gemrシンポジウム 2016 共生と学び合い - jica...2017/03/22 · gemrシンポジウム...
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GEMRシンポジウム 2016 -共生と学び合い-
2017年3月22日(水) 17:30~20:00
於: JICA市ヶ谷ビル 2階 国際会議室
公益財団法人ユネスコ・アジア文化センター(ACCU)
発表者: 教育協力部 プログラムオフィサー 篠田真穂
ACCUとは?
ミレニアム開発目標(MDGs)から持続可能な開発目標(SDGs)へ
ACCUの教育支援の変遷
ACCUの取り組み
ー ESD Food プロジェクト
ー サステイナブルスクールプロジェクト
ー 若者主体の持続可能なコミュニティ開発プロジェクト
ACCUの今後の取り組み
ACCUとは?
1971年 UNESCOから「アジア太平洋地域での文化の相互交流を促進する中核的センター」の設置を打診されたことを契機に設立された。
ACCUとは?
1970年~
文化と図
書開発
1980年~
図書開発
から識字
教育事業
1990年~
アジア太平
洋地域内
ネットワーク
の拡充
2000年~
EFA※1に
関わる事
業開始
2005年~
ESD※2
推進事業
開始
※1 EFA: 万人のための教育(Education for All)
※2 ESD: 持続可能な開発のための教育 (Education for Sustainable Development)
ミレニアム開発目標(Millennium Development Goals; MDGs)
― 8つのゴールのうち、7つのゴールが「人」をターゲットにした目標
ミレニアム開発目標(MDGs)から 持続可能な開発目標(SDGs)へ
出典:外務省HP http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/doukou/mdgs/about.html#mdgs_list
目標1:極度の貧困と飢餓の撲滅 •1日1.25ドル未満で生活する人口の割合を半減させる •飢餓に苦しむ人口の割合を半減させる
目標2:初等教育の完全普及の達成 •すべての子どもが男女の区別なく初等教育の全課程を修了できるようにする
目標3:ジェンダー平等推進と女性の地位向上 •すべての教育レベルにおける男女格差を解消する
目標4:乳幼児死亡率の削減 •5歳未満児の死亡率を3分の1に削減する
目標5:妊産婦の健康の改善 •妊産婦の死亡率を4分の1に削減する
目標6: HIV/エイズ、マラリア、その他の疾病の蔓延の防止 •HIV/エイズの蔓延を阻止し、その後減少させる
目標7:環境の持続可能性確保 •安全な飲料水と衛生施設を利用できない人口の割合を半減させる
目標8:開発のためのグローバルなパートナーシップの推進 •民間部門と協力し、情報・通信分野の新技術による利益が得られるようにする
ミレニアム開発目標(MDGs)から 持続可能な開発目標(SDGs)へ
出典:外務省HP http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/doukou/mdgs/about.html#mdgs_list
持続可能な開発目標(Sustaineble Development Goals; MDGs)
― 17のゴールのうち、6ゴールが自然環境にも関係する目標
「環境」「経済」「社会」の3つの視点が加わる。
経済発展の異なりに関わらず全ての国を対象とする
持続可能性とは・・・
人々と地球の幸福をサポートする国際的な発展のために
有機的にまとめられた信念(原則)のことである。
Sustainable Development is an organizing
principle for global development that
supports the well-being of both people and
the planet. (GEMR p.3.)
ミレニアム開発目標(MDGs)から 持続可能な開発目標(SDGs)へ
教育の質の向上を支えるESD
SDGs自体を支え得るESD
ACCUは現在メインテーマとして識字とともに持続可能な開発のための教育(ESD)を推進している。
ESD(教育)は目標4の達成を目指すものだけでなく、17の目標すべてを包括し達成を目指すものである(UNESCO,2017)。
ACCUの教育支援の変遷
ESD Food プロジェクト(2015年~) RICE プロジェクト(2011年~2014年)
サステイナブルスクールプロジェクト (2016~)
気候変動プロジェクト (2016~)
MDGs(2000年~2015年) SDGs(2015年~2030年)
識字教材の開発(1980年~)、SMILE Asia Project(2007年~)対象国:カンボジア
若者主体のコミュニティ開発プロジェクト(2014年~) 対象国:パキスタン、バングラデシュ、(2016年より参加)インド、インドネシア、フィリピン
ACCUの教育支援の変遷
事務局としてのユネスコスクール支援(2008年)
国連ESDの10年 (2005年~2015年)
グローバル・アクションプログラム (2015年~2019年)
国内 国外
サステイナブルスクール プロジェクト
ESD Foodプロジェクト
気候変動プロジェクト
SMILE Asia プロジェクト
若者主体の持続可能な コミュニティ開発プロジェクト
ユネスコスクール事務局
ACCUの取り組み
ACCUの取り組み 事例① サステイナブルスクール事業
プロジェクトの特徴
2016年9月より開始の事業 全国24校のESDを推進している/推進しようとしている学校をサステイナブルスクールとして認定
教育レベル、校種は様々(公立、私立、高専、オルタナティブスクールなど)ある。 様々なESD推進の個性を活かしながら、ホールスクールアプローチの取り組みを広げていく役割を果たすことを目的としている。
ACCUの取り組み 事例① サステイナブルスクール事業
成果と課題
2016年ユネスコ/ESD賞などの評価方法を参考に評価軸を考案し学校選考に役立てた。
→右記評価軸を用いて継続したモニタリングを実施予定
様々な学校種を越えて交流するためのワークショップを2度開催した。自主的な学校間交流がすでにおこなわれている。
来年度以降は、学校間訪問を実施して、互いの実践を間近で見て学びあう機会とする。また、サステイナブルスクールとしてホールスクールアプローチの実践方法を研究し、学び合い、校内で活動を深めていく方法や校外へ活動を広げていく工夫について対話し考えていく。
これからの活動であり、実践を積んでいないところ 具体的なテーマが決まっていない難しさがあるというところ(課題?)
国内 国外
サステイナブルスクール プロジェクト
ESD Foodプロジェクト
気候変動プロジェクト
SMILE Asia プロジェクト
若者主体の持続可能な コミュニティ開発プロジェクト
ユネスコスクール事務局
ACCUの取り組み
• 2014年からパキスタン(Sanjh Preet)、バングラデシュ(BRAC)、2016年にはフィリピン
(PILCD)、インド(CEE) が加わり4カ国4団体と連携して実施する。
• ありたい未来を描くワークショップ、学習ステップを活用したファシリテートを通して、若者の
エンパワメントを高める。
ACCUの取り組み 事例② 若者主体の持続可能なコミュニティ開発プロジェクト
プロジェクトの特徴
ACCUの取り組み 事例② 若者主体の持続可能なコミュニティ開発プロジェクト
成果と課題
有識者を集めて、新学習ステップを開発した。 →来年度に使用方法を示したガイドブックを作成予定
継続3年となったパキスタンでは、以下のような成果が報告されている。
・ 本プロジェクトには117名の若者が参加しているが、61名は女子である。 ・ ユースのコミットメントによって対象3地域に女子のための3校の学校が設立した。 ・ 自主的に就学キャンペーンや植樹キャンペーンを実施するようになった。 情勢悪化に伴って、ACCU職員の現地訪問が難しくなっている。
国内 国外
サステイナブルスクール プロジェクト
ESD Foodプロジェクト
気候変動プロジェクト
SMILE Asia プロジェクト
若者主体の持続可能な コミュニティ開発プロジェクト
ユネスコスクール事務局
ACCUの取り組み
2011年から始まったRICEプロジェクトの後継プロジェクト 2015年より開始した。
日本の学校8校と3カ国20校(インド、インドネシア、タイ)参加している。
「食」を共通テーマとした国際協働学習プロジェクト
事例③ ESD Food プロジェクト ACCUの取り組み
プロジェクトの特徴
「食」×「環境」「社会」「経済」の3本柱を軸としたテーマ設定を実施した。
SDGsの「持続可能な消費と生産」「気候変動」に絡めることができつつある。
今年度、参加校で集まるワークショップを開催することができたため、具体的な活動内容の検討につながった。また、活動がしやすくなった(顔が見える活動・交流)。
教科・領域を超えた学習・交流が増えた。
成果を広げることによって、校外との交流が盛んになった。繋がりがもてた。
活動では、技術的な課題が各校からは多く挙げられている(通信、言語等)。
継続・自立した活動にしていくこと
テーマ設定が難しい
事例③ ESD Food プロジェクト ACCUの取り組み
成果と課題
ACCUの今後の取り組み
国内 国外
サステイナブルスクール プロジェクト
ESD Foodプロジェクト
気候変動プロジェクト
SMILE Asia プロジェクト
若者主体の持続可能な コミュニティ開発プロジェクト
ユネスコスクール事務局
SDGsの達成となるべく繋げていくことー国際的に広がる活動となる。 「国内」「国外」という枠をつくらず、グローバルな学びあいの楽しさにつながる課題を設定すること 学びあいの場を継続的に提供していくこと
ご清聴ありがとうございました。 [email protected]
参考文献: • Global Education Monitoring Report, Education for People and Planet Creating Sustainable futures for All,2016,
UNESCO, p.3. • Education for Sustainable Development Goals Learning Objectives, 2017, UNESCO