騒音・振動実習...l5 l10 l50 l90 l95 (xパーセント時間率騒音レベル) lmin lmax...
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騒音・振動実習
平成23年度
草案
のみ
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dBって?
デシ(deci-)+ベル(Bel)
ベルの1/10を基本とする計量単位
• レベル( log(x/x0) )
ある測りたい量の大きさxを基準値x0で割ったものを
常用対数をとった値
• ベル(B)
レベルの単位。
• デシベル(dB)
10 log(x/x0)
レベルの加算(パワー合成)10log(10^(A/10)+10^(B/10))=A+10log(1+10^((B-A)/10))AとBに10dB差があるとき…A+0.4(影響は小さい)AとBの差を求める… 10log(10^(A/10)-10^(B/10))
草案
のみ
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測定、評価、対策及びその検証1 測定計画の作成
① 事前の現地調査
発生源だけでなく、伝搬経路まで把握する必要があるため、事前に現地調査の上、測定データの活用方法を考えて、測定計画を立てること。
苦情者やその他住民に聞き取り調査、苦情者との位置関係、施設等の稼働状況(開始、終了及び休止時間)
② 測定計画
測定位置、使用測定機器、測定時間などを決定する。天候にも注意。
2 測定調査の実施
苦情者や事業所等の同席での調査
抜き打ちでの調査
3 測定結果のとりまとめ
基準値との関係を整理
対策効果の効果を推計する
4 対策効果の検証
対策後の振動レベル等の測定による比較(効果がなければ再検討へ)
苦情者への聞き取り
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騒音編
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騒音計(JIS C 1509-1)
• 周波数重みづけ特性(A特性、(C特性、Z特性(Flat)))• 時間重みづけ特性(Fast、Slow、(I:Impulse))
LAS … A特性、slowLAF … A特性、fastLAS,max … A特性、slow、最大騒音レベル
• 音響暴露レベル
上記3つのうち1つでも計測可能であれば騒音計
• 用語A特性時間重み付けサウンドレベル…騒音レベルA特性時間平均サウンドレベル…等価騒音レベルA特性音響暴露レベル…(単発)騒音暴露レベル
• 2つのクラス分け(クラス1、クラス2)
周波数ごとの許容限度値と使用温度範囲に違い
2005年JIS規格の変更普通騒音計(JIS C 1502)、精密騒音計(JIS C 1505)の廃止
*ただし、計量法では普通、精密の区分あり
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周波数別の聞こえ方(周波数重み付け補正)
可聴範囲 20~20kHz年齢、性別により異なる
ラウドネスレベル曲線(感覚尺度)(ISO226、2003年に改正)
1kHz、40dBの音の等感曲線に基づいて周波数の重み付け
A特性
JIS C 1509-1適用した騒音計には備えなければならないと規定されている。
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周波数重み付け特性
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騒音を測る• 測定する目的
単に測るだけは×
測定結果をどう活用するか検討してから
• 測定する場所
低減対策を考えるときに最も有効な場所を選ぶ
• 測定する位置
マイクロホンの高さと発生源の高さ
• 測定機器
騒音レベルだけ?個体伝搬音に注意
• 測定する時間
① 計測時間の長さ
計測時間は裁量で(取り決めがない!)
② 時間帯
苦情の発生する時間帯
• 除外音の取扱い(複合騒音との分離)
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騒音計の見方①
周波数重みづけ特性
A特性、C特性、Z特性(FLAT)
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時間重みづけ特性(動特性)
F FAST(早い) 時定数125ms
S SLOW(遅い) 時定数1s
I インパルス特性 時定数35ms
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測定レンジと測定時間
時間重み付け
測定レンジ測定範囲を超えないように設定する
測定時間
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様々な設定の仕方
時定数
周波数補正特性
校正
メニュー・ファイル名・測定時間・記録方法・記録する評
価量の設定・時間設定草
案の
み
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測定時間の設定(measure time)
オート機能
① 100msの時間毎の
演算値を自動で保存
② 任意の設定時間毎に
演算値を自動保存
マニュアル
時間設定は状況次第
保存は手動で必ず行う必要あり!草案
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校正(CAL)
• 内部の電気信号
測定前後に「CAL」を押してチェック
*特定計量器の場合は
ネジなどを使っての校正は
必要ありません。
• 外部信号による方法
音響校正器
ピストンホン
• 動作の確認
ピストンホン校正時に
±0.7dB以上差が出る騒音計は壊れている可能性が高いので、使用しない
こと!
• レンジの設定
過負荷(over)や下限値(under)とならないように設定する。
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評価量の表記
L(周波数重みづけ特性),(時間重みづけ),(統計量)
(例)LA,Smax
A特性,SLOW,最大値
統計量
L5 L10 L50 L90 L95
(xパーセント時間率騒音レベル)
Lmin Lmax Leq LE(単発暴露)
*L10…80%レンジの上端値
L90…80%レンジの下端値
中央の幅草
案の
み
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LE(単発暴露レベル)の算出
最大騒音レベル
10dB
継続時間
最大騒音レベルから10dB低いレベルを超えている区間のエネルギー積分(近似)
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測定位置
• マイクの高さ 1.2~1.5m
• 周囲の壁面から 最低1m以上離れる
(反射による影響を受けないように)
• 敷地境界、受音側(特に苦情の場合)
• 他の音源に注意
計測者が音源とならないように…
• 除外音
除外すべき音をできるだけ避ける草案
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測定時間(時期、測定の長さ)
• 平均的な…代表的な…(特殊日や土日は避けて実施)
道路交通騒音 1日(24時間)
新幹線鉄道、在来線鉄道(列車が走行している間)
• 設備の稼働時間、作業時間に合わせる
騒音レベルが変動する…変動状況に合わせて
ほとんど変動しない…実測10分程度で把握も可能だが、除外音に
注意する
設備以外の音が大きい…その他の音源が休止状態になり、休止状態の
騒音レベルを把握するまで
• 間欠騒音や衝撃性騒音(時定数はF)
間欠騒音:発生時の継続時間、回数を記録し、L5を代表値とする
衝撃騒音:継続時間、回数を記録して、その最大値もしくはその平均
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のみ
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測定評価(実際はこんなに簡単に分けられない)
指示値 最大値の90%上端
最大値の平均 測定値の90%上端
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暗騒音の影響について
測定対象騒音と暗騒音のレベル差
・10dB以上の差
暗騒音は無視できる。
・6~9dBの差
測定対象騒音ありの指示値から1dB差し引く
・4~5dBの差
測定対象騒音ありの指示値から2dB差し引く
*ただし、暗騒音が不規則に変化しない場合
・4dB未満
誤差を含んでしまうが、計算にて推計する方法も活用する。
できる限り暗騒音とのレベル差が大きくなるように
測定時間や測定場所を検討する必要がある。
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周波数分析
音源の特定、防音対策の検討等に活用
音の吸音、遮音や回折は周波数により異なる
周波数分析の方法
①オクターブバンド分析
1kHzを基準に、中心周波数1と2との比率が同じ
(人の感覚に近い)
1/1オクターブバンドフィルター
1/3オクターブバンドフィルター
②FFT分析
オクターブバンドより詳細
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振動編
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振動測定時に使用する測定機器
• 振動レベル計
鉛直方向のみ、3軸方向計測できるもの
振動レベル、振動加速度レベルに注意
• 低周波音レベル計
• 騒音計
• レベルレコーダー
• データレコーダー
振動以外にも低周波音や
騒音(固体伝搬音)が関係して
くることもあるので、事前現地
調査を踏まえて測定項目を検討する必要がある。
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振動レベル計の使い方
・ 感覚補正特性
感覚補正特性のフィルターをかけたもの:振動レベル(Lv)
感覚補正特性なし:振動加速度レベル(Lva)
・ 時間重み補正(動特性) 0.63秒
・ ピックアップの設置場所
平坦で、固い場所を選ぶ
方向(発生源方向をx軸)
・ 測定位置 敷地境界(原則として)
・ 測定時間 施設等の稼働に合わせて
道路交通振動…1時間に1回、4時間以上
新幹線鉄道振動…上り下り20本のピークレベルを測る
・ 振動レベルと波形の記録
振動波形を見ながら、測定評価方法を検討する。
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暗振動補正、除外振動について
暗振動
発生源が停止した時の振動レベル(バックグラウンド)
測定対象と暗振動とのレベル差
・10dB以上 無視できる
・6~9dB 指示値から1dB減らす
・4~5dB 指示値から2dB減らす
・3dB 指示値から3dB減らす
・それよりも小さい場合は、測定位置の変更を検討する。
除外振動
調査対象振動以外のものを除外(時間的に)して評価する。
例)道路振動を計測中に、ピンヒールで歩く人からの振動
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振動の測定方法
波形の区分 測定値の決定方法
変動が少ない場合 その指示値
周期的又は間欠的に変動する場合
変動ごとの最大値の平均値
不規則かつ大幅に変動する場合
5秒間隔100コ又はこれに準じる感覚と個数の測定
値のL10
10dB
10dB 10dB
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記録器
レベルレコーダー(レベルの変化をとらえる。)
入力信号ACかDCか
スパン記録紙の最大幅を何dBに設定するか
ハイスピードコントロールバックグラウンドより何
dB高くなったら、紙送りのスピードを上げて詳細な記録を残すか
電源AC又は電池
単一6本
マンガン電池 6~7時間アルカリ電池 10時間冬季は短くなるので注意
入力端子(BNC)
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paper speed(mm/s)1秒間の紙送りの早さ
時間重み付け特性(動特性)FF …時定数10msFast …時定数125msslow …時定数1sVL …時定数0.63s
(振動レベル測定)
marker記録中に印をつけたい時
paper紙を送る
penペンを使う
stand by待機状態onの時は、紙もペンも動かない。
light明かりをつける
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レベルレコーダの記録紙
スパンの設定:紙の幅いっぱいのレベル範囲を設定
*校正信号は測定開始、終了時に必ず入れる
測定レベルの変動幅が小さい時はスパンを小さくとり、変動幅が大きいときはスパンを大きくする。
紙送りのスピード
短時間でレベルが変動する場合には紙送りを早く設定する。長時間測定する場合には、紙送りの時間を遅くするか、スウィープ機能を使う。
記録紙には、スパン最大レベル値、スパンの幅、記録年月日、開始時間、測定場所、天気の他、測定中の留意点や除外音なども記録しておきましょう。
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低周波音について
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低周波音の測定調査 http://www.env.go.jp/air/teishuha/index.html
○聞き取り調査のチェックリスト受付対応・対応者:・対応日:・対応方法:電話・面談・苦情者:氏名、連絡先など・住所:・人数:単数・複数申し立て内容・発生所在地:・場所:屋外・屋内(居間・寝室など)・家屋の状況:一戸建て(2階建て、平屋など)、集合住宅(居住階数)・被害状況:建具等のがたつき、圧迫感や振動感や違和感などの不快感
音は聞こえるか(感じるか)、地盤振動はあるか・建具等のがたつきがある場合:特定の建具ががたつく、家中の建具ががたつく、家中の建具ががたつく・音が聞こえる場合:どんな音か・窓を開けると:楽になる、苦しくなる
音が聞こえる(感じる)、聞こえない(感じない)・窓を閉めると:楽になる、苦しくなる
音が聞こえる(感じる)、聞こえない(感じない)・家屋内の部屋毎の感じ方の差:音を感じる部屋・感じない部屋があるか・部屋の中の強く感じる場所:壁際、中央、床、その他(定在波の存在の確認)・時間帯:昼(午前、午後、夕刻)、夜、睡眠時、一日中、その他
風の強い日、雨の日等・継続時間等:連続的である、短時間の現象である、常に変化している(何分間隔)・時間的経過:いつ頃から(何年前、何ヶ月前から、何かの出来事の時から)・本人の申し立てる発生源:・特記事項:その他の申し立て
草案
のみ
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【注意】低周波音問題は個人差が大きく、苦情の申し立てが周辺で1軒、家族で一人のみという場
合もあり、苦情者が精神的に孤立している場合も多い。担当者はその点を充分配慮して対応することが極めて重要である。
窓の開閉に関する項目は、低周波音とその他の騒音成分の影響を調べるものである。一般的に窓を開けている場合は、屋外からの騒音成分により低周波音が隠れて聞こえなく(感じなく)なることがある。一方、窓を閉めた場合には、騒音成分のみが遮音され低周波音が際立って聞こえる(感じる)ことがある。
また、低周波音の波長と部屋の寸法との関係によっては定在波*が発生しやすく、同じ部屋の中でも場所によって感じ方が異なることがある。そのため、どの場所が最も強く感じるかを聞き取る必要がある。
*定在波:部屋の中で、壁と壁の間の距離と音の波長の半分が一致すると、音の干渉により室内で音の分布が一定となり、壁際の音圧が大きく部屋の中央の音圧が小さくなる現象が発生する。この状態の音波を定在波という。周波数が高く波長が短いと、壁際と部屋の中央の音圧が大きくなることもある。草
案の
み
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住居状況等:住居の間取りなど・苦情者宅周辺の状況:
苦情者宅と、周辺の工場・事業場、店舗、民家などとの位置関係など周辺の工場・事業場に設置されている施設と稼働状況など周辺のその他の施設(苦情者宅周辺の民家・建物・店舗などに設置されている施設、苦情者宅で使用している設備機器と稼働状況)など周辺の道路、鉄道等の状況など都市計画法の用途地域、騒音規制法の指定地域などその他特記事項など
○発生源確認のためのチェックリスト・発生源と推定される工場等に設置されている施設の名称:・発生源と推定される施設と苦情内容の関係:
施設の稼働時間帯、稼働状況、季節の変動など苦情申し立てのある時間帯、季節の変動など
・苦情者宅の部屋ごとの苦情の状況:・近隣関係:苦情についての話し合いの状況、予告無しの設備機器の変更など・周辺地域の過去の苦情発生状況と行政指導の有無:○調査員の所感の記録・がたつきの有無、不快な感覚の有無、音が聞こえるか(感じるか)、部屋ごとの状況、
屋外の音の状況など、苦情者の申し立て内容と調査員の把握した内容の照合の記録
草案
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○発生源の推定・確認が出来た場合・施設、設備機器等の種類と仕様、数と稼働状況:・施設、設備機器等の全体的な配置図及び設置年月・能力台数変更の有無:・施設、構造物、設備機器等の改築・改修の有無:・過去の行政対応:・環境管理の取り組みの状況:・公害防止管理者等の有無:・自主的な技術的対応が可能か(測定、対策など):○発生源の推定・確認ができない場合・申し立て内容の再確認:
【注意】工場など大型の施設が稼働している場合は低周波音が発生する可能性は当然高いが、あまり先入観を持ちすぎることも危険である。また、暗騒音が小さい静かな地域では小型の施設であっても苦情の対象となる可能性がある。聞き取り調査及び現場の確認作業から、発生源の推定・確認ができた場合には、発生源者に対して自主的な対応を行政指導の範囲で求め、測定の必要性や誠意ある住民対応などについて協議を行うとともに、測定方法、評価方法、対策などの技術的な情報の提供を行う。
草案
のみ
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低周波音の測定
低周波音の測定に際しては、発生源と申し立て内容の対応関係を把握し、問題解決をするための的確な測定計画の立案が重要となってくる。具体的には、申し立て内容に対応した測定項目、測定場所、測定時間帯の選定や、測定体制などについて検討する必要がある。
○測定計画のためのチェックリスト・測定項目:
低周波音の1/3オクターブ周波数分析、G特性音圧レベル、騒音レベル、振動レベル風向、風速
・測定日 1日、数日間の連続測定、一定時間間隔・測定時間帯 朝、昼間、夕方、夜間、深夜・早朝・測定場所 発生源近傍、敷地境界、苦情者宅屋外、屋内(窓の開閉)、
苦情が発生した場所、音を感じる場所・感じない場所(対比の意味で)・測定体制 測定者人数、配置、測定系列及び測定機器など・測定実施計画書の作成
測定目的、測定方法、評価の基準、結果の整理と提示方法など・苦情者への説明方法・発生源者への指導方法:具体的対策の提示方法・発生源者への協力依頼
測定上の協力(場所、電源など)施設の種類、能力、台数及び稼働状況の情報提供の依頼
・苦情者への協力依頼測定上の協力(場所、電源など)、音圧レベルと申し立て内容との対応関係の確認
・その他:類似事例の収集
草案
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○推定される発生源(施設等)の稼動・停止を行える場合・推定される発生源側と苦情者宅における測定
同時測定が望ましいが、計測機器が不足している場合には移動測定でもよい。発生源が複数台あると思われる場合は、1つずつ稼働、組み合わせての稼働など複数条件で測定を行う。
・測定時間稼動・停止の切り替えは、測定の条件などによって異なるが、5分から10分程度の間隔を目安とする。
・稼動・停止の条件による建具等のがたつき現象の変化を観察苦情者の感じ方、苦情状況の変化を聞き取る。(先入観を与えぬよう稼働条件を苦情者に示さず実施することが望ましい)
○発生源(施設等)の稼動・停止を行えない場合又は発生源が不明の場合・苦情者が被害感を申し立てる時間帯、場所などの詳細な聞き取り・対象となる時間帯及び場所での測定:
複数回測定を行う。また、異なる時間帯・場所においても測定し、その比較を行う。苦情者の申し立てと音圧レベルの変動の対応関係を調査し、原因と思われる低周波音の周波数などを絞り込む。対象となる時間帯及びその前後の時間帯において、レベルレコーダ等へ低周波音を記録し、音圧レベル変動などの特徴から発生源を推定する。(可能であれば、データレコーダへ録音しておくことが望ましい)
・該当する周波数を発生させるような発生源の存在を再度調査
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