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FFFビームにおけるデータ取得の留意点 駒澤大学 保科・佐藤研究室 3渡辺 翔太、藤井 優作、齋藤 拓也、田尻 雄大

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FFFビームにおけるデータ取得の留意点

駒澤大学 保科・佐藤研究室3年 渡辺 翔太、藤井 優作、齋藤 拓也、田尻 雄大

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[1]佐藤 智春 : FFFビームのビーム特性 ―論文を中心に― : 日本放射線技術学会 第96回東京支部セミナー (2015)[2]Zheng Chang, Qiuwen Wu, Justus Adamson, Lei Ren, James Bowsher, Hui Yan,Andrew Thomas, and Fang-Fang Yin Commissioning and dosimetric characteristicsof TrueBeam system: Composite data of three TrueBeam machines : MedicalPhysics 39, 6981 (2012)[3]Gloria P. Beyer : Commissioning measurements for photon beam data on threeTrueBeam linear accelerators, and comparison with Trilogy and Clinac 2100 linearaccelerators : Journal of Applied Clinical Medical Physics, Volume 14, Number 1,(2013)[4]X. R. Zhu, Y. Kang, and M. T.Gillin : Measurements of in-air output ratios for alinear accelerator with and without the flattening filter : Medical Physics 33, 3723(2006)[5]Oleg N Vassiliev, Uwe Titt, Falk PÖnisch, Stephen F Kry, Radhe Mohan andMichael T Gillin : Dosimetric properties of photon beams from a flattening filter freeclinical accelerator : Phys. Med. Biol. 51 (2006)[6]Patrick Cadman : A dosimetric investigation of scatter conditions for dualasymmetric collimators in open fields : Medical Physics 22, 457 (1995)

対象論文について

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対象論文について

[7]鶴巻 郁也 : 平坦化フィルタの有無による高エネルギー光子線の線質の変化 : 駒澤大学医療健康科学部 平成28年度医療健康科学部総合研究発表 (2016)[8]Stephan F. Kry, Richard Popple, Andrea Molineu, David S. Followill : Ion recombination correction factors (Pion) for Varian TrueBeam high-dose-rate therapy beams : Journal of Applied Clinical Medical Physics, Volume 13, Number 6, (2012)[9]Yuenan Wang, Stephan B. Easterling, Joseph Y. Ting : Ion recombination corrections of ionization chambers in flattening filter-free photon radiation : Journal of Applied Clinical Medical Physics, Volume 13, Number 5, (2012)

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対象論文について

駒澤大学に導入予定のTrueBeamのビームデータ取得上の留

意点を予め確認しておくことを目的として対象論文の絞り込みを行った

佐藤 智春 : FFFビームのビーム特性 ―論文を中心に―、日本放射線技術学会第96回東京支部セミナー (2015)

Review article

1) 平坦化フィルタの必要性

2) 平坦化フィルタのない治療装置

3) FFFビームの特性

4) FFFビームの計測方法

路先案内人として利用させていただいた論文

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基本知識:プロファイル ペナンブラと jaw

inplane加速管方向

crossplane直交方向

jawの位置とペナンブラには密接な関係がある

加 速 管 方 向 の プ ロ フ ァ イ ル をcrossplane 、その直交方向のプロファイルをinplaneとすると、コリメータ角度0°の場合 inplaneは上絞り、crossplaneは下絞りが対応している

上絞り:疑似円弧、下絞り:円弧運動

よってペナンブラはinplane > crossplaneとなる

また、理想的にはコリメータ角度を90° 回転させるとペナンブラは0°inplane = 90°crossplane0°crossplane = 90°inplaneが一致するはずである

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• 検出器の大きさによる体積平均効果

検出器が大きいと体積平均効果が大きくなる

電離空洞内に急峻な線量勾配が存在する場合、その電離空洞内での測定線量が平均化され、過大評価や過小評価を引き起こす現象

基本的事項:線量計の体積平均効果

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基本的事項:線量計の体積平均効果

0

20

40

60

80

100

40 42 44 46 48 50 52 54 56 58 60

Rela

tive

Dose

(%)

Off axis distance (mm)

depth 26 mmField 100 mm

CC01

CC04

CC13

30013

SFD

AAA

検出器 直径、幅 (mm)

CC01 2

CC04 4

CC13 6

30013 6.1

SFD 0.06

AAA TPSのプロフィル

岩手RT研究会の提供資料

検出器幅、直径の小さい検出器が望ましい

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FFとFFFビームのプロファイル10 MV FF 10 MV FFF

FFビームと比較し、FFFビームでは中心軸にピーク

FFビームではターゲットで生成されたX線がFFにより平坦化↓

FFが取り除かれたことにより平坦化されず、中心軸にピークをもつプロファイル

TrueBeamSFD

[2]Chang等(2012)報告

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FFFビームのプロファイル6 MV FFF 10 MV FFF

FFFは高エネルギーになるとプロファイルが急峻

高エネルギーほど散乱角度が小さくなる↓

エネルギーが高くなるほど中心軸が前方に突き出たプロファイル

TrueBeamSFD

[2]Chang等(2012)報告

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ペナンブラ

Field size 10×10 cm2 5×5 cm2

Collimator angle Energy 6 MV FF 10 MV FF 6 MV FFF 10 MV FFF

0°crossplane 5.03 5.53 3.70 4.83

inplane 5.88 6.70 4.70 5.30

90°crossplane 5.75 6.20 4.38 5.45

inplane 5.10 5.80 3.85 4.45

FF、FFF共にペナンブラはコリメータ角度0°のcrossplaneとinplaneではinplaneが大きく、90°ではcrossplaneが大きい

コリメータ角度0°crossplaneと90°inplane又、0°inplaneと90°crossplaneでは不一致

[2]Chang等(2012)報告

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6 MV, 1.5 cm (dmax) 15 MV, 2.8 cm (dmax)

Diagonal profile

プライマリーコリメータ厚の影響ではなく、電離箱の幾何学的配置が原因と予想

TrueBeam

Clinac 2100

Trilogy

電離箱が対角線上に対して垂直に配置されなかったことで、河岸段丘が現れた可能性あり

TrueBeamの厚いプライマリー

コリメータによる影響と言及

測定方法に詳細な幾何学的配置が記されていないため真の原因が不明確

[3]Beyer(2013)の報告

CC13 0.125cm3

ion chamber

FFビーム

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TrueBeamClinac 2100TrilogyDiff. Clinac to TrueBeamDiff. Trilogy to TrueBeam

[3]Beyerの報告

CC13 0.125cm3

ion chamber

15 MV, 40×40 cm2, 10 cm, FFビーム

Rela

tive

Dose

[%]

Rela

tive

Diffe

renc

e[%

]

Off-Axis Distance[mm]

プロファイルの差をプロットとし、加速器間のビームプロファイルデータを分析

プロファイル

Beyerは、照射野内の変動を

TrueBeam 15MV フラットニングフィルタの設計が

異なることが原因と言及加速器間でのプロファイル中心軸がずれている恐れ

測定方法の具体的な言及がない

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プロファイル勾配分析法51 51 46 56

プロファイル測定において、検出器の位置や中心軸は正確でなければならない

プロファイルを微分することによりエッジを検出できる

中心軸からの幅が検出されることによりズレが分かる

5 mm のズレ

ズレの検出が簡便で正確

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正方形照射野でのSc

正方形照射野における6 MV,18 MVのSc使用機器:Clinac 2100EX ( Variann)6 MV:FFFビーム使用時に2 mmのCopper disk測定:円筒型電離箱,ミニファントム 10 g/cm2

[4]Zhu等(2006)報告

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使用機器:Clinac 2100EX ( Variann)6 MV:FFFビーム使用時に2 mmのCopper disk測定:円筒型電離箱,ミニファントム 10 g/cm2

upper jaw : Ylower jaw : X

・Scの変動に与える影響は、上絞りによるものが大きい

矩形照射野における6 MV,18 MVのSc

矩形照射野でのSc[4]Zhu等(2006)報告

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OPF

TrueBeam装置:

OPFの照射野依存が少ない原因

→antibackscatter filterの導入

→ヘッド構造の相違が原因と言及

15 MV, 95 cm SAD6 MV, 95 cm SAD

TrueBeamClinac 2100Trilogy

[3]Beyer(2013)の報告

antibackscatter filterの位置についての言及はないが、

名称からモニタ線量計の下流に存在すると推測

FFビーム

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antibackscatter filterについて

・TrueBeam ヘッド内に”antibackscatter filter“が存在すると言及

・Varian社のモンテカルロシミュレーションより、

jawとモニタ線量計の間にこのようなフィルタ

がないことが確認された

・antibackscatter filterは線源側に位置している

FF

Upper jaw Upper jaw

Lower jaw

Monitor chamberantibackscatter filter→

[3]Beyer(2013)の報告

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OPF FFとFFFのScp

使用機器:Clinac 21EX (Varian)SSD:100 cm,照射野サイズ10×10 cm2,最大線量深測定器:PPC40 parallel plate ionization chamber

RK chambers

6 MV,18 MVのFF,FFFビームにおけるScp

・正方形照射野の中心軸での測定

・対称照射野でない時、FFFビームとFFビームのScpの差の大きさはさらに広がると予想

[5]Vassiliev等(2012)報告

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OPF 非対称絞りのSc

upper jaw : Ylower jaw : X

Asymmetric collimatorsによるSc ( in-air )

A

B

D

C

使用機器:Clinac 2100 (Varian),測定器:PR-05P chamber (in-air):対称照射野

・測定点は各照射野中心(×)である・非対称絞りと対称絞りのScの差は1%以内・照射野の中心からのずれは、Scとは独立

Y2

X2X1

Y1

r

r [cm] Sc 対称照射野との比A 0 1.000 1.000B 5 0.999 0.999C 5 1.003 1.003D 5 0.999 0.999B 10 1.025 0.998C 10 1.029 1.002D 10 1.025 0.999

10×10

20×20

Field [cm]

[6]Cadman(1995)報告

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6 MV PDD

FF、FFFにおけるビームハードニングの有無

6 MV FFFの低エネルギー側へのシフト

・Clinac 21EX・PPC40 Plane-parallel chamber・10×10 cm2

・4 MV:BJR 25報告

6 MV FF 6 MV FFFEffective

energy[MeV] 2.41 2.08

[7]鶴巻 郁也(2016)駒澤大学医療健康科学部総合研究発表

TrueBeamPTW TN30013field size:2.1×2.1 cm2

・測定系:空気中

6 MV実効エネルギー(FF、FFF)

実効エネルギーはFFFで小さい

[5]Vassiliev等(2012)報告

PDD

・4 MV:BJR 25報告・測定系:媒質中

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各照射野サイズにおけるdmaxの変化

PDD

・Clinac 21EX・PPC40 Plane-parallel chamber

照射野サイズにおける

dmaxの変化

FF>FFF

FF :照射野サイズ大→散乱線増加→dmaxが小さくなる

FFF:フラットニングフィルタ由来の散乱線無し

[5]Vassiliev等(2012)報告

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イオン再結合補正係数

6 MV 10 MV

FF FFF FF FFF

cGy/pulse 0.03 0.08 0.03 0.13

Mean Pion 1.003 1.006 1.003 1.010

パルスあたりの線量(Varian)

イオン再結合補正係数

パルスあたりの線量依存

depth:10 cmfield size:10×10 cm2

SSD:100 cm

TrueBeamExradin A-12 chamber(Farmer-type ion chamber)

[8]Kry等(2012)報告

パルス数を変化させ、パルスあたりの線量を変化

FFFを用いることによるパルスあたりの線量増加

フラットニングフィルタによるパルスあたりの線量変化

パルスあたりの線量に依存

深さにおいてはどのような変化か

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6 MV FFF 10 MV FFF

Ion chamber 10 cm dmax 10 cm dmax

Exradin A-12 1.006 1.009 1.010 1.014

PTW TN30013 1.005 1.008 1.011 1.013

NEL 2571 1.010 1.013 1.015 1.018

電離箱の種類における依存

3種類の電離箱は各エネルギーに関して

0.5%程度の相違

同タイプの電離箱でも個体差がある

深さにおける個々の電離箱についてPionの測定が必要

TrueBeamFarmer-type ion chamber

field size:10×10 cm2

SAD:100 cm

[8]Kry等(2012)報告

イオン再結合補正係数

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Energy 6 MV FF 6 MV FFF 10 MV FF 10 MV FFF

Farmer chamber 1.004 1.008 1.012 1.015

PinPoint chamber 1.000 1.006 1.005 1.005

Plane-parallel chamber 1.018 1.014 1.011 1.019

電離箱のタイプにおける依存

Pionは電離箱のタイプに依存

FF、FFF間の2%以内の相違

→有意な差は見られないとの報告

Farmer chamber(0.6 cc):PTW 30013PinPoint chamber(0.015 cc):PTW 31006Plane-parallel chamber(0.02 cc):PTW 23342

TrueBeamdepth:10 cmfield size:10×10 cm2

SAD:100 cm

[9]Wang等(2012)報告

イオン再結合補正係数

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イオン再結合補正係数

• KryらとWangらの報告による相違

– Wangらの報告

FFとFFF間のPionは有意な差が見られない

→深さ10 cmのみの測定

– Kryらの報告

深さに対するPionの変化を考慮する必要がある

→dmaxと10 cmでの測定

深さによるイオン再結合の考慮

[8]Kry等(2012)報告

[9]Wang等(2012)報告

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FFFにおける深さによるPionの変化(40×40 cm2)

・TrueBeam・CC13 compact ion chamber・Wellhofer水ファントム

10 MV FFFの方が

Pionの変化は大きい

深部に関して適切な補正の考慮

1

1.005

1.01

1.015

1.02

1.025

0 5 10 15 20 25 30 35 40

ion

reco

mbi

natio

n co

rrec

tion

fact

or

depth[cm]

6 MV FFF

10 MV FFF

[2]Chang等(2012)報告

イオン再結合補正係数

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• プロファイルの特性

• 検出器は検出幅が小さい方がよい

• ペナンブラはjawの位置に依存する

• 照射野サイズにおけるScの変化はFFFビームでほうが小さい

• エネルギーが大きいほど、FFとFFFのScの差は大きい

• 照射野サイズにおけるdmaxの変化

• 深部におけるイオン再結合の考慮

結論

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謝辞

このような場を提供してくださいました

東京医科大学病院 筑間 晃比古様

ならびに東京放射線治療技術研究会の

皆さまに深く御礼申し上げます

ご清聴ありがとうございました