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岐阜大学医学部附属病院 先端医療・臨床研究推進センター Annual Report 2014

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Page 1: 岐阜大学医学部附属病院 先端医療・臨床研究推進センター¼‰annual report...臨床研究における信頼性及び質の確保を目的に、臨床研究に携わる者を対象とし

岐阜大学医学部附属病院

先端医療・臨床研究推進センター

Annual Report 2014

Page 2: 岐阜大学医学部附属病院 先端医療・臨床研究推進センター¼‰annual report...臨床研究における信頼性及び質の確保を目的に、臨床研究に携わる者を対象とし

1.センター長メッセージ・・・・・・・・・・・・・1

2.活動プラン・・・・・・・・・・・・・・・・・・2

3.活動実績・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3

4.治験実績・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7

岐阜大学医学部附属病院

先端医療・臨床研究推進センター

目次

Page 3: 岐阜大学医学部附属病院 先端医療・臨床研究推進センター¼‰annual report...臨床研究における信頼性及び質の確保を目的に、臨床研究に携わる者を対象とし

1.センター長メッセージ

先端医療・臨床研究推進センター センター長 湊口 信也

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岐阜大学医学部附属病院先端医療・臨床研究推進センターは、先端医療推進部門、臨床研究推進部門、治験管理部門の3つの部門からなり、岐阜大学医学部附属病院における1)先端医療のシーズの発掘・育成から臨床応用への移行を目指す「橋渡し研究」の支援、2)臨床研究とくに医師主導型臨床研究や先進医療につながる臨床研究の支援、3)治験の支援、などを目的としております。大学病院の使命は、言うまでもなく診療、教育、研究を通して社会に貢献していくことでありますが、当センターは特に大学病院でなくてはできない基礎研究・シーズの発掘から始まり、研究開発・臨床研究・治験などを支援することにより、基礎研究から臨床応用までを一気通貫的に行うことにより最先端医療を開発し、社会に還元するまでの支援を行っていきます。

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2.活動プラン

土台作り 土台作り

運用開始

土台作り

運用開始

定着・加速

平成26年度 平成27年度 平成28年度

体制整備 規程改正 etc.

体制整備 規程改正 etc.

体制整備 規程改正 etc.

臨床研究支援 教育の充実 etc.

臨床研究支援 教育の充実 etc.

薬事承認支援 etc.

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先端医療・臨床研究推進センター設置

3.活動実績

ホームページの開設準備

関係諸規程、手順書の改訂

これまで臨床研究は, 各講座, 分野での自助努力により行われていること, 治験については治験管理センターを設置しているもののCRCなどの人材が不足していること, また, 医師が診療業務等に忙殺され研究時間

や論文数が全国的に減少している状況や国が治験・臨床研究基盤強化のための拠点整備を進めていることを踏まえ, 本院としても臨床研究を支援する組織が必要と考え, 平成26年度より従来の治験管理センターを発展的に解消し, 先端医療・臨床研究推進センターを立ち上げ, 先端医療推進部門, 臨床研究推進部門, 治験管理部門の3つの部門により, 臨床研究の適正かつ円滑な実施を支援する体制整備を開始しました。

当センターの活動状況の公表や円滑な治験実施のための情報を掲載する準備を開始しました。

このホームページは、H27年5月公開予定です。

当センターを運営する上で必要な運営細則や医師主導治験実施のために必要な規程を制定しました。

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Page 6: 岐阜大学医学部附属病院 先端医療・臨床研究推進センター¼‰annual report...臨床研究における信頼性及び質の確保を目的に、臨床研究に携わる者を対象とし

三重大学臨床研究開発センター・西川センター長の講演会開催

先進医療の実施を支援・推進

当院における先進医療の届出に係る院内審査及び先進医療実施の推進を当センターが担っていくこととし、平成26年度は以下の2件の申請を承認しました。 1)アルテプラーゼ静脈内投与による血栓溶解療法(脳神経外科) ⇒平成27年3月厚労省へ申請済み 平成27年4月開始予定 2)術前のS-1内服投与、シスプラチン静脈内投与及びトラスツズマブ静脈内 投与の併用療法(第2外科) ⇒平成27年度厚労省へ申請予定

臨床研究に係る教育の充実化に着手

臨床研究における信頼性及び質の確保を目的に、臨床研究に携わる者を対象とした講習会を平成27年度に年6回開催する計画に着手しました。

平成26年12月22日、三重大学医学部附属病院臨床研究開発センターの西川センター長をお招きして、「臨床研究・治験の活性化 三重大学医学附属病院の取り組み」についての講演会を開催しました。 当日は、当センター関係者や臨床研究に携わる職員、学生など42名が参加しました。

講演では、臨床研究や治験に対する支援方法や体制整備、研究者等への教育・研修、ネットワークの形成など、三重大学病院の先進的な活動状況が紹介され、当院における今後の運営方針として大いに参考になりました。

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臨床研究支援体制整備

岐阜県臨床研究・治験ネットワークの構築に着手

臨床研究の質の確保や新倫理指針への対応を目的に、臨床研究を適正かつ円滑に実施できるよう、CRCやDMによる支援体制の整備を実施しました。(平成27年度より実施予定)

岐阜県民への先端医療や質の高い医療の提供を目指し、県内病院が連携し、迅速で質の高い臨床研究・治験の実施を可能とし、岐阜県内の臨床研究・治験の実施体制を整備するとともに、県民への治験啓発活動を推進し、最先端の医薬品や医療機器などの早期開発及び医療水準の向上に寄与する事を目的に、県内のネットワーク構築に着手しました。

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平成26年度事業成果

4月 ・医薬品等の臨床研究(臨床試験、治験を含む)及びトランスレーショナルリサーチの適正かつ円滑な実施を支援することを目的に、先端医療・臨床研究推進センターを設置した。

6月

・先端医療・臨床研究推進センター運営委員会を開催し、平成26年度は計10回を開催した。

・臨床研究の実施及び支援、必要な教育及び人材の育成を目的とした臨床研究部門に、統計解析担当1名の増員を図った。 ・当センター設置に伴う関係諸規程、手順書等の改正を行った。

7月 ・平成21年度から平成25年度の企業治験の受入状況等についての報告を行った。

・臨床研究推進部門に、統計解析担当の技術職員1名の増員を図った。

11月

・副センター長(准教授)1名の増員を承認した。

・県内病院が連携し、臨床研究・治験の実施体制の整備、県民への治験啓発活動の推進及び最先端の医薬品や医療機器等の早期開発及び医療水準の向上を目的とした、岐阜県臨床研究治験ネットワークの構築について、岐阜県の理解が得られた事を確認し、推進することとした。

12月

・医療機関で開発、安全性と治療効果を確保された上での、保険診療との併用が認められた制度である、先進医療「アルテプラーゼ静脈内投与による血栓溶解療法」についての申請を承認した。

・三重大学臨床研究開発センター・西川センター長を迎え、臨床研究・治験の活性化への取り組みについて、本院並びに岐阜薬科大学の臨床研究関係者への講演会を行った。

1月 ・医薬品等の医師主導治験に関する取扱規程を制定した。

3月

・先進医療「術前のS-1内服投与、シスプラチン静脈投与及びトラスツズマブ静脈内投与の併用療法」についての申請を承認した。

・臨床研究支援業務フロー、支援関係書類について承認し、支援業務開始について確認した。

・平成27年度から平成29年度の当センターの業務内容及び年次計画について確認し、体制整備を進めることとした。

・治験管理部門からの広報誌発行を開始し、引き続き、広く治験に関する啓発活動を行うこととした。

・平成27年度からの「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」の改訂に対応すべく、従来の治験管理セミナーの内容の大幅見直しを行った。

・中部先端医療研究開発円環コンソーシアムにおける、橋渡し研究加速ネットワークプログラムに本学のシーズAが1件、シーズBが2件採択された。

Page 9: 岐阜大学医学部附属病院 先端医療・臨床研究推進センター¼‰annual report...臨床研究における信頼性及び質の確保を目的に、臨床研究に携わる者を対象とし

4.治験実績

第二外科 皮膚科 第一内科 泌尿器科 神経内科 耳鼻科 眼科 小児科 精神科 脳外科 生体支援 高次救命 産婦人科

新規 2 3 3 2 1 1 1 0 0 0 1 1 0

継続 11 7 5 4 3 1 1 1 2 1 0 0 1

0

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6

8

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14

件数

平成26年度における新規および継続企業治験診療科別契約件数

新規 継続

1)契約件数 平成26年度において、企業治験実施診療科数は13診療科であった。治験契約件数ついては、新規15件、継続37件の合計52件であった。 診療科別では、新規契約件数は皮膚科および第一内科が最も多く(ともに3件)、次いで第二外科および泌尿器科(ともに2件)、神経内科、耳鼻咽喉科、眼科、生体支援センターおよび高次救命治療センター(ともに1件)であった(図1)。 一方、新規および継続を併せた件数は52件であり、第2外科が最も多く(13件)、次いで皮膚科(10件)、第一内科(8件)、泌尿器科(6件)、神経内科(4件)、耳鼻咽喉科、眼科、および精神科(ともに2件)、小児科、脳神経外科、生体支援センター、高次救命治療センターおよび産婦人科(ともに1件)であった。

図1.平成26年度における企業治験の診療科別新規および継続契約件数

2)症例数 平成26年度における企業治験の実施症例数は、新規10症例、継続110症例であった。新規ならびに継続を併せた全実施症例120症例の診療科別内訳は、第二外科が最も多く(35症例)、次いで皮膚科(27症例)、第一内科(21症例)、神経内科(11症例)、泌尿器科(10症例)、耳鼻咽喉科(8症例)、眼科(4症例)、脳神経外科(2症例)、小児科および生体支援センター(ともに1症例)の順であった。

第二外科 皮膚科 第一内科 泌尿器科 神経内科 耳鼻科 眼科 小児科 精神科 脳外科 生体支援 高次救命 産婦人科

新規 0 1 3 2 0 1 2 0 0 0 1 0 0

継続 35 26 18 8 11 7 2 1 0 2 0 0 0

0

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20

25

30

35

40

症例数

平成26年度における新規および継続企業治験診療科別症例数

新規 継続

図2.平成26年度における企業治験の診療科別新規および継続症例数 7