テノゼット 錠について - 大津赤十字病院...大津赤十字病院 薬剤部 森島...
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大津赤十字病院 薬剤部
森島 史佳
八木 貴成
第26回 肝臓病教室
テノゼット®錠について
B型肝炎治療の目標
Otsu Red Cross Hospital
B型肝炎ウイルス
免疫機能
B型肝炎治療の目標
Otsu Red Cross Hospital
B型肝炎ウイルス
免疫機能
肝硬変・肝がんへの進展を防ぐ
②炎症を抑える ⇒ALTの正常化
①ウイルスの増殖を抑える ⇒HBV-DNA の陰性化 HBe 抗原陰性かつ HBe 抗体陽性
B型肝炎の治療薬について
Otsu Red Cross Hospital
治療法 治療薬
ウイルスの増殖を抑える
インターフェロン製剤 インターフェロン(注射)
ペグインターフェロン(注射)
核酸アナログ製剤
アデホビル(ヘプセラ®錠)
ラミブジン(ゼフィックス®錠)
エンテカビル(バラクルード®錠)
テノホビル(テノゼット®錠)
炎症を抑える 肝庇護剤 グリチルリチン製剤(注射・内服)
ウルソデオキシコール酸(内服)
テノゼット®錠について
Otsu Red Cross Hospital
1日1回、1回1錠 毎日服用するお薬です
いつまで服用すればよい? 基本的には、ずっと薬を飲み続ける 必要があります。
服用時の注意事項
Otsu Red Cross Hospital
なぜ? 服用を途中で止めるとウイルスが急増して 病気が悪化するおそれがあるからです。
勝手に薬をやめないでください
使用上の注意事項
Otsu Red Cross Hospital
①妊娠の可能性のある女性の方は、
先生との相談の上使用を検討します。
②授乳中の女性の方は、 お薬の服用中は授乳はさけてください。
使用上の注意事項
Otsu Red Cross Hospital
③腎機能がおちている方は、服用間隔が変わります。間違いのないように飲みましょう。
(例) 2日に1回 1回1錠 3~4日に1回 1回1錠
このようにして体内に薬が過剰に 蓄積しないよう調節します。
副作用について
Otsu Red Cross Hospital
悪心 腹痛
肝機能検査値異常 腎機能障害
発疹
このような症状がありましたら 主治医に申し出てください
Q & A
Otsu Red Cross Hospital
Q. 食事の影響はありますか
Answer.
テノゼット® 錠は食事の影響を受けません。 食事のあと、空腹時どちらに飲んでいただいて もかまいませんが、毎日同じ時間に飲むように して下さい。
Q & A
Otsu Red Cross Hospital
Q. 今までの薬と違いはあるのですか
Answer.
従来の核酸アナログ製剤で無効になった場合で も効果を示すことがあります。 ※従来の核酸アナログ製剤:ヘプセラ®,ゼフィックス®,バラクルード® 錠
血中のHBV量と肝がん発癌率
Otsu Red Cross Hospital
14
12
10
8
6
4
2
0
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 (年)
(%)
肝細胞癌累積発癌率
ベースライン HBV DNA レベル (コピー/mL)
≧1,000,000
100,000~999,999
10,000~99,999
300~9,999
<300
n=3,653
R.E.V.E.A.L 試験結果
Chen, CJ et al.: JAMA 295(1): 65-73, 2006 追跡期間
ウイルス量を低く保てば、発癌率を低く抑えることができます
期 間
0 6 12 18 24 30 36(月)
核酸アナログ製剤(ゼフィックス錠®)
436名
プラセボ
215名
0
5
10
15
20
25
P = 0.001
Adapted from Liaw, et al. N Engl J Med. 2004;351:1521-1531.
進行した患者の割合
核酸アナログ製剤は、肝硬変の進行を遅らせます
(%)
核酸アナログ製剤の肝硬変の進行抑制効果
Otsu Red Cross Hospital
期 間
P = 0.047
10
0
6 0 12 18 24 30 36 (月)
Adapted from Liaw, et al. N Engl J Med. 2004;351:1521-1531.
(%)
発癌した患者の割合
核酸アナログ製剤は、肝硬変からの発癌を抑制します
核酸アナログ製剤
(ゼフィックス錠®)
436名
プラセボ
215名
5
核酸アナログ製剤の肝硬変からの発癌抑制効果
Otsu Red Cross Hospital
テノゼット錠®はさらなる効果が期待できます。
テノゼット®錠のおさらい
Otsu Red Cross Hospital
服用上の注意事項をしっかり守り B型肝炎とうまく付き合っていきましょう。
勝手に服用をやめないようにしましょう。
肝硬変、肝細胞がんへの進展を 防ぐために飲む薬です。