オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日...

100
1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 オムロンの企業価値向上の取り組みについて 経済産業省主催 持続的な価値創造に向けた投資のあり方検討会 (無形資産・ESG投資検討会) ご参考資料 資料6

Upload: others

Post on 22-Feb-2020

0 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

1

2016年9月26日オムロン株式会社

執行役員常務 安藤 聡

オムロンの企業価値向上の取り組みについて

経済産業省主催持続的な価値創造に向けた投資のあり方検討会(無形資産・ESG投資検討会)ご参考資料

資料6

Page 2: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●2

目次

0.はじめにオムロンの本源的な企業価値について

1.オムロンのDNA2.会社概要3.オムロンの中長期経営戦略(1)中長期経営目標(2)中長期経営目標に向けた戦略(ESGの観点)(3)中長期経営目標に向けた戦略(運営の観点)

4.株主還元5.IR活動(エンゲージメント)6.「統合レポート」の概要

<参考>外部調査機関からの評価など

Page 3: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●3

会社データ

創業 1933年(昭和8年)5月10日

本社 京都市下京区塩小路通堀川東入

発行済株式総数 213,958千株*

上場市場 東証1部(証券コード 6645)

子会社数 連結子会社167社、持分法適用関連会社16社

連結従業員数 連結37,709人、国内11,572/海外26,137人*

連結売上高 8,336億円(2016年3月期連結)(うち、海外売上高構成比60.3%)

時価総額 約7,745億円(2016年9月20日現在、株価3,620円)

単元株 100株*2016年3月末時点

Page 4: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●4

事業内容と売上構成 会社概要

太陽光発電用パワーコンディショナ、液晶用バックライトなど

事業部門別構成比

(2015年度)

制御機器事業工場自動化により、世界のものづくり革新をリードするオムロンの主力事業(センサ、コントロール機器など)

電子部品事業家電、通信機器などの高性能化に貢献(リレー、スイッチなど)

安全で、人と環境にやさしいクルマを目指し、カーエレクトロニクスの新たな領域にチャレンジ(電動パワーステアリングコントローラなど)

社会システム事業

ヘルスケア事業

本社直轄(その他)事業

社会インフラのための多彩なシステムで、快適で安全な社会生活に貢献(自動改札機・券売機など)

世界中の人々の健康をサポート(電子血圧計、体温計など)

本社他(消去調整含む)

車載事業

1%

40%

12%17%

9%

13%

8%

Page 5: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

オムロンの本源的な企業価値について

●5

企業価値向上の取り組み

特徴

長期視点で経営の舵取りを行い、事業価値・株主価値・ブランド価値をバランスよく高めるために、下記の事項を重視し、実践している。

1.確固とした経営理念に基づく経営

2.透明性・実効性の高いコーポレート・ガバナンス

3.事業部門制を前提としたマトリクス経営4.ROICをKPIにした事業ポートフォリオ運営5.10年の長期ビジョンと中期経営目標の開示(特にROIC, EPS, キャッシュフローの使途)

6.自発的な情報開示に基づくステークホルダーとの建設的な対話(「エンゲージメント」)

7.取締役・執行役員に対する報酬面での短期・中期業績連動インセンティブ付与

8.経営陣・社員一丸となった経営理念・事業戦略の共有

事業を通じてイノベーションを起し、世の中が必要とする商品やサービスをいち早く提供することによって社会的課題を解決し、グローバル社会の発展に貢献する。そして、企業として持続的な成長を達成する。

経営のモットー

「企業は社会の公器である」との基本的な考えのもと、企業理念を実践し、「オートメーション・安心・安全・環境・健康」という事業ドメインにおいて、「センシング&コントロール技術」を成長エンジンとして「社会が潜在的に抱えるニーズ」をいち早く捉え、「グローバルに、かつフェアな」事業運営を目指す。

経営のモットー・特徴ならびに企業価値向上の取り組み

Page 6: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

業績推移

●6

6,505

453(7.0%)

37.1%

売上

売上総利益率

営業利益(ROS)

8,473

866(10.2%)

39.3%

7,730

681(8.8%)

38.5%

2012 2013 2014ROICROE

8.6% 13.4%11.3%8.8% 13.5%11.6%

EPS(円) 137.2 283.9209.8

8,336

623(7.5%)

38.5%

(億円)

20159.7%10.1%219.0

8,200

630(7.7%)

39.3%

10%10%222.2

2016(見通し)

6,195

401(6.5%)

36.8%

20114.8%5.2%74.5

Page 7: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

0.0

50.0

100.0

150.0

200.0

250.0

300.0

350.0

400.0

2012/1/4 2012/6/4 2012/11/4 2013/4/4 2013/9/4 2014/2/4 2014/7/4 2014/12/4 2015/5/4 2015/10/4 2016/3/4 2016/8/4

オムロン JPX日経400 TOPIX

株価の推移(2012年~2016年9月20日)

●7

上場来高値(5,900円、2015/6/2)

* 2012/1/4の株価=100

Page 8: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

東証主催「企業価値向上表彰」大賞受賞

●8

<大賞受賞の理由>1.投資者視点を意識した経営目標を掲げて投資者との対話を深めている。2.経営目標の達成に向けてきめ細かな事業ポートフォリオの管理を実践している。3.企業価値向上に関する経営管理の仕組みを組織に深く落とし込んでいる。4.企業価値向上の取組みの成果が現れている。

Page 9: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

1.オムロンのDNA~企業理念と歴史~

●9

Page 10: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●10

社憲 オムロンのDNA

社憲 (1959年制定)

われわれの働きでわれわれの生活を向上しよりよい社会をつくりましょう

創業者 立石 一真

「最もよく

ひとを幸福にする

ひとが

最もよく幸福になる」

<創業者 立石一真の人生訓>

Page 11: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

企業理念 (2015年改定)

企業理念 オムロンのDNA

●11

Page 12: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

経営のスタンス オムロンのDNA

●12

Page 13: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

コア・コンピタンス オムロンのDNA

●13

Sensing & Controlは、情報を価値に変換するオムロンのコア技術。これにThink(人の知見)をプラスし、新たな価値を創造する。

Page 14: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

20分の1秒で正確に撮影できるタイマーを開発 タイマーの大成功が事業拡大のきっかけ

国内初のマイクロ・スイッチを開発 寿命が10万回という当時としては驚異的な高性能・長寿命のスイッチ

夢のスイッチとして世界初の無接点近接スイッチを開発

制御機器=オムロンとして更なる発展の起爆剤

京阪神急行電鉄北千里駅で、世界初の無人駅システムを実現

電子血圧計を発売 家庭での健康管理を実現し、予防医療に貢献

世界最速・高性能のコントローラ(2011年) 機械のさらなる高速・高性能を実現

●14

成長の歩み オムロンのDNA

80周年 2013

創業 1933

10周年 1943

20周年 1953

30周年 1963

40周年 1973

50周年 1983

60周年 1993

70周年 2003

Page 15: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

2.会社概要~社会的課題を解決する事業~

●15

Page 16: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●16

制御機器事業 会社概要

工場自動化用、産業機器用の制御システム・機器の製造および販売

Input Logic Output

Safetyセーフティコントローラ

画像センサ

コントローラインバータ

サーボモータ・サーボドライバ

非常停止スイッチ

ファイバーセンサ

セーフティライトカーテン

Robot

モーションコントローラ

ロボット

売上構成比

40%* 2015年度

制御機器国内市場シェア*

40%工場自動化により、世界のものづくり革新をリードするオムロンの主力事業

*出所:NECA (日本電気制御機器工業会)統計

Page 17: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●17

制御機器事業(実例) 会社概要

検査ラインで製品の品質管理に寄与

機械に組み込まれ、高速・高性能に寄与

Page 18: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●18

制御機器事業(実例) 会社概要

制御盤に組み込まれラインや工場の生産性向上に寄与

従業員の安全を守るとともに生産性向上に寄与

Page 19: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●19

電子部品事業 会社概要

家電、通信機器などの高性能化に貢献

家電、車載、モバイル、アミューズメント向け電子部品の製造および販売

リレー スイッチ

コネクタ

アミューズメント向け家電・車載製品向け

パチンコ玉検知センサ

パチンコ台開閉キー

売上構成比

12%* 2015年度

リレー世界市場シェア*

20%

*出所:当社調べ

Page 20: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●20

電子部品事業(実例) 会社概要

省エネ家電など、家電の高機能化に寄与

Page 21: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●21

車載事業 会社概要

自動車搭載用電子部品の製造および販売

EPS(電動パワーステアリングシステム)キーレスエントリーシステム パワーウィンドウスイッチ

エンジン始動システム環境対応車向け商品(DC-DCコンバータ)

売上構成比

17%* 2015年度

軽自動車向けボディ制御ユニット国内市場シェア*

50%安全で、人と環境にやさしいクルマを目指し、カーエレクトロニクスの新たな領域にチャレンジ

*出所:当社調べ

Page 22: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●22

車載事業(実例) 会社概要

電装化の推進により、車の環境負担低減に寄与

Page 23: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●23

社会システム事業 会社概要

安心・安全で快適な社会の実現に向けたソリューション&サービスの提供売上構成比

9%* 2015年度

駅務機器国内市場シェア*

45%社会インフラのための多彩なシステムで、快適で安全な社会生活に貢献

太陽光発電の施工、メンテナンスなど

道路交通管制システム

自動改札機 自動券売機

環境ソリューション鉄道ソリューション

道路ソリューション

*出所:当社調べ

Page 24: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●24

社会システム事業(実例) 会社概要

駅ホームの利用者の安全確保に寄与

路上の人々の安全確保に寄与

Page 25: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●25

ヘルスケア事業 会社概要

家庭および医療機関向け健康医療機器・サービスの提供

体重体組成計 体温計

ネブライザ

生体情報モニタ セントラルモニタ

手術室手術室 病棟病棟

検査室検査室

家庭用健康医療機器 病院用医療機器

血圧脈波検査装置

全自動血圧計

自動血圧計

活動量計

売上構成比

13%* 2015年度

家庭用電子血圧計世界市場シェア*

50%世界中の人々の健康をサポート

*出所:当社調べ

Page 26: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

ヘルスケア事業(実例) 会社概要

遠隔医療サポートを通じて、高齢者などのアクセシビリティ向上に寄与

看護業務の人的ミス防止や業務の効率化に寄与

●26

Page 27: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●27

本社直轄(その他)事業 会社概要

組込み用小型PCボード

環境事業

電子機器事業マイクロデバイス事業

バックライト事業

無停電電源装置(UPS)

ソーラーパワーコンディショナ スマートフォン用液晶バックライト

MEMS

売上構成比

8%* 2015年度

住宅向けパワコン

国内市場シェア*

40%新規事業として4つの事業を運営

*出所:当社調べ

Page 28: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●28

本社直轄(その他)事業(実例)

(ソーラーパワーコンディショナー)

太陽エネルギーの変換効率を高め環境負担低減に寄与

老朽化した公共施設の振動・転倒を素早く検知し、2次災害を未然に防止

(MEMS)

会社概要

Page 29: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

3.オムロンの中長期経営戦略(1)中長期経営目標

~長期ビジョンと戦略ごとの強化ポイント~

●29

Page 30: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●30

長期ビジョンとSINIC理論 中長期経営目標

SINIC理論を経営の「羅針盤」として活用し、10年の長期ビジョンを設定

1876 1945 1975 2005 2025

工業社会

最適化社会

自律社会機械化

社会自動化社会

情報化社会

Sensing & Control 技術

生産性・効率の追求生産者の視点モノの世代

生きがい・働きがい生活者の視点心の世代

第2次産業革命 コンピューターによる

オートメーション

ネットワークによる情報の共有

個に合わせた情報と

機能の選択

社会からの制約なく

個人が自律的に行動

技術

社会科学

進歩志向的意欲

種(Seed)

刺激(Impetus)

革新(Innovation)

必要性(Need)

<未来を描くSINIC理論>

SINIC: Seed-Innovation to Need-Impetus Cyclic Evolution

Page 31: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●31

長期ビジョンとゴール 中長期経営目標

感じる。考える。制御する。人と地球の明日のために。Sense, Think, and Control - For a brighter future for People & the Earth.

定性的ゴール 質量兼備の地球価値創造企業

定量的ゴール 売上高:1兆円以上 営業利益率:15%

<ビジョン>

<ゴール>

第3回目の 「Value Generation2020」を発表(11年7月13日)(第1回目:Golden ‘90s、第2回目:Grand Design 2010)

Page 32: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●32

長期ビジョンと中期経営目標 中長期経営目標

10年間の持続的成長を確実にするべく中期経営目標を設定・開示

定性ゴール

定量ゴール

質量兼備の地球価値創造企業

売上高 : 1兆円以上営業利益率 : 15%

<長期ビジョン> <中期経営目標>Value Generation 20202011年度~2020年度2011年7月発表

EARTH-1 STAGE2014年度~2016年度

方針

目標

“自走的”な成長構造の確立

*1 2014年4月発表*2 2016年4月発表

当初目標*1 FY2016計画*2

売上高: 9000億円以上 8200億円売上総利益率: 40%以上 39.3%営業利益率: 10%以上 7.7%ROIC: 13%前後 10%ROE: 13%前後 10%EPS: 290円前後 222.2円

Page 33: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●33

戦略ごとの強化ポイントと目標 中長期経営目標

超グローバル戦略

既存事業戦略 制御機器・電子部品事業最強化の継続

大アジア(中国+アジア)での飛躍的な成長のための基盤構築

最適化新規事業戦略

環境に加えて、産業・社会・生活での新規事業の創出 900億円

3,200億円

4,400億円

494億円

2,860億円

4,396億円

2016年度(目標)

2015年度(実績)

重点戦略 強化ポイント

Page 34: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●34

3.オムロンの中長期経営戦略(2)中長期経営目標に向けた戦略

~ESGの観点から~

Page 35: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●35

ESG重点課題 中長期経営目標に向けた戦略(ESGの観点)

※統合レポート2016、P.59

社会

環境

コーポレート・ガバナンス

ダイバーシティ

●次世代経営者育成重要経営指標:海外の重要ポジションに占める外国人比率

(FY11:31% ⇒ FY15:46%)●女性の活躍推進重要経営指標:女性管理職比率(グループ国内)

(FY11末:1.4% ⇒ FY15末:2.3% ⇒ FY18末:5.0%)

ECOものづくり

●地球環境に貢献する商品・サービスの提供重要経営指標:環境貢献量目標 環境貢献量>グローバル生産拠点のCO2排出量

(6年連続で上回り、目標達成)●地球温暖化防止重要経営指標:グローバル売上高CO2生産性目標:2020年度に2010年度比で30%向上(グループ国内)

●経営の透明性、公正性を高める制度の強化(取締役会のダイバーシティ・報酬制度)

ESG EARTH STAGE重点取り組み

リスクマネジメント ●グループの「重要リスク」対策の推進

ガバナンス

重点課題

Page 36: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●36

社会(ダイバーシティ) 中長期経営目標に向けた戦略(ESGの観点)

「グローバル人財登用」の考え方「人間性の尊重」

ダイバーシティ

グローバル人財登用

各エリア・国において、スピーディーに適切な経営判断をし、組織や人を率いるのに最もふさわしいのは、それぞれのエリア・国の人財である。

Page 37: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●37

社会(ダイバーシティ実例) 中長期経営目標に向けた戦略(ESGの観点)

海外の重要ポジションに占める外国人比率を31%(FY11)から46%(FY15)へ引き上げ

<グローバルコアポジションに占める外国人比率>

※統合レポート2016、P.30

Page 38: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●38

環境(ECOものづくり) 中長期経営目標に向けた戦略(ESGの観点)

「持続可能な社会」とは「低炭素社会」、「循環型社会」、「自然共生社会」が実現されている社会です。オムロンは事業を通じて持続可能な社会の実現に貢献します。

「持続可能な社会」の実現

グリーンオムロン2020

ECOものづくり

「グリーンオムロン2020」の考え方(2015年改定)

Page 39: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●39

環境 中長期経営目標に向けた戦略(ESGの観点)

オムロングループは、事業を通じて持続可能な社会の実現に貢献

<新環境方針>

1.地球環境に貢献する商品・サービスの提供事業を通じた地球環境への貢献

2.地球環温暖化防止バリューチェーン全体での温室効果ガス排出量改善

3.資源の有効活用ものづくりに必要なあらゆる資源の有効活用

4.自然との共生水・大気・土壌の汚染予防と保全

5.環境マネジメントの推進環境活動の継続的な改善と法令順守

Page 40: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●40

環境 中長期経営目標に向けた戦略(ESGの観点)

具体的な環境目標を設定し、持続可能な社会の実現を目指す

Page 41: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●41

環境(ECOものづくり実例) 中長期経営目標に向けた戦略(ESGの観点)

ECOものづくりで持続可能な社会の実現に貢献するとともに、技術開放を通じて社会の更なる発展に寄与

オムロンは太陽光発電のさらなる普及を目指して、AICOT*技術を標準化し、規格策定に際して特許を開放しています。(2012年度新エネ大賞経済産業大臣賞受賞)

*AICOT:単独運転に高速検出方式を採用することで、相互干渉の危険を排除する技術。パワーコンディショナーが相互干渉によって単独で運転してしまう危険に対し、技術的な面から社会課題を解決。

(AICOT技術搭載)

Page 42: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●42

コーポレートガバナンス(沿革) 中長期経営目標に向けた戦略(ESGの観点)

社外取締役を01年から導入、現在の取締役8名の内、3名が社外取締役

Page 43: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●43

「オムロン コーポレート・ガバナンス ポリシー」制定の背景と概要

「企業理念」の改訂・「経営のスタンス」の定義に伴い、これまでのコーポレート・ガバナンスの取り組みを改めて体系化(2015年6月)

制定の背景 ポリシーの概要

1. 経営理念の改訂、経営スタンスの定義

2. コーポレート・ガバナンスの取り組み ‘96: 経営人事諮問委員会(現在の人事

諮問問委員会)設置 ’01: 社外取締役招聘 ’03: 取締役会議長とCEOの分離、

報酬諮問委員会設置、社外取締役2名(取締役7名)

‘06: 社長指名諮問委員会設置 ‘08: コーポレート・ガバナンス委員会

設置 ‘15: 社外取締役3名(取締役8名)

1. 構成第1章 総則第2章 ステークホルダーとの関係第3章 情報開示の充実第4章 コーポレート・ガバナンスの体制

2. コーポレートガバナンス・コードとの関係2015年6月1日から上場規則として適用された「コーポレートガバナンス・コード」の精神・趣旨を尊重、諸原則を全て実施

Page 44: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●44

「オムロン コーポレート・ガバナンス ポリシー」における拘り

1. 総会に関する具体的スケジュールの記載:• 総会の日程(集中日の3日以上前)、招集通知の発送(3週間以上前)、事前ウェブ開示(1か月程度前)

2. 株主の権利確保:反対率の目処値30%3. 資本政策において考慮する具体的指標(ROIC, ROE, EPS)4. 買収防衛策を導入しないと宣言5. 社憲・企業理念に則り、従業員・顧客・取引先・社会との関係を記載6. 監査役会設置会社に諮問委員会の機能を付加したハイブリッド型の機関設計7. 取締役の構成:

• 非業務執行が過半数、社外取締役は1/3以上• 諮問委員会の委員長は独立社外取締役、委員の過半数は独立社外取締役• CG委員会の委員は全て独立社外役員• 議長は代表取締役でなく、また執行を行わない

8. 内部統制システム:四半期毎に運用状況を取締役会に報告9. 取締役の報酬等の構成:

• 基本報酬+単年度業績連動賞与+中期業績連動賞与+持株連動報酬+有償ストックオプション

10.株主との建設的な対話に関する基本方針を新たに策定、開示

Page 45: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●45

コーポレートガバナンス(体制) 中長期経営目標に向けた戦略(ESGの観点)

持続的な価値向上を担保するため、透明性・実効性の高い機関設計

監督と執行の分離 取締役会議長とCEOの分離 全取締役8名中、3名が社外独立取締役、非業務執行取締役がマジョリティ

カンパニー社長への大幅権限移譲により、意思決定を迅速化

人事諮問・社長指名諮問・報酬諮問委員会、コーポレート・ガバナンス委員会の設置 監査役会設置会社として監査機能をもつと同時に、3つの諮問委員会と1つの委員会を設置

いずれの委員会も、委員長は社外独立取締役 社長はいずれの委員会にも属さない

Page 46: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●46

(体制①)人事諮問委員会 中長期経営目標に向けた戦略(ESGの観点)

96年度に、経営人事諮問委員会として発足 00年度に、人事諮問委員会に名称変更 01年度以降、社外取締役が委員長に就任取締役会議長/代表取締役社長からの諮問を受け、取締役・監査役・執行役員の選考基準の策定、候補者の選定、現職の評価を答申する。

<現メンバー>委員長

取締役(社外)小林 栄三

副委員長取締役副社長作宮 明夫

委員取締役(社外)冨山 和彦

委員取締役(社外)西川 久仁子

委員代表取締役副社長鈴木 吉宣

Page 47: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●47

(体制②)社長指名諮問委員会 中長期経営目標に向けた戦略(ESGの観点)

*来期続投か交代かの審議[続投時] 非常事態発生時の社長継承候補者の審議[交代時] 後任候補者の審議

<現メンバー> 委員長取締役(社外)冨山 和彦

副委員長取締役副社長作宮 明夫

委員取締役(社外)小林 栄三

委員取締役(社外)西川 久仁子

委員取締役会長立石 文雄

06年度に発足取締役会議長からの諮問を受け、来期の社長人事について答申する。

Page 48: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●48

(体制③)報酬諮問委員会 中長期経営目標に向けた戦略(ESGの観点)

取締役会議長/代表取締役社長から諮問を受け、取締役・監査役・執行役員の報酬体系の策定、評価基準の設定や、現執行役員の評価を答申する。

<現メンバー>委員長

取締役(社外)小林 栄三

副委員長取締役副社長作宮 明夫

委員取締役(社外)冨山 和彦

委員取締役(社外)西川 久仁子

委員取締役

日戸 興史

03年度に発足

Page 49: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●49

(体制④)コーポレート・ガバナンス委員会 中長期経営目標に向けた戦略(ESGの観点)

コーポレート・ガバナンスの継続的な充実と、経営の公正性・透明性を高めるための施策について議論する。①当社のコーポレート・ガバナンスや経営の状況を確認し、取締役会に対する経営提言を行う。②有事発生時に備え、どのような対策が当社に必要かを検討する。③有事発生時には、適切な判断がなされる環境を整える。

(CG委員会メンバーで構成される特別委員会を設置)

<現メンバー> 委員長取締役(社外)冨山 和彦

副委員長取締役(社外)小林 栄三

委員取締役(社外)西川 久仁子

委員監査役(社外)松本 好史

委員監査役(社外)内山 英世

Page 50: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

取締役会の実効性評価①(事業報告記載)

[取締役会の実効性評価の方法]取締役会の実効性評価は、独立社外取締役を委員長とし、独立社外取締役と独立社外監査役で構成するコーポレート・ガバナンス委員会を主体として実施しています。

取締役会の実効性評価の最初のプロセスとして、取締役会を構成するすべての取締役および監査役に対し、調査票を配布し、無記名記入方式により取締役会および諮問委員会等の構成、議論内容、開催頻度、運営方法等に関する自己評価を実施しました。コーポレート・ガバナンス委員会において、自己評価内容の分析、課題整理を行い、取締役会の実効性に関する評価結果を取締役会へ報告しました。

取締役会は、この評価結果を検証し、取締役会の実効性を向上させるための施策を議論し、来期の取締役会の運営方針を策定しました。

中長期経営目標に向けた戦略(ESGの観点)

●50

Page 51: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

取締役会の実効性評価②(事業報告記載)

[2015年度/取締役会の実効性に関する評価結果]

取締役会の実効性に関する分析および評価の結果、現在当社が採用しているガバナンス体制および運用は、適切に機能していることが確認されました。取締役会および諮問委員会等はオープンな雰囲気のもと活発に発言できる環境が構築できており、建設的な議論を通じて経営全般に対する監督を適切に実施できていると評価されました。

一方、今後の課題として、中長期の経営戦略に関する議論を充実させることにより、取締役会としての監督機能の強化を図る必要性が指摘されました。

中長期経営目標に向けた戦略(ESGの観点)

●51

Page 52: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

取締役会の実効性評価③(事業報告記載)

[2016年度の取締役会運営方針]

取締役会は、コーポレート・ガバナンス委員会による評価結果および昨今の環境変化を踏まえ、以下の取り組みを通じて、執行への権限委譲を進めるとともに、これまでの取り組みに加え、更に中長期の経営戦略に関する議論を充実させ、取締役会としての監督機能の強化に取り組みます。

①次期中期経営計画の議論を充実させることで、監督機能を充実させる。

②ESGに関する方針を整理し、実践する仕組みを構築する。

③短期的な課題については執行への権限委譲をすすめ、中長期の経営課題に対する監督機能を強化する。

中長期経営目標に向けた戦略(ESGの観点)

●52

Page 53: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●53

リスクマネジメント 中長期経営目標に向けた戦略(ESGの観点)

コンプライアンスや法規制にかかわるリスクなどに対応するため、情報と対策をグローバルに整理・統合したリスクマネジメント活動を実行する。

「リスクマネジメント」の考え方

※統合レポート2015、P.72、73

Page 54: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●54

リスクマネジメント 中長期経営目標に向けた戦略(ESGの観点)

※統合レポート2016、P.61

統合リスクマネジメントの活動サイクルは、リスク分析からスタートし、取締役会での活動評価、対策の実行などを経て、統合レポートやウェブサイトでの活動の公表という流れとなる。

Page 55: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●55

リスクマネジメント(実例) 中長期経営目標に向けた戦略(ESGの観点)

毎年、グローバルリスク分析を行い、グループにとって重要なリスクを指定し、優先的に対応

Sランク(最重要) 事業継続 グローバル法規制違反(贈賄など) 情報・ITセキュリティ

Aランク(重要) 従業員安全 社内不正 EICC(電子業界行動規範)対応 紛争鉱物への対応 労働安全衛生 グローバル製品安全規制 ※統合レポート2015、P.73

<オムロングループの重要リスク(2015年度)>

Page 56: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●56

3.オムロンの中長期経営戦略(3)中長期経営目標に向けた戦略

~運営の観点から~

Page 57: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

長期ビジョンにおける企業価値向上の考え方

●57

利益配分の基本方針• 成長投資の優先• 安定的・継続的な配当• 資本効率の最適化

利益配分の基本方針• 成長投資の優先• 安定的・継続的な配当• 資本効率の最適化

中期財務目標売上高/GP率/営業利益ROIC/ROE/EPS

中期財務目標売上高/GP率/営業利益ROIC/ROE/EPS

資本政策の基本方針• 積極的な事業運営を可能とする財務体質の維持

• 効率的な運転資金運用

資本政策の基本方針• 積極的な事業運営を可能とする財務体質の維持

• 効率的な運転資金運用

• ROIC逆ツリー展開• ポートフォリオマネジメント

ステークホルダーとの強固な信頼関係の構築

• ステークスホルダーとの責任ある対話• 公正かつ透明性の高い経営

ステークホルダーとの強固な信頼関係の構築

• ステークスホルダーとの責任ある対話• 公正かつ透明性の高い経営

Page 58: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

2014-2016年度の利益配分方針と資本政策

●58

1. 企業価値の長期最大化にむけた成長投資を優先

2. 配当については、フリー・キャッシュ・フローのレベルを勘案し、安定的かつ継続的に還元(2014年度は配当性向25%。中長期的な株主還元のさらなる充実に向け、2015及び2016年度は配当性向を30%に引き上げる。)

3. 長期にわたり留保された余剰資金は、自社株買い等により機動的に還元

現状認識:財務体質は極めて健全• (S&P) 長期 A , 短期 A-1 / (R&I) 長期 AA- , 短期 a-1+

• 十分な資金調達余力を有する• 強固な財務体質により積極的な事業運営が可能

利益配分基本方針:成長投資と株主還元のバランスに配慮

資金調達:成長投資に向けた資金調達は、必要に応じ臨機応変に実施• 手元現預金は、月商程度を運転資金として確保

資本政策の基本方針利益配分の基本方針

Page 59: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

成長投資

設備投資

1,000億円程度

1,000億円程度

研究開発費 1,500億円程度

3年間の投資総額(FY14~FY16)

成長のための投資 中長期経営目標に向けた戦略(運営の観点)

●59

※成長投資の一部が含まれています。

Page 60: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●60

設備投資・研究開発費の推移(過去10年間)

着実な設備投資と研究開発を実施

0

100

200

300

400

500

600

FY05 FY06 FY07 FY08 FY09 FY10 FY11 FY12 FY13 FY14 FY15(予)

(億円)

研究開発費設備投資

FY15

Page 61: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

ROIC経営の実現 中長期経営目標に向けた戦略(運営の観点)

中期経営目標達成に向け、経営判断材料として経営指標を設定

ROIC経営

ROIC逆ツリー展開 ポートフォリオマネジメント

各事業の構造・課題に応じた、ROIC改善の強化項目(ドライバー)とそれらを強化・改善するためのアクションとKPIを設定。

各BCのポジションに応じた投資強化や事業撤退の戦略を立案。

経営資源の配分を決定。

●61

Page 62: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

逆ツリーによるKPI実行 中長期経営目標に向けた戦略(運営の観点)

●62

逆ツリー展開を通じ、現場まで繋がったKPI/PDCAを実行

ROIC

運転資金回転率

固定資産回転率

販管費率

注力業界/エリア 売上新商品/注力商品 売上売価コントロール変動費CD額・率失敗コスト率

改善ドライバーKPI

在庫月数不動在庫月数債権/債務月数

現 場現 場

設備回転率(1/N自動化率)

R&D率

付加価値率

製造固定費率

売上高人件費率

一人当り生産台数自動化率(省人数)

売上総利益率

投下資本回転率

実行計画 ROS

Page 63: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

ポートフォリオマネジメント 中長期経営目標に向けた戦略(運営の観点)

M&A・成長加速・構造改革・新規参入を見据えた、投資資源配分の経営判断

●63

Page 64: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

ROIC経営とROIC推移 中長期経営目標に向けた戦略(運営の観点)

ROIC

●64

2012 2013 2016(見通し)

10% 10%8.6%

2014

13.4%11.3%

2015

9.7%

4.8%

2011

Page 65: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

ROIC経営2.0 中長期経営目標に向けた戦略(運営の観点)

●65

■「ROIC逆ツリー」の現場起点で進化した翻訳式(ROIC 2.0)

ROIC =

当期純利益

営業利益 × (1-実効税率)投下資金

×売上高

売上高

投下資金(運転資金+固定資産)

■ROICの一般式

■オムロンとして「ROIC逆ツリー」で活用している式(ROIC 1.0)

(V)(N) + (L)

ROIC ≒

ROIC =

ROIC逆ツリーの現場への浸透・実践を通じて、現場での理解が深まり、「ROICの式」自体も進化し始めている

Page 66: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

ROIC経営の進化 中長期経営目標に向けた戦略(運営の観点)

●66

①成長戦略に基づき、成長に必要な経営資源への投資 (N)を増やす②それ以上に、お客様への価値 (V)を上げる③滞留している経営資源 (L)を減らして(N)にシフト/投入する

お客様(ステークホルダー)への価値(V)

必要な経営資源(N) + 滞留している経営資源(L)「モノ、カネ、時間」 「ムリ、ムダ、ムラ」

ROIC ≒

ROIC経営の進化=「ROIC経営2.0」をスタートさせる

<ROIC翻訳式>

ROICのより深い理解により、各人が自分ごととして捉え、自律的に活動が展開できるように進化させていく。

Page 67: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

4.株主還元

●67

Page 68: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●68

2014-2016年度の利益配分方針と資本政策 株主還元

1. 企業価値の長期最大化にむけた成長投資を優先

2. 配当については、フリー・キャッシュ・フローのレベルを勘案し、安定的かつ継続的に還元(2014年度は配当性向25%。中長期的な株主還元のさらなる充実に向け、2015及び2016年度は配当性向を30%に引き上げる。)

3. 長期にわたり留保された余剰資金は、自社株買い等により機動的に還元

現状認識:財務体質は極めて健全• (S&P) 長期 A , 短期 A-1 / (R&I) 長期 AA- , 短期 a-1+

• 十分な資金調達余力を有する• 強固な財務体質により積極的な事業運営が可能

利益配分基本方針:成長投資と株主還元のバランスに配慮

資金調達:成長投資に向けた資金調達は、必要に応じ臨機応変に実施• 手元現預金は、月商程度を運転資金として確保

資本政策の基本方針利益配分の基本方針

※P58を再掲

Page 69: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

37

53

71 68 68137.2

209.8

283.9

219.0 222.2

2012 2013 2014 2015 2016

配当 EPS

●69

配当とEPS 株主還元

(円)

(予想)

(予想)

Page 70: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

5.IR活動(エンゲージメント)

●70

Page 71: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●71

オムロンのIR活動ビジョン IR活動(エンゲージメント)

ビジョン広げる。創る。対話する。株主とオムロンの明日のために。IRが目指すのは、オムロンが地球価値を創造し提供する将来の姿をグローバル資本市場に適正に評価されること。オムロンの認知を広げ、グローバルに投資家と対話し、良好な関係を創る。そして信頼関係を構築する。地球価値創造により生み出された利益を、株主とオムロンが永続的に享受できることを目指します。

実現したい姿 オムロンの企業価値と株価のベストマッチング

基本スタンス 株主と経営の双方の視点に立ち、“バランス”、“公平性”、“即時性”を徹底する

各ステークホルダーへの貢献

オムロンの企業価値と株価のベストマッチング

投資家(潜在株主)

株主 社員

証券会社、証券取引所

投資機会に対する適正な情報

・株主として得られる利益の享受

・株主の支持を受けた安定的な事業運営

地球価値創造により生み出された利益の享受

Page 72: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●72

IR活動の組織 IR活動(エンゲージメント)

グローバルIR・コーポレートコミュニケーション本部

投資家コミュニケーショングループ

株式グループ

企画グループ

(5人)

(6人)

(5人)

<活動内容>・機関投資家ターゲティング(判明調査含む)・機関投資家、証券アナリストとのミーティング(国内外IRアレンジ含む)・個人投資家向け説明会などの開催・決算説明会開催・統合レポート作成など

・株主総会プロジェクト事務局・情報開示実行委員会事務局・従業員持株会事務局・株式事務

・株主還元施策・企画テーマの推進・ESG-IR・WEB管理・IR部内共通業務

社 長

(部長)

(本部長:執行役員常務)

経営IR部コーポレートコミュニケーション部

計 19 人計 18 人

Page 73: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●73

2015年度のIR活動(実績) IR活動(エンゲージメント)

区分 項目 15年度 参考決算説明会 4回 社長2回、CFO2回スモールミティング 4回 決算発表後実施海外IRロードショー 7回 社長2回、CFO2回、IR担当役員3回国内工場見学会 1回 草津工場海外工場/事業所見学会 1回 シカゴ工場、北米統括オフィス見学技術説明会 1回 IAB技術セミナー国内カンファレンス 8回 証券会社主催海外カンファレンス 2回 証券会社主催(シンガポール、マレーシア、香港)国内・海外IRミーティング 941件 カンファレンス、スモールミーティング、社長アナリストスモール含む

個人投資家向け 証券会社支店での説明会 10回 野村證券、大和証券、水戸証券など従業員向け IR説明会 7回 持株会説明会(主要拠点、子会社・関係会社)

株主総会 実施経営状況説明会 実施懇談会 実施WEB 随時更新統合レポート 発行 FY12からアニュアルレポートを統合レポートへ変更ファクトブック 発行株主通信 発行 年2回

ツール

機関投資家向け

株主向け

Page 74: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●74

IR優良企業賞 IR活動(エンゲージメント)

2015年度「IR優良企業賞」を受賞(2012年度にはIR優良企業大賞を受賞)

選定理由(日本IR協議会のニュースリリースより抜粋)•高いレベルを継続し、企業価値向上に資するIRを追求している。

•経営トップのメッセージは明確で、投資家にもわかりやすい。

• IR部門は常に向上を心がけ、説明資料などには、資本効率やコーポレートガバナンスの考え方を表す情報が充実している。

•国内に加えて海外でも事業説明会や工場見学会を開催している点も評価が高い。

•個人投資家向けには、説明会やウェブサイトを通じて情報発信し、株主総会の招集通知の内容や早期発送などにも配慮している。

Page 75: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●75

IR活動の注力ポイント IR活動(エンゲージメント)

(1)さらなる戦略的かつ効果的IR活動の実践「ターゲティング」による能動的活動の推進<受動的IRからの脱却>

(2)平時における多面的情報開示の強化有事を想定したESGを含めた情報開示の充実<「統合レポート」等によるリスク情報開示のレベルアップ>

(3)投資家とのコミュニケーション手法の高度化ROE、ROIC、資本コストを活用した経営手法の向上と「エンゲージメント」の強化<社内外コミュニケーションの一致>

Page 76: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

6.「統合レポート」の概要

●76

Page 77: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●77

統合レポートの目的 「統合レポート」の概要

◆戦略的情報開示による全ステークホルダーとの信頼関係の構築。

◆中長期にオムロン株式を保有する安定株主の獲得。

*財務/非財務情報を「融合」したレポートにより企業の持つ本質的な価値を正しく伝える

Page 78: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●78

財務情報と非財務情報の融合 「統合レポート」の概要

企業の「将来性」を伝える財務情報のみ < 財務×非財務情報

財務情報主に今の姿

財務&非財務情報企業の本質

↓将来の姿を想起

Page 79: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●79

<2015年版>「統合報告」優秀企業賞(3年連続) 「統合レポート」の概要

「統合報告」表彰の概要、WICIジャパン、リリース資料より

・事業報告の簡潔・明瞭化により事業体のステークホルダーとの双方向コミュニケーションを高め、事業体と社会の持続可能性を向上させようとする<IR>に呼応し、その活動を日本において推進する方策として、WICI ジャパンが「統合報告」表彰制度を2013年に創設。・「統合報告」の発行体が広くステークホルダーから受けた評価を次年度の「統合報告」の制作に反映できるようにすることを、本表彰制度の主たる目的とする。

<審査ポイント>1)IIRCが定める<IR>フレームワークに定められると見込まれる必須記載事項を反映して、当該発行体の価値創造ストーリーが簡潔明瞭に記されているか否か。

2)過去の事業活動で達成された成果と残された課題が整理され、それと今期の実績との繋がりが明確にされていると共に、それを踏まえた将来の事業展開が、そのリスクと合わせて適確に見通せるようになっているか。

3)営む各事業活動の価値創造ドライバーがKPIとして、経時的ないしピアグループ間で比較できるような形で提供され、KPIと開示する企業データとの繋がりが示されているか。

4)事業活動の長期にわたる持続可能性を支えるコーポレート・ガバナンスが当該発行体に相応しい形で保たれているか。5)経営執行陣が自社の資本コストを自覚し、それを意識した経営に取り組んでいるか。6)企業の報告・開示は、主たるステークホルダーを意識するとともに、その他のステークホルダーに対しても、適確な開示メディアを選択活用してそれらの情報ニーズに応えているか。

第3回WICIジャパン「統合報告」表彰(2015年11月)にて「統合報告」優秀企業賞を3年連続で受賞(2015年版、統合レポート)

<「統合報告」表彰の目的>

Page 80: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●80

日経アニュアルリポートアウォード、統合版グランプリ受賞 、準グランプリ受賞 「統合レポート」の概要

「日経アニュアルリポートアウォード」の概要、日本経済新聞社、リリース資料より

・日本企業の発行するアニュアルリポートの更なる充実と普及。

<本アウォードの特長>①現役の機関投資家が審査を担う。②企業の規模や業績に左右されず、IR活動自体を評価。③比較的低コストでの外部評価④高いPR効果

第17回日経アニュアルリポートアウォード(2015年2月)にて統合版グランプリを受賞、本賞審査部門では優秀賞を受賞

第18回日経アニュアルリポートアウォード(2016年2月)にて準グランプリを受賞

<本アウォードの目的>

Page 81: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●81

<2016年版>「統合レポート2016」の取り組み 「統合レポート」の概要

③アシュアランス15年度よりスタートした保証項目について、「中長期の成長に影響を及ぼす」という観点で改めて見直しを実施。主要項目を継続的に開示。

①ビジネスモデル15年度に初掲載したビジネスモデルを、改めてIIRCのフレームワークをベースに見直しを行い、一部改編。

②トップマネジメントの「ビジョン」CEO、CFOのみならず、CTOや各カンパニー長まで直接インタビューを行い、各々のビジョンを記述。

Page 82: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●82

<2016年版>「統合レポート2016」のテーマ 「統合レポート」の概要

統合レポートテーマ: 中長期の持続的成長2016年度版テーマ:変化対応力を鍛え直し、成長に改めて舵を切る~強固なマネジメントシステムをベースに再成長を目指す~

<コンテンツ・ハイライト>

【CEOメッセージ】収益構造の再構築と中長期の成長に向けて【CFOメッセージ】ポートフォリオマネジメントの進化と実践【特集1】オムロンの技術進化(CTOメッセージ)【特集2】ものづくり力【TOPICS①】統合リスクマネジメント【TOPICS②】事業に貢献する攻めのITへ【人財マネジメント】ダイバーシティ推進とチームマネジメント

Page 83: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

<2016年版>ビジネスモデル 「統合レポート」の概要

資本とサイクルについて文章および図表内で明確に記載

●83

Page 84: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

<2016年版>CEO/CFOメッセージ 「統合レポート」の概要

【CEOメッセージ】収益構造の再構築と中長期の成長に向けて【CFOメッセージ】ポートフォリオマネジメントの進化と実践

●84

Page 85: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

<2016年版>技術/ものづくり力 「統合レポート」の概要

技術進化、ものづくり力の強化について各マネジメントトップが言及

●85

Page 86: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

<2016年版>カンパニービジョン 「統合レポート」の概要

長期を意識し、各事業のビジョンと中長期の成長に向けた経営に言及

●86

Page 87: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

<2016年版>アシュアランス 「統合レポート」の概要

障がい者雇用率や環境貢献量など5項目について第三者保証を継続

●87

Page 88: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved.

参考資料

●88

Page 89: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●89

外部調査機関からの評価<SRIインデックス&CDP>①DJSI-ASIA

②MSCI GlobalSustainability Indexes

③FTSE4Good Index Series

④MS-SRI

⑤CDPFY15スコア

FY14回答ステータス

Page 90: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●90

ダイバーシティ(女性活躍)女性管理職の比率を1.4%(FY11末)から、5.0%(FY18末)の水準へ引き上げる計画

※統合レポート2016、P.30

※グラフの各年度の実績数値は4月20時点の数値です。目標および進捗は前年度の数値として管理しております。

Page 91: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●91

環境(エコ・ファクトリー)

自社工場綾部工場「環境あんどん」による工場の診える化とエネルギー使用の最適化を実現(平成24年度 省エネ大賞 経済産業大臣賞受賞)

※統合レポート2013、P.70

Page 92: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●92

ガバナンス(社長選任)

社長指名諮問委員会 社長の選定に特化して、次期社長人事や、緊急事態が生じた場合の継承候補者を審議 委員長は社外取締役、他委員(4名)のうち2名は社外取締役、全メンバーが非業務執行取締役

※統合レポート2011、P.49~53

Page 93: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●93

ガバナンス(報酬・インセンティブ体系)

中長期の価値創造に向けた動機づけ=株主との利害一致

取締役報酬

• 基本(固定)報酬+1年の業績連動賞与+中期業績連動賞与

• 持株連動報酬

その他のインセンティブ

• 有償ストックオプション(中期業績目標達成が権利行使の条件)

Page 94: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●94

リスクマネジメント(事業継続計画)

<基本方針>● 人身の安全を守ること● 社会インフラの維持や復興に全面的に協力すること● お客様とオムロンへの事業の影響を最小化すること

<BCP行動基準(実例:個人持参用)>

Page 95: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●95

知的財産戦略

企業理念を基に知的財産活動の指針を制定し、事業や研究開発と連動させた知財戦略を策定。事業・技術と三位一体での知財活動を推進。

※統合レポート2016、P.37

Page 96: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●96

企業理念の実践(TOGA)

The Omron Global Awards(TOGA)で社員一人ひとりが企業理念を実践し、グローバルで確かな価値を創造

※統合レポート2014、P.62~63

Page 97: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●97

従業員の活力と健康づくり

従業員の健康づくりを通じて、活力ある職場づくりを実現

※統合レポート2012、P.81

社内イベントとして、2012年度から「GENKIプロジェクト」をスタートし、その一環として活動量を競って、「オムウォーク」を実施。(2015年度は4年目)

Page 98: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●98

オムロンの長期ビジョン

「SINIC理論」により世の中の動きを予測し10年間の長期ビジョンを策定

2000年度まで21世紀に向けての事業展開を産業・社会・生活の3つの面から捉えた長期ビジョン

2010年度まで21世紀のさらなる成長と「企業価値の長期的最大化」をめざし、「センシング&コントロール」技術とノウハウを核に、グローバル企業として自ら変革を続け、社会発展に貢献する

2020年度までお客様をはじめとする全てのステークホルダーの皆さまへの価値創造、つまり、“Value(価値)”を“Generate(生み出すの意)”することによる成長

VG2020Value Generation 2020

GD2010Grand Design 2010

G’90sGolden ’90s

(1989年5月発表)

(2001年5月発表)

(2011年7月発表)

Page 99: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

(C)Copyrights OMRON Corporation , All Rights Reserved. ●99

統合レポートの第三者保証

※統合レポート2016、P.98

㈱トーマツ審査評価機構による統合レポートの第三者保証

第三者保証の対象項目

● 海外の重要ポジションに占める外国人比率● 女性管理職比率(グループ国内)● 障がい者雇用率● グローバル売上高CO2生産性● 環境貢献量

Page 100: オムロンの企業価値向上の取り組みについて · 1 2016年9月26日 オムロン株式会社 執行役員常務 安藤 聡 オムロンの企業価値向上の取り組みについて

100

<免責事項>・本資料の記載事項は現時点のものであり、今後変更となる可能性がございます。・全ての情報について当社の許可なく転用することを禁じます。