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キャリア教育の推進 ~自立して未来に挑戦する ひょうごっ子!~ 兵庫県教育委員会 小・中学校 教師用指導資料

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キャリア教育の推進

~自立して未来に挑戦する ひょうごっ子!~

兵庫県教育委員会

小・中学校

教師用指導資料

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は じ め に

今の子どもたちが、成人して社会で活躍する頃には、生産年齢人口の減少、グローバル化の進

展や絶え間ない技術革新等により、社会構造、職業、雇用環境は大きく変化し、現在とは様変わ

りすることになるだろうと指摘されています。

変化の激しい時代を生きる子どもたちが「生きる力」を身に付け、しっかりとした勤労観、職

業観を形成し、それぞれが直面するであろう様々な課題に柔軟かつたくましく対応する力を高め

ることが重要な課題となっており、社会的・職業的自立に向け、必要な能力や態度を育て、一人

一人のキャリア発達を支援するキャリア教育が強く求められています。

キャリア教育については、平成11年に中央教育審議会が「初等中等教育と高等教育との接続

の改善について(答申)」において、「学校と社会及び学校間の円滑な接続を図るためのキャリア

教育(中略)を小学校段階から発達段階に応じて実施する必要がある」と提唱したことから、世

間に広く知れ渡るようになりました。そして、現在、国において推進しているキャリア教育の概

念が示されているのが、平成 23 年に中央教育審議会がとりまとめた「今後の学校におけるキャ

リア教育・職業教育の在り方について(答申)」です。これを受けて、兵庫県では、平成 26 年 3

月に策定した「第 2 期ひょうご教育創造プラン」において、社会的自立に向けたキャリア形成の

支援のため、小学校・中学校・高等学校のそれぞれの発達段階に応じ、教育活動全体を通じた組

織的・系統的なキャリア教育の充実に取り組むことを基本的方向として示しています。

本県でキャリア教育を推進する上で、中学校2年生を対象として実施している「地域に学ぶ『ト

ライやる・ウィーク』推進事業」をはじめとする兵庫型「体験教育」の果たす役割は大きく、平

成 23 年に設置された兵庫型「体験教育」の評価・検証委員会においては、豊かな人間性や社会

性を育む教育活動であると評価されています。一方で、同委員会からは、今後の課題として、兵

庫型「体験教育」全体を通して、子どもたちの成長を長期的な視点でとらえ、系統性のある効果

的な教育活動としていく必要があるとの指摘を受けています。

そこで、兵庫型「体験教育」と関連付けて、発達段階に応じたキャリア教育を推進するため、

指導資料を作成しました。本指導資料においては、キャリア教育の概念や兵庫型「体験教育」と

の関連、小学校や中学校にキャリア教育を導入する際の手順や留意点等を掲載しています。そし

て、小学校から高等学校までの 12 年間にわたって活用する「キャリアノート」について、小・

中学校で実際に活用するモデルを掲載しています。

各学校においては、本指導資料を参考として、キャリア教育を推進し、子どもたちが生涯を見

据え、学ぶことや働くこと、生きることの尊さを実感し、将来の生き方・働き方を考えるととも

に、社会とのつながりや社会における自らの役割を考えることができるよう支援する取組が一層

充実することを期待します。

最後になりましたが、本指導資料を作成するに当たり、監修をいただいた筑波大学 藤田晃之

教授、またご協力いただきました市町組合教育委員会、学校の皆様に心から感謝申し上げます。

平成27年3月

兵庫県教育委員会

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はじめに 1 キャリア教育とは何か 1 ○キャリア教育はなぜ必要か 1 ○キャリア教育の定義 2 ○キャリア教育を通して育てる「基礎的・汎用的能力」とは

○第2期「ひょうご教育創造プラン」との関連 2 3

○小学校・中学校・高等学校におけるキャリア発達 4 2 兵庫型「体験教育」とキャリア教育との関連 5 3 進路指導とキャリア教育の関係 6 4 学校におけるキャリア教育の推進のために 7 ○キャリア教育の導入に向けて 7 ○校内推進体制の整備 8 ○校内研修の実施 9 ○全体計画の作成 10 ○年間指導計画の作成 12 ○各教科等における実践

小学校 中学校

15 15 17

○PDCA サイクルを踏まえた評価・改善 18 5 キャリアノートの活用 20 ○キャリアノートについて 20 ○小学校版キャリアノートモデル(教師用手引書)

小学校1年生~小学校6年生

21

○中学校版キャリアノートモデル(教師用手引書)

中学校 1年生~中学校3年生

46

近年の教育改革 育成すべき資質・能力を育む観点からの学習評価の充実

CONTENTS

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1

変化する社会の中で、子どもたちが希望をもって、自立的に自分の未来を切り拓いて生きてい

くためには、変化を恐れず、変化に対応していく力と態度を育てることが不可欠です。

そのためには、日常の教育活動を通して、学ぶ楽しさや学びへの挑戦の意味を体得させ、生涯

にわたって学び続ける意欲を維持する基盤を作ることが大切です。また、兵庫型「体験教育」を

通して、自尊感情を育みながら、他者の存在の意義を認識し、社会への関心を高め、社会との関

係を学び、将来の社会人としての基盤を作ることも大切です。さらに、家庭・地域と学校が連携

して同じ目標に向かう協力体制を築くことが大切です。

今、子どもたちが生きる力を身に付け、社会の変化に流されることなく、それぞれが直面する

であろう様々な課題に柔軟かつたくましく対応し、社会人として自立していくことができる教育

「キャリア教育」が求められています。

■「学習意欲」の向上につながるキャリア教育

キャリア教育を学校全体で推進することによって、児童生徒の学習意欲は向上します。

それぞれの学校におけるキャリア教育の充実度と「キャリア教育によって、学習全般に対し

て児童生徒の意欲が向上してきている」と回答した管理職の割合との関係を示した図です。

充実したキャリア教育の取組が見られる学校ほど、児童生徒の学習意欲の高まりを実感でき

ています。

1 キャリア教育とは何か

キャリア教育はなぜ必要か

キャリア教育の充実度が低い学校

キャリア教育の充実度が中程度の学校

キャリア教育の充実度が高い学校

9.7%

20.2%

45.1%

24.3%

36.9%

48.7%

小学校 中学校

キャリア教育の実施状況別に見た学習意欲向上の認識率

キャリア教育・進路指導に関する 総合的実態調査(H24)より

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キャリア教育の定義

キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

役割を果たしながら、自分らしい生き方を実現するための力を育む教育です。この視点に

立って、学校の特色や地域の実情を踏まえつつ、日々の教育活動を展開することがキャリ

ア教育の実践の姿です。

一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通し

て、キャリア発達を促す教育。

■ 「キャリア」とは何か?

人は、他者や社会とのかかわりの中で、職業人、家庭人、地域社会の一員等、様々な役割

を担いながら生きている。これらの役割は、生涯という時間的な流れの中で変化しつつ積み

重なり、つながっていくものである。このように、人が、生涯の中で様々な役割を果たす過

程で、自らの役割の価値や自分との役割との関係を見出していく連なりや積み重ねが、「キャ

リア」の意味するところである。

また、このように、社会の中で自分の役割を果たしながら、自分らしい生き方を実現して

いく過程を「キャリア発達」という。

キャリア教育を通して育てる「基礎的・汎用的能力」とは

人間関係形成・社会形成能力 自己理解・自己管理能力

キャリアプランニング能力 課題対応能力

多様な他者の考えや立場を理解し、

相手の意見を聴いて自分の考えを正

確に伝えることができるとともに、自

分が置かれている状況を受け止め、役

割を果たしつつ他者と協力・協働して

社会に参画し、今後の社会を積極的に

形成することができる力

自分が「できること」「意義を感じ

ること」「したいこと」について、社

会との相互関係を保ちつつ、今後の自

分自身の可能性を含めた肯定的な理

解に基づき主体的に行動すると同時

に、自らの思考や感情を律し、かつ、

今後の成長のために進んで学ぼうと

する力

仕事をする上での様々な課題を発

見・分析し、適切な計画を立ててその

課題を処理し、解決することができる

「働くこと」の意義を理解し、自ら

が果たすべき様々な立場や役割との

関連を踏まえて「働くこと」を位置付

け、多様な生き方に関する様々な情報

を適切に取捨選択・活用しながら、自

ら主体的に判断してキャリアを形成

していく力

今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について(答申)(H23.1)より

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県では、子どもたちに「生きる力」を育むため、これまでも「『確かな学力』の育成」をはじめ

とする「『生きる力』の育成」を最重点課題として取り組んできました。

このような変化の激しい時代を子どもたちが力強く生き抜いていくためには、「なぜ学ぶのか」

という意義を、自分の夢や目標、将来像と結び付けてしっかりと認識させる必要があり、その実

現に向けて努力しようとする態度を培うことが大切です。そしてこのことが、「学び」に対しての

原動力や推進力となると考えています。第2期プランでは、そのような「学び」を導くための基

盤となる考え方を「基本方針1」とし、整理しています。子どもたちが学ぶことの意義を実感し、

将来の生き方を見付けられるよう、子どもたちの内面的な成長を支援していくことの重要性を改

めて認識し、教育活動を進めることが大切です。

第2期ひょうご教育創造プラン

【基本理念】

兵庫が育む こころ豊かで自立した人づくり ~学び、育て、支えるひょうごの教育~

【基本方針】

基本方針1 自立して未来に挑戦する態度の育成

自らの生き方を考える中で学びの意義を認識し、生涯学び続ける姿勢を身に付け

ることが重要です。その上で学びの原動力や推進力となる夢や目標を持つこと、そ

れを実現しようとする意欲・態度、様々な困難に直面しても状況を主体的かつ的確

に判断し行動する力を身に付けることが不可欠です。

基本方針2 「生きる力」を育む教育の推進

基本方針3 子どもたちの学びを支える仕組みの確立

基本方針4 すべての県民が学ぶ生涯学習社会の形成

第 2期「ひょうご教育創造プラン」との関連

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4

キャリア

発達段階 キャリア発達課題 キャリア発達の特徴

現 実 的 探

索・試行と

社会的移行

準備の時期

●自己理解の深化と

自己受容

●選択基準としての

勤労観・職業観の

確立

●将来設計の立案と

社会的移行の準備

●進路の現実吟味と

試行的参加

●自己の能力適性を的確に判断し、卒業後の進路

について具体的な目標と課題を定め実行に移す

●理想と現実の葛藤を通して困難を克服するスキ

ルを身に付ける

●他者の価値観や個性を肯定的に認め、受容する

●学習活動を通して勤労観・職業観を育成する

●自己の職業的な能力適性を理解し、将来設計を

図る

●進路実現に向けた課題を理解し、検討する

●新しい環境に適応するとともに他者との望まし

い人間関係を構築する

●学習活動を通して自己の能力適性を理解する

●様々な情報を収集し進路選択の幅を拡げる

現実的探索

と暫定的選

択の時期

●肯定的自己理解と

自己有用感の獲得

●興味・関心等に基

づく勤労観・職業

観の形成

●進路計画の立案と

暫定的選択

●生き方や進路に関

する現実的探索

●自己と他者の個性を尊重し、人間関係を円滑に

進める

●社会の一員としての義務と責任を理解する

●将来設計を達成するための困難を理解し、それ

を克服する努力に向かう

●自分の言動が、他者に及ぼす影響について理解

する

●社会の一員としての自覚が芽生えるとともに、

社会や大人を客観的に捉える

●将来の夢を達成する上での現実の問題に直面

し、模索する

●自己の良さや個性が分かる

●自己と他者の違いに気付き、尊重しようとする

●集団の一員としての役割を理解し果たそうとす

●将来に対する漠然とした夢や憧れを抱く

探索・選択

にかかる基

盤形成の時

●自己及び他者への

積 極 的 関 心 の 形

成・発展

●身のまわりの仕事

や環境への関心・

意欲の向上

●夢や希望、憧れる

自己のイメージの

獲得

●勤労を重んじ目標

に向かって努力す

る態度の形成

●自分の役割や責任を果たし、役立つ喜びを体得

する

●集団の中で自己を生かす

●社会と自己の関わりから、自らの夢や希望をふ

くらませる

●友達と協力して活動する中で関わりを深める

●自分の持ち味を発揮し、役割を自覚する

●小学校生活に適応する

●身のまわりの事象への関心を高める

●自分の好きなことを見つけて、のびのび活動す

小学校・中学校・高等学校におけるキャリア発達

「小学校・中学校・高等学校キャリア教育推進の手引」(H18.11)より

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兵庫型「体験教育」

(キャリア教育の視点)

キャリア教育推進のポイント

(キャリア教育の目標)

体験活動の効果的な

活用

○生涯にわたる多様なキャリ

ア形成に共通して必要な能力

や態度の育成と、これらの育成

を通じた勤労観・職業観等の価

値観の自らの形成・確立を目標

として設定する。

○将来進む可能性の

ある仕事や職業に関

連する活動を試行的

に体験する。

○体験後の振り返り

の機会の確保。

○社会における自らの役割や

将来の生き方・働き方等を考え

させ、今、自分が取り組むべき

ことへの目標を立てさせ、計画

的に取り組む態度を育成し、進

路の選択・決定に導く。

○まちづくりへの提

案等社会への参加を

体験する学習。

○ある職業や仕事を

きっかけとして、職

業や仕事を知る。

○トライやる・ウィ

ークで、地域や社会

と関わることで社会

の現実にふれる。

○体験後の振り返り

の機会の確保。

○学校・家庭・地域における自

らの役割や、働くこと、夢を持

つことの大切さの理解、興味・

関心の幅の拡大、自己及び他者

への積極的関心の形成等、社会

性、自主性・自律性、関心・意

欲等を養う。

○体験型の環境学習

や宿泊体験活動を通

して、自分が「でき

ること」「意義を感じ

ること」「したいこ

と」を理解し行動す

ること、これらを「学

ぶこと」の意欲につ

なげること。

高校生ふるさと貢献活動事

業~トライやる・ワーク~

自然学校推進事業

環境体験事業

地域に学ぶ「トライやる・

ウィーク」推進事業

青少年芸術体験事業~わく

わくオーケストラ教室~

高校生就業体験事業~イン

ターンシップ推進プラン~

2 兵庫型「体験教育」とキャリア教育との関連

地域の課題を発見し、他者と

協力しながら、課題解決をし

て、よりより社会づくりに貢

献させる。

自己の在り方生き方につい

て考え、目標を持って主体的

に進路を選択させる。

自然との触れ合いにより、命

の大切さを実感させるとと

もに、地域での体験によりふ

るさと意識を醸成する。

自分の役割や責任を果たす

とともに、自分の思考や感情

を律し、集団への連帯意識を

高めさせる。

本物の演奏にふれることで

豊かな情操を育むとともに

職業の一つとして音楽を意

識させる。

地域の一員として自覚させ

るとともに、将来の生き方、

進路を考えさせる。

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進路指導は、本来、生徒の個人資料、進路情報、啓発的経験及び相談を通じて、生徒が自ら、

将来の進路を選択・計画し、就職又は進学をして、更にその後の生活によりよく適応し、能力

を伸長するように、教員が組織的・継続的に指導・援助する過程であり、どのような人間にな

り、どう生きていくことが望ましいのかといった長期的展望に立った人間形成を目指す教育活

動である。(中央教育審議会答申 H23.1)

→ 進路指導もキャリア教育も、卒業直後の進学先や就職先の選択・決定にとどまらず、そ

の先の社会生活・職業生活を自立的に営み、そこでさらなる成長を遂げる上で必要な能力

や態度を育てることをねらいに掲げており、全ての教育活動を通して行うという実践上の

原理においても両者の違いはありません。

しかしながら、進路指導が対象を中学生、高校生に限定されるのに対して、キャリア教

育は、就学前段階から初等中等教育・高等教育を貫き、また学校から社会への移行に困難

を抱える若者を支援する様々な機関においても実践される教育です。(図)

■留意すべきこと

進路指導は、子どもたちの意識の変容や能力や態度の育成に十分結びついていないなどの

状況がみられ、「進路決定に偏った指導」や「出口指導」等の批判がありました。その反省に

立ち、キャリア教育においては、キャリア発達を促す指導と進路決定のための指導とが系統

的に展開され、将来、社会人・職業人として自立し、時代の変化に力強くかつ柔軟に対応し

ていけるよう、規範意識やコミュニケーション能力等、幅広い能力の形成を支援することを

これまで以上に重視する必要があります。

■キャリア・カウンセリング

キャリア・カウンセリングは一人一人の児童生徒とのコミュニケーションを通して、新た

な環境への移行や未経験の学習課題への取組の際に生ずる不安の解消を図ると同時に、新た

な環境や課題にスムーズに取り組めるようにする個別の支援のことです。

小学校では、新しいクラスに馴染めない児童に自力解決を促す言葉がけや行事で活躍した

高学年の児童をさらに良いリーダーにするためのアドバイスなど、日常的に支援が行われて

います。これらを児童一人一人のキャリア発達を促すため、積極的に行うことが大切です。

中学校では、教育相談週間を定期的に設けることで、生徒理解を深め、個別支援を図る取

組を進めている学校が多く見られます。面談を通して、生徒が自分自身の成長を実感し、将

来を見通し、前向きに進もうとする意欲を高めることが大切です。

3 進路指導とキャリア教育の関係

(図) 進路指導とキャリア教育との関係(概念図)

進路指導

キ ャ リ ア 教 育

初 等 中 等 教 育 高 等 教 育

継 続 教 育 小 学 校 中 学 校 高等学校 就学前教育

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4 学校におけるキャリア教育の推進のために

キャリア教育の導入に向けて

キャリア教育のために、新たな教育活動を生み出す必要はありません。現在、各学校で

実践されている教育活動を、キャリア教育の視点で(「基礎的・汎用的能力」の4つの能

力のフィルターを通して)捉え直せば良いのです。

★キャリア教育導入までの流れ(例)

校内研究推進委員会の開催 ◆キャリア教育推進担当者の決定

◆キャリア教育推進委員会の組織検討

◆校内研修の内容検討

キャリア教育推進委員会の開催 ◆導入に向けたスケジュールの検討

◆全体計画案の作成

・キャリア教育目標(キャリア教育で目指す子

ども像)の検討

・各学年で身に付けさせたい力の検討

※必要に応じて児童生徒や保護者へのアンケート

を実施

学年会(部会)の開催 ◆各学年で身に付けさせたい力の検討

◆年間指導計画の見直し

キャリア教育推進委員会の開催 ◆学年での検討内容を反映し、各学年の系統も考慮

して、全体計画案、年間指導計画案を完成

◆取組の評価方法の検討

・定量的評価(アンケート等)

・定性的評価(キャリアノート等)

◆児童生徒・保護者・地域への周知方法について検

校内研究推進委員会の開催 ◆全体計画、年間指導計画について、職員間で共通

理解を図る

◆導入にあたっての留意点や注意点の確認

【キャリア教育の実践】

■平成26年度全国学力・学習状況調査より①

調査対象の児童生徒に対して、前年度までに、将来就きたい仕事や夢について考え

させる指導をした学校の割合(肯定的な回答の合計)

(校内研修)

(校内研修)

(校内研修)

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各学校におけるキャリア教育を充実させるには、キャリア教育推進委員会を定期的に開

催し、各学年の進捗状況を把握するとともにアンケート調査の分析等を行い、推進上の現

状や課題、児童生徒の変容を共通理解し、必要に応じて、年間指導計画の修正を検討する

ことが大切です。

校内推進体制の整備

★キャリア教育推進委員会の組織と役割(例)

校長 ◆キャリア教育推進の基本方針の決定

◆キャリア教育と学校教育目標との関係、教育課

程上の位置付けについての整理

◆各種会合等での情報発信 等

教頭 ◆運営体制の整備

◆校外の支援者・支援団体との渉外 等

◆キャリア教育の進捗状況の把握

◆キャリア教育推進に係る連絡・調整

◆先進地域の視察、研修会への参加 等

研究推進担当

◆キャリア教育の視点を踏まえた教育課程の編成

◆キャリア教育全体計画の作成 等 教務担当

◆キャリア教育の視点を踏まえた年間指導計画の

作成

◆キャリア教育の評価・検証 等

研究担当

◆研修計画の作成

◆外部講師との連絡・調整 等 研修担当

◆キャリア発達につながる兵庫版道徳教育副読本

等の効果的な活用 等 道徳教育推進教師

◆キャリア教育の視点を取り入れた兵庫型「体験

教育」の推進 等

特別活動担当

総合的な学習の時間担当

◆キャリア・カウンセリングの充実に資するカウ

ンセリングマインド研修の推進 等(P6参照)

生徒指導担当

(教育相談担当)

◆各学年(ブロック)との連絡・調整 各学年(ブロック)代表

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時期 テーマ 方法・内容・目的

導入前 キャリア教育とは 講義形式で、キャリア教育の意義や導入の背景等を

理解し、教員全体の意識を高める。

キャリア教育の目標設定 自校の児童生徒のキャリア発達上の課題や育成し

たい能力・態度など、「キャリア教育の目標(キャ

リア教育で目指す子ども像)を明らかにする。

学期に

1 回

キャリア教育の視点に立った

授業の創造

授業研究を行い、児童生徒の学習に取り組む姿を介

して教員の指導や支援等について評価し、教員の指

導力の向上を図る。

年に

2回

キャリア発達を促すキャリ

ア・カウンセリングの充実

スクールカウンセラー等を講師として、講義や演習

等を通して、児童生徒のキャリア発達を促す教員の

カウンセリングマインドを培う。

1 学期

キャリア教育推進のための学

校・家庭・地域の効果的な連

携の在り方

家庭や地域の人々を対象とした講演会等を開き、分

科会でそれぞれの役割を協議することで、キャリア

教育に対する理解を促進する。

夏季

休業中

キャリア教育の視点でつなぐ

小中連携(一貫)教育の在り

中学校区の教員が一堂に会し、9年間を見通した指

導の在り方について協議することで、小中学校の教

員の協働意識を高める。

3学期

中 キャリア教育の評価と検証 アンケート調査等を基に、児童生徒の成長や変容を

分析し、その課題を明らかにすることで、次年度の

推進内容の改善につなげる。

校内研修の実施

★校内研修の例

キャリア教育の充実のためには、教員の指導力の向上が不可欠です。校内研修を計画的

に進めることにより、全教職員が協同してキャリア教育に取り組む校内体制が確立されま

す。

■平成26年度全国学力・学習状況調査より②

授業で学習したことが、将来、社会に出た時に役に立つと回答した児童生徒の割合

(兵庫県公立、肯定的回答の合計)

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全体計画の作成

Check③ 取組の改善につなげるため、評価を明確に位置付けましょう。

★キャリア教育全体計画の作成例

学年間の系統や小学

校から中学校への接

続を踏まえて、

設定しましょう。

Check②

・学ぶことの大切さを理解させ、目標をもって意欲的に学習に取り組む態度を育てる。・基礎的・基本的な力を身に付けさせることで児童の可能性を伸張させ

る。・学習課題を明確にもち、主体的・計画的に取り組む力を育てる。(問題解決学習)

・豊かな体験を生かし、道徳的な心情・判断力・実践意欲と態度等の道徳性を養う。・自己を見つめ、自他ともによりよく生きようとする心を育てる。

・働くことの大切さを知り、進んで働く態度を養う。・働くことの大切さや社会に奉仕する喜びを知り、公共のために役立つ実践意欲を培う。

・学び方やものの考え方を身に付け、問題解決や探究活動に主体的・創造的に取り組む態度を育てる。・自ら課題を見付け、学び、考え、主

体的に判断し、よりよく問題を解決する資質や能力を育てる。・ふるさとのよさについて地域の生活と自然とのかかわりを調べようとする態度を育てる。

・児童一人一人が自己存在感をもち、よりよい学校生活を築こうとする態度を育てる。・自発的・自治的な集団活動を展開させながら、自主的・実践的態度や

人とかかわる力を育てる。・他者理解や自己理解を通し、望ましい人間関係の育成に努める。

各教科・外国語活動

各教科等における内容

低学年

中学年

高学年

・将来のことを考える大切さが分かる。

・生活や学習上の課題を見つけ、自分の力で

解決しようとする。・将来の夢や希望を持ち、実現をめざして努力

しようとする。

・身近な産業や職業の様子やその変化が分か

る。

・施設や職業見学等を通し、働くことの大切さが分かる。

・学んだり体験したことと生活や職業との関連

を考えることができる。

・作業の準備や片付けをする。

・決められた時間やきまりを守ろうとする。

・自分やしなければならない勉強や仕事をしようとする。

・家の手伝いや割り当てられた仕事の必要性

が分かる。

・学校探検や校区探検を通して、身近で働く人々の様子が分かり、興味・関心を持つ。

・係や当番活動に取り組み、大切さが分かる。

・友達の良いところを認め、励まし合う・自分の生活を支えてくれる人に感謝する。

・自分の意見や気持ちを分かりやすく表現す

る。

・友達の気持ちや考えを理解しようとする。・友達と協力して学習や活動に取り組む。

・自分の良いところを見つける。・自分のやりたいこと、良いと思うことなどを考

え、進んで取り組む。

・してはいけないことが分かり、自制する。

・将来の夢や希望を持つ。・学習や活動などの計画を立てる。

・自分の仕事に責任を感じ、最後までやり通そ

うとする。

・自分の力で課題を解決しようと努力する。

・いろいろな職業や生き方があることが分かる。・係や当番活動に積極的に関わろうとする。

・働くことの楽しさが分かる。

・日常生活の学習が将来につながっていること

に気づく。

・友達と仲良く遊び、親切にする。

・お世話になった人に感謝する。

・あいさつや返事をする。・「ありがとう」「ごめんなさい」を素直に言う。

・自分の考えや思いをみんなの前で話す。

・自分の好きなことやいやなことをはっきりと言

う。

・自分の好きな物、大切な物を持つ。・学校で「して良いこと」と「悪いこと」が分かる。

・話し合いなどに積極的に参加し、自分と異な

る意見も理解しようとする。

・思いやりの気持ちをもち、相手の立場に立って考え、行動しようとする。

・異年齢集団の活動に進んで参加し、役割と責

任を果たそうとする。

・自然学校を通じて、自分の思考や感情を律

し、集団への連帯意識を高めることができる。

・自分の長所と短所に気づき、自分らしさを発揮する。

・自分なりの根拠をもって、自己決定し、行動

することができる。

平成○○年度 ○○立○○小学校 キャリア教育全体計画

め  ざ  す  子  ど  も  像

・自ら学び粘り強く追究する子・自らを律しつつ、思いやりの心をもった子・健康でたくましい子

め ざ す 学 校 像

・教育環境の整った明るく清潔で美しい学校・児童の願いがかなう成長し続ける学校・人が訪問したくなる開かれた学校

め ざ す 教 師 像

教育関係法規 等 児童の実態・保護者の願い

・明るく、活動的で社交性のある児童が多い・学力向上、心豊かな児童の育成

学  校  教  育  目  標

21世紀を生き抜く豊かな心と創造性とたくましい実践力をそなえ、他とともによりよい生活を想像する児童の育成

・常に自己啓発、自己研鑽にはげむ教師・教育的情熱と使命感をもった教師・保護者や地域に信頼される教師

・日本国憲法・教育基本法・学校教育法・学習指導要領・指導の重点(県、市)

キ ャ リ ア 教 育 目 標

自己理解・自己管理能力 課題対応能力 キャリアプランニング能力人間関係形成・社会形成能力

自分の将来を見据え、自ら学び続ける心豊かな児童の育成

キ ャ リ ア 教 育 で め ざ す 子 ど も 像

夢や希望をもって努力し、意欲をもって学び続ける児童

キャリア教育で児童に身に付けさせたい力

評価

・キャリア教育アンケートの実施(4月、10月、2月)・全国学力・学習状況調査の結果分析・キャリアノートの活用

道徳 総合的な学習の時間 特別活動

自校の児童生徒のキ

ャリア発達上の課題

を踏まえ、目標とスロ

ーガンを区別して、よ

り具体的に設定しま

しょう。

Check①

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11

★キャリア教育全体計画の作成上の留意点

①各学校で設定するキャリア教育で身に付けさせたい力について

各学校において、「基礎的・汎用的能力」を具体的な能力に言い換えることにより、教員

と児童生徒がイメージを共有することができ、より高い教育効果が期待できます。その時に

は各学校で設定した能力が基礎的・汎用的能力とどのようにつながっているのかを整理する

必要があります。

各学校においては、4つの能力(基礎的・汎用的能力※P2参照)を参考にしつつ、

それぞれの課題を踏まえて具体の能力を設定し、工夫された教育を通じて達成すること

が望まれる。(「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について」H23.1 中央教育審議会答申)

②学校間の連携について

小学校と中学校、中学校と高等学校が互いのキャリア教育の内容を知ることで、小学校か

ら高等学校まで12年間の系統性や連続性を意識したキャリア教育を実践することができ

ます。また、小学校と中学校の連携については、小中連携(一貫)教育の柱としてキャリア

教育を位置付け、小学校と中学校が、めざす子ども像やキャリア教育で身に付けさせたい力

を共有することで、児童生徒の交流が時間的・物理的な制約により困難な地域においても、

小中連携(一貫)の取組をより一層推進することが期待できます。

■キャリア教育・進路指導に関する総合的実態調査(H24)より①

○キャリア教育の全体計画の有無

全体計画は、自校のキャリア教育の

基本的な在り方を内外に示すと共に、

学校の特色や学校教育の目標に基づい

たキャリア教育の教育課程への位置付

けを明確にするもので、キャリア教育

を体系的に推進するために欠かせない

ものです。

○キャリア教育の全体計画に記されている内容

0.3%

11.5%

61.0%

73.3%

85.0%

86.8%

75.0%

42.5%

43.5%

54.0%

0.2%

8.2%

66.7%

77.3%

79.5%

92.0%

80.0%

49.1%

50.2%

60.2%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

上記に該当するものはない

キャリア教育の成果に関する評価計画

各学年で身に付けさせたい力

学校全体で身に付けさせたい能力

各学年の重点目標

キャリア教育の全体目標

学校課題や重点目標

教師の願い

保護者や地域の実態・願い

児童生徒の実態

小学校 中学校

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12

年間指導計画の作成

★キャリア教育年間指導計画作成の手順と留意点

Step① 洗い出す 全体計画で設定した「キャリア教育で児童生徒に身に付けさせたい力」と特に関連の深い内

容を既存の年間指導計画から洗い出します。

全体計画(例)

年間指導計画(例・小3)

Step② つなぐ(重点化)

洗い出しが終わったら、同時期に同じ能力に関連の深い内容を複数の教科等で指導していな

いかを確認してつなぎ合わせます。道徳・特別活動・総合的な学習の時間等で実施時期の変更

が可能な学習内容があれば、時期を変更してつなぎ合わせます。小学校では学級担任が複数の

教科等を担当する強みを活かし、中学校では教員間の連携を密にして、重点的に取り組むこと

で、児童生徒のキャリア発達を促すことができます。

関連の深い単元を能力に応じて4色に色分けしてチェックします

学期

月 4月 5月 6月 7月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月

国語・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

書写・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・

社会・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

算数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

理科・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

音楽・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

図画工作

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

体育・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

道徳・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

特別活動

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

総合的な学習の時間

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1学期 2学期 3学期

学期

月 4月 5月 6月 7月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月

国語・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

書写・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・

社会・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

算数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

理科・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

音楽・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

図画工作

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

体育・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

道徳・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

特別活動

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

総合的な学習の時間

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1学期 2学期 3学期

必要に応じて、実施時期を変更してつなぎ合わせます

人間関係形成・社会形成能力 自己理解・自己管理能力 課題対応能力 キャリアプランニング能力

中学年

・友達の良いところを認め、励まし合う

・自分の生活を支えてくれる人に感謝する。

・自分の意見や気持ちを分かりやすく表現する。

・友達の気持ちや考えを理解しようとする。

・友達と協力して学習や活動に取り組む。

・自分の良いところを見つける。

・自分のやりたいこと、良いと思うことなどを考え、進

んで取り組む。

・してはいけないことが分かり、自制する。

・将来の夢や希望を持つ。

・学習や活動などの計画を立てる。

・自分の仕事に責任を感じ、最後までやり通そうと

する。

・自分の力で課題を解決しようと努力する。

・いろいろな職業や生き方があることが分かる。

・係や当番活動に積極的に関わろうとする。

・働くことの楽しさが分かる。

・日常生活の学習が将来につながっていることに気

づく。

低学年

・友達と仲良く遊び、親切にする。

・お世話になった人に感謝する。

・あいさつや返事をする。

・「ありがとう」「ごめんなさい」を素直に言う。

・自分の考えや思いをみんなの前で話す。

・自分の好きなことやいやなことをはっきりと言う。

・自分の好きな物、大切な物を持つ。

・学校で「して良いこと」と「悪いこと」が分かる。

・作業の準備や片付けをする。

・決められた時間やきまりを守ろうとする。

・自分やしなければならない勉強や仕事を行おうと

する。

・家の手伝いや割り当てられた仕事の必要性が分

かる。

・学校探検や校区探検を通して、身近で働く人々の

様子が分かり、興味・関心を持つ。

・係や当番活動に取り組み、大切さが分かる。

高学年

・話し合いなどに積極的に参加し、自分と異なる意

見も理解しようとする。

・思いやりの気持ちをもち、相手の立場に立って考

え、行動しようとする。

・異年齢集団の活動に進んで参加し、役割と責任を

果たそうとする。

・自分の長所と短所に気づき、自分らしさを発揮す

る。

・自分なりの根拠をもって、自己決定し、行動するこ

とができる。

・将来のことを考える大切さが分かる。

・生活や学習上の課題を見つけ、自分の力で解決

しようとする。

・将来の夢や希望を持ち、実現をめざして努力しよ

うとする。

・身近な産業や職業の様子やその変化が分かる。

・施設や職業見学等を通し、働くことの大切さが分

かる。

・学んだり体験したことと生活や職業との関連を考

えることができる。

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13

Step③ しぼる(焦点化)

最初から活動内容を欲張ると、一つ一つの活動がぼやけてしまい、年間指導計画が形だけの

ものとなってしまいます。すべての基礎的・汎用的能力について、1年の中でバランス良く取

り組む必要はありません。初めて導入する学校では、学期に1回程度に絞り込み、内容は少な

くても確実に実践することが大切です。

学期

月 4月 5月 6月 7月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月

国語・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

書写・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・

社会・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

算数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

理科・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

音楽・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

図画工作

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

体育・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

道徳・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

特別活動

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

総合的な学習の時間

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1学期 2学期 3学期

Step④ 年間指導計画の作成 活動内容が絞り込めたら、キャリア教育の年間指導計画を作成します。どのような能力を育

てたいのかを記入することで、目的意識をもって取り組むことができます。また、あいさつ、

班活動、キャリア・カウンセリングなど1年を通して指導する内容も記載します。そして、1

年間の取組を評価検証して、計画の見直しを行い、学校や児童生徒の実態に応じた取組を進め

ましょう。

★キャリア教育年間指導計画作成例【小学校】

各教科 道徳・特別活動・総合的な学習の時間

4

5

【算数】・円と球(みんなで話しあいましょう)【理科】・チョウを育てよう

【特別活動】・運動会

6

7

9【社会】・店ではたらく人

【総合的な学習の時間】(環境体験事業)

・農家の人に感謝して稲刈りをしよう【道徳】・オサムシくん-手塚治虫-(兵庫版道徳教育副読本)

10

11

12

1

【国語】・本で調べて、ほうこくしよう【理科】・じしゃくのふしぎをさぐろう

【特別活動】・室内遊びの工夫

2

3

1学期

2学期

3学期

平成○○年度 ○○立○○小学校 第3学年 キャリア教育年間指導計画

学期 月重点的な指導内容 キャリア発達を促す

年間を通じた指導・支援場面

【日常生活】・あいさつ、返事・人の目を見て話を聞く

【当番活動】・日直、給食、清掃

【係活動・班活動】

【キャリア・カウンセリング】

自分の力で課題を解決しようと努力する。(課題対応能力)

いろいろな職業や生き方があることが分かる。(キャリアプランニング能力)

友達と協力して学習や活動に取り組む。(人間関係形成・社会形成能力)

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14

★キャリア教育年間指導計画作成例【中学校】

■キャリア教育・進路指導に関する総合的実態調査(H24)より②

○キャリア教育の年間指導計画の有無

全体計画を具現化するために年間指

導計画の作成は欠かせないものです。

また、各教科等の相互の関連性や系統

性を留意し、それを有機的に関連付け

ることで、発達段階に応じた能力や態

度の育成を図ることができます。

○年間指導計画の内容

各教科 道徳・特別活動・総合的な学習の時間

4

5

6【国語】・要点を整理して聞き取ろう

【特別活動】・トライやる・ウィーク【道徳】・明珍火箸(兵庫版道徳教育副読本)

7

9

10【保健体育】・創作ダンス

【道徳】・役割と責任を自覚し集団生活の向上を(私たちの道徳)【特別活動】・文化祭(合唱コンクール、演劇)

11

12

1【国語】・走れメロス

2【美術】・自画像

【特別活動】・自己理解を深めよう

3

1学期

【日常生活、部活動】・あいさつ、礼儀

【学級活動】・日番、清掃、班活動、係活動

【生徒会活動】

【キャリア・カウンセリング】・教育相談週間(6月、11月、2月)・チャンス相談

2学期

3学期

平成○○年度 ○○立○○中学校 第2学年 キャリア教育年間指導計画

学期 月重点的な指導内容 キャリア発達を促す

年間を通じた指導・支援場面

自分の良さや個性が分かり、他者の良さや感情を理解し、尊重する。 (自己理解・自己管理能力)

体験活動を通して、勤労の意義や働く人々の思いが分かる。 (キャリアプランニング能力)

学級において自分の果たすべき役割を自覚し、積極的に役割を果たす。 (人間関係形成・社会形成能力)

計画あり

46.7%

76.7%

小学校 中学校

※チャンス相談

教員が、児童生徒の変化

を感じた時に、随時実施す

る相談活動

0.0%

87.4%

55.9%

32.4%

89.8%

46.8%

83.2%

0.0%

74.9%

5.7%

72.2%

92.3%

65.4%

80.2%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

上記に該当するものはない

キャリア教育にかかわる体験的な学習

キャリア・カウンセリング

各教科におけるキャリア教育

総合的な学習の時間におけるキャリア …

道徳におけるキャリア教育

学級活動におけるキャリア教育

小学校 中学校

Page 19: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

15

各教科等 関連事項(例)

人間関係形成・社会形成能力

社会

人々が相互にかかわりをもちながら生活を営んでいることを理

解することで、今後の社会を積極的に形成しようとする力を高

めることができる。

音楽

多くの友達と共に合唱や合奏、音楽づくりを行い、協力して一

つのものをつくり上げることで、友達の良さを理解する力や、

他者に働きかける力を高めることができる。

図画工作

児童が対象についてのイメージをもち、感じたことを言葉にし

たり、友人と話し合ったりすることで、コミュニケーション能

力を高めることができる。

外国語活動

児童が使える外国語を駆使し、さまざまな相手と思いを伝え合

う楽しさや難しさを実際に体験することで、コミュニケーショ

ン能力を高めることができる。

自己理解・

自己管理能力

理科

児童自らが意欲的に観察や実験を行うことで、主体的に問題解

決を図る活動となり、今後の成長のために進んで学ぼうとする

力を高めることができる。

体育

ボール運動で、ルールやマナーを守り、仲間とゲームの楽しさ

や喜びを共有することで、自らの思考や感情を律する力や自ら

を律する力を高めることができる。

課題対応能力

国語

自分の課題について調べ、意見を記述した文章や活動を報告し

た文章を書いたり編集したりすることで、自ら学び、課題を解

決する力を高めることができる。

算数

体験的な学習を実際の生活の中で生かしたり、計算のきまりを

自ら発見したりすることで、様々な課題を発見・分析し、それ

を処理し、解決する力を高めることができる。

キャリアプラン

ニング能力

生活

身近な公共施設等を支えてくれている人たちの存在に気付き、

直接かかわり、親しみを持つことで、将来、社会の一員となる

ことを理解する力を高めることができる。

家庭

家庭で扱う金銭は家族が働くことによって得られたものである

ことを理解することで、学ぶこと・働くことの意義や役割を理

解する力を高めることができる。

★「基礎的・汎用的能力」と各教科・外国語活動との関連

各教科等における実践【小学校】

各教科等の内容には、勤労観や職業観の育成につながるものが多く、各教科等の目標を

実現することが児童生徒のキャリア発達を促します。特に「道徳」「総合的な学習の時間」

「特別活動」は「生き方を考えさせる」などを中心的な課題の一つとしており、各教科等

の取組と有機的に関連付けることで、より高い教育効果が期待できます。

※上記の関連事項は、あくまでも例示であり、各教科と能力との関係を限定するものではあ

りません。例えば、「人間関係形成・社会形成能力」で例示した社会科では、単元によって

「自己理解・自己管理能力」、「課題対応能力」、「キャリアプランニング能力」の育成につ

ながる学習内容があります。これはP17に示した中学校の例示でも同じことが言えます。

Page 20: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

16

★小学校での取組例

1年生

しごとめいじんになろう【生活】

・いえの人は、どんなしごとをしているのだろう

・いえのしごとのおてつだいにちょうせんしよう

・いえでちょうせんしたことをみんなにしょうかいしよう

2年生

町をたんけんしよう【生活】

・町のひみつを見つけよう

・はっ見したことをしょうかいしよう

・おれいの気もちをとどけよう

環境体験事業【総合的な学習の時間・理科】

・命のつながりや大切さを感じよう

・季節による自然の違いを感じよう

・協力していただいた地域の方々に感謝

しよう

3年生

店ではたらく人【社会】

・店で気づいたことをメモしよう

・はたらく人にインタビューしよう

・店のくふうについて、考えてみよう

・お礼の手紙を書こう

4年生

輝く十歳になろう【総合的な学習の時間】

・自分の十年間を振り返ろう

(おうちの人へのインタビュー、生まれた

頃の世の中を調べる)

・生まれてから今までの思い出を新聞に

まとめよう

2分の1成人式を開こう【総合的な学習の時間】

・2分の1成人式を計画しよう

・2分の1成人式の準備をしよう

・2分の1成人式を開こう

(おうちの人に感謝して、自分の夢や未来

について発表する)

5年生

6年生

自然学校【特別活動】

・自然の美しさやすばらしさを感じよう

・自分の責任と役割を果たそう

・より良い集団生活を送るために、自分

が何をしなければならないか考えよう

・友達のがんばりをたくさん見つけよう

生き方に学ぶ【総合的な学習の時間】

・歴史上の人物や、現在活躍している人

の生き方を調べよう

・その人物に、どんな困難があったか、

それを乗り越えるためにどのような努

力をしたのかを調べよう。

中学校ってどんなところ【特別活動】

・中学校のイメージを出し合おう

・小学校と中学校の違いは何だろう(学

習面、生活面、行事、部活動等)

・中学校に体験入学しよう

・中学校に入学して、がんばってみたい

ことを書いてみよう

未来へ【総合的な学習の時間】

・自分の夢やあこがれの人について考え

よう

・自分のなりたい職業や夢をかなえた人

物について調べて、夢を実現するため

の道を知ろう

・10年後の自分に手紙を書こう

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17

各教科 関連事項(例)

人間関係形成・社会形成能力

国語

発表、討論、解説、論述、鑑賞などの言語活動を行う能力を確

実に身に付けることで、社会生活に必要とされるコミュニケー

ション能力の基盤を培うことができる。

外国語

コミュニケーション能力を総合的に育成することで、これから

の国際社会に生きる日本人として、世界の人々と協調し国際交

流などを積極的に行っていける資質・能力を養うことができる。

音楽

「表現」や「鑑賞」で、音楽に対するイメージ、思い、意図を

相互に伝え合う活動を取り入れることで、コミュニケーション

能力を高めることができる。

自己理解・

自己管理能力

美術

自画像の制作において、自分自身の気持ちや心の中を見つめる

ことで、より深く自己を理解し、自分の感情やものの考え方、

価値観に改めて気付くことができる。

保健体育

保健分野で、欲求やストレスについて学習することで、自分に

合った対処法を身に付けることの大切さを理解し、自己管理能

力を高めることができる。

課題対応能力

社会

公民的分野で、労働や雇用についての資料から、労働者をとり

まく問題を理解し、労働条件の改善など解決に向けた自分の考

えをまとめることで、課題に対応する力を高めることができる。

数学

図形の性質の証明を通じて、見通しをもって論理的に考察する

力を培うことで、課題の解決に向けて、筋道を立てて考える力

を高めることができる。

理科

自然の事物・現象の中に問題を見いだし意欲的に探究する活動

を通して、規則性を発見したり課題を解決したりする方法を習

得することで、課題を発見・解決する力を高めることができる。

キャリアプラン

ニング能力

社会

公民的分野で、職業は個人の個性を生かすとともに、個人と社

会を結び付け、社会的分業の一部を担うことによって社会に貢

献し、社会生活を支えるという意義があることを理解できる。

技術・家庭

技術分野で、実践的・体験的な学習活動や学習内容に関連した

職業についての理解を深めることで、勤労観・職業観を育成す

ることができる。

各教科等における実践【中学校】

★「基礎的・汎用的能力」と各教科との関連

1年 2年 3年

★中学校での取組例

自分を知ろう 【特別活動】

・3 人 1 組で長所を伝え合おう ・自分の長所を伸ばし、短所を補う

ために何ができるか考えよう

身近な人に職業インタビューをしよう【総合的な学習の時間】

・仕事内容、必要な資格、仕事に就くまでのみちのり、仕事のやりが

いなどを聞こう ・発表会で友達の発表を聞き、仕事

についての理解を深めよう

トライやる・ウィーク 【特別活動】

・自分の課題を設定して取り組もう ・体験を終えて、自分の将来につい

て改めて考えてみよう

自己理解を深めよう 【特別活動】

・進路適性検査で、自分の適性について考えてみよう

・夢や職業を実現させるために、 どのような進路があるかを調べ

よう

地域ボランティア活動 【総合的な学習の時間】

・活動を通じて、働くことの意義や 自分の将来について考えよう ・地域の一員であることを改めて自

覚しよう

自分史をつくろう 【特別活動】

・3 年間で成長したこと、後悔して

いることなどをまとめよう ・卒業後の自分の生き方に目標や希

望を持とう

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学校教育全体でキャリア教育を進めるために、各学校の教育課程に適切に位置付け、計

画性と体系性を持って展開することが必要です。児童生徒、学校の現状から目標を明確にし、

目標達成のための課題を設定します。

① 実態をつかむ(現状を知る)

様々な視点から現状を把握する。

② 目標を立てる

キャリア教育で目指す子ども像を具体的に定める。

③ 課題を設定する

「実態(現状)」と「目標」の「差」に注目し、キャリア教育を通

して達成すべき課題を設定する。

④ 全体計画、年間指導計画を作成する(P10~14参照)

各学校の実態に応じた全体計画、年間指導計画を作成する。

○フォローアップや修正を加える

年間指導計画に沿った実践が「ノルマをこなす」取組になること

を避けるため、児童生徒の成長や変容の様子を把握しながら、フォ

ローアップや修正を加える。

○柔軟に個別支援の機会をとらえる

休み時間の教室や廊下での短い会話や、授業中の言葉がけなども

子どもが自分の長所や可能性に気付いたり、将来を展望したりする

契機となり得ることを念頭に、児童生徒とのコミュニケーションを

図る。

P

Plan(計画)

学校や児童生徒の現状を把握し、目標を立て、指導計画をつくる

自校の全体計画で

設定した課題を達

成するために、各

学年において、い

つ、何をすべきか

を具体的に示すの

が年間指導計画で

す。

Do(実践)

教育活動を展開し、フォローアップや修正を行う

PDCAサイクルを踏まえた評価・改善

差=課題

現状 学校や児童

生徒の現在

の様子

目標 目指すべき

児童生徒の

姿

課題達成のための指導計画

具体的な現状把握、達成の検証が可能な

目標設定をする。

その上で、現状と目標との「差」に注目する。

D

計画策定の

基本プロセス

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① なにを

児童生徒の変化を定量的な評価と定性的な評価で見る。

② いつ

あらかじめ設定した計画に基づいて、特定の取組の前後に実施。

③ どのように

取組の目的に応じた「ものさし」(評価指標)を作る。

④ 適切な評価のために

定性的な評価を実施し、数値的な変化の背景を考える。

C

Check(評価・見取り)

取組の目的に応じて、児童生徒の変化を捉える

A

Action(改善)

導き出された新たな課題を踏まえて生かす

○ 指導に生かす

評価の結果から目標に対して不足している能力や資質を明らか

にし、指導計画を修正する。

○ 組織に生かす

校内組織の在り方を見直し、結節点の役割を担う中核組織とす

る。校内研修で振り返りを行う。

○ 地域に生かす

校種間連携の視点を加え、中長期的な変化をとらえる。

子どもたちの現状と学びの成果を把握するために欠

かせないものとは → 教員が子どもたちの変容や成

長を丁寧に見取ることです。(アウトカム評価)

子どもたちの変容や成長を見取った結果を教育活動

の点検・改善につなげます。

検証改善サイクルにおける評価は、アウトカム評価に

アウトプット評価(教育活動の実施状況、例えば、回数

や日数、参加率、時期等)を加え、様々な面から実態把

握することが求められています。

ポートフォリオ

の活用

ポートフォリオは、キャリア発達を促す様々な学習経験や活動の記録などをファイリングしてまとめたものです。

多様な資料を生かした評価

キャリアノートを活用しよう(参照P20~)

小学校 高等学校 中学校

■キャリア発達につなぐ

PDCAサイクル

P

小 小 小 高 中 中

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20

キャリアノートをつなぐ~12年間を見通す~

キャリア

ノート

高等学校

キャリアノートとは・・・

キャリア発達を促す様々な学習経験や活動の記録などを児童生徒自身が書き込むノー

トです。このノートは、教職員が児童生徒の成長や変化を定性的に評価し、一人一人の指

導・支援に役立てるための重要な資料とすることができます。

教職員も児童生徒の成長や変容をとらえ、キャリアノートにコメントを記入し、次の学

年(学校)に引き継ぐことが大切です。

児童生徒の興味や関心は、成長・発達に伴って変化するものであり、児童生徒の自己理

解が固定的・限定的なものとならないよう、個別面談等を通して丁寧な指導をすることが

大切です。

○キャリアノートに各学年で記述したものは、1冊のファイルにして、次の学年・学校に引き

継いでいきます。小学校から高等学校までの12年間をつなぐことで、幅広く活用すること

ができます。

○キャリアノートは、どの学年からでもスタートすることができます。

○キャリアノートは、児童生徒が当該学年でキャリアについて学んだこと(自分がやってきた

こと、感じたこと、考えたこと)を記録するものです。その際、今の自分の思いなどをあり

のままに書くように指導することが大切です。

○キャリアノートは、各学校の児童生徒の実態に応じて、修正等を行い活用してください。

○キャリアノートは、個人情報が含まれることから、学校での保管は教職員が行うなど、管理

については十分留意してください。

○キャリアノートは、教職員や保護者からの評価を記入し、児童生徒への励ましや次への方向

付けをするものです。

キャリア

ノート キャリア

ノート

キャリア

ノート

キャリア

ノート

キャリア

ノート

【児童生徒】

・これまでの活動を振り返る。

・自分の成長や変容を実感する。

・進路選択や将来の決定の参考にする。

【教職員】

・児童生徒の理解を深める。

・系統的な学習を進める上の参考とする。

5 キャリアノートの活用

キャリアノートについて

中学校 小学校

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目 次

項 目 使用時期

1ねんせいのわたし 1学期後半

じぶんのしていることをかこう 2学期後半

1年生でのがんばりをふりかえろう 1 年間を振り返る時期

学 年

2年生のわたし 1学期後半

じぶんのしていることをかこう 2学期後半

2年生でのがんばりをふりかえろう 1 年間を振り返る時期

3年生のわたし 1学期後半

自分のしていることを書こう 2学期後半

3年生でのがんばりをふり返ろう 1 年間を振り返る時期

4年生のわたし 1学期後半

自分のしていることを書こう 2学期後半

4年生でのがんばりをふり返ろう 1 年間を振り返る時期

5年生のわたし 1学期後半

自分のしていることを書こう 2学期後半

5年生でのがんばりをふり返ろう 1 年間を振り返る時期

6年生のわたし 1学期後半

自分のしていることを書こう 2学期後半

6年生でのがんばりをふり返ろう 1 年間を振り返る時期

【作成にあたって】

小学校版キャリアノートモデルは、自分を見つめ、役割を振り返ることで自尊感情や自

己有用感を高め、勤労観・職業観の育成を図るとともに、自分自身のキャリア発達を振り

返ることができるよう書き込み式のノートとして作成しています。

キャリアノートモデルを参考に、各学校や児童の実態に応じたキャリアノートを作成し

てください。

小学校版

【ページの構成】

自分自身を見つめるページ、学校・家庭(・地域)での役割を振り返るページ

1 年間の自分のがんばりを振り返るページ

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キャリアノートモデル 小学1年生

★あなたの とくいな ことや すきなことを かこう

がっこうでは・・・ おうちでは・・・

★あなたの よいところを かこう

★おおきくなって、なりたいものを かこう

1ねんせいの わたし

あなたの ことを かいて みましょう。

かいたひ へいせい ねん がつ にち( )

〔せんせいから〕

〔おうちのひとから〕

おおきく なったときの じぶんの えを かきましょう

児童を肯定的に評価することで、自尊感情が高まります。

友達同士でお互いの得意なと

ころ、良いところを伝え合う活

動を取り入れることも考えら

れます。

「なりたいものがない」という児童には、得意なものから導いたり、友達

の考えを参考にしたりするように、働きかけます。

Page 27: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

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キャリアノートモデル 小学1年生

★がっきゅうで している かかりの しごとを かこう

★いえで している おてつだいを かこう

★かかりの しごとや、おてつだいを して、うれしいなと

おもったことを かこう

★なぜ、うれしいと おもいましたか

じぶんの していることを かこう

あなたの まわりには、しごとを しているひとが たくさ

ん います。じぶんの ことを かいて みよう。

〔せんせいから〕

〔おうちのひとから〕

かいたひ へいせい ねん がつ にち( )

現在の係だけではなく、1学期にした係を書かせることも考えられます。

1年生の生活科の学習と関連づけて記入させます。

係や当番活動、手伝いを通し

て、その大切さが分かること

が勤労観・職業観の育成につ

ながります。

児童が取り組めていること、役割を果たしていることを、周りの人たちにきちん

と認められることが大切です。

Page 28: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

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キャリアノートモデル 小学1年生

★「とても がんばった」と おもう 人は、すきな いろで ○を 3つ ぬりま

しょう。

★「がんばった」と おもう 人は、すきな いろで ○を 2つ ぬりましょう。

★「あまり がんばれなかった」と おもう 人は、すきな いろで ○を 1つ

ぬりましょう。

げん気に あいさつが できましたか

かかりの しごとが できましたか

ともだちと なかよく できましたか

じゅんびや かたづけが できましたか

やくそくや きまりを まもりましたか

いえで お手つだいが できましたか

★あなたの とくいな ことは、どんなことですか

★先生や まわりの人に ほめてもらって、うれしかったこと

は、どんなことですか

1年生での がんばりを ふりかえろう

もうすぐ 1年生が、おわります。この一年で、がんばった

こと、うれしかったことは、どんなことでしたか。

かいた日 へいせい 年 月 日( )

全体計画で設定した児童

に身に付けさせたい力が

身に付いているかを自己

評価させます。結果を数

値化することで、学校に

おけるキャリア教育の指

導改善に役立てます。

自分自身の良さに気付き、自信を深めさせることが大切です。

児童が教員との関係を振り返ることで、自分自身の成長を実感します。また、項目に入

れることで、教員も個別支援を意識した取組を進めることができます。

Page 29: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

25

★あなたの しょうらいの ゆめや おとなになったら して

みたい しごとは、どんなことですか

★「しごとに チャレンジしたよ」を べんきょうして、どん

な はっ見が ありましたか

★2年生になって がんばってみたいことは、どんなことです

〔先生から〕

〔おうちの人から〕

将来の夢や職業については、毎年項目に入れ、自分自身の変容が分かるようにします。 書けない児童には、得意なことから導くように働きかけます。

キャリア発達につながる学習を振り返ることで、自分の将来や働くことの大切さ、大変

さを改めて考えさせます。

これからの抱負を考えることで、自分の良さでさらに伸ばしたいこと、自分ができてい

ないことで克服したいことを考えさせます。

児童が自分の中に新たな可能性を見出した

り、自尊感情や自己有用感を高めたりするこ

とにつなげるため、家庭や学校で把握した児

童の良さ、成長、変容を伝えます。

Page 30: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

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キャリアノートモデル 小学2年生

★あなたのとくいなことやすきなことをかこう

学校では・・・ おうちでは・・・

★あなたのよいところをかこう

★大きくなって、なりたいものをかこう

★なぜ、そのようにおもいましたか

2年生のわたし

あなたのことをかいてみましょう。

かいた日 へいせい 年 月 日( )

〔先生から〕

〔おうちの人から〕

友達同士でお互いの得意なと

ころ、良いところを伝え合う活

動を取り入れることも考えら

れます。

「なりたいものがない」という

児童には、得意なものから導い

たり、友達の考えを参考にした

りするように、働きかけます。

児童を肯定的に評価することで、自尊感情が高まります。

Page 31: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

27

キャリアノートモデル 小学2年生

★学きゅうでしている かかりのしごとをかこう

★いえでしている お手つだいをかこう

★かかりのしごとや、お手つだいをして、うれしいなとおもっ

たことをかこう

★なぜ、うれしいとおもいましたか

じぶんのしていることをかこう

あなたのまわりには、しごとをしている人がたくさんいます。

じぶんのことをかいてみよう。

かいた日 へいせい 年 月 日( )

〔先生から〕

〔おうちの人から〕

現在の係だけではなく、1学期にした係を書かせることも考えられます。

1年生の生活科の学習と関連づけて記入させます。

係や当番活動、手伝いを通し

て、その大切さが分かること

が勤労観・職業観の育成につ

ながります。

児童が取り組めていること、役割を果たしていることを、周りの人たちにきちん

と認められることが大切です。

Page 32: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

28

キャリアノートモデル 小学2年生

★「とてもがんばった」と思う人は、すきな色で、○を3つぬりましょう。

★「がんばった」と思う人は、すきな色で、○を2つぬりましょう。

★「あまりがんばれなかった」と思う人は、すきな色で、○を1つぬりましょう。

元気にあいさつができましたか

かかりのしごとができましたか

友だちとなかよくできましたか

じゅんびやかたづけができましたか

やくそくやきまりをまもりましたか

家でお手つだいができましたか

★あなたのとくいなことは、どんなことですか

★先生やまわりの人にほめてもらって、うれしかったことは、

どんなことですか

2年生でのがんばりをふりかえろう

もうすぐ2年生が、おわります。この一年で、がんばったこ

と、うれしかったことは、どんなことでしたか。

書いた日 へいせい 年 月 日( )

全体計画で設定した児童

に身に付けさせたい力が

身に付いているかを自己

評価させます。結果を数

値化することで、学校に

おけるキャリア教育の指

導改善に役立てます。

自分自身の良さに気付き、自信を深めさせることが大切です。

児童が教員との関係を振り返ることで、自分自身の成長を実感します。また、項目に入

れることで、教員も個別支援を意識した取組を進めることができます。

Page 33: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

29

★あなたのしょう来のゆめやおとなになったらしてみたいしご

とは、どんなことですか

★校くたんけんをして気になったり、すごいな、おもしろいな

と思ったりしたしごとは、どんなしごとですか

★3年生になって、がんばってみたいことは、どんなことです

〔先生から〕

〔おうちの人から〕

将来の夢や職業については、毎年項目に入れ、自分自身の変容が分かるようにします。 書けない児童には、得意なことから導くように働きかけます。

キャリア発達につながる学習を振り返ることで、自分の将来や働くことの大切さ、大変

さを改めて考えさせます。

これからの抱負を考えることで、自分の良さでさらに伸ばしたいこと、自分ができてい

ないことで克服したいことを考えさせます。

児童が自分の中に新たな可能性を見出した

り、自尊感情や自己有用感を高めたりするこ

とにつなげるため、家庭や学校で把握した児

童の良さ、成長、変容を伝えます。

Page 34: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

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キャリアノートモデル 小学3年生

★あなたのとくいなことやすきなことを書こう

学校では・・・ おうちでは・・・

★あなたが、今、大切にしていることを書こう

★しょう来のゆめは何ですか

★なぜ、そう思いましたか

3年生のわたし

自分のことを見つめましょう。

あなたのよいところを考えましょう。

書いた日 へいせい 年 月 日( )

〔先生から〕

〔おうちの人から〕

これまでのキャリアノートを振り返りながら、今の自分を見つめる時間に します。

学校・家庭・地域(習い事)を含めたり、学校に限定したりすることが考えられ

ます。書きにくい児童には、学習面や生活面などの具体例を提示します。

「夢が思い浮かばない」という児童には、

得意なものから導いたり、友達の意見を参

考にしたりするように、働きかけます。

中学年になると、同年代の児童と自分を比較することで、自己評価が低下するよう

になります。一人一人の伸びに注目して、成長を実感させることが大切です。

Page 35: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

31

キャリアノートモデル 小学3年生

★学きゅうでしているかかりのしごとや家でしているお手つだ

いを書こう

★係のしごとや、お手伝いをして、うれしいなと思ったことを

書こう

★なぜ、そう思いましたか

★みんなのためにがんばりたいことを書こう

自分のしていることを書こう

あなたのまわりには、しごとをしている人がたくさんいます。

自分がしているしごとを書いてみよう。

書いた日 へいせい 年 月 日( )

〔先生から〕

〔おうちの人から〕

係や当番活動、手伝いに積極的に関わることが大切です。

係や当番活動、手伝いを通して、働くことの

楽しさが分かることが、勤労観・職業観の育

成につながります。

中学年では、自分の仕事に対して責任を感じ、最後までやり遂げる姿勢を培ったり、自分

のやりたいことや良いと思うことなどを考え進んで取り組む姿勢を育んだりすることが

大切です。

児童が取り組めていること、役割を果たしていることを、周りの人たちにきちん

と認められることが大切です。

Page 36: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

32

キャリアノートモデル 小学3年生

気持ちをこめて、あいさつをすることができましたか

係や当番活動に自分から取り組むことができました

友だちの気持ちや考えを分かろうとすることができ

ましたか

友だちと協力して勉強や活動をすることができまし

たか

みんなが気持ちよく楽しくすごすため、きまりやマナ

ーを守ることができましたか

自分にあたえられた仕事は、さい後までやり通すこと

ができましたか

いろいろな仕事について学び、自分のしょう来につい

て考えることができましたか

★自分のよいところは、どんなところですか

★先生やまわりの人にほめてもらったり、はげましてもらったりして、うれしかった

ことは、どんなことですか

3年生でのがんばりをふり返ろう

もうすぐ3年生が、終わります。この一年をふり返って、これ

からの自分について、考えよう。

書いた日 平せい 年 月 日( )

よく

できた

まあまあ

できた

あまり

できなかった

ぜんぜん

できなかった 自分の気持ちに一番近いものに○をつけましょう

全体計画で設定した児童

に身に付けさせたい力が

身に付いているかを自己

評価させます。結果を数

値化することで、学校に

おけるキャリア教育の指

導改善に役立てます。

自分自身の良さに気付き、自信を深めさせることが大切です。

児童が教員との関係を振り返ることで、自分自身の成長を実感します。また、項目に入

れることで、教員も個別支援を意識した取組を進めることができます。

Page 37: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

33

★あなたのしょう来のゆめやしてみたい仕事は、どんなことですか

★かんきょう体けん事業でどのようなことを学びましたか。また、一番心に残ってい

ることはどんなことですか

★4年生になって、がんばってみたいことはどんなことですか

しょう来のゆめや仕事のために、何かがんばっていることはありますか

〔先生から〕

〔おうちの人から〕

将来の夢や職業については、毎年項目に入れ、自分自身の変容が分かるようにします。 書けない児童には、得意なことから導くように働きかけます。

実生活と将来を結び付けて考えさせることが大切です。

兵庫型体験教育はキャリア発達につながるものです。「●●川のひみつをさぐろう」

など、各学校の学習内容について、振り返りをさせます。

これからの抱負を考えることで、自分の良さでさらに伸ばしたいこと、自分ができてい

ないことで克服したいことを考えさせます。

児童が自分の中に新たな可能性を見出した

り、自尊感情や自己有用感を高めたりするこ

とにつなげるため、家庭や学校で把握した児

童の良さ、成長、変容を伝えます。

Page 38: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

34

キャリアノートモデル 小学4年生

★あなたのとく意なことやすきなことを書こう

学校では・・・ おうちでは・・・

★あなたが今、大切にしていることを書こう

★しょう来のゆめは何ですか

★なぜ、そう思いましたか

4年生のわたし

自分のことを見つめましょう。

あなたのよいところを考えましょう。

書いた日 平せい 年 月 日( )

〔先生から〕

〔おうちの人から〕

これまでのキャリアノートを振り返りながら、今の自分を見つめる時間に します。

学校・家庭・地域(習い事)を含めたり、学校に限定したりすることが考えられ

ます。書きにくい児童には、学習面や生活面などの具体例を提示します。

「夢が思い浮かばない」という児童には、

得意なものから導いたり、友達の意見を参

考にしたりするように、働きかけます。

中学年になると、同年代の児童と自分を比較することで、自己評価が低下するよう

になります。一人一人の伸びに注目して、成長を実感させることが大切です。

Page 39: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

35

キャリアノートモデル 小学4年生

★学級でしている係の仕事や家でしているお手つだいを書こう

★係の仕事や、お手つだいをして、うれしいなと思ったことを

書こう

★なぜ、そう思いましたか

★みんなのためにがんばりたいことを書こう

自分のしていることを書こう

あなたのまわりには、仕事をしている人がたくさんいます。

自分がしている仕事を書いてみよう。

書いた日 平せい 年 月 日( )

〔先生から〕

〔おうちの人から〕

係や当番活動、手伝いに積極的に関わることが大切です。

係や当番活動、手伝いを通して、働くこと

の楽しさが分かることが、勤労観・職業観

の育成につながります。

中学年では、自分の仕事に対して責任を感じ、最後までやり遂げる姿勢を培った

り、自分のやりたいことや良いと思うことなどを考え進んで取り組む姿勢を育ん

だりすることが大切です。

児童が取り組めていること、役割を果たしていることを、周りの人たちに

きちんと認められることが大切です。

Page 40: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

36

キャリアノートモデル 小学4年生

気持ちをこめて、あいさつをすることができましたか

係や当番活動に自分から取り組むことができました

友だちの気持ちや考えを分かろうとすることができ

ましたか

友だちと協力して勉強や活動をすることができまし

たか

みんなが気持ちよく楽しくすごすため、きまりやマナ

ーを守ることができましたか

自分にあたえられた仕事は、さい後までやり通すこと

ができましたか

いろいろな仕事について学び、自分のしょう来につい

て考えることができましたか

★自分の良いところは、どんなところですか

★先生や周りの人にほめてもらったり、はげましてもらったりして、うれしかったこ

とは、どんなことですか

4年生でのがんばりをふり返ろう

もうすぐ4年生が、終わります。この一年をふり返って、これ

からの自分について、考えよう。

書いた日 平成 年 月 日( )

よく

できた

まあまあ

できた

あまり

できなかった

ぜんぜん

できなかった 自分の気持ちに一番近いものに○をつけましょう

自分自身の良さに気付き、自信を深めさせることが大切です。

児童が教員との関係を振り返ることで、自分自身の成長を実感します。また、項目に入

れることで、教員も個別支援を意識した取組を進めることができます。

全体計画で設定した児童

に身に付けさせたい力が

身に付いているかを自己

評価させます。結果を数

値化することで、学校に

おけるキャリア教育の指

導改善に役立てます。

Page 41: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

37

★あなたのしょう来のゆめやしてみたい仕事は、どんなことですか

★「10才を祝おう」を学習して、一番心に残っていることはどんなことですか

★5年生になって、がんばってみたいことはどんなことですか

しょう来のゆめや仕事のために、何かがんばっていることはありますか

〔先生から〕

〔おうちの人から〕

将来の夢や職業については、毎年項目に入れ、自分自身の変容が分かるようにします。 書けない児童には、得意なことから導くように働きかけます。

実生活と将来を結び付けて考えさせることが大切です。

キャリア発達につながる学習を振り返ることで、自分の将来や働くことの大切さ、

大変さを改めて考えさせます。

これからの抱負を考えることで、自分の良さでさらに伸ばしたいこと、自分ができてい

ないことで克服したいことを考えさせます。

児童が自分の中に新たな可能性を見出した

り、自尊感情や自己有用感を高めたりするこ

とにつなげるため、家庭や学校で把握した児

童の良さ、成長、変容を伝えます。

Page 42: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

38

キャリアノートモデル 小学5年生

★自分の好きなこと、得意なことを書こう

★どんな自分になりたいですか

★しょう来のゆめは何ですか

★なぜ、そう思いましたか

★あなたが今がんばりたいこと、チャレンジしたいことを書こう

5年生のわたし

今の自分のことを見つめ、「なりたい自分」について考えまし

ょう。

書いた日 平成 年 月 日( )

〔先生から〕

〔おうちの人から〕

これまでのキャリアノートを振り返りながら、今の

自分を見つめる時間にします。

「夢が思い浮かばない」という児童には、

得意なものから導いたり、友達の意見を参

考にしたりするように、働きかけます。

高学年では、社会と自己のかかわりから自分の特徴に気付き、自分

らしい生き方や憧れる生き方について考えることが大切です。

高学年においては、多様な場における経験を通して、困難や失敗にくじけずに努力を続

けることの大切さに気付くことが、児童の夢や目標の実現につながります。

児童の良さや個性に気付かせるとともに、夢や目標に向かっ

てあきらめずに努力することの大切さも記述します。

Page 43: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

39

キャリアノートモデル 小学5年生

★学級や家庭・地いきの中で自分がしていること(係・仕事)を書こう

★周りの人と関わって、うれしいなと思ったことを書こう

★なぜ、そう思いましたか

★みんなのために自分ができることやがんばりたいことを書こう

自分のしていることを書こう

あなたは、多くの人にささえられています。

自分の仕事について考えてみよう。

書いた日 平成 年 月 日( )

〔先生から〕

〔おうちの人から〕

高学年では、学校生活に限らず、家庭や社会の一員としての自分の

役割を考え、自分のできることについて考えることが大切です。

高学年では、集団における自分の役割の必要

性を理解し、責任をもって役割を果たそうと

することが大切です。また、そのことを周囲

から認められる経験をすることで、児童が自

己有用感を高め、失敗を恐れずにより高い目

標を掲げ様々な役割を担うことへ挑戦しよう

とする態度を育てることができます。

高学年では、集団の中での自分の役割を理解し、責任をもって役割

を果たそうとすることが大切です。

学校と家庭が連携し、それぞれの立場から責任や役割を果たしたこ

とを認めることが大切です。

Page 44: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

40

キャリアノートモデル 小学5年生

場面や相手に応じた、あいさつや言葉づかいをすることができましたか

委員会、係、当番活動で、自分の役わりと責任を果たすことができましたか

思いやりの気持ちをもち、相手の立場に立って、考えたり、行動したりすることができましたか

勉強や学校生活で、むずかしいことや失敗したことがあっても、くじけずに努力することができましたか

学校や家でのルール、社会のマナー(他人に迷わくをかけない)を守って、生活することができましたか

学校や家での自分の役わりを考え、責任を果たすことができましたか

勉強や活動をして、自分のしょう来は楽しみだと思うことができましたか

★自分の良いところは、どんなところですか

★「自分のこういうところは直さないといけない」と思うのはどんなところですか

★先生や周りの人にほめてもらったり、がんばりをみとめてもらったりしたことで、

一番うれしかったことは、どんなことですか

5年生でのがんばりをふり返ろう

もうすぐ5年生が、終わります。この一年をふり返って、自

分をみつめ、夢の実現に向けて、確かな歩みを続けよう。

書いた日 平成 年 月 日( )

よく

できた

まあまあ

できた

あまり

できなかった

ぜんぜん

できなかった 自分の気持ちに一番近いものに○をつけましょう

全体計画で設定した児童

に身に付けさせたい力が

身に付いているかを自己

評価させます。結果を数

値化することで、学校に

おけるキャリア教育の指

導改善に役立てます。

自分自身の良さに気付き、自信を深めさせることが大切です。

自分を見つめ、よりよい自分になるために努力し続けることが大切です。

児童が教員との関係を振り返ることで、自分自身の成長を実感します。また、項目に入

れることで、教員も個別支援を意識した取組を進めることができます。

Page 45: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

41

★あなたのしょう来の夢やしてみたい仕事は、どんなことですか

★自然学校を終えて、自分が成長したと感じることを書こう

★6年生になって、がんばってみたいことはどんなことですか

しょう来の夢や仕事のために、どのようなことをしなければならないと思いますか

〔先生から〕

〔おうちの人から〕

将来の夢や職業については、毎年項目に入れ、自分自身の変容が分かるようにします。 書けない児童には、得意なことから導くように働きかけます。

実生活と将来を結び付けて考えさせることが大切です。

兵庫型体験教育はキャリア発達につながるものです。自然学校の経験を今後の生

活に生かしていくために振り返りをさせます。

これからの抱負を考えることで、自分の良さでさらに伸ばしたいこと、自分ができてい

ないことで克服したいことを考えさせます。

児童が自分の中に新たな可能性を見出した

り、自尊感情や自己有用感を高めたりするこ

とにつなげるため、家庭や学校で把握した児

童の良さ、成長、変容を伝えます。

Page 46: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

42

キャリアノートモデル 小学6年生

★自分の好きなこと、得意なことを書こう

★どんな自分になりたいですか

★しょう来の夢は何ですか

★なぜ、そう思いましたか

★あなたが今がんばりたいこと、チャレンジしたいことを書こう

6年生のわたし

今の自分のことを見つめ、「なりたい自分」についてかんがえ

ましょう。

書いた日 平成 年 月 日( )

〔先生から〕

これまでのキャリアノートを振り返りながら、今の

自分を見つめる時間にします。

「夢が思い浮かばない」という児童には、

得意なものから導いたり、友達の意見を参

考にしたりするように、働きかけます。

高学年では、社会と自己のかかわりから自分の特徴に気付き、自分

らしい生き方や憧れる生き方について考えることが大切です。

高学年においては、多様な場における経験を通して、困難や失敗にくじけずに努力を続

けることの大切さに気付くことが、児童の夢や目標の実現につながります。

〔おうちの人から〕

児童の良さや個性に気付かせるとともに、夢や目標に向かっ

てあきらめずに努力することの大切さも記述します。

Page 47: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

43

キャリアノートモデル 小学6年生

★学級や家庭・地いきの中で自分がしていること(係・仕事)を書こう

★周りの人と関わって、うれしいなと思ったことを書こう

★なぜ、そう思いましたか

★みんなのために自分ができることやがんばりたいことを書こう

自分のしていることを書こう

あなたは、多くの人に支えられています。

自分の仕事について考えてみよう。

書いた日 平成 年 月 日( )

〔先生から〕

〔おうちの人から〕

高学年では、学校生活に限らず、家庭や社会の一員としての自分の

役割を考え、自分のできることについて考えることが大切です。

高学年では、集団における自分の役割の必要

性を理解し、責任をもって役割を果たそうと

することが大切です。また、そのことを周囲

から認められる経験をすることで、児童が自

己有用感を高め、失敗を恐れずにより高い目

標を掲げ様々な役割を担うことへ挑戦しよう

とする態度を育てることができます。

高学年では、集団の中での自分の役割を理解し、責任をもって役割

を果たそうとすることが大切です。

学校と家庭が連携し、それぞれの立場から責任や役割を果たしたこ

とを認めることが大切です。

Page 48: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

44

キャリアノートモデル 小学6年生

場面や相手に応じた、あいさつや言葉づかいをすることができましたか

委員会、係、当番活動で、自分の役わりと責任を果たすことができましたか

思いやりの気持ちをもち、相手の立場に立って、考えたり、行動したりすることができましたか

勉強や学校生活で、むずかしいことや失敗したことがあっても、くじけずに努力することができましたか

学校や家でのルール、社会のマナー(他人に迷わくをかけない)を守って、生活することができましたか

学校や家での自分の役割を考え、責任を果たすことができましたか

勉強や活動をして、自分のしょう来は楽しみだと思うことができましたか

★自分の良いところは、どんなところですか

★「自分のこういうところは直さないといけない」と思うのはどんなところですか

★先生や周りの人にほめてもらったり、がんばりをみとめてもらったりしたことで、

一番うれしかったことは、どんなことですか

6年生でのがんばりをふり返ろう

もうすぐ卒業です。これまでをふり返って、自分をみつめ、

夢の実現に向けて、確かな歩みを続けよう。

書いた日 平成 年 月 日( )

よく

できた

まあまあ

できた

あまり

できなかった

ぜんぜん

できなかった 自分の気持ちに一番近いものに○をつけましょう

全体計画で設定した児童

に身に付けさせたい力が

身に付いているかを自己

評価させます。結果を数

値化することで、学校に

おけるキャリア教育の指

導改善に役立てます。

自分自身の良さに気付き、自信を深めさせることが大切です。

自分を見つめ、よりよい自分になるために努力し続けることが大切です。

児童が教員との関係を振り返ることで、自分自身の成長を実感します。また、項目に入

れることで、教員も個別支援を意識した取組を進めることができます。

Page 49: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

45

★あなたの将来の夢やしてみたい仕事は、どんなことですか

★「自分の夢やあこがれについて考える」を学習して、一番心に残っていることはど

んなことですか

★中学生になって、がんばってみたいことはどんなことですか

将来の夢や仕事のために、どのようなことをしなければならないと思いますか

〔先生から〕

〔おうちの人から〕

将来の夢や職業については、毎年項目に入れ、自分自身の変容が分かるようにします。 書けない児童には、得意なことから導くように働きかけます。

実生活と将来を結び付けて考えさせることが大切です。

卒業前には、文集の作成などを通じて、小学校生活を振り返って、これからの自

分を考える機会があります。そのようなキャリア発達を促す学習の振り返りをさ

せます

これからの抱負を考えることで、自分の良さでさらに伸ばしたいこと、自分ができてい

ないことで克服したいことを考えさせます。

児童が自分の中に新たな可能性を見出した

り、自尊感情や自己有用感を高めたりするこ

とにつなげるため、家庭や学校で把握した児

童の良さ、成長、変容を伝えます。

Page 50: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

46

キャリアノート例

★大人になって、人生の壁にぶつかった時に…

・キャリアノート ・自然学校の感想

・2分の1成人式の感想

・先人(有名人)を調べた感想

・将来の夢や職業についての作文

・将来の自分への手紙 等

・キャリアノート

・トライやる・ウィークの感想

・自己理解を深めるための学習資料

・進路選択に関する学習資料

・将来の自分への手紙 等

小学校

中学校

私って、親や先生に大切

に見守られて育てられて

きたんだなぁ…

そういえば、自然学校で、

こんなこと、がんばっていた

よなぁ…

小学校や中学校の時、こんな

夢や目標を持っていたのか。

忘れていたなぁ 中学校の時、私にこんな長所

があるって、みんな思ってく

れていたんだ…

将来の自分への手紙に書い

た私と今の私…。もう一度が

んばってみようかな

【作成にあたって】

中学校版キャリアノートモデルは、3年間で1セットとして、生徒のキャリア発達の振

り返りや自分の将来を見つめ、将来の生き方について考えることができるよう書き込み式

のノートとして作成しています。

キャリアノートは、キャリア発達を促す様々な学習経験や活動の記録などをファイリン

グしてまとめたもの(ポートフォリオ)です。このキャリアノートモデルと、トライやる・

ウィークの事後のまとめ冊子、進路選択に関する学習資料等を一緒に綴じこむなど、各学

校や生徒の実態に応じたキャリアノートを作成してください。

【ページの構成】

自分自身を見つめるページ、将来を見つめるページ、

「トライやる・ウィーク」の事前事後に活用できるページ

進路選択に活用できるページ

キャリアノート

中学校版

教育相談や子どもへの言葉がけを

する際に、キャリアノート(ポート

フォリオ)を活用することで効果的

な支援をすることができます。

Page 51: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

47

目 次

項 目 使用時期

自分を知ろう 4月~5月

なぜ、私たちは学ぶのだろう 2学期中頃~後半

将来の自分を見つめよう 2学期中頃~後半

人とのつながりを考えよう 地域の行事等の時期

「トライやる・ウィーク」に向けて

トライやる・ウィーク事前

自分の行動を将来に生かしていこう

1年間を振り返る時期

第 2

将来の自分を見つめよう 4月~5月

トライやる・ウィークを終えて トライやる・ウィークの事後①

働くことについて考えよう トライやる・ウィークの事後②

人とのつながりを考えよう トライやる・ウィークの事後③

進路について考えてみよう 2学期後半

自分の行動を将来に生かしていこう

1年間を振り返る時期

将来の自分を見つめよう 4月~5月

希望する進路先を調べよう 1 学期後半

人とのつながりを考えよう 地域の行事等の時期

自分の将来を創りだそう 1年間を振り返る時期

中学校版

Page 52: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

48

キャリアノートモデル 中学1年生

■ 今の自分を見つめて書こう

自分の好きなこと・もの

自分の得意なこと・もの

自分の性格や特徴で思っていること

〔記入例〕

自分を知ろう

将来のことを考える上で、自分のことをよく知ることがと

ても大切です。自分自身を見つめて記録しましょう。

平成 年 月 日( )

・友達付き合いが広い(狭い) ・人前で話すことが得意(苦手) ・気分転換が早い(いつまでも悩む) ・係活動が好き(人任せ) ・生き物の世話が好き(嫌い) ・楽器を演奏することが好き(嫌い) ・体力がある(ない) ・リーダー性がある(ない)

自分自身を客観的に見つめ、自分

のよさを伸ばそうとしたり、自分を

肯定的にとらえる態度を身に付けさ

せたりします。 年度当初の「自己紹介カード」と

リンクして使用できます。

Page 53: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

49

■ 自己分析をしよう

〔生活面〕

←当てはまる

当てはまらない→

やらなければならない仕事はきちんとする 4 3 2 1

自分の考えをはっきり発言する 4 3 2 1

他人からの注意や意見に素直に耳を傾けられる 4 3 2 1

リーダーとなることが多い 4 3 2 1

失敗してもくよくよせず、すぐ立ち直る 4 3 2 1

学校や学級の仕事に進んで参加する 4 3 2 1

かっとすることなく、落ち着いて行動できる 4 3 2 1

自分で考え、自分で判断して行動できる 4 3 2 1

部活動や係の仕事など、最後までやり通す 4 3 2 1

自己中心的にならず、周囲にも気を配る 4 3 2 1

明るく楽しく過ごせるように努めている 4 3 2 1

〔学習面〕

←当てはまる

当てはまらない→

授業には自分なりに課題をもって参加している 4 3 2 1

忘れ物はほとんどしない 4 3 2 1

宿題、予習、復習など家庭学習をしている 4 3 2 1

他の人の考えを受け入れて、自分の考えをまとめられる 4 3 2 1

授業中は私語をせず、授業を集中して受けている 4 3 2 1

難しい課題も、あきらめずに最後まで頑張っている 4 3 2 1

わからないところは先生や、友達に聞いている 4 3 2 1

計画を立てて学習に取り組んでいる 4 3 2 1

読書などで幅広い教養を身に付けようとしている 4 3 2 1

得意な教科は、

苦手な教科は、

〔大人からのメッセージ〕

生徒の長所や得意なこと等、肯定

的な内容を所見として記述します。

Page 54: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

50

キャリアノートモデル 中学1年生

■ 勉強やスポーツなど、いろいろなことを学ぶ理由について考えたことを書こう

■ 中学時代に学びたい(がんばりたい)ことや目標をまとめよう

(1)教科や総合的な学習の時間などで、特に学びたいことや目標は

(2)文化祭、体育大会、合唱コンクール等の学校行事で、特に学びたいことや目標は

(3)係や委員会、生徒会活動などで、特に学びたいことや目標は

(4)部活動で、特に学びたいことや目標は

(5)家庭や地域での役割や過ごし方で、特に学びたいことや目標は

なぜ、私たちは学ぶのだろう

友達や身近な大人の考えを聞いて、今、私たちが学ぶ理由

について考えよう。

平成 年 月 日( )

自分だけで考えるのではなく、身近な人

と相談しながら自分なりの考えが深まるよ

うにします。

記入時に思っている「学び

たいことや目標」を具体的に

記入します。 具体的な場面の話をしな

がら記入させます。

Page 55: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

51

■ あなたは、自分の将来に向けて、どのようなことが必要だと思いますか。次の項目の中から

当てはまるものを選んでみよう

項 目 あてはまるものに○をつける

身体を鍛(きた)えたり、健康な毎日を過ごしたりすること

自分の個性を伸ばしたり、幅広い知識を深めたりすること

様々な技能を身に付けたり、資格や免許を取ったりすること

コミュニケーション能力を高める方法を学ぶこと

ボランティア活動など、人に役立つ活動をすること

希望する職業に必要な知識や技能を学ぶこと

部活動等を通して、チームワークの大切さを学ぶこと

自分に与えられた役割をきちんとこなしていくこと

その他( )

■ 今、学校で学んでいることと自分の将来とのつながりを考えよう

将来、誰のためにどんなことをしてみたいのかを考え、そのために今、自分が学びたいこと

を書こう

〔大人からのメッセージ〕

自分なりに計画を立てて、前向きに学ぶ意

欲を持たせるようにし、具体的な項目を例に

挙げて記入させます。 将来、誰のために、どんなことをしたいの

かを考えさせます。

1 年間の目標となるよう、具体的な

項目に対して所見を記述します。

Page 56: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

52

キャリアノートモデル 中学1年生

■ 「働く」とは、物を作ったり、販売したり、サービスを提供したりすることを通して、誰か

の役に立ったり、誰かを助けたりすることとも言えます。「働く」ことは、誰かを笑顔にす

ることであると言っても良いでしょう。

あなたが30才になった時、あなたはどんな人の笑顔につながることをしていたいと思い

ますか。

■ そのために、30才のあなたがしていることとは何でしょう。30才の自分を想像して、具

体的な職業の名前や仕事の内容などを書こう

■ 上に書いた職業や仕事に興味を持った理由やきっかけは何ですか

■ 30才のあなたは、どんな「将来の夢」をもっているのでしょうか

将来の自分を見つめよう

将来、社会の中で生きていくために、どんな役割を果たし

ていくべきかを考えよう。

平成 年 月 日( )

将来の自分をイメージすることで、前向

きに取り組む態度を育成します。

自分が何かをしたことで誰かのために役に

立った経験や感謝された経験を思い出させ、自

分がしたいこと、できることを具体的に考えさ

せ記入させます。

書きにくい生徒には、「得意なこ

と」から導くよう働きかけます。

今までの生活を振り返り、自分が行っ

たことが誰かに喜んでもらえた経験を思

い出してみるといいかもしれませんね。

Page 57: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

53

■ 将来のために、今自分が、がんばれることを考えましょう

■ 今のあなたは「A」と「B」、どちらに賛成しますか? 自分の気持ちに一番近いものを○で

囲んでみましょう。

将来のことは高校に

入ってから考える

今から将来のこと

を考えている

自分で人生を切り拓

いて(ひらいて)い

きたい

人に言われるがま

まの人生でかまわ

ない

勉強するのは高校入

試のためだ

高校入試は通過

点。勉強するのは

その先の将来のた

めだ

一度決めた将来の夢

は何があっても変わ

らない

将来の夢はこれか

ら変わるかもしれ

ない

中学卒業後の進路が

思い通りにならなか

ったら、自分の夢を

あきらめる

中学卒業後の進路

が思い通りになら

なかったとして

も、努力を重ねて

夢に近づきたい

〔大人からのメッセージ〕

具体的に自分ががんばる取組を記入させます。 抽象的な表現ではなく、できることを一つ一つ書き込むよ

う指導します。

将来の自分の姿の記入内容に励ましをする記

述をします。

Aに賛成

Bに賛成

どちらかと

いえば

Bに賛成

どちらかと

いえば

Aに賛成 A B

Page 58: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

54

キャリアノートモデル 中学1年生

■ 家族の大切さを感じた出来事を書こう

支えられていること、助けられていること、感謝していることなど

■ 友達や仲間の大切さを感じた出来事を書こう

支えられていること、助けられていること、感謝していることなど

■ 校外学習など、人とのつながりがあった体験で、感じたことを書こう

人とのつながりを考えよう

私たちは、たくさんの人と支え合って生活をしています。

人とのつながりについて感じたことを記録しましょう。

平成 年 月 日( )

家族とのつながりを見つめ、自分のよいところを

生かしながら自分の役割を果たせるよう指導しま

す。

普段の生活の中で、うれしかったな、あ

りがたいなと感じたことを記入させます。

体験活動を通じて感動したことや 体験中に感じたことを、具体的に記

入させます。 体験したことを振り返る機会とし

ます

Page 59: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

55

■ 学級や学校でがんばった(役に立った)と感じた出来事を書こう

■ 家族や地域の人たちに対して、がんばった(役に立った)と感じた出来事を書こう

■ 人とのつながりが将来、どのように役立つのかを考えて書こう

■ 自分の地域で、好きな場所・人・ものを書こう

〔大人からのメッセージ〕

ふるさと意識とは、

自分が生まれ、育ち、

住んでいる所をふる

さととして大切に思

う気持ちです。

それぞれの場面で、具体的にがんばった

と感じた出来事を記入させます。

将来の自分の姿を具体的にイメー

ジさせて、つながりについて大切に

思うことを記入させます。

様々な活動を通して、たくさんの

人とつながっていることが意識でき

るよう所見を記述します。

Page 60: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

56

キャリアノートモデル 中学1年生

■ 先輩から聞いた話などから、トライやる・ウィークで興味をもったことを書こう

■ 将来の夢や希望から、トライやる・ウィークでどんな内容の活動をしたいのかを書こう

■ なぜそう思ったのかを書こう

■ トライやる・ウィークでどんなことを学びたい(知りたい)のかを書こう

■ 右の活動場所を参考にトライしてみたい体験を書こう

第1希望

第2希望

第3希望

「トライやる・ウィーク」に向けて

地域に学ぶ「トライやる・ウィーク」での体験をする前に、

社会体験について考えよう。

平成 年 月 日( )

先輩の報告会などから興味を持っ

た内容を記入させます。

活動場所を決めるのではなく、どの

ような活動をしたいのか、そう思った

理由を記入させます。

誰に、また何に対してか、学びたい

ことや知りたいことを具体的に記入

させます。

具体的な事業所の名前ではなく、自分がした

い活動ができる職種等を記入させます。

Page 61: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

57

★ 活動場所について

活動分野名 活動場所等 活動分野名 活動場所等

農林水産体験

活動

農業、酪農、漁業、林業

文化・芸術創作活

絵画、音楽、着付け、

陶芸等

職場体験活動 ※専門的技術関係

製造業、スポーツ体育

施設、病院、自動車関係、

理容・美容、建築、郵便

局、ガス・電気・水道、

水族館・動物園、銀行、

クリーニング等

地域・郷土芸能活

郷土芸能、文化遺産発

掘等

※学校園関係

幼稚園・保育園、小学

校、高校、大学等

福祉体験活動 社会福祉施設等

※接客サービス関係

販売店、飲食店、旅館・

ホテル、映画館・劇場等

ボランティア活

手話教室、地域クリー

ン作戦、まちづくり等

※運輸・輸送関係

バス、電車、運輸・運

送、ガソリンスタンド等

国際理解教育に

関する活動

外国人との交流、異文

化交流等

※公共施設関係

公民館・児童館、消防

署、役所、図書館、美術

館、博物館、警察署、自

衛隊駐屯地、税関・税務

署、防災施設等

科学技術に関す

る活動

科学技術に関する研

究、科学館、先端科学

技術等

環境教育に関す

る活動

水質調査、大気汚染調

査、資源問題等

〔大人からのメッセージ〕

トライやる・ウィークは、兵庫県が平成

10 年度から実施している事業です。将来の

自分の生き方を考えるよい機会となります。

仕事の厳しさや人の役に立つことの大切さな

ど、トライやる・ウィークで何を学ばせたいのか

をメッセージとして記述します。

Page 62: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

58

キャリアノートモデル 中学1年生

■ 小学校のころと比べて、中学生になって成長したことを書こう

■ 中学校1年生で、心に残ったこと、感動したことを書こう

(ボランティア活動、わくわくオーケストラ、校外学習など)

■ 学習の中で、うまくいかなかったことや、思った通りにならなかったことを書こう

■ 上で書いたことに対して、どのように行動すればよいか書こう

自分の行動を将来に生かしていこう

1年間をふりかえって、今自分が考えていることを書きま

しょう。

平成 年 月 日( )

学習の中で課題と感じていることを記入させます。

自分の行動が出来る範囲で前向きに取り組めることを

具体的に記入させます。

1 年を振り返り、協力してがんばったことや、やり

きれたこと、感動したことなど、具体的な場面を思

い起こさせながら記入させます。

1 年を振り返り、自分のよさを記録します。 具体的な場面について記入させます。

Page 63: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

59

■ 生活の中で、うまくいかなかったことや、思った通りにならなかったことを書こう

■ 上で書いたことに対して、どのように行動すればよいか書こう

■ これからの生活の中で自分自身の成長のために続けて取り組んでいきたいことを書こう

■ 中学校2年生でどんなことに挑戦していきたいのか、決意を書こう

■ そのために、新たに身に付けていきたいことを書こう

〔大人からのメッセージ〕

生活の中(身近な出来事)で課題と感じているこ

とを記入させます。

他者とのかかわりを振り返り、成長のきっかけと

なったことを記入させます。

振り返ったことをもとに、よりよい 2 年生になる

ために、具体的に取り組みたいことを記入させます。

2年生での「なりたい自分」をイメージさせて、

前向きな思いを記入させます。

2年生に向かってがんばっていけるよう生徒のがん

ばりを具体的に取り上げ、ほめる所見を記述します。

自分の行動が出来る範囲で前向きに取り組めることを

具体的に記入させます。

Page 64: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

60

キャリアノートモデル 中学2年生

■ あなたは30才です。あなたの家族や職場の仲間・上司になったつもりで、あなたへの感謝

やねぎらい(※)のメッセージを書きましょう。日頃がんばっている30才のあなたに対して、

誰がどんな言葉をかいてくれるでしょうか。その人になったつもりで、出来るだけたくさん

書こう。 (※ねぎらい=相手の労苦をいたわること)

■ そんな30才のあなたがしていることとは何でしょう。30才の自分を想像して、具体的な

職業の名前や仕事の内容などを書こう

■ 上に書いた職業や仕事に興味を持った理由やきっかけは何ですか

■ 30才のあなたは、どんな「将来の夢」をもっているのでしょうか

将来の自分を見つめよう

2年生の自分を見つめ、将来自分が、「なりたい」姿につい

て考え、目標を決めよう。

平成 年 月 日( )

このメッセージを書いてくれているのはどんな人ですか。= 【メッセージ】

将来の自分をイメージすることで、前向

きに取り組む態度を育成します。

書きにくい生徒には、「得意なこ

と」から導くよう働きかけます。

大人になった自分を思い浮かべて、どん

なことをしているのか考えてみよう。

Page 65: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

61

■ 将来のために、今自分が、がんばれることを考えましょう

■ 今のあなたは「A」と「B」、どちらに賛成しますか? 自分の気持ちに一番近いものを○で

囲んでみましょう。

将来のことは高校に

入ってから考える

今から将来のこと

を考えている

自分で人生を切り拓

いて(ひらいて)い

きたい

人に言われるがま

まの人生でかまわ

ない

勉強するのは高校入

試のためだ

高校入試は通過

点。勉強するのは

その先の将来のた

めだ

一度決めた将来の夢

は何があっても変わ

らない

将来の夢はこれか

ら変わるかもしれ

ない

中学卒業後の進路が

思い通りにならなか

ったら、自分の夢を

あきらめる

中学卒業後の進路

が思い通りになら

なかったとして

も、努力を重ねて

夢に近づきたい

〔大人からのメッセージ〕

具体的に自分ががんばる取組を記入させます。 抽象的な表現ではなく、できることを一つ一つ書き込むよ

う指導します。

将来の自分の姿の記入内容に励ましをする記

述をします。

Aに賛成

Bに賛成

どちらかと

いえば

Bに賛成

どちらかと

いえば

Aに賛成 A B

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62

キャリアノートモデル 中学2年生

■ トライやる・ウィークでの活動を振り返ろう

■ トライやる・ウィークで学びたかった(知りたかった)ことを書こう

■ 実際に社会体験を行って、感じたことや学んだことを書こう

■ 体験を通して、自分自身のことで新しく発見したり気付いたりしたことを書こう

「トライやる・ウィーク」を終えて

トライやる・ウィークの体験を終えて、思ったことや気付

いたことを書き込みましょう。

平成 年 月 日( )

トライやる・ウィークで経験した活動場所は、

トライやる・ウィークを行う前の学

びたかったことを記入させます。

社会体験を思い出し、体験前に自分

が学びたかったことと比べて、感じた

ことや学んだことを記入させます。

体験により、自分自身のことで新た

に発見した一面などを記入させます。

Page 67: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

63

■ トライやる・ウィークに取り組んで自己評価をしよう

評 価 項 目 ←当てはまる

当てはまらない→

自分から進んで体験できたか 4 3 2 1

指導ボランティアの人をはじめ、地域の

人々との交流がもてたか 4 3 2 1

班の仲間との協力はできたか 4 3 2 1

目標をもって取り組めたか 4 3 2 1

目標を達成するための努力ができたか 4 3 2 1

目標は達成できたか 4 3 2 1

保護者との会話は十分できたか 4 3 2 1

自分の考えや行動に影響があったか 4 3 2 1

将来の生き方の参考になったか 4 3 2 1

■ 今後の生活に生かそうと思うことや大切にしていきたいことを書こう

〔大人からのメッセージ〕

将来の自分の生き方につ

ながる経験ができたかな?

自分の進路や生き方について考え、

今後の生活でしようと思うことを具

体的に記入させます。

Page 68: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

64

キャリアノートモデル 中学2年生

■ あなたが将来つきたい職業を書こう

■ その職業につきたい理由を書こう

■ トライやる・ウィークの体験を通して、働くということについて感じたことを書こう

■ トライやる・ウィークの体験で、頑張ったことや新しく気付いたことを書こう

働くことについて考えよう

自分が将来なりたい姿を考えながら、働くことについて考

えよう。

平成 年 月 日( )

トライやる・ウィークで経験した活動場所は、

職業調べなどを思い出し、将来自分がしたいこと

を記入させます。

なぜそう思うのかを具体的に記入させます。

トライやる・ウィークの体験を思

い出し、働く人を実際に見て感じた

ことを具体的に記入させます。

社会体験で、自分の役割や人との

つながりについて、感じたことを具

体的に記入させます。

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65

■ 次の「職業興味の6領域」を参考にしながら、自分の興味や関心に近いものを選んで順位を

付けてみよう

(上の①から⑥の中から、自分の興味や関心に近いものを3つ選んで書こう)

第1位 第2位 第3位

(選んだ理由を書こう)

■ 自分は何のために働くのか、考えて書こう

■ 友達と働くことについて話をして、感じたことを書こう

〔大人からのメッセージ〕

〔職業興味の6領域〕(職業レディネス・テスト「職業興味の 6領域」の領域名と内容による)

①現実的興味領域

機械や物体を対象とする具体的で実際的な仕事をしたい

②研究的興味領域

調査や研究のような研究的・探究的な仕事をしたい

③芸術的興味領域

音楽、芸術、文学等を対象とするような仕事をしたい

④社会的興味領域

人と接したり、人に奉仕したりする仕事をしたい

⑤企業的興味領域

企画・立案したり、組織の運営や経営等の仕事をしたい

⑥慣習的興味領域

定まった方式や規則、習慣を重視したり、それに従って行うような仕事をしたい

社会体験で学んだことを思い出

し、働くことについて感じたことを

具体的に記入させます。

友達と交流したことを通じて、働

くことについて感じたことを記入さ

せます。

社会への参画を促すよう、肯定的

な所見を記述します。

家のお手伝いも

働くことだよね。

Page 70: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

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キャリアノートモデル 中学2年生

■ 家族の大切さを感じた出来事を書こう

支えられていること、助けられていること、感謝していることなど

■ 友達や仲間の大切さを感じた出来事を書こう

支えられていること、助けられていること、感謝していることなど

■ トライやる・ウィークで関わった人とのつながりについて感じたことを書こう

人とのつながりを考えよう

たくさんの人と関わり合って生活していると感じたことを

記録しましょう。

平成 年 月 日( )

家族とのつながりを見つめ、自分のよいところを

生かしながら自分の役割を考え記入させます。

普段の生活の中で、支えられていること

や助けられたことを意識したことを記入さ

せます。

社会体験を実際に行って、自分の

役割や人とのつながりについて、感

じたことを具体的に記入させます。 働く人の実際に姿を見て社会の現

実を迫らせる。

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■ 学級や学校でがんばった(役に立った)と感じた出来事を書こう

■ 家族や地域の人たちのためにがんばった(役に立った)と感じた出来事を書こう

■ 人とのつながりが将来、どのように役立つのか考えて書こう

■ 地域の中で、自慢できるものを書こう

〔大人からのメッセージ〕

トライやる・ウ

ィークでの活動を

思い出し、地域自

慢を書こう。

それぞれの場面で、具体的にがんばった

と感じた出来事を記入させます。

将来の自分の姿を具体的にイメー

ジさせて、つながりについて大切な

ことを記入させます。

様々な活動を通して、たくさんの

人とつながっていることが意識でき

るよう所見を記述します。

Page 72: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

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キャリアノートモデル 中学2年生

■ 自分の特色(性格・得意分野など)を書こう

■ 将来、なりたい自分について書こう

■ 中学校卒業後、「進学すること」を希望しますか。それとも、「就職すること」を希望します

か。どちらかを選び、その理由(大切に思うこと)を書こう

その理由(3つまで)を書こう

進路について考えてみよう

進路を選択するにあたり、現在の自分の進路に対する考え

方をまとめよう。

平成 年 月 日( )

わたしは、中学校卒業後、(進学すること ・ 就職すること)を希望します ※どちらかを○で囲みましょう

改めて、自分自身を客観的に見

つめ、特色を記入させます。 「なりたい自分」は誰のために、

どんなことをしたいのかを考え、

記入させます。

卒業後、自分が何をしたいのかを考え、

その上で進学するか、就職するかを考え、

その理由を記入させます。 迷っている場合もその内容を記入させま

す。

Page 73: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

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★これからの進路

※高等学校卒業程度認定試験

■ 今後の自分について書こう

大切にしたいこと

努力したいこと

〔大人からのメッセージ〕

自分の夢の実現のために

今、何をすべきかを考える

ことが、未来の自分への第

一歩です。

高等専門学校(高専)

全日制高校

定時制・通信制高校

高等専修学校 ※

訓練校・各種学校 ※

大 学

短 大

専門学校 各種学校

大学院

就 職

自分の進路を考え、今何を

すべきなのかを考え、大切に

したいこと、努力したいこと

を記入させます。

考えが行動とつながるよう

肯定的な所見を記述します。

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キャリアノートモデル 中学2年生

■ 中学校2年生になって、成長したことを書こう

■ 中学校2年生で、心に残ったこと、感動したことを書こう

■ 学習の中で、うまくいかなかったことや、思った通りにならなかったことを書こう

■ 上で書いたことに対して、どのように行動すればよいか書こう

自分の行動を将来に生かしていこう

1年間をふりかえって、今自分が考えていることを書きま

しょう。

平成 年 月 日( )

学習の中で課題と感じていることを記入させます。

自分の行動が出来る範囲で前向きに取り組めることを

具体的に記入させます。

1 年を振り返り、協力してがんばったことや、やり

きれたこと、感動したことなど、具体的な場面を思

い起こさせながら記入させます。

1 年を振り返り、自分のよさを記録します。 具体的な場面について記入させます。

Page 75: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

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■ 生活の中で、うまくいかなかったことや、思った通りにならなかったことを書こう

■ 上で書いたことに対して、どのように行動すればよいか書こう

■ これからの生活の中で自分自身の成長のために続けて取り組んでいきたいことを書こう

■ 中学3年生でどんなことに挑戦していきたいのか、決意を書こう

■ そのために、新たに身に付けていきたいことを書こう

〔大人からのメッセージ〕

他者とのかかわりを振り返り、成長のきっかけと

なったことを記入させます。

3年生での「なりたい自分」をイメージさせ、前

向きな思いを記入させます。

振り返ったことをもとに、よりよい3年生になる

ために、具体的に取り組みたいことを記入させます。

3年生に向かって頑張っていけるよう生徒のがんば

りを具体的に取り上げほめる所見を記述します。

生活の中(身近な出来事)で課題と感じているこ

とを記入させます。

自分の行動が出来る範囲で前向きに取り組めることを

具体的に記入させます。

Page 76: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

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キャリアノートモデル 中学3年生

■ あなたは30才です。ある日、ラジオ番組の街頭インタビューをしているレポーターからマ

イクを向けられました。そのレポーターは、「あなたが日頃大事だと思っていること、生き

ていく上で大切にしていることを教えてください。」と言っています。30才のあなたは、

何と答えるでしょうか。マイクに向かって話しているつもりで書こう。

■ そんな30才のあなたがしていることとは何でしょう。30才の自分を想像して、具体的な

職業の名前や仕事の内容などを書こう

■ 上に書いた職業や仕事に興味を持った理由やきっかけは何ですか

■ 30才のあなたは、どんな「将来の夢」をもっているのでしょうか

将来の自分を見つめよう

3年生の自分を見つめ、「なりたい」自分について考え、目

標を決めよう。

平成 年 月 日( )

将来の自分をイメージすることで、前向

きに取り組む態度を育成します。

書きにくい生徒には、「得意なこ

と」から導くよう働きかけます。

自分が何に興味があるのかを

知ることが、未来の自分への第一

歩です。

Page 77: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

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■ 将来のために、今自分が、がんばれることを考えましょう

■ 今のあなたは「A」と「B」、どちらに賛成しますか? 自分の気持ちに一番近いものを○で

囲んでみましょう。

将来のことは高校に

入ってから考える

今から将来のこと

を考えている

自分で人生を切り拓

いて(ひらいて)い

きたい

人に言われるがま

まの人生でかまわ

ない

勉強するのは高校入

試のためだ

高校入試は通過

点。勉強するのは

その先の将来のた

めだ

一度決めた将来の夢

は何があっても変わ

らない

将来の夢はこれか

ら変わるかもしれ

ない

中学卒業後の進路が

思い通りにならなか

ったら、自分の夢を

あきらめる

中学卒業後の進路

が思い通りになら

なかったとして

も、努力を重ねて

夢に近づきたい

〔大人からのメッセージ〕

具体的に自分ががんばる取組を記入させます。 抽象的な表現ではなく、できることを一つ一つ書き込むよ

う指導します。

Aに賛成

Bに賛成

どちらかと

いえば

Bに賛成

どちらかと

いえば

Aに賛成 A B

なりたい自分に向けて行動がつながるよう肯定的な所

見を記述します。 1年生、2年生時に記入した内容と3年生時の内容を見

比べることで、生徒が自己理解を深めることができるとと

もに、指導者は、生徒へ理解を深めることができます。教

育相談等での指導にも生かすことができます。

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キャリアノートモデル 中学3年生

■ 進路を選ぶとき、どんな点を重視し、何をしたい(学びたい)のかを書こう

■ 希望する進路(オープンハイスクールの活動先)について調べよう

項 目 第一希望 第二希望

学校(会社)名

所在地

通学(通勤)方法

通学(通勤)距離

学習(仕事)の内

教育目標(校風)・

社風等

給料・休暇等の条

資格・取得方法

その他

希望する進路先を調べよう

自分の希望する進路を体験入学、オープンハイスクール、

事業所訪問、友達との情報交換などを通して調べてみよう。

平成 年 月 日( )

進路選択に向け、どのように考えて

いるのかを明確にします。

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■ 調べたことをもとに感じたことを書こう

■ 友達や家族と意見交換をして感じたことを書こう

■ 今思っている進学先(就職先)を書こう

第1希望

第2希望

第3希望

〔大人からのメッセージ〕

社会の変化等に関心をも

って、将来の自分について

考えよう。

進路選択に向け、どのように考えているのかを

明確にします。 教育相談等、キャリアノートの記述内容を参考

に活用するとより効果があります。

意見交換を通じて、自分の考えを深

められるよう支援します。

次のステップへつながるよう肯定的

な所見を記述します。

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キャリアノートモデル 中学3年生

■ 家族と話したことで、心に残っていることを書こう

■ 友達や仲間と話したことで、心に残っていることを書こう

■ 地域の人たちとかかわった出来事で感じたことを書こう

その出来事は何?

人とのつながりを考えよう

たくさんの人とつながって生活をしていると感じたことを

記録しましょう。

平成 年 月 日( )

家族とのつながりを見つめ、自分のよいところを

生かしながら自分の役割を考え記入させます。

普段の生活の中で、支えられていること

や助けられたことを意識したことを記入さ

せます。

トライやる・アクションや、地域

でのボランティア活動等、地域の人

とのかかわりの中で感じたことを具

体的に記入させます。

Page 81: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

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■ ボランティア活動等自分で体験したことの中で、学んだことを書こう

■ 家族や地域の人たちのためにがんばった(役に立った)と感じた出来事を書こう

■ 人とのつながりが将来、どのように役立つのかを考えて書こう

■ これから、どのように人とつながっていこうと思っているかを書こう

〔大人からのメッセージ〕

それぞれの場面で、具体的にがんばった

と感じた出来事を記入させます。

将来の自分の姿を具体的にイメー

ジさせて、つながりについて大切に

思うことを記入させます。

自分が人とどのようにつながろうとするの

か、具体の姿をイメージさせるとともにその

理由も記入させます。

たくさんの人のつながりが自分を

支えていることについて具体的な例

を取り上げて所見を記述します。

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キャリアノートモデル 中学3年生

■ 中学2年生のころと比べて、成長したことを書こう

■ 中学3年生で、心に残ったこと、感動したことを書こう

■ 学習の中で、うまくいかなかったことや、思った通りにならなかったことを書こう

■ 上で書いたことに対して、どのように行動すればよいか書こう

自分の将来を創りだそう

1年間をふりかえって、今自分が考えていることを書きま

しょう。

平成 年 月 日( )

学習の中で課題と感じていることを記入させます。

自分の行動が出来る範囲で前向きに取り組めることを

具体的に記入させます。

1 年を振り返り、協力してがんばったことや、やり

きれたこと、感動したことなど、具体的な場面を思

い起こさせながら記入させます。

1 年を振り返り、自分のよさを記録します。 具体的な場面について記入させます。

Page 83: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

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■ 生活の中で、うまくいかなかったことや、思った通りにならなかったことを書こう

■ 上で書いたことに対して、どのように行動すればよいか書こう

■ これからどんなことに挑戦していきたいのか、決意を書こう

■ 将来、どんな自分になりたいですか?卒業後の自分について書こう

〔大切にしたいこと〕

〔努力したいこと〕

〔大人からの励ましのメッセージ〕

自分自身が輝くため

には、何が必要なのだ

ろう。出会った人を参

考に考えよう。

将来の「なりたい自分」を明確にして、どんなこ

とをするのか、前向きな思いを記入させます。

中学校3年間の自分を振り返り、将来なりたい自

分を考え、そのために大切にしたいことや努力した

いことを具体的に記入させます。

夢や目標に向かっていけるような視点

で、励ましのメッセージを記述します。

生活の中(身近な出来事)で課題と感じているこ

とを記入させます。

自分の行動が出来る範囲で前向きに取り組めることを

具体的に記入させます。

Page 84: キャリア教育の推進gimu-bo/career/pdf/career-sidou.pdf2 キャリア教育の定義 キャリア教育とは、子どもたちが、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の

■ 近年の教育改革

平成 18 年 2 月

教育基本法改正

平成 19 年 6 月

学校教育法改正

平成 20 年 1 月

中央教育審議会「答申」

平成 20 年7月

教育振興基本計画

平成 23 年 1 月

中央教育審議会「答申」

平成 25 年 6 月第 2 期

教育振興基本計画

(教育の目標)

第2条二 個人の価値を尊重して、その能力を伸ばし、創造性を培い、自主及び

自律の精神を養うとともに、職業及び生活との関連を重視し、勤労を重んずる態

度を養うこと。

キャリア教育の推進~自立して未来に挑戦する ひょうごっ子~〔教師用指導資料〕

監 修:藤田 晃之(筑波大学教授 前文部科学省初等中等教育局児童生徒課教科調査官)

発 行:兵庫県教育委員会事務局義務教育課 平成 27年 3月

連絡先:〒650-8567 神戸市中央区下山手通 5丁目 10番 1号 078(341)7711(代表)

■ 育成すべき資質・能力を育む観点からの学習評価の充実

(初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について(諮問)H26.11.20 抜粋)

平成 26 年 11 月

教育課程の基準等の在

り方(諮問)

新しい時代に必要となる資質・能力の育成に向けた取組は、ある事柄に関す

る知識の伝達だけに偏らず、学ぶことと社会とのつながりをより意識した教育

を行い、子供たちがそうした教育のプロセスを通じて、基礎的な知識・技能を

習得するとともに、実社会や実生活の中でそれらを活用しながら、自ら課題を

発見し、その解決に向けて主体的・協働的に探求し、学びの成果等を表現し、

更に実践生かしていけるようにすることが重要である。

第 21 条

一 学校内外における社会的活動を促進し、自主、自律及び協同の精神、規範意

識、公正な判断力並びに公共の精神に基づき主体的に社会の形成に参画し、その

発展に寄与する態度を養うこと。

十 職業についての基礎的な知識と技能、勤労を重んずる態度及び個性に応じて

将来の進路を選択する能力を養うこと。

将来子ども達が直面するであろう様々な課題に柔軟かつたくましく対応し、社

会人・職業人として自立していくためには、子どもたち一人一人の勤労観・職業

観を育てるキャリア教育を充実する必要がある。(中略)

今後更に、子どもたちの発達の段階に応じて学校の教育活動全体を通した組織

的・系統的なキャリア教育の充実に取り組む必要がある。

第3章

子どもたちの勤労観や社会性を養い、将来の職業や生き方についての自覚に資

するよう、経済団体、PTA、NPO などの協力を得て、関係府省の連携により、

小学校段階からのキャリア教育を推進する。

第 6 章

一人の人間の成長を考えた場合、小学校から中学校、中学校から高等学校等の

学校間の移行には連続性があり、このような発達の段階に応じた体系的なキャリ

ア教育の充実を図るためには、学校種間の円滑な連携・接続を図ることが重要で

ある。

教育基本法第 13 条においては、「学校、家庭及び地域住民その他の関係者は、

教育におけるそれぞれの役割と責任を自覚するとともに、相互の連携及び協力に

努めるものとする」と定めるとともに、教育振興基本計画においては、基本的考

え方の一つとして、「横」の連携、すなわち、教育に対する社会全体の連携の強

化を挙げている。

新しい時代に必要となる資質・能力の育成

◇自立した人間として、他者と協働しながら創造的に生きていくために必要な資質・能力

◇我が国の子供たちにとって今後重要と考えられる、何事にも主体的に取り組もうとする意欲や、多様性を尊重

する態度、他者と協働するためのリーダーシップやチームワーク、コミュニケーション能力、豊かな感性や優し

さ、思いやり等 何ができるようになるか

何を学ぶか

育成すべき資質・能力を踏まえた

教科・科目等の新設や目標・内容の見直し

◇英語教育の充実

◇高等学校教育の改善

育成すべき資質・能力を育むための課題の発見・解決に向けた

主体的・協働的な学び(「アクティブ・ラーニング」)

◇ある事柄をしっているのみならず、実社会や実生活の中で知

識・技能を活用しながら、自ら課題を発見し、主体的・協働的に

探求し、成果等を表現していけるよう学びの質や深まりを重視。

どのように学ぶか