コマーシャルブロイラー農場で発生した壊疽性皮膚 …〈業績ノート〉...

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コマーシャルブロイラー農場で発生した壊疽性皮膚炎の概要 とその対策 誌名 誌名 鶏病研究会報 ISSN ISSN 0285709X 巻/号 巻/号 492 掲載ページ 掲載ページ p. 125-130 発行年月 発行年月 2013年8月 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター Tsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat

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コマーシャルブロイラー農場で発生した壊疽性皮膚炎の概要とその対策

誌名誌名 鶏病研究会報

ISSNISSN 0285709X

巻/号巻/号 492

掲載ページ掲載ページ p. 125-130

発行年月発行年月 2013年8月

農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センターTsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research CouncilSecretariat

Page 2: コマーシャルブロイラー農場で発生した壊疽性皮膚 …〈業績ノート〉 コマーシャルブロイラー農場で発生した壊痘性皮膚炎の概要とその対策

〈業績ノート〉

コマーシャルブロイラー農場で発生した壊痘性皮膚炎の概要とその対策

永井寿宗・江副仲介・本田 隆

一般財団法人化学及血清療法研究所 干 869-1298熊本県菊池市旭志川辺 1314-1

要約

2010年 5月,ブロイラー農場で Clostridiumsepticumによる壊痘性皮膚炎が発生した。 35日齢過ぎ

から,臭気の強い暗紫色の皮膚炎の発現とともに発死が増加し剖検では全身性の壊痘性皮膚炎ととも

に肝臓の脆弱化,肝臓の気泡多発および胸筋の赤黒色化した病変が認められた。細菌検査では

Clostridium sφticumが分離されたが,黄色ブドウ球菌は分離されなかった。病理組織学的検査では肝

細胞の変性壊死が顕著に認められ,肝細胞間,筋線維間および皮下織に炎症像を伴わない大梓菌が認め

られた。また壊死がきわめて顕著であり,皮膚および肝臓の細胞は無構造化していた。本農場は,次回

導入鶏群の抗体検査において,伝染性ファブリキウス嚢病の先行感染の可能性も示唆されたが,オール

インオールアウトの実施,踏込み消毒槽の適宜交換および発生鶏群における鶏舎内へのヨード剤散霧で

終息した。

キーワード:Clostridium sφticum,壊痘性皮膚炎,衛生対策,オールインオールアウト

緒 言

鶏クロストリジウム感染症のひとつである壊痘性皮膚

炎 (GangrenousDermatitis)は,Clostridium sφticum

(Cl. sφticum) や 黄 色ブドウ球菌 (Staphylococcus

aureus ; Sa)の創傷感染によって起こると考えられてい

る。本疾病は Cl.sφticumの単独感染よりも Saとの混

合感染によって死亡率が高まり,顕著な悪臭を伴う皮膚

病変を形成する。また,本病の発生は,関与した菌株の

毒素産生能力に依存することも報告されている9)。野外

の鶏および七面鳥では, 17日齢から 20週齢と幅広い期

間で発生するが,なかでも 4-8週齢のブロイラーに多

発し死亡率は 1-60%になることもある。本病の特徴

は,突発的に発生し発症後の経過が短く, 24時間以

内に死亡することである6)。多くの場合,伝染性ファブ

リキウス嚢病 (IBD),鶏貧血ウイルス感染症 (CIAV),

細網内皮症 (RE) などによる免疫抑制状態が本病を誘

発すると考えられている以問。発生は春に多く,雌に

比べて雄に発生しやすい傾向がある。臨床症状は,食欲

不振,沈うつ,運動失調などであり,これらを示した鶏

は,翼,胸および腹部の皮膚が暗紫色を呈する。特徴的

2012年6月 18日受付鶏病研報49巻 2号, 125-130 (2013)

125

病変として,剖検時に皮膚,皮下組織および筋肉に気腫

が認められ,肝臓に白色壊死巣が見られることがある 1)。

また, F嚢の軟弱化が認められるケースも報告されてい

るヘ病理組織学的には,大梓菌と共に皮下織に水腫と

気腫が認められる。骨格筋にも壊死は認められるが,経

過が早い疾病であるため炎症性変化には乏しい。

今回,ブロイラーコマーシャル農場において Cl.

sφticumによる壊痘性皮膚炎が発生したが,対策を行っ

た結果改善効果が認められたので,その概要を報告する。

材料と方法

1.発生状況

発生ブロイラー農場は,山間部の斜面に位置し約

3,000羽飼育の開放鶏舎を 15棟保有しており,坪羽数は

35羽,飼育床面の形態は堆積法であった。対象鶏群の

飼育鶏種はチャンキ}種で,本鶏群は 35日齢過ぎから,

強い臭気を伴う暗紫色の皮膚炎様症状を呈して死亡羽数

が増加したが,鶏群の増体は良好で、あり,呼吸器症状や

下痢などの臨床所見は認められないとの棄告を受け,詳

細な聞き取りを行った。このような皮膚炎様症状を発症

後,アンピシリンを 3日関連続投与したところ発生は一

時的に減少したが, 40日齢過ぎより再び死亡羽数が増

加し 42日齢までの皮膚炎様症状による死亡率は 3%に

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鶏病研究会報

日齢 o 0

表1.ワクチンプログラム

ワクチン コクシジウム IB-M

方法 混餌 散霧

7一町一跡

弘一問

一跡

25 25

ND IBD

飲水 飲水

比一回

一町一

達した。発生鶏舎の周辺の鶏舎でも散発的に同様の症状

の発生が認められていた。当該農場では対象鶏群の 2回

前(約 150目前)の導入群においても同様の症状を伴う

死亡羽数増加が認められており.同一経営系列の他の 1

農場にも認められた。 ワクチンプログラムは表 1に示し

た。

2.検査方法

42日齢の死亡鶏5羽を用いて検査を実施した。外貌

観察および体重測定後に病理解剖を行った。細菌学的検

査では,肝臓および皮下病変部スワブを血液寒天培地お 写真1.皮膚の暗紫色化(矢頭)および切開時の浅胸筋

よび卵黄加 CW寒天培地に塗抹し 37'Cで24時間通気 の赤色化(矢印)

および嫌気培養した。分離された細菌についてはグラム

染色,一濃度ディスク拡散法による薬剤感受性試験(ア

ンピシ リン,アモキシシリン,カナマイシン,フラジオ

マイシン,ノロフロキサシン,オフロキサシン,オキシ

テトラサイクリンおよびドキシサイクリン)および同定

キット(アピ・ケンキ;シスメックス・ピオメリュー株

式会社)による菌同定を実施した。ウイルス学的検査で

は,肝臓,腎臓,肺およびファブリキウス嚢 (F嚢)の

20%乳剤を作製後,肝臓,腎臓および肺の乳剤は 10日

齢発育鶏卵尿膜腔内 (AC)接種.F嚢の乳斉IJは 10日齢

発育鶏卵柴尿膜 (CAM)上に接種した。さらに,病理

組織学的検査を実施するため,肝臓,腎臓の他に,病変

の認められた皮膚および胸筋を採材し. 10%緩衝ホルマ

リン液で固定後,ヘマトキシリン・エオジン染色および

ギムザ染色を施して光学顕微鏡で観察した。

血清学的検査は,発症鶏群の次回の導入群の 24およ

び38日齢鶏の血清をそれぞれ10検体採取しニューカツ

スル病 (ND) に対する赤血球凝集抑制 (HI)試験,伝

染性ファブリキウス嚢病 (IBD)に対する血清希釈法に

よる中和 (SN)試験を行った。伝染性気管支炎 (IB)

抗体については同日齢の血清をそれぞ、れ5検体ずつ用い

て血清希釈法による SN試験を練馬株.TM86株および

AK01株の 3株に対して実施した。

成 績

外貌観察では,全羽の皮膚は暗紫色を呈しており.皮

下織の気腫が認められた(写真 1)。当該音11を鉄で開放

した際には,強い異臭が感じられた。増体は良好との棄

写真 2 肝臓に多発した気泡(矢印)

告であったが,同銘柄鶏の育成マニュアルの日齢と比べ

体重は平均で300g程度低かった。全羽で肝臓の脆弱化,

腹腔内に泡沫状液の貯留が認められた。胸筋は指で圧迫

すると陥凹し 全羽で軟弱化が認められた。4/5羽で肝

臓の気泡(写真 2). 2/5羽で肺のうっ血および水腫,

115羽で肝臓の腫大,退色および軽度の F嚢萎縮が認め

られた。その他の臓器に著変は認められなかった(表2)。

細菌学的検査では,肝臓および皮下織スワブを塗抹し

た卵黄加 CW寒天培地の嫌気培養において乳白色のコ

ロニーが多数形成された。本菌を純培養後グラム染色し

た結果,グラム陽性の大梓菌が認められ,一部で芽胞形

成が確認された。また薬剤感受性試験では,アンピシリ

ンおよびアモキシシリンに感受性を示したが,その他の

薬剤には耐性であった。

ウイルス学的検査では,検査に供試した全ての検体か

らウイルスは分隊されなかった。

126一

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第 49巻 2013 年

表 2. 剖検所見

検体No.観察部位 状態

l 2 3 4 5

うっ血 + + 日市

水腫 ++ ++

腫大 +

退色 + 肝臓

脆弱化 +++ +++ +++ +++ +++

気腫 ++ ++ +++ +++

F嚢 萎縮 +

腹腔内泡沫状物その他

+++ +++ +++ +++ +++

胸部筋肉脆弱化 +++ 十++ +++ +++ +++

写真 3.皮下組織の無構造化および大梓菌(矢頭)の散 写真 4.皮下組織の無構造化および大梓菌(矢頭)の散

在(ギムザ染色) 在 (HE染色)

病理組織学的検査では,皮膚において病変部皮下組織 が 18.6倍であり, 38日齢では 1,807.2倍であった。また,

中に大梓菌が多数認められ,皮下組織は一様に水腫性で 38日齢では抗体制が20,480倍の個体が 10例中 l例存在

無構造となっていた(写真 3および4)。胸筋の筋線維 した。

は融解壊死し,筋線維問に大梓菌が認められた。また, これらの結果を踏まえ,発生鶏舎では飼育形態を堆積

肝臓は全体で壊死および無構造化が認められ,肝細胞間 法からオールインオールアウト法に変更し飼養衛生管

に大梓菌が多数認められた(写真 5および6)。各組織 理基準に則った衛生対策を実施した。隣接する鶏舎で本

に認められた大梓菌などの細菌の周囲には,マクロ 病が発生した際は,ヨード剤を L∞o倍希釈した液300L

ファージや偽好酸球をはじめとする炎症性細胞の浸潤は を40分かけて l日2回鶏舎内に散霧した。

認められなかった。

血清学的検査は,対象鶏群の次に導入された鶏群の考 察

24および38日齢のペア血清を用いて実施した。ND-HI 外貌観察,剖検所見細菌分離および病理組織学的検

試験およびIB-SN試験ではペア血清で顕著な変化は認 査の結果を総合的に判断し本症例を Cl.septicum単

められなかったが, IBD-SN試験では, 24日齢の GM値 独感染による壊痘性皮膚炎と診断した。

-127-

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鶏 病 研 究 会 報

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写真 5.肝細胞の壊死,無構造化および肝細胞閲の大梓 写真 6.肝細胞の壊死,無構造化および肝細胞聞の大梓

菌(矢頭)の散在(ギムザ、染色) 菌(矢頭)の散在 (HE染色)

表 3. 皮膚の所見

検体No.状態

2 3 4 5

胸腹部暗紫色化 ++ ++ ++ ++ ++

全身皮下織の気腫 +++ +++ +++ +++ +++

表 4. ND抗体検査結果

く5 5 10 20 40 GM値

24日齢 2 5 l l 6.6

38日齢 4 3 l 8.1

表 5. IBD抗体検査結果

く10 10 20 40 80 160 320 640 1280 2560 5120 10240 20480 GM値

24日齢 2

38日齢ー

5 2

本病は,ウイルス性疾病が根本原因となって発生する

と報告されている2.3)。そこで,対象鶏群の次に導入さ

れた鶏群の 24および38日齢のペア血清を用いて.ND.

IBDおよびIB(練馬株. TM86株およびAK01株)に

ついて抗体検査を実施 した。その結果. NDおよびIBの各血清型に対しては有意な抗体上昇は認められなかっ

た。一方で、.IBDは9/10羽ではワクチン抗体と恩われ

る抗体価が認められたが. 1/10羽では 20.480倍と高い

抗体価が認められ,過去の報告された症例。と同様に,

本農場には IBDウイルス (IBDV)の浸潤があり免疫抑

制状態となった個体がCl.septicumに感染して発症した

128

18.6

6 2 1 1807.2

と恩われた。今後本病が発生した際は,発症鶏のペア血

清を用いて IBD生ワクチンのテイク状況の確認および

IBDVの感染を確認する必要もあると考えられた。

病理組織学的検索では,肝細胞問,皮下組織,胸筋の

筋組織聞などに大梓菌が多数認められたが,いずれの検

体にもマクロファージや偽好酸球などによる炎症反応は

認められず,炎症反応が起こる前に毒素により甚急性に

死亡したことが組織学的に再確認できた7)。

本菌は土壌菌であり,芽胞形成性を有する環境抵抗性

の強い細菌であるが,空気伝播しないことから, 長靴の

履き替え,踏み込み消毒槽の適宜交換,農場入口の車両

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第 49巻 2013 年

表 6. IB抗体検査結果

練馬株

く2 2 4 8 16 GM値

24日齢 3 2 2.3

38日齢 2 2 1 2.3

TMf朱

く2 2 4 8 16 GM値

24日齢 5 1.0

38日齢 5 1.0

AK株

く2 2 4 8 16 GM1i直

24日齢 5 1.0

38日齢 5 1.0

消毒等の飼養衛生管理基準を遵守することで発生を予防 中部家畜保健衛生所(元・佐賀県北部家畜保健衛生所)

できると考えられた。また 本病が発生した鶏舎では鶏

糞の発酵消毒は行わずに,飼育床面の鶏糞などの堆積物

は全て搬出し,十分な消毒および乾燥の後に入雛するこ

と(オールインオールアウト)で農場内での連続した発

生を防止できると考えられた。

鶏糞は水分合量が少ないため,これを牛糞の発酵促進

剤として利用することがある。当該農場は隣接農場内に

ある牛糞堆肥場へ鶏糞を搬入していた。この牛糞堆肥場

に Cl.seβticumが存在していたかどうかについては今

回確認することができなかったが,本菌は午の悪性水腫

の原因菌でもあり,堆肥場へ鶏糞を持ちこんだ際に本菌

が履物や車体に付着し,養鶏場にこれを持ち帰っている

可能性が考えられた。また鶏舎内に入る際の履物の交換

方法に不十分と思われる点が認められたことから,農場

周闘あるいは農場敷地内の土壌中に生息する Cl.

sψticumを鶏舎内に持ち込んでいる可能性も考えられ

た。

今回の発生は,発生鶏舎内堆積物をすべて搬出し,他

の鶏舎で本病が発生した際には,ヨード剤の 1000倍希

釈液 300Lを 40分かけて 1日2回鶏舎内に散霧したこ

とで終息したため,本病は衛生管理の徹底により予防で

きるものと考えられた。

謝 辞

今回の報告にあたり,多くの助言を賜りました佐賀県

樋口靖晃先生に深謝いたします。

文 献

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nous dermatitis in broilers. Avian D日。 32,140-142 (1988)

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5) Rosenberger, ].K. et al. : The roles of the infectious

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8) Vielitz, E. and Landgraf, H. : Anaemia-dermatitis of

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various bacterial isolates used in an induction model for

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129-

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鶏病研究会報

Outline and Provision of Gangrenous Dermatitis in a Commercial Broiler Farm

Toshimune Nagai, Shinsuke Ezoe and Takashi Honda

The Chemo-Sero-Therapeutic Research Institute Kyokushikawabe 1314-1, K阻ikuchi-社li,Kumamoto 869-1298

Summary

In May 2010, Clostridium sψticum caused an outbreak of gangrenous dermatitis in a commercial broiler farm. In chickens over 35 days old, there was an increase in dark purple dermatitis with a strong odor and high mortality, gross lesions consisting of systemic gangrenous dermatitis,

weakening, multiple emphysema in the liver, and degeneration of discolored breast muscle Bacterium isolated from organs was Cl. sφticum, not StaPhylococcus aureus. Microscopic changes (histopathological alteration) consisted of significant degeneration and necrosis in liver cells and large bacillus on the hepatic cell layer, muscle fiber, and subcutaneous tissue without inflammatory reaction. Livers and skins had no histological structures because of rapid severe necrosis. On this farm, however, indicated by antibody test that used next installation group serum, this incidence has disappeared by working out all-in all-out, changing the antiseptic solution arbitrarily in the tank and fogging iodine preparation in poultry house.

(]. ]pn. Soc. Poult. Dis., 49, 125-130,2013)

Key words : Clostridium sφticum, gangrenous dermatitis, hygiene measure, all-in all-out

130一