西ヨーロッパ文化(中世) · 西ヨーロッパ文化(中世) 【概要】...

16
西ヨーロッパ文化(中世) 【概要】 キリスト教を基調とする 学問:神学 芸術:教会建築など、が中心 ラテン語による文化交流(日常語としては死語に) 文学では、各国で国語文学が発展 イスラーム文化も流入

Upload: others

Post on 09-Oct-2020

2 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: 西ヨーロッパ文化(中世) · 西ヨーロッパ文化(中世) 【概要】 •キリスト教を基調とする 学問:神学 芸術:教会建築など、が中心

西ヨーロッパ文化(中世)

【概要】

• キリスト教を基調とする

学問:神学

芸術:教会建築など、が中心

• ラテン語による文化交流(日常語としては死語に)

• 文学では、各国で国語文学が発展

• イスラーム文化も流入

Page 2: 西ヨーロッパ文化(中世) · 西ヨーロッパ文化(中世) 【概要】 •キリスト教を基調とする 学問:神学 芸術:教会建築など、が中心

(1)学問

〔時代背景〕

• キリスト教の国教化(ローマ帝国末期)

• 教皇権の伸長、絶頂期

(参考)インノケンティウス3世(在位1198~1216年)

→ キリスト教が中心の世の中に

→ 信仰を研究する神学が発展(古代は哲学中心)

「哲学は神学の婢(はしため)」

Page 3: 西ヨーロッパ文化(中世) · 西ヨーロッパ文化(中世) 【概要】 •キリスト教を基調とする 学問:神学 芸術:教会建築など、が中心

(1)学問

中世の神学

• アウグスティヌス

の思想を基盤に、スコラ学として発展

• アルクィン

• アンセルムス

• トマス・アクィナス

: 「神の国」、「告白録」

: カール大帝がアーヘンに招へい

: カロリング・ルネサンスの中心

: スコラ学の父

↓ 普遍論争を経て、

:スコラ学を大成。「神学大全」

Page 4: 西ヨーロッパ文化(中世) · 西ヨーロッパ文化(中世) 【概要】 •キリスト教を基調とする 学問:神学 芸術:教会建築など、が中心

(1)学問

※普遍論争:神(普遍)というものは実在するのかどうか

①実在論 (アンセルムス中心)

「信仰>理性」

神(普遍)こそが実在する。個物はそこから導き出される

Page 5: 西ヨーロッパ文化(中世) · 西ヨーロッパ文化(中世) 【概要】 •キリスト教を基調とする 学問:神学 芸術:教会建築など、が中心

(1)学問

※普遍論争:神(普遍)というものは実在するのかどうか

①実在論 (アンセルムス中心)

「信仰>理性」

②唯名論 (アベラール中心)

「理性>信仰」

実在するのは個物。神(普遍)は名目的なものにすぎない

→ トマス・アクィナスがキリスト教とアリストテレス哲学を融合

Page 6: 西ヨーロッパ文化(中世) · 西ヨーロッパ文化(中世) 【概要】 •キリスト教を基調とする 学問:神学 芸術:教会建築など、が中心

(1)学問

しかし、その後、

• スコトゥス

• ウィリアム・オブ・オッカムらが、

信仰と理性は調和しない、と主張

スコラ学は衰退に向かう(近代合理主義の礎に)

ロジャー・ベーコン :経験を重視 ((参考)イギリスは経験論)

科学的方法論の始めとされる

(後のコペルニクスやガリレオに影響)

Page 7: 西ヨーロッパ文化(中世) · 西ヨーロッパ文化(中世) 【概要】 •キリスト教を基調とする 学問:神学 芸術:教会建築など、が中心

(1)学問

12~13世紀以降、

「都市」の発展とともに、学問研究・教育の中心は大学へ

(それ以前は教会や修道院の付属学校)

ボローニャ大学

パリ大学

サレルノ大学

オクスフォード大学

ケンブリッジ大学

(北イタリア)

(フランス)

(イタリア)

(イギリス)

(イギリス)

: 法学 (← ローマ法)

: 神学

: 医学 (← イスラーム医学)

: 神学

: 神学

4学部 :神学・法学・医学・哲学7自由学科:文法・修辞学・論理、

算術・幾何・天文・音楽

Page 8: 西ヨーロッパ文化(中世) · 西ヨーロッパ文化(中世) 【概要】 •キリスト教を基調とする 学問:神学 芸術:教会建築など、が中心

(1)学問

12~13世紀以降、

「都市」の発展とともに、学問研究・教育の中心は大学へ

(それ以前は教会や修道院の付属学校)

ボローニャ大学

パリ大学

:学生の組合(ウニヴェルシタス)が起源

: 教師の組合(カレッジ)が起源

Page 9: 西ヨーロッパ文化(中世) · 西ヨーロッパ文化(中世) 【概要】 •キリスト教を基調とする 学問:神学 芸術:教会建築など、が中心

(2)芸術・建築

教会建築などが中心(キリスト教の浸透)

〔建築様式〕

• バシリカ様式

• ビザンツ様式

• ロマネスク様式

• ゴシック様式

(4~8世紀、南欧)

(4~8世紀、東欧)

(11~12世紀、南欧)

(12~14世紀、西・北欧)

Page 10: 西ヨーロッパ文化(中世) · 西ヨーロッパ文化(中世) 【概要】 •キリスト教を基調とする 学問:神学 芸術:教会建築など、が中心

(2)芸術・建築

• バシリカ様式

ローマ以来の建築様式

長方形の身廊と、側廊

(4~8世紀、南欧)

サンタ・マリア・マジョーレ聖堂

身廊

側廊

側廊

Page 11: 西ヨーロッパ文化(中世) · 西ヨーロッパ文化(中世) 【概要】 •キリスト教を基調とする 学問:神学 芸術:教会建築など、が中心

(2)芸術・建築

• ビザンツ様式

ビザンツ帝国で発展

半円形アーチ、モザイク壁画、正十字

(4~8世紀、東欧)

サン・マルコ聖堂

Page 12: 西ヨーロッパ文化(中世) · 西ヨーロッパ文化(中世) 【概要】 •キリスト教を基調とする 学問:神学 芸術:教会建築など、が中心

(2)芸術・建築

• ロマネスク様式

ラテン十字、半円形アーチ

重厚な造り

(11~12世紀、南欧)

ピサ大聖堂

Page 13: 西ヨーロッパ文化(中世) · 西ヨーロッパ文化(中世) 【概要】 •キリスト教を基調とする 学問:神学 芸術:教会建築など、が中心

(2)芸術・建築

• ゴシック様式

尖塔、ステンドグラス

背景:都市の成長

(12~14世紀、西・北欧)

ケルン大聖堂

Page 14: 西ヨーロッパ文化(中世) · 西ヨーロッパ文化(中世) 【概要】 •キリスト教を基調とする 学問:神学 芸術:教会建築など、が中心

(3)文学

中世後期より国語文学が生まれる

(ラテン語は日常語としては死語に)

①騎士道物語

吟遊詩人(トゥルバドゥール、ミンネジンガー)によって語られる

• ローランの歌

• アーサー王物語

②民族的叙事詩

• ニーベルンゲンの歌

: (仏) カール大帝のスペイン遠征の際の話

: (英)ケルト人の伝説的英雄アーサー王

: (独)ニーベルンゲンの宝をめぐる話

Page 15: 西ヨーロッパ文化(中世) · 西ヨーロッパ文化(中世) 【概要】 •キリスト教を基調とする 学問:神学 芸術:教会建築など、が中心

(4)12世紀ルネサンス

西ゴートの滅亡(711年)以降、

イベリア半島はイスラーム勢力の支配下にあった

→ カスティリャ王国がトレド攻略(1085年)

→ 城内の図書館内に膨大なギリシア語・アラビア語の文献

哲学(アリストテレス)、数学・物理学(アルキメデス)など

→ ラテン語への翻訳が進む

Page 16: 西ヨーロッパ文化(中世) · 西ヨーロッパ文化(中世) 【概要】 •キリスト教を基調とする 学問:神学 芸術:教会建築など、が中心

オンライン無料塾「ターンナップ」

(トップページ)

https://www.school-turnup.com/

(世界史トップページ)

https://www.school-turnup.com/world-history/