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EXPERIMENTAL GAMES ON NETWORKS UNDERPINNINGS OF BEHAVIOR AND EQUILIBRIUM SELECTION

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Economy & Finance


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Page 1: Experimental games

EXPERIMENTAL GAMES ON NETWORKSUNDERPINNINGS OF BEHAVIOR AND EQUILIBRIUM SELECTION

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実験の概要ゲームの型は戦略的補完か戦略的代替。・戦略的補完 : 自分と相手の行動が互いの利得を高める。・戦略的代替:自分と相手の行動が互いの利得を相殺する。プレイヤーは ACTIVE か INACTIVE を選択できる。プレイヤーは完備情報か不完備情報のもとで意思決定する。プレイヤー同士の結びつきを決めるネットワークはランダムに決まる。

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実験の概要人々は利得を最大にするように行動するはずだが、・損失の危険にさらされることを恐れ、損をしない程度に最大の分け前を得ようとする。・人と人とのつながりが不明瞭なときは効率的な戦略の取ることがむずかしくなる。

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具体的に見てみよう(戦略的補完)

上のネットワークから毎期ランダムに選ばれる。自分のいる場所も毎期ランダムに A,B,C,D,E の中から選ばれる。例えば B にいるとする。自分が ACTIVE で、 A 、 C が ACTIVE 、 D が INACTIVE→  利得は  100 × 2 ÷ 3  得られる。

Page 5: Experimental games

具体的に見てみよう(戦略的代替)

上のネットワークから毎期ランダムに選ばれる。自分のいる場所も毎期ランダムに A,B,C,D,E の中から選ばれる。例えば B にいるとする。自分が ACTIVE  → 利得は  50  得られる。自分が ACTIVE で A 、 C 、 D の誰かが ACTIVE→  利得は  100  得られる。

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戦略的補完もしプレイヤーが INACTIVE であるならば、そのプレイヤーは利得 50 を得る。もしプレイヤーが ACTIVE であるならば、そのプレイヤーは利得として 33.33×(ACTIVE を選んだ隣人数 ) を得る。( 100×(ACTIVE を選んだ隣人数 )÷3)

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戦略的代替自身か、その隣接するプレイヤーのうち少なくとも一人がACTIVE を選択した場合、そのプレイヤー ( 自分)は利得 100 を得る。それ以外の場合、つまり自身とその隣接するものを含めたプレイヤーのうち、全員が INACTIVE を選択した場合、そのプレイヤー達の利得は 0 である。ACTIVE を選択するには 50 の費用がかかる。自分が ACTIVE: 利得は 100 (利得) -50 (費用)自分が INACTIVE: 隣人の少なくとも一人が ACTIVE :費用をかけずに利得 100 隣人も含めて全員 INACTIVE: 利得はなし。

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完備情報と不完備情報完備情報では毎期自分の所属するネットワーク、自分のいる場所( A,B,C,D,E のいずれか)が知らされる。不完備情報では隣接している人の人数だけ知らされる。

自分が Green network で、 B にいる時、完備情報→ Green network で、 B にいることが分かる。不完備情報→ 2 人と結ばれていることだけが分かる。

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実験の種類実験 1・参加者 5 人・ 6 種類の実験実験 2・参加者 5 人・ 3 種類の実験・ネットワークが実験1よりも複雑実験 3・参加者 20 人

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ネットワークの種類実験1

実験 2

完備情報下では等確率で三つのうちから選ばれる。不完備情報下では確率 p で Orange(Blue )が選ばれ、他二つがそれぞれ確率 (1-p)/2 で選ばれる。

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ネットワークの種類実験 3

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実験 1完備情報下の戦略代替完備情報下の戦略補完不完備情報下の戦略代替( p=0.2)不完備情報下の戦略代替( p=0.8)不完備情報下の戦略補完( p=0.2)不完備情報下の戦略補完( p=0.8)

実際の実験では、 20 人をランダムに 5 人グループに分け、六種類の実験を一人二回(計 12 回)、一回のゲームは 40 回行った。

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実験2完備情報下の戦略補完不完備情報下の戦略補完( p=0.2)不完備情報下の戦略補完( p=0.8)

実際の実験では 40 人をそれぞれの実験に用意(計 120 人)、振り分けられた実験を二回行ってもらった。

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実際に実験2をやってみようoTree を用いて実験。https://github.com/NlGG/experiments/tree/master/experimental_games_on_network全ての実験をやると疲れるので実験 2 だけやってみましょう。

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実験2完備情報下の戦略的補完不完備情報下の戦略的補完 (p=0.2)不完備情報下の戦略的補完 (p=0.8)

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実験2の均衡不完備情報下の戦略的補完不完備情報下ではプレイヤーは、自身がどのネットワークにいるのか、自分がどの位置にいるのかを知らされず、結びついている隣人の数(度数)だけ知らされる。戦略プロファイルを と表現し、度数 においてプレイヤーがどの行動を選択したか( 0 がINACTIVE 、 1 が ACTIVE) を表している。純粋戦略のナッシュ均衡として考えられる戦略プロファイルの候補は s1=(0,0,0), s2=(1,0,0), s3(0,1,0), s4=(0,0,1), s5=(1,1,0), s6=(1,0,1), s7=(0,1,1), s8=(1,1,1) である。利得は で表す。

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実験2の均衡不完備情報下の戦略的補完qk(j) を度数 k のプレイヤーにおいて、その隣人が度数 j である確率とする。条件付確率より、

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実験2の均衡不完備情報下の戦略的補完

全ての に対して、 は均衡ではない。なぜなら全ての に対して、 は均衡ではない。なぜなら

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実験2の均衡不完備情報下の戦略的補完候補のうち が全ての          に対して均衡であること、候補のうち  が        のとき均衡であること、を証明する。  について、全ての         と            に対して、   について、全ての          とについて考える。であるとき均衡となる。

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実験2の均衡不完備情報下の戦略的補完最後に について考える。全ての         に対して、 にであることを考える。均衡であるためには、 でなければならない。これらより p=0.2 で均衡、p =0.8 で弱い均衡となることがわかる。

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考察 (著者の実験 )完備情報Blue network に対しては、 A は常に INACTIVE だが、 B 、 C 、E は 9 割以上の割合で ACTIVE であった。二人と隣接する D は76% であった。Red network に対しては、 A は常に INACTIVE であり、 B も隣り合う二人の中に INACTIVE になる傾向のある隣人が一人いるので滅多に ACTIVE にはならなかった。 C は 9 割以上の割合でACTIVE であったが、 D と E は 7 5−80 % であった。Brown network が均衡と一番遠く、 A 、 B は予測に沿ったが、C 、 D 、 E は 58-67% であった。各ネットワークの連結の強固さから影響を受けていると考えられる。

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考察 (著者の実験 )不完備情報度数が高くなるにつれて、 ACTIVE の割合が高くなる。ネットワークに関わらず結びついている隣人の数は同じ(しかも事前にわかる)から、 p の大きさに影響を受けないのでは?・度数 3 と度数 1 はあまり影響を受けていない。・度数 2 は p の値に左右される。度数が上がるにつれて、 ACTIVE を選ぶ率は高くなる。P の値はリスクを表している。ある程度試行を重ねると、 p による ACTIVE になる率の変化を行動に織り込むようになる。

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議論度数の上昇が ACTIVE になる可能性の上昇に一定の効力があるという仮定が実験で確認された。しかし、度数だけでは説明がつかない動きがあった。プレイヤーはネットワークの結合の強固さにも影響を受けていると考えられる。Blue 、 Red 、 Brown の順に結合は弱くなる。

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追試の結果松下君