インターネットトラヒックの現状 ·...

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2018220社会ICTイノベーション本部 ICT・メディア戦略グループ インターネットトラヒックの現状 資料2-4

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2018年2月20日

社会ICTイノベーション本部ICT・メディア戦略グループ

インターネットトラヒックの現状

資料2-4

Page 2: インターネットトラヒックの現状 · インターネット対応型テレビ受信機を使用している世帯 (n=407) インターネットを利用した人がいる世帯のうち、「インターネット対応型テレビ受信機」を利用した世帯は13.1%とまだ低い。

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1.国内のトラヒックの推移 ①固定ブロードバンド

224 259 295 351 398 447 494 574 655 769 835 741

715 693 640 658 666 770 834 905 930 1,086 1,051 1,324 1,464

1,799

257 344 390 459 540 629 708 799 939 1,102 1,206 1,235 1,363 1,516 1,600 1,730 1,905 2,275

2,584 2,892

3,552

4,582

5,423

6,876

8,254

9,559

0

50

100

150

200

250

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000

9,000

10,000

11月 5月 11月 5月 11月 5月 11月 5月 11月 5月 11月 5月 11月 5月 11月 5月 11月 5月 11月 5月 11月 5月 11月 5月 11月 5月

2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017

固定ブロードバンドサービス1契約者当たりのトラヒック

固定ブロードバンドサービス契約者の総トラヒック

上り 下り

下り 上り

固定ブロードバンドサービス契約者の総トラヒック[Gbps]

固定ブロードバンドサービス1契約者当たりのトラヒック[Kbps]

Gbps Kbps図.我が国の固定ブロードバンドにおけるトラヒック

出所)総務省「我が国のインターネットにおけるトラヒックの集計・試算」より作成

39%増加

36%増加

固定ブロードバンド※1の総トラヒック量および1契約者当たりのトラヒックは、急増傾向が見られる。 下りのトラヒックは、10T(テラ)bpsに到達する勢いである。

※表記数字は全て総トラヒック

※1: FTTH、DSL、CATV、FWA

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1.国内のトラヒックの推移 ②移動体通信

図.我が国の移動体インターネットにおけるトラヒック

57 65 74 95 112 139 163 211 247

296 313 378

420 490 521

592 639

726 758 846

891

1,027 1,048

1,139 1,228

1,345 1,412

1,567

1,724

1,910

6 7 8 10 12 15 18 23 27 33 36 44 49 57 65 80 91 96 114 123 141 155 169 185 197 218 225 249 267 289

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000

9,000

10,000

0

200

400

600

800

1,000

1,200

1,400

1,600

1,800

2,000

6月 9月 12月 3月 6月 9月 12月 3月 6月 9月 12月 3月 6月 9月 12月 3月 6月 9月 12月 3月 6月 9月 12月 3月 6月 9月 12月 3月 6月 9月

2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017

移動体サービス1契約者当たりのトラヒック

移動体サービス契約者の総トラヒック

下り 上り

下り 上り

42%増加

33%増加

bpsGbps

出所)総務省「我が国の移動通信トラヒックの現状」より作成

移動体通信サービスの総トラヒック量※1も年々堅調に増加している。 下りのトラヒック量は、直近で約2Tbpsとなっており、固定ブロードバンド総トラヒックの約1/5の規模である。

移動体通信サービス契約者の総トラヒック[Gbps]

移動体通信サービス1契約者当たりのトラヒック[bps]

※表記数字は全て総トラヒック

※1:IMT-2000(LTEを含む)のデータトラヒック、キャリア内で折り返してインターネット等へ出ないトラヒック、フェムトセル基地局の携帯無線通信に係るトラヒック、MVNO(L2接続を除く)に係るトラヒックを含む

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固定インターネットトラヒック成長率(2016年)

移動

体イ

ンタ

ーネ

ット

トラ

ヒッ

ク成

長率

(20

16年

インドネシア

中国

フランス

インド

豪州

カナダ

日本米国

英国

移動体インターネット成長率:34%固定インターネット成長率 :53%

図.固定及び移動体インターネットトラヒック成長率

出所)Cisco White Paper ”The Zettabyte Era: Trends and Analysis”, June 2017より抜粋・加筆

諸外国では、固定インターネットに比べ、移動体インターネットのトラヒック成長率が高い傾向にある。 一方、日本は、移動体インターネットよりも固定インターネットトラヒックの成長率が高い。

(参考)固定・移動体インターネット成長率の国際比較

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図.G20各国のトラヒック速度と成長率(Q1 2017)

(参考)通信速度の国際比較 G20の中で、日本は固定・移動体インターネットともに比較的上位の接続速度を誇っている。 移動体インターネットについては、接続速度の成長率にばらつきがあり、一部国では依然として高速化のトレンドがうかがえる。 ピーク接続速度は、平均接続速度のおおよそ4~8倍となっている。

出所)Akamai ” akamai’s [state of the internet] Q1 2017 report”を基にMRI作成

-50%

0%

50%

100%

150%

200%

5 10 20 40 80

接続速度の成長率(前年比)

接続速度[Mbps]

平均接続速度 [固定インターネット] ピーク接続速度 [固定インターネット] 平均接続速度 [移動体インターネット]

日本

韓国

インドネシア

米国

米国カナダ

平均接続速度(移動体インターネット)

ピーク接続速度(固定インターネット)日本

日本

ドイツ

韓国イギリス

米国

フランス

豪州

英国

カナダ

ドイツ

平均接続速度(固定インターネット)

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2.国内のトラヒックの特性 ①固定ブロードバンド/時間帯別

出所)総務省「我が国のインターネットにおけるトラヒックの集計・試算」より抜粋

図.ブロードバンドサービス契約者の時間帯別トラヒック

固定ブロードバンド契約者のピークトラヒックの時間帯は21時から23時にある。→ 放送における、いわゆる「プライムタイム」(一般に19時~23時)の後半と重なる。

週末は日中時間帯の利用も多い。

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2.国内のトラヒックの特性 ②移動体/時間帯別

出所)総務省「我が国の移動通信トラヒックの現状」より抜粋

図.移動通信契約者の時間帯別トラヒック

移動体通信サービス契約者のピークトラヒックの時間帯も、固定ブロードバンドと同様に21時から23時にある。 平日は、朝から夕方にかけて徐々にトラヒックが増加し、昼休み帯に一時的なピークに達する。 休日は、朝から昼にかけて急激に増加し、その後夕方にかけて微増となっている。

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2.国内のトラヒックの特性 ③固定BB/ピーク・平均比

出所)総務省「我が国のインターネットにおけるトラヒックの集計・試算」より作成

79 99 116 139 150 167 199 208 234 258 277 247 264 315 339 382 387 449 525 584 690 758

940 1,081

1,253

1,585

107 132 159 193 215 239 294 303 343 367 403 364 394 472 513 593 625

718 850

952 1,106

1,231

1,533 1,730

2,063

2,573

+33%(1.3倍)

+62%(1.6倍)

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

11月 5月 11月 5月 11月 5月 11月 5月 11月 5月 11月 5月 11月 5月 11月 5月 11月 5月 11月 5月 11月 5月 11月 5月 11月 5月

2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017

ピーク/

平均トラヒック比

ピークトラヒック・平均トラヒック

1日の平均トラヒックの月平均 1日のピークトラヒックの月平均 ピーク/平均トラヒック比

図.固定ブロードバンドサービスの平均/ピークトラヒック

ピークトラヒックと平均トラヒックはともに増加傾向がみられる。 一方、ピークと平均のトラヒック比は拡大傾向にあり、2004年時点の1.3倍から、直近では1.6倍まで拡大している。

→ アプリケーションや利用方法などに起因するこうしたトラヒック特性は、ネットワークの設計思想やその設備投資に影響する。

Gbps

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図.一般世帯におけるインターネット利用機器(平成28年)

出所)総務省「平成 28 年通信利用動向調査」より作成

図.ハイブリッドキャスト機能の利用状況(平成28年)

※過去1年間にインターネットを利用した人がいる世帯(n=13,632) 9.3%

3.2%

6.4%

8.8%

19.2%

28.9%

30.8%

0% 10% 20% 30%

その他

テレビ電話

オンラインゲーム

ネットワークを通じて録画した番組の視聴

ホームページ閲覧などのウェブ利用

VODなどの配信番組

視聴中の番組に関連した情報の取得

※インターネット対応型テレビ受信機を使用している世帯(n=407)

インターネットを利用した人がいる世帯のうち、「インターネット対応型テレビ受信機」を利用した世帯は13.1%とまだ低い。 そのうち34.2%がハイブリッドキャスト機能を利用。「番組に関連した情報の取得」や「VODなどの配信番組」が主な利用。

利用したことがある, 34.2%

利用したことはないが、

今後利用する予定, 8.4%

利用したことはなく、今後

も利用予定はない, 51.7%

無回答, 5.8%

17.0%

13.1%

21.7%

78.3%

35.7%

40.3%

79.5%

0% 20% 40% 60% 80%

その他の機器

インターネット対応型テレビ受信機

携帯電話(PHSを含む)

スマートフォン

タブレット型端末

自宅以外のパソコン

自宅のパソコン

図.インターネット対応型テレビでのインターネット利用時の目的(平成28年)

2.国内のトラヒックの特性 ④インターネット対応テレビの利用

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10

0

50

100

150

200

250

300

2016 2017 2018 2019 2020 2021

マネージドIP 移動体インターネット 固定インターネット

3.グローバルのトラヒックの推移・予測 ①総トラヒック

固定インターネット: インターネットバックボーンを通過するすべてのIPトラヒック移動体インターネット:モバイルデータ、及び、携帯端末・ノートPCカード・モバイルブロードバンドゲートウェイからのインターネットトラヒックマネージドIP: 企業のIP-WANトラヒック、テレビ・VoDのトラヒック

図.タイプ別のトラヒック

出所)Cisco White Paper ”Cisco Visual Networking Index: Forecast and Methodology, 2016–2021”, June 2017を基にMRI作成

EB/月

0

20

40

60

80

100

120

2016 2017 2018 2019 2020 2021

アジア・太平洋 北米 西欧

中欧・東欧 中東・アフリカ 中南米

図.地域別のトラヒック

EB/月

米Ciscoによれば、グローバルトラヒック総量(IPトラヒック)は、 2016年の96EB/月(約36Tbps)から、2021年には約3倍の278EB/月(約104Tbps)に増加する。

特に、移動体インターネットは、今後固定インターネットよりも高い成長率で増加する。 地域別でみると、アジア・太平洋地域は、今後の成長率もグローバル平均より高く、トラヒック需要が最も高い。

年平均成長率(2016年-2021年)全体:24%固定インターネット:23%移動体インターネット:46%マネージドIP:13%

年平均成長率(2016年-2021年)全体:24% アジア・太平洋:26%北米:20%西欧:22%中欧・東欧:22%中東・アフリカ:42%中南米:21%

17%

67%

15%

15%

68%

17%

13%

68%

19%

11%

68%

21%

9%

69%

22%7%

69%

24%

実績 予測 → 実績 予測 →※ 棒グラフの%は構成比

96

122

151

186

228

278

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11

0

50

100

150

200

250

300

2016 2017 2018 2019 2020 2021

インターネット動画 ウェブ、メール、データ オンラインゲーム ファイル共有

0

50

100

150

200

250

300

2016 2017 2018 2019 2020 2021

出所)Cisco White Paper ”Cisco Visual Networking Index: Forecast and Methodology, 2016–2021”, June 2017を基にMRI作成

図.セグメント別グローバルトラヒック

EB/月 EB/月

図.コンシューマ グローバルトラヒック

72%75%

77%79%

80%

81%

ビジネス: 企業および政府機関における固定IP WANまたはインターネットのトラフィックコンシューマ:家庭、大学、インターネットカフェにおけるIPトラフィック

3.グローバルのトラヒックの推移・予測 ②トラヒックセグメント別 セグメント別でみると、コンシューマトラヒックが総トラヒック量の約8割を占める。 コンシューマトラヒック(固定/移動体 ※マネージドIPを除く)は、インターネット動画が約8割を占めており、年平均成長率

31%で今後さらに増加する見込みである。

コンシューマ(固定/移動体)

コンシューマ

ビジネス

16%

84%

年平均成長率(2016年-2021年)ファイル共有:-0.1%オンラインゲーム:62%ウェブ、メール、データ:17%インターネット動画:31%

83%

83%

83%

82%

81%

17%

17%

17%

18%

19%

ファイル共有: P2Pシステム、Webベースのファイル共有システムオンラインゲーム: ネットワーク環境を用いたゲームウェブ、メール、データ:ウェブ、メール、インスタントメッセージ、ファイル共有を除くその他データインターネット動画: YouTube, Hulu, Netflix等の動画配信サービス(テレビ視聴を含む)、

ライブ動画配信、オンラインビデオ購入・レンタル、Webカメラ視聴、Webビデオ監視

96

122

151

186

228

278

実績 予測 → 実績 予測 →

年平均成長率(2016年-2021年)ビジネス(マネージドIP):23%ビジネス(固定/移動体インターネット):23%コンシューマ(マネージドIP):14%コンシューマ(固定/移動体インターネット):27%

5976

98

124

156

195

※ 棒グラフの%は構成比 ※ 棒グラフの%は構成比

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12

0

20

40

60

80

100

120

140

160

180

2016 2017 2018 2019 2020 2021

移動体インターネット 固定インターネット

0

20

40

60

80

100

120

140

160

180

2016 2017 2018 2019 2020 2021

その他 テレビ視聴

図.視聴ネットワーク別 インターネット動画トラヒック※1 図.視聴形態別 インターネット動画トラヒック※1

EB/月 EB/月

年平均成長率(2016年-2021年)固定インターネット:27%移動体インターネット:55%

年平均成長率(2016年-2021年)テレビ視聴:27%その他:32%

テレビ視聴:インターネット対応のセットトップボックスまたはこれに相当するデバイス(Microsoft Xbox 360等)、インターネット対応テレビ、PC-テレビ接続により、インターネットを介してテレビ画面に配信される映像

その他: 動画コンテンツ、ビデオ通話、P2Pテレビ、ストリーミングテレビ、インターネットPVR、監視カメラ映像、移動体ネットワーク(2G, 3G, 4G)を介して送受信される映像

91%

9%

89%

11%

87%

13%

85%

15%

82%

18%

79%

21% 70%

30%

69%

31%

69%

31%

70%

30%

71%

29%

73%

27%

出所)Cisco White Paper ”Cisco Visual Networking Index: Forecast and Methodology, 2016–2021”, June 2017を基にMRI作成

3.グローバルのトラヒックの推移・予測 ②映像トラヒック インターネット動画トラヒックを固定/移動体別でみると、固定インターネット経由の割合が支配的であるが、今後移動体イン

ターネットが急増し、2021年には約2割までに占めるに至る。 視聴形態別でみると、テレビ視聴(インターネット対応テレビ・STB等)が全体の3割程度で推移する。

※1: P.9右図「インターネット動画」

実績 予測 → 実績 予測 →

4257

75

98

126

159

4257

75

98

126

159

※ 棒グラフの%は構成比 ※ 棒グラフの%は構成比

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図.IP-VODトラヒック

出所)Cisco White Paper ”The Zettabyte Era: Trends and Analysis”, June 2017より抜粋・加筆

3.グローバルのトラヒックの推移・予測 ③UHD(4K)化 映像トラヒックの増加傾向の背景として、4K映像配信(HDの2倍以上のビットレート)等の高精細化も挙げられる。 2021年には、UHD(4K)画質VODが、VODトラヒック全体の約3割を占め、SDは大きく縮小する見込みである。

図.セグメント別グローバルトラヒック(再掲)

コンシューマ(マネージドIP)

EB/月

52%

23%

1%

66%

4%

30%

EB/月

0

50

100

150

200

250

300

2016 2017 2018 2019 2020 2021

EB/月 EB/月

コンシューマ

ビジネス

16%

84%

83%

83%

83%

82%

81%

17%

17%

17%

18%

19%

実績 予測 → ※ 棒グラフの%は構成比

96

122

151

186

228

278

実績 予測 →

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図.インターネットトラヒックに占めるCDNトラヒック

出所)Cisco White Paper ”The Zettabyte Era: Trends and Analysis”, June 2017より抜粋・加筆

3.グローバルのトラヒックの推移・予測 ④CDN ユーザにより近い領域でトラヒックを届けるCDN(Contents Delivery Network)を経由したトラヒックの割合は、2021年に

はインターネットトラヒック全体の71%に達すると予測されている。 インターネットトラヒックにおけるCDNの役割が増すことで、トラヒックのトポロジーも今後大きく変化することが予想される。

固定/移動体インターネット全体

52%

48%

71%

29%

EB/月

図.セグメント別グローバルトラヒック(再掲)

0

50

100

150

200

250

300

2016 2017 2018 2019 2020 2021

EB/月 EB/月

コンシューマ

ビジネス

96

122

151

186

228

278

実績 予測 → 実績 予測 →

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図.インターネット接続端末割合 図.端末別トラヒック割合※1

出所)Cisco White Paper ”The Zettabyte Era: Trends and Analysis”, June 2017を基にMRI作成

構成割合 構成割合

7% 8%

56%

28%

16%

19%

3%

6%

17%

39%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

2016 2021

タブレット PC テレビ M2M スマートフォン スマートフォン以外 その他

スマートフォントラヒック比率が増加

PCトラヒック比率が減少

テレビトラヒック比率が増加

約170億台 約270億台 約75EB/月 約235EB/月

3% 3%8% 5%

12%12%

34%51%

21%

23%19%

6%1.6% 1.8%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

2016 2021

タブレット PC テレビ M2M スマートフォン スマートフォン以外 その他

M2Mデバイス台数割合が増加

約1.6倍 約3.2倍

※スマートフォン以外(2016年:0.2%, 2021年:0.1%)その他(2016年:0.04%, 2021年:0.03%)

3.グローバルのトラヒックの推移・予測 ⑤接続端末 インターネットに接続する端末数は、M2Mの割合が大幅に増加する見込みである。 なお、2021年時点で、日本の一人あたり平均端末保有数は11.4台(米・韓に次ぐ第3位)に達すると予測されている。 PCのトラヒック比率が半減し、スマートフォンやテレビのトラヒック比率が増大する。

※1:マネージドIPを除いた総トラヒックの端末比率

Page 16: インターネットトラヒックの現状 · インターネット対応型テレビ受信機を使用している世帯 (n=407) インターネットを利用した人がいる世帯のうち、「インターネット対応型テレビ受信機」を利用した世帯は13.1%とまだ低い。

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4. まとめ① 国内外の総トラヒック量は年々増加しており、今後さらに増加すると予想。

国内では、直近は固定・移動体インターネットともに年率30%~40%で増加。固定インターネットは10Tbps規模に達しており、移動体のオフロードも相当分含まれると想定。

今後、トラヒック量はさらに増加する見込み(グローバルで今後5年間で約3倍)であり、特に日本を含むアジア・太平洋地域はグローバル平均以上の成長率で増加し、その規模は他地域と比べて最大。

② 総トラヒック量の増加は、コンシューマ向け・映像トラヒックが大きな要因。 総トラヒック量のうちコンシューマ向けトラヒックが全体の80%以上、そのうち80%以上がインターネット

動画(YouTube、Hulu、Netflix等)。今後、年率30%で増加する見込み。 インターネット動画は、固定インターネット経由が約80%と当面は支配的、視聴形態別ではテレビ視

聴(インターネット対応テレビ・STB等)が全体の約30%を占める。

③ 映像トラヒック増大により、ピーク(最繁) トラヒックが平均トラヒック以上に増大。 放送と同様にインターネット動画も”プライムタイム”があり、ピーク/平均比が高い傾向があることから、ト

ラヒック全体でもピーク/平均比が拡大(国内では、直近で1.6倍の比)。 リアルタイム映像配信等の拡大により、さらに差が開くと予想。

④ 4K等の高精細化、スマホ・テレビの接続増大により、映像トラヒックはさらに増大すると予想。 4K映像配信(HDの2倍以上のビットレート)等の高精細化が進展し、2021年には4KVODがVOD

の約3割を占める。さらに、スマホ・テレビ向け映像配信も拡大すると予想。 また、それらを支えるCDN経由のトラヒックが増え、トラヒックノトポロジーも大きく変化すると予想。今後のさらなる映像配信の拡大や高精細化に伴い、大容量データ伝送の増大、ピークトラヒック

増大などのトポロジーの変化への対応等が課題。