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東京大学・大学院農学生命科学研究科孫建強、湯敏、西岡輔、清水謙多郎、門田幸二
http://www.iu.a.u-tokyo.ac.jp/~kadota/
仮想マシンの作成、およびBio-
Linux 8のインストールWindows版
2015.11.19版
日本乳酸菌学会誌の連載第2回
はじめに 前提条件:VirtualBoxおよびExtension Packを導入済み
Bio-Linux 8のインストールは2つのやり方がある ova形式を利用:HDDやメモリ容量など予め設定されたものをインポートして利用するやり方。導入は簡単ですぐに利用開始できるというメリットがあるものの、大きなデータを取扱う場合に容量不足になるなど、本格的なデータ解析時には不具合が生じる場合が多い。
iso形式を利用:自分でBio-Linux 8(ゲストOS)の最大利用HDD容量などを設定しながらインストールしていくやり方。手順は多いが、利用中に「空き容量が足りない」などのエラーに遭遇したときに、何が問題かを把握しやすいのではないだろうか。
2日本乳酸菌学会誌の連載第2回
ここではiso形式ファイルのイメージファイルを用いたインストール法を示します
はじめに この資料作成は、VirtualBox ver. 5.0.10で行っています。
バージョンによってはうまくインストールできないかもしれません。
Windows7 64bit環境(NTFSフォーマット)で動作確認を行っています 32bit環境では(成功例も有るが)失敗する可能性が高い
FAT32フォーマットでは4GB以上の大きなファイルを扱えない
BioLinux8のインストール言語は初期設定のまま(English)がよい 日本語を選ぶと「インストールがクラッシュしました」と出る
3日本乳酸菌学会誌の連載第2回
特に2番目の項目の、32 bitマシンでどんな不具合がでますか?どんなことならできますか?的な質問をよく受けますが、答えは「やってみなければわかりません」です
ダウンロード(Bio-Linux 8)
4日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①Bio-Linuxのウェブページにいく。「Bio-Linux」などでググります。②Bio-Linux Downloadをクリック。
②
ダウンロード(Bio-Linux 8)
5日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①
ダウンロードサイト。①Download from main site。約3.6GBなので結構時間がかかる。任意の場所に保存(ここでは「ダウンロード」)。bio-linux-8-latest.isoというファイルがあるはず。
仮想環境の設定
6日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①VirtualBoxの起動。②「新規」ボタンを押して、仮想マシンの作成をスタート。ここでの目的は、Bio-Linux 8の導入である。VirtualBoxを利用して、「どんなOSのものを導入して、どの程度のHDD容量を与えるか」みたいな設定をするという理解でよい。
②
①
仮想環境の設定
7日本乳酸菌学会誌の連載第2回
(Windows 7環境なので)デフォルトは①のようになっている。任意の名前をつけてよいが、Bio-Linux 8を導入したいのでここでは②「BioLinux8」と入力している。そうすると名前のところのLinuxというキーワードを自動検知して、タイプのところも変更される。ただし、③バージョンのところが目的の「Ubuntu (64 bit)」になっていないので、バージョンのところを手作業で変更する必要がある。
①
②
③
仮想環境の設定
8日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①バージョンのところを「Ubuntu (64 bit)」に変更。②そうなっていることを確認して、③次へ
①
②
③
仮想環境の設定
9日本乳酸菌学会誌の連載第2回
(私のノートPCは8GBメモリなので)①最大8192MBまで設定可能。NGS解析は最低2GB程度はないと厳しいため、②2048MBに変更して、③次へ。
①
②
③
仮想環境の設定
10日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①(デフォルトの)「仮想ハードディスクを作成する」、②作成。③(デフォルトの)「VDI (VirtualBox Disk Image)」、④次へ。
①
②
③
④
仮想環境の設定
11日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①(デフォルトの)「可変サイズ」、②次へ。③仮想マシンの名前をBioLinux8にしたヒトはこうなっているはず。④HDD容量は(デフォルトの8.00 GBは少なすぎるので)ここでは100 GBに変更する。
①
②
③
④
仮想環境の設定
12日本乳酸菌学会誌の連載第2回
④HDD容量を100 GBに変更した後の状態。もちろんホストOS(私のWindows 7ノートPCの場合)のHDDの残り容量が300 GB程度以上あるのでこのぐらいの大きさを指定できた。手間のかかるisoファイルから行う主な理由が、ここで自分のPC状態に合わせられる点です。⑤作成
①
②
③
④
⑤
仮想環境の設定
13日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①VirtualBoxマネージャー画面に②BioLinux8の設定が表示されました。確かに、自分が指定した③2048
MBメモリ、④ファイルタイプはvdi形式、⑤100 GBのHDD。しかし、ここまでの作業はまだ「これくらいの箱を
用意する」という設定をしたにすぎない。また、ここでのBioLinux8という名前は、単純にVirtualBox内での識別用にすぎず、「仮想PC本体」のPC名とは異なる。
①
②
③
④
⑤
仮想環境の設定
14日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①設定、②システム、③プロセッサー。ここでCPU数を割り当てることができる。例えば、マッピング時に2 CPU使いたい場合には、④を2に変更する。
①
②③
④
仮想環境の設定
15日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①設定、②システム、③プロセッサー。ここでCPU数を割り当てることができる。例えば、マッピング時に2 CPU使いたい場合には、④を2に変更して、⑤OK。
①
②③
④
⑤
①
isoファイルのマウント
16日本乳酸菌学会誌の連載第2回
ここからが、予めダウンロードしておいたBio-Linux 8のisoファイルの導入作
業。①設定、②ストレージ、③空、④をクリックし、⑤仮想光学ディスクファイルを選択…。
②③
④
⑤
isoファイルのマウント
17日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①(私はココにisoファイルをダウンロードした。)、②isoファイルを選択して、③開く。
①
②
③
isoファイルのマウント
18日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①
②
①isoファイルが見えるようになったのを確認して、②OK。
isoファイルのマウント
19日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①
①isoファイルがVirtualBoxマネージャー上
でも見えるようになった(光学ドライブに挿入された)ことがわかる。これでOSの新規インストールを始めることができる。②起動
②
インストール(Bio-Linux 8)
20日本乳酸菌学会誌の連載第2回
1分ほどでこのような画面にな
る。①言語は日本語を選ぶこともできるが、無難にEnglishのままで行う。②Install Bio-Linux。
①②
インストール(Bio-Linux 8)
21日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①Continue
①
インストール(Bio-Linux 8)
22日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①
①Install Now。「Erase disk…」と書いてあるが、ホストOSのデ
ータが消えるわけではないので特に気にしなくてよい。
インストール(Bio-Linux 8)
23日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①
何を聞かれているのかよくわからないが、とりあえず①Continue
インストール(Bio-Linux 8)
24日本乳酸菌学会誌の連載第2回
どこに住んでいますか?と聞かれるので、居住地のタイムゾーンを指定。基本的にそのままでよい。①Continue。
①
インストール(Bio-Linux 8)
25日本乳酸菌学会誌の連載第2回
キーボードの設定をします。通常は1番上の「Japanese」を選びます。①Continue。
①
インストール(Bio-Linux 8)
26日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①Your nameのところでは、任意
の名前を入力します。アグリバイオ貸与PCは「iu」で統一していま
す。他の設定部分を変えなくていいので、iuにしておくのが無難。
①
インストール(Bio-Linux 8)
27日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①Your nameのところで「iu」と入力すると、自動的にyour computer’s name
とPick a usernameが埋まる。②Your
computer’s nameが長いと見づらくなるので「biolinux」に変更する。
①②
インストール(Bio-Linux 8)
28日本乳酸菌学会誌の連載第2回
ヒトによって環境が異なるが、②「biolinux」にしようとしてエラーが出ているところ。これは、門田のPCネットワーク環境では既にbiolinuxというPC名のものが存在するため、同一のbiolinux
という名前にすることはできない、というものです。
②
インストール(Bio-Linux 8)
29日本乳酸菌学会誌の連載第2回
②
次善の策として、PC名を「bielinux」に
変更したところ。特に文句を言われていないので、ここではこれで進めます。ここで指定した名前がターミナル起動時に見られるPC名となります。
インストール(Bio-Linux 8)
30日本乳酸菌学会誌の連載第2回
ログインパスワードを設定。ここでは②①passと打ったところを示している。あまり短いとShort passwordと文句を言われて先に進めません。
①
インストール(Bio-Linux 8)
31日本乳酸菌学会誌の連載第2回
パスワードを①pass1409としてみたらFair passwordとなり大丈夫なようです
①
インストール(Bio-Linux 8)
32日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①「Confirm your password」のところにも同じpass1409を打ち込むと②Continueボタンを押せるようになる。
①
②
インストール(Bio-Linux 8)
33日本乳酸菌学会誌の連載第2回
インストール作業がはじまる約10-15分で…。
インストール(Bio-Linux 8)
34日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①Restart Now。(ホストOSではなく)ゲストOSの再起動です
①
インストール(Bio-Linux 8)
35日本乳酸菌学会誌の連載第2回
数分程度でこのような画面になります。私のPC環境では、このような状態に
なって以降は何も変化がありません。こうなったら、自分でリセットします。
インストール(Bio-Linux 8)
36日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①仮想マシン、②リセット、③リセット。
①
②
③
Bio-Linux 8にログイン
37日本乳酸菌学会誌の連載第2回
うまく再起動がかかると、このようにBio-Linux 8のログイン画面となる。①
自分で設定したパスワード(この場合pass1409)を入力してログイン。
①
Bio-Linux 8初期画面
38日本乳酸菌学会誌の連載第2回
これがBio-Linux 8の初期画面。ここ
では壁紙が海ですが、違うことがあります。ランダムで変わるようです。
Bio-Linux 8初期画面
39日本乳酸菌学会誌の連載第2回
別のPCでやったものを示しています
。赤矢印のようなものが見える場合もあるようですが、「次回からこのメッセージを表示しない」にしておく。
Bio-Linux 8初期画面
40日本乳酸菌学会誌の連載第2回
赤色の点線枠内がBio-Linux 8の画面で、枠外はVirtualBoxのソフトウェ
アのメニュー画面です。赤矢印の始点から終点までGUI画面を広げても…。
Bio-Linux 8初期画面
41日本乳酸菌学会誌の連載第2回
仮想マシン(つまりBio-Linux 8)側の画
面の大きさ(画面解像度)は変わりません。このため、仮想マシン側の画面解像度がVirtualBoxのGUI画面の大きさに合わせて変わるように設定変更します。
Guest Additions…
42日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①デバイス、②「Guest Additions
のCDイメージを挿入…」
①
②
Guest Additions…
43日本乳酸菌学会誌の連載第2回
こんな画面になります。Cancelの右側の①Runボタンを押したいので、左に移動させます
①
Guest Additions…
44日本乳酸菌学会誌の連載第2回
左に移動させたのち、①Run
①①
Guest Additions…
45日本乳酸菌学会誌の連載第2回
パスワードを要求される
Guest Additions…
46日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①ログインパスワード(pass1409)を入力し、②「Authenticate」。※この画面はシステム変更時によく出てくるので、パスワードは覚えておこう。
①
②
Guest Additions…
47日本乳酸菌学会誌の連載第2回
インストール途中経過。今やっているのはGuest Additionsのインストール作業です。
Guest Additions…
48日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①
①Press Return…と出たら、キーボードの「Enter」キーを入力します。すると、テキストの画面が閉じます
Guest Additions…
49日本乳酸菌学会誌の連載第2回
こんな感じになります
一旦終了
50日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①×、②仮想マシンの電源オフ、③OK
①
③
②
Guest Additionの取り出し
51日本乳酸菌学会誌の連載第2回
VBoxGuestAdditions.isoを
取り出す作業を行います。①ここを「空」にするのが目的。
①
Guest Additionの取り出し
52日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①設定、②ストレージ、③取り出したいisoファイル、④の
ディスクアイコン、⑤仮想ドライブからディスクを除去。
①
①
②③
④
⑤
Guest Additionの取り出し
53日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①空になったのを確認して、②OK
①
②
ゲスト – ホスト間の設定
54日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①
② ③
ゲストOS (Bio-Linux 8)とホストOS
(この場合Windows 7)間のやり取り
をスムーズに行うためのおまじないです。①設定、②一般、③高度。
ゲスト – ホスト間の設定
55日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①赤枠部分を2つとも「双方向」に変更して、②OK。
①
②
設定変更確認
56日本乳酸菌学会誌の連載第2回
特段の必要がなければ、①常に空の状態でゲストOS (つまりBioLinux8)を起動したほうがいいらしい。②起動
①
②
設定変更確認
57日本乳酸菌学会誌の連載第2回
ログイン後の状態。GUI画面サイズの変更に合わせてBio-Linux 8の画面サイズも変わることを
確認しておきましょう。ただし、この操作を頻繁にやるとフリーズしたり、いきなり再起動がかかったりしますのでやりすぎないほうがいいです。
Tips:背景を白にする
58日本乳酸菌学会誌の連載第2回
(印刷時のインク容量削減のため)ゲストOSの
背景画面を白に変更します。①画面中央あたりで右クリック、②Change Desktop Background
②
Tips:背景を白にする
59日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①Wallpapersのところを…
①
Tips:背景を白にする
60日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①Colors & Gradientsに変更
①
Tips:背景を白にする
61日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①一番左のやつをクリックして、②ここで色を選択する。
①
②
Tips:背景を白にする
62日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①白にして、②Select
①
②
Tips:背景を白にする
63日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①ここが白に変わったことを確認して、②×。
①
②
Tips:背景を白にする
64日本乳酸菌学会誌の連載第2回
確かに背景が白になりました
ターミナルの起動
65日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①
Macintoshユーザは直観的にわかると思いますが、①これが「ターミナル」です。Windows
の「コマンドプロンプト」みたいなやつです。
ターミナルの起動
66日本乳酸菌学会誌の連載第2回
「ユーザ名@PC名」となっていて、Linuxコマンド入力待ち状態であることがわかります。
Tips:ターミナルの設定
67日本乳酸菌学会誌の連載第2回
ターミナル画面の背景のクリーム色を白に、透過度を0%にします。
Tips:ターミナルの設定
68日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①ターミナル画面中央あたりで右クリック、②Profiles、③Profile Preferences
②
③
Tips:ターミナルの設定
69日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①のチェックを外せば、②文字の大きさを変更できます。
①
②
Tips:ターミナルの設定
70日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①Colors、②Background colorのところをクリーム色から白色に変更します
①
②
Tips:ターミナルの設定
71日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①Colors、②Background colorのところをクリーム色から白色に変更します
①
②
Tips:ターミナルの設定
72日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①
②
透過度の設定。①Background、②ここをMaximumにすることで、ターミナル画面の背景が見えないようにできる
Tips:ターミナルの設定
73日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①
②
③
透過度の設定。①Background、②ここをMaximumにすることで、ターミナル画面の背景が見えないようにできる
Tips:ターミナルの設定
74日本乳酸菌学会誌の連載第2回
変更後の状態
Tips:終了時に…
75日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①×、②仮想マシンの電源オフ、③OK。④にチェックしてOKすると、ターミナルが起動している状態から次回始まります(ここではしません)
①
③
②
④
Tips:別のPC上でも…
76日本乳酸菌学会誌の連載第2回
別のPC(ホストOS)上で、Bio-Linux 8をイ
ンストールするたびにこのような面倒な設定をする必要はもちろんありません。これを行うためには、ここまで作成したゲストOS
の状態をそのままファイルに保存しておく必要があります。これが一番最初のところで述べたovaファイルというものに相当します
。つまりここで伝授しようとしているのは、ovaファイルの作成法になります。
Tips:ovaファイルとして保存
77日本乳酸菌学会誌の連載第2回
①ファイル、②仮想アプライアンスのエクスポート、③次へ。
①
②
③
Tips:ovaファイルとして保存
78日本乳酸菌学会誌の連載第2回
③②
④
①BioLinux8.ovaという名前のovaファイルはここに作成
される。②次へ、③エクスポート。④残り2時間などとなるが、実際には15分程度。
①
Tips:ovaファイル確認
79日本乳酸菌学会誌の連載第2回
たしかにDocumentsフォルダ中にovaファイル(BioLinux8.ova)が作成されていることがわかる。①ファイルサイズが5.35 GB程度と非常に大きいが、元となったisoファイルですら3.4 GB程度あったのだからこんなもんです。
①