ハイブリッド車の駆動制御装置開発における ラピッドプロトタイ … ·...

12
ハイブリッド車の駆動制御装置開発における ラピッドプロトタイピング環境 Prof. Dr. Dieter Nazareth

Upload: others

Post on 25-May-2020

1 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: ハイブリッド車の駆動制御装置開発における ラピッドプロトタイ … · 新しいハイブリッド機能の開発には、実績のあるetasの開発 支援ツールを使用しました。

ハイブリッド車の駆動制御装置開発におけるラピッドプロトタイピング環境

Prof. Dr. Dieter Nazareth

Page 2: ハイブリッド車の駆動制御装置開発における ラピッドプロトタイ … · 新しいハイブリッド機能の開発には、実績のあるetasの開発 支援ツールを使用しました。

2 – Using a Rapid Prototyping Environment for Developing a Propulsion Control Unit for a Hybrid Vehicle

目次

1 概要 ..........................................................3

2 車両 ..........................................................4

3 車両のシステムアーキテクチャ ...................5

4 ASCETによる制御機能開発 .......................6

4.1 アクセルペダルロジック ..............................64.2 最大トルクの計算 ......................................74.3 トルク配分 .................................................74.4 トルク上昇限度 ..........................................84.5 機能監視 ...................................................8

5 テスト ........................................................9

5.1 オフラインシミュレーション ..........................95.2 ラピッドプロトタイピング ..............................9

6 高度な駆動機能 ......................................10

7 まとめ ......................................................10

8 略語一覧 .................................................11

Page 3: ハイブリッド車の駆動制御装置開発における ラピッドプロトタイ … · 新しいハイブリッド機能の開発には、実績のあるetasの開発 支援ツールを使用しました。

Using a Rapid Prototyping Environment for Developing a Propulsion Control Unit for a Hybrid Vehicle – 3

1 概要

図1

BMW X5をベースとしたシリアルプラグインハイブリッド車  .

近年、さまざまな場で自動車のハイブリッド駆動システムが話題

として取り上げられています。

実際、すべての自動車メーカーとメジャーな部品サプライヤの多

くが、自動車ハイブリッド駆動システム関連のコンセプトやコンポ

ーネントにたずさわっています。

このように今話題となっているテーマの領域で、学生達に実践的

な教育の機会を提供するため、機械工学教授のDr. Prexlerは、

学生達とともに、路上走行可能なハイブリッド駆動のプロトタイプ

車を3学期間で開発する計画を立案しました。

ランドシュット応用科学大学の、機械工学、電気工学、コンピュー

タサイエンスの各学科による共同プロジェクトにより、路上走行

が可能なシリアルプラグインハイブリッド車“MBL ex-drive”が、

わずか18か月で開発されました(図1参照)。

.

Page 4: ハイブリッド車の駆動制御装置開発における ラピッドプロトタイ … · 新しいハイブリッド機能の開発には、実績のあるetasの開発 支援ツールを使用しました。

4 – Using a Rapid Prototyping Environment for Developing a Propulsion Control Unit for a Hybrid Vehicle

2 車両

基盤となる車両は、BMW AG社から提供を受けました。

オリジナルのパワートレーンをすべて取り外した後、前後各アク

スルに動力源として2台の電気モーターを組み込みました(図2)本来の4輪駆動機能は残ししています。

X5の3列目のシートは、総出力400 Vのリチウムイオンバッテリ

に置き換えられました(図3)。

プラグインハイブリッドとは、一般の家庭用電源で簡単にバッテ

リを充電できるシステムのことです。

X5ハイブリッドでは、通常の駆動システムでは失われてしまう 

制動エネルギーを、回生システムでバッテリに回収します。

これで、最長航続距離100キロメートル(63マイル)相当の   

バッテリ容量が得られました。

また、大幅に航続距離を増加させるためレンジエクステンダ方式

を採用しました。

ディーゼルエンジン発電機を組み込んだレンジエクステンダは、

走行中にバッテリを充電します。

レンジエクステンダで使用するディーゼルエンジンは元々非常用

発電機セットに使用していたものであり、定常運転時に最高の 

燃費効率が得られます。

この手法のハイブリッド方式をシリアル・ハイブリッド方式と呼び

ます。 2種類(エンジンとモーター)の駆動システムを組み合わせ

たパラレルハイブリッドと比べて、シリアルハイブリッド方式は 

構造をはるかにシンプルにできます。

.

図2ハイブリッド駆動システムコンポーネント

図3

車両後部に配列されたリチウムイオンバッテリ

Page 5: ハイブリッド車の駆動制御装置開発における ラピッドプロトタイ … · 新しいハイブリッド機能の開発には、実績のあるetasの開発 支援ツールを使用しました。

Using a Rapid Prototyping Environment for Developing a Propulsion Control Unit for a Hybrid Vehicle – 5

改造の対象となったのは、ストックのX5のパワートレイン(駆動

系)だけではありません。車両側のシステムアーキテクチャも  

変更が必要でした。

既存の車載ネットワークを最大限に利用するために、新しいハイ

ブリッド機能を操作するハイブリッド用CANを新しいCANバスとし

て追加しました。

この新しいバスで、2台の電動モーターにAC電源を供給するイン

バータ(DMC)と接続します(図4)。

本来のエンジンマネジメントモジュール(DME)はそのまま残しま

したが、その機能はアクセルペダルの位置の検出のみに用いら

れます。

新しいハイブリッド機能に使用するECUのES910ラピッドプロトタ

イピングモジュール には、元のパワートレインCANとハイブリッド

CAN間のゲートウェイとして2つの働きがあります。

ES910は、離れた位置にある駆動制御装置(インバータ)との  

バス通信も行います。

この配置と、助手席足もとの限られたスペースに設置できたコン

パクトなモジュールとの組み合わせにより、すべての機能をリア

ルタイムに実行できるようになりました。

図4:

CANバスアーキテクチャ.

3 車両のシステムアーキテクチャ

Page 6: ハイブリッド車の駆動制御装置開発における ラピッドプロトタイ … · 新しいハイブリッド機能の開発には、実績のあるetasの開発 支援ツールを使用しました。

6 – Using a Rapid Prototyping Environment for Developing a Propulsion Control Unit for a Hybrid Vehicle

4 ASCETによる制御機能開発

図6

回生作動中のアクセルペダル特性

図7

回生停止中のアクセルペダル特性.

新しいハイブリッド機能の開発には、実績のあるETASの開発 �

支援ツールを使用しました。 目的は、ハードウェアデータの

収集に役立つプロトタイプをできるだけ短期間に開発するこ

とでした。

機能開発は、ASCET開発支援ツールで行いました。駆動機能 �

は、システムの構造化で形成されています。(図5)。 最上位

は、ヒューマンマシンインターフェース(HMI)と最大トルクの計

算です。 その下の層は、トルク配分とトルク上限です。 最下

位レベルは、CAN通信です。

4.1 アクセルペダルロジック �

安全上の問題から、オリジナルのブレーキには手を加えませ �

んでした。アクセルペダルには、加速機能と電気制動(回生)

機能を与えました。 そのため、アクセルペダルの踏み込み量

を、3つの個別機能レンジに分割しました(図6と7)。この機能

レンジは回生ステータスにも対応しています。

ブレーキングレンジ �

ブレーキング動作で、車両は選択した走行位置と逆方向に  �

減速します。

非作動レンジ �

このレンジでは車両は加速も減速もしません。 �

加速レンジ �

車両は、選択した走行位置の方向で加速します。 �

図5

ソフトウェアアーキテクチャ.

Page 7: ハイブリッド車の駆動制御装置開発における ラピッドプロトタイ … · 新しいハイブリッド機能の開発には、実績のあるetasの開発 支援ツールを使用しました。

Using a Rapid Prototyping Environment for Developing a Propulsion Control Unit for a Hybrid Vehicle – 7

回生機能には停止オプションも必要です。この停止オプションに

より、長い下り坂を走行するときのバッテリの過剰充電を防ぎま

す。アクセルペダルの特性については、回生が作動しているか

停止しているかで、区別する手段が必要です。

この状態を基準に、アクセルペダルの位置、選択した走行位置、

対応する定格トルク値を計算します。

所定の機能レンジの適用と、適用可能な定格トルク値の計算に

は、以下の基本原理を適用します。

回生による制動

アクセルペダルのポジションが0とLIMIT_R_Tの間で、回生機能

も有効な場合。

この場合、アクセルペダルの位置が0%のとき回生機能は全開

しており(最大定格逆駆動)、アクセルペダルがLIMIT_R_T [%]のとき定格逆駆動値は0%です。

非作動レンジ

このレンジでは、つねに定格トルク値0 Nmが生成されて、この

値がDMCに送信されます。

- アクセルペダルの位置が0から(LIMIT_R_T + Δ)のとき、回生

ができないか、回生が停止している状態です。

- アクセルペダルの位置がLIMIT_R_Tから(LIMIT_R_T + Δ)の

とき、回生は起動しています。

加速レンジ

選択した走行位置に対応する方向の駆動(LIMIT_R_T + Δから

100 %)。 アクセルペダル位置LIMIT_R_T + Δは最大走行駆動

力の0 %の定格トルク値を表し、アクセルペダル位置100 %は

最大走行駆動力の100 %を表します。

アクセルペダルが無効レンジか加速レンジのいずれかに入る

と、回生機能は1度だけ起動します。 つまり、最初は図6の区分

になります。 そして、前提条件が満たされたときにだけ、図7の区分が有効になります。 これは、制動時に急に制動力が失われ

るのを防ぐための措置です。

少しして回生機能が再び利用できるようになったら、アクセルペ

ダルが再びLIMIT_R_TとLIMIT_R_T + Δの範囲か加速レンジ

に入るまで、図6の区分になります。 図7の区分が適用されるの

はその後です。 これは、ドライバーにとって予想外の急激な制

動動作を防ぐためです。 回生機能の有効/無効を、ドライバーは

信号で知る事ができます。

4.2 最大トルクの計算

水冷インバータとモータ及びバッテリの温度は常に監視されてい

ます。 コンポーネントが過熱するのを防ぐため、前後両アクスル

の最大トルク値は、温度を基準に決定します。ここで、アクスル

毎に適切な特性を使用します。 その他の影響因子はバッテリの

充電状態です。 バッテリの過充電や充電不足はトルクを制限し

て防ぎます。

4.3 トルク配分

定格トルクが決まると、前後のアクスルに配分しなければなりま

せん。 可変方式で実施する配分動作は、以下の方法で決定し

ます。

1. まず、車両の走行速度の関数として、トルクを前後のアクスル

に配分します。 これは、いくつかの軸ポイントを持つ特性と、線

形補間で行います。

2. 次のステップとして、前輪アクスルと後輪アクスルの定格トル

ク値を、計算した限度値と比較します。 目的は、ドライバーが必

要とする合計トルクをできるだけすみやかに計算することです。 所定のアクスルのトルクが限度値を超えると、そのアクスルのト

ルクは制限されます。 しかし、ドライバーの意図に従って、残さ

れたアクスルのトルクを限度内でできるだけ上げて補完するた

めにあらゆる操作が行われます。 すなわち、ドライバーが必要

とするトルクに応じて、両アクスル間の理想的トルク配分はでき

なくなります。

Page 8: ハイブリッド車の駆動制御装置開発における ラピッドプロトタイ … · 新しいハイブリッド機能の開発には、実績のあるetasの開発 支援ツールを使用しました。

8 – Using a Rapid Prototyping Environment for Developing a Propulsion Control Unit for a Hybrid Vehicle

4.4 トルク上昇限度

電気モーターは、その特性として、瞬間的に非常に高いトルクを

生成できます。

そのため、ドライブトレインの損傷を防ぐために、ドライブシャ

フトにかかるトルクの変化値(トルクの一次微分)は、最大が

MAX_TRQ_CH [Nm/s]になっています。

電気モーターが発生するトルクは一定の上昇率で最大値に達し

ます。

トルクが最大値からゼロ、もしくは同じ駆動方向内であれば急激

な変化を起こしても問題になりません。

4.5 機能監視

駆動機能はすべて、ブロック図、ステートマシン、条件付きテーブ

ルを展開してASCETツールで開発しました。

図8:

トルク上昇限度.

Page 9: ハイブリッド車の駆動制御装置開発における ラピッドプロトタイ … · 新しいハイブリッド機能の開発には、実績のあるetasの開発 支援ツールを使用しました。

Using a Rapid Prototyping Environment for Developing a Propulsion Control Unit for a Hybrid Vehicle – 9

5.1 オフラインシミュレーション

最初の段階で、オフラインシミュレーションでソフトウェアコンポー

ネントの挙動をテストしました。

図9は、トルク上限のテストに使用した実験例です。

緑と赤の曲線がそれぞれ入力変数と出力変数のタイムラインで

あり、入力変数は正弦曲線関数によるものです。

グラフから、出力のトルクの増加率が一定なのは明らかです。

緑と赤の曲線が交わる点で、両方の曲線(入力変数と出力変

数)の値が減少します。

ゼロ点と交差すると、一定の増加率を維持しながら出力のトルク

はゆっくり逆方向に増加します。

こうして、制御の正しい挙動を確認できます。

.

5.2 ラピッドプロトタイピング

次の段階では、機能モデルをINTECRIOでES910ラピッドプロトタ

イピングモジュールに変換しました。

実際の車両でモジュールをテストする前に、既存のバスシミュレ

ーションについて、全体的な機能についての品質を確認しまし

た。

さまざまな多面的パラメータセットを調整して車両の運転性を最

適化するため、現在ダイナモメータと実際の路上試験の両方で

新しい駆動システムをテスト中です。

このテストの目的は 車両前後のアクスルに対するトルク配分

を、得られるエネルギー、すべてのコンポーネントの温度、車速

条件から求める事です。

実験では、さまざまなアクセルペダル特性も操作します。

適切に調整すれば、ドライバーはアクセルとブレーキの複合ペダ

ルに予想外に早く慣れることが、最初のテストで判明しました。

現時点でも、機械工学の学生とコンピュータサイエンスの学生

の共同作業により、INTECRIO(図11)で引き続きテストを続行中

です。

次の段階として、機械工学の学生が自分達だけで駆動制御の

適合作業を行えるように、INCAユーザインターフェースを開発

中です。

図9: 

トルク上昇限度オンラインシミュレーション

図11

システムモニタリング用 INTECRIO ユーザインターフェース

5 テスト

図10

既存のバスシミュレーションのためのウィンドウパネル

Page 10: ハイブリッド車の駆動制御装置開発における ラピッドプロトタイ … · 新しいハイブリッド機能の開発には、実績のあるetasの開発 支援ツールを使用しました。

10 – Using a Rapid Prototyping Environment for Developing a Propulsion Control Unit for a Hybrid Vehicle

現在の基本機能に対し、数人の学生がさらに高度な駆動機能

の開発プロセスにたずさわっています。

クルーズコントロールや坂道停止機能などの快適機能を超えて

重要保安機能である電気駆動システムのトラクション制御など

の安全面にも取り組んでいます。

これらの制御機能もASCETを使用して仕様が作成されます。 

その目標は、AUTOSARソフトウェアコンポーネントを開発する 

ことです。

プロジェクト全体の目的に合わせて、最新の教育手法で実践的

なトレーニングを学生達に体験させることを最優先しました。

来学期も、同じ車両を開発・トレーニング用のプラットフォームと

して使用する計画です。

4個のモーター駆動、高電圧ヒューズ、バッテリマネジメントシス

テム、計測、ドライバー制御コンセプトを取り上げる予定です。

.

6 高度な駆動機能

図12:

INTECRIOを使用して内部オペレーション状況をモニター.

Page 11: ハイブリッド車の駆動制御装置開発における ラピッドプロトタイ … · 新しいハイブリッド機能の開発には、実績のあるetasの開発 支援ツールを使用しました。

Using a Rapid Prototyping Environment for Developing a Propulsion Control Unit for a Hybrid Vehicle – 11

ランドシュット応用科学大学では、X5ハイブリッドプロジェクトを

通じて、従来車の快適性を失うことなく、ハイブリッド試作車を 

製作できることを実証しました。

新しいハイブリッド制御機能は、標準的なライフサ

イクルプロセスモデル(Vモデル)に沿ったETASのASCET、INTECRIO、INCA、ES910で開発しました。

これらのツールを総合的に活用し、ラピッドプロトタイピングテク

ノロジを活かして、機能の仕様、検査、そして最終的にはその実

行を車上で実現することができました。

こうして、コンピュータサイエンスの学生は、機械工学の学生が

製作した車両に、比較的短期間に命を吹き込むことができたの

です。

ドイツ語での当プロジェクトの詳細については、      

 www.ex-drive.de をご覧ください。

記事の刊行元:

Sirch, Ottmar (Hrsg.): Elektrik/Elektronik in Hybrid- und Elektrofahrzeugen II „Entwicklung einer Antriebss-teuerung für ein Hybridfahrzeug in einer Rapid-Proto-typing- Umgebung“: Klaus Beck, Thomas Escherle, Dieter Nazareth, expert verlag, 2010.

8 略語一覧

CAN コントローラエリアネットワーク

車両と自動化技術の両分野で一般的に使用され

ているデータバス

CAS カーアクセスシステム

車両アクセス制御。特に、この機能で、ターミナ

ル15(“イグニッションON”)のステータスが決定

DMC デジタル運動制御l

電動モーターにAC電源を供給

DME デジタルモーターエレクトリック

BMW X5の従来型のエンジンマネジメント   

モジュール

EHB 電気油圧式ブレーキ

ブレーキブースタ、アンチロックブレーキングシス

テム(ABS)、エレクトロニックスタビリティプログラ

ム(ESP)を備えたBMW X5ブレーキシステム.

GWS ギヤセレクタスイッチ

オートマチックトランスミッションのセレクタ.

7 まとめ

Page 12: ハイブリッド車の駆動制御装置開発における ラピッドプロトタイ … · 新しいハイブリッド機能の開発には、実績のあるetasの開発 支援ツールを使用しました。

Contact addresses

ETAS GmbH Borsigstraße 14 70469 Stuttgart, Germany Phone +49 711 89661-0 Fax +49 711 89661-106 [email protected]

ETAS S.A.S. 1, place des Etats-Unis SILIC 307 94588 Rungis Cedex, France Phone +33 1 567000-50 Fax +33 1 567000-51 [email protected]

ETAS Ltd. Unit 2A, Meteor Business Park Meteor Centre, Mansfield Road Derby DE21 4SU United Kingdom Phone +44 1332 253770 Fax +44 1332 253779 [email protected]

ETAS Inc. 3021 Miller Road Ann Arbor, MI 48103, USA Phone +1 888 ETAS INC Fax +1 734 997-9449 [email protected]

ETAS K.K. Queen’s Tower C-17F 2-3-5, Minatomirai Nishi-ku Yokohama 220-6217, Japan Phone +81 45 222-0900 Fax +81 45 222-0956 [email protected]

ETAS Korea Co., Ltd. 4F, 705 Bldg. 70-5 Yangjae-dong, Seocho-gu Seoul 137-889, Korea Phone +82 2 5747-016 Fax +82 2 5747-120 [email protected]

ETAS (Shanghai) Co., Ltd. 24F, Bank of China Tower 200 Yincheng Road Central Shanghai 200120, P.R. China Phone +86 21 5037 2220 Fax +86 21 5037 2221 [email protected]

ETAS Automotive India Pvt. Ltd. No. 690, Gold Hill Square, 12F Hosur Road, Bommanahalli Bangalore 560 068, India Phone +91 80 4191 2585 Fax +91 80 4191 2586 [email protected]

www.etas.com

ETAS SMJ / COM 2010.10 Sk

イータス株式会社

http://www.etas.com

〒220-6217神奈川県横浜市西区

みなとみらい 2-3-5クイーンズタワー C 17F

Tel: 045 - 222 - 0900(代表) Fax: 045 - 222 - 0956 email: [email protected]