶融メタル転炉・電炉原材料 転炉・電炉原材料

セメント類 3.4% セメント類 11.5%セメント セメントセメント原燃料 セメント原燃料

土砂・ガラス 0.7% 土砂・ガラス 0.5%プラスチック 0.5% プラスチック等 0.4%その他 0.1% その他 1.9%

最終処分 3.3% 最終処分 3.8%

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0

20,000

40,000

60,000

80,000

100,000

120,000

140,000

160,000

H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1

埋立施設に直接投入された残さ重量(t)

焼却施設に投入された残さ重量(t)

2.自動車リサイクル制度の状況

ASRの最終処分状況

法施行前は、管理型最終処分場の埋立容量がひっ迫し、ASRの処分先の確保が求められていた。

法施行後、リサイクル率の向上により、最終的に埋立処分される量は大幅に減少。ただし、令和元年度の最終処分量は前年度比増の21,305トン(1台当たり7kg)。

平成26年度以降、焼却施設・埋立施設に直接投入されるASRはゼロであったが、平成30年度、5年ぶりに発生。

19

出典:経済産業省、環境省

【ASRの最終処分状況】 【ASRの焼却施設、埋立施設投入状況】

年度 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1

焼却施設に投入された残さ重量(t)

32,988 62,880 33,340 27,199 21,643 18,064 3,793 2,502 1,897 0 0 0 0 199 3,135

埋立施設に直接投入された残さ重量(t)

105,001 68,782 93,420 57,667 53,857 37,365 939 2,086 1,339 0 0 0 0 79 974

156151 151

126 122

95

32 2920 17 15 11 10 13

21

64

51

46

3935

27

129 6 5 5 4 3 4 7 0

10

20

30

40

50

60

70

0

20

40

60

80

100

120

140

160

180

H17H18H19H20H21H22H23H24H25H26H27H28H29H30 R1

(千t/年)

最終処分量(千t/年)

1台当たり最終処分量(kg/台)

(年度)

(kg/台)

0

2,000

4,000

6,000

H30 R1

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2.自動車リサイクル制度の状況

認定全部利用の活用状況

解体業者においては、解体自動車を解体自動車全部利用者(解体自動車を引き取り、当該解体自動車の全部を鉄鋼の原料として利用する方法その他の残さを発生させないものとして主務省令で定める方法によりこれを利用する者)へ引き渡すことが認められている。

主務大臣の認定を受けた解体自動車全部利用者(主に電炉・転炉)全部利用率については、景気後退による粗鋼生産量の減少に伴い減少傾向にあったが、その後粗鋼生産量が若干回復し、認定全部利用投入のASR相当の重量は、現在、3万トン台を推移している。

20出典:経済産業省、環境省

【全部利用率の推移】

(年度)

(t)

52,955

71,950

59,018

47,952 45,417

37,906

25,869 27,329 30,403 32,121

34,923 32,939 31,068 32,638 33,530

0.0

2.0

4.0

6.0

8.0

10.0

12.0

14.0

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

70,000

80,000

H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1

(%)

認定全部利用投入のASR相当重量(t)

全部利用率(重量ベース)

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2.自動車リサイクル制度の状況

フロン類回収の状況

フロン類は法制定前から、フロン回収・破壊法(現 フロン排出抑制法)により、その回収・破壊が定められていたが、その実効性を高めることが求められた。

法施行により、自動車リサイクルにおけるフロン類回収業者の役割が新たに位置づけられ、 引取・引渡報告の他、年次報告によりフロン類回収に係るトレーサビリティを確保した。

フロン類は使用済自動車の発生量に応じて安定的に回収され、令和元年度の回収量は690t。

21

【フロン類の引渡・再利用の状況】

63

708

791831 846

950 915

689

818 811 788

714685

724 718690

0

100

200

300

400

500

600

700

800

900

1000

H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1

(t)

(年度)

メーカー等への引渡量 再利用量

出典:(公財)自動車リサイクル促進センター

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2.自動車リサイクル制度の状況

フロン類の回収台数とCO2削減効果

法施行により、フロン類の回収が着実になされる一方、温室効果の高いCFCからHFCへの代替が進んだこと等により、CO2削減効果は減少傾向にある。

また、1台当たりのフロン類の回収量は、減少傾向にある。

22

【フロン類の回収台数とCO2削減効果】 【1台当たりのフロン類の回収量】

出典:経済産業省、環境省

345332

317 316 314 307 288 290 290

277 272 264 256

246 238

295279

271 265 261 246 245 243 239

219 207

177

114

148

176

0

50

100

150

200

250

300

350

400

H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1

(g/台)

1台当たり回収量(HFC)

1台当たり回収量(CFC)

(年度)

3,586

3,358

2,854

2,3362,307

1,918

1,294

1,4081,374 1,279

1,1561,073

1,1271,076

1,013

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

3,500

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

3,500

4,000

H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1

(千t-CO2/年)(千台/年)

CFC回収によるCO2削減効果 HFC回収によるCO2削減効果

CFC引取台数 HFC引取台数

(年度)

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2.自動車リサイクル制度の状況

エアバッグ類の再資源化状況

法施行により、解体業者による取り外し、自動車製造業者等への引渡し及び自動車製造業者等による再資源化義務が新たに位置づけられた。

エアバッグ類の装備されている使用済自動車の増加や1台当たりのエアバッグ類の増加により、エアバッグ類の再資源化の処理量は増加。

23出典:経済産業省、環境省

【エアバッグ類の再資源化状況(個数ベース)】【エアバッグ類の再資源化状況(台数ベース) ※ 】

※一部取外回収・一部車上作動処理の実績台数は、取外回収台数及び車上作動処理台数の双方に加算。

0

50

100

150

200

250

H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1

車上作動処理

取外回収

(万台)

(年度)

0

100

200

300

400

500

600

700

800

900

1000

H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1

車上作動処理

取外回収

(万個)

(年度)

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2.自動車リサイクル制度の状況

リサイクルシステム運用に係る費用

特定再資源化等物品(フロン類・エアバッグ類・ASR)処理費用以外に、情報管理料金・資金管理料金がリサイクル料金に含まれている。

法制度検討時の審議会での整理により、自動車製造業者等が情報管理業務・資金管理業務にかかる費用の一部(人件費や施設管理費等)を負担している。

24

情報管理料金(6.6億円)

所有者

情報管理特別会計 資金管理料金特別会計

【令和元年度における資金の流れ(概略図)】

フロン類料金

エアバッグ類料金

ASR料金

再資源化等預託金(502億円)

自動車メーカー等

輸出業者等

自動車リサイクル促進センター(JARC)

資金管理料金(14.8億円)

負担金(3.1億円)

払渡し(375億円)

輸出返還(197億円)

自動車メーカー等

負担金(4.2億円)

・システム関連費支出(3.4億円)・サポート業務運営委託費支出(4.5億円)・管理費(0.4億円) 等

・預託関連費支出(5.8億)・輸出取戻し事業費支出(4.7億円)・システム関連費(4.9億円)・サポート業務運営委託費支出(6.5億円)・管理費(0.4億円) 等

輸出業者等

手数料(3.7億円)

承認認可済特定再資源化預託金等特別会計充当

(0億円)*当該年度はなし

出えん(1.7億円)

繰入れ(3.5億円)

離島対策等支援事業事業費(1.7億円)

情報管理料金

払渡し(7.0億円)

指定再資源化機関(2~5号業務)

出えん(1.8億円)

・管理費(0.2億円)等

所有者 自動車メーカー等

出典:(公財)自動車リサイクル促進センター※運用益による収入等は記載を省略。払渡し額等には利息を含む。また、リサイクル料金を原資としない事業は省略。

375億円の内訳ASR:228億円

エアバッグ:77億円フロン:70億円

フロン類回収業者、解体業者、再資源化施設等

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2.自動車リサイクル制度の状況

リサイクル料金の預託の状況

リサイクル料金の預託は、

①原則として新車購入時に

②制度施行時の既販車のうち継続検査等を受けるものは、法施行時以降最初の継続検査時(平成20年1月をもって終了)に

③車検を受けずに使用済となるもの(例:構内車)等は引取時に実施している。

平成19年度で預託割合は90%を超え、使用済自動車として排出される前の預託がおおむね達成された。

25

【預託割合の推移】

出典:国土交通省、(公財)自動車リサイクル促進センター、(一財)自動車検査登録情報協会、(一社)日本自動車販売協会連合会のデータより経済産業省、環境省作成

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000

9,000

H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1

預託台数

車両総数

預託割合

(万台)

(年度)

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2.自動車リサイクル制度の状況

自動車製造業者等のリサイクル料金の収支の状況

リサイクル料金は、車種ごとの処分時にかかる費用を推定して設定されている。

法施行当初は赤字傾向だったが、効率化や設備の償却等が進んだこともあり、平成21年度以降は自動車製造事業者等の合計では、収支が黒字になっている。

黒字発生の要因としては、想定以上に預託金の利息が発生したことに加え、自動車製造業者等のコスト削減努力により処理費用が低減したこと等が挙げられる。

26

(億円)

(年度)

出典:(一社)日本自動車工業会

【リサイクル料金の収支】

▲ 50

0

50

100

150

200

250

300

350

400

H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1

払渡しを受けた預託金 再資源化等に要した費用 収支差額(税引前)

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2.自動車リサイクル制度の状況

リサイクル料金値下げ車種数の推移

自動車製造業者等は、リサイクル料金の収支を中長期的に均衡させるため、リサイクル料金の値下げを行っている。

国内自動車メーカーの全販売車種のうち、約9割の車種については値下げを行っている。

27出典:(一社)日本自動車工業会資料より経済産業省、環境省作成

【値下げ車種数の推移(国内全メーカー)】

227 229222

253260 263

270 266 262 264257

264 263253 254

262

0 311

1931

41

77

189

208217 218

233 233227 226

234

0

50

100

150

200

250

300

H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1

全販売車種数

値下げ車種数

(年度)

(車種数)

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2.自動車リサイクル制度の状況

リサイクル料金の推移

28

自動車製造業者等は、将来、フロン類、エアバッグ類、ASRの再資源化等に要する費用等を推定して車種ごとに預託金(リサイクル料金)を設定している。

1台当たりの預託金は、制度創設当初から減少している。

【1台当たりの預託金(預託受入時)の推移】

9,400

9,600

9,800

10,000

10,200

10,400

10,600

10,800

11,000

11,200

11,400

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000

H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1

ASR エアバッグ フロン 合計

単位:円(3品目) 単位:円(合計)

(年度)

出典:(一社)日本自動車工業会

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2.自動車リサイクル制度の状況

資金管理料金・情報管理料金の収支の状況

資金管理料金と情報管理料金については、それぞれ一定期間内に収支が均衡するよう料金設定が行われ、現在は収支差額の累計は黒字であるが、逐次料金の見直し(例:消費増税時の実質値下げ)を行っている。

29

※資金管理料金特会収支より輸出取戻し手数料収入及び輸出取戻し事業費支出を除いている。

【資金管理料金※と情報管理料金の収支の状況】

0

50

100

150

200

250

H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1

収入 支出 収支差額(累計)

(年度)

出典:(公財)自動車リサイクル促進センター

(億円)

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2.自動車リサイクル制度の状況

リサイクル料金返還

法律の規定に基づき、リサイクル料金が預託されている自動車の所有者は、当該自動車を輸出した場合には、当該再資源化預託金等を取り戻すことができる。

当初は返還申請がなされないケースがあったと考えられるが、直近では輸出本抹消台数と返還台数が近づいてきており、令和元年度は約197億円が返還された。

30

【輸出返還金額等の推移】

2

37

116

158

87

106 110

134

162

186 186

169

180

190 197

0

20

40

60

80

100

120

140

160

0

20

40

60

80

100

120

140

160

180

200

H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1

輸出返還金額

輸出返還台数

輸出本抹消台数

(億円) (万台)

(年度)

出典:(公財)自動車リサイクル促進センター

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2.自動車リサイクル制度の状況

特定再資源化預託金等(特預金)の発生状況

再資源化預託金等の内、事故等でエアバッグが展開し再資源化の処理が不要になった場合のエアバッグ類に係る再資源化預託金等については特定再資源化預託金等(以下「特預金」という。)として扱われ、主務大臣の承認を受けて、資金管理業務、再資源化等業務の一部、情報管理業務に要する費用等に充てることができる。

特預金は解体自動車の輸出や自動車事故の発生等のやむを得ない理由により発生するものであり、令和元年度末で利息も含めると、残高は約202億円となっている。

このうち、再生プラスチックに係るリサイクル料金割引制度、自動車リサイクル情報システムの大改造等に要する資金として百数十億円の出えん等が検討されている。

31

発生事由 発生事由例令和元年度発生額

輸出取り戻し請求権の時効所有者が自動車を輸出した日から2年間経過しても、自動車リサイクル料金の取り戻し請求がない場合

約3.2億円

解体自動車の非認定全部利用

解体自動車を輸出した場合等 約7.4億円

フロン類の再利用フロン類回収業者が回収したフロン類を再利用した場合

約0.5億円

最終車検日または車検証の返付から20年経過

自動車の盗難等令和5年度まで発生しない

エアバッグ類及びフロン類が搭載されていない

事故車の発生等 約6.9億円

【特預金の発生事由】【特預金の残高推移】

出典:(公財)自動車リサイクル促進センター

0

20

40

60

80

100

120

140

160

180

200

220

H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1

元本(億円)

利息(億円)

(年度)

(億円)

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2.自動車リサイクル制度の状況

離島対策支援事業の活用状況

離島対策支援事業は、法施行後継続的に活用されており、直近では、令和元年度に25,549台の活用実績がある。

1台当たりの輸送単価は、地域毎の変動はあるものの、5,000円台で推移している。

32

【離島対策支援事業の活用状況】 【1台当たりの輸送単価(円)】

87

9689 89 86

78 83

88 87 87 85 82 86

81

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

30,000

0

20

40

60

80

100

120

H18年度

H19年度

H20年度

H21年度

H22年度

H23年度

H24年度

H25年度

H26年度

H27年度

H28年度

H29年度

H30年度

R1年度

[

台数]

市町村数

申請市町村数 申請台数

4,600

4,800

5,000

5,200

5,400

5,600

5,800

6,000

円/

出典:(公財)自動車リサイクル促進センター

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33

1. 自動車リサイクルを取り巻く環境

2. 自動車リサイクル制度の状況

3. 自動車リサイクル関連取組の状況

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3.自動車リサイクル関連取組の状況

自動車リサイクル料金の余剰部分の活用状況

自動車製造業者等におけるリサイクル料金の余剰部分を活用して、①自動車リサイクルの高度化のための外部基金への拠出に充てられるとともに、②各社において自動車リサイクルの高度化等に資する公的な事業が実施されている。

【自動車リサイクル高度化のための外部拠出】 【各社における余剰金事業】

自動車メーカー等

公益財団法人自動車リサイクル高度化財団

寄付金拠出

助成・委託

公益事業実施者

<公募事業例>

<自主事業例>

・自動車由来樹脂リサイクル可能性実証・自動車ガラス再資源化実証・解体業者とメーカーの連携強化に向けたリサイクル設計事例集製作 等

・使用済自動車の解体段階におけるベースリサイクル率の実態調査・CFRP適正処理研究事業 等

<ホンダ> 参考資料3-2参照

<日産> 参考資料3-3参照

<スズキ> 参考資料3-4参照

公募事業11事業

8.21億円

自主事業4事業

5.45億円

(※本年までの事業額)

リチウムイオン電池の高度リサイクル(150百万円)

シュレッダーダストの再生利用(約95百万円)

小型リチウムイオン電池リユース技術開発(約19百万円)

自動車で使用された小型リチウムイオン電池の二次活用を促進するため、リユース技術開発を実施。

リチウムイオン電池を焼却せずにリサイクルする基礎技術の検証を実施。

ASR回収プラスチックのアップグレードリサイクル技術研究や自動車廃プラスチック油化技術の開発等を実施。

軽量車体のリサイクル技術開発(約101百万円)

電動ユニットのリサイクル技術開発(27百万円)

※( )内は令和元年度予算・実績

34

自動車アルミパネルの高度選別技術開発やCFRPのCar to Carリサイクルに向けた実証を実施。

駆動用モーター磁石からのレアアース回収技術開発や容量低下リチウムイオンバッテリーの再生技術研究を実施。

参考資料3-1参照

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3.自動車リサイクル関連取組の状況

自主的取組-使用済駆動用電池等の回収状況-

駆動用電池は、高電圧であり発火の危険性がある等、取扱いに注意を有することから、資源価値の変動に左右されず安定的に回収・リサイクルが行われるよう、 (一社)日本自動車工業会により回収システムを構築している。

(一社)日本自動車工業会では、電池の取り外しマニュアルやリサイクル施設における解体マニュアルなどを作成し、情報提供を実施している。

35出典: (一社)日本自動車工業会

【電池回収スキームとその実績】

参考資料4-2参照

Li-ion電池 ニッケル水素電池

メーカー名

いすゞ自動車㈱ スズキ㈱㈱SUBARU トヨタ自動車㈱日産自動車㈱ 本田技研工業㈱マツダ㈱ 三菱自動車工業㈱三菱ふそうトラック・バス㈱ ヤマハ発動機㈱UDトラックス㈱

㈱SUBARUトヨタ自動車㈱日産自動車㈱日野自動車㈱

本田技研工業㈱マツダ㈱

三菱自動車工業㈱

回収実績

2019年度: 3,014個

2018年度:2,364個2017年度:943個2016年度:656個

2019年度: 6,694個

2018年度:7,214個2017年度:6,140個2016年度:4,839個

(注)ELVからの

発生の各社合計値

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4.自動車リサイクル関連取組の状況

自主的取組-廃鉛畜電池の回収状況-

廃鉛畜電池は、多くが解体業者から製錬会社等に売却されているが、廃棄物処理法の広域認定を活用した(一社)鉛蓄電池再資源化協会による自動車用鉛畜電池の回収・再資源化スキームがある。

本スキームによる取扱量は令和元年度は約10,500トン(使用済自動車約80万台及び自動二輪車約4万台に相当)。処理費用は、同協会の会員電池メーカー等が前年度出荷販売量に応じて毎月拠出している。

36出典:(一社)鉛畜電池再資源化協会

【廃鉛畜電池回収スキームとその実績】

項目 平成30年度 令和元年度

①排出事業者数 [件] 10,406 11,023

②処理件数 [件] 25,427 25,362

③処理数 [電池 t ] 9,522 10,578

④処理費用 [百万円] 410.1 447.3

参考資料4-6参照

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3.自動車リサイクル関連取組の状況

自主的取組-廃発炎筒の回収状況-

廃発炎筒は、火薬類の管理など適切な処分が必要であることから、日本保安炎筒工業会が自主回収システムを構築し、原則として焼却(一部熱回収)しつつ、近年では外装容器(PE)の一部についてマテリアルリサイクルを実施している。

当該システムでは、前年度の処分費用を勘案して今年度の発炎筒販売価格を設定しているため、販売状況に劇的な変化が生じた場合、システムの見直しの検討が必要となる。

37出典:日本保安炎筒工業会

【廃発炎筒回収スキームとその実績】

2017年度 2018年度 2019年度

引取総本数(本) 6,620,009 6,956,406 6,634,644

内、使用済自動車段階からの引取本数(本) (863,965) (958,484) (865,326)

処理総重量(kg) 614,522 644,446 626,158

外装容器マテリアルリサイクル重量(kg) 39,535 42,847 29,345

処理後の残さの重量(kg) 96,526 106,039 116,070

残さの再生利用重量(kg) 65,287 71,359 52,495

処理に伴う回収熱量(kcal) 129,816,241 126,912,869 103,889,915

参考資料4-7参照

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3.自動車リサイクル関連取組の状況

自主的取組-廃タイヤの回収状況-

廃タイヤは、(一社)日本自動車タイヤ協会において、タイヤ販売店等を対象とした適正処理の推進のためマニュアル作成や研修会の実施を行うとともに、リサイクルや不法投棄等の状況調査を行っている。廃タイヤのリサイクル用途としては製紙工場における熱利用が全体の39%を占めている。

一方、廃タイヤの不法投棄への対応として、 同協会が平成17年から自治体による廃タイヤ不法投棄等の撤去事業への支援を行っており、これまで22件の活用実績がある。

38出典: (一社)日本自動車タイヤ協会

【廃タイヤ処理スキームとその実績】

※タイヤ販売会社、タイヤ専業店、カー用品店、ガソリンスタンド、カーディーラー、整備工場等、タイヤの販売を業とする者をいう。

参考資料4-8参照

質量(千トン) 構成比(%)

更生タイヤ台用 51 5

再生ゴム・ゴム粉 132 13

その他 0 0

小計(A) 183 18

製紙 402 39

化学工場等 66 6

セメント焼成用 70 7

製鉄 18 2

ガス化炉 56 5

タイヤメーカー工場 9 1

中・小ボイラー 2 1

小計(B) 623 61

中古タイヤ 158 15

原燃料用チップ/カットタイヤ 2 1

小計(C) 160 16

リサイクル利用合計(A+B+C) 966 94

埋立て 1 1

その他 59 6

小計(D) 60 6

合計(A+B+C+D) 1,026 100

熱利用

原形加工利用

リサイクル利用

輸出

令和元年廃タイヤ(使用済みタイヤ)のリサイクル状況