宇宙飛行士訓練開発手法を適用した - ipa ·...
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はじめに
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起 宇宙飛行士訓練開発技術を適用してIV&V技術者養成トレーニングを構築し、宇宙以外の業界へ広く提供を開始した。
承 インストラクショナルデザイン手法を用いたトレーニング開発は、単なる教材開発以上に、 タスク分析によるIV&V技術そのものの可視化や体系化にも寄与している。
転 トレーニング開発と提供を通じ、IV&V実業務への提言も抽出され、トレーニングと実業務の連携の重要性も浮き彫りになった。
結 IV&Vの一層の普及のため、技術者だけではなく上位者の理解を深めて環境を整備するなど、教育の観点からもIV&Vの社会実装に貢献していく。
目次
1. 宇宙飛行士訓練と開発手法2. IV&V技術者トレーニングの概要3. インストラクショナルデザイン(ID)手法を適用したIV&Vトレーニング開発
4. トレーニングの観点から見えてくるIV&V普及のヒント
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Credit : NASA
1. 宇宙飛行士訓練と開発手法
1. 宇宙飛行士訓練と開発手法
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提供: JAXA
1. 宇宙飛行士訓練と開発手法
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Copyright : NASA, GCTC
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Credit : NASA
1. 宇宙飛行士訓練と開発手法
1. 宇宙飛行士訓練と開発手法
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提供: JAXA
1. 宇宙飛行士訓練と開発手法
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提供: JAXA
全ての訓練開発の基本は、
この過程を通じ、ミッション成功への自信も醸成
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1. 宇宙飛行士訓練と開発手法
具体的な行動目標を立て、
計測・観察により評価し、
フィードバックを与えながら
達成するまで繰り返し練習し、
達成後は技量維持・向上
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その結果、多種多様な訓練を開発し、提供中• 自然科学や理工学• 宇宙工学や宇宙医学 等• 宇宙機の操作 電気,通信,熱制御,システム制御 等• トラブル対応とメンテナンス• カメラ操作やロボット操縦• 緊急対応訓練• 科学実験 – 材料実験, ライフサイエンス, 医学実験
近年では、訓練開発技術を一般企業向け訓練にも展開• 原子力プラント運用• 石油プラント運用• ドローン 等
1. 宇宙飛行士訓練と開発手法
1. 宇宙飛行士訓練と開発手法
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• タスク調査• 被訓練者分析• 達成目標設定
• 訓練コース設計• 訓練カリキュラム• 評価基準・評価方法• 演習シナリオ設計
• 訓練教材作成• 訓練設備・ツール整備
• 訓練実施• 達成度評価• フィードバック
• 訓練の評価と改善内容教材教え方
インストラクショナルデザイン手法 ~ ADDIEモデルAnalysis 分析Design 設計Development 開発Implementation 実施Evaluation 評価
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ニーズ 業種 内容チームのパフォーマンスを向上させたい(トラブル発生時)
航空宇宙、石油、原子力、不動産
・トラブル発生時の意思伝達の4原則について講義、演習形式で実施・トラブル発生時の緊急対応力を養う訓練を提供
教育訓練の有効性を確認したい、効果向上を図りたい
流通・小売、サイバー、官公庁
・既存のBCP訓練やトラブル対応訓練に立会い、第三者としてその有効性を評価し改善策を提案・サイバー演習へのノンテクニカルスキル要素の取り込み
教育訓練の仕組みを構築したい
原子力、介護、官公庁
・シミュレータを運用するための研修カリキュラムを構築・IV&Vの教育プログラムを構築・ロボット介護を運用するための訓練の課題分析・コンプライアンス教育の課題分析と仕組み構築を支援
インストラクタを育成したい
航空宇宙、石油化学、ドローン
・教育訓練インストラクタ育成のためのプログラムを構築・「教える技術」についての研修を実施・ドローンスクールの講師養成講座の講義の実施
OJTや技術伝承を体系的に進めたい
原子力、自動車、大型機械装置、航空宇宙
・OJT内容を体系化した教育カリキュラム構築およびロールプレイング型訓練を実施・ベテラン技術者の暗黙知を形式化
インストラクショナルデザイン手法を活用したサービスの実績1. 宇宙飛行士訓練と開発手法
2. IV&V技術者トレーニングの概要
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コースの図基礎教育e-learning
ソフトウェアIV&Vの基礎
システム分析とプランニングの
基礎
初級教育
ストラテジプランナA
中級教育
リスク検知シリーズ
ストラテジプランナB
上級教育
リーダーシッププログラム
トレーニング設計の結果、この様な構成でサービスを提供中
2. IV&V技術者トレーニングの概要
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実施風景
宇宙業界の他、公共インフラ事業者や防衛関連企業等、高い安全性が要求されるソフトウェア開発企業へトレーニングを提供
•効果的に演習を行う目的で、受講者は6~12名程度
•テクニカルエキスパートと講師の2名で実施
2. IV&V技術者トレーニングの概要
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演習用ワークシートハンズアウト
用語集
作業用チェックリスト
演習を中心に理解を深める教材
2. IV&V技術者トレーニングの概要
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• ベテランの技術を可視化し、体系化し、伝承を容易に
トレーニング開発の副次的効果
• 受講者の不安や要望を実業務へインプット
• 実業務中でも有益な技量維持・向上のツールを整備
IV&Vトレーニング開発と提供においても、上記の様な効果を狙い、IV&V実業務の更なる普及に貢献している。
3. ID手法を適用したIV&Vトレーニング開発
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ID手法の適用における取組みテーマ例
1. そもそもトレーニングでIV&V技術は普及できるか?
2. 受講者に要求する資質と能力をどこに設定するか?
3. IV&V技術に対して、トレーニング達成目標を定義できるか?
4. IV&Vトレーニングと実業務をいかに連動させられるか?
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ギャップの一般的な原因 トレーニングで改善できる範囲
1 組織のコミット、仕組み2 インフラ環境、設備3 モチベーション4 コーチング ○5 知識、スキル、心構え ○6 資質
IV&V技術の普及
現状
ギャップ
• 普及のためには、組織内の制度としてIV&Vが認知される基盤が重要
技術者に加え、プロマネ等の上位者の認識向上教育が必須
3.1 そもそもトレーニングでIV&V技術は普及できるか?• 普及というゴールのギャップを埋める手段はトレーニングだけでない。
3. ID手法を適用したIV&Vトレーニング開発
「誰もがミッションを成功させられるとは限らない」
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3. ID手法を適用したIV&Vトレーニング開発
3.2 受講条件として、一定の資質と能力を要求できるか?
要求される資質を持つ人間をミッションにアサイン
作業に要求される能力は、トレーニングで習得
ただし、受講者には最低限の能力要求を課して訓練効率を高める
資質と能力は異なるモノ
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資質 能力トレーニングで改善しない トレーニングで改善できる
≠
3. ID手法を適用したIV&Vトレーニング開発
3.2 受講条件として、一定の資質と能力を要求できるか?
IV&V担当者を、「資質」も考慮してアサイン?
要求能力:JSTQB*1合格相当 として開発*1 : JSTQB : Japan Software Testing Qualifications Board
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3. ID手法を適用したIV&Vトレーニング開発
3.2 受講条件として、一定の資質と能力を要求できるか?
ソフトウェアテストや品質保証の知識体系
ソフトウェアエンジニアリングや品質保証の知識体系
SWEBOC : Software Engineering Body of Knowledge,SQuBOK : Software Quality Body of Knowledge
要求資質 :
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3. ID手法を適用したIV&Vトレーニング開発
3.2 受講条件として、一定の資質と能力を要求できるか?
IV&V技術者に要求される資質を教育の現場で分析
現在はトレーニング受講の資質要求なし
論理的思考ができること??
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3. ID手法を適用したIV&Vトレーニング開発
コミュニケーション力
分析力
リーダーシップ 問題解決力
管理調整力企画力
プレゼンテーション力
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3. ID手法を適用したIV&Vトレーニング開発
チームビルディング 対局判断力
リスクテイキング
計画策定力
職務統制力組織統制力
組織調和力
分析思考力
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3.3 IV&V技術に「トレーニング達成目標」を定義できるか?
達成目標に到達したか?を判定しながらトレーニング
つまり達成目標設定はトレーニング結果を左右する。
3. ID手法を適用したIV&Vトレーニング開発
達成目標 合格判定基準=
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3.3 IV&V技術に「トレーニング達成目標」を定義できるか?
宇宙飛行士訓練におけるトレーニング達成目標の表現例
• ○○作業の3つの注意点を手順を見ないで根拠と共に説明できる。
• ○○異常に対して、一人で、正しい対処手順をピックアップし、端末からコマンド発行できる。
• GOサインの後、手順を見ないで、99秒以内に、○○を完了する。
3. ID手法を適用したIV&Vトレーニング開発
ID理論においては、SKA分析*1 にてタスクを可視化して目標設定
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知識
スキル心構え
• 姿勢• 態度
• 練習して身に付ける技能• 筋力も
• 原理や仕組み• 目的や手順• 用語 等
*1: Skill スキルKnowledge 知識Attitude 心構え
3. ID手法を適用したIV&Vトレーニング開発
3.3 IV&V技術に「トレーニング達成目標」を定義できるか?
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SKA分析の結果を、以下の様なAction Verbで、求められる行動を「観察」や「計測」により評価できる様に表現し、達成目標を設定する。
K (知識)の分解の例
• 指し示すことができる• 違いを見極められる• 必要な情報を選択できる• 必要な情報を列挙できる• 記述できる• 描画できる 等
S (スキル)の分解の例
• 持ち上げることができる• 調整することができる• 伝達することができる• 組み立てることができる• 指揮することができる等
A (心構え)の分解の例
• 意識をもって~することができる
• 注意を向けることができる• 判断することができる• 自発的に~できる• 指摘することができる等
3. ID手法を適用したIV&Vトレーニング開発
3.3 IV&V技術に「トレーニング達成目標」を定義できるか?
システム分析とプランニングの基礎
• IV&Vのシステム分析について、作業の重要性、実施の仕方、その際の注意点について説明できる。
• 評価戦略の種類、読み方を理解し、評価戦略作図の際の誤りパターンについて説明することができる。
• 建設的な議論を行うことがIV&Vにおいても重要であることを認識し、作業をすることができる。
ソフトウェアIV&Vの基礎• ソフトウェア品質は一般的にどのように定義されているのか、宇宙機ソフトウェアの品質ではどのような点に留意すべきなのかを説明できる。
• ソフトウェアの欠陥、故障、テストベース、テスト条件、検証、妥当性確認等のソフトウェアテストに関する用語、IV&Vで利用する用語を説明できる。
• 独立した組織、資金、技術(観点)でソフトウェアを検証することの意味、効果的な場面を説明できる。
• どのような要件を満たせば、IV&Vとして成立するのかを説明できる。
• ソフトウェアリスクとリスクの可視化方法を根拠と共に説明できる。
IV&V技術に対しても、タスクを可視化し、トレーニング達成目標を定義可能であった。
3. ID手法を適用したIV&Vトレーニング開発
3.3 IV&V技術に「トレーニング達成目標」を定義できるか?
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ストラテジプランナASW開発プロセスでのよくある誤り事例を用いたIV&V作業について
• 検証戦略作成から評価作業までの一連の作業の流れと概要を説明できる。
• 指定されたリスクについて事例を活用し、ガイドがある状態で検証戦略を作成できる。
• 類似事例を参考にしつつ、検証戦略をもとに分析エビデンスを作成できる。
• 分析エビデンスを埋めていく作業を独力で実施できる
ソースコードのリスク検知• ソースコードに対するリスク検知を、根拠を示しながら行える様になります。
• 評価対象のソースコードの特徴に応じて、検証戦略をチームで協力して作成できる様になります。
• 事実情報のみに縛られない発想で、リスクの可能性を探ることの大切さを意識して作業できる様になります。
3. ID手法を適用したIV&Vトレーニング開発
今後、受講者がスムーズに実務を開始できたか? 実務において成果を出せたか等のデータを収集して微調整していく。
3.3 IV&V技術に「トレーニング達成目標」を定義できるか?
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タスク設計のリスク検知• タスク設計に関するリスク検知を、根拠を示しながら行うことができる。
• 評価対象のソフトウェアに応じて、ベースとなる検証戦略に必要な修正をすることができる。
• 事実情報のみに縛られない発想で、リスクの可能性を探ることの大切さを意識し作業する。
ストラテジプランナB
• 論理の関係を整理することができる。
• 検証戦略およびリスク導出経緯の分岐終了目安を理解し、実際に分岐ができる。
• システムの特徴を把握し、そこに含まれ得る欠陥を想定することができる。
• 上記3つの能力を用いて、ガイドがある状態でリスク導出経緯を作成できる。
リーダーシッププログラム• チーム作業におけるリーダーのあるべき姿を説明できる。
• IV&Vリーダーの各プロセスにおいて必要な行動を説明できる。
• IV&Vリーダーの各プロセスにおいて必要な行動を実施できる。
• 全体方針と計画の作成• チーム作業の管理• 顧客との信頼関係の構築
3. ID手法を適用したIV&Vトレーニング開発
3.3 IV&V技術に「トレーニング達成目標」を定義できるか?
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宇宙飛行士訓練と宇宙での実作業は、ミッションを成功させる両輪の輪
実業務
トレーニング
IV&V普及も、トレーニングと実業務の連携にかかっている
3.4 IV&Vトレーニングと実業務をいかに連動させられるか?
3. ID手法を適用したIV&Vトレーニング開発
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コア技術となる検証戦略立案スキルは、繰り返し演習で定着
トレーニングゴール
一人で作成できる
ソフトウェアIV&Vの基礎
ストラテジプランナA
ストラテジプランナB
読める様になる
支援を受けて作れる
現状
自社で実務にて習熟
フォローアップレッスン
添削指導受講
ラーニングゴール
品質向上
ビジネスゴールパフォーマンスゴール
自社で実務にて実践
①実業務フェーズも含めて習熟するLearning Journey 設計
3. ID手法を適用したIV&Vトレーニング開発
3.4 IV&Vトレーニングと実業務をいかに連動させられるか?
G0:シーケンシャルな処理のタスク設計
にリスクがある。
タスク設計の構成要素タスク設計による性能への影響
に分ける
G1:タスク設計の構成要素に
リスクがある
内部要因外部要因に分ける
G2:タスク設計による性能への影響にリスクがある
時間性能に着目する
G21:ワーストケースでの1周期あたりの累積時間にリスクがある
G22:タスク数の増加による、待機時間にリス
クがある
G11:内部要因にリスクが
ある
単体のタスク定義複数のタスク定義
に分ける
G12:外部要因にリスクが
ある
イベント発生時サイクル間(周期が異なる他タスク)のデータ送受
信時に分ける
G121:イベント発生時にリ
スクがある
G122:サイクル間(周期が異なる他タスク)のデータ送受信時にリスクが
ある
G111:単体のタスク定義にリスクがある
単体での定義の要素ごとに着目
する
G1111:タスク名称、命名規則にリスクがある
G1112:タスク分割基準にリスクがある
G1114:タスク起動条件、
停止条件にリスクがある
G1113:タスクの処理内容にリスクがある
単体のタスク定義の処理で、一般的に留意すべき
点に着目する
G11131:データの読み込み処理と
書き込み処理にリスクがある
G11132:マスク(禁止)している処理にリスクがあ
る
G112:複数のタスク定義にリスクがある
共有資源タスク間優先度スケ
ジューリング周期処理に分ける
G11222:排他制御
にリスクがある
G1122:タスク間優先度定義に
リスクがある
G1123:スケジューリングにリスクがある
G1124:周期処理
にリスクがある
資源の種別に分ける
G11211:グローバル変数(名称、
型、値域)にリスクがある
G11212:自然定数、システム定数(名称、型、値
域)にリスクがある
G11213:共有メモリ
にリスクがある
定義と制御方法に分ける
G11221:優先度
にリスクがある
G1121:共有資源
にリスクがある
割り込みの定義と種別に着目する
単周期処理複数周期処理に分ける
G11231:割り込みの優先度にリスクがある
G11232: 2重割り込みにリスクがある
G11233:エラー割り込みにリスクがある
エラーの種別に着目する
G112332:エラー通知のみの割
り込みにリスクがある
G112331:エラーが継続してい
る割り込みにリスクがある
G11242:複数周期にまたがる処理
にリスクがある
G11241:単周期処理
にリスクがある
単周期の処理で起きやすい負の事象ごとに分け
る
G112411:割り込み等による周期タスクの消滅のリスクがある
G112412:周期タスクにおける読み込み処理(タイミング)にリスク
がある
処理が複数周期にまたがる際に起きやすい負の事象ごとに分
ける
G112421:中止および再開
条件にリスクがある
G112422:再開時の値の取り
扱いにリスクがある
ストラテジプランナB 補助教材2 (演習2用)
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3. ID手法を適用したIV&Vトレーニング開発
②トレーニングから抽出されたIV&V技術に関わる課題をIV&V事業者へ指摘票でインプットする仕組み
3.4 IV&Vトレーニングと実業務をいかに連動させられるか?
IV&Vトレーニング事務局とIV&V運用者の連携
アクションアイテムとして指摘を管理
• 受講者から寄せられたIV&V技術に対する質問や提案
• トレーニングの観点から識別された技術的課題 等
IV&V運用者
IV&Vトレーニング事務局例)十分に開発文書が整備されない製品に対する
IV&Vはどの様に実施すべきか?
指摘票
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3. ID手法を適用したIV&Vトレーニング開発
③トレーニングの演習を効果的に行うための補助教材は、実業務フェーズでも使用できるものとして整備
3.4 IV&Vトレーニングと実業務をいかに連動させられるか?
用語集 IV&Vに対するよくある質問集 実作業においても活用できるチェックリスト等 作業の注意事項まとめ ソースコードでよくある誤り事例集
受講者の声にヒントあり。継続して整備
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3. ID手法を適用したIV&Vトレーニング開発
ソースコード評価作業後のチェックリストの例
3.4 IV&Vトレーニングと実業務をいかに連動させられるか?
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3. ID手法を適用したIV&Vトレーニング開発
④ IV&V導入に向けた課題を質問するなど、IV&V環境整備に向けたデータ収集となる事項をアンケート項目とし、受講者の上位者と共有
トレーニングの機会でなければ発言しにくい、リアルな意見を収集
3.4 IV&Vトレーニングと実業務をいかに連動させられるか?
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3. ID手法を適用したIV&Vトレーニング開発
④ IV&V導入に向けた課題を質問するなど、IV&V環境整備に向けたデータ収集となる事項をアンケート項目とし、受講者の上位者と共有
受講者の品質に対する意識の高さを分析 第三者による評価という行為の実現可能性の分析 現在の自社のテストにおける戦略の有効性の分析 IV&V導入に対する不安 IV&V技術を実務で実践することに対する不安
3.4 IV&Vトレーニングと実業務をいかに連動させられるか?
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1. 技術者のみならずプロマネや品証責任者等のIV&V導入を判断する方々に向けた教育の整備
4. トレーニングの観点から見えてくるIV&V普及のヒント
トレーニングから抽出された、更なる普及に向けたテーマ
2. IV&V技術者に求められる資質の分析と、資質に着目したチーム作り
3.IV&V導入時の不安を取り除く手段となる補助教材を、教育の現場から更に提案・整備
ご清聴ありがとうございました。
トレーニングに関わるお問い合わせはこちらまで。
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有人宇宙システム株式会社www.jamss.co.jp/training/
03-3211-2060 (営業課)
メールでのお問い合わせは[email protected]
システムのソフトウェアが機能要求通りに動作するかどうかは、開発後の試験で検証できますが、機能要求⾃体が間違っているかどうかは試験では検証できません。さらに、不具合が試験で⾒つかった場合の改修コストは、設計段階で⾒つかった場合の100倍と⾔われています。製品をより安全なものにしていくためには、開発組織とは別の第三者による客観的な⽬を利⽤して、論理的に評価・検証する活動が効果を発揮します。
当社は、IV&V技術者を養成するため、JAXAの教材を⽤いた「IV&V技術者教育コース」を開催しております。※裏⾯もお読みください。
ソフトウェアの安全性・信頼性を⾼めるIV&V技術者教育コース
技術・技能伝承⽀援サービス第三者による安全評価が必要な理由
ソフトウェア業界で注⽬されるIV&V
近年ソフトウェアの巨⼤化が課題とされています。巨⼤化・複雑化するソフトウェアは、航空・宇宙・⾃動⾞・鉄道・原⼦⼒・医療等の⾼い安全性を必要とするシステムにおいて⽋かせない基盤となっており、想定外を想定した絶対的な安全性・信頼性が要求されています。
このような状況において、ソフトウェア業界では、IV&V(Independent Verification and Validation)が注⽬されています。
IV&Vとは、ソフトウェア信頼性向上と安全性確保を⽬的として⾏う、開発成果物(仕様書、ソースコード)に対する評価活動をいいます。開発組織から技術⾯、組織⾯および資⾦⾯で独⽴している第三者が実施することから、「独⽴検証及び妥当性確認」とも呼ばれます。
そのため、ソフトウェアの不具合は深刻な状況へつながる可能性があります。
1996年に80億ドルもの損失を⽣じたヨーロッパのロケット「アリアン5型」の爆発は、ソフトウェアの異常によるものと⾔われています。
ソフトウェアの誤動作は、経済損失のみならず⼈命への影響にもつながりかねません。
JAMSSのIV&Vトレーニング2コース⽤途と⽬的に応じて選べます!
ベーシックコース(全2⽇間)
お問い合わせはこちらまで(チラシを⾒たとご連絡ください!)
有⼈宇宙システム株式会社東京都千代⽥区⼤⼿町1-6-1 ⼤⼿町ビル
www.jamss.co.jp/training/03-3211-2060(営業窓⼝)
(平⽇午前10時~午後5時まで受付)メールでのお問い合わせは↓[email protected]
■内容(⾝に付くスキル)・・・・・IV&Vの基礎から分析⽅法、評価戦略の⽴案、リスク検知まで実践的な⼿法を学べます。■カリキュラム・・・・・・eラーニング2コマ、講義形式4コマ■対象・・・・・・IV&Vを始めたい初級者から中級者■費⽤・・・・・・・税抜き200,000円/名(最⼩履⾏⼈数:6名)
<有⼈宇宙システム株式会社とは>私たち有⼈宇宙システム株式会社は、国際宇宙ス
テーション⽇本実験棟「きぼう」を、宇宙⾶⾏⼠の命と⾼価な設備を守りながら、複数名のチームにより24時間365⽇体制で 運⽤しています。
「きぼう」の開発にも携わった経験を活かし、ソフトウェアに起こりうるハザードや過去の不具合など「失敗要因の分析」、またなぜこのシステムはうまく稼働するのか?といった「成功要因の分析」を⾏うことにより、開発メーカーに対し、新たな指針となるような提⾔を⾏っています。
アドバンストコース(全1⽇間) ※ベーシックコース受講済みの⽅対象
■内容(⾝に付くスキル)・・・・・リーダー向けに、作業の全体⽅針と計画の作成、チーム作業の管理⼿法等を学べます。■カリキュラム・・・・・・講義形式1コマ■対象・・・・・・IV&Vチームのリーダー、リーダー候補者■費⽤・・・・・・・税抜き150,000円/名(最⼩履⾏⼈数:3名)
IV&V技術者教育コース
コース受講希望の⽅は、お申込書をお送りいたしますので、下記お問い合わせ先までご連絡ください!