FMS 用 CAN インターフェース

概要

FMS スタンダードに関する詳細は www.fms-standard.com にあります。

コネクター C137 に関する詳細は、文書「 MFS 用コネクター C137」に記載されています。

FMS-CAN メッセージの情報は、「FMS の CAN 通信仕様」に記載されています。

概要本書には、 FMS 標準 （フリートマネジメントシステム）に関する情報が記載されています。FMS 標準は、複数のトラックメーカーによって開発されたオープンなインターフェースです。FMS-Standard description version 03 サポートあり。

FMS 標準メッセージに対応する Scania の CAN インタ フェースは、C137 です。車両は、C137 を入手するために FMS とあわせて注文する必要があります。詳細は、

「シャシの条件」の項に記載されています。

重要！

C137 以外のコネクターやその他の CAN バスに接続することはできません。誤った接続をすると機能障害の原因となる恐れがあります。

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シャシの状態

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シャシの状態

工場で行われる準備

オプション 代替 類別コード

FMS の準備対象 あり 4019A

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本書で使用する略語

FMS 用 CAN インターフェース

本書で使用する略語

略語 説明

CAN Controller Area Network

ECU Electronic Control Unit

FMS Fleet Management System

BCI Bodywork Communication Interface

TCO Tachograph

OBD On-board Diagnostics

EOBD European On-board Diagnostics

TP.CM Transport Protocol - Connection Management

TP.DT Transport Protocol - Data Transfer

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車両との CAN 通信の要件

FMS 用 CAN インターフェース

C137

372 7

01

コネクター C137 の位置。

372 7

63

コネクター C137。

車両との CAN 通信の要件FMS-CAN 通信の要件が、本節に指定されています。SAE J1939 はプロトコルの基礎を形作っていますが、大きい部品は実装されていません。これらの部分は SAE J1939-81（ネットワーク管理）全体、SAE J1939-73 の主要部分（診断）およびSAE J1939-21 の一部分（データリンク層）から成ります。

FMS 標準メッセージに対応する Scania の CAN インタ フェースは、コネクタ C137です。C137 は緑色で、助手席側、セントラルエレクトリックユニットの後ろにあります。ツイスト CAN ケーブルは青と白。CAN-low は 9 ピンに接続、CAN-high はピン 6 に接続します。

コネクター C137 の詳細は、「コネクター C137 - FMS CAN」に記載されています。

SAE J1939-81 (Network Management)スカニア車両のアドレス空間は静的です。このため、SAE J1939-81 で記述されている Network Management は必要ありません。

Preferred addresses for Industry group 0, Global and Industry group 1, On-highway Equipment に準じて固定アドレスを使用します。

通常では車両に属しない機器のソースアドレスは、J1939、ISO 11992 または OBD/EOBD の要件に従います。

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車両との CAN 通信の要件

FMS 用 CAN インターフェース

SAE J1939-21 (Data Link Layer)SAE J1939-21 は 5 種類のメッセージタイプを定義します：

注記：

セクション 5.2.1 SAE J1939-21、改訂バージョン 1998 年 7 月、によれば、メッセージ識別子の優先ビットはフィルターで除かれ、受信機では無視される必要があります。

メッセージタイプ 解説

Broadcast/Response 入手可能な情報はすべて定期的に送信されます。

Group Functions Proprietary messages samt Multipacket messages (TP.CM och TP.DT) サポートあり。

Acknowledgement サポートなし。

Commands サポートなし。

Requests サポートなし。

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負荷ガイドライン

FMS 用 CAN インターフェース

負荷ガイドラインCAN バスに接続されるコントロールユニットは 100% の CAN バス負荷に至るまで著しい機能制限または異常を伴わずに正しくメッセージを処理できる必要があります。

通常の状況下では CAN バス負荷は 80% を超えてはいけません。

保障アクセス時間は比較的長いこと、および高速ル－プは多くの帯域幅を必要としますから、CAN バス上でのクロージングコントロールループは避けてください。CAN バス上でのクロージングコントロールループがそれでも必要な場合は、必要なCAN メッセージを伝送周波数の半分を使用するだけで完全に送信できる能力を持つ必要があります。

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コネクターおよびケーブル

FMS 用 CAN インターフェース

コネクターおよびケーブル• Scania は、FMS 標準に従ってコネクターを使用しています。

• スカニアはシールドまたは外皮なしの（メートル当たり 40 回捻られた）ツイステッドペアケーブルを使用します。

• 電気特性（抵抗、インピーダンス、キャパシタンスなど）は SAE J1939-15 Physical Layer Light に定義されています。

• 架装メーカー用ケーブルの断面積は、キャブ内が 低 1.5 mm ²、キャブの外が0.75 mm ²。

• Scania は以下のマークとカラーを FMS-CAN バスケーブルに使用することを推奨します：

– CAN-high は CAN_H、CAN-low は CAN_L とマークします。– CAN_high は青、CAN_low は白にします。誤解を防止するために、ケーブルは

車両の寿命を通してその色を保持することが重要です。

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FMS-CAN ネットワークへの接続

FMS 用 CAN インターフェース

< 3 m

> 0,1 m

< 30 m

ECU X

ECU Z ECU Y

C137

12

375 4

26

FMS-CAN ネットワークのトポロジの原則。

FMS-CAN ネットワークへの接続FMS-CAN ネットワークのトポロジは、ノードが互いに少なくとも 0.1 メートルの距離で接続されている主に CAN バスです。

CAN バスの長さは、車両内のコネクター C137 ともう一方の終端レジスターが付いたコントロールユニットとの間で、30 メートルを超えてはいけません。

複数のコントロールユニットが接続される場合、コントロールユニットを CAN バスに接続するケーブルの長さは、3 メートルを超えてはいけません。ケーブルは電磁干渉効果を 小限にするため、できるだけ短くする必要があります。

架装の FMS-CAN ネットワークのコントロールユニットの個数は 9 個を超えてはいけません。

ECU X の詳細は、終端抵抗器の項に記載されています。

ポジション

称号 説明

1 C137 コネクター。Scania のネットワークへのインタ フェースを形成します。

2 ECU X 終端抵抗器付き架装内 FMS コントロールユニット

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終端抵抗器

FMS 用 CAN インターフェース

Scania ECU X

C137

R = 1

20 Ω

CAN-low CAN-low

CAN-high6

9

CAN-high

R = 1

20 Ω

375 4

25

終端抵抗器FMS-CAN バスは、SAE J1939-15 Physical Layer に従って、各終端部で 120 オームの終端抵抗を使用して端末処理する必要があります。マルチメータを使って終端抵抗があることを確認します。

Scania の CAN ネットワークに接続されている FMS-CAN バスの終端は、2 つの並列接続された抵抗（60 オーム）から成る分割終端抵抗です。

多数の異なるシステムが、架装の FMS-CAN ネットワークのケーブルハーネスに接続することができます。システムには内部終端抵抗器を備えたものがあったり、終端処理が施されていないものがあります。FMS-CAN バスに接続されているシステムに応じて、120 オームの終端抵抗器は、架装（ECU X）の FMS コントロールユニットに取り付けなければなりません。架装の FMX コントロールユニットに内部終端抵抗器が付いていない場合、外部終端抵抗器が FMS コントロールユニットにできる限り近い位置に接続される必要があります。図を参照してください。

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終端抵抗器

FMS 用 CAN インターフェース

コネクター C137 に接続されているコントロールユニット内の終端抵抗器

Yes

-

-

Yes

Yes

Yes

次の表は、車両に設置したシステムに応じて、終端抵抗をコネクター C137 に接続されたコントロールユニットに装着する事例を示しています。

車両内システム

Digital TCO Scania Communicator C300 FMS-CAN インターフェース

- - Yes

Yes - Yes

Yes Yes Yes

- Yes Yes

Yes - -

Yes Yes -

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通信の不具合検証 ( タイムアウト )

FMS 用 CAN インターフェース

通信の不具合検証 ( タイムアウト )スターターキーがロックまたはラジオポジションにあるときは、FMS-CAN 通信を回避します。また、架装の FMS-CAN ネットワークに接続するコントロールユニットのスタートシーケンス中は CAN 通信を回避します。

通常動作中、スターターキーがドライブポジションにあるとき、メッセージ周期時間の少なくとも 5 倍の間、メッセージ紛失（タイムアウト）を認証してはいけません。さらに長い不具合検証時間が許容されます。

エンジン始動シーケンス中、スターターモーターの回転時、供給電圧は極めて低いことがあります。このため、FMS-CAN 通信はこのシーケンス中は保証されません。このため、システム電圧が 18 V 以下のとき、FMS-CAN 通信に関連する故障コードはセットされることはありません。

スターターキーをドライブポジションに回すと、FMS コントロールユニットは10,000 ms 以内に CAN メッセージを送信し始めます。メッセージは、10,000 ms + 5 x メッセージの周期中は紛失したとはみなされません。例：メッセージ時間が 100 ms である場合、10,000 + 5 x 100 = 10,500 ms が経過するまで紛失したとみなされません。さらに長い不具合検証時間が許容されます。

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ソースアドレス

FMS 用 CAN インターフェース

ソースアドレス表のソースアドレスは、コネクター C137 を介して Scania の FMS-CAN バスから架装の FMS-CAN バスに送信されるメッセージに使用されます。表中のアドレスは、架装の FMS-CAN ネットワークにある他のコントロールユニットには使用しないでください。誤った使用方法は、FNS-CAN ネットワークでの衝突や動作異常を招くことがあります。

注記：

表は現行使用のアドレスを示していますが、今後アドレスが追加されることがあります。

FMS-CAN バスの既定ソースアドレス：

システム 名前 ソースアドレス（十六進法）

EMS エンジンマネジメントシステム 00

GMS ギアボックスマネジメントシステム 03

BMS ブレーキマネジメントシステム 0B

RET リターダー 10

ICL Instrument Cluster 17

ALM アラームシステム 1D

VIS 視認性システム 1E

COO コーディネーター 27

BWE 架装エレクトリカルシステム E6

SMS サスペンションマネジメントシステム 2F

APS エア処理システム 30

TCO Tachograph EE

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